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Papers, Please

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
980 クリア 11 / 13 7時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★☆☆☆ ★★★★★★★★☆☆

多くの人々は不正を憎み、公正を尊んでいます。ただそれは、平和な境遇のゆえに抱いた傲慢なのかもしれません。

Papers, Pleaseは入国審査官となって、他人と自分の人生を決めていくゲームです。
共産国家アルストツカの入国審査官となり、朝令暮改で変わる政府の指示に対応しながら入国を許可するか、あるいは拒否するかを決めていくことになります。

貧困のスパイラル

最初は簡単(外国人は入国禁止のみ)

始めこそちょっとした規則を守り、少ないチェック項目を確認してさばくだけで給料の出る仕事をするだけです。国家への忠誠を胸に、公明正大に職務に励むこともできるでしょう。対応した人数分の歩合給は安いとはいえ、家族を養うに十分なくらいの給料にはなります。

しかし、それは始めのうちだけ。周辺諸国がきな臭くなるほどに、入国審査官の仕事は増えていきます。チェック項目はべらぼうに増えていき、さばける人数は日増しに少なくなっていきます。にもかかわらず給料は上がらず、ミスでもすればさらに下がってしまいます。だんだんと家族を養うのが大変になっていくところに、追い打ちのように勝手に居住地のランクを上げられて住居代でさらにカツカツになっていくことでしょう。

貧した家族

満足に食事や暖を与えられなければ家族は病気がちになっていき、その治療薬にお金を払っていればさらに貧していきます。それでもお上が給料は上げずに規則だけを増やしていくのを見るにつれ、最初に抱いた忠誠はどこかに行き、公正さは腐臭を漂わせることになるでしょう。

Papers, Pleaseは、ああ不正ってこんな気持ちで行われるんだろうなという気分にさせるゲームです。生活に窮するということと、国家に対する鬱憤をいやにリアルに感じさせてくれます。

複雑化する行為と構造

べらぼうな書類と規則

基本的なゲームシステムは間違い探しであり、パスポートをちゃんと見て変なところがあったり不備があったりするならば、入国を拒否すれば良いというものです。
夫婦で来たのに片方の書類が足りなくて懇願されることもありますし、わいろを渡されて見逃してくれということもありますし、妙な組織に勧誘されることもあります。それらに対し、政府の公僕たり続けるか、テロリストに身をやつすか、一市民としての安寧を願うかはプレイヤーの選択次第です。

ただし上述のように、入国の審査が厳しくなるにつれ、間違い探しの難易度は上がっていきます。
これに加え、昨日まで必要だった書類が今日は不要だったり、新しい書類が必要になったりと、目まぐるしく変化する規則にも対応する必要があります。
例えば、上記の画像のケースだと、氏名の一致、国籍とビザの一致、IDの一致、ISSが正しいか、滞在期間と目的に対する発言との一致、身長と体重は表記通りか、性別はどうか、顔の一致、指名手配犯ではないか、ワクチン接種は正しいか、各種書類の有効期間はどうか、あたりをチェックする必要があります。これだけちゃんと調べて得られる$5は一人当たりの食費分くらいです。世知辛いですね。
なお、このケースでは身長が170cmとなっていますが、実際は人物後ろの数字を見ればわかる通り180cmなので不審となります。

楽しくないからこそ面白い

Papers, Pleaseを究極に個人の感想として言うのであれば、今やってる仕事がいかに楽しいかわかるゲームだと評せるでしょう。
アルストツカに栄光あれ。

OneShot

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
980 さようなら 7 / 11 5時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★☆☆

アドベンチャーゲームに限らず、ゲームというのは繰り返し行うことのできる体験です。殊に物語に主眼を置くゲームでは、選択肢に応じた分岐などにより周回することを想定しているような作りのものもあります。
OneShot はそれらに対して、その名の示すとおりにただ一度きりの体験を提供するゲームとなっています。

ニコ可愛い

ニコ可愛い

OneShot を紹介するのは非常に困難なことの一つです。このゲームの良さはまさにこのゲームがワンショットであるが故のものであり、その一度きりの体験を妨げないためにもこのゲームの体験について語るわけにはいかないからです。
なので、このゲームに関しては公式のスクショしか貼っていません。

このゲームをネタバレなしで語る上で欠かせないのは、主人公であるニコが可愛いことです。このゲームをお勧めしてきた友人は異口同音にニコ可愛いしか言いませんでしたが、終わってみれば成程これはニコ可愛いと勧めるほかない作品です。

美しき景観

そびえる摩天楼 淡く光る水面

プレイヤーはこのニコとともに、世界に光を取り戻すための旅をします。
薄暗い暗闇の荒野をさまようことも、鬱蒼と茂る草木の中を進むことも、遥かそびえたつ摩天楼を巡ることもあります。
それぞれの土地は幻想的な雰囲気をたたえつつも、光を失ったが故のほの暗さも抱えています。

それらの土地で流れるBGMも非常に優れており、心地よく世界に浸ることができます。陰ある中で描かれる美しい世界を良質な曲とともにめぐるという体験もまた良いものです。

出会いと別れ

兄妹 親切な苦労人

また、訪れる土地ごとに出会いもあります。
多くの魅力的なキャラクターとの物語を体験し、出会いと別れを経てOneShotは紡がれていきます。
このように、様々な土地で様々な人物と触れあいながら、探索したり謎を解いたりすることでゲームは少しづつ結末へと向けて進んでいくようになっています。

そうしてOneshotが描く結末までの体験は、およそゲームにしかなしえない体験の頂の一つであり、またこれまでのゲーム体験にすら波及し得るものでもあるでしょう。
ただし、この結末へと向けた展開はどれを語ろうとネタバレになってしまうので、もうこれ以上は語れません。とりあえずニコが可愛いということは伝えておきます。

敷衍する一度きりの体験

このゲームはただ一度きりの体験であり、そして全ての体験へと敷衍するものです。Oneshotという名に偽りはありません。
叶うのであれば、もう一回記憶を消してプレイしたいところです。

感想

道中のパズルなんかも結構好きではあるんですが、終盤以降の流れとシステムの親和性は感動を以て迎えられる作品です。本当にニコが可愛い。

プレイヤーは選択をする存在であり、選択とは世界を構成する行為であり、それに伴う結果はプレイヤー自身が深く受け止めなくてはならないのでしょう。それが正しいことにせよ、正しくないことにせよ、選んだという事実からは目を背けることはできません。

ただ一度きりの体験だからこそ得難いのですが、まあ記憶消してもう一回やりたいのは皆そうだと思います。

AER Memories of Old

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1880 クリア 20 / 20 4時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★☆☆☆ ★★★★★★☆☆☆☆

鳥になって空を飛びたいという気持ちを抱えている方に、AER Memories of Oldはお勧めの作品です。なぜならば、このゲームは蝋の翼を伴うことなく、空を自由に飛び回る体験を提供するものとなっているからです。

自由自在に飛び回る

このゲームの進め方はいたってシンプルです。鳥となって浮遊島を巡り、各所の洞窟をクリアしていくことで物語を進めることができます。
各洞窟ではちょっとしたパズルが待ち構えており、それらを攻略していくことで、徐々に物語が浮かび上がっていくという構成となっています。

しかし、それらはいったん置いておきます。AER Memories of Oldの圧巻は空を飛ぶ体験です。
浮遊島ではいつでもワンボタンで鳥と人間を入れ替えて、自由に空を巡ることができます。

鳥になれる 人型で滑空するのも気持ち良い

操作性はシンプルで、傾きを変えて方向転換をしつつ、加速もしていくことで、空を縦横無尽に翔けることができます。
そこには特別な必須アクションもなければ、難しい操作も必要ありません。なぜならば、この作品において飛ぶ行為は難易度を求められるアクションではなく、自由に動き回る移動手段であるからです。

また、飛んでいる間に空を飛ぶという行為を阻害する要因が一切ないのも良いポイントです。
先述した通り、このゲームは洞窟を巡ることで物語を進められますが、その場所に行くことを強制したり、受動的に指示されるようなインフォはその一切が排されています。
ただ自由に飛び回っていても、それを咎めるような情報は一切プレイヤーには提示されません。あくまでもプレイヤーが能動的に調べる場合に限り、いくつかの情報を得ることができます。

眼下に浮遊島を臨む

景色も綺麗

加えて、空を飛び回る上で重要な景色の美しさも担保されています。
ローポリ風のいくつかの情景の中で、自在に飛び回る体験はそれだけで爽快感があります。
眼下に望んだ浮遊島を自在に行き来したり、雲海に飛び込み新たなるエリアへ抜け出たりと、自由気ままに空を冒険していきましょう。

鳥になる体験

一方で、ストーリーを進めるうえで必要な洞窟では鳥になれず平易なパズルを解くだけであったり、物語がだいぶ尻切れトンボで終わってしまったりするなどやや物足りない部分はありますが、それらをカバーして余りあるだけの飛翔する体験を得ることができるでしょう。

AER Memories of Oldは、鳥になりたいという願いを叶えてくれるゲームです。

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1500 クリア 34 / 34 14時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★☆ ★★★★★★☆☆☆☆

初めに断っておきますと、筆者は技巧的な物語を好みとする傾向にあります。ゆえにこうした感想をしたためる際も、どこが技巧的に優れているゆえにどういった体験を生んだかを書くパターンが多いと思います。
一方で、VA-11 Hall-A は大きく技巧に凝った作品ではありません。伏線はさほど多くもなく、物語に巧みさを感じる部分も多くはありません。しかし、この作品で描き出される物語は確かに琴線に触れるものでした。

一日を変え、一生を変えるカクテルを!

カクテルを振舞おう

VA-11 Hall-A は、いわゆるサイバーパンクな世界観の中で、バーテンダーとして客にカクテルを提供して話を聞くゲームです。
カクテルを振舞うという行為により、アクの強い魅力的なキャラクター達が織りなす物語が、時に輻輳しながらも進行していきます。

人を描いた物語

サイバーパンクで人を描く カクテルを振舞うという干渉

VA-11 Hall-A という物語が描き出しているのは、人の強さと弱さや、気高さと醜さといったものであり、そしてそれらが渾然一体となったキャラクターそのものです。
このゲームの世界観は確かにサイバーパンクにあり、グリッチシティというディストピアの上に立脚しているものです。しかし、VA-11 Hall-Aがその上で紡いでいるのは、その構造を説明する写し鏡のような代表人物ではありません。その構造の上で確かに生きている人々を描いています。

登場するキャラクターたちはどれも癖のある人達ばかりです。ただ、彼らが抱える悩みに大きな癖はなく、どれもが一般的であったり普遍的であったりする悩みのように思えます。
加えて聞く側のバーテンダーも特別な人ではなく、カウンター一枚隔てた先の世界に大きなアクションがとれるわけではありません。ましてや、その背後にいるプレイヤーはカクテルを振舞うことでしか干渉することはないでしょう。

しかし、カクテルをあおり悩みを吐露した彼ら彼女らは、あるいは勝手に、あるいはバーテンダーの後押しで少しだけ前進していくこともあります。カクテルを振舞うというごく小さなアクションでしか物語に干渉はできませんが、それは少しだけ変化をもたらしてくれます。
カクテルを出すという、ゲーム性という観点から見ればほとんど無いに等しい干渉でも、物語という面で見れば確かに影響を与えているのです。

好悪の念すら湧いてくる

筆者が一番嫌いなキャラ 筆者が一番好きなキャラ

また、非常に人間臭い彼らの物語を見ていると、どのキャラクターにも好悪の感情が湧いてきます。
例えば、筆者ははじめ竹を割ったようなドノヴァンの言動を割と好ましく思っていたのですが、いろいろあって最終的にはだいぶ嫌いになり、一見正しそうな説教臭い人には気を付けようという気持ちになりました。
このような嫌いという感情がちゃんと湧くほどには、どのキャラクターも丁寧に描写されています。

加えて、人間臭いのはバーに訪れる客だけではありません。VA-11 Hall-A の大きな特徴は、主人公のジルですら物言わぬプレイヤーではなく、一人の強くも弱くもある人間であるということを細やかに描いている点です。
ジルがキャラクター総選挙で競りえたのは、単なるプレイヤーキャラクターではなく一個の主体として描かれていたからに他ならないでしょう。

サイバーパンクで人を描く

VA-11 Hall-Aは人を描く物語を見せることで、人間の性質をある一面で切り取るならば、そこにはどうしようもない断面も美しい断面もありうるのだろうという気持ちにさせてくれる作品です。
世界観を描き出す物語も、プロットを洗練させた物語も素晴らしいものですが、徹底的にキャラクターを細やかに描き出す作品も同じく素晴らしいものでしょう。そういった作品をプレイしたい方にお勧めです。

個人的な感想

ものすごく面白い作品というわけではないんですが、心に残る物語でした。エキサイティングな面白さも、驚天動地の展開もないように、大きく揺れ動く何物かがなかったにもかかわらず、小さな機微がちゃんと心に刺さります。

色々な物語を回収しようとするとゲーム性の無さが牙を剥いてはきますが、それでもちゃんと回収できる程度には物語も雰囲気も好きでした。

注意

このレビューは、筆者個人の独断と偏見によって書かれています。当然サークルの総意ではありませんし、筆者の好みが多分に影響していますことをご了承ください。
また、出来る限り気を付けていますが、一部ネタバレを含んでしまっている場合もあります。問題がある場合は、コメント等にて指摘していただけると助かります。

前書き


WOLF RPGエディターコンテスト(ウディコン)は、ウディタ製のゲームを競う、年一回開催のコンテストです。
今回は第10回ということで、様々な作品が出品される運びになりました。あらかじめ宣伝されていて期待していた作品から、新たに現れた面白い作品まで、今年も大いに楽しませていだたきました。
昨年同様、今年も全てのゲームをプレイし、今年は全てのゲームでクリアと呼べる地点まで到達いたしました。
今年は例年よりも早く結果発表と相成りましたので、再び紙面を頂き、楽しませて頂いた返礼として全作品のレビューを書かせて頂きたく思います。

なお、筆者は漫画でいえばARIAが好きで、最近お勧めしたい漫画は応天の門や性別「モナリザ」の君へ。で、小説でいえば米澤穂信さんが好きです。
最も好きなコンシューマゲームはFF10で、SteamゲームではThe Witnessで、フリーゲームでは悠遠物語やらんだむダンジョンとかTRUE REMEMBRANCEやらジャリネスハートだのバケモノハイツから片道勇者と選べません。また、前回のウディコンで一番好きだったのがひとりぼっちの竜の神話です。
筆者自身は、私事ですが、今年で大学を(卒論さえ通れば)卒業し、某コンシューマゲーム企業で働くことになりました。
その辺りを評価から差っ引いて考えると、より公平に感じるかもしれません。

ネガティブな感想を見るのが不快という方は、こちらのボタンを切り替えてください。ネガティブな感想を含む項目が隠れます。

お品書き

レビュー

  1. AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~
  2. とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~
  3. ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話
  4. メタルメサイア -鋼の救世主-
  5. カヤミセツナ
  6. 夢遊猫ハローワールド
  7. クリッターズ
  8. きみのかんじょーいれないで
  9. ウシのチキンレース
  10. 未完のエリザ
  11. コトダマッスル
  12. 魔女の塔
  13. じじまごRPGmini
  14. ポケットタッキュウ
  15. 四角君の岩投げ
  16. サラと不思議な魔法石
  17. 革命の外敵要因
  18. IMON ~Other Worlds’ Story~
  19. ハイスandカルト
  20. 穴があったから入ってみた
  21. My VitrioL
  22. 灰色ノ油臭
  23. もう二度と君に会えない
  24. 風雷嬢
  25. 緋色の研究所
  26. すっぽんクエスト
  27. AnimalCurling
  28. PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~
  29. ウディタのサンプルgame特別バージョン
  30. 魔法農場
  31. パズル問答
  32. G
  33. レクイエム
  34. Quiz world maze
  35. Friendly Island
  36. ハイエン
  37. ディアボロスフォビア
  38. 100層洞窟
  39. わらわらすぴりっつ
  40. あなたは呪われてしまいました
  41. エライザの食卓騎士
  42. Wonder Pict Land =絵本の世界で=
  43. 物欲夢幻地獄
  44. ウルファールライヒの栄光
  45. そうだ脱出しよう
  46. 出口を探そう!
  47. 狩る狩るガールTV
  48. フロースラントの魔法屋さん
  49. パティシエになるのだ!
  50. レガシアの洞窟
  51. ドラゴンナイト伝説
  52. key&wolfarl
  53. コルンの赤い真珠
  54. cave search
  55. メツァルナ
  56. 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。
  57. エウレカ・クラン
  58. 退廃芯所
  59. 花まるプリンセス
  60. Promises of Sacrifice

おまけ

凡例

リスト

タイトル

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ゲームのジャンルです クリアと呼べる時点までかかった時間です クリアした時のバージョンです 最後に確認したバージョンです クリア後もやっていた時間と合わせたものです ウディコン中に至った状態です

制作者

制作者の方と、リンクがある場合はそちらを用意しています。
失礼ながら、敬称は略させていただきます。

リンク

ゲームへのリンクを張っておきます。
ふりーむに出ている場合など、ウディコン外に出展されている場合は、出来るだけそちらへのリンクを張るようにします。ただし、漏れがある可能性は否定できないので、気になる方はおググり下さい。

良かった点

  • ゲームをプレイして、ここが良かったと思う点を書き連ねています

気になった点

  • プレイしている最中に気になった点を書き連ねています
  • 必要ないと思った場合は、ボタンを押して消してください

雑感

プレイ中に感じたことや、レビュー中に思ったことを書き連ねています。殆ど推敲していないのでご容赦ください。

なお、こちらも同様にボタンを押すと消されます。

参考作品

前作に言及していたり、何となく想起させたものを勝手に入れています。

レビュー

序盤から良作の雨霰の 1~10

1. AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
オススメRPG 5時間 Lv1 Lv5 6時間 称号13, 19未発見

制作者

スパイ03

リンク

OneDriveに直接貼ってしまい申し訳ありません。近々ふりーむに公開予定だそうですので、できればそちらに差し替えます。

良かった点

  • とにかくネタの嵐が凄まじく、その濃度は随一です
  • 狂ったような世界観は健在です
  • KICKシステムのおかげで、ほぼあらゆる行為にレスポンスが返ってきて楽しいです
  • 後半の展開の収斂性は流石の一言に尽きます

気になった点

  • 戦闘面の歯ごたえが余りありませんでした
    • その分、戦闘テンポは良くなっているので、ネタの展示会としては良いかもしれません
  • セーブポイント過剰のため、どこが重要セーブポイントなのかいまいち判断がつきませんでした
    • 回復ポイントも兼ねているので難しいところですが、回復専用回線を作る等の対応が考えられます

雑感

ネタがポンポンと出てきて、ずっと楽しめた作品でした。

最初のあれは結構秀逸だと思っていまして、あのノリで敬遠する方は、恐らく本編も敬遠する方なのではないかと感じました。そういう意味で、選別はできて、やりたくない人は数分でそれが分かって、お互いWin-Winなのではないでしょうか。

それと、あのKICKシステムは、ネタを楽しみたい人はケンカを売りまくって、そうでない人はさっさと進めるという配慮なんだと勝手に思っています。

ちなみに、称号13と19ですが、20分くらい探しても見つからないのでギブアップしました。こらえ性がないですね。後が詰まっていたというのもあるので見逃してください。

レビュー文章

怒涛のネタの洪水、再び

AN EARTH2は、思い出せ、合言葉は「金と暴力、そして愛!!」 あの伝説的迷作『AN EARTH』が超パワーアップして帰ってきたぞ!! ゼッタイヤバイRPG! です(原文ママ)。
作者のスパイ03さんは、前述したAN EARTHで前回のウディコンを賑わせました。個人的にはさらにその前のデスパレートマンションの印象が強い方です。

そのAN EARTHのノリはそのままに、さらにパワーアップして登場したのがこの作品になります。
前作以上の圧倒的物量のネタとパロディが織り成すキメきった世界観は、同様に前作以上に人を選ぶかもしれません。

しかし、このゲームの魅力はその世界観だけではありません。
物語を進めていくにつれて明らかになっていく事実。広がっていく世界観と、収斂していく物語。ネタの熱気以上の展開の熱さに夢中になれること疑いないでしょう。

また、RPGとしての出来も見逃せません。
どんなNPCにもケンカを売れるKICKシステムにより、フィールドのそこかしこで戦闘を起こすことができます。
300種類を超える、敵、敵、敵。あらゆることに返ってくるレスポンス。オープンワールドで広がる世界で、駆け回って様々なイベントを引き起こしていきましょう。

そして、最後に収束していく物語を見て、この物語が2であることを。未来ドロボウとは誰だったのかということを。是非ともその目で見届けてください。

そして出来れば、称号13と19がどこにあるのかこっそりヒントを教えてくれると助かります。

キメきった世界観と、素晴らしい物語にしばし酔ってみてはいかがでしょうか?

参考作品

AN EARTH
作者さんの前作です。併せてどうぞ

2. とめさんのお宿にて

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノベル 20分 1.00 1.00 クリア済み

制作者

とめさんのお宿プロジェクト

リンク

良かった点

  • 最初の展開のおかげで日常パートでもだれにくいです
  • ノベルゲームとしてプレイしやすかったです

気になった点

  • 二次創作SSの趣があり、元ネタを知らない身としては感じるところが何もなかったです

雑感

正直な話をすると、筆者はケモナーではないので、この作品の魅力を十全に語り切れないと思っています。
なので、評価軸がほぼノベルゲームとしてのものになってしまい、結果あまり評価できなかったなあという後悔の念があります。ケモノの良さが分かれば世界が広がるんでしょうけど。

レビュー文章

ケモケモしいノベル

とめさんのお宿にては、ケモがケモする日常ノベルです。タイトル通り、とめさんのお宿で起こる日常風景が綴られていきます。
こちらは、第6回のウディコンで総合1位を獲得したRainyTowerの標準誤差StRさんを始めとした方たちの合同作品です。

作者さんの例に漏れず、この作品も人間などという存在は一切出てきません。ケモノが出てきたかと思えば、次にはケモノが出てきます。ケモナーの方にはうれしい限りなのではないでしょうか。

ノベルとしては安定したつくりで、特に問題もなく読み進めることができるでしょう。冒頭のイベントのおかげで、どうなっていくんだろうと思いながらページをめくることができます。

ひと時、ケモノに癒されてみてはいかがでしょうか。

3. ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
TRPG風RPG 1時間 20180722A 20180813A 全END確認

制作者

ケモプレ制作委員会

リンク

良かった点

  • TRPGを導入するという発想は面白いです
  • 3Dのマップがサクサクと動きます

気になった点

  • 戦闘システムに毎ターン幾つものフェイズがあり、それがテンポを著しく下げ、かつ分かりにくかったです
    • フェーズに応じて使う技が変わりますが、そのフェーズ内で使えない技も表示されるのは分かりにくいです
    • アニメーションで一々ディレイが入るため、4フェーズと3人仲間がいる場合、(3 + 1) x 4で、16ものディレイが入り、テンポが非常に悪いです
      • ウディタデフォ戦闘にも付属しているサブキー高速化を実装すれば多少ましになるはずです。

雑感

何と言うか、TRPGを意欲的に再現したとは思うんです。

ただ、そもそものRPGの成り立ちが、TRPGの電子化だったのではないでしょうか。
それでTRPGで行っていた繁雑な計算などを電子上で最適化して行ってきたのではないでしょうか。

そうすると、このゲームの落着地点というのはどこにあるんでしょう。TRPGに明るくない筆者には良くわかりません。
ただ、少なくともそれはTRPGを愚直に再現した延長線上にはないような気もしています。これは、あくまで個人の感想ですのであまり気にしないで頂きたいですが。

レビュー文章

TRPGをウディタで再現

ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話は、TRPG風の戦闘を取り入れたRPGです。
作者のケモプレ制作委員会さんは、前回のウディコンでもTPRG風のRPGを出展されましたが、今作ではそのシステムにより改良が加えられています。

戦闘では、準備フェイズが2つ、攻撃フェイズ、挿入フェイズが一つの行動の中に存在し、それぞれで様々な能力を使っていき、敵を倒していきます。
万が一、敵に倒されてしまった場合でも、特殊なENDを見ることができます。作者さんのコメントを見る限り、これも売りの一つのようです。

再びTRPG風の戦闘をやってみたいあなたに。

4. メタルメサイア -鋼の救世主-

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
AI戦闘RPG 2時間30分 1.00 1.06 完全クリア

制作者

くろくま

リンク

良かった点

  • 戦闘のリプレイ性が高く、AIを練る楽しみに集中できます
  • ストーリーのバックグラウンドはしっかりしていますが、各イベントが短いおかげで全体としてAIを楽しめるようにスリムになっています
  • バフデバフや攻撃手段は煩雑にならない程度に豊富でした

気になった点

  • 個人的にウィンドウ画像にあまり機械を感じませんでした
  • AI編集画面で項目を設定しているときに、現在のAIの状況が見にくいです
    • 個人的に画面分割方式が好みですが、ここは完全に嗜好の範囲です
    • 関係ありませんが、順番が二列構造になっているのも見にくいです。ぱっと見た時、アクション1とアクション4が隣り合っているので。縦一列にするか、明示的な分割線があると良いかもしれません
  • 最終ミッション時に、CPを稼ぐ手段がありません

雑感

これが好きな理由の一つに、AIを組む楽しさを一切阻害しなかったという所があります。

例えば、ゲームですからゲームオーバーはセーブポイントに戻したいという欲求があるじゃないですか。それでも、このゲームは簡単なコンティニューを選んでいます。
これは、戦闘して、相手の行動をつかんで、それでAIを組み上げるという一連のプロセスをやりやすくさせるためだと勝手に思っています。

他にも、ストーリーとかいろいろ練られていると思うので、本来なら演出ドーン、テキストババーンしたいと思うんですが、そこは最小限にとどまっています。
おかげで、AI組んでさあ戦おうという意欲が全く削がれないんですよね。

筆者だったら余計な物語とか入れてしまいそうなので見習いたいなあと思いました。

レビュー文章

チューニングしたAIを携えて強大な敵に立ち向かおう

メタルメサイアは、AI戦闘に特化したRPGです。

全ての戦闘がAIに支配されているのがこのゲームの特徴になります。そこに一切の操作は介入されません。ただチューニングしたAIを搭載した機械を戦わせるのみです。
HPの低い敵からやる、いやいや攻撃力の高い可能性があるHPの高い敵からやる、HPの回復は安全面を取って50%以下になったら、いやそれでは回復しかしないから30%以下から――。様々なことを考えながら、その戦闘に合わせて自分なりのAIを構築していきましょう。
戦闘に負けても即時コンティニューができるため、心おきなくAIを練ることを楽しめます。

そうして戦闘をこなしてミッションをクリアしていくと、CPを獲得することができます。
このポイントを使って、新たな機体を購入したり、新たな技を購入したりして、戦略の幅をどんどん広げていきましょう。

また、ストーリーのバックグランド設定やメックと呼ばれる機械のデザインも見所の一つでしょう。人型ではない、非常にメカメカしいデザインになっています。
しかし決して個々のイベントはくどくなく、飽くまでもAI戦闘の楽しみを邪魔しません。

AIを組み上げる戦闘の楽しさを味わってはみませんか?

