第16回ウディコン全作品レビュー - 通り雨
53. 通り雨
ジャンル | 作者 |
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探索ADV | いのせんとわーるど |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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30分 | 1.0相当 | true/normal |
良かった点
- マップチップの使い方が斬新でした
気になった点
- 不具合のためか終始無音で進みます
- 安定しないイベント挙動が散見されます
- 隠し場所のヒントが薄く、ほぼ全探索を強要するゲーム性となっていました
レビュー
洋館もの
通り雨は、洋館を舞台とした探索アドベンチャーです。
洋館の中をくまなく探索し、その脱出を目指すものとなります。
洋館の中にはいくつかの謎解きとアイテムが散りばめられており、上手くそれらを解き明かし、見つけていき探索範囲を広げていくことになります。
そうして洋館を彷徨いながら謎を解き、様々な部屋に入れるようになるにつれ、物語は終わりへと近付きます。
結末は2種類あり、それまでの行動如何によって分岐します。どういった結末を迎えるか見届けましょう。
感想
洋館ものです。洋館はそこまで広くないので、短編のラインに収まっていますが。
全体的に謎解きと探索メインで、探索要素は割とノーヒントです。謎解き要素はちょっとミスリードっぽい台詞回しというかイベントフラグの立て方があるんですが、それを除けばある程度解きやすくなっていました。
個人的にはマップチップの使い方が面白いなと感じていて、テーブルクロスに水を張ってお風呂に見立てたり、垂れ幕を垂らして椅子の後ろ側っぽく見せたりしています。その発想はなかった。慧眼ですね。
なお、作者さんの制作環境の都合上、不具合が解消できないためか、そこそこ不具合や不親切な仕様が埋まっています。
クリアには支障がそんなにないんですが、ちょくちょく引っかかったり緑帯に遭遇することにはなります。
また、ヒント会話周りのフラグ管理も特になされていないので、謎解きの片割れを見ていなくても会話が起動します。分からない謎解きが出てきた場合は飛ばすのがお勧めです。
シナリオについては、エンディング分岐はなんとなく分かってはいますが、カセットテープ無しでもtrueに行けるのは意外でした。割と緩い。
一応、おおむね主人公を中心に物語が展開していくので、友人が割と空気になっているのは気になりました。語る相手として用意されたような印象を受けます。館もののホラーならもう少しひどい目に遭うかと思っていましたが、よく考えたらこのゲームはホラーじゃありませんでした。さもありなん。