第14回ウディコン全作品レビュー - アグリックス先生
74. アグリックス先生
ジャンル | 作者 |
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拡大再生産ボドゲ | パチ屋賭太朗 |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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40分+ | 1.5 | 49点 |
良かった点
- コンボをつなげていく楽しさがあります
- カードに応じて様々な戦略を立てられます
気になった点
- ややUIが分かりにくいです
- ただ、ルールの複雑性も多分に寄与しているものと思います
レビュー
コンボをつなげて大量得点
アグリックス先生は、上手く経路を作って得点を増やしていくワーカープレイスメント系のボードゲームのようなゲームです。
まず、移動可能なワーカーが2体配置され、カードが手札として配られ、最初にいくつかのカードが場に展開されるところからゲームは始まります。
資源を支払いワーカーを場のカードの上に動かすと、そのカードの効力を使って様々なことができます。
資源を新たに得たり、ワーカーを増やしたり、あるいは手札のカードを新たに場に展開したりと、そのカードの効果は様々です。また、移動することなく場に存在するだけで効果を発揮するカードもあります。
そうしたカードの効力で拡大再生産を続けていき、勝利点と呼ばれるものを稼いでいくことがゲームの目的となります。
勝利点は場に展開されたカードが持つほかに、カードの効力で取得することもできます。
勝利点を得るために大抵は条件を満たす必要があるため、リソース管理を忘れないようにしつつ、拡大再生産して勝利点の大量獲得を目指しましょう。
そして、このゲームを特徴づけるのは、カードが持つ移動の特性です。
ワーカーが移動特性を持ったカードに乗ると、追加で移動します。加えて、移動先のカードの効力を使うこともできます。
すなわち、あるカードの効力を使い、移動先でも使い、その移動先でもまた使い、といったように一ターンで複数の行動を重ねてコンボすることができます。
これを達成するには、場に展開するカードの配置方法や、移動特性を付けるカードの使いどころ、ターンごとに移動特性が変わるカードの使いどころなど、様々なことを気にする必要があります。
上手くカードを使いこなして、いっぱい動いて勝利点を最大化していきましょう。
カードを適切に配置し、ワーカーを適切に動かし、手札の運によってはアドリブをしつつも、上手く流れを作って、最高のコンボを目指していきましょう。
感想
知識ゲームです。山札の運はかなりあるとは思うんですが、それが運の良い引きかどうかを理解するのにさえ知識が要求されます。
この辺のカードの使い方回りは非常にカードゲームっぽいというかボードゲームっぽいんですが、アグリコラってこういうゲームなんでしょうか。寡聞にして知らないので、このあたりは比較できません。
恐らく私はこの手のゲームが苦手らしいんですが、それでも楽しめるゲームでした。下手の横好きというか、苦手だけど好きなタイプのゲームです。
知識を得ていき、そのカードリストとにらめっこしながらコンボを考案し、そのルートを上手く構築できると点が伸びます。ただ、カードが来るかは割と運要素が強いため、そこそこアドリブ性の高い立ち回りも求められます。
何より、カードを引くのすら行動の一部になっているので、最悪ケースだとカードもないし行動もうまく取れないという状況に陥りがちです。
私はこの手のゲームは行動回数が物を言うのかなと思ってワーカーを5体配備しましたが、色々ミスもあって相互に邪魔しあう結果になりました。ちゃんと考えて配置していく必要があります。
個人的に試してみたこととしては、ワーカーの適宜生産+破棄によるコンボです。建築と任意位置生成をやるカードがあるので、これをうまく活用して破棄までの流れを作れると割と戦えました。
ただ、回転する移動装置に苦戦したり、そもそも上手いことつながらなかったりするので、やはり難しいです。基本的にアドリブでどうにかする性質なので、予期せぬミスが連なることもあって、思うように点が伸びませんでした。
というわけで、あんまり上手くないプレイヤーの所感にはなってしまうんですが、とりあえずコインは大事でした。
ワーカーが動くリソースにもつながるので、あればあるだけ嬉しいです。上手く行動の中に組み込めると、動きが安定化します。
ワーカーは3人ベースくらいが安定化するイメージで、4人以上の運用にはかなり計画性が求められそうです。行動の費用もあるんですが、5人が上手く回る回路を即興で作っていくのがかなり厳しい印象。
再三になりますが、ここまで書いておいてなんですが、私の49点は多分大分低そうなのであてになりません。100点行きたかったんですが、うまい回路構築が全然できずに苦労して、できたころには終了間際という感じです。
フレキシブルにもらった手札の運用も考えていくのが良いような気もします。