参考作品

育成物語
昨年のAI戦闘モノはこちらでした。

5. カヤミセツナ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
牧場経営シミュレーション 15時間 1.21 1.30 15時間10分 コロンENDのちアクアEND

制作者

今門 楽々

リンク

良かった点

  • 家賃などの急かす要素が一切排除され、ひたすらのんびりプレイできる塩梅でした
  • キャラの絵が綺麗ですし、各キャラごとのイベントも豊富にありました
  • 時間や天候依存で会話やキャラの行動が変化していくのは面白かったです
  • 季節ごとにマップが綺麗に色づきます

気になった点

  • アイテム取得時、一々持ち上げるのはワンアクション余計に感じました
    • これが便利だったのは、買い物の直後に渡すポイントくらいでしたので、少なくとも収穫物くらいは直接バッグに入れても良いかと思います。その際、カバンに溢れる分は地面に落とす等の対応が考えられます
  • メニューのカバンにおいて、右キーで選択に遷移できるのは便利ですが、逆の左キーで戻るのは不便でした
    • 一番右で右キーを押すと一番左に戻るのに、一番左で左キーを押すとメニュー選択に遷移するのは対称性がなく直感的ではなかったです。また、右にあるアイテムを選びにくいという副次的な問題もあります
  • 後半の金銭的モチベーションがありません
    • ちょっとお高めの家具とかを入荷してほしかったです

雑感

これは筆者のプレイ順が悪かったせいで充分に楽しめなかったので、レビューでは皆さんが十分に楽しめるよう、しつこいまでに「のんびり」押しをしました。

何が悪かったかといえば、フロースラントの後にやったんですよ。あのリソースキツキツの。
おかげで、こちらのゲームでも最大効率でやってしまいました。そんなことをすれば、待っているのは暇だというのに。

皆さんにはそんな体験をしないように、のんびりゆるゆるにやってほしいなあという願いを込めています。
本当に、わざわざリセット繰り返して最良の贈り物探す必要とかないですよ。適当に贈って、反応が良かったら次からも贈ろうとかいうレベルの意識で充分です。

そういえば、商売の人たちは、何で自分たちの作ったもの渡されて嬉しかったんでしょうか。どうでもいいんですけど。花屋さんに花贈る感覚でしょうか。

レビュー文章

2年間のゆるゆるのんびりスローライフ

カヤミセツナは、牧場を経営したり、町の人と親睦を深めたりするシミュレーションです。

荒れた牧場を畑にして農作物を作って売るもよし、家畜を飼って畜産物を作って売るもよし、山をうろついて採集して売るもよし。疲れて休むまで、気の赴くままに、のんびりと活動してお金を稼いでいきましょう。

そうして稼いだお金でプレゼントを買って贈ったり、あるいは採集した花をプレゼントしていくことで、町の人々と交流することができます。
町には男女合わせて19人の人々が暮らしています。時間帯や季節によって様々な場所で行動しているので、本当に同じ時間を過ごしているように感じるでしょう。

そんな風に過ごしつつ、季節で色づくマップを楽しみながら、年次のイベントに参加したり、町の人々との交流イベントを経験していく中で、気に入った相手がいれば結婚することもできます。結婚したい人がいるなら、プレゼントをあげてアピールしていきましょう。候補は男女ともに7人もいますので、きっと好みのキャラがいることでしょう。

勿論、硬派な方には、ひたすら農作物を収穫して独り身を通すという選択肢も用意されています。エリザベス1世よろしく牧場と結婚する道を選ぶのも乙なものです。

さらに、このゲームではどうぶつを飼ったり、家にアイテムを設置したりして、自分なりの牧場を作り上げることもできます。
山で採取した花で飾り付けることも、家をどうぶつ10匹でいっぱいにすることもできます。全てはあなたのプレイ次第です。

こういった多くの要素がありながらも、このゲームではそういったことを急かす事は一切しません。家賃を払う必要もなければ、どうぶつを飼う必要もありません。一切強制されず、プレイヤーは思い思いの行動をのんびり取ることができます。

皆さんも、急かされることなくのんびりと牧場を営みながら過ごしてはみませんか?

6. 夢遊猫ハローワールド

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 8時間30分 1.00 1.01 11時間 ベリーが倒せない

制作者

明野

リンク

良かった点

  • レベルストーンのおかげで、色んな仲間を加えて様々な戦略を考えるのが楽しかったです
  • 位置が意味を成す戦闘システムが有効に活用されて、戦略性が高かったです
  • ストーリーは王道的かつどんでん返しもあり良かったです
  • 一モンスターにも設定が作りこんであり、活字中毒的には嬉しかったです

気になった点

  • ややマップの作りが雑に見えます
  • どうせレベルストーンは使うので、拠点に帰ると自動的にやってくれた方が楽な気もします
  • ボス戦がとにかく長くなる傾向にあります
    • 戦略を練らないと倒せない都合上、戦闘一回に30分ほど費やすのは厳しいものがありました

雑感

公式にすら大きいといわれる作品ですが、筆者は特に気になりませんでした。
というか、そういう自由さがフリゲの面白さという向きもあるのではないでしょうか。

それはさておき、色々なパーティーを組むのは楽しかったですし、ボスの歯ごたえは凄い良かったです。
ただ、筆者が致命的に下手ですね。あのベリーすら倒せない。何とか2人引きずり出したしました。属性値マシマシチームで挑みました。ボコボコにされました。なんかコツとかあるんでしょうか。
掲示板を見る限り、128bitでも戦える方がいるようで、羨ましい限りです。筆者にも能力を分けてほしいです。

レビュー文章

組み合わせで広がる無限の戦略

夢遊猫ハローワールドは、仲間を集めて戦略的に戦うRPGです。
作者の明野さんは、前回のウディコンで夢遊猫イミテイションという作品を出展された方です。筆者が大事な用事に遅刻する原因になったくらい面白いカードゲームでした。

今回のRPGの特徴は、何と言っても目に入るあれ、ではなく様々な仲間が織り成す多彩な戦略性です。ポポロのように敵を倒して仲間にできるため、ストーリーが進むにつれて様々な仲間と、様々な戦略を構成することができます。
属性を統一して強化する、リレイズで耐久する、一気に片を付ける、敵に応じて色々な戦略を考えていきましょう。

さらに、このゲームの戦略性は単なるチーム編成に留まりません。5つの位置を4人までのキャラが動き回り、相手もまた動き回ります。
この位置によって、攻撃や回復、バフの範囲まで決まってきますので、戦闘中のポジション取りもカギになっていきます。
また、攻撃一つとっても、それぞれ待機時間が変わってきます。強力な攻撃ほど待機時間も長くなり、結果隙も大きくなるため、適切な運用が肝になってくるでしょう。

このような骨太の戦闘部分もさることながら、熱中できる物語も魅力の一つです。
王道的魅力にあふれたストーリーに引き込まれること請け合いでしょう。特に後半の展開には、胸が熱くなること必定です。
また、小休止として図鑑を見に行き、キャラ一人一人に書き込まれた世界観を読むのもまた楽しみの一つになるでしょう。

様々なチームを作り出して、多彩なボスを攻略してみてはいかがでしょうか

参考作品

夢遊猫イミテイション
前作です。世界観を共有しているようなので、是非ともやってみましょう。

7. クリッターズ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
レトロRPG 2時間 180722 180803 完全クリア

制作者

Nojiyu

リンク

良かった点

  • ファミコン的ピコピコへのリスペクトが素晴らしいです
  • ルーレットシステムの戦闘は毎ターン緊張感があって面白いです
  • 聖水を使ってエンカウントの切り替えができたのは、仕掛けを解いているときなどに便利でした

気になった点

  • レトロ感が強すぎて、移動操作が遅く感じました
  • メニューを開いている間もNPCは動くので、「しらべる」で話しかける時に動かれてしまう場合があります
    • 話しかけるのをワンアクションにするか、メニューを開いている最中は動きを止めるなどの方が良いかと思います
  • 最終的な武器選択に幅がありません
    • 尖った性能の武器はもっと尖らせてもいいかもしれません

雑感

このレトロへの飽くなきこだわりは素晴らしいと思うんですよ。
レトロ的なゲームというのはあるんですけど、移動しにくいだけだったり、ひらがなにしただけだったり、単にやりにくくしただけという作品もあります。

そんな中、これは移動しにくいですし、ひらがななんですけど、突き抜けすぎていて許せるという言い方は横柄ですが、そんな気分になります。NPCが画面移動でカクカクするのなんて、普通は再現しませんよ。再現する手間と、それによって得られる効果を考えたら。それでもやり切るという所に美しさを感じます。

また、単に古いだけでなく、ルーレットによる戦闘という面白い要素も入れているので、単にレトロな作品というだけにはなってないのも良いですよね。元ネタはあるんでしょうか。少なくとも筆者にとっては初めてで、面白かったです。

レビュー文章

こだわり抜かれたレトロ感

クリッターズは、レトロ感あふれるRPGです。

このゲームを始めてまず面食らうのは、圧倒的なレトロ感でしょう。
セーブデータは一つ。音楽はNESすなわちFC音源が選べ、疑似走査ラインのフィルタをかけることもできます。
さらにプレイしてみると、なんと移動時の画面のカクツキまでも再現されています。そのこだわりには感動を禁じ得ません。

このような凄まじいレトロへのこだわりが見られる作品ですが、戦闘システムには新しい面白さがあります。
攻撃も防御も、ルーレットにより数値が変動するという仕組みにより、戦闘の緊張感はなかなかのものです。目押しは可能ですが、ちょっと外すと66から0の振れ幅すらある手に汗握る戦いになるでしょう。
ちえというアイテムを使えば、数値を安定させることも、逆にスリリングにさせることもできるので、どんな戦い方をする人も安心です。

また、レトロ感あふれるダンジョンでは、古式ゆかしきギミックが待ち構えています。
聖水を使えば戦闘を回避できるという配慮もあるので、ギミックを解く間は積極的に使っていきましょう。

素晴らしきレトロ感に回帰してみてはどうでしょうか。

参考作品

レトランド伝説
昨年のレトロ枠です。

8. きみのかんじょーいれないで

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ADV 8分 1.00に相当 1.00に相当 完全クリア

制作者

みやの

リンク

良かった点

  • 短いながらも演出は良く、女の子のしぐさは可愛いです
  • 進行データ保存まわりでその発想はなかったです

気になった点

  • 黒いところに決定キーで移動できるのがすぐにわかりませんでした
    • 最初のマップでは黒い所に触れると遷移するのですが、次のマップでは決定キーを押さないと遷移できないので、どちらかに統一した方が良いかもしれません

雑感

みやのさんの作品は、全体通して移動が演出上どうしても遅くなる印象がありました。

ただ、この作品はマップが狭いのでそこが全く気になりませんでした。こういうのもソリューションなのでしょうか。

短い時間の中で、色々癒されながら、かわいいイラストを見て和む時間になったので、全作品プレイしている身としては真ん中くらいで出会いたかったなあというお気持ちです。勝手な話ですが。
この直後がウシのチキンレースというのもそのお気持ちを加速させていました。

レビュー文章

ひゅー びたん びょーん

きみのかんじょーいれないでは、ごくごく短いADVです。
作者のみやのさんは、前回のウディコンで最後の夜を出展された方です。短い言葉と展開で不思議な世界が作られたお話でした。

今作は、さしずめそれを縮凝したものとでも言えましょうか。
言語はほぼ排されましたが、可愛らしいイラストと演出で、不思議な世界が紡がれていきます。

また短い時間の中で、可愛いイラストを見ながらも、ちょっぴり驚ける作品になっています。

10分に満たない時間、不思議な世界を体感してはみませんか?

参考作品

くるくるり
みやのさんの作品で好きなものです
最後の夜
昨年のウディコンの作品です。
みやのさんのホームページ
というか色々やりませんか?

9. ウシのチキンレース

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ミニゲーム 5分 1.0.2 1.0.5 30分 1598.4(最終称号未完)

制作者

ギルバート宮村

リンク

良かった点

  • ウシへの愛溢れるネタが良かったです
  • ほぼアローキーで操作が完結するのでプレイしやすいです

気になった点

  • チキンレースと銘打つ割には、最初のウシチャージの比重が重いので、どこで止めるかというチキンレース感がありませんでした

雑感

ミニゲームとしてものすごく遊びやすく作られている作品だと思いました。
レバガチャするだけなので、本当に子供から大人まで誰でも遊べるんですよね。操作性がシンプルなのは、ついついやってしまうことにも一役買ってそうです。

んもぉ~うも~ぅ、もむぉ~うんもむぅお~んもんむぅ~むもむぅもウシももぅんも~ぉ~むんも~ぅぅん。(残念なのは、レビューでは筆者の語彙力不足であまりウシ要素を入れられなかったことですね。)

レビュー文章

目指せ! 記録こウシん

ウシのチキンレースは、絶壁ぎりぎりで止めるミニゲームです。
作者のギルバート宮村さんは、今年のウディフェス外伝において、カル太名義で集めて鶏金貨を出展された方です。高い技術力で作られたマリオカート64ライクのスコア式レースゲームでした。

今作も高い技術力が見られるミニゲームとなっています。
ルールはシンプルで、十字キーでガチャガチャするとウシチャージがされ、その蓄えられた力でウシが走り出すので、後は左右キーで微調整するだけです。

1回のプレイは30秒にも満たないでしょう。しかし、あと少し、あとちょっとと思ウシゅんかん、あなたは既に術中にはまっています。
シンプルな操作とリトライ性のおかげで、いつのまにか熱中してしまうことでしょう。

記録こウシんを目指して、ミニゲームに興じてみませんか?

参考作品

チキンレース
弊サークルのnari氏が、お題は忘れましたがtraP3jamという企画で3時間で作った作品です。

10. 未完のエリザ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
探索ミニゲームオムニバスADV 1時間30分 1.00 1.06 2時間 True End

制作者

ナイデン内田

リンク

良かった点

  • ゲームオムニバスの種類が豊富です
  • 運命すごろくのアイデアと各イベントが面白かったです
  • ストーリー構成も、演出としての見せ方も良かったです
  • あらゆる面で高い完成度でした

気になった点

  • 扉ステージはあまり面白みを感じませんでした
  • 孤独ステージは単なる牛歩戦略になってしまいました

雑感

本当に個人的な話なんですが、ナイデン内田さんのゲームとは合わないのかなとずっと思っていました。
正直な話をすると、なんか高速移動するやつがいたり、大量のやつがわーっときたり、そういうタイプのゲームがあまり好みではないという、完全に好みの問題で、です。決してゴリラが嫌いというわけではないので悪しからず。失礼な話ですが。

しかし、この作品で筆者は勝手にナイデンさんの作品と和解しています。物凄く私的な話なのですが。運命すごろくを始めとして、初めて大体のゲームが理不尽でなく感じ、また面白かったです。

というわけで、筆者的に言うならば、この作品はナイデンさんの作品の中でもトップレベル、それこそ群を抜いて好きな作品です。幸いなことに、物語の面でも、演出の面でも、あらゆる面においてこのゲームが最も好きになりました。

以上、本当に雑感でした。お目汚し失礼します。

レビュー文章

朱書きが汚す美しき世界で

未完のエリザは、色々な種類のゲームで構成されるオムニバス的な探索ADVです。
作者のナイデン内田さんは、ウディコン勢の方には説明不要の常連です。毎回、ゴリラと異形がメインだったりそうでもなかったりする作品がランダムで出てきます。

今年は前年に続き、ストーリー主体の聞くならく綺麗なナイデンさんの作品でした。
呪いの楽譜を巡るストーリーは、高い演出力も相まって素晴らしく質の高いものです。モチーフにされたと推察される音楽を大変うまく用いて表現されています。
フィナーレに向けた展開も素晴らしいですし、最後までたどり着いた際に見られるエンディングでは感動を覚えること間違いないでしょう。

それを彩る多彩なゲームもまた見逃せません。
探索がメインではありますが、様々なギミックが凝らされているので新鮮な気持ちでプレイできます。殊に、すごろくを模したステージは秀逸ですので一見の価値ありでしょう。筆者はとある理由で二度やりましたが、二度同じ結果になりました。あなたはいったいどういう結果になるでしょうか。

秀逸な物語と多彩なゲームをプレイしてみてはいかがでしょうか。

参考作品

まずはゴリラに慣れましょう
それでは良作をやりましょう
作品数多いですよね、この方。

RPG ACT タイピングにSTG etcと盛り沢山な 11~20

11. コトダマッスル

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
タイピングADV 1時間 1.00 1.02 2時間 「むずい」で最終ステージを除き100%

制作者

ダブリス竈

リンク

良かった点

  • 物語はコミカルで面白く、最後のゲームシステムと融合させた展開は見事でした
  • タイピングの難易度が理想的なカーブで上がっていきましたし、ボス戦闘では目先が変わって面白かったです
  • むずいでもそこまで難しくなかったので、恐らく難易度はそれなりに低いです。また5段階までの難易度調整もあるため、初心者でも遊べます
  • 筋肉でした

気になった点

  • ストーリースキップが一瞬で飛ぶものでないため、リプレイ性が低かったです
  • 全部打ち込むまで攻撃扱いにならない上、単語の長さがまちまちのため、やや運に依存する部分がありました
    • もし文字数に関係なく攻撃力一律なら、単語が長いものが続くと不利になります
    • もし文字数に依存して攻撃力が決まるとすると、相手の体力が微妙に余るということが発生する可能性があります

雑感

これはタイピングゲームの一つの終着点みたいにしっかりした出来でした。
筋肉に目が行きがちですし、提供に二つの意味で目が行きがちなんですが、タイピングの高い完成度は評価の底上げにつながりそうですね。

私はタイピングが周りに比べて得意ではないので、むずいでどうしても最後が100%にできなかったので切り上げました。敵前逃亡ですね、筋肉を鍛えなおして出直します。

レビューのネタがある意味ウシのチキンレースと被りましたが、気にしないことにします。11番だけに11筋肉。

レビュー文章

そウホうの筋肉がぶつかりあうタイピング

コトダマッスルは、筋肉の筋肉による筋肉のためのタイピングゲームです。
何を言ってるか自分でもわかりませんが、プレイすればなんとなくわかるかと思います。

このゲームは何と言っても筋肉に目がいくのですが、芯のタイピングもかなりの完成度に仕上がっています。
5段階まで用意され誰でも遊べる難易度設計に始まり、理想的な難易度カーブ、必殺技、ボス戦での一工夫と、誰でも最後まで一気に遊べることでしょう。

それを支える筋肉でコミカルな物語も欠かせません。筋肉の素晴らしさはもちろんのことですが、終盤にかけての展開、終盤での演出なども見所になっていきます。
ネタバレを避けるために伏字を使いますが、筋肉というシステムを利用して、筋肉が筋肉を通して筋肉となったあの演出は素晴らしいものでした。

筋肉溢れるタイピングゲームを体感してみてませんか?

参考作品

寿司打
タイピング練習としてうってつけのゲームです

12. 魔女の塔

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
繰り返しADV 20分 1.00に該当 1.00に相当 完全クリア

制作者

二代目天ぷらマン

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 物語の雰囲気が好きでした
  • 再起動前提ですが、ロード時間は短いので再プレイしやすかったです

気になった点

  • 連打が基本のゲームですが、その連打システムがあまり物語と連関性があるようには思えませんでした
  • 個人的には設定メモがない方が妄想が広がります

雑感

これは雰囲気として最高だったので、設定メモを急いでみる必要がなかったなあと後悔しています。
もう少し、自分なりにいろいろ妄想を広げてから公式の解釈を仰ぐべきでした。もったいないことをしましたね。

レビュー文章

繰り返し、起動する

魔女の塔は、女の子と一緒に実験をするADVのようなゲームです。

このゲームの特徴をレビューしますと、それはほぼネタバレになってしまいます。
なので、一言だけ説明しておきますと、物語とその魅せ方、醸し出される雰囲気が素晴らしい作品です。

ゲームとしては、起動してしばらくプレイすると終わります。しかし、そこで終わりではないので、繰り返し起動していきましょう。
そうしていく内に、朧気ながら物語が分かってきます。

正直レビューでは魅力を十全に語り切れるものではないので、是非ともプレイしてみて下さい。

13. じじまごRPGmini

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 40分 1.00 1.21 1時間 マップ完全踏破

制作者

鏡読み

リンク

良かった点

  • マップ移動はポイント間移動制、戦闘は数ターンで決着と、凄いサクサク進みます
  • GB風のドット絵が織りなす世界は良い雰囲気でした。背景が動く演出も良いです
  • ドット絵のキャラが良く動くのが可愛いです
  • 戦闘バランスはSPケチると雑魚にもやられる良いバランスでした
  • ポンポンできます

気になった点

  • 戦闘の絶対数がやや多めです
    • Smashの導入でやや緩和されましたが、エンカウント -> Smash -> リザルトの3遷移は噛むため、やはり気になります
    • Smashで終了する場合、多くはマップ移動のために決定キーを押しっ放しにしたままなので、リザルト画面は一定時間後に決定キー押しっ放しの状態でも遷移するようにすると良いかもしれません

雑感

鏡読みさんって、音楽の人ってだけじゃなかったのかというのが最初の感想です。某つぶやきの広場で様々な方がBGMの話題で取り上げているのを目にしていましたので。

それにしても短編としての完成度が凄い作品です。
このデコボココンビはまたどこかで見たいですね。それとも噂の前作に登場していたりするのでしょうか。要チェックや、ですね。

レビューは徐々にポンポンに浸食されていますが、これは筆者のプレイ体験の再演に他なりません。ポンポンポンポン……。

レビュー文章

ポンポン進むサクサクRPG

じじまごRPGminiは、サクサクと進んでいく短編RPGです。

このゲームは、とにかくサクサクと進んでいきます。魔壊屋姉妹のようなポイント移動式のフィールドをはじめ、戦闘は数ターンで決着がつき、アクションは動きはありますがスピーディーでテンポが良いです。
サクサク進むとは言っても、難易度は簡単すぎるというわけではありません。雑魚敵にさえSPをケチると敗北を喫する可能性があるため、積極的に技を使っていきましょう。

また、このゲームはGB風のグラフィックを外して語ることもできません。
良く動くドット絵のキャラは可愛く、休憩している時などは和みます。その可愛さはポンポンを誘発すること疑い得ません。背景と前景が芝居のように用意される演出も憎いです。

シナリオは作者さんの前作からの続編だそうですが、前作を知らない筆者でも楽しめましたので、初見の方でも安心です。始終ポンポンできる良い物語でした。

皆さんもポンポンしてみませんか?

参考作品

魔壊屋姉妹
凄い悲しいんですが、すでに閉鎖されています。一応リンクを張って置きます。

14. ポケットタッキュウ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
カードゲーム 1時間 1.01 1.10 1時間10分 ストーリ―クリア & フリー最強撃破

制作者

ユメソバ

リンク

Google Driveへの直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ルールは相手より強いカードを出すだけというシンプルなものながら、特殊能力や相性、レベルなどもあって色々考えられて楽しかったです
  • ストーリーモードでは格上と歯ごたえのある戦いが楽しめました
    • 新バージョンではやや弱体化したそうですが

気になった点

  • いかんせん説明が不足しています。チュートリアルが欲しいところです
  • 未完成の機能を、そのまま何のひねりもなく表示しない方が良いかと思います
    • ストーリーが1つしか用意されていないのであれば、直通で良いのではないでしょうか
  • そのカードの強さを一々頭で計算するのが辛いので、最終的な強さをどこかに明示してほしかったです
    • その曖昧性を狙っての実装かもしれませんが

雑感

筆者は温泉卓球くらいしかやりませんが、素人的には卓球のラリーの楽しさが上手くカードゲームで表現されている作品だと思っています。

どうやら筆者がプレイしたバージョンはやや緩和されたものの相変わらず難しいストーリーだったようですが、特性に惑わされることなく、ひたすらベースを強くして、ある程度強いデッキを構築しておけば突破はできたので、これくらいの難易度でも良いんじゃないかなと思っています。この辺は好みでしょうが。

惜しむらくは、未実装のものが多いのに、それが選択可能だったことでしょうか。そういうものは外しておいてほしいなあというのが正直な感想です

レビュー文章

平成最後の夏に高校最後の卓球大会

ポケットタッキュウは、卓球をモチーフにしたカードゲームです。

このゲームをしていて驚いたのは、卓球のラリーという感覚をうまくカードゲームに落とし込んでいることです。
ルールはシンプルで、相手より攻撃力の高いカードを互いに出し合って、それより攻撃力の低いカードを出してしまったら1ポイント取られるというものです。
しかし、カードによってさまざまな効果があり、また相性もあります。相手の渾身のスマッシュでさえ、攻撃力で圧倒的に劣るロビングで返すこともできます。
こうして続いたラリーの末にポイントを奪うことができると思わずガッツポーズでもしたくなることでしょう。

また、このゲームにはパワプロのサクセスから練習などの要因を抜いたモードもあります。
このモードでは、卓球は団体戦です。部員の能力をうまく把握して、効率よく相手にぶつけていきましょう。後半ともなれば、明らかな格上に挑んでいくドラマを見ることができます。
心なしか、最初に自分を配して勝利すれば、後の部員も奮起してくれたような気もしますので、積極的に先陣を切るのもありかもしれません。

熱い卓球勝負をカードゲームでプレイしてみてはいかがでしょうか。

15. 四角君の岩投げ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションパズル 10分 1.00相当 ウディコン未エントリー 140043点

制作者

ヤパヤパ

リンク

良かった点

  • 少し考えるような面もありました

気になった点

  • クリアの概念もなく、達成感がありません
  • 「やるだけ」といった面が多く見受けられます
  • 押せる岩と壊せる岩の区別がつきません

雑感

この作品が何でエントリー停止したかは知らないのですが、ゲームとしては前作より良くなっていると感じていました。

個人的に、筆者がやるだけという面に面白みを感じないのが評価する場合は足を引っ張りそうですが。

レビュー文章

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

押して壊して

四角君の岩投げは、アクションパズルです。

四角君を操り、岩を壊したり押したりしながら、GOALを目指すシンプルなものとなっています。
シンプルな操作性と、比較的平易な難易度から始まっていくため、誰でも簡単にプレイできるでしょう。

誰でもできる簡単なアクションパズルをやりたいあなたに。

16. サラと不思議な魔法石

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
マインスイーパRPG 1時間 1.05 1.16 5時間 クリア後ダンジョン全クリア

制作者

白玉餅

リンク

良かった点

  • マインスイーパのルールとRPGをうまく融合させていて面白いです
  • 自作のキャラ絵が可愛いです
  • 罠の取得システムは、マインスイーパを解く動機にもなりますし、戦闘に幅が付く良い方法でした
  • クリア後ダンジョンは様々な色があって良いです

気になった点

  • ボス戦がマインスイーパと全く関わりなく、またこれまでの努力にも関与しませんでした
    • マインスイーパで解いた爆弾分相手にダメージを与えてから戦闘に入る、例の加入キャラはあくまでサポート役(ひかりのたまポジション)などが考えられます
  • ED終了後のデータが引き継がれませんでした。最終ダンジョンで回収した仲間が消えるので少し悲しかったです

雑感

まず初めに断っておきますが、筆者はマインスイーパが好きです。あの暇つぶしにもってこいの感じが最高です。

それで、一マインスイーパ好きとして言わせていただきますと、この作品はマインスイーパで理不尽だなあと思っていた部分が悉く解消されているんですよ。最初の1発とか、究極の二択とかですね。
なるほど、RPGとあとローグライクっぽい要素を混ぜれば、こんなにも綺麗に融合するんだなあと感動しました。
まさしく発想の勝利ですね。その上、発想だけでなく実装も良いんですから凄いです。

マインスイーパ好きかつゲーム開発者かつローグライク好きとしてはやや悔しい部分もないではないですね。自分、こういうの思いつかなかったのかという感じです。悔しいということは、素晴らしくよく出来てるということです。良いですよね、こういう方と一緒にゲーム会社で働きたいですよ。

レビュー文章

マインスイーパとRPGの幸福な結婚

サラと不思議な魔法石は、マインスイーパ風のRPGです。

このゲームの特徴は、何と言ってもマインスイーパとRPGを見事に融合させたそのシステムです。
基本的なシステムはマインスイーパを踏襲していますが、爆弾の代わりに、罠であったり、敵であったり、やっぱり爆弾であったりが潜んでいます。
このシステムが秀逸で、多少のポカは許容されますが、あまりやりすぎると倒れるちょうどいい塩梅になっています。要するに、マインスイーパの理不尽な部分をうまく吸収しています。

また、マインスイーパを完全にクリアすると全ての罠が公開されます。このようにして自明となった罠を回収することができるのも、このゲームの特徴の一つです。
回収した罠は、敵との戦闘などで大いに活躍するため積極的に回収していきましょう。

加えて、自作で描かれたキャラも魅力の一つでしょう。様々なキャラがいるので、ダンジョンをくまなく歩いて探してみてはいかがでしょうか。

物語をクリアした後に待ち構えているダンジョンについても言及いたしましょう。
このダンジョンはそれぞれ様々な色を持っていて、そのどれもが楽しめる秀逸なものとなっています。クリア後はぜひとも追加ダンジョンを遊んでみてください。

マインスイーパとRPGの秀逸な融合をプレイして確かめてみはいかがでしょうか。

17. 革命の外敵要因

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
リアルタイムストラテジー 40分 1.00 1.02 2時間30分 INFERNOまで全てクリア

制作者

スパロー

リンク

良かった点

  • リアルタイムで指示を出していく感じが忙しなくて楽しかったです
  • 難易度カーブが良く、最終難度ではかなり戦略的に行く必要があり面白かったです

気になった点

  • 移動キャンセルが欲しかったです。移動時に、自身と同じポイントをクリックした場合は移動先をその地点、すなわち自身の地点据え置きにするという方針で実装できそうです
  • 毎回長めのEDを見せられるので、2回目以降はスキップがあった方が良かったかもしれません

雑感

これは忙しない感じがすごく好きな作品でした。
難易度カーブも結構よくて、徐々に難しいところに挑めるようになっていますし、ちゃっかり使えるキャラが強くなっていってくれるのが嬉しいですね。これまでの努力が反映されているみたいで。

最終戦は詳しくは言いませんけど、ダゴン星域会戦のお気持ちですね。リン・パオな気分というよりは、ユースフ・トパロウルな気分でしょうか。

レビュー文章

無茶苦茶忙しい師団長のお仕事

革命の外敵要因は、リアルタイムに各ユニットに指示を出すリアルタイムストラテジーです。

指示を出している間も時間はどんどん進んでいくため、右舷の部隊に指示を出しながら左舷の戦況をうかがうといったような忙しない思考を常にする必要があります。
常に目まぐるしく変わる戦況を確認しながら、最適の戦術を取り続けて各ユニットに移動指示を出し続けるのは、こういうことが好きな方にはたまらないでしょう。斯く言う筆者もその一人です。

難易度は4段階用意されており、最初の内こそ突破戦術でどうにかなりますが、後半は地形効果やユニットごとの特徴も捉まえて考えていかねばなりません。脳のキャパシティのギリギリまで使って、強力な敵に打ち克っていきましょう。

また、難易度ごとに微妙に違ってくるシナリオも語らないわけにはいきません。各シナリオでは、微妙に立ち位置や戦闘の流れが異なっており、それぞれ新鮮な気持ちでプレイできます。
是非ともすべての難易度でクリアして、その行く末を見届けてください。

忙しなく指示を出し続けて脳をオーバーヒートさせてみませんか?

