第14回ウディコン全作品レビュー - アリスの夢物語

75. アリスの夢物語

ジャンル 作者
探索ADV clock
プレイ時間 プレイVer クリア状況
15分 1.02 True End

良かった点

  • アリスらしい物語となっていました
  • 短編として良くまとまっています

気になった点

  • 逃走時、マップ移動してからの追尾がやや早い印象があります
    • 少し時間経過してから出現しても良いかもしれません

レビュー

アリス・イン・ドリーム

アリスの夢物語は、短めの探索アドベンチャーです。
探索を行い、謎解きをして、アリスの世界を巡ることになります。

世界観はアリスらしく子供に即興で読み聞かせるような荒唐無稽さもありつつ、謎解きや探索はシンプルかつ理知的に設計されています。
そうしてアリスらしい世界の中で探索して物語を進めるうちに、この世界について知ることになるでしょう。

短くサクッと終わる探索ゲームを楽しんでいきましょう。

感想

アリスに仮託した物語は結構あるんですが、このゲームはなんとなくアリスっぽいので良い作品です。
私個人がアリスに抱いているイメージは即興によって作られた故の荒唐無稽な展開の楽しさであって、この作品は本家の筋をある程度なぞってくれているので、かなりその印象が再現されています。

この、めくるめく状況が変化していく感じはまさにアリスというか童話感というか、アドリブ感というか、そういう感覚を覚える物語で、個人的には好きです。
殊に謎解きフェーズのあの荒唐無稽さは実にアリスっぽい印象でした。
また、物語としてもアリスっぽい雰囲気の中にトラウマを混ぜ込んでいて、良い感じにまとまっているように感じました。ちゃんと2段でオチるのが良いですね。

ゲーム性としては一般的探索ADVゲームで、ハートの女王が、ハートだから1番目で女王だから12ってことに理解するのにやや時間がかかった以外は特に詰まりませんでした。割とたくさんヒントがあった印象なので、進めないということは無さそうです。
それほど多く謎解きを要求されることもなく、ボリュームと比してもちょうどいい塩梅となっています。

逃げるゲームについてだけは、マップ移動してからの追尾がやや早い印象はあるんですが、繋ぎからの向きさえ覚えていれば何とかなります。
この手の逃走系、青鬼しかり大体少し経過するかちょっと離れたら出てくるものだと思っていたので、最初は面喰らいました。

総じて短い中でもアリスっぽくて楽しめる作品です。