第16回ウディコン全作品レビュー - モダレスクエスト
60. モダレスクエスト
ジャンル | 作者 |
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RPG | カイダ |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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2時間 | 1.04 | クリア |
良かった点
- 不思議のダンジョン系の仕組みをRPGに上手く導入しています
- 特殊行動を行う敵が脅威となる良いバランスでした
気になった点
- 装備と回復アイテム以外を採用しにくいきらいがあります
- 枠数が少ないので、余計なものを持つモチベーションが生まれづらいです
レビュー
ターン制RPG
モダレスクエストは、不思議のダンジョン系のシステムとRPGを融合させたゲームです。
ターン制進行やリソース管理の仕組みを導入しつつ、ステージ進行と攻略を目的に据えた双方がミックスされた仕組みが特徴となります。
ステージを徘徊する敵を倒していくには、ターン制を上手く使うのが重要になります。先手を取れるようにターンを回していきましょう。また、多くの敵に囲まれると痛い目に遭うため、一対一になるように立ち回ることも大事なポイントです。
加えて、戦闘をより優位に進めていくには、各地で拾ったり、敵を倒したお金で購入したりすることで得られる装備やアイテムを使うことも重要です。数少ないアイテム枠を有効に活用していきましょう。
そうして敵を倒してレベルを上げ、装備をグレードアップしていくことにより、プレイヤーはどんどん強くなり、どんどん先へ進めるようになっていきます。
ステージが進むにつれて特殊な攻撃をする敵が増えるなど、その歯応えは増していきます。その時々の状況に応じて上手く立ち回り、退却すべき時を見極めつつ、ターン制の冒険に身を投じていきましょう。
感想
ローグライクというか不思議のダンジョン系のアイテム管理などの要素を持ち込んだRPGという感じです。
とはいえアイテムを持てる数にはそこそこ強い制限がついているので、どっちかと言えばターン制で進行して接敵して戦うRPGという印象の方が強いかもしれません。
不思議のダンジョンよろしく戦う戦闘システムは良い設計になっていて、そのジャンルで遊ぶ上では必要になるテクニックとしての、多対一を避ける、不要な戦闘は避ける、遠距離をはじめとした特殊攻撃持ちには各々必要な対処をする、といったことがそのまま有効手となる仕組みが組み込まれています。
たとえステータスが上がり、装備が充実してきても固定ダメージや遠距離攻撃系の特殊な敵は依然として強いので、その辺をどう捌くかというゲーム性が、このシステムにより担保されていました。
筆者の攻略においては、経験値アップの装備を片時も外さず、Goldアップ装備も基本的に身につけ、一度も死亡することなく進めていました。ちなみに、正直なところ途中まで経験値と金の倍率について、表記上かかっていないことから効いていないか端数切り捨てを疑っていました。実際は得られている本当の値にはきちんと倍率がかかっていました。ここはちょっと分かりにくい。
とにかく恒常的な性能強化を優先したため、終盤はかなり強くなっていて、装備も充実していたことで、危なげなく突破できました。とはいえドラゴンは強かったですが。
ただ、その強化については、クリア後にセーブする機会がないとは思わず、クリア時のステータスどころかその手前の30分くらいのデータも消えています。Lvは97くらい上がり、装備もだいぶ一新したんですが、見せられないのは残念です。リザルトは以下の通りでした。
リザルト |
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なお、最後まで個人的に重要視していたのは命中率の安定化です。これはローグライクというかシレンをやっていると分かると思うんですが、必中の剣は本当に強いです。最新作ではクリア後ダンジョンのレアという水準でしか出てこないレベルです。
なので、命中率の維持を絶対の条件とし、ワンパンできる状態を可能な限り維持するのが安定性に寄与していました。後はハーピーの保持ができるとより良いです。ハーピー抜きでHP6の状態で拠点に戻る必要が出てきた時はなかなかスリリングでした。
全体的にローグライク系のシステムを上手く流入しているなと感じてはいるんですが、アイテム枠の制限あたりはやや気になるところはありました。
基本的に装備で2枠埋めるのはかなりの序盤から確定しますし、それ以外は回復アイテムで埋めるのがだいぶ無難です。それ以外のアイテムもありはしますが、枠が少ないことと、活用できる条件が限られることから、ほとんど外すのが最適行動に感じていました。
超終盤で活用できそうな場所もありはするんですが、そこまで持ち込む労力を考えると難しいところです。そもそも必要かどうかはそこに行かないと分かりませんし。
合成や保存、装備への特殊行動を持つ敵が存在しない以上、あんまり予備の装備を持つメリットがないので、少なくともここは分たれていても良いんじゃないかなと思います。枠ももう少し多いとアイテムを積極的に使うモチベーションが生まれそうです。
後、これはどうでも良い話ではあるんですが、紹介ページのスクリーンショットが明らかにテストプレイデータっぽいのは余計な心配を惹起させそうなので避けるのが無難なのかなとは思います。
すわテストプレイをデバッグモードでしかやってないんじゃないかな、みたいな不要な詮索が入るかもしれません。気にしすぎかもしれませんが。
実際のところはシステムはかなり安定していて、おおむね快適に動作する設計のまま最後まで遊べたのでいらぬ心配ではありました。