第16回ウディコン全作品レビュー - 食料品店

69. 食料品店

ジャンル 作者
経営シミュレーション 鋼缶
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.03 クリア

良かった点

  • 売り買いを繰り返しつつ客からぼったくるチキンレースが楽しめます
  • それぞれの商品や性質と購買層の関連が直感的でした

気になった点

  • 30日という期間が長く感じます
  • 商品の売値を変えられることに対する説明が薄いです

レビュー

みんな期間限定が大好き

食料品店は、食料品を仕入れて売り捌くシミュレーションゲームです。
プレイヤーは様々な商品を買い入れ、値段を自由に決めて店頭に並べ、訪れる客に売って利益を得ていくことになります。

値段を自由に決められるとはいえ、当然余りに高いと購入はされません。商品の購買層、商品についた接頭辞による人気の加減、そもそもの商品の人気度合いなどを鑑みながら、適切な値付けをしていきましょう。
ただし、老若男女どの客層が訪れるかは完全にランダムです。このため、利益を最大化するためには、様々な客層に対応できるように並べる商品を吟味するのが重要になります。最大11種類まで購入して並べることができるため、この組み合わせをどうレイアウトするかが腕の見せ所となるでしょう。

売れ行きの良いものは見かけたら買い足しつつ値上げをし、売れ行きの悪いものは値下げをしてでもすぐにはけて新商品の枠を空かせるなど、利益を上げていくには値付けと仕入れを駆使していくことになります。
日ごとに発生する家賃を払えるように、効率良く稼いでいきましょう。ただし、在庫を抱えすぎてキャッシュが不足しないように注意してください。

そうして家賃を払いながら利益を上げていき、30日間経営を続けられればクリアとなります。
客層の好みをつかみ、ぼったくりにさえ思えるレベルで値段を付けていきながら、最大の利益を上げていきましょう。

感想

ひたすら売り買いするゲームでした。どこまで高くすれば買ってもらえるかのチキンレースともいう。
性質的にはだいぶスーパーマーケットシミュレーターではあるんですが、ランダムで並ぶ商品とリロールである程度ゲーム性を担保していた印象です。

めちゃくちゃ値上げしても評価がなかなか落ちない当たりの商品もあれば、薄利多売すらできない商品もあります。この辺は買わないと分からないのでギャンブル。
そうして売っていくと、商品ごとの購買層の違いとか、接頭辞による効果範囲の差とか、プレイしていると色々気づきがあって面白いです。それらの感覚も非常にそれっぽく、その商品は確かに若者に人気だよねとか、それは確かにすべからく人気がありそうだねとか、かなり納得できる形になっていました。みんなお寿司好きだし、みんな期間限定が好き。

なお、優秀な期間限定商品を入荷できると、一品当たり900円くらいまで最大でぼったくることができたので、ちゃんとリサーチしていればクリアはそこまで難しくはありません。
一応、棚を老若男女に対応した構成にしておくと取りこぼしが少ないので優秀なんですが、これが割と難しいので、上手く構成して商品を補充していく面白さはあります。最終結果は600人に売れたので、3分の2ということでまずまずの結果といったところでした。

設計上、どこまでぼったくれるかは一回購入してみないと分からないのは不便なんですが、これで棚が埋まって駆け引きというかゲーム性が生まれている面もあるので、取り除かない方が良さそうな不便さには感じました。ぼったくれないものは安値を付けてさっさと売り飛ばして、棚を空けていくのが恐らく想定されています。

個人的には30日は結構長く、15日あたりでやることをやって後は消化期間という感じでした。最終的な所持金額も60000に近く、中盤くらいからは家賃も気にせず安定して回せていたので、割とやるだけになっていました。
なにがしかイベントなり、顧客層の変化なり、商品の増加なり、何らかの変化がないとさすがに30日同じようなものを売り買いしていくのは中だるみするなあという印象があります。

後は単純に、売り買いで値段を操作できることに初日は気づけませんでした。そんなわけないなと感じて色々いじった結果発見したくらいの状況なので、何かしら操作説明なりチュートリアルがあると親切かもしれません。まあ初日で在庫を右から左に流して、何かおかしいことに気付けばどうにかなりはするんですが。

感想の最後に結果を張っておきます。ちょっと売れ残ったのは心残り。

最終結果