第15回ウディコン全作品レビュー - マインのパズルでバトル

26. マインのパズルでバトル

ジャンル 作者
マインスイーパー denden
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.01 ノーマルクリア

良かった点

  • 高速でマインスイーパーの思考を回してコンボをつなげていく楽しさがあります
  • ストーリーが明るめで良いです

気になった点

  • マインスイーパーに失敗しないと強化せずに強敵と長時間戦うことになりそうなバランスでした
    • ボスを倒したら強制的に帰して、アイテム購入に移らせても良いのかなと感じました
    • 一応、初回安全がないために、本当の強敵に対して運次第では退場することになります

レビュー

マインスイーパーを高速で解いてコンボをつなげよう

マインのパズルでバトルは、マインスイーパーをベースとした戦闘を繰り返して進行するゲームです。
マインスイーパーが得意であれば、有利に戦闘を進められるでしょう。

戦闘システムはいたってシンプルなものであり、マインスイーパーを解いてマスを開けるごとに入る攻撃のダメージで相手のHPを削り切れば勝利となります。一方で、地雷を踏み抜くことで発生する相手の攻撃を受け続け、こちらのHPが無くなるとゲームオーバーです。
マインスイーパーを正確に行うことができれば被弾は最小に抑えられますが、ご存じの通りマインスイーパーには運の二択があります。加えて初回の安全保障もないため、最初のマス選択は常に地雷の危険性があります。
すなわち、戦闘が長引けばいつかは敗北を喫することになってしまいます。

これを避け、戦闘を素早く終わらせるにはコンボシステムを上手く使っていく必要があります。一定時間以内にマスを連続して開けていくとコンボが成立し、攻撃のダメージが増えていくというものです。これを重ねて攻撃力を増加させることによって、素早く相手の体力を削り切れるようになるでしょう。
ただし、コンボをつなぐために高速で考えて操作を行っていると、その分ミスが誘発されやすいというリスクも抱えています。思考を高速で回しつつも、コンボに固執してかえってダメージを受けないよう慎重にマスを開けていきましょう。

また、戦闘を重ねていくとレベルが上がり、基礎ステータスが向上していきます。加えて、敗北したとしても得たコインをもとにアイテムを買って、HPの回復や武器の調達も可能となっています。
これらを活用してステータスを上げていくことができれば、戦闘はより有利になります。勝てない場合や時間がかかりすぎる場合は、ステータスを上げて再挑戦しましょう。

マインスイーパーという思考のゲームを、さながらアクションのように高速かつ反射的に解いていくことで、脳みそをフルに使い切っていくのが楽しい作品となっています。
素早く解くマインスイーパーに慣れて、どんどんコンボを繋げていきましょう。

感想

パズル的なマインスイーパーを好む身としては、コンボで上手く時間制限を付ければアクションゲームというか高速判断ゲームとしても運用できるのだなと感嘆していました。マインスイーパーテトリスに近いんですかね。
マインスイーパー自体のゲームとしての完成度はあるにせよ、それに対するプラスアルファでも楽しめるゲームでした。

個人的な攻略としては、コンボ重視で武器を選んでいくのが強いなと感じていました。雑魚狩りがスピーディーに終えられるのもありますし、ボスであってもスイープ手前くらいで屠れる火力が出ます。
とはいえ、あまりマインスイーパーが得意でなかったとしても、単発高火力の武器を使うという選択肢が取れるあたりのケアが親切で、ちゃんとマインスイーパーの思考を回せれば攻略自体は可能なラインに感じました。

一方で、マインスイーパーに下手に慣れていると被弾が最初の一回にほぼ限定されるがゆえに、明らかな格上相手であってもなかなか負けないなという印象はあります。
明らかに減りが遅い相手に当たった場合は、わざと負けてアイテム購入してから挑んだ方が効率が良いのですが、それが自然にできないループ構造となっています。雑魚が固いことを了解した上で、わざとリタイアして帰還するというのもサイクルとしては成立しているかもしれませんが、どうしてもネガティブな印象を受けます。
ボスを倒したら疲れたから帰る、みたいな構造があればスムーズな進行になった気もします。

コンボの話に戻すのですが、最初に盤面を見てプランを固め、その後アドリブで繋げていく楽しさがあります。思考を高速で回して頭を使い切る体験は楽しく、適度にミスを誘発する仕組みでもあって綺麗なデザインでした。
コンボに明確にリターンがある武器が存在するのも良くて、コンボをより決めていこうというモチベーションにもなっています。

なお、コンボ成立にあたっては、盤面確定時のマーク以外は基本的にあんまりしないのがお勧めです。マーク自体が攻撃に寄与しないので、手が空いたらやってもいいですが、原則不要な処置となっています。
スイープに関してもマークは必須ではないので、頭に留めておくだけにしておくのが楽でした。

このあたり、マークが攻撃に影響を与える設計にしてしまうと、マークにリスクを付ける必要も出てきてしまうので、これをカットしているのはバランスとしては良く感じています。
マーク失敗でダメージあたりが落としどころのように感じますが、マーク成功がマスを開けることに比べて連続で行いやすいのもあってコンボとの噛み合わせも難しく、いっそ取っ払う判断は素晴らしいなと思っています。ルールがシンプルになりますしね。

後はストーリーが明るめなのも良いところで、これくらいの短編なのもあってサクッと遊ぶのに向いている作品となっています。
あくまでもマインスイーパーで戦うのがメインでストーリーはフレーバーとなっているため、それに合った適度な緩さが好みでした。