18. IMON ~Other Worlds’ Story~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクション 3時間 1.02 1.10 完全クリア

制作者

IMON制作プロジェクト

リンク

良かった点

  • 戦闘までアクションで貫徹した仕組みは良かったです
  • 青色の後半のような培った能力の集約的ステージは好きです
  • ストーリーは王道的な出来栄えで良かったです

気になった点

  • ランダムエンカウントはアクションと最悪の相性でした
    • 特に、三角跳びのステージで三角跳びのコツをつかみかけて、二段、三段と登っていく過程でエンカウントされると、つかみかけていた感覚を逃してしまいます
    • 個人的にはシンボルエンカウントにすればアクションとの親和性も高くなるかと思います
  • マップがあまりにも広く、なおかつ繰り返しの多い単調なものでした。ダッシュもないため、マップ移動が辛かったです
    • 異門も表現のためとはいえ、あまりにも長いです
  • 「やるだけ」なステージが散見されました。また、トゲのペナルティが低いため、気にせず突破できてしまいます
    • 灰色は面白みがないですし、黄色はダッシュ & ジャンプが最速最適になります
    • 戦闘でHPが全回復する仕組みを取りやめるだけでもペナルティがきつくはなりそうですが、弱いトゲと強いトゲに分けるのをもっと早くから、かつ有効な箇所に適用した方が良いかもしれません
  • チャージ性のワープ能力は使いにくく、爽快感に欠けました
    • 移動先が移動不能地点の場合ワープ自体ができず直感的ではなかったです。直線上の移動可能地点までワープできた方が直感的かと思います
    • 着地したら即チャージのようにすれば爽快感が担保されそうです
  • イベントスキップがないので、ボス戦でのコンティニューが辛かったです
    • 一応戦闘中にセーブすれば問題ありませんが、ボス戦の直前に戻るコンティニューなどの救済策があった方が良かったかもしれません
  • HPのUIで壊すべき模様や足場などが隠れる場合がありました
    • UIを半透明にする、UI専用の画面領域を確保するなどの方法が考えられます
  • 特に王に顕著ですが、イベント後無反応なNPCがいました
    • どこに行くべきかを改めて通知する程度の会話はくわえた方が良いかもしれません

雑感

この作品は恐らく筆者の肌に合わなかったんだと思います。

筆者の信仰の一つに、理由がない限りアクションは爽快感か達成感のいずれかが達成されるべきだというものがありまして、この作品はどちらも感じられませんでした。
もう一つ信条として、理由がない限りウリになる部分以外の不便さや面倒さは極力排すべきであり、時間を使わせるのはもってのほかであるというものがありまして、これも満たされていませんでした。
要するに、水が合わなかったということでしょう。

ストーリーは好きだったのですが、それもやや無理に持って行っている感が否めないという所もありまして。なんというか、全体的に、こう、一歩足りない印象がぬぐい切れませんでした。

まあ肌に合わない人の意見は参考にしない方が良いと思いますので、筆者の気になった点はあまり気にしない方が良いかもしれません。

レビュー文章

※戦闘中にもセーブできます

IMON ~Other Worlds’ Story~は、ワープを駆使してステージを巡るアクションゲームです。

時間経過でチャージされるワープアクションを軸に、狭い足場地帯やトゲを抜けつつ、途中で差し挟まれるランダムエンカウントを乗り切って、最後はボスに挑むという構成になっています。
戦闘では、特定領域に来る攻撃を避けながら、特定のポイントにぶつかりにいくというアクション性が求められます。ボスともなると、かなり攻撃が激しくなっていき歯ごたえのある戦闘ができます。
ここで大事になるのが、戦闘中もセーブできるということです。これを忘れると、数分のイベントを見直すことにもなるため、強調しておきます。

ワープアクションにチャレンジしたいあなたに。

19. ハイスandカルト

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
シューティング 15分 1.01 1.02 30分 102552

制作者

アザー

リンク

良かった点

  • シンプルかつ分かりやすいシューティングでした
  • キャラ入れ替えのたびにBGMが変わったり、レベルアップごとにステージ背景と敵が変わったり、次々目先が変わるので飽きにくかったです
  • 敵が出てくる頻度がちょうどよく、レベルアップの頻度も早くて面白かったです
  • 各種族の種族評価欄のアイデアが面白かったです

気になった点

  • テンションの恩恵が分かりにくかったです
  • ハイスコアを出すモチベーションに欠けます
    • エピローグだけでなく、各種族の討伐数で種族評価欄が追加されるなど、小さなことでも良いので続けるモチベーションがあると良かったかもしれません

雑感

シンプルで良かったです。前作もシンプルかつ王道な仕上がりでしたので、そういったのが得意な方なのでしょうか。

シンプルに仕上げるというのは実はかなり難しくて、プレイアビリティとかUIとか実に色々なことを考えて、洗練させていかないといけないんですよね。
この作品は、初心者にもシューティングを楽しんでもらおうという観点がぶれてないので、このシンプルさが出せたのではないかと愚考しています。

レビュー文章

シンプルイズベストなシューティング

ハイスandカルトは、シンプルなスコアアタック形式の初心者向けシューティングです。
作者のアザーさんは、前回のウディコンで王道的なRPGであるSaveHerを出展された方です。同様に、このシューティングもまた堅実ながら、随所に配慮の利いた作りとなっています。

基本的なルールは、二人の攻撃手段の違うキャラを入れ替えながら、敵をシューティングで打ち倒しつつ、途中途中に出てくる中ボスを撃破するという運びになります。
その中でも、テンポ良く変わっていくステージ、様々な攻撃手段を持つ敵、徐々に厳しくなっていく敵の攻撃と要所が抑えられており、楽しんでプレイすることができます。

初心者向けと銘打った通り、序盤から敵の数は少なくありませんが、回復するHP制の体力と、強力な入れ替え攻撃のため、初心者でもサクサクと攻略することができるでしょう。
そうしてちょっと慣れてきたら、用意されたベストスコア更新を目指してみましょう。

シンプルなシューティングを楽しみたい方は、プレイしてみてはいかがでしょうか。

20. 穴があったから入ってみた

|ジャンル|クリア時間|クリアVer|確認Ver|クリア状況|
| — | — | — | — | — | — |
| RPG | 1時間 | 1.01 | 1.01 | 全ENDクリア |

制作者

あまなつ

リンク

アップローダ直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 探索していると仕掛けを発見出来たり、新たな場所に行けたり、強敵を倒せたりと発見があって楽しかったです
  • ストーリーに応じたほのぼのとした絵が良かったです

気になった点

  • やや繰り返しが億劫です
    • ワープポイントはありますが、今少しポイントを増やした方が親切な気もします
  • ブックエンドがゆっくり過ぎます

雑感

お手本のような短編RPGだと思っています。規模といい、見せ方といい、色々な点でお手本だなあと感じました。
その中でも、雰囲気に合ったゆるーい絵で癒されたりと、しっかり特色もあるんですよね。

レビュー文章

ゆるーく不思議な世界を回る

穴があったから入ってみたは、短編RPGです。

ほのぼのとした世界観の中、目につく穴に入っていって世界を回りつつ、ほどほどに戦っていくという流れになります。
世界を回っていくうちに、ちょっと強くなったり、色々仕掛けを見つけたり、新しいところに行けるようになったりと発見と変化があるため、ついつい進めたくなることでしょう。

そうしてゆるーい世界を巡り、積極的に穴に入り、様々な仕掛けを見つけ、5つのENDを見ることを目指していきましょう。

ゆるふわな世界を巡ってはみませんか?

中盤だからと気が抜けない良作揃いの 21~30

21. My VitrioL

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
小説調RPG 1時間30分 1.0 1.1 全ENDクリア

制作者

spleen

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • シリアス調の物語が素晴らしかったです
  • モノローグ、差し挟まれる演出の冴えも素晴らしいです

気になった点

  • 通常プレイでは戦闘数が抑え目なことも手伝い、素材交換の仕組みが有効活用しにくかったです
    • イベントの立地も後半の動線上にないため、意識的に立ち寄る必要がありましたし、意識的に素材を集める必要がありました
    • 防寒マフラーの存在くらいは通知しても良かったかもしれません
  • 個人的には、例の指輪はもう少し物語的に重要な役割があると思っていました
    • 最後のあの時に装備しておけば別ENDのような向きかと思っていました

雑感

前作からファンになったにわかファンとしてなのですが、この作品も素晴らしい物語力を持っています。物語だけでもゲームをけん引できる能力というのは本当に素晴らしいですし、また一物書きとしても羨む才です。

とまあ、それは当たり前として、今ウディコンビッグニュースの一つとして、spleenさんがブログを開設したということがありますね。今まで謎のベールに包まれていた作者さんだけに注目したいところです。

レビュー文章

竜殺しの毒、その咎

My VitrioLは、シリアスな小説調のRPGです。
作者のspleenさんは、前回のウディコンで圧倒的な物語力を見せた血の穢れを乗り越えて・・・を出展された方です。そのため筆者の中で上がりきった物語性のハードルを、今作では楽々と越えてきました。

今作もまた、シリアスな世界観で紡がれる素晴らしい物語が語られます。
主人公たちのモノローグを中心に物語は進んでいき、ゲームならではの演出が冴えわたる中、格調高い文体のもと描かれる葛藤は心を打つこと間違いありません。
物語を完遂した後の余韻は、まるで質の高い小説を読んだ後かのようなものであること、以前と全く変わりません。素晴らしい余韻に浸ることができるでしょう。

また、今作ではややRPG要素が抑えられていますが、寄り道をすることでやや楽になることもあります。
物語同様、それなりにシビアな戦闘も待ち受けていますので、RPGが苦手な方は少し散策すると新たな発見もあって良いかもしれません。

質の高い物語を楽しみたい方は是非プレイしてみてください。

参考作品

血の穢れを乗り越えて…
前作も名作です。物語性満点疑いなしでしょう。

22. 灰色ノ油臭

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
タイピング練習RPG 5時間30分 1.0a 1.1 完全クリア

制作者

wnc develop

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • キーボードのキーを集めるという発想が面白かったです
  • コーディングタイピングという発想も面白かったです

気になった点

  • 移動が劣化版バイオ方式で操作しにくかったです
    • キーポジのためと理解はできますがプレイヤーの立場としては納得できませんでした。せめて、右回転/左回転双方の用意くらいはした方が良かったかもしれません
  • 攻略本という形での用意は有難いのですが、出来ればゲーム内にアクセスしやすいヒントを用意した方が良いかと思います
    • 電池や窓など、いくつか開発者以外は総当たりで調べるほかないという場所がありました。先の移動操作のしにくさも相まって厳しいです
  • 敵の数が多い割に変わり映えしません
    • 各敵に用意されたタイプバリエーションが非常に少ないため、敵の数を減らすか、バリエーションを増やした方が良いかもしれません
    • また、敵の数が多いためか初期の倒したリターンがしょっぱいです

雑感

発想は好きなんですが、やりにくさが勝ってしまった作品です。

このシステムならいっそ、ノンフィールドRPGとかにした方が練習としては向いているのではと思えてなりません。
普通のRPGですと、この移動方法で歩き回らないといけませんし、色々と総当たりで調べないといけませんし。

レビュー文章

キーボードの練習をしよう

灰色ノ油臭は、キーボード練習RPGです。コトダマッスルはタイピングですが、こちらはその練習ができる作品になっています。

プレイヤーはキーボードのキーを集めながら、ff aaff ffのようなタイピングをして敵を倒していくという構成になっています。大量の敵に阻まれることになるため、思う存分タイピング練習にいそしむことができるでしょう。

プレイ中は、敵を倒していって金を稼ぎ強くなったり、ダンジョンでキーボードのキーを見つけて勝てなかった相手に勝てるようになっていったりして、この物語の謎を解くために彷徨います。

タイピング練習をしたいあなたに。

23. もう二度と君に会えない

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ホラーアドベンチャー 15分 1.0.0 1.0.2 完全クリア

制作者

モリ

リンク

良かった点

  • 最初の演出が良かったです
  • このコンセプトは、短い作品ながらも印象に残りました

気になった点

  • 回転操作について何の説明もないのは戸惑いました
    • 押し引きの要領でいけることをほのめかす程度の情報が欲しかったです

雑感

今年は結構レビューする人を泣かせる作品があったのですが、これもその一つです。雑感でもあまり触れませんが、少なくとも筆者は気づきませんでした。

レビュー文章

もう二度と君に会えない

もう二度と君に会えないは、追いかけられ要素を含むホラーアドベンチャーです。

ゲームの世界に閉じ込められた主人公が、ヒロインと共に脱出を図るというシンプルなものになっています。
しかし、このゲームの本質はそこになく、またそれをレビューしてしまうとあなたの体験を奪ってしまうことになりかねないため、そこから先は実際にプレイしてお確かめください。

このゲームならではの素晴らしい体験をしてみませんか?

24. 風雷嬢

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
シューティング 10分 1.00 1.03 15分 全ENDクリア(スコア73)

制作者

アマタ

リンク

良かった点

  • 立ち絵がふわふわとアニメーションしていて可愛いです
  • シューティングはシンプルながら、絶妙な目標設定でした

気になった点

  • アニメーションをオフにできるため、致命ではありませんが、一部環境でアニメーションがFPSを大幅に下げているようです
    • 実装を拝見したところ、毎フレームピクチャ表示でパターン切り替えをしているため、そちらが原因と思われます
    • この実装にした要因としては、アニメパターンが多く、一枚に収まりきらないためピクチャエフェクトのパターン切り替えを使えなかったのではと推察されます
    • ですが、各ファイルに対して別々のピクチャ番号を割り振り、あらかじめすべて表示し、
      • 200 + n のようにして、200, 201, 202, 203, 204が作られるはず
    • 立ち絵カウント2 + 200のものだけピクチャ移動を使ってパターンを付けつつ不透明度255とし、他のピクチャは0とすれば、アニメーションのFPS低下を避けられると思います
    • それと直接関係ないのですが、(200など直書きですが)ピクチャ番号はどこかに定数代入した後それを使った方が、後々修正が楽かと思います

雑感

このゲームには一つ後悔していることがあります。
コメントで、アニメーションが遅い旨を報告していたんですが、このゲームが非暗号化されていることにウディコンが終わってから気付きました。
さっそく中身を拝見し、該当箇所を確認したところ、ピクチャ表示を連続で2フレームごとに使っているのが原因というのが分かりました。

これにさっさと気付いていれば、もっと具体的な報告ができたのですが。悔やんでも悔やみきれません。
今からでも、この思いが作者さんに届けば幸いなんですが。

レビュー文章

和服少女がニンゲンをキモチヨクさせる

風雷嬢は、ニンゲンをキモチヨクさせるシューティングゲームです。

一定時間の間に、打ち下ろし型のシューティングで一定スコアを稼げばクリアという、シンプルなルールのシューティングに仕上がっています。
時間経過とともに使える必殺技をうまく活用して、スコアを稼いでいきましょう。

しかし、このゲームの特徴はやはり、ふわふわ可愛く動く立ち絵のアニメーションでしょう。60コマから成る精緻なアニメーションは感情を豊かに表現しています。
立ち絵だけでなく、ゲーム中の必殺技もアニメーションしますので、そちらも必見のことです。

アニメーション豊かなシューティングゲームはいかがでしょうか。

25. 緋色の研究所

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
探索ホラー 4時間 1.03 1.13 7時間30分 全ENDクリア(小目的、アーカイブコンプリート)

制作者

くい

リンク

良かった点

  • コールドスリープのシステムがうまく働いていて面白かったです
  • レポートから構成される物語の雰囲気が良かったです
  • レポートを読んでいる時でさえ襲い来る敵のおかげで、緊張感が凄かったです
  • アイテム制限のため様々な場面で取捨選択が迫られて良かったです

気になった点

  • 空腹が割ときついペナルティの割に、空腹をいやすアイテムの設置場所が偏っていました
    • 地理的な要請もありますが、食物をもう少し散らして配置して欲しかったです

雑感

今ウディコンはこの作品に出合えたというだけでも幸せです。素晴らしい臨場感を味合わせてくれという意味では、これ以上の探索ホラーには出合ったことはありません。まさに逸品です。

どうにかしてこの感謝の意を伝えたいんですが、どこにも窓口がないのでここをお借りして伝えておきます。

そういえばレビューについてですが、どうでもいいんですが、その血の宿命はあるといえばあるんですよね。

レビュー文章

緊張感張り詰める正統派探索ホラーゲームはここに

緋色の研究所は、主人公を操作して研究所から無事に脱出することを目指すという、正統派の探索ホラーゲームです。

このゲームの特徴は、徹頭徹尾漂う緊張感だと独断します。

動き回ると腹が減ってくるなどの消費があるため、空腹を癒すアイテムは欠かせません。しかし、初期バイオのクリスよろしく、アイテムは6個しか持てず、常に取捨選択を迫られます。このカードキーは重要なのか、食物はどれくらい持つべきなのか、常に取捨選択と空腹の緊張感が漂います。

さらに、メニューを開き、アイテム欄と棚の間でアイテムを整理している時も、あるいはレポートを読んでいる時でさえも、時間は止まりません。つまり、敵は容赦なく動いています。
その血の宿命もないのですから当然ですが、このシステムのおかげで、アイテムを整理をしている時も、レポートを読んでいる時も緊張感が止まりません。

また、空腹になった時の緊張感はさらにすさまじいものがあります。その歩行速度は敵とほぼ同じくらいで、やや早い程度のため、いったん見つかるとしつこく追いかけてきてしまうのです。
たけしのように、上手いこと隠れるという手もありますが、足が遅いとそれすら厳しいこともあります。

このような果て無い緊張感の中でアイテムを集めて行ける場所を増やし、レポートを集めていくうちに、この研究所が何の研究をしていたか、そして何故主人公はこの事態に巻き込まれてきたかが明らかになっていきます。

あなたは、7つのEND全てを見ることができるでしょうか。

緊張感の中、本格的な探索ホラーを楽しみたい方にはぜひともお勧めしたい作品です。

26. すっぽんクエスト

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
終末SF ADV 7時間 1.0.10 1.0.14 9時間 全ENDクリア(やりこみ要素完遂)

制作者

えりやぬす

リンク

良かった点

  • 映画のような極めて高い演出力を見せつけられました
  • ストーリーもギャグからシリアスと振れ幅は大きいですが楽しめました
  • マップの作りが丁寧で、雰囲気とマッチしていました

気になった点

  • ヒントシステムはありますが、あまり充実していません
    • 自明な場合は必要ありませんが、そこそこ非自明な場合もありました。館での探索が顕著でしたが、あちらの場合は動線上にイベントを配置する、発生地点の説明をする際はその名称でなく相対的な位置で説明する、どこかに見取り図を配置するといった対応も考えられます
  • 演出上仕方ない場面もありましたが、歩行速度がだいぶん遅かったです

雑感

このゲームの欠点を挙げるならどこですかと聞かれたら、迷った挙句タイトルとか細い声で言いそうなぐらい良い作品です。念のため付記しますが、中身が凄い良いという意味です。

すっぽんクエストという脱力する名前と、7時間以上という謎のプレイ時間に困惑しつつもプレイを始めると、一気にどういう作品か諒解するんですよね。その直後でまたどういう作品なのか分からなくなりかけるんですが。差し詰め感情のジェットコースターとでも申せましょうか。
パタリロの生まれ変わりか何かと思うくらい、ギャグが仕込まれています。もちろん、シリアスな場面では抑え目になっている安心仕様ではありますが。シキさんが出てくるとそれも怪しいですが。

とにかく、映画のような高い演出力は見る者を引き込む魅力があるので、次の作品があるならご自愛いただきつつ可及的速やかに作って頂きたいですね。

レビュー文章

タイトル勝ちなシリアス映画

すっぽんクエストは、シリアスからギャグまで広がる終末系SFなADVです。
タイトルも相まって何が何だか分からないかもしれませんが、全て正しいのでご安心ください。

このゲームは、初っ端のオープニングの映画のような演出のシリアスさでがっちり心をつかみながら、直後にギャグでその心をどこかに放り投げるようなところがあります。悪い意味でなく。

しかし、序盤こそギャグ優位で進んでいく物語ですが、進めていくうちに冒頭のシリアスさに漸近していき、いつしかこの物語が終末SFであることを思い出していくことでしょう。そうなったら最早手遅れ。物語を進めていく手は止まりません。
圧倒的な演出力に裏打ちされた物語はどんどん深みを増していき、心はむしろギャグを欲するようになるかもしれません。

また、道中では様々なやりこみイベントがあることも本作の見所の一つです。
熱いアイテムの消耗戦になる戦いもあれば、煙草を吸いながら狩り続ける悲しいマラソンまで、様々なイベントが待ち構えています。

ギャグからシリアスまで幅広い体験しつつも、最後には映画のような素晴らしさに酔いしれてはみませんか?

27. AnimalCurling

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
カーリング 1時間 1.00c 1.02 2時間 全動物に勝利

制作者

カーリングゲーム創研

リンク

良かった点

  • こだわりが見えるカーリングの挙動でした
  • ダブルテイクアウトしたときなどはテンション上がります

気になった点

  • 敵CPUが正確無比すぎます
    • 全く同じ状況を4度作ったところ、全く同じ地点に4回放ってきました
    • こちらはゲージの挙動と回転の挙動にぶれが生じること必然のため、相手にもそれくらいの乱数ブレを期待したいところでした
  • 敵CPUの正確無比さも相まって、ガードストーン戦略がほぼ有害です
    • 向こうはカーブで苦にしませんが、こちらは逆に邪魔だったりするので、結局都度追い出し戦略が最良になってしまいました
  • カーリングにしてはストーンが早すぎるため、カーブ付きおはじきという印象を受けました
    • ここはテンポとトレードオフの部分なので難しいところです

雑感

カーリングビギナーでも楽しめる良い作品でした。
ただ、本当にCPUが強い。その強さの源は、正確無比であることに思えてなりません。

上記の4度の同じ状況というのは、相手のストーンを4回連続ではじき出しつつ、投げたストーンも外にいったときのものです。
状況が同じであれば戦略も同じというのは理解できるので良いのですが、あまりにも奴らはぶれないんですよね。乱数ブレが導入されていれば、もう少し正確無比さが和らぐんじゃないかなと思っていました。
勿論、そうするとAIは多少ぶれても良い戦略を考えだす必要があるなど設計難度は飛躍的に上がりそうですが。

レビュー文章

この動物達ならスウェーデンにも勝てる

AnimalCurlingは、物理演算のしっかりしたカーリングゲームです。

このゲームでは、何と言っても、カーリングをきっちりと再現した点を特筆すべきでしょう。
筆者はカーリングのルール程度しか知らず、戦略のさわりは分かりませんが、この挙動には感心しました。正面衝突すると完全弾性衝突っぽい挙動で、芯を外すとしっかりどちらも吹っ飛びます。

このようなカーリングの挙動を捉まえつつ相手にするのは、最強の動物軍団です。
スウェーデン代表もびっくりのミラクルショットを決めてくる動物に、無力な人間が立ち向かっていきます。なお、ストーリーはほのぼのとしたものですのでご安心を。

動物に勝つには、カーリングの回転の感じを捉え、ガードストーンを警戒し、ダブルテイクアウトを積極的に狙っていく必要があります。何回かプレイして慣れていきましょう。

強力な動物に挑むカーリングをやってみてはいかがでしょう。

28. PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ホラーアクション 30分 1.0.4 1.0.6 2時間 全ENDクリア

制作者

レイマスター

リンク

良かった点

  • ばったり出会うと驚いて良かったです
  • マップは記憶上で把握するのにちょうどいい広さでした

気になった点

  • 敵があまりにも唐突に出てくるため、徒歩でも出合い頭の事故のパターンが多くなります
    • 徒歩だと回避できるが、ダッシュだと回避しにくい旨の説明がありますが、特に後半はどちらでも回避はほぼ運です
    • 徒歩だと相手の唸り声がもっと遠くから聞こえるが、ダッシュだと走行音でかき消されるようなシステムであれば、徒歩のメリット確保と出合い頭の事故防止にはなるかもしれません
  • 個人的にはやられる方が敵を探すという意味で難しいので、END4条件よりEND1条件の倒されまくるという方が難しかったです

雑感

ウディフェスに出展していた作品を、単に引き延ばすのではなくて色々と追加して出したというのが良かったです。前作をやっていた身ですが、今作でも楽しめました。

ただ、システム上しようがないのですが、大分ランダム性に左右されます。
待ち伏せを避けるために壁伝いをダッシュしていれば、結構高確率で誰とも会わずにクリアできてしまいます。
最初に徒歩の有用性が示されるのですが、そういう意味でも、正直言われるほど徒歩が有用であるようには思えませんでした。その辺のバランスが難しいところなのだと思います。

レビュー文章

ばったり出会ってさあ大変

PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~は、追いかけられたり待ち伏せされたりするホラーアクションです。
作者のレイマスターさんは、今年のウディフェス外伝でPLAGUE HEADというホラーアクションを出展された方です。今作は、その続編に位置付けられた作品になります。

今作も前作同様、追いかけられ要素を含むゲームとなっています。
ステージによってはアイテムが必要だったり、ギミックを使う必要があったりとするので、単に逃げるだけではありません。

また、収集アイテムもあり、この収集数に応じてENDが変化するため、良いENDを見たいのであれば、逃げつつも収集アイテムを回収していく必要があります。

短いホラーアクションを体験してみませんか?

