第16回ウディコン全作品レビュー - モンスター・レプリカ
65. モンスター・レプリカ
ジャンル | 作者 |
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RPG | 恋音リルル |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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5時間 | 1.10-1.12 | クリア+コンプ |
良かった点
- 多種多様なモンスターが用意されています
- 加えて、様々なロケーションに上手く配されていました
- 良く探索しがいのある世界の構成をしています
- 難易度は適度に抑えめのちょうど良い塩梅でした
気になった点
- ソートが無いので、コンプリートの確認は難しいです
- 図鑑の一覧性が低いため、こちらも確認が難しいところでした
レビュー
モンスターといっしょに旅をしよう
モンスター・レプリカは、世界各地を巡ってモンスターを仲間にし、パーティーを組んで戦うRPGです。
強制される道筋はほとんど無いため、自由気ままに世界を探検していくことになります。
そうして探索することになる広大な世界には、200種以上のモンスターが分布しています。ロケーションや時間帯によって、遭遇するモンスターは様変わりしていくため、各地を隅から隅まで歩き回って様々なモンスターと戦っていきましょう。
それらのモンスターとの戦いに勝利を収めると、各々に応じたアイテムを取得することができます。このアイテムを消費することで、対象のモンスターを仲間にすることができます。強いステータスを持っていたり、強力なスキルを使ってきたりしたのであれば、仲間に加えて積極的に育ててみるのも良いかもしれません。
戦闘においては、そうして集めたモンスターを4体選出して戦わせることになります。
役割ごとにモンスターを配してシナジーを得るという選択肢もありますし、スキルを重視したり、パワーに振り切ったり、耐久力を重視したりと、200種以上のモンスターから成る多様な性能のために、プレイヤーには様々な選択肢が用意されています。
お気に入りのモンスターやスキル、戦略を武器に、各地のモンスターやそれを操るマスターに挑んでいきましょう。
それぞれのロケーションにいるマスターとの戦いに勝利することを目指すでも良く、レアなモンスターを見つけるために各地を探索するでも良く、全てのモンスターを集めるためにあちこちを巡るでも良く、どんな遊び方をしても良い作品となっています。
色々なモンスターを集めつつ、自由に世界を旅して回りましょう。
感想
良いポケモンライクでした。モンスターの種類数の多さに余りにも手抜かりがない。
こういうゲーム性だと、新たなレプモンに出会うためにどんどん進んでいくことになるので、目新しいレプモンがいなくなってくると探索意欲が低減しがちなんですが、あらゆるロケーションにあらゆるレプモンが配置されていることにより、余すことなく探索したくなる作品です。
ロケーションが幅広く用意されているのも良く、草原から遺跡、森林、雪原、高山、火山、とにかく様々なロケーションが上手く接続されて世界を形作っています。
加えて、その世界に相応しいレプモンが綺麗に配置されていることもあって、その双方を存分に楽しみながら探索を進められるようになっています。二重で楽しみが配置されています。
この辺の配置感覚がかなり良くできており、新規のレプモンの散らし方は絶妙でした。広いエリアを広すぎると感じない程度には、きちんとした種類にレプモンが上手く配されています。
また、各ロケーションをレプモンを探して彷徨っていると、洞窟などのダンジョンが見つかっていく構成も良いです。ここにも発見があります。
こういったダンジョンには伝説のレプモンがいるなどの特典もあるので、積極的に探索していく一つのモチベーションへと繋がっていきます。いろんなレプモンを探したい、新たなロケーションに進みたい、まだ見ぬ伝説のレプモンを見つけたい、色々な欲求のもとに歩き回ることができるようになっていました。余談ですが、作中では多分伝説のレプモンという呼ばれ方はしていなかった気もしますね。準伝っぽい三鳥みたいな立ち位置のレプモンもいます。
図鑑番号からある程度推察できるのも良く、昼夜のエンカウントパターンや、位置に応じたエリアのような区域で大体3パターンに出現種別が分かれていそうなことを掴めば、割と推測しながら図鑑を埋めていくことも可能です。
領域の分割点は勘で見ていくしかありませんが、そんなに偏ったレプモンもいないので、フィーリングで割となんとかなります。ただし、下水道というか地下水道だけはだいぶ特殊な領域をしている気がしていて、かつ狭い領域にしかいないレプモンも生息していそうでした。ヒンバスみたいだ。
