第14回ウディコン全作品レビュー - 魔法裁判

04. 魔法裁判

ジャンル 作者
逆裁 フィールMX
プレイ時間 プレイVer クリア状況
30分 1.02 クリア

良かった点

  • 気軽に推理が楽しめます
  • 入りがスムーズです

気になった点

  • 決定キーで文字送りしていると選択肢を誤爆しがちです

レビュー

異議あり!

魔法裁判は、証拠を突き付けて容疑をひっくり返す逆転ゲームです。
物語中に起きた事件の容疑者に対して弁護人となり、相手の主張の矛盾を証拠品と共に叩きつけるゲーム性となっています。

ただし、このゲームにおける犯罪も、その推理方法も一般的ではありません。
この世界においては一人が一つ魔法を使うことができ、これが様々な方法となって推理に影響してくるからです。
それぞれの魔法の性質を勘案しながら、真実に向けて証拠を選んでいきましょう。

ここで突きつけるべき証拠は、これまでの物語や調査した内容に紐づいたものとなります。
ただし、証拠品は選択肢で選べば良いものであり、これまでの調査内容や状況も定期的に確認することができます。
このため、それほど記憶力に自信が無くても気楽に推理を楽しむことができます。

異議を唱えて逆転してみませんか。

感想

逆転裁判ベースだろうから突っ込むことではないのを重々承知の上で、弁護士は事件を捜査しないよなあという気持ちになりました。するのかな。

それはそれとして、逆転裁判をそれほどプレイしたことがないんですが、異議ありを除けばそれほど似通ってない印象でした。
あのゲームの特徴的な点の一つとして表情豊かでダイナミックなモーションがあると思っていまして、魔法裁判はそこのところはあまり重視されていなかったので。
証拠品突き付けパートも選択肢ベースだから本家ほど悩むような自由度もなく、サクサクと進行できます。
まあロゴは割とそのままなんですが。

全体的にシンプルな推理ものとしては良くまとまっていて、大きく矛盾もないので気軽に楽しめました。
魔法ベースの推理と言えば折れた竜骨をはじめとして作例はそこそこある印象ですが、一人一つの固有魔法という限定性をもってまとまりやすくしていたように思います。短編との親和性が高い設定ですね。

個人的には1章のすぐに裁判パートまでいける構成が好きでした。やっぱり裁判したいので。
また、裁判の設計を理解した後に2章に入ると裁判のことを考えながら物語が読めるので、多少長くなっても気にならなくなるあたりが良かったです。

ここからはネタバレを含む話になってくるんですが、自分をはめようとしていた魔王側に金でつくのは、大分ダメ人間感ありましたね。しかも裁判直後です。どういう情緒をしているんだ、エディ。
それはそれとして、人二人殺しておいてリアクションがだいぶ軽いあたりは、若干もやっとしました。そういうノリの作品だろうなとは思いつつ、ここら辺は好みです。
コナンの一話完結回の雑な犯行動機をもつ犯人でも、もうちょい重い感じになるので。

ちなみに、クリア時の失敗は2回で、どちらも押し間違えです。
決定キーで文字送りしていたら選択肢を選んでしまったケースなので、文字送りはXを強く推奨します。