参考作品

PLAGUE HEAD
作者さんの前作になります。

29. ウディタのサンプルgame特別バージョン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
サンプルゲーム 10分 1.00に該当 ウディコン未エントリー 完全クリア

制作者

からあげもりもり

リンク

どこにもありません

良かった点

  • ウディタ10周年を祝おうという気持ちは伝わってきました

気になった点

  • ほぼサンプルゲームでした。一部イベントにだけ付け、そこかしこにツイート地点を設けるだけでした
    • このネタで行くなら、ありとあらゆるところにこのタイプのネタを仕込む徹底さが欲しかったです
    • メニュー画面にもなければ、アイテム説明にも、戦闘コマンドにも、エンディングにも、お金の単位にも、ステータスにも、マップチップにも何にも無いです

雑感

このゲームに関しては、コンセプトは間違ってはいなかったと思うんですよ。
ただ、作りこみが全然無かったのでアレでした。

やるのであれば徹底していやるのが大事だと思います。この作品は中途半端にやってしまったから、何とも言えない感じになってしまったのではないかと愚考する次第です。

レビュー文章

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

祝10周年

このゲームは、ウディタ10周年を祝うためのゲームです。

ウディタ10周年を祝いたいあなたに。

30. 魔法農場

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
農場シミュレーション 1時間 1.02 1.04 2時間 ALLカンスト

制作者

ハコノワ

リンク

良かった点

  • 序盤はキータイプの大胆さと慎重さが求められて良かったです
  • 後半はキータイプのミスやちまちま植えていたフラストレーションを一気に解放する爽快感があって面白かったです
  • ストーリーはあまり触れられませんが、好きな展開でした

気になった点

  • 処理上仕方ありませんが、終盤ともなると処理落ちします
    • 処理数が一定を越えるとウェイトを挟む並列イベントに変えるという方法が考えられます

雑感

この人の作品というと、僕は旅商人を思い出すんですが、あまりストーリーは語られないのに、何故かしっくりくるという点ではこの作品も同じでした。

序盤、中盤、終盤でそれぞれ感じることが違うという結構面白いゲームなのですが、これは意図したものなんでしょうね。フラストレーションからの爽快感は勉強になります。

レビュー文章

一粒で二度おいしい

魔法農場は、キータイプで実を植えたり、成長を促進したりしながら、その実を収穫していくゲームです。

筆者としては、このゲームには二つの面があると考えています。

一つは、序盤のキータイプのドキドキ感を楽しむという面になります。キータイプすなわち呪文を続けて入力すると、一気に多くの範囲に魔法を適用することができ、効率的に稼げます。しかし、同時にミスすると大惨事につながります。
呪文を唱えるときは、大胆かつ慎重に行っていかなくてはなりません。

もう一つは、一気に巨大な魔法を使う爽快感という面です。稼げるようになってくると、あらかじめ範囲を拡大する呪文をかけられたり、呪文を短くすることができ、巨大な魔法を唱えやすくなっていきます。
序盤に感じていた呪文をうまく唱えられなかったフラストレーションをこれでもかと解放して、魔法を使える喜びを噛みしめましょう。

また、あまり多くは語られませんが、ストーリーはなかなか心地の良いものでしたので、是非ともクリアしてみてください。

大胆さと慎重さ、そして爽快感と一粒で二度おいしいゲームをやってみてはいかがでしょうか。

参考作品

僕は旅商人
作者さんが以前ウディコンに出品された作品です。

閑話

そろそろ文字ばかりで疲れてきませんか? ゲームでもやって休みませんか?

春休みにJavascriptで作ったアクションでした。オブジェクト指向もりもりのフルスクラッチです。2面は作っていないので、1面だけになります。
私の能力はこんな程度なので、私の気になった点はこの程度の奴が何かやっかんでるなくらいに思って頂くと助かります。

それでは閑話休題。

骨太から意外作までバラエティ豊かな31~40

31. パズル問答

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
クイズ 1時間30分 1.03 1.03 全問完答

制作者

むぞくせい

リンク

OneDriveのリンク直張りで申し訳ありません。

良かった点

  • すっきりしたUIで落ち着いてクイズを楽しめました
  • 曖昧性のある回答が制限によってだいぶ排除されていました

気になった点

  • 解答文の確認から戻るのに、2ステップ必要なのは少々面倒でした
    • Escキーで戻るなどが考えられますが、シンプルさとの兼ね合いを考えると難しいところです

雑感

以前は割と理不尽かなという思いがあったんですが、今回は解答文の制限で大分緩和されていて、最後まで納得してクリアできました。
個人的には3-1が好きなんですが、どうでしょう。

なお、筆者は紅茶は飲めないです。コーヒーは飲めるんですが、

レビュー文章

ゆっくりと紅茶でも飲みながら

パズル問答は、ゆっくり落ち着いてなぞなぞ的なクイズを楽しむゲームです。
作者のむぞくせいさんは、前回のウディコンでも落ち着くクイズゲームである謎解きホテルの30のトビラを出展された方です。今作では、そこで感じたやや理不尽な点が極力取り除かれています。

このゲームのクイズは頭の回転を要求されるタイプなので、特別な知識は必要ありません。
落ち着いた目に優しいUIの中、もくもくと問題に取り組むことができるでしょう。

最初は簡単ですが、徐々に注意力が要求されたり、発想力が必要になったり、時にはひねくれさが必要になったりと難易度は上がっていき、多種多様な問題に挑むことができます。
どうしても分からないという場合でも、ヒントが2段階まで用意されているので安心してください。

落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと謎解きに興じてみてませんか?

32. G

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 1時間 1.1 1.1 1体除き全ボス撃破

制作者

アフロマンと緋蒼翠

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 物語の展開はオーソドックスで良かったです
  • 倒せなかった敵を、レベル上げと武器の獲得で倒せるようになっていくのは達成感があります
  • ワープアイテムなど色々な所に配慮が届いていました

気になった点

  • 終盤のストーリー展開はギャグとはいえ、努力の否定をされたようで悲しかったです
  • 勝たせる気のないボスは、たとえ隠しボスでも負けイベント以外で用意しない方が良いかもしれません

雑感

結構オーソドックスなので良かったんですが、最後にゲーム体験を否定してきているので個人的に萎えてしまいました。
ゲーム体験が、勝てなかった敵に対して、レベル上げと武器を集めて倒せるようになるというものなので、あの展開はある種そういったプレイヤーの努力を否定するものなんじゃないかなという感じがします。考えすぎかもしれませんが。

レビュー文章

アイテム集めて打倒魔王

Gは、オーソドックスな短編RPGです。

さらわれた妹を助けに魔王のもとへ向かうという展開もオーソドックスなら、強大な相手に打ち勝つために各地でアイテムを集めていくというのも非常にオーソドックスな出来になっています。
また、各地にあるハニワを探し出すと、主人公が技を覚えるため、こちらも確認しながらプレイすると良いかもしれません。

このようなことの積み重ねにより、以前は勝てなかったが、努力とアイテムで勝てるようになっていくという基本的なカタルシスが得られる作品になっています。

オーソドックスなRPGはいかがでしょうか。

33. レクイエム

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
召喚SRPG 3時間 1.05 1.13 4時間30分 ノーマルでクリア(エクストラで攻略中)

制作者

エムアイ

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。ふりーむに投稿されない見込みのため、このままとします。

良かった点

  • 戦略を適切に立ててユニットを適切に運用すれば勝てるバランスで楽しかったです
  • 各ステージで様々な戦略を考えられて良かったです
  • ストーリーがきちんと落ちていて面白かったです

気になった点

  • タイトル画面でXキーを押すとゲームが終了される機能は不要かと思います
  • 移動制限(Zoc)が便利なので、チュートリアル上で少し触れてほしかったです
    • エクストラレベルで遊んでいる時に初めて有効性に気づきました
    • 気づきの喜びという点もあるので難しいところです

雑感

個人的には前作が真っ当に評価されてない印象があるので、今回こそ評価されないかなという思いがあります。もしかしたらウディコンだと評価されにくいタイプなのかもしれませんが。どなたか、一般公募になってからのデータを使って解析でもしてみませんか。

ともあれ、今回も色々と戦略が立てられて面白かったですね。
最初の周回だとキツネが役立ったんですが、エクストラの挑戦ではショットの有用性にも気づけました。移動制限と組み合わせると凄い役に立つんですよね。ステージ3とか、ショット3体で攻略できるということに、エクストラで気づけました。

レビュー文章

死に縋る死霊少女と少年の邂逅譚

レクイエムは、召喚を駆使してステージを攻略していく召喚SRPGです。
作者のエムアイさんは、前回のウディコンでも召喚SRPGである死後の世界に触れた彼女は を出展された方です。前作からの高い完成度のSRPGシステムを引き継ぎ、さらに物語面でも戦略面でも強化されたのが今作になります。

霊気を食らって生き延びる死霊の少女と、良質の霊気を垂れ流している少年との邂逅で物語は始まります。
前作までの世界観を引きぎつつ、死霊の世界の中で生と死のあわいが描かれており、再び素晴らしい物語が紡がれていきます。

その物語を支えるこのゲームの特徴は、高い完成度を誇る召喚ベースのシミュレーションです。
どういったユニットを召喚し、どう運用していくという戦略は、うまくいけば敵をほぼ完封することができるでしょう。
時には電撃的に、時にはじっくりと待ち構えて、様々な戦略を考えてみてください。

また、本編の難易度は4段階用意されており、初心者の方でも物語を楽しむことができます。
難易度エクストラでは、その圧倒的な難易度が牙を剥いてきます。Zocと呼ばれる移動制限システムも活用しなくては生き残れないでしょう。

良質な戦略シミュレーションと物語を読みたい方は、是非プレイしてみてください。

34. Quiz world maze

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路&クイズ 7分 1.0 1.01 完全クリア

制作者

sora

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アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 迷路の作りはまともで、広すぎるということもありませんでした

気になった点

  • 迷路の最後にクイズを出されるだけなので、あまり迷路とクイズが融合している感じがしません
    • 途中に落ちてる文字を拾ってそれが問題文として構成されるとか、何らかのギミックが欲しかったところです
  • バージョンアップに伴い、進行不能のバグが付きました
    • 10分もかからないので、通しプレイぐらいはした方が良いかと思います

雑感

筆者は電子上でプレイヤーを動かしてやる迷路の面白みが分からない人間なので、あまり評価できませんでした。
紙面上なら分岐的に一気に戻れますし、全体を何となく俯瞰できるので分岐選択に運以外の要素も多少入るんですが、このゲームのような形式だと単に不便な迷路という印象が強いです。

ただ、ウディタ備え付きの迷路生成ツールで作っただけではない迷路があるので、そこはきっちりマップを作っていて良いなと思いました。自動生成のあれは加工しないと味気ないので。

レビュー文章

迷路の後にクイズ

Quiz world mazeは、迷路を歩き、最後にクイズを答えるゲームです。

迷路は程々に迷うくらいで、クイズは知識を問われますが、そこそこ難しいくらいです。

ただし、現バージョンは進行不能バグが付いているため、バージョンアップがなされるまでは、あまりプレイはお勧めしません。

迷路とクイズをやりたいあなたに。

35. Friendly Island

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 2時間 1.1 1.4 全ENDクリア

制作者

KAZUTO

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アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 色々なキャラがいて面白かったです
  • 好感度に応じて会話が変化したり、イベントが発生したり、ENDが変わったりと良かったです

気になった点

  • 主人公の防御力が紙に過ぎます
    • 回復を頻繁に行わないといけませんし、レベルアップでも上がらないので、敵をワンキルできないと辛いバランスになってしまっています
    • せめてレベルアップで防御力も上がるか、防具が欲しかったです

雑感

この作者さんはHPを持ってないんでしょうか。世界観が地続きっぽいので、どこかにまとまっていると良さそうなんですが。

それと、この3Dの背景は何で作っているんでしょう。演劇のセットみたいな雰囲気がありますが。プレイヤーとのスケール感がリアルよりかと思えば、室内ではそうでもないのも面白いですね。

レビュー文章

プレゼントを渡そう

Friendly Islandは、住民にプレゼントを渡していくRPGです。
作者のKAZUTOさんは、前回のウディコンでGOURMAND CHATONという短編RPGを出展された方です。今作は、その世界観と地続きのようなので、前作をやった方はにやりとできるかもしれません。

このゲームは、基本的に敵と戦いつつお金を稼いでアイテムを勝ったり、敵からアイテムを取得したりして、そのアイテムをプレゼントとして住民に渡していく流れになります。
アイテムを渡していくと、仲間になってくれたり、イベントが発生したり、物語が進んだりしていきます。

プレゼントを渡せるキャラは10人もいて、それぞれ魅力的なキャラをしています。見たいENDのキャラに照準を合わせて、プレゼントを大目に送ってみましょう。

魅力的なキャラにプレゼント渡してみませんか?

参考作品

GOURMAND CHATON
世界観が地続きな前回のウディコンに出展された作品です。

36. ハイエン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
探索 30分 1.0相当 1.0相当 完全クリア

制作者

めんたいこ2

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ストーリーはやや説明不足で終わりが腑に落ちませんでしたが良かったです
  • マップは広いですが、NPCにしっかりイベントが付いていて、レスポンスが返ってきて良かったです

気になった点

  • タイトル画面とゲームオーバー画面のディレイが大きく、リトライ時に待つのが面倒でした
    • 決定キー連打などでスキップできる機能などが欲しかったです
  • 目的地の方向も、今何をすべきかもあまり明示されません
    • ストーリーの描写もかねて、新たなマップに来たらモノローグを入れるなどの手法が考えられます
  • 画面から受けた印象通りのルートが通れないのは微妙にストレスでした
    • 木や屋根の裏を通れない2次元平面設計と花を踏めない自然主義者設計は、迷路的な意味で必要だったのかもしれませんが、出来るだけ避けた方が良いかもしれません。

雑感

結局最初のマップの色々は何の意味があったのかよくわかりませんでした。色々イベントが仕込んであるのは面白いんですけども。

モノローグを足すだけでも、大分印象が変わると思うんですけど、いかんせん何の説明もないゲームという印象が強くありました。

レビュー文章

排煙ただよう廃園で肺炎の少女を救う物語

ハイエンは、ひたすらマップを進む探索ゲームです。

時に回避要素があったり、簡単な迷路要素がありながらも、進めていくと物語が進んでいきます。
わき道にそれても、色々な会話があるので読んでみてはいかがでしょうか。

ハイエンの意味を知りたいあなたに。

37. ディアボロスフォビア

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 3時間30分 1.06 1.08 5時間30分 全ボス撃破(魔玉73)

制作者

プレスト☆ROA

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Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • シンボルエンカウントとダッシュのため、自分で戦闘をある程度調整できました。シンボルエンカウントの進入禁止エリアも考えられているように思います
  • マテリアシステムのような魔玉システムにより、色々な戦い方ができました
  • リソースの力の入れ方が凄まじく、特に自作曲は盛り上がって良かったです
  • 物語も良い感じに伏線を張っていて面白かったです。途中のアレにはやられました

気になった点

  • NPCとの会話時に、いちいち選択肢が表示されるのが煩わしかったです
    • 特別話が長いメイチェンのようなキャラには適用すべきですが、一般化しなくても良いかと思います
  • 難易度がぬるく、せっかく用意された魔玉の戦略性があまり活かせませんでした
    • エクストラボスもぬるかったです。せめて彼らくらいは、魔玉をうまく運用しないと勝てないバランスであって欲しかったです
  • 戦闘難度がぬるい割に、シンボルの量が多かったです。前半はそれでもレベルが上がるのでいいのですが、後半は割と面倒でした
    • 物語上の要請があるようなので、主人公たちが強くなるにつれ悪魔の量が減ってきたなどの理由を付けて、レベル上昇に伴い弱い地点のシンボル数を減らすといった方法が考えられます
    • もちろん全く無くすのではなく、あくまで回避が容易になるレベルまでですが

雑感

途中のあれは好みが分かれそうなんですが、筆者は大好きでした。

リソースに大分力を入れて作られたと思うんですが、戦闘バランスがやや大味なのは、RPGなのでやっぱり気になってしまいます。
最終ダンジョンに入ってから、全く魔玉の編成を変えなかったんですが、それでも追加ボスまで倒せてしまいました。贅沢な話ですが、もう少し戦略性が欲しいところでした。この辺りは、プレイヤーの好みでしょうけれど。

リソース面でも物語面でも素晴らしい中編RPGに仕上がっていると感じていたため、些細な点が気になったのでしょう。別に戦闘バランスが壊れているというわけではないです。

レビュー文章

圧倒的なリソースの暴力

ディアボロスフォビアは、やさしいRPGです。

難易度にやさしいとある通り、このゲームの難易度はかなり低いため、初心者の方でも遊べるでしょう。
しかし、戦闘システムはテンションシステムに、技が使えるようになる魔玉を4つまで装備して戦うコマンドカスタムシステムがあり、舐めてかかれるようなものではありません。
テンションをうまく維持し、有効な魔玉を集めていきましょう。

また、戦闘に歯応えを感じたい方向けに、クリア後は強敵が解放されます。様々な強敵が解放されるので、魔玉を集めながらも探してみましょう。

ただし、このゲームの特徴は、何と言っても素晴らしいまでのリソースの暴力でしょう。
グラフィックも勿論多彩で、様々なキャラクター、敵のグラフィックも魅力的です。しかしそれ以上に特筆すべきは、音楽に関する並々ならぬこだわりです。

各地で音楽を買うことができ、これをセットすると、通常戦闘曲を変えることができます。その収録曲数は70以上もあり、そのどれもが素晴らしいBGMとなって戦闘を盛り上げるでしょう。

素晴らしいリソースを身に受けられるRPGをやってみませんか?

38. 100層洞窟

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 3時間30分 1.00相当 1.00相当 100Fボスクリア

制作者

サンフライ

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Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 後半は融通が利き始めて、戦闘が楽しくなってきました
  • 100Fまでのマップが完成しています

気になった点

  • 中盤までお金を稼ぐのが苦痛です
    • 実質的に有効な武器や防具をそろえないと勝てないのに、その階層に至るまでのエンカウントで得たお金では到底足りません
    • 拾得金額や経験値を見直した方が良いかもしれません
  • 敵の攻撃手段の威力のばらつきがひどいです
    • 現状だと、ある攻撃手段が使われにくく、かつ連続して来ない乱数を引き当てるゲームになっています。人事尽くして天命を待ちたいわけではありません。人事尽くしたら勝ちたいところです
    • 威力の極めて高い攻撃には何らかのペナルティか、対策手段を設けてほしかったです
      • 現状でも炎耐性の防具などはありますが、先刻の金銭問題もありますし、実の所、本当にきつかったのは無属性でした
      • 例示しますとワイバーンの後半は以下の行動を持ちます
        • マジックバスター
          • 単体SP攻撃で、場合によっては脅威ですが、多くの場合は脅威ではありません
        • ウィンドカッター
          • 効果値が攻撃、精神共に200な上、2回攻撃の単体攻撃という最大の脅威です
        • カマイタチ
          • 全体に固定8x5ダメージのため脅威の一つです
        • ステルスラッシュ
          • 5回攻撃のため脅威に見えるが、効果値は50のためダメージ量は低いです。これが多く来れば勝てます
        • ヒール
          • 回復量はしょぼいです。これが多く来れば勝てます
        • ハヤブサ切り
          • そこそこの効果値ですが、防御に強いやつに届けば勝てます
        • 要するに、ウィンドカッターが攻撃要員に来てしまえば、その乱数はもはや使えません
        • また前半部分でも、ライトニングが絶対的な脅威であり、これは絶対に回避すべきであるため、ラバーリングが実質必須ですが、これを手に入れるには10Fまで戻らないといけないうえ、かなりの金額を稼ぐ必要があるため厳しいです

雑感

ひたすら潜って強化したりアイテムを入手したりするのは、らんだむダンジョンがその極致にいると個人的には思っているので、やや評定が辛くなってしまったかもしれません。

ただそれでも、運に完全に左右される戦闘というものと、長時間レベリング不要を謳いながら、そこそこの時間レベリングというか金稼ぎに費やしたのは辛かったです。ある意味間違ってはいないんですが。

しかも、後半はいろいろとバリエーションが増えるのに、実質最初の方の階層にある、連続攻撃回数が増える武器が最強というのはどうにもという気持ちがぬぐえません。
せっかく増えたバリエーションが活躍する場所があまりにも無いような気がします。

レビュー文章

最強の乱数を引き当てろ!

100層洞窟は、100階層ある洞窟を100階まで探索するゲームです。

このゲームでは、修行者のごとく黙々とダンジョンを潜っていきます。
さらに、10階層ごとには強力なボスが待ち受けており、時にはレベリングを繰り返したり、お金を稼いだりして装備を買って、ボスに打ち勝っていく流れになります。
敵の攻撃威力に大きなばらつきがあるため、良い乱数を引き当てられるかどうかは攻略の鍵となるでしょう。

洞窟をひたすら潜りたいあなたに。

参考作品

らんだむダンジョン
長編のレベルカーブの教科書みたいな作品です。60時間以上やっても難易度に理不尽さを一切感じない恐ろしい作品でもあります。
同時に技の教科書でもあり、バフデバフの教科書でもあり、何ならキャラの戦闘での位置づけの教科書でもありますし、もっと言うなら、アイテム設定の教科書でもあります
作者の次作、ざくざくアクターズもまた名作の呼び声高いのはあまりにも有名ですね

39. わらわらすぴりっつ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ぽちぽち 2時間 1.1 1.4 双方100%

制作者

すぷりー

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アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 最初はぽちぽちですが、徐々に自動化できるようになったりと趣が変わって面白かったです
  • 後半はやや頭をひねるもので考えられて楽しかったです
  • オプションが増えた時持ってきてくれるなど、絵の雰囲気に合ったゆるふわ感が通貫していて良かったです

気になった点

  • 精霊の設置では同じ精霊を連続して置く事が多かったので、連続設置、右クリックで設置終了という流れの方が良かったかもしれません

雑感

前作でやや作業に感ぜられた部分が全く無くなっていて、本当にわらわらできて凄いなあと感じました。

この作品はスマホゲームに移植したら一定の層に受けそうなんですが、そういった展開は考えてないんでしょうか。筆者、気になります。

レビュー文章

ぽちぽち わらわら

わらわらすぴりっつは、クリックで妖精さんを集めるゲームです。

最初の方では、妖精さんをぽちぽちと回収していくゲームになります。可愛い妖精さんをぽちぽちと拾っていき、癒されていきましょう。

そうしてポイントを稼いでいくと、今度は周りを自動回収してくれたり、周りに自動発生させてくれたりする機能が解放され、妖精さんがわらわらと出てくるようになります。
また、各ステージでのミッションを攻略すると、これらの自動回収や発生をする妖精さんを多く置けるようになるため、積極的に狙っていきましょう。

ぽちぽちして妖精さんを拾ったり、わらわら出てくる妖精さんを自動で回収したりして、徐々にステージをクリアしていくと、少しずつステージが解放されていきます。どんどんステージをクリアしていきましょう。
最後までほのぼのとぽちぽちわらわら出来ること請け合いのゲームです。

ぽちぽちしたりわらわらしたりして、妖精さんと戯れてみませんか?

参考作品

ぽちぽちすぴりっつ
作者さんが前回のウディコンに出展した作品です。

40. あなたは呪われてしまいました

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ホラー 30分 1.03 1.03 最後までクリア

制作者

アトハ

リンク

良かった点

  • この手のゲームをうまく作っており、それをホラーテイストに昇華していて面白かったです
  • 色々なパターンがあって楽しかったです

気になった点

  • 黒色の背景にかかる青文字が読みにくかったです
    • アウトラインを付けると雰囲気が損なわれてしまいそうなので、赤も青も双方読みやすい背景色にするとよさそうですが、色相の学がないため上手いことは言えません

雑感

某つぶやきで散見した情報でなんとなく中身は分かっていたんですが、実際やってみると凄かったです。
こういう類のゲームはままあれど、ウディタの機能をフルに使いつつ、うまいことホラー仕上げの物語に融合させたというのはポイントが高くなるんじゃないでしょうか。

この手のことをやっていると、CTFで遊んでいた時を思い起こすので、このゲームで楽しいと感じた方はCTFで検索検索ではないでしょうか。呪いならぬセキュリティの脆弱性を突くものです。

レビュー文章

呪いはストレージに

あなたは呪われてしまいましたは、呪いのゲームです。

このゲームの特徴を説明するにはネタバレを大いに含みそうなので、だいぶん抽象化してお送りします。
この作品では、ウディタの機能をフルに使った謎解きのようなものを体験できます。そしてその経験がそのまま、物語に作用していくという流れになります。

様々なパターンが用意されているため、短い時間の中でも、色々な操作を楽しめるでしょう。
もしかしたら頭を抱えるようなこともあるかもしれませんが、落ち着いて下さい。ヒントはそこにありますし、対象はそこにしかありません。

ウディタ製のゲームではなかなかできない斬新な体験ができること請け合いでしょう。

呪いにかかってみませんか?

時間を吸い取ってゆく41~50

41. エライザの食卓騎士

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 2時間20分 1.11 1.22 9時間 GOOD END

制作者

秋月ねこ柳

リンク

良かった点

  • 全てが真ENDに向けてチューニングされているような絶妙なバランスでした
  • 物語はシステムと融合し、最初に感じたすべての違和感を綺麗に回収していくものでした
  • 理想的なBad->Normal->Good Endの流れだったと思います

気になった点

  • シンボルエンカウントの量が多すぎます
    • せっかく草むらパズルをしていても、シンボルの移動待ち時間が長くて面倒でした
    • せめてあのルート時にだけ増えるのであれば、納得できるかもしれません
    • また、宝探しにもあまり集中できませんでした

雑感

浅学のため、筆者は秋月ねこ柳さんはパズルの名手なのかと思っていました。色々とパズル作品で楽しませてもらったという経緯もありますし、最初にやった作品が霊石重ねだったということもあります。
しかし実は色々と作られているんですね、失礼しました。

それはさておき、このゲームをやりぬいた感想がパズルだったというのは、作者さんとしては不本意なのでしょうか。
パズルといっても色々あって、例えば帝国魔導院決闘科もやりきった後の感想はパズルでした。こちらは実質パズルと言ってしまっていますが。とにかく、適切な戦術的組み合わせが、ある程度ピースをはめるような戦略性に収斂する場合はパズルという印象が強くなるのではないかと思っています。
こういうシステムとなれば、プレイヤーは脳みそをそのパズルに最適化して解くようになると思うんですよ。ゼリーのパズルとかハナノパズルでもそういう感じでした。

この作品の場合、アイテムと逃げるを除けば6種しかない攻撃手段、相手の行動パターンの把握に伴い、ピースをはめるように相手の強攻撃の直前にどう行動するかが肝になるシステムと、戦闘だけを見ても割とパズルです。
それに加えて、エンカウントを避けるための行動はもはや完全に草むらパズルなので、筆者の感想としてパズルが自然に出てきてしまったのは宜なるかなというところでした。

レビュー文章

パズルじゃないと思っていたら、いつのまにかパズルだった。な(ry

エライザの食卓騎士は、CTBチックなRPGです。

成人の儀でエライザ様という神様への供物を探して、草むらに入ったらエンカウントしたり、そこかしこにいる犬を避けながら、食材をゲットしていきいます。
また、草むらなどの模様が一定の形を形成しているところに宝箱が隠してあるため、宝探しの趣もあります。

戦闘は攻撃コマンドが待機時間を持つCTB風の戦闘システムで、例えば待機時間が9の攻撃の間に待機時間3の攻撃が3回できます。
これに加えて、最後に行動したものが敵に狙われるという特性を活かすためにも、うまく全員の行動順序を操っていくのが戦闘のカギになっていきます。
また、戦闘を極力行いたくないのであれば、非エンカウント地帯を歩くようにすればエンカウントを制限できるでしょう。

そんなこんなであるタイミングまでは、普通のCTBなRPGです。

さて。

あるタイミングを過ぎてから、このゲームの本当の戦いが始まります。そこでは、草むら一つ、ボス一つ、すべてが美しくすらあるほど計算されつくしたものであることが分かるようになっていくでしょう。
さらに、そのシステムでさえも物語へと混線していきます。

持てる力と戦略性をすべて使って、ぜひともGOOD ENDへとたどり着いてみてください。

パズル風味なCTB戦闘のRPGをやってみてはいかがでしょう。

42. Wonder Pict Land =絵本の世界で=

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
アクション 1時間30分 1.02 1.04 2時間 タイムアタック全完

制作者

サカモトトマト 他

リンク

良かった点

  • 色々なギミックがあって面白かったです
  • クレヨンを集めて絵が完成していくという発想が良かったです

気になった点

  • 一部溶岩ステージのあのギミックは役割が違うので見目を変えてほしかったです
  • 溶岩ステージで顕著ですが、一部高低差が分かりにくかったです
    • 溶岩にいる魔法使いっぽい敵には攻撃が当たりませんが、ノックバックしてそこに侵入した幽霊っぽい敵には当たるので混乱しました
  • 妖精っぽい敵は回避時にDODGEと出るので分かりやすいですが、魔法使いっぽい敵に攻撃が通らないときに、効果音以外何もなく、特に画面エフェクトが出ないので分かりにくかったです
  • 剣の当たり判定が見た目と違うのでやや戸惑いました

雑感

これは筆者のやったバージョンが悪くて、クリアまで遊びにくいなと感じながらプレイしていました。
バージョンアップ後に、タイムアタックまでやっていたら、遊びにくさは解消されて楽しめました。なので、評価が落ちているとすれば、それはバージョン間の差異も原因の一つかなと思います。

それはさておき、今作はコンセプトが絵本ということですが、絵本っぽいギミックというか、絵本であることを活かしたシステムがあまり見受けられなかったのが個人的には残念でした。前作では、マンガというコンセプトを遺憾なく発揮したギミックや演出があったのですよ。
それでもアクションとかタイムアタックが楽しいので良いのですが。

レビュー文章

絵本の世界でレッツアクション

Wonder Pict Land =絵本の世界で=は、絵本を舞台としたアクションゲームです。
作者のサカモトトマトさんは、前回のウディコンで漫画をモチーフにしたアクションである不思議のMANGAを出展された方です。
今作でも同じくアクションゲームを楽しむことができます。

この作品は、様々な特徴を持つステージを攻略していくゲームです。近距離攻撃と遠距離攻撃を駆使して敵を倒しつつ、様々なギミックを攻略していきましょう。
そんな絵本調のステージの中、物語は展開されていきます。

また、クレヨンの収集要素や、タイムアタック要素もありますので、色々とやりこむことができるでしょう。操作に慣れてきたら是非ともチャレンジしてみましょう。

絵本の世界で切ったり撃ったりしてみませんか?