一方で、これだけ用意している中で戦闘バランスも上手く整えられており、インフレーションを抑えつつ適度にメンバーを入れ替えられそうなバランスに落ち着いていました。頻繁に入れ替えるとなると大変ですが、一レプモン二レプモン入れ替えるくらいなら、結構何とでもなります。
敵についても、いくつかの例外を除けば4vs4が限度で、ステータスが平等な上で、こちらが思考できる分だけかなりプレイヤー有利です。Lv10が大量にいる、となると中盤くらいまではきついかもしれませんが、そういうパターンはかなり稀です。というか、ほぼ終盤にしか出てきません。
その分、大ボス戦で5体を相手にする特別感が演出されているのも良いところです。絶妙に難しい難易度となっています。
とはいえ、取り巻きのレベルをそれほど上げないことでバランスを取っており、上手く立ち回りさえすれば序盤のパーティーでも世界花を撃破するくらいのことは充分に可能になっています。こちらはいくらでもシナジーを整えられるので、戦略さえちゃんとしていればどうとでもなります。
加えて、エンドコンテンツ的な闘技場では伝説のレプモンを据えて戦わせてくるのも良く、難易度の段階調節がかなり絶妙な調整となっています。ここまでにちゃんとレプモンを育ててくれば、それほど苦戦はしないけれど、ある程度は戦略を整える必要のある良い塩梅です。
ただ、難易度が抑えめな分と、多対多が基本になる点、それほど頻繁に入れ替えができない点などが作用し、属性による弱点は使う場面は少なめでした。
多対多の常として、一人落とすのが何よりも重要なので、弱点を気にして攻撃を分散させるより、多少不利でも一点集中で崩す方がトータルのリターンが大きめになります。
一応、相性から狙うべき相手を定めるという向きもありますが、それよりは耐久型なのか、サポート型なのかといった立ち位置を考えて狙った方がアドが高いというのもあります。サポートを先に潰さないと後々に響いてくる可能性が高いので、できるだけそういうことをしてきそうなレプモンを見た目から選ぶパターンが多めでした。
相性自体は、本家よりだいぶシンプルなので覚えやすくはあります。
また、筆者はレプモンを全て見つけた上で捕まえるというか生成しようと思っていたんですが、これを確認するのがかなり難しかったです。
ソートが無いので突き合わせがかなり困難であり、がしゃどくろがないことに気付くまでにかなりの時間を要しました。そして、何故がしゃどくろが無いのかを理解するのにもかなりかかっています。パーティー編成にソートがあるか、取得込みの分かりやすい図鑑システムがあるとコンプリート欲のある筆者みたいなタイプには助かります。
また、パーティー編成をする際はステータス以上にスキルを重視したい気持ちもあったので、簡単にスキルが見られるとより様々なレプモンが使えそうだなという気持ちもありました。もっとも、後述するように筆者は完全にパーティーを見た目で決めたので、これを主張する資格はありませんが。
最後に、筆者のパーティー構成を踏まえた感想でも書こうと思います。テーマはゴリラでした。金の単位がゴリですからね。
世界花撃破時くらいのパーティーは、ゴリラ、ゴリラガラス、ケミカルゴリラ、怪物、といった火力全つっぱのパーティーであり、Lv8平均でもその余りあるパワーで世界花を粉砕していました。ドラミングして殴るのが最強。
その後、世界を探索することで雪ゴリラを獲得して、怪物と入れ替えることでゴリラのフルパを構成し、伝説のゴリラであるシルバーバックを見つけ出してからはゴリラガラスを抜いて完全に成りました。オールゴリラ。
このメンバーは相性の偏りがひどいのと、搦め手に余りにも弱いというのがネックではありますが、それを補ってなお凌駕する圧倒的な攻撃性能を誇っており、初ターンで必ず相手を一つ落とせるスペックが有利を取る手段でした。
負け筋は知らないレプモンが出てきて、サポートと間違えて耐久型を殴った結果、サポートからの搦め手を受けるパターンくらいなので、ちゃんと全国のレプモンを制覇した後の闘技場では無双することが可能でした。危なかったのは初見の火山ボスくらい。
最終パーティー |
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なお、レプモン制覇にあたっては金策も結構大事なんですが、その辺はイベントなどでカバーされている印象はありました。
どうしても序盤にやりたいなら淫獣が良さそうで、諸々イベントをこなしてある程度計画的に使っているなら、深淵教団が狙い目です。ただ、深淵教団は諸事情によりそもそも大金を用意しないと倒せない状況にはあるので、安定しそうなのは淫獣かもしれません。
余談ですが、淫獣の奥に何かあるかなと思ったら何もなかったので、超高頻度エンカウント地獄だけ味わって帰りました。後半、一歩でエンカウントするので凄い。