第15回ウディコン全作品レビュー - カエルはカエる
58. カエルはカエる
ジャンル | 作者 |
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プラットフォーマー | ネオジム |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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30分 | 1.41 | コインコンプリート |
良かった点
- GB風のグラフィックで統一された雰囲気を醸しています
- アクションの操作性が良好でした
気になった点
- ステージクリアしたら残機を復活させても良いように感じました
- 最初に残機を減らしてゲームオーバーを経て回復してからステージに臨むのが効率の良いプレイになっています
- レトロ感を演出するという意味では正しい設計のようにも思います
レビュー
GB風アクション
カエルはカエるは、GB風のグラフィックが懐かしいプラットフォーマー型のアクションです。
5つのステージに分かれており、それぞれのクリアを目指していくことになります。
アクションとしてはオーソドックスな形式であり、ジャンプやダッシュを駆使して足場を渡り歩いていくステージデザインとなっています。ただし、ダッシュの慣性は独特なものであるため、焦って使うと失敗しがちです。急いでいる時ほど、慎重にダッシュを使っていきましょう。
また、システムの中で特徴的な点として、カエルの舌を使ったワイヤーアクション的な要素が挙げられます。各所にある特殊なギミックに舌を引っ掛けることで、空中ジャンプの操作ができるようになっています。これを上手く使うことが攻略のカギとなるでしょう。
アクションの操作性が全体的に良好なアクションゲームとなっています。難易度は程よく難しいため、ステージクリアの達成感もまた程よく味わえます。
カエルの操作に慣れていき、ステージのクリアを目指していきましょう。なお、各ステージにはコインが隠されているので、慣れてきたらコインを集めるチャレンジをするのも一興です。
感想
GB風味の統一感あるグラフィックが良かったです。アクションとしてはそこそこの難易度となっていて、特に最終面の強制スクロールは割かしハードなため、プラットフォーマーアクションを楽しめました。
この最終面のレベルデザインは、強制スクロールに初見殺しを組み合わせたものなのでかなりミスしやすい作りとなっています。難度が高そうな方に移動したら強制ダメージ、折れ曲がりルートで出っ張りへの誘導など、一発で通させない意思を感じます。
話をアクションに戻すと、操作性が概ね良好に楽しめる変則ワイヤーアクションとしての完成度が高いです。ワイヤー操作そのものは、どの程度飛ぶかの直感性が弱いところはありますが、大体飛びたい方向に飛ぶことができれば問題ないようなコースのステージデザインでカバーされています。
ダッシュ時の慣性が独特なのも良い味を出していて、焦るとこの仕様でミスしやすくなっています。危ない時ほど落ち着いていきたいところです。強制スクロールではダッシュしたくなる気持ちを抑えられないので、その意味でも最終面はハードです。
また、ダッシュ操作自体は二度押しで行えるようになっていて、ボタンの同時操作が少ないメリットを取ったのかなと感じています。個人的には慣れていると別ボタンとの同時押しの方が便利なところもあるかなと思っていました。二度押しだと、誤操作で意識しない大ジャンプが発生して通り抜けることがしばしば起きたので。
この辺りはシンプルに寄せるか、誤操作を抑える方向に振るかのトレードオフっぽいので難しい所ではあります。
なお、GB風のレトロなグラフィックとコースデザインから、アーケードのようなゲームオーバーで一からやり直しを覚悟していましたが、実際はステージごとにやり直せる親切な設計です。コインを集めるのにも便利。
このおかげで大きく手戻りなくコースを学習でき、多少難しいステージでも何度も挑むことで突破できるようになっています。
ただ、ステージをクリアしても残機が回復しないので、最初にステージに挑む時はとりあえず減らしてゲームオーバーになって復活するのが推奨になります。残機フルで挑んだ方が勝率は良いので。ここはクリアしたら残機回復でもよいのかなと感じていました。
やや作るのが大変なステージエディット機能というかステージ読み込み機能もあるので、やろうと思えばオレオレ難しいステージも、難しいと感じたところを易化させることもできます。
このテキストエディット機能は面白く、さらに凄いことに曲までテキストで作っています。ここまで自作した強者は作者さん以外にいるのでしょうか。そうしてリアルタイムに演奏していることもあるのか、ゲーム容量は極端に小さく、ダウンロードが一瞬で終わった時は何事かと思いました。
レトロな見た目とは裏腹に操作性などは現代ナイズされたユーザビリティで構成されているので、非常に遊びやすいアクションとなっています。
ウディタを触ったことのある方なら、クリア後はフォルダの中身を覗いてもうひと驚き出来るはずなので、是非見てみましょう。