参考作品

不思議のMANGA
作者さんが前回のウディコンで出展された作品です。

43. 物欲夢幻地獄

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
物欲解放 5分 1.01 1.01 完全クリア

制作者

syunta

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Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • そのアイデアは好きです

気になった点

  • メニュー画面は不要なので開ける必要はないかと思います
  • 最初の周回時にはあのイベントを出現させない方がより意図が伝わりそうです

雑感

アイデアは結構好きなんですが、ゲーム体験として昇華されていないという印象です。
このゲーム体験を得ることができて、しかも面白い作品ともなると筆者の灰色ではない脳みそでは思いつきませんが。

レビュー文章

物欲から解放されよう

物欲夢幻地獄は、解放されるゲームです。

お金をもらって、ひたすらマップを進むゲームなのですが、何か説明するとネタバレになるのでここまでとします。
とりあえず、お金をもらって色々なものを買って、空しくなったら話しかけてみましょう。

何かから解放されたいあなたに。

44. ウルファールライヒの栄光

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
戦略シミュレーション 21時間 1.08 1.10 ストーリークリア

制作者

黒猫チルノ

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良かった点

  • 極めて質の高い戦略シミュレーションでした
  • ステージは色々あり、ユニットは最小限ちょうどいいレベルで揃っています。
  • 制空権を獲ったり、バランスよく生産したり、時には電撃作戦に出たりと色々と戦略的に考えられて楽しかったです
  • CPUの頭がそれなりに良かったです
  • ターリングラードの発想はありませんでした

気になった点

  • とにかく相手の思考時間が長いです
    • メガドライブの大戦略かと見まごうほど長いです。ただし、恐らくこれはどうにもならない部分かと思われます
  • 生産拠点が自陣もしくは敵陣の中心地にしかないため、補給線が伸び切ります
    • 結果、前線にひたすら部隊を送り続けるゲームになってしまいます
    • 広いマップでは、もっと工場や空港をポイント配置してほしかったです
    • もしくは、前線での数の補給のため、都市上でも部隊数の回復がなされると良かったかもしれません。現状、工場の上にいると部隊数が増えるというシステムは、その数が少ないこともあって、あまり活用できません
  • 攻撃不能時も、攻撃/待機の選択画面が出るのは煩わしかったです
  • 敵軍全滅後、占領のみを行うターンがあったのは面倒でした
    • 攻略期限の概念がない以上、クリア条件HQ占領は、HQ占領または全滅にした方が良かったかもしれません。もしくは、全滅後、ユニット生産できないことを敵側が確認したら全面降伏してくるなどでも良いかもしれません。
  • 全体の概観マップを見る機能が欲しかったです
  • 移動 -> 攻撃 -> キャンセルの際、攻撃はキャンセルできますが、その前の移動がキャンセルできないのは不便でした
    • 移動して攻撃までがワンアクションで出来るにもかかわらず、キャンセル的にここが不可分のため、度々無駄な移動をしてしまいました
  • 上限が40部隊である旨、どこかで説明した方が良いかもしれません

雑感

どこかでファミコンウォーズと言及されていましたが、筆者はメガドライブの大戦略を思い出しました。ジェネレーションギャップというやつでしょうか。新卒なので。

このゲームは色々と凄いと思っているんですが、何より凄いのは敵のCPUが結構賢いことです。あれだけの時間をかけているとはいえ、きっちり嫌な感じで破壊してくるんですよ。歩兵部隊が全滅して、泣く泣く前線に輸送ヘリで送ることになったりしまして。
マップも結構バリエーション豊かですし、ユニットも最小限ちょうどいいレベルで揃っている印象です。アレをまだクリアできていないため、艦船は少し使いきれていませんが、それでも強襲揚陸艇な使い方はできました。

ウディコンで20時間クラスの作品を出すという勇気も素晴らしいんですが、きっちり20時間遊べる作品を出してくるというのはさらに素晴らしいですよね。ただ、CPUの思考時間も考えて、手元にスマホなり漫画なりを持っておくことを個人的には推奨しておきます。あくまで推奨なのは、よそ見をしていると部隊が襲撃されて壊滅の憂き目にあう可能性もあるためです。

レビュー文章

ハイル・ウルファール!

ウルファールライヒの栄光は、濃厚な戦略シミュレーションゲームです。
作者の黒猫チルノさんは、前回のウディコンで魔法少女 FREE☆GAMECREATORに関わっていた方です。前作はRPGでしたが、今作では打って変わって骨太なSLGを出展されました。

このゲームの特徴は、その戦略シミュレーションとしての高い完成度でしょう。
成長や日数制限、シナリオ分岐のような複雑なシステムは一切合切取っ払い、ただ軍事ユニットの生産と運用に集中化されています。

ユニットは工場やHQで生産され、前線に送られます。ユニットには、都市を占領できる歩兵タイプや、陸上の雄である戦車タイプ、あるいは遠距離攻撃砲、あるいは対空部隊、あるいは偵察部隊、あるいは航空部隊、あるいは戦艦などが存在し、それらをうまく運用していくのが攻略のカギになります。
特に、歩兵部隊により都市を占領すると、ユニットを生産するための資産が増えるため、都市をどのように占領し、それを維持していくかは重要になってきます。

そして、プレイヤーを相手取る敵の思考ルーチンもつわものです。
航空部隊は対空砲で撃ち落とされ、戦車や歩兵は遠距離砲台のカモとなり、戦車部隊が突破を図ってきます。
戦況の2手3手先を考え、前線ではバランスよくユニットを配置しなくては勝利はおぼつかないでしょう。筆者としては、制空権を握ることを強くお勧めしておきます。
なお、その思考ルーチンに相応しく、敵の思考時間はメガドライブ版大戦略を彷彿とさせるので、傍らに漫画などを置いておくと良いかもしれません。

さらに、それらを彩る軍事的な物語も見逃してはいけないでしょう。サンプルゲームの本歌取りという趣があります。サンプルゲームをやっている方ならば、にやりとできる場面もあるのではないでしょうか。

本格的な戦略シミュレーションを楽しんではみませんか?

45. そうだ脱出しよう

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
探索 1分 1.00 1.01 完全クリア

制作者

natsuo

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • はずれの代わりに色々文章が入って良かったです

気になった点

  • 鍵がなくても外に出られてしまいます
    • 可変データベースを確認すればプレイヤーが持ってるアイテムの個数を見ることができるので、それを使って分岐すれば実装できます
  • ゲームデータをひとまとめに圧縮する機能を使ってください
    • ファイルから、ゲームデータの作成を選んでください

雑感

多分まだウディタを使いこなせていないのかなと思っています。鍵がなくても外に出られるのは、アイテムの個数チェック方法を知らないためだと思いますし。

レビュー文章

鍵なんて飾りです

そうだ脱出しようは、誰でもできる簡単ゲームです。

マップのどこかにある鍵を見つけて、脱出できればクリアとなります。
外れの箇所を探すと、色々なセリフが出てくることでしょう。

脱出したいあなたに。

46. 出口を探そう!

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路 4分 1.00 1.01 完全クリア

制作者

yugo

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 迷路はシンプルで、理不尽なほど広くはありません

気になった点

  • 急に決定キー遷移になったり、聞かされていないペナルティがあったりと配慮がありません
  • ゲームデータをひとまとめに圧縮する機能を使ってください
    • ファイルから、ゲームデータの作成を選んでください

雑感

筆者が迷路を好きでないことが祟ったシリーズです。
ウディコンにわか勢なのですが、毎年迷路シリーズが良く出るイメージがあるんですが、これはウディタに迷路自動生成プログラムが付いている功罪なのではといつも思っています。

レビュー文章

出口を見つける簡単ゲーム

出口を探そう!は、出口を見つけるゲームです。

様々な所に出口が隠されているため、それを見つけるのがゲームの趣旨となっています。

出口を見つけたいあなたに。

47. 狩る狩るガールTV

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクション 2時間30分 1.03 1.17 2時間50分

制作者

Dot蜥蜴

リンク

良かった点

  • ハイスピードなアクションで楽しめました
  • 回転ジャンプを上手いこと使えると気持ち良いです
  • ストーリーはコミカルかつアクションに合ったスピーディーな展開で面白かったです

気になった点

  • ジャンプがいくらか滑らかに感じません
    • ハイスピードアクションとの兼ね合いが難しいですが、重力加速度みを感じません。主に最高到達点近辺での上昇から下降の速度の切り代わりに違和感を感じます

雑感

これはぜひとも最新バージョンで遊んでほしい作品です。
何故にそれを強調するかといえば、筆者がクリアしたバージョンは当たり判定がシビアだったんですよ。コイン取ったり、攻撃するにも直感的に当たっていそうでも当たっていないんです。
やはりアクションの当たり判定は、それ自体よりも気持ち多めに広くしておかないと、動いていく中で直感的な当たりとゲーム上の当たりが一致しないのでしょう。

最新バージョンの方では、回転ジャンプや攻撃を使って、ステージを縦横無尽に駆け回る楽しさがあります。しっかりコインも取れますし、敵も倒せます。慣れれば爽快感溢れるアクションになるのではないでしょうか。

ただボスだけは、爽快感はあるんですが、もっとダメージを受けたら無敵時間付きで動いてほしかったところです。サシで撃ち合えば勝ててしまうんですよ。まあ好みの問題ですが。

レビュー文章

ハイスピード高難度アクション!

狩る狩るガールTVは、高難易度のステージクリア型アクションゲームです。
作者のDot蜥蜴さんは、前回のウディコンで腹が減っては勇者はできぬというアクションRPGを出展された方です。今作では、さらにアクションに特化させたゲームを仕上げてきました。

このゲームには、攻撃とジャンプのほかに、回転アクションというPC原人を彷彿とさせるアクションが存在します。
回転アクションは、地面にいるときに斜め上に飛び上がったり、空中にいるときに斜め下に降りて行ったり、壁に反射したりと様々な動きをしていきます。この癖のあるアクションを使いこなせるかどうかが攻略のカギになっていくでしょう。

また、アクションが苦手という方も、クリアしていくうちに自身を強化できるので心配ありません。残機を増やしたり、攻撃を強化したりしていけば、きっとクリアできるはずです。

加えて、前作と同様スピーディーな物語も魅力の一つでしょう。Youtuberっぽいコミカルな物語になっています。合間に挟まれるあるイベントも良い清涼剤になることでしょう。

高難度なアクションゲームを楽しんではみませんか?

48. フロースラントの魔法屋さん

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
経営シミュレーション 3時間 1.01 1.1.1 残金104G レベル90 親友なし

制作者

ud

リンク

良かった点

  • 常にギリギリな資金繰りをする苦学生のお気持ちになれて楽しかったです
  • 操作性はシンプルで、余計な画面遷移もなかったので集中してできました
  • 水彩画調のキャラ絵が魅力的で、冒険者に愛着が湧きました
    • おかげで友情リソースを使いそびれて最初のプレイでは落第しました

気になった点

  • 個人的には、ローズマリー先生の有難いお言葉はTipsという形で、店番中や調合中に表示すると良いかと思いました。
    • 全くもってアクセスは悪くありませんが、意識的に見に行く必要があるため、どういった内容があるのかの概要くらいは示すと見に行く動機になるのかなと愚考する次第です

雑感

筆者は商人にあまりお金を流さなかったせいで、全体の通貨量が増加しなかったこともあって、かなりカツカツになってしまいました。
例の最終アイテムが作れなかった要因はそこにあると思っているので、次こそは作りたいですね。後、親友が欲しいです。

それはそれとして、2年目で完成させている方はどういう能力を持っているんですか。ギリギリだった身としては、とても信じられないんですが。

レビューとしては、ちょっと説明しすぎたきらいがあります。一言で言えば、リソース管理超楽しいとう感じです。
説明についても、筆者よりわかりやすい説明がゲーム内チュートリアルで見れるので、そちらをご参照ください。

レビュー文章

友情はリソース。良いね?

フロースラントの魔法屋さんは、お店を経営するシミュレーションです。
作者のudさんは、第6回のウディコンでロードライト・フェイスを出展された方でした。こちらはノンフィールドRPGですが、リソース管理という観点からみればどちらも変わらぬ面白さを持っています。

このゲームの特徴は、素晴らしいまでのリソース管理の妙です。
プレイヤーは、家賃と定期試験に怯えつつ、素材を使ってアイテムを錬成して売って稼いでいく必要があります。

アイテムを錬成するのに必要な素材は、冒険者にお金を払って取ってきてもらう必要があります。
また、こうして冒険者にお金を払っておくと、そのお金を使ってアイテムを高めに買い取ってくれることもあります。金は天下を回るということでしょう。

しかし、こうしてアイテムを錬成し、稼ぐだけでは定期試験を乗り越えられません。
定期試験を乗り越えるには、新しいアイテムを錬成する必要があるからです。そのためには、ちょっとお高めのレシピを買い、新たな素材を手に入れる必要があります。

定期試験前になっても、お金が足りず素材を集められないのであれば、最終手段に出るしかありません。
冒険者に派遣を依頼したり値切りを受け入れることで手に入る友好度を犠牲にして、法外な値段で売りつけたり、半額の値段で素材を取りに行ってもらったりしましょう。友情は大切なリソースです。

このような自転車操業じみた経営をこなし、何とか卒業の年を迎えることができた時の達成感はすさまじいものがあります。

なお、初心者の方向けに簡単なモードも用意されてますので、最初はそれで慣れてみても良いかもしれません。
ただ、あくまでもこのゲームの神髄は初期のデフォルト、すなわちハードモードに存在するであろうことは疑い得ないでしょう。

余談ですが、2年目くらいに最高状態に持っていける方もいますので、リソース管理が得意な方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

是非ともプレイして、リソース管理の厳しさを味わっていただきたいです。

参考作品

ロードライト・フェイス
作者さんが第6回のウディコンで出された作品です。秀逸なリソース管理が光るノンフィールドRPGになります。

49. パティシエになるのだ!

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ケーキ制作販売 30分 1.05 1.11 Sランク優勝

制作者

ねち

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 作ったケーキによってグラフィックが変わり、ケーキを作る良い動機になりました
  • オートセーブの配慮がかなり行き届いています

気になった点

  • コンテストの判定が大味です。このため店売りの意義があまりありません
    • 素材を集めまくり、パンでバフをかければ良いので、流行などのシステムがあまり機能していません
    • 筆者がクリアしたバージョンは店売りが0Gになるものだったため、ほぼコンテストでしか稼ぎませんでしたが、それでもクリアできました
    • 素材の強化上限を取り入れる、流行倍率を付ける、店売りで伸びるパラメータを強化する、店売りで情報が手に入り、特殊なコンテストや素材が解放されるなどの方法が考えられます

雑感

私がやったバージョンだと、店売り不可能、レシピ高めだったので、初期レシピに素材マシマシでクリアしていました。その後、レシピ買い込んで色々とケーキを作っていたので、完全に順番が違いますね。

ひっしゃのかんがえたさいきょうのケーキは、抹茶ドーナツにあんこのせてゴマ付けるのが好きですね。別に強いというわけではなく、好きというだけですが。

レビュー文章

ケーキを作って目指せコンテスト優勝

パティシエになるのだ!は、パティシエになるゲームです。

このゲームの特徴は、実にいろいろなケーキを作ることができ、しかもそれがグラフィックとして現れることでしょう。

ゲームの流れとしては、外に出て素材を集めたり、レシピを買ったりしてケーキの材料をそろえ、それを使ってケーキを作るというものになります。
作ったケーキは店頭で売ることも、コンテストに出すこともできます。こうして得られたお金を使って、新たなレシピを買ったり、特殊な効果を持つ飯を食べたり、ケーキを作ったりできます。

ケーキの良さは素材の量に比例するため、素材を集めれば集める程コンテストで勝ちやすくなります。
また、その月の流行などもあるので、流行に合わせたケーキを作るのも良いでしょう。

素材やレシピがそろってくれば、色々なケーキを作ることができます。
ケーキはレシピ、ベースとする素材などで様々なグラフィックに変化していくため、見た目が良い組み合わせを見つけるのも楽しいでしょう。

色々なケーキを作ってみませんか?

50. レガシアの洞窟

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 7時間 1.20 1.23 11時間 最強撃破

制作者

ぽんぺい

リンク

良かった点

  • オートマッピングは甘えとばかりのループダンジョンを手書きマップで攻略していくのは楽しかったです
  • 深い階層にすぐに行けるルートが存在するため、繰り返し潜るのが楽になっています

気になった点

  • 敵が7体出てきたときに逃げられるかどうか、に左右される印象を受けました
    • 範囲魔法なしでは(場合によってはありでも)探索階層の敵7体はHP満タンでも確定全滅案件のため、逃げる一択なのですが、これが3回失敗すると間違いなく全滅します
    • 徐々に削られて挙句全滅ならば納得できますが、ほぼ運に依存するこの形式だと理不尽な印象を受けます
    • 敵の上限数を5体(HP満タンなら運が悪くなければギリ撃破可能)にする、確定逃走アイテムを売る、多数出てくる敵は単体の強さが低いものにするなどした方が良かったかもしれません
  • 最強は単純に最強過ぎませんか

雑感

手動マッピングが辛いような楽しいような不思議な体験をしました。
筆者は方眼紙を装備できなかったので、目方で地図を付けていましたが、まあ厳しいです。ちょいちょい明らかに無理のある通路のつなげ方をしたり、ループしているのに気付かないで埋めていたりしていました。

おかげで全アイテムきっちり取りきって変なバグも見つけられました。なお、この変なバグは修正されているのでご安心を。
ただ、それでさえも厳しい彼奴等を倒すのは流石に骨が折れました。

レビュー文章

オートマッピングは甘え

レガシアの洞窟は、洞窟で迷子になって全滅におびえるRPGです。

このゲームの特徴は、まさに洞窟で迷子になって全滅におびえることにあります。
最初に酒場でメンバーをそろえて、いざ洞窟に潜ると、そこは数歩先が見えない闇の中です。進んでいくと、色々アイテムを見つけたり、階段を見つけたり、扉を見つけたりするでしょう。

しかし、進むにつれて、今自分がどこにいるのか分からなくなります。そうなると、適当に彷徨って階段を見つけるほかありません。
このゲームにはオートマッピングなどというゆとりの産物はありません。普通の通路も、部屋も、たいまつで照らされる隠し通路も、全て自力でマッピングしていく必要があります。
その広大かつループするマップを脳内マッピングするのは無謀なので、おとなしく手動マッピングしていきましょう。リアル世界で方眼紙を装備できると捗りそうですね。

そうしてマッピングしていっても、この洞窟は油断なりません。唐突にエンカウントする敵の群れに、一気にやられてしまう可能性があるためです。
どこまでマップを探索し、どこで探索を切り上げるか。あとちょっとが命取りかもしれません。

全滅におびえつつも、洞窟を手動マッピングで探索してみてはいかがでしょうか。

エントリー滑り込み勢はレベルも高い51~60

51. ドラゴンナイト伝説

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
? 2分 1.0相当 1.0相当 6160

制作者

粉粉粉粉粉

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • コンテストの出オチとしてはトップレベルでした
  • 最初に困惑している最中は遅く、徐々に早くなるので初見でも対応が利きます

気になった点

  • 特にありません

雑感

The 出オチとでも申せましょうか。
ダウンロードして、プレイして、一笑い出来て、さっさと次に行ける理想的な出オチです。

まさかの選外になりそうです。

レビュー文章

トップレベルの出オチ

ドラゴンナイト伝説は、アクションゲーム?なものです。

今コンテストのトップレベルの出オチにして、レビュー不可能な作品なので、とりあえずプレイする以外にこのゲームの内容を知る手立てはありません。

一応、最初は遅く、徐々に早くなる配慮はあるので、初見でもきっと何とかなることでしょう。

気になる方はプレイしてみてください。

52. key&wolfarl

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
脱出 13分 1.11 1.11 完全クリア

制作者

tento

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ウディタの問題という着眼点が面白いです
  • ヒントがある程度用意されていました

気になった点

  • セーブポイントが一か所のため、手間を感じました
  • やや水を抜く時間が長く感じました

雑感

コンテスト期間中に急造でこれを作れるのは凄いなと思いました。ウディタが分からない人向けに多少なりともヒントも用意してありましたし。

レビュー文章

ウディタ製作者なら分かるよね?

key&wolfarlは、ややクイズ要素のある脱出ゲームです。

ウディコン終了後に完成させればいいやと考えた主人公が、ウディタ界のドンことウルファールに拉致監禁されるお話です。
途中途中で差し挟まれるウディタな問題や、ギミックを解いて何とか脱出する流れになっています。

ウディタの問題は、ウディタで製作をしている方なら大体わかるでしょう。筆者は一問だけ全く分かりませんでしたが、そういう場合でも作中にヒントがありますし、何ならグーグル教に入信すれば教えてくれます。

ウディタの問題を解いて脱出してはみませんか?

53. コルンの赤い真珠

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションRPG 20分 0.10.01 0.10.05 1章クリア

制作者

学業院中学校科学部

リンク

良かった点

  • アクションRPGとして悠遠物語ライクに仕上がっています

気になった点

  • ステータスUIがメニューの上に来ています
  • 物語がファルシのルシがコクーンでパージしています。せめて発話者が誰なのか明記してほしいです
  • NPCがこちらを向いたり、向かなかったりします
  • マップ間移動システムが、遷移はできないが移動はできるので遷移可能地点を探すのが面倒です
  • アクションRPGの出来が他のイベントの出来と釣り合っていません
    • アクションRPG以外の部分に注力できるならば、した方がリッチになるかもしれません

雑感

厳しい言い方をすれば悠遠物語劣化版ですが、まだまだ途中の作品だそうですので、もっと遊びやすく面白くなっていくのでしょう。

レビュー文章

発展途上ゲーム

コルンの赤い真珠は、悠遠物語ライクなアクションRPGです。

まだ未完成ということで第一章しか遊べませんので、ゲーム内容を断定はできません。
少なくともプレイした段階では、ダンジョンで攻撃を駆使してボスを倒すというゲームになります。また、どうやら色々とアイテムも拾えるようです。
今後どのようになっていくのかは開発者の方次第でしょう。

アクションRPGをやりたいあなたに。

参考作品

悠遠物語
言わずと知れた名作ですね。

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路 10分 1.10 1.20 全レベル & チャレンジクリア

制作者

ゆーた

リンク

良かった点

  • 毎回迷路が生成されるのでそれを攻略する楽しみがあります

気になった点

  • レベル3ともなると、攻略不能の面が発生します
    • ただし、チャレンジモードや再プレイで再生成可能なことである程度リカバリーはされています
    • 夕一の動作判定が不明なので何とも言えませんが、ダイクストラかA*で最短距離をはじき出し、その最短距離+αだけは夕一も生き残るように努力するなどで、どうにかならないでしょうか

雑感

自動迷路生成は面白かったです。どうせなら、ルート検証とかしてほしかったところですが、1日で作ったというのであれば仕様がないですよね。
筆者としても、ウディタでA*はあまりやりたくはないですし。
現実的に考えて、高々有限数が決め打ちできそうですし、通常変数を使えば速度は確保できそうですね。実質的な1次元配列を2次元配列に見立てて、情報の引き出しをコルーチン化…はしない方が速度が担保できそうですのでそのままにして、ひたすら計算すればいけそうです。
ポインタの再現がやや面倒そうですが、まあそこは座標をうまいこと整数に割り当てればどうにかなりますかね。
今、適当に考えたものなので、合ってるかはわかりませんが。

レビュー文章

自動生成の迷路から夕一を探し出す

cave searchは、迷路にいる夕一を探し出すゲームです。

毎回自動生成される迷路では、夕一は歩くはしから足元を壊していくため、早く見つけないと自分であけた穴に落ちてしまいます。
場合によっては不可能な面もありますが、クリアが確認されたチャレンジモードで遊べばその心配もありません。

迷路で夕一を探したいあなたに。

55. メツァルナ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
アクション & パズル 2時間30分 1.00 1.09 3時間30分 ストーリークリア(1.09で再度クリア)

制作者

フォジョリン

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 圧倒的な完成度でした
  • アクションが得意な人はアクションに、パズルができる人はパズルにもと、各々得意分野で戦えるので楽しいです
  • パズルにアルカナシステムが加わって、さらに奥行きが増しました
  • アクション、アニメーション、イベント時の演出と、グラフィックが凄まじいです
  • 操作性はやや複雑ですが、移動はマウス、攻撃はキーと考えておけば役割分担されているため、然程迷いません
  • ゴテゴテしているのにごちゃっとしていないUIにはセンスを感じます
  • 個人的にはバージョンアップ後の物語の方が好きです

気になった点

  • 10の看板の意味が良くわかりませんでした
    • その上領域を通るとトゲ発生のようですが、そのことと10の連関性が分からずじまいでした
    • コメントにて速度制限の意味を持つとご指摘いただきました。筆者の理解力が足りず、不適切な文章を載せてしまい申し訳ありませんでした

雑感

この作品はやっている間に一つ勘違いしたことに気づいたので、昨年に行っけーしてウディコンの評定を書き換えたくなりました。
前作でメタネタが世界観に合わないだのと不遜にものたまったわけですが、これはファンタジーではなくて現実にアクセント加えた世界観だったんですね。膝を打った後しばらく後悔に悶えていました。

もう一つ私事になりますが、昨年の時は楽しかったんですけど、同時にだいぶ厳しいなあと思いつつパズルをやっていました。リズムとパズル双方の能力が求められ、筆者のプレイヤーレベルが全く到達できてなかったからだと思っています。それでも楽しかったので凄いですね。

今年は、アクションとパズルどちらでも攻撃手段になり得て、しかもどちらも使えるとより良いという個人的には最高のバランスになっていました。パズルできなくてもアクションでゴリ押せば良いんですよね。曲解ですが。
個人的には空中で華麗に回避しながら攻撃を加えていくのが好きです。

レビュー文章

圧倒的完成度のアクション & パズル

メツァルナは、メトロイドヴァニアチックのアクションRPGであり、かつパズルも含む作品です。
作者のフォジョリンさんは、前回のウディコンで邪策の枷を出展された方です。ウディタで音ゲーとパズルを極めて高い完成度で作り上げ、しかもそれをゲームとして高いレベルにまで昇華している作品でしたが、今作ではさらにそのパズルがパワーアップして導入されています。

このゲームの特徴となるのは、もはやフリーゲームの域を超えた圧倒的なグラフィックと、類稀なる高い技術力に裏打ちされた完成度の高いアクションとパズルでしょう。

アクションの面では、キーボードとマウスを使った探索要素のあるものに仕上がっています。
敵との戦闘では、無敵時間を持つ攻撃手段をうまく活用していき、時には敵の懐に飛び込むような戦い方を要求されます。
さらに、それらの全てのアクションが多彩なグラフィックで彩られています。

アクションがやや苦手でボスに勝てないという方でも、パズルを使えば勝機は見えます。
前作から引き継いだこのパズルは、アルカナシステムや色の追加と巨大化により、よりパワーアップしています。
色を合わせて星座の形を作ると役となり、さらに追加時間で別の役を作って連鎖することもできるこのシステムは、使いこなせれば強力な武器になるでしょう。
しかし、筆者のようにパズルが苦手な方ならば、それはそれでアクションでゴリ押すこともできます。

アクションが苦手な方はパズル、パズルが苦手な方はアクションと、プレイヤーが得意な方で挑むことができます。もちろん、双方とも得意な方はさらに楽しむことができるでしょう。

極めて高いレベルに昇華されたアクションとパズルを楽しんでみてはいかがでしょうか。

56. 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
転生育成シミュレーション 2時間30分 1.13 1.73 6時間30分(5時間で全ENDクリア) 全ENDクリア(1.73で再度一つのENDに到達)

制作者

北街

リンク

良かった点

  • 圧倒的なセンテンスの量でした
  • 強くならなくても、あるいは強くなりすぎても難しいという面白いゲームシステムでした。プレイサイクルにメリハリを与えていました
  • 強くなりすぎて、それでも強者を求めて彷徨うのは不思議な気分でした
  • 様々な合成を活かせるようになるとプレイの幅も、戦略も広がっていくのが楽しかったです

気になった点

  • アイテムの連続使用の時に、効果音分のディレイが入ります
    • あまりディレイをなくすと、使う気のないアイテムまで使う可能性があるため、残り1つでない限りはディレイなしにするなどの方法が考えられます

雑感

既に世界観が好きなのは分かっていたので、もはやあの感じを見に行くために安定板が出る前にフライングでプレイしたんですが、やっぱり良かったです。語彙力が死ぬくらいには。というか自分の語彙力に自信が持てなくなるくらいには。

それで全部クリアし終わった後に、バージョンが凄まじく上がっているのを見たので再度プレイしたんですが、その本質が変わっていないのには驚きました。これだけバージョンアップを重ねれば、最初の面影が無くなっているかと思っていたんですが、むしろ輪郭がくっきりした感じです。
某つぶやきで精神削られていてめがみの神殿行った方がよさそうな感じだったのは、個人的にずっと心配していたんですが、ゲームの方は揺らがないですね。

ちなみに、個人的にはオーガ系転生時のセリフが結構好きだったりします。皆さんも、好きな転生先のセリフとかを見つけてみるのも良いかもしれませんね。

本当に体調にお気をつけてご自愛いただきつつ、次の作品を可及的速やかにお願いしたい方です。

レビュー文章

獣の大地は過酷なところだ

君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。は、転生を繰り返して強くなる育成シミュレーションです。
作者の北街さんは、前回のウディコンで架空共生層アウターハッシュ・ワンを出展された方です。その作品の魅力の一つでもある圧倒的なセンテンス量が、この作品でも遺憾なく発揮されています。

このゲームの基本的な流れは、少しずつ強くなりながら、寿命が来る前に戦闘で華々しく散り、そして転生して再び強くなる、というものです。
このシステムが非常に面白いです。まずは寿命が来るまで、ひたすら研鑽してアイテムを集め、己を強くしていきます。しかし、寿命間際になると、自分を倒してくれる強者を求めて戦いを求めるようになります。

そして、強くなればなるほど、研鑽もアイテム集めもしやすくなっていくのですが、同時に誰も自分を倒せなくなっていきます。つまり、自分を倒してくれる誰かを求めて彷徨う強者の無常を感じることができるというわけです。

また、転生には何も強さだけが求められるわけではありません。転生のツリーに沿うことや、人を襲って魂をたくさん集める必要や、あるいは支配者になる必要があることもあります。
そうして研鑽し、倒され、幾度も転生を繰り返し、いつかは空を渡り地に響く、おおきなものになることを夢見るのです。

ある魔物生ではひたすら研鑽を積むのもいいでしょうし、またある魔物生ではひたすら人を襲うのもありでしょう。寿命間際まで40年間人を狩り続ける魔物生もまた乙なものです。

そして、そういったシステムを下支えする圧倒的なセンテンス量も見逃せません。
攻略のヒントから、世界観をにおわせる発言、あるいはぶるぶるぽよよーんから転生していった魔物のつぶやきから、アイテムの説明文まで。
その圧倒的なセンテンス量に浸りきりながら、ひたすら転生を繰り返していきましょう。

スライムに転生するだけではつまらないではないですか。
スライムからいつか、空を渡り地に響く、おおきなものになってはみませんか?

