第16回ウディコン全作品レビュー - 少女大猩猩 -ゴリラvsデカヘドロン-
43. 少女大猩猩 -ゴリラvsデカヘドロン-
ジャンル | 作者 |
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アクション | 餓鬼郎党 |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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30分 | 1.05 | クリア |
良かった点
- 緩急の付いた良いゴリラアクションです
- 最後はシナリオとともに良い演出で敵と相対せました
気になった点
- 特にありません
レビュー
ゴリラメタモルフォーゼ
少女大猩猩 -ゴリラvsデカヘドロン- は、ゴリラに変身するアクションを駆使して進めるゲームです。
ゴリラになれる特殊能力を武器に、薬物で人間を怪物に作り替える犯罪組織に挑むこととなります。
ゲーム中で遭遇する様々な敵に対し、人間のまま触れるとゲームオーバーになってしまいます。一方で、ゴリラは無敵の霊長であるため、変身中は全ての敵をなぎ倒すことが可能です。どんどん敵を吹き飛ばしていきましょう。
しかし、無敵のゴリラであり続けることはできません。ゴリラに変身している間はGPを消費し続け、これが枯渇すると人間に戻ってしまいます。
GPが溜まるまでは、人間のまま上手く逃げることが肝要となってきます。あえてゴリラ状態を短めに抑え、回復する必要のあるGPを少なくするというのも良手となるでしょう。
また、ゴリラのままでは知能が低下している上、体が大きいため探索や謎解きでは不利となります。ゲーム中の探索パートでは大人しく人間のまま過ごすのが良策です。
ゴリラと人間の良いところを上手く活用し、マップを探索していきましょう。
そうして犯罪組織をゴリラの力でなぎ倒していく中で、やがて組織の生み出す最大の怪物にも相対すことになっていきます。
溢るるゴリラのパワーを最大限に活用し、強大な敵をも打倒していきましょう。
感想
3作目まで出るとは思っていなかったです。ゴリラものは続編が出る、というジンクスでもウディコンにはあるのでしょうか。
映画なんかでは3作目に面白いものが出るかどうかがシリーズ物の分水嶺っぽい向きがあるらしいんですが、この作品は3作目まで面白いので良かったです。ずっとシリーズ物やってほしい。
各作品ごとにゴリラアクションを主軸としつつも、微妙に味が違うことをやっているのが個人的には好きなところです。今作はやや探索風味やパズルっぽさが随所に見受けられる印象があります。
その上で主軸となるゴリラメタモルフォーゼはきっちり要所で炸裂し、爽快感を与えてくれる設計にもなっています。しかし何度見ても、ゴリラメタモルフォーゼって何なんだ。
加えて、ゴリラアクションはついに巨大化まで果たし、規模感をますます上げていきます。巨大化したゴリラ、もはやそれはキングコングなんじゃなかろうか。
この巨大化はかなり良く、木々をなぎ倒し草原を闊歩する最高のパワー体験を与えてくれます。最終戦ということもあって、かなりインパクトが大きい演出になっていました。地に響くおおきなものになりましたね。空を渡ってはいないですが。
巨大化が物語的な演出としても機能していて、ただ奇をてらうだけの巨大化じゃないのも良いところです。ラストバトルの雰囲気をしっかり醸成しています。
シナリオの面では、伏線も含めて割とあからさまなところはあるんですが、その辺がむしろ娯楽映画っぽくて良い感じがあります。まさに副題にゴリラvsデカヘドロンと付いていそうな雰囲気です。
起承転結も、結末としてのオチも完備されつつ、ウディコンに常にゴリラ成分を供給してくれる作品でした。
もはや最初の入りについては、劇場版の名探偵コナンみたいな感覚を覚えてきました。確かに初見は面食らいますからね、この設定。
なお、筆者はそこそこ探索したつもりですが、今回は隠しアイテムを見つけられませんでした。残念。どこかの隠し道でも見逃したんでしょうか。