第16回ウディコン全作品レビュー - 異世界転生(即死)

63. 異世界転生(即死)

ジャンル 作者
アクション Ponchiki
プレイ時間 プレイVer クリア状況
45分 1.02 クリア

良かった点

  • ネタに振りつつ締めるところはしっかり作られていました
  • 基本的にボケ倒すノリで構成されています

気になった点

  • 第二戦のリトライがやや面倒でした
    • 序盤は大して苦戦しないので、後半からリトライしたい気持ちがあります

レビュー

良い意味でのサムネ詐欺

異世界転生(即死)は、そのサムネイルに違わぬ雰囲気のゲームです。
一方で、そういった雰囲気はそのままにゲームとしては堅実に作られた作品でもあります。

ゲームの本筋は、そのタイトルからも察せられるようにノリ良く進行していくものです。そうしたコメディー調で進むいくつかの会話パートと、合間に発生するアクションパートを乗り越えることで物語が進んでいきます。
時たま遭遇するアクションパートはそこそこの歯応えがあり、その攻略を楽しむことができるでしょう。

往年のFlashゲームのような空気感をまといつつ、ゲームとしてはしっかりと作り上げられた作品です。
安定したゲームの基盤の上で、ネタゲーっぽい雰囲気を存分に浴びていきましょう。

感想

サムネイルから漂う出オチっぽさとは裏腹に、ちゃんとやるアクションになっています。ある意味ではサムネイル詐欺の一種かもしれません。タイトルと最初の展開、あるいはコメディーパート全体はサムネイル然としたネタっぽさがあるんですが、割と中身は真面目です。温度差が凄い。

中身としては、スライム戦は実質チュートリアルで、ピエロ戦が本番であり、実質ラスボスです。この辺のコンパクトさは印象とそう離れていません。
しかし、割とピエロが強いです。長いのもあるんですが、高速時の最終段階はそこそこのアクション能力を要求されます。ここで負けると最初の低速からやり直しであるという緊張感の中戦っていました。頭からっぽでやるには難しすぎませんか。
個人的には、序盤が薄いので高速化からリスタートしたい気持ちはありましたが、その分気持ちは入りやすいので一長一短な気はします。

そうしてピエロを乗り越えた先に待ち構えているのは、択一ゲームです。ここからちゃんとネタに振り切りつつシナリオを進めてくれます。択一については、勘が悪いのでそこそこ長いムービーを二度見せられる羽目になりました。爆発落ちなんてサイテー。

いらすとやをふんだんに使った緩さとネタっぽさに比して、要所要所はまともに締めつつ、大体のところではボケ倒してくるあたりがちょうど良い塩梅にバカゲーというかネタゲーの雰囲気が出ていて良かったです。
なお、いらすとやを見ると21点超えてないか毎回不安になるんですが、よく考えたら商用じゃないので多分適用範囲外です。そもそも多分超えてない。

ちょくちょく口調が別の人に移っていたり、魔王が???で通している中で一瞬だけイレプトという名前が出てきたり、細かいところにテキストの粗っぽいものはあれど、基本的に勢いで進んでいく物語なので大して気になるレベルではありません。
やっぱり物語は勢いが大事ですね。