参考作品

架空共生層アウターハッシュ・ワン
前回のウディコンで出展された作品です。この方の描く世界観は本当に独特で好きですね。

57. エウレカ・クラン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノンフィールドRPG 3時間30分 1.09 1.13 男ノーマルクリア

制作者

カザ&ソロー

リンク

良かった点

  • 使う技、アイテムほど出やすくなるという斬新なシステムでした。アイテム使用にまで思い切ったのは面白かったです
  • 先のシステムに加え、ジャストキルとオーバーキルのおかげで普通の戦闘でも考えながら楽しめました
  • オートカーソル移動のおかげで、カーソル移動の多いゲームですが快適にプレイできました
  • ADVパートの絵は綺麗で、物語も良かったです

気になった点

  • 結構頻度良く技を覚えるため、技を把握するのが厳しかったです
    • 新しい技を使う楽しみという意味では良いのですが、4人分もあると中々把握に手間取りました
  • アイテム売買の品数が中盤以降増えますが、1画面上に存在する量が少ないため、スクロールが手間でした
    • これは筆者環境がタッチパッドで、ウディタのスクロールに致命的バグを抱えている所為もあるので一概には言えません

雑感

これはもう、斬新さを遊びやすさでラッピングするというかなり高度な技を事も無げにやってしまっている作品です。

斬新さと遊びやすさは割と対になる関係で、斬新すぎると馴染みがないから遊びにくいということが往々にしてあるんですよね。なので、斬新に見えるものが、実は馴染みのあるいくつかのものの融合で出来ていたりするわけですが。

しかしこの作品は色々なシステムをこれでもかと詰め込みつつ、それをプレイヤーができるだけ遊びやすいような配慮で包んだピザまんみたいなものです。比喩表現、もう少しうまい表現がありそうなので教えてください、偉い人。

魅力を説明するときに、どこを説明するべきなのか迷うという点ではレビューが厳しかったですね。
ランダム性を調整するシステムは目玉だと思うんですが、オーバーキル、ジャストキルの楽しさもありますし、うまいこと行動順を操っていく面白さもありますし。
全部語っておかないと、それぞれ刺さる人に伝わらないかもしれませんので。

レビュー文章

確率を調整して目指せエウレカの地

エウレカ・クランは、様々なシステムが織り込まれたノンフィールドRPGです。

このゲームの特徴は様々な要素がハイブリッドに融合されていることでしょう。

まず特筆すべきは、使った技ほど次から出やすくなるという戦闘システムです。
戦闘中は、ターン毎にいくつかの技が使用可能なものとして出現します。そして、ここに選ばれる確率として、これまで何回使ったかということで重みづけされる確率が用いられます。
例えば、普段から十文字剣を使いまくっていると、十文字剣はよく使用可能な技として出現します。反対に、普段から回復アイテムをまるで使わないと、使用可能な技として回復アイテムがまるで出てこなくなります。
このシステムが普段の一つ一つの技の使用にも気を使うバランスを生み出しているのです。

加えて、敵の残りHPをなるべくオーバーしないように倒すとレアアイテムドロップが変化するジャストキルと、逆になるべくオーバーさせて倒すと経験値が増えるオーバーキルの二つのシステムが存在します。
このシステムにより、普段の雑魚敵でさえ、どちらで倒すのかを考える必要があるでしょう。

さらに、技には行動順に依存して効果値が変わるという特性が存在します。
行動順は技などで大きく変化しますので、ボス戦などでは戦略的に、しかしあくまでも確率的に技を使っていく必要があります。

このような盛りだくさんの戦闘システムに加えて、ADVパートでは綺麗な絵で目パチ口パクのアニメーションまで演出されています。
勿論、物語もまたややコミカル寄りながら、きちんとシリアスな面はシリアスに抑える素晴らしいものとなっています。

とにかく様々なシステムが織り込まれ、それらが綺麗に融合された実験作であり完成作でもあるような作品に仕上がっています。

普段の戦闘から色々と考えながら、その場の最適戦略を生み出していき、最後には物語も楽しんでいってみてはどうでしょうか。

58. 退廃芯所

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノンフィールドRPG 50分 1.1.0 1.3.0 完全クリア

制作者

まいなーそふと

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • アイテムの取捨選択をしつつ、シビアな戦いをしていくのが面白いです
  • ダメージを与えると敵グラフィックが変わるといった細かい演出がありました

気になった点

  • ラスボスが異様に強いです
    • 他の雑魚をワンキルするレベルの強さでも下手したら敵わないバランスでした
    • あそこでレベル上げるというコンセプトは分かりますが、これではまともにやれば相当戻らないと到達できず、必然レベル上げを強要される形になっています
    • ラスボスの強さを幾分か抑えるか、各ステージの最後にボスを置いて少しずつ強くなってい行くようにしてほしかったです
  • 死に戻りのたびにステ振りをやり直すのは面倒なので、ステは引き継ぎにして欲しかったです

雑感

結構シビア目な戦闘は面白かったですし、アイテムの取捨選択も良かったです。
正直もう少しボリュームが欲しかったのと、最後のボスをせめて理不尽でないレベルにまで抑えていただければ、ゲームとしての印象は大分違うかと思います。

レビュー文章

ひたすら研鑽するノンフィールドRPG

退廃芯所は、一本道のノンフィールドRPGです。

このゲームは、一本道をひたすら進みながら、拾ったアイテムを取捨選択しつつ、レベルを上げてステータスを割り振っていくオーソドックスな作りになっています。
敵はそこそこ強いので、常にシビアな戦いになることでしょう。
そうして研鑽して辿り着くボスとは、想像を絶する戦いを繰り広げることになるでしょう。

ひたすら研鑽してボスに打ち克ってみませんか?

59. 花まるプリンセス

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 1時間 1.10 1.10 1時間30分 隠しボス撃破

制作者

とんすけ

リンク

良かった点

  • 戦闘バランスが凄まじくギリギリで楽しかったです
  • 戦闘やミニゲームが適度に挟まって飽きさせません
  • 物語はシンプルな王道展開で面白かったです

気になった点

  • おにぎりイベントは何度もやることが前提のため、10日間手伝う(10回分回す)といった一括コマンドが欲しかったです
    • と思っていたら、どうやらおにぎり20連ガチャが追加されたようです。仕事が早いですね。

雑感

これはガビガビのスクショと比べて、ゲームの中身が驚くほどまともでした。提出期限ぎりぎりでスクショを提出してミスったんでしょうか。
ともあれ、物語も良くて、戦闘も楽しくて、凄いよく出来ているなあという印象が強かったです。

というかこれ難易度低めらしいんですけど、筆者があれだけぎりぎりの戦いになったのはバージョンのせいなのか、レベルアップを嫌ったせいなのか、どちらなんでしょう。

レビュー文章

王道アイドルRPG

花まるプリンセスは、アイドルを目指すRPGです。

アイドルとRPGが結びつかないとい方もいらっしゃると思いますので説明しますと、踊りや笑顔でバフと回復をかけて、歌で相手の心を揺さぶってダメージを与えるという至ってシンプルなRPGになっています。
この戦闘バランスが実に絶妙で、勝つか負けるかのギリギリの勝負が楽しめます。

また、ストーリーは王道的なアイドル展開で、戦闘のギリギリの高揚感も相まって楽しめることでしょう。加えて、所々のミニゲームが良い清涼剤になっています。

アイドルを目指してみてはいかがでしょうか。

60. Promises of Sacrifice

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションRPG 1時間 1.1.1 1.1.1 完全クリア

制作者

ミナミバショウ

リンク

良かった点

  • アクションの出来が良かったです
  • ストーリーはラストに向かって腑に落ちていく展開でした
  • ラスボスの攻撃パターンが好きです

気になった点

  • アクションが単調です
    • 特殊なアクションはなく移動と攻撃しか存在せず、パズル要素もないため、中盤以降はだれてきます。物語の展開もないため猶更でした
    • ストーリーのフレーバーレベルでの描画や、アクションにメリハリをつける要素として特殊技などが欲しかったです
  • キーボードとマウスの二つを使うFPS的な操作性のため、やりにくかったです
    • 前述のとおり、移動と攻撃のみのため、このシステムにしたメリットがあまり見受けられません。強いて言えば、アクションの方向をマウスで定められますが、この恩恵を受ける場面があまりありません
    • アローキーで操作したかったという思いがあります

雑感

ボス戦闘が結構楽しかったです。色々な攻撃パターンがありますし、結構ギリギリの戦いがスリリングだったりします。
ただ、それに比して雑魚との戦いの作業感が強いんですよね。いっそのこと、ボスラッシュとかでやりたかったくらいです。

レビュー文章

サクサクアクション

Promises of Sacrificeは、マウスとキーボードを使うアクションRPGです。
作者のミナミバショウさんは、前回のウディコンで魔導銃士ジュノと囚われの姫君と±ZEROのシステムやステージ作成に携わっていた方です。

このゲームは、よりアクション性が追及された作品になります。
武器を持ち替えつつ、ダンジョンを駆け巡って切り結んでいき、最終階層のボスを倒すというのが、一連の流れになっています。
ボスは結構強く、歯ごたえのある戦いが楽しめます。

また、アクションが苦手な方でも、RPG要素としてレベルアップがあるため、続けていけばボスに勝てるようになっていくでしょう。

サクサクとアクションを楽しみませんか?

おまけ

前回の反省

前回も全作品をプレイし、ほぼクリアしてレビューを書かせていただきましたが、いくつか反省すべき点がありました。

  1. 悪い点などとまるで客観性があるかのような記述をしていました
    • あくまで1プレイヤーが感じたことなので、気になった点に改めました
  2. クリア時のバージョンを明記していませんでした
    • バージョンによって操作性も中身もだいぶ違うことがあるのがウディコンの特徴です。昨年でいえば、ラピッドスティールやアウターハッシュ・ワンなどが該当します。これらの作品において、筆者がクリアした時のバージョンを明記していなかったのは手落ちでした
  3. コメント送信確認時のバージョンを明記していませんでした
    • 評価コメントを書く時は、主に欠点とした部分が解消されているかを確認するために、最新バージョンで確認を取っています。同様に、その時のバージョンも書くべきでした。
  4. ゲームのリンクを張っていませんでした
    • ゲーム本体へのアクセス手段を確保すべきでした
  5. 全作品クリアできませんでした
    • リトルナイトがどうしてもクリアできませんでした。ひとえにプレイヤースキルが低かったためです。
  6. 評価軸を明示していませんでした
    • 得点を開示するならば、どうしてその得点にしたのかも併せて開示するべきでした

今年のレビューでは以上のようなことがないように尽力致しました。

個人的得点

評定基準

公平性の確保のため、評定基準を説明させていただきます。興味の無い方は、読み飛ばしてください。

得点を付ける際は、割と完成度を意識して付けています。
物語性にせよ、斬新さにせよ、これは萌芽かもしれないという場合では、あまり点を付けていない傾向があるかと思いますので、ご了承ください。

熱中度は、そのゲームに集中していたか否かで決めています。例えば、何か集中を阻害するような要因が出てきてしまった場合は伸びません。そういう意味では、遊びやすさとやや通じる面もありますが、集中を切ったかどうかと遊びやすさは繋がらない場合もあるのでご容赦ください。

斬新さは、そのゲームがウディタで斬新か、あるいはゲームとして斬新かという観点で決めています。一つでも何らかの斬新なシステムが入っていれば高い傾向にありますが、全体的に感じた印象も半分くらい重視しているため一概には言えません。ゲームをやり通して、これは斬新だったという印象が残れば、かなり高い点を入れています。

物語性は、単純に物語だけではなく、そこに物語”性”があるかどうかで決定しています。平たく言えば、世界観を感じるものであったり、ゲームとして語りかけてくるものがあれば、それも考慮に入れています。ただし、高い物語性を持つと判断したものは、基本的に物語的な世界観が素晴らしかったか、そしてそれを伝えるやり方はどうだったかというような観点で見ています。そういう意味では、演出力もそれなりに影響しています。

画像/音声は、そのまま画像と音声のクォリティーで決定しています。ただし、ウディタデフォルトの素材などであっても、それがうまく調和している場合は一定の点を与えています。このような、素材が調和しているどうかという観点も、割と重視しています。しかし、やはり最終的には自作素材に評定が良くなってしまいますので、ご容赦ください。

遊びやすさは、プレイ中に不便に思ったことがないか、あるいは便利に思ったことがないかで決めています。不便に思えばマイナス、便利に思えばプラスが働き、全体的な評定が決まります。特に不便な点がなければ、7よりは上に来ているはずです。

その他加点は、三つのパターンで付けています。
一つは、10点満点より高い評価を与えたいものに対するオーバーフローとしての評定です。これは素晴らしいと思った場合にしか使っていません。
もう一つは、自分の好みにマッチした場合の評定です。これは特に好きだと感じた作品に、その好みに応じた分だけ適用しています。
最後は、どうも5分野では測れないものがあった場合、つまり本来の使い方です。本来なら、これ以外で使うべきではないのでしょうが、上記二つのパターンとも、それでは測り切れないと感じたという点では共通しているという認識なのでご容赦ください。

個人的得点表

なお、カラムの項目名をクリックすると、昇順、降順にソートできます。

番号 タイトル 熱中度 斬新さ 物語性 画像/音声 遊びやすさ プラスアルファ 合計点
1 AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~ 8 9 10 10 8 5 50
2 とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~ 5 4 6 8 7 30
3 ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話 1 4 3 2 1 11
4 メタルメサイア -鋼の救世主- 7 6 6 6 7 32
5 カヤミセツナ 8 8 9 10 8 6 49
6 夢遊猫ハローワールド 10 9 8 9 8 5 49
7 クリッターズ 7 7 6 7 6 33
8 きみのかんじょーいれないで 6 6 6 7 7 32
9 ウシのチキンレース 6 5 4 6 8 1 30
10 未完のエリザ 8 9 8 8 8 5 46
11 コトダマッスル 7 8 7 8 8 1 39
12 魔女の塔 6 7 7 7 6 33
13 じじまごRPGmini 7 8 7 10 9 4 45
14 ポケットタッキュウ 6 8 4 6 5 29
16 サラと不思議な魔法石 7 9 6 7 8 2 39
17 革命の外敵要因 7 8 7 5 6 33
18 IMON ~Other Worlds’ Story~ 3 5 7 4 3 22
19 ハイスandカルト 6 4 6 5 8 29
20 穴があったから入ってみた 6 5 5 6 6 28
21 My VitrioL 9 6 10 6 7 3 41
22 灰色ノ油臭 2 5 2 3 2 14
23 もう二度と君に会えない 6 9 7 6 7 1 36
24 風雷嬢 6 6 6 8 6 32
25 緋色の研究所 10 8 9 7 8 10 52
26 すっぽんクエスト 8 8 10 8 6 3 43
27 AnimalCurling 6 8 4 6 4 28
28 PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~ 4 4 5 6 4 23
30 魔法農場 9 7 6 6 7 2 37
31 パズル問答 8 6 5 6 8 33
32 G 5 4 5 4 6 24
33 レクイエム 8 8 8 7 7 1 39
34 Quiz world maze 2 3 1 3 2 11
35 Friendly Island 5 6 6 7 6 30
36 ハイエン 4 3 4 3 3 17
37 ディアボロスフォビア 8 8 8 10 8 3 45
38 100層洞窟 3 3 2 3 2 13
39 わらわらすぴりっつ 6 6 6 7 7 32
40 あなたは呪われてしまいました 8 10 6 5 7 2 38
41 エライザの食卓騎士 7 9 9 8 6 2 41
42 Wonder Pict Land =絵本の世界で= 6 7 6 7 6 32
43 物欲夢幻地獄 3 5 3 2 5 18
44 ウルファールライヒの栄光 7 8 7 7 7 2 38
45 そうだ脱出しよう 1 1 1 1 1 5
46 出口を探そう! 2 2 1 1 1 7
47 狩る狩るガールTV 7 6 6 6 8 33
48 フロースラントの魔法屋さん 10 7 6 8 10 5 46
49 パティシエになるのだ! 7 7 5 8 7 34
50 レガシアの洞窟 7 7 4 5 6 2 31
51 ドラゴンナイト伝説 5 5 2 5 6 23
52 key&wolfarl 6 5 4 5 5 25
53 コルンの赤い真珠 4 2 4 3 4 17
54 cave search 4 4 1 3 4 16
55 メツァルナ 8 10 8 10 8 4 48
56 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。 10 9 8 8 8 8 51
57 エウレカ・クラン 8 10 9 9 10 4 50
58 退廃芯所 3 4 3 6 3 19
59 花まるプリンセス 6 6 7 5 6 30
60 Promises of Sacrifice 4 4 5 5 4 22

結果発表を受けて

以下はレビューもしていない、完全な感想になります。思いのままに書いていますので、多少不適切な表現があるかもしれませんが、ご勘弁ください。

1位 未完のエリザ

2位の時点でなんとなく想像はついていましたが、筋肉対ゴリラの戦いはゴリラに軍配が上がったようです。さしもの筋肉もゴリラには勝てなかったんですね。言うほどこの作品はゴリラではないですが。

ともあれ、あくまで筆者個人の感想ですが、ウディコンでこれまで遊んできたナイデンさんの作品の中でも、この作品は群を抜いて好きな作品です。

正直あまり馴染めなかった、高速鬼ごっこみたいなシステムが緩和され、バラエティ豊かなオムニバス的なゲームとして極めて高い完成度になっていたのがその理由の一つです。
特に、これは何度も言いますが運命すごろくはそれだけで発想の勝利なのに、内包するイベントの豊富さでもはや、これだけで質の高いゲームになりそうでした。

また、物語の方も個人的に最も好きですし、演出の方も個人的に最も好きです。
そういうこともあって、これまでの作品群も良作が多かった印象がありますが、これは圧倒的に良い作品だなあと思った次第です。あくまで個人的な話ですが。

この全体を通した高い完成度を考えれば、ウディコン1位も有り得べきかなといったところでしょう。
やはり全体の完成度が高い作品が、当然総合では上位を占めていくのだなあと感じました。

とにかく質の高いオムニバスゲームをやりたかったり、質の良い物語を読みたいのであれば、是非ともこの作品をプレイしてみて欲しいところです。

2位 コトダマッスル

筋肉が負けた、ですと。冗談はさておき、大変質の高いタイピングゲームで、ある意味ウディタのタイピングゲームとしては、もはやこれが頂点なのではという出来でした。

もちろん、よく練られたタイピングゲームとしての出来は文句なしでしょう。進めるにつれて色々と色がついていくのも面白いですし。何より、最後の演出はもう誰が見ても最高なんじゃないでしょうか。
筆者としてはタイピングが周りに比べて下手なので、むずいで最後どうしても1回ミスってしまうんですが、それでも楽しかったです。

加えてやはり、提供から始まる、怒涛の筋肉コミカルが順位を押し上げた要因でしょう。
イシカワさんのキャラだけで物語がずんずんとけん引されていって、もはや筋肉の虜となるであろうこと疑い得ないでしょう。
やはり筋肉の力は偉大なんだなあとつくづく思います。言語野まで侵食されそうです。

凄まじく質の高いタイピングゲームかつ、凄まじく筋肉なストーリーを楽しめる珠玉の一品なので、まだの方はぜひとも手に取っていただきたいですね。

3位 エウレカ・クラン

これは掛け値なしに今までやったことのないゲームだった上、非常に遊びやすいゲームですらあったので、この順位は当然の帰結という気もします。何ならもっと上でも良かったのではとも思います。

使った技ほど次も出やすくなるというシステムがすでに斬新なのに、それがアイテムにも適用されるものだから、普段の戦闘からアイテムを積極的に使っていかないと、いざというときに使えないというシステムが凄い面白かったです。
それに加えて、ジャストキルやらオーバーキルやら、行動順が色々と変化するシステムやら、面白いシステムをこれでもかと詰め込みながら、うまいこと全体が調和しているというのは本当に驚きました。

加えて、ここが大事なんですが、様々なシステムがありながらも、このゲームは非常に遊びやすいんですよね。オートカーソルが本当にうまく機能していて、あまりマウスを動かさずに済むというのは助かります。
仕組みは多くとも、できるだけ負担を減らそうとしているのが分かります。
そういった遊びやすさが全体を引き上げた要因なのではないかと愚考する次第です。

斬新なシステムを、やりやすいUIでプレイできるので、サクッと面白い作品をやりたい方にはお勧めしたいです。

4位 すっぽんクエスト

これはもう物語性一本釣りかと思いましたが、その影響か熱中度も高かったようですね。
後は、素晴らしい映画のような演出力が斬新さに働いたんでしょうか。

このゲームは、タイトルの印象と、オープニングの印象と、序盤の印象と、終盤の印象で乖離が激しくて、さながらジェットコースターみたいな作品です。
しかし、これは何度でもいいますが、質の良い映画みたいな作品です。本当に。下ネタも洋画と思えば良いのかもしれません。知りませんが。

RPG好きな方向けにやりこみ要素があるのも嬉しいポイントですね。
ヘルコッコはなかなか燃えました。良い乱数を引き当てていることを祈りつつ、ひたすら爆弾投げる姿は哀れだったかもしれませんね。もっと早く、あそこにある袋が釘であることに気づけばもっと楽に倒せたかもしれません。
ともあれ、最終的に強くなれば意外とコッコをのせるようになっているので、面白いバランスでした。

まあ、やりこみ要素もさることながら、やはり極めて高い演出力と物語力で勝ち取った順位だと個人的には思っていますので、良い物語を探している方にはお勧めしたいですね。すっぽんクエストというタイトルに惑わされぬよう。

5位 サラと不思議な魔法石

これはマインスイーパ好きとしてすごく面白かったので、上位に来たのは凄い嬉しいですね。

マインスイーパやられる方あるあるだと思うんですけど、最初の一手で爆破してイラっとしたり、最後の最後に運ゲーが来て困ったりということは割とよくあるんです。
それで、このゲームはそういう部分がRPGに上手く融合されているおかげで回避されているんですよね。アイテム使って透視してもいいし、何ならペナルティ覚悟で突っ込んでもいいという塩梅です。

ほぼこのシステム考えた時点で勝ちなんですが、ウディコンの途中にマウスでの旗に対応させたり、クリア後ダンジョン増やしたりしていたのもあって、どんどん遊びやすく、ボリュームも増えていくのも良かったです。
勝手に今期のラッピドスティール枠と心の中で呼んでいました。

マインスイーパ好きにはぜひ一度手に取ってもらいたい作品ですね。

6位 じじまごRPGmini

やはりウディコン上位には高い完成度を誇る作品が入ってきますね。
この作品は、全体を通した短編RPGとしての完成度はピカイチなのではないでしょうか。

このGB風のグラフィックで、ぴょこぴょこ動くドット絵を見るだけですでに楽しいのは自明ですね。
それだけでなく、凄いテンポ良く進む戦闘とマップ移動に、やっぱり良く動くドット絵と短編ながら見所満載の作品になっています。
個人的には休憩している時と、その時に敵に襲われた時の流れるような感じが好きです。

それと、やっぱキャラがかわいいですし、このお爺さんと孫のコンビはまた見たくなりますね。思わずポンポンすること請け合いですよ。
筆者は音楽に造形が浅いので、あんまり詳しいことは分からないんですが、鏡読みさんの曲がいい曲だなということは分かるので、そちらも要チェックやですね。

完成度の高いGB風の短編RPGなので、広く万人に勧められる作品だと思います。

7位 AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~

今年の優勝候補と目されていましたが、思いのほか伸び悩みましたね。

相変わらずというか、それ以上にKICKシステムの導入でネタとパロディの洪水が押し寄せる作品になっています。そのネタの物量はとんでもなく、始終楽しめる方は楽しめる作品になっていると思います。

にもかかわらず、肝心のRPG部分はしっかりしてる上、メインとなる物語の素晴らしさがキチンとした軸になっていて、どんなネタの洪水の中でもぶれないんですよね。おかげで、どんなにネタとパロディを織り込んでも全くぶれている印象がありません。

ただ、思いのほか悩んだのは、やはりパロディやこういったノリの作品を敬遠する方も一定数いるということでしょうか。あるいは、RPG部分がやや簡易化された影響なのでしょうか。

どちらにしても、キメた世界観の中で軸がぶれないRPGを展開しているので、前作が気に入った方は必ずこの作品を気に入ると思いますし、そうでない方もパロディを受け入れられる方なら勧めたい作品です。

8位 フロースラントの魔法屋さん

順位だけ見れば想像通りの作品なんですが、いざ配置されてみるともっと上でもいい気がしますね。いや他の作品が悪いというわけではなく、この作品は良い作品だという意味です。

とにかく自転車操業のカツカツリソース管理が楽しめるゲームなんですよ。とは言いつつ、ある方はなんかすごい余裕をもってクリアしているので、筆者が下手な可能性も幾分かありますが。

友情すらリソース変換するシステムと、金は天下の回り物なシステムのおかげで、プレイヤーがやってきたことがダイレクトに後ろに影響を及ぼしていくんですが、それが楽しいです。
商人にあまり渡さないと、閉じた世界の金回りが良くないですし、かといって冒険者から回収しないとどうやっても回りませんし、絶妙のバランスでした。

それで気になって前作調べていたら、ロードライト・フェイスの方で膝を打ちました。
ジャンルは変わっても、根底にあるリソース管理の厳しさだとか、UI面での優しさとか、その辺は同じなんだと妙に納得してしまいました。

とにかく、リソース管理が好きな方はぜひとも手に取っていただきたい作品です。

9位 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。

個人的には2位なんですけどね、これ。凄く好みの作品でしたし、止め時が分からない作品でした。

死んで転生を繰り返すゲームなんですが、寿命では転生できないというのがミソで、寿命が残っているうちは敵を倒すために強くありたいけど、寿命間際では敵に倒されるために弱くありたいという何とも言えないバランスが成立しています。
そして、強くなっていくにしたがって、なかなか死ににくなっていくんです。
頼む殺してくれえと言わんばかりにサラマンダーを食べてひたすら強者を探し求める無常はゲーム体験として面白いんですよ。
それと、圧倒的なセンテンス量がそういう体験を世界観方面から下支えしているというのも忘れてはいけませんね。

ただまあ、ひとえにそういった体験までたどり着けるかというか、そういったビジョンが見えるかというか、そのビジョンを素晴らしいと思えるかどうかにかかっている作品とも言えます。これはだから優れているとかいう話でなく、何を好むかという話でしょう。
他の作品に比べて、面白さがずいぶん観念的というか、有体に言えば人を選んでしまう部分があったことは否定できません。その辺がもう少し上に行けなかった要因なのでしょうか。

いずれにせよ、不思議なゲーム体験ができること請け合いのため、とりあえずプレイをお勧めしたい作品ですね。おそらく、最初の十数分で、自分が楽しめるかどうかわかると思いますので。

無常な強者とかにピンとくる方には強くお勧めしておきます。

10位 夢遊猫ハローワールド

これも個人的にはもう少し上と見ていたんですが、思ったより伸び悩みましたね。

戦術を考えるのが大好きなクチなので、多種多様な仲間の能力を組み合わせて、強力なボスを打倒していくというのは凄い楽しかったです。
戦闘中も位置を駆使した戦いをしなくてはならないので、常に色々考えながらプレイできる好みのRPGでした。

点を下げた要因は、画像のあれではないでしょうし、恐らくは一戦闘が長いことですかね。
繰り返し戦いを挑んで戦略を練るタイプのゲームなので、一戦が長いと結構辛いものがありますし、それで完走できなかった方が一定数いるのかもしれません。
ストーリーは前作同様素晴らしいので、是非とも最後までやってほしいところですが。

何にせよ、パーティー編成から戦闘中まで、戦術戦略を考えるのが好きな人には垂涎の作品かと思うのでお勧めです。

11位 メツァルナ

正直な話をすると、もう少しだけ上かなあというか、トップ10に入るんじゃないかと思っていたので少し残念です。

極めて高いレベルのグラフィックとシステム、それをまとめ上げた高い完成度は今ウディコンでもトップクラスだと思っていますし、何ならフリゲでここまでやってくれていいのかとも思っています。
しかも、そんな高い完成度を持つパズルを押し付けないで、苦手な人はアクションだけでもクリアできるようにしてくれている優しさもあるんですよね。

点を下げた要因は推測するに、マウスとキーボードを使った独自な操作性でしょうか。
マウスは移動、キーボードはアクションという分離がされているので、混乱する程ではないのですが。やはり取っつきにくい人は取っつきにくいんでしょうか。
熱中度は総合力な向きもあるので、一つ評価を落とすと良く一緒に落ちているイメージがありますし、一つ取っつきにくいものがあると不利なのかもしれません。

ともあれ、高い完成度とグラフィックは疑いない作品なので、アクション好きなら手に取ってみることをお勧めします。

12位 あなたは呪われてしまいました

この作品はですね、アイデア一発勝負という向きがあると思っています。

この手のいわゆるメタ系のゲームは、本当にアイデアがカギとなってきてしまう中、ウディタの機能をフルに使いつつ、それをホラーテイストに仕上げたというやり方には驚きました。
ウディタで出来るCTF的なゲームとなると、これ以上はなかなか難しいのではないでしょうか。

画像音声にややハンデを抱えていそうですが、それでも12位にランクインしたということは、それだけこの斬新さと物語との親和性を評価した方が多かったということでしょう。

ウディタの可能性を感じてみたい方はやってみることをお勧めします。

13位 ディアボロスフォビア

惜しくもランクインを逃したという所です。ランクインするポテンシャルはあったと思いますが、ここまでくると時の運という感じがします。

ゲーム内容はオーソドックスなRPGながら、魔玉システムをはじめ、魅力的なキャラクターに、暴力的なまでのリソース量で目立っていた作品だと思います。
特に音楽の力の入れようはすさまじく、また同時に質の高いものでもありました。

ですが、見たところ斬新さがやや低めのようなので、オーソドックスなRPGというのがやや裏目に出てしまったのかもしれません。
本来は特にマイナスとなるポイントではないのですが、それがコンテストの趣という所でしょうか。
もしくは、戦闘が簡単すぎて魔玉システムがあまり運用されず、結果斬新さに寄与しなかったんでしょうか。

何にせよ、圧倒的リソース量に裏打ちされたオーソドックスなRPGなので、RPGが好きな方は手に取られてはいかがでしょうか。

14位 カヤミセツナ

TOP5くらいで来るかなーと思っていたら、思っていたより下の順位でした。個人的には割とあれと思いましたが、これが長時間ゲームの宿命というやつでしょうか。

いわゆる牧場ものというか、のんびりゆるーりと過ごしたい方にはぴったりな作品です。
住人の好感度は結構早く上がりますので急がなくてもいいですし、ゆるゆるペット探したり、たまに農作業したりというようなレベルでも何ら問題ないでしょう。

そうなると、そののんびりとしたペースが次の作品をと考えているウディコン参加者のニーズとあまり会わなかったんでしょうか。
ウディコンに詳しくない方向けに説明しておきますと、ウディコンは4作品プレイしないと投稿できない上、筆者のようにしゃぶれるだけしゃぶりたい方もいるため、割と参加者にはせっつく気持ちがあるのではないかと推察されます。また、4作品を選び取る時、どうしても長時間ゲームは敬遠されがちでしょう。
コンテストの形式を考えると最悪の相性にもかかわらず、ここまで来たということは順位以上の価値がありそうです。

とにかく、ゆるゆるのんびりと牧場で過ごしながら、住民とまったり交流していきたい方にはうってつけのゲームなので、是非ともプレイしてみてください。

15位 ウシのチキンレース

ある意味一番の意外な順位でした。ミニゲームでもここまで来れるのがウディコンの面白いところですね。ゲームボリュームはウディフェス外伝より短いくらいなんですが。

しかし短いながらもあふれ出るウシへの熱いこだわりが加点に、ついついやってしまう操作の簡単さが熱中度の押し上げにつながったのでしょう。

手軽なゲームをやりたい方にはお勧めします。

16位 クリッターズ

意外枠その2です。まず初めに断っておきますが、ゲームとしての完成度は素晴らしく高いので、この順位は全く妥当だと感じています。

では、何故意外かといえば、このゲームは圧倒的なレトロへのリスペクトの代償として、色々なことを犠牲にしているんですよね。
斜め移動できないことに始まり、「しらべる」コマンド、わざわざNPCの描画ずれまで忠実に再現するという念の入れようには頭が上がりません。
ここまで突き抜ければむしろ快適というか快感という、良い証なのではないでしょうか。

レトロなゲームをやりたい方には、是非に勧めておきます。

17位 狩る狩るガールTV

このゲームは判断の難しいところなのですが、少なくとも最後に遊んだ感じではこの辺りの順位な気もします。

判断を難しくする要因として、筆者がクリアした当時は、コインと攻撃の当たり判定が結構狭く、これが割とストレスになっていました。
自分自身も良くやるんですが、当たり判定は割と広めにとっておかないと、プレイヤーの直感に反する結果を招くことが多いそうです。おそらく、それに該当していたのではないかと推察されます。

ですが、後半のバージョンアップで当たり判定が広がり、結果だいぶ遊びやすくなっていました。

このバージョンになった今が、このゲームのお勧めですよ。

18位 魔女の塔

意外枠その3です。今年は意外な作品が順位入りしていて楽しいです。
圧倒的な物語性で伸び切ったのかと思いきや、この斬新なプレイ感も評価につながっているようです。

とにかく、物語をひたすら雰囲気に溶け込ませつつ、システムすら巻き込んだ展開で引き込んでいくタイプのゲームです。
色々と考察できるのも醍醐味ですし、なるほどそうだったのかと知ることができるのも醍醐味なので、どちらにするかはプレイヤーにお任せされている印象を受けました。

何にしても、変わったゲームをやってみたい方には手に取っていただきたい作品です。

19位 My VitrioL

この人の物語は本当に好きなんですよね。順位もさることながら、ブログ開設されたそうで。昨年からファンになったにわかですが、嬉しい限りです。

とにかく、圧倒的な物語力を特筆すべき作品でしょう。これはもはやゲームなのか、いやゲームなんですけど。そう思わせるほど、格調高い文章で語られていく葛藤には心に来るものがあります。もはや、ゲームやってることを忘れる勢いです。

質の高い物語を感じたいという方には、押し付けてでもやってほしいゲームです。

20位 わらわらすぴりっつ

前作からさらにパワーアップした作品です。

前作ではぽちぽちが続き、クリックゲーの色がだいぶ強かったのですが、今作では自動発生や自動回収が追加されたり、色々なミッションのようなものが追加されたりと、最後まで色々なことをして楽しめました。

ぽちぽち精霊さんに癒されたい方にはお勧めです。

21位 花まるプリンセス

某所ではガビガビのスクショと呼ばれていましたが、このスクショでよくぞここまで。

中身は非常に王道のアイドル譚であり、かつ絶妙なバランスのRPGでした。
物語もさることながら、RPGの倒れるギリギリの勝負はその物語も相まって心を熱くさせます。

熱くなるアイドルRPGをやりたい方はぜひに。

22位 きみのかんじょーいれないで

個人的に可愛くて好きだったんですが、この短さでここまで来るとは思っていませんでした。
筆者が短編を評価するのを躊躇するきらいがあるのかもしれません。

ともあれ、この作品は短い中で可愛いキャラを見ながら、物語を感じるものです。
某所で語られますが、そうでなければ、この作品の解釈は十人十色に様々なことになるでしょう。それだけ、含んでいるものが抽象的でした。

ゲームとしては、可愛い女の子がひゅー びたん びょーんする話なので、気になる方はぜひ。

23位 パズル問答

なるほどこの順位かあという感じです。

前作に比べて圧倒的に理不尽な問題が無くなり、しかもヒントが二段階用意でほとんど詰まる心配がないのが特徴的だと思っています。
筆者は家族とあーだこーだ言いながら解いていましたが、そういった楽しみ方ができるのも本作の魅力の一つでしょう。

クイズで頭を働かせたい方に是非

24位 メタルメサイア -鋼の救世主-

これも面白かったですね。AIを組む楽しみに一点注力されているようで楽しかったです。

やはりAIを組む楽しさがこのゲームの魅力だと思っています。AIが割と不自由なんですが、そこがプレイヤーの腕の見せ所というものです。多少不自由でも何とかなるように冗長性を持たせていきましょう。

また、ストーリーがしっかり作りこまれている割に、それを全く押し付けてこないのも好印象でした。イベントがごく短いので、戦闘に集中できるんですよね。

AIを組む楽しみを知りたいのであれば、やってみてください。

25位 緋色の研究所

個人的1位がこの順位ですが、まあいつものことです気にしない。失礼、敬語が抜けました。
前々回のウディコンでバケモノハイツが16位で、いばらのうみが22位で、デスパレートマンションが24位だった時の気持ちに似ていますね。

個人的にはここまで緊張感をもってやった探索ホラーは初めてなんですよ。
アイテムの所持数制限、メニューを開いていても襲い来る敵、部屋にいきなり入ってくる敵、これだけの緊張感がありながら、それが全く理不尽でないというのは美しくすらあると思っています。

さらに、コールドスリープのギミックも素晴らしく機能していますし、徐々にレポートから見えてくる物語の背景も良く、なおかつマルチエンドのどれもが腑に落ちるという素晴らしい出来です。
これも個人的な感想になりますが、いわゆる館を脱出するタイプの一つの完成形のレベルにまで到達していると感じています。これで25位なら探索ホラーはそのままでは勝ち目がないのかなとすら思ってしまいます。

6時間30分も緊張感をもって熱中し続けたあまり、微妙に体調を壊してしまうほどのゲームにはなかなか出会うことができないでしょう。そういう意味で、今年のウディコンはこの作品に出合えたこと自体が幸福でした。

館を脱出するタイプのゲームが好きなら、このゲームを楽しめると思いますので、是非ともプレイしてください。

26位 エライザの食卓騎士

正当な評価じゃないといえばそうですし、いやこの辺だと言われればそういう気もしてきます。

草むらパズルをはじめ、戦略性のある戦闘、システムと融合した物語と特筆すべき点は数多くあります。そういった要素が面白いのも確かです。
なので、評価が下がったのは、恐らくですが草むらパズルをやりにくくした多量の犬の存在だとか、強制でない宝さがしをしないと実は厳しい戦闘バランスとかが、遊びやすさを損なってしまったせいなのかなと個人的に考えています。
それらの要素も、慣れてくれば楽しめるのですけど、いかんせん慣れるには時間がかかりますので。

パズル的なRPGを楽しみたいという方は、楽しめる要素ばかりなのでぜひ手に取ってみてください。

27位 ポケットタッキュウ

これは完成形でないので、この先まだまだ面白くなる余地を残している作品です。

何と言っても、卓球のラリーをカードゲームに見立てるという斬新な発想と、それを実現させたシステムが面白いです。
本物の試合よろしくラリーが続いた後に決める一発の喜びはひとしおでしょう。

卓球カードゲームにピンときた方は、プレイしてみてください。

28位 AnimalCurling

スポーツものが続きますが、こちらはガチガチのカーリングです。

とにかくカーリングの完成度が高い作品ですが、いかんせん動物が強すぎて熱中度ほかを下げているきらいがあります。最初っから強いので、いきなり心を折ってくる印象でした。

なにくそとむしろ燃える方にはぴったりのゲームとなっているので、プレイしてみてはどうでしょう。

29位 とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~

これが入るのは意外でした。ケモナーは日本の人口に膾炙しているんですね。

元ネタを知らない身としては普通の日常ノベルといった趣なんですが、元ネタを知っている方がどう感じたかは知りたいところです。

何にせよ、ケモナーの方には間違いなくお勧めできる作品だと思います。

30位 ウルファールライヒの栄光

これは個人的に好きな作品で、かつあまりに長時間なので評価が伸びないかなと思ってい作品でもあるので、30位に入っていて嬉しい限りです。

20時間かかる圧倒的なボリュームと、メガドライブ版大戦略を彷彿とさせる圧倒的思考時間に腰が引けそうですが、やってみると非常に面白く、またオーソドックスな戦略シミュレーションになっています。
最終戦のマップで勝ったときの達成感は結構なものなので、皆さんにも20時間近くかけてぜひあの感動を味わってほしいですね。文字通り長い戦いが終わったという、あの感動です。

メガドライブ版大戦略を耐え抜いてドイツが逆包囲戦を制するほどにやった方なら間違いなくお勧めできますし、そうでないけれど戦略シミュレーション好きな方にもお勧めできると思っています

31位 パティシエになるのだ!

これは個人的に好きな作品の一つです。なのでランクインされていて嬉しいですね。

レシピと素材を組み合わせてケーキを作るというのはシステム的には目新しくなさそうですが、これに絵が加わることで途端に楽しくなるんですよね。
レシピこれで、ベースこれで、サブをこれにするとなるほどこんな見た目なのかなど、ケーキを作るモチベーションの一つになっていました。

もう少しシステムを洗練させてSNSに投稿したり、パティシエ選手権をオンラインで開催したりと、夢を勝手に広げていました。

ともあれ、ケーキを楽しんで作れる作品なので、気になったらプレイすることをお勧めします。

32位 ハイスandカルト

これは短い中にアイデアを詰め込んだ良作でした。

初心者向けというのが徹頭徹尾意識されていて、面倒な操作だとか、細かいルールだとかが一切排されて、純粋にシューティングだけを楽しめるようになっています。
なので、玄人には物足りないかもしれませんが、素人の筆者としては大いに楽しめました。

シューティングは苦手という方にこそプレイしていただきたい作品です。

33位 風雷嬢

これも短い中に印象を残す作品でした。

やはり会話シーンで綺麗に動く立ち絵の印象が深い作品です。
ゲームのルールもシンプルながら、意外と目標設定が絶妙で、1回目のプレイでは59と1つ足りないという冗談みたいな展開になりました。

綺麗に動く立ち絵を見たい方は是非どうぞ。

34位 穴があったから入ってみた

これが入ってくるのは正直意外でした。

ゲーム性としては、RPGです。
本当にシンプルなRPGで、ほのぼのゆるゆると進められ、回るごとに発見があるという以外は、特に斬新なシステムがあるわけではありません。
しかし、その安心感と完成度によって、ランクインしたということでしょう。きっちりRPGを作ってくれば評価されるということでしょうか。

シンプルにほのぼのとしたRPGをやりたい方にお勧めです。

35位 革命の外敵要因

これも個人的に好きな作品なので、ギリギリ順位入りされたようで嬉しいです。

とにかく忙しなく指示を出していくのが楽しく、後半の高難易度な戦闘では、頭をフル回転させて乗り切りました。
リアルタイムストラテジーの面白さを知ることができる一作だと思います。

リアルタイムストラテジーを体験してみたい方にはお勧めです。

あとは筆者が好きな作品だけつまみ食いしていきます。

圏外 もう二度と君に会えない

圏外なのは結構残念です。

このコンセプトは好きで、しかも最後までこのコンセプトに気づかせないというのも結構な技術力を表しているとひそかに思っています。
レビューする身としては、その魅力を十全に伝える手段が、魅力を語らないことというジレンマは本当に厳しかったですが。

斬新さ以外が突出しなかったのが原因でしょうか。ストーリーもいいと思うんですが。

とにかく、一見の価値ありなのでプレイしてみてください。

圏外 魔法農場

この作品は好きなので、圏外は悲しいです。

最初のフラストレーションを一気に解放させる中盤と、インフレを楽しむ後半と役割が見事に分かれていて、凄いよく出来ているゲームだと思うんですけど。
圏外ということは、あまり遊ばれなかったんでしょうか。やるとはまると思うのですが。

最後には爽快感も味わえるゲームなので、ぜひ手に取ってみてください。

圏外 レクイエム

この作品が圏外になってしまうのは、なかなかに悲しいものがあります。今ウディコンで二番目に納得のいかない順位ですね。

ウルファールライヒが評価されたのは嬉しいんですが、こちらが評価されていないのは悲しいですね。
あちらはサムネとタイトルで一定層を獲得できて、この作品はあまりプレイヤーに手に取ってもらえなかったのでしょうか。

プレイしてみれば、質の高い物語に、よく出来た戦略シミュレーションに、様々な戦略を考えつつも最適解を導き出していく戦略性と楽しめる要素が盛沢山なんですが。
やればやるほど、どうしてこの結果なのか理解に苦しむ良作です。

戦略シミュレーション好きも、そうでない方も手に取ってみてはどうでしょう。

圏外 レガシアの洞窟

30位台前半には乗るかと思っていたので、正直意外でした。

手動でマッピングしていくという体験は結構楽しかったのですが、これが楽しめる人がレアケースということでしょうか。これだから最近の若ry)
冗談はさておき、全滅の恐怖におびえながら少しずつ強くなりながら、徐々に洞窟を下っていくという中々にオーソドックスな出来に仕上がっているので、もう少し評価が高くてもいいかなとは思います。

洞窟をさまよいつつ、手動でマッピングする体験をしたい方にはお勧めです。

後記

以上で、長文を終わります。随分と長く書き連ねてしまいましたが、ひとえにウディコンが楽しかったせいなのでご容赦ください。

今回のウディコンは10周年の記念大会ということで、個人的には期待感が高かったのですが、見事に期待を越えてくれたと感じています。

館もののホラーの一つの極致「緋色の研究所」、センテンスが織り成す転生の無常「空響」、ネタとパロディの洪水「AN EARTH2」、斬新なシステムをこれでもかと詰め込んだ宝箱「エウレカ・クラン」、のんびりゆったり「カヤミセツナ」、組み合わせ戦略の喜び「夢遊猫ハローワールド」、最高クラスの完成度「メツァルナ」、全てにおいて最強の「未完のエリザ」、リソース管理の極み「フロースラントの魔法屋さん」、サクサク短編「じじまごRPGmini」、リソースの暴力「ディアボロスフォビア」、もはや映画「すっぽんクエスト」、傑作タイピング「コトダマッスル」、マインスイーパの美麗なる洗練「サラと不思議な魔法石」、ウディタの可能性の拡張「あなたは呪われてしまいました」。
今年もここまで多種多様なゲームがひしめいていて、大変楽しくプレイさせていただきました。
素晴らしいゲームを作ってくださった開発者の皆様に、ここに感謝を記したいと思います。

願わくば、この記事を読んでくださった方が、一つでも興味を持って頂けることを。

The Witness

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
3980 全景 2 / 2 47時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★☆☆

ノーム・チョムスキーは人間が赤ちゃんの時分から言語を体得できることの説明として、普遍文法という概念を提唱しています。我々は所与の文法的構造を内在しており、それをもって第一言語を素早く会得しえるという考え方です。
The Witness というパズルゲームにも同じような考え方を適用できるかもしれません。我々は生得的なパズル的構造を内包しているがゆえに、一切の説明なく提示されたパズルでさえ解けるようになりうるのでしょう。

構造を習熟する

一筆書き(インフォは後にも先も確かこれだけ) 奇妙な記号

The Witness は一筆書きをベースにしたオープンワールドパズルゲームです。そのパズルのルールは至極簡単で、開始点と終点を正しく一筆で結べばクリアできます。

しかし当然のことながら、ただの一筆書きではパズルが成立しません。オープンワールドの島を巡って見つけられる様々なパズルには、それぞれの特色を持った性質があります。
あるものは奇妙な記号でルールを暗示し、あるものは外的空間にその答えを暗示し、あるものは感覚を以てその答えを暗示します。
これらのルールに従って始点と終点をつなぐことで、はじめてパズルをクリアしたことになります。

この答えは? これとか天才

ただし、このゲームにおいてそれらのルールは一切開示されません。広がった3Dの世界の中に、何の説明的文章もなくポンと置かれているパズルを、これまた何の説明もなく解く必要があります。
プレイヤーは内在するパズル的構造をいかんなく発揮し、パズルそのものの本質を紐解いていくことになるでしょう。

各地に点在する様々なパズルはどれもが秀逸です。決して解きえないほど難しくはなく、しかし解くことが作業にならないほどには難しいものとなっています。
殊に、各々のエリアの終わり際に存在するパズルにいたっては、解き終わった後に「(作った人は)天才か?」という気持ちにさせられます。

パズルを体得する

飛行機で見つけたWitness

また、それぞれタイプの違うパズルは、ルールを把握するための基礎、ルールを用いて解く発展、ルールを理解して解く応用にちゃんと段階を踏んで挑戦できます。一つの形式をクリアした時、そのパズルの構造はプレイヤーに内包されることとなるでしょう。
加えて詳述はしませんが、このゲームはゲーム全体を覆いつくすようにも基礎、発展、応用を配しています。何をもって応用となすかはプレイしてお確かめください。

そうしてこのゲームのパズルを一つ一つクリアしていくごとに、プレイヤーの中にはThe Witnessのための回路が徐々に出来上がっていきます。
その回路が完成した時、このゲームはさらなる驚きをもってプレイヤーをさらなる深みへと連れて行ってくれることでしょう。
余談ですが、筆者を含めThe Witnessをやりすぎた知り合いは、しばらく大体のものがThe Witnessに見える病気にかかりました。

情景を眺める

情景 遊び心

また、The Witnessというゲームは、その描く景色も素晴らしいものとなっています。
大胆にデフォルメされた地形と、色鮮やかな各所の装飾のコントラストが綺麗に効いています。
加えて、その色彩豊かな情景ももちろんのことながら、ところどころにプレイには関係ない遊び心が隠されています。のんびり歩いていても、思わぬ発見があるかもしれません。

このゲームを理解する

最後に、このゲームをかなりやり込んだ人は、実質的なクリア特典の一つとして、あるスピーチを聞くことができます。
このスピーチはまさにこのゲームを物語るものであり、このゲームの極致を提示するものです。正直、筆者の感想を見るよりも万倍も得るものがあるため、このゲームをさっさとやり込んで聞きましょう。

Braid

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1480 クリア 11 / 12 3時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★☆ ★★★★★★☆☆☆☆

パズルゲームにおける様々なギミックは、多くの場合においてそのパズルを成立させるために存在する「パズルのためのルール」であることが殆どです。
The Misadventures of P.B. Winterbottom がムーディーブルースをするのには物語的な理由付けがありこそすれ、結局それすらもパズルを成立させるための方便に他なりません。

しかし、Braidがパズルに込めたギミックはゲーム全体を覆うものであり、ナラティブな面にすらギミックとして展開する仕掛けとなっています。

時間を操る

時を戻そう

Braid は時間をパズルに取り入れた作品です。プレイヤーは時間を巻き戻したり、時間をゆっくりにしたりといったように、時間に干渉することで様々なパズルを解いていくことになります。
ステージによってはアクションを求められることはありますが、基本的にはいつでも時間を戻せるため、アクションの精密性は求められていません。リトライも非常に簡単です。

最初はジャンプアクション 時を戻し、その経験を持ったままにできるならば?

ただし、各パズルはルールも独創的なら構造も秀逸であり、どれも頭を悩ませること必定のものとなっています。
最初のうちこそジャンプアクションに毛が生えた程度のものですが、中盤以降は時を戻すということがどういうことなのか、時がゆっくりになるとは、時が律速になるとは、といったような根源を理解しなくては解にたどり着けません。

殊に終盤以降のパズルは根源を理解したときに、雷に打たれたようにすべてを理解できます。論理を詰めていくというよりは、気づきによる理解が要となってきます。見事解けた際はエウレカな気分になれるかもしれません。

時間に翻弄される

そういった難関のパズルを解き明かし、すべてのピースを集めることで物語は進んでいきます。
合間合間の本が示唆する物語は靄がかかったようなものとなっていますが、エンディングではそのすべてを回収していきます。

かなり難しめのパズルゲームではあると思いますが、ぜひとも全ピースを集めてエピローグまで辿っていただきたいです。

悪い点を見ない方法

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お品書き

以下は別ページになります。
最初の注意など。読んでいない方は念のため目を通してください。

レビュー

以下から、このページになります。

おまけ

レビュー(後半 41-67)

41.俺が勇者だ!(仮)

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 10分 全END達成

良かった点

  • マップのみ目は良いですし、グラフィックの選定も良いです
  • 各所の会話はシンプルで良かったです

悪かった点

  • ところどころ無音(BGM無し)だったり、ゲームーオーバーになったら「サンプルゲームですのでこのまま」というウディタデフォルトのメッセージが出てしまいます。デバッグ不足が否めません
  • 戦闘バランスはアクセントにしても殴りだけの何も考えなくていい設計で、唯一いる苦戦相手はそもそも勝てる設計でない(と思いました)。

レビュー文章

マンドラチョウラィщ(゜▽゜щ)

俺が勇者だ!(仮)は、超短編RPGです。

勇者のイスを争って、マンドラゴラを集めるのが物語の目的になります。マンドラゴラは様々なところで獲得できます。敵を倒す場合もありますし、話しかけるだけの場合もあります。いくつかのイベントを経て、相手よりも多くのマンドラゴラを集めていきましょう。
マップはなかなか綺麗なので、歩き回っているのも、それなりに楽しいです。

空いた時間でマンドラゴラを集めてみませんか?

42.不思議な世界で

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
探索 30分 全END達成

良かった点

  • マップは広く、荒涼感とか寂寞感がある気がします

悪かった点

  • 最初に与えられる情報が画面いっぱいで、しかも情報密度が低すぎます
  • セーブがないのに何故かあるContinueには首を傾げました
  • ギミックがノーヒントなのは厳しいです
  • 物語までノーヒントでした。何を表現したかったのか分かりませんでした

レビュー文章

途中から適当になったのでとてもくだらないです
不思議な世界で、は探索ゲームです。

寂寞感のあるマップを徘徊しつつ、脱出を図るというものになります。マップの各所にある何らかのイベントに触れるとEND分岐になります。セーブのない仕様のため、気を付けてプレイしてきましょう。

良くわからない世界に浸りたい方に。

43.残業サバイバル

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
スニーキング 20分 完全クリア

良かった点

  • 見えない敵からの恐怖を覚えつつも、見つかるリスクを背負ってでもアイテムを見つけるためにライトを付けなくてはならない点は面白かったです
  • リスクに対してリターンではなく、マストで対応させていて、緊張感があっていいです

悪かった点

  • アイテムの使い方が若干面倒なので、一つのコマンドを割り当てた方がプレイヤーフレンドリーな気がします

レビュー文章

リスクを取って、アイテムを取れ!

残業サバイバルは、アクション脱出ゲームです。
作者のかみぶくろさんは、前回のウディコンでメカメカ・キングダムを作成された方です。サクッとできる斬新なゲームでした。

この作品もサクッとできるゲームに仕上がっています。クリア時間が20分になっているのは、単に筆者の力量不足です。一発でクリアできるなら10分もかかりません。

このゲームは、基本的には店内に落ちている鍵を集めて、店から脱出するというものになります。
鍵だけでなく、アイテムはライトをつけることによって発見できますが、ライトをつけると敵に気づかれてしまいます。敵に気づかれないようにスニーキングしつつ、鍵を集めていきましょう。
鍵以外にも、敵をひるませるグレネードや、体力を回復する薬なども落ちていますので、これらをうまく活用することも攻略のカギになります。

サクッとできるスニーキングをやってみませんか?

44.のんびりしゅーたー

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
シューティング 10分 完全クリア

良かった点

  • 背景のドット絵が抽象チックで個人的には好きでした
  • シューティングとして最低限レベル必要な要件は満たしています

悪かった点

  • 画面外に出ても敵が弾を撃ってきます
  • 最後のステージは、自機と敵機が背景と同色ですごい見にくいです。コンボイ
  • 敵機を増やしたり、弾を増やすのは、弾幕ゲームのような類においてのみ意味がある行為であるように思います。このゲームでは弾幕になれていません

レビュー文章

自機が、見えない(コンボイの謎を思い出しながら)

のんびりしゅーたーは、縦スクロールシューティングゲームです。

抽象チックな背景の中、上から来る敵の球をよけながら倒していく極めてシンプルなシューティングゲームになっています。
強化アイテム、スコアアイテム、弾幕などの要素は一切ないので、ただひたすらに撃ち込んでいきましょう。後半になると、撃ち込んでもなかなか倒せないので、回避ゲームとしてもプレイできます。
最終ステージでは、一部背景と自機がかぶって見にくくなります。気を付けましょう。

シューティングをしつつ、回避ゲームもしたい方に。

45.鶏は音を置き去りにした

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
回避 20分 完全クリア

良かった点

  • 塞翁が馬というか怪我の功名というか、バグで見えない自分を操って回避するという意図しないコンセプトができたのは面白かったです

悪かった点

  • 終始、無音でした
  • 後半明らかに当たり判定がおかしくて、まともに動作していないです。おそらくプレイヤー接触とイベント接触をうまく扱えていません
  • ウディタデフォルトメニューが開けてしまうし、前の点も含めてバグだらけの印象です

レビュー文章

キャラが、見えない(バグの模様)

鶏は音を置き去りにしたは、イライラ棒的な回避ゲームです。

まずプレイしてみていきなり面食らうのは、キャラが見えないということです。おそらくバグのため、キャラクターが見えない状態でイライラ棒をプレイしなくてはなりません。
これはある種、塞翁が馬、あるいは怪我の功名でしょう。見えないイライラ棒というある意味斬新なゲームになっています。また、当たり判定もバグっているため、後半は結構サクサク進めることができます。

あらゆる面でバグっているゲームをしたい方に。

46.青屋根ビル合戦

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 1時間 完全クリア

良かった点

  • 完成しています

悪かった点

  • 戦闘バランスがめちゃくちゃです。獲得物のバランスもめちゃくちゃでした
  • セリフに\であったり、@であったり、はみだしであったり、確認してないんだろうなと思わせる要素が満載でした
  • 店の売買に、——を始めとして要らないものが紛れ込んでいます
  • 物語は意味不明でした

レビュー文章

青屋根ビルにはプレイヤーの時間を食らう魔物が棲む

青屋根ビル合戦は、RPGです。

このゲームは、青屋根ビルに逃げ込んだという犯人を追いかけるというものになっています。
その特徴は、延々と続く迷路です。まあまあ高いエンカウント率の中、終わりの見えない迷路をひたすら進んでいくという構成になっています。戦闘はレベルを上げていれば、決定キーを押しっ放しでいい作業仕様となっています。
迷路を越えた先にあるのは、また迷路です。特に物語に進展もない中、ひたすら迷路を進んでいきましょう。

迷路をひたすら進みたい方に。

47.玄武の如く

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 10分 たぶん完全クリア

良かった点

  • 完成しています

悪かった点

  • 戦闘システムはクリティカル運ゲーであるばかりか、ひどい戦闘バランスでした
  • パロディの模様だが、リスペクトをまるで感じませんでした
  • 経験値設定をおかしくしているせいで、戦闘終了後に余計な時間がかかります
  • 忌憚ない意見に対して、作者のコメント。「これはギャグなのです。この作品じたいがギャグです。」。ギャグならせめて笑わせてほしいところです。

レビュー文章

これはギャグなのです。この作品じたいがギャグです。

玄武の如くは、RPGです。

作者さん曰く、作品自体がギャグだそうです。
これだけではお粗末なので、内容を説明しておきますと、終始数字がバグったような戦闘ができます。最初はゴブリン相手に経験値を稼いで、組長という名のゴーレムに戦いを挑みましょう。
なお、そうしなくても、クリア自体は可能です。

ギャグをやりたい方に。

48.てのひらにさいころ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 5時間30分 ストーリークリア(一部Another Stage未発見)

良かった点

  • 戦闘からセーブ画面までサイコロで統一しています。そのコンセプトの一貫具合はすがすがしいレベルです
  • キャラごとに会話が変わるなど、細かい点での作りこみが見受けられます
  • ダンジョンもサイコロを用いたすごろくっぽいもので面白いです
  • マップは綺麗だし、グラフィックの選び方も良質でした

悪かった点

  • 戦闘がほぼ運ゲーになっています。完全に運によるものではないとはいえ、出目さえ悪ければ絶対に勝てないということも起こり得ます。何より、雑魚敵さえ瞬時に倒せないのはストレスになりかねません
  • 町中の移動手段が徒歩のみで、しかもダッシュがありません。移動が面倒でした

レビュー文章

めくるめく運の世界へ

てのひらにさいころは、全てをさいころで決定する、すごろくRPGです。

このゲーム最大の特徴は、全ての行動がさいころによって決定されるということです。
戦闘では、さいころの目が大きい方の攻撃のみが行われます。極論すれば、どんな雑魚敵にも倒される可能性がありますし、どんな強敵にも勝つ可能性があります。レベルアップにより、出目が増えたり、攻撃力が増えたりするので、そんなことには滅多になりませんが。

また、ダンジョン探索では、すごろくのようなダンジョンを、さいころで進んでいきます。こちらも、運が悪いとループから抜けられないといったことも起こりえます。出目を制限するアイテムもありますので、うまく使っていきましょう。

大事な部分はさいころで決定されますが、良い武器をそろえたり、出目を制限するアイテムを取りそろえたりすることで、運要素をできるだけ減らすことはできます。これらを駆使して、天運に打ち克ちましょう。

また、個人的なもう一つの特徴として、マップが綺麗だということがあります。綺麗なマップを歩き回るのは、結構乙なものです。
個人的なおすすめは、村に至る道と、その先のAnother Stageを越えた先です。

運に身を任せたRPGをプレイしてみませんか?

49.冒険者35歳

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
人生追体験ゲーム 30分 3END確認(END数不明)、80台中盤まで生存

良かった点

  • 老いの恐怖というか、恐ろしさが伝わってきます。また、そのみじめさと、人生の理不尽さがよく表されています
  • シンプルに選択肢を選んでいくゲームなのですが、そこから遷移するいろいろな状況は結構多いです
  • パラメータ設定や、老いの表現や、そのほかイベントの選択などを色々吟味したのだと感じられます
  • 年齢に応じてグラフィックが変わるというのも細かい演出でした

悪かった点

  • UIがやや格好悪いように思えます。茶背景に黒字は少し見にくかったです

レビュー文章

老いの恐怖を追体験

冒険者35歳は、人生追体験シミュレーションゲームです。

このゲームでは、シンプルな選択肢のもと、人生を追体験していくことになります。
選択肢は、初期状態では冒険、婚活、病院があります。冒険をすると、健康が落ちていきますので、病院で回復する必要があります。また、伴侶が欲しいのであれば、きちんと婚活し、交際する必要があります。
こうした行為をしながら、毎年きちんとお金を納める必要があります。お金は、冒険で得ることができます。

しかし、当然それだけでは終わりません。年老いていくと、初めは休めば健康が回復した体は、徐々に健康を減らしてく体になっていきます。伴侶がいなければ、孤独感にさいなまれて何もしない日々が続いていきます。
それでも、お金は出ていきます。たとえ、冒険できない体になっても、伴侶がいなかろうと、お金は出ていくのです。
初めのうちこそ、ある程度の若さに身を任せて何もかも成功します。しかし、老いた体は何もできません。せいぜい病院に行くほかありません。
人生の後半で長生きすることしか考えられなくなるのは、空恐ろしいほどの虚しさを覚えます。

あなたも、老いというものの持つ一面の恐怖を感じてはみませんか?

50.腹が減っては勇者はできぬ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクションRPG 30分 完全クリア

良かった点

  • スピーディーなストーリー展開に、スピーディーなアクションがよく合っていました
  • 自動でアイテムを使ってくれるため、面倒な腹を満たすという行為がオートになされて非常にプレイしやすいです
  • 物語のためのマップは、のちに移動する際にスキップできる仕様にしてあるなど、細かい配慮が見られます

悪かった点

  • 飯メインなのに、飯の印象が結構薄めでした。オートであること、表示がすぐに消えることもあって、記憶に残りにくいように思う。飯のログとかがあると、あとでゆっくり見れるかもしれません。一応、エンディングで食した飯が見られますが
  • メニューを戦闘中も開けるようにするため、戦闘モードと非戦闘モードが作られているが、これは正直やりにくかったです。非戦闘モードでやることは、飯を食う(数個のアイテム)ことと、ワープすることくらいなので、ボタンに割り振ってしまった方がよかったように思います(作者さんのコモンでなかったためやむを得なかったそうですが)

レビュー文章

山盛りそばを戦闘中にどうやって食べたんだ……

腹が減っては勇者はできぬは、SP回復を飯で行う、アクションRPGです。

このゲームは、ドラゴンを倒しに勇者が旅立つ至ってシンプルなものとなっています。
オープニングもそこそこに、ゲームはすぐに始まります。各イベントも非常にスピーディーで、テンポ良くアクションが楽しめるのが、このゲームの特徴になります。
アクションは非常に分かりやすく、通常攻撃、ヒール、魔法(サンダー剣)の3種を使い分けるのみとなっています。これらも簡単なキー操作のみで行うことができるので、ストレスなくプレイできるでしょう。

そして、もう一つの特徴は、タイトルにもあるように、飯を食べるということです。
攻撃したり、魔法を使ったりすると、SPが消費されていきます。このSPが0になると、HPがみるみる減っていきますので、適宜SPを回復しなくてはなりません。この時、食事をするのです。
また、色々な食べ物を食べることで、能力値も上がっていきます。つまり、食べれば食べるほど強くなっていくわけです。
いちいちSPが減る度に、食事をしないといけないのかと、面倒がる人もいるかもしれません。しかし、このゲームではオートで食事してくれる機能も付いているので安心です。こんなところでも、ストレスフリーな仕上がりになっています。

ストレスフリーなアクションRPGはどうですか?

51.すやりす絵巻

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
落ちもの 5時間30分 物語はクリア(☆203)

良かった点

  • 和風の雰囲気にあった、和風なBGMや効果音でした
  • ストーリーと明瞭なノルマ、そしてノルマ達成の成果を与えていて、落ちものゲームを楽しめました
  • 単に消すステージと、ボスステージがほぼ交互に来ることで、連続してプレイしても飽きさせない仕様になっています

悪かった点

  • ステージクリアのたびに、再びステージにトライする際に、わざわざ発進を押さなくてはなりません
  • 要するに、メニュー開き状態がデフォルトのため、連続プレイ時にちょっと面倒です。新しく増えた要素を通知したいだけなら、トーストとか画面内のどこかに小さく表示とかでもよかったように思います

レビュー文章

下手糞の上級者への道のりは3連鎖してやっと一歩目

すやりす絵巻は、落ちものゲームです。
作者の秋月ねこ柳さんは、以前のウディコンで8-sweeperや、霊石重ねを出品されています。これらの作品は、嵌ると抜け出せないパズルゲーム、落ちものゲームとなっています。

このゲームは、それらに引けを取らないどころか、よりパワーアップさせたものになっています。落ちものとしての精度はそのままに、ステージとノルマ、ストーリーが実装され、練度を上げながら飽きずにプレイし続けることができます。

まず、基本的なゲームルールはテトリスなどの落ちものゲームと同じです。横一列に並べると消え、画面いっぱいまで積みあがるとダメージを受けます。一定以上ダメージを受けるとゲームオーバーです。
ただし、このゲームはトーラスになっています。要するに、右横が左横とつながっているので、それを頭に入れてプレイする必要があります。
また、特殊なミノが降ってくることもあります。下を消す、横に伸びる、固定されていないなど、様々な種別がありますので、うまく使っていく必要があります。

このゲームのもう一つの特色は、特定ステージに存在するボスステージです。ボスには、列を消してダメージを与える必要があります。
しかし、後半になるにつれ、ボスの防御力が増していき、一つの列を消しただけでは攻撃が通らなくなります。連鎖、同時消しを狙っていかなくては、これを突破することはかなわないでしょう。
それに加えて、ボスは一定時間ごとに妨害も仕掛けてきます。妨害も多彩で、プレイヤーのリアルスキルが向上しないとなかなか勝てません。
ボスを含めて全24ステージ。クリアまでにはなかなか骨が折れますが、クリアする頃には大分レベルアップしていることでしょう。

ストーリーをクリアした後でも、ステージごとにあるノルマをクリアしておまけを開放する遊びが残っています。心行くまで落ちものゲームを楽しんでいきましょう。

落ちものゲームに熱中してはみませんか?

52.魔法少女 FREE☆GAMECREATOR

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 3時間 完全クリア

良かった点

  • マップもダッシュのおかげでそんなに広く感じませんし、戦闘バランスも悪くありません
  • イベント一つ一つもよくできており、物語の基軸も意外としっかりしています

悪かった点

  • タイトル画面前のNow Loadingはリトライ時まで読み込まれるため、やる気をそぎます。
  • 初期バージョンだと装備がおかしくて、クリアできないという致命的なバグが発生しました。修正のためには最初からやり直す必要があり、非常に怠かったです
  • 各作品ごとを別人が作ったからなのか、ひとまとめにする最終ステージでその齟齬が薄っすら見えます。アイテムの価値、基礎ステータスの差異など

レビュー文章

四人の作者が四人のキャラを描く!

魔法少女 FREE☆GAMECREATORは、主人公が4人のオムニバスRPGです。

それぞれパートごとに制作者が分かれており、各パートに特色があります。
例えば、Gun編では、装備によって命中率がほぼ確定するため、装備選択が割と重要になってきます。おかもつ編では、初めは弱いので、下に出てくる強い敵とやりあわないことが肝要になってきます。
こういった物語がちょいちょい交錯しながら、最後には一つの物語となって動いていくというのが基本的な筋道になります。

各パートそれぞれ、様々な様相を見せていますが、根本的にはきちんとした無理のないレベル上げと、装備購入で事足りるでしょう。パートによっては回復手段が制限されるので注意が必要です。

また、このゲームは一部題名から察するに、ある程度のオマージュ要素を含んでいます。寡聞にして筆者はそれに縁がないのですが、それでも普通に遊べる仕上がりになっています。

オムニバス形式で進んでいくRPGをやってみませんか?

53.ウルファールと鬼ごっこ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
鬼ごっこ 10分(1プレイは3分未満) 最高難易度クリア(97点)

良かった点

  • 鬼から逃げながらも、仲間を救出していかなくてはならないのは、緊張感がより増していいです
  • ギミックも各所にあり、ただ逃げるだけのゲームでもなくなっています
  • ゲームオーバーになっても、そのたびごとにクリアのための情報がもらえ、リトライする良い動機になっています

悪かった点

  • 運要素が強いです。極論すれば、周りの6つがすべて当たりならオールオッケーになりかねません
  • 運要素を潰せる何らかの仕組みを用意しておいた方がフェアだとは思います。この作品では裏技扱いの透視などが考えられます

レビュー文章

逃がさない

ウルファールと鬼ごっこは、ホラー鬼ごっこゲームです。

一つのマップの中で、玄関の鍵と、仲間を救出して外に出るのが目標となっています。玄関の鍵や仲間は木箱の中のいずれかに入っていますので、マップを巡り木箱を開けていく必要があります。
仲間を救出すると後ろからついてきますが、それに追跡者が触れると、その仲間はやられます。当然、自分自身が追跡者に触れたら、ゲームオーバーです。

時間が経ちますと、鬼も増えてきます。また、マップの一部の道を閉鎖されることもあります。徐々に狭められていくマップの中を、全ての仲間を引き連れたまま動くのはなかなかスリリングで難しいものとなっています。
これを掻い潜るには、本棚やピアノなどのギミックを利用して敵を引き付けるのが便利です。これらをうまく活用していきましょう。

緊張感ある鬼ごっこを楽しんではみませんか?

54.世界

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 10分 完全クリア

良かった点

  • エンディング後のプレイヤーレベルのメタ的な演出は好きでした

悪かった点

  • 最初の戦闘の意味が全くありません。ボスの強さなどの物語上の要請がほぼないので
  • ドロップアイテムに意味がありません
  • そもそも最初の道に意味がありません
  • 戦闘を導入するなら戦闘の意味を、伝えることがあるなら、その伝えるまでの流れをもう少し整備してほしいところです

レビュー文章

げぶっ(走りながら)

世界は、短編RPGです。

いくつかENDがありますが、そちらは選択肢次第となっています。
ゲームとしては、戦闘をほぼ必要とせず、道中の行為も特にENDには影響を与えないので簡単にプレイできます。

適当にプレイしたい方に。

55.鋼の心

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 3時間 完全クリア(スコア 666)

良かった点

  • 物語はよくできていて面白いし、成長システムにも色々工夫が見られます
  • 物語の方は、いろいろ伏線や思わせぶりな話を断続的に振っていくことで、興味が尽きないようにしてありました
  • マップはギミック付き探索となっていてシンプルで、それなりに楽しめます

悪かった点

  • せっかくSP消費の技が結構用意されているのに、SP回復手段に乏しいため、なかなか使いにくいです
  • 敵の性能もきちんと考えられており、戦略的な戦い方を要請しているのでしょうが、いかんせんSP回復の難しさから、HP消費の力押しで行ってしまった方が楽でした。戦略も何もありません

レビュー文章

鋼の心を持つ意味は

鋼の心は、特殊技能を使い分ける中編RPGです。
作者のケイ素さんは、前回のウディコンでEvolution Road 進化の果てを出品した方です。シンプルなマップと、スキルの使い分けが特徴的なRPGでした。

このゲームでもその長所は変わっておらず、シンプルなダンジョンを進みながら、強力なボスをスキルを使ってうまく撃破していくのがポイントになってきます。
シンプルなダンジョンでは、ほぼ1画面に収まるサイズのマップで、アイテムやギミックが分かりやすく配置されています。一部のギミックは考えなくては解けないようになっています。
戦闘では、いくつかあるスキルをうまく使い分けながら戦っていきます。相手の弱点を突くように攻撃していけば、さほど苦労することなく倒せるでしょう。

成長システムもまた、このゲームの見所です。敵を倒したり、ダンジョンで拾って得た素材値を使って、耐久、速攻、物理、特殊にそれぞれ割り振っていきます。細かいレベルで調整する必要はなく、この四つのレベルを調整するだけなので簡単です。さらに、素材値はパーツの設置にも使えます。パーツは、使えるスキルの種別が増えたり、耐性、能力の上昇につながります。

それらシステムを支える物語も、前作以上にスケールアップしています。ボスを倒す良い動機となっていくでしょう。

少し長めのRPGをやってみたい方は、プレイしてみてはどうでしょう。

56.謎解きホテルの30のトビラ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
ナゾナゾ 1時間40分 全問正解

良かった点

  • デザインはシンプルな中にセンスを感じて好みでした。文字も見やすいように配慮されています
  • それぞれ趣向の違う問題もあって楽しめました

悪かった点

  • リトライがしにくかったり、ヒントがやや不親切だったりといった部分が気になりました。ヒントに関しては、結構理不尽な問題もありましたので、もう少し段階的に用意した方がいいかもしれません
  • ナゾナゾですから仕様がないかもしれませんが、答えにならない別解が色々とあるように思えます

レビュー文章

ゆっくりコーヒーでも飲みながら

謎解きホテルの30のトビラは、全30問からなるクイズゲームです。

クイズといっても、知識を問う問題ではなく、発想力が問われるナゾナゾのようなものになります。解答は、選択肢や入力などによって行われます。

このゲームの特徴は、何と言っても多種多様なナゾナゾです。連想力を問われるような問題もあれば、注意力を問われる問題もありますし、転換力が必要な場合もあります。
全部で30問ということもあって、頭の体操にはちょうど良かったです。

また、シンプルにまとまって、目に優しいUIもこのゲームの魅力です。ナゾナゾを解くに当たって、長時間にらめっこしても目が疲れないような工夫がなされているように感じます。

落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりとナゾナゾに挑戦してみてはいかがでしょう。

57.殺人者の塔

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 20分 完全クリア

良かった点

  • 完成していますし、あっさり終わります

悪かった点

  • BGMがないとやや不気味でした。本棚が自販機なのも気にかかります。
  • 無駄な迷路、無駄に高いエンカウント率、ウディタデフォルトがそのまま残っている仕様、物語とも呼べない物語が気になります
  • 雑魚敵が1種類しかおらず、ボスも脳筋プレイでやれます。早い話が決定キー押しっぱなしゲームになっていました

レビュー文章

左手にアイアンアーマーを装備して

殺人者の塔は、短編RPGです。

殺人者が逃げ込んだというビルに乗り込み、犯人を倒すという流れになります。
少し長めの迷路を抜けながら、一種類しかいない敵を倒しつつ、屋上を目指すという大変簡素な作りになっています。戦闘を適宜こなしていれば、決定キーを押しっ放しでも戦える安心仕様です。

迷路を進みたい方に。

58.ひとりぼっちの竜の神話

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 3時間(やりこみで5時間) 強化ラスボス撃破、ほぼ技極め済み

良かった点

  • オープニングのサッサッという感じの演出が好みでした。その後唐突に始まるのも、こういう演出故すんなり入れます
  • 広くない(というか移動制限がある)マップの仕様は良かったです。迷わないし、視覚的配慮もなされている一挙両得の策でした
  • 技をひらめくサガ方式(フリゲなら帽子世界とか)は戦闘にもう一つの意味を与える良いやり方でした
  • イベントはテイルズ的な顔が縦横無尽に動き回る方式で、下手な立ち絵よりも感情豊かに立ち回れている。この辺は演出の妙です
  • 全体的に演出の方向性というか雰囲気のようなものが統一されていて好印象でした
  • 技を使うとそのレベルが上がることで、死に技も使ってみようかなという気にさせてもらいました。そのうえ、ボスといえど状態異常から無縁でないから、ボス戦でも状態異常攻撃が死にません

悪かった点

  • 麻痺や封印が通るとボスが楽勝になってしまいます

レビュー文章

竜の幼女と青年と

ひとりぼっちの竜の神話は、サイドビュー戦闘のRPGです。

このゲームの特徴は、ゲームとしての極めて高い完成度にあります。戦闘システム、イベント、物語から演出に至るまで、ほとんど完成形と言っていい完成度に仕上がっています。

戦闘システムは、技や術を使って戦うシンプルなものです。ただし、技を使っていくと、その派生の技を戦闘中に閃くことができます。つまり、バンバン技を使っていけば、技のレパートリーが増えて戦いを有利にすることができるということです。また、技は使っていくと経験値がたまり、技そのものの能力も上がっていきます。術の場合も、使っていけば経験値はたまります。
それらの技一つ一つにはサイドビューならではのエフェクトがあり、戦闘中にドット絵がちょこまか動くのは見ていても楽しいです。
また、このゲームではボスにさえ状態異常が通るので、どんな状況になっても死に技は発生しません。自身のMPと相談しながらも、最適な技を使っていきましょう。
なお、難易度は苦戦はしてもそれほど高いものではなく、特にレベル上げのために苦労する必要はありません。

このゲームの魅力の一つであるイベントは、ストーリーを進めるメイン会話と、脇道にあるサブ会話からなります。
メイン会話で物語を追っていくだけでも楽しいですが、サブ会話がある意味ゲームの本編のようなところもありますので見逃せません。サブ会話はマップの色んなところにあるので、探してみてください。
メイン会話はサクサクとストレスなく進みますし、顔グラフィックが感情を豊かに表現しています。サブ会話でもそれは同じですが、よりコミカルな感じになっています。

物語はシリアスな世界観の中で、竜の幼女と青年が生き延びるために進んでいきます。全体的にやや暗めな世界観ですが、主人公たちには全くその緊張感がなく、始終コミカルな掛け合いが続きます。サブ会話を拾っていけば、その掛け合いの良さが際立ってくるでしょう。
メインの物語も、ひとりぼっちの竜を巡るややシリアスな展開になっていますが、主人公二人がいつものペースのためか、どこか安心して最後まで見ることができます。

また、サブ会話の回収から、技の閃きとレベルアップ、裏ボスと強化ラスボスまで、本編プレイ後でもやりこむ要素はありますので、最後まで楽しむ子ができます。

掛け合いを楽しみつつ、本格的なRPGをやってみませんか?

59.地底の太陽

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
シミュレーションRPG 2時間 完全クリア

良かった点

  • 戦闘システムは面白く、味方も巻き込まないようにうまく立ち回る必要があります
  • 戦闘難易度は見た目よりも高く、操作ミスすると、一気に危なくなります。高度な戦略性が要求されるといってもいいでしょう
  • 物語の方はあっさり目ではありますが、設定はきちんとしているし、ゲームの目的を明示していて良いです

悪かった点

  • シンボルエンカウントにおいて、回避が相手のランダム移動の運に頼ってしまうから、ここは回避可能であるように速度を落とした方が良かったように思います
  • 逃走もないので、移動が非常に面倒でした。一応、町レベルでは移動できるようにすることで多少緩和されてはいますが

レビュー文章

一列に並ぶな、散開しろ!

地底の太陽は、シミュレーション風の戦闘ができるRPGです。

不老の指輪を求めて、地底世界を進んでいくことになります。その道中で高速に動くシンボルと接触すると、戦闘が始まります。

戦闘は、シミュレーション風になっており、グリッド上のどこかに移動して、攻撃を行うという手順になります。攻撃には効果範囲がありますが、この効果範囲内ならたとえ味方でも巻き込みます。うまく立ち回らないと、味方の方が大損害ということにもなりかねません。
また、敵も範囲攻撃をしてきますので、うまくばらけることも大事になってきます。
攻撃手段は、誰でも装備できる基本技と、特定キャラしか使えないスペシャル技に分かれています。キャラごとの特性をうまくとらえて、場合によっては布陣を変えて戦う必要があるでしょう。

シミュレーション風の戦闘を楽しんではみませんか?

60.技術将棋:デルタ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
カスタム将棋 1局10分(AI戦) 最強AIに駒落ち、技術縛りで勝利

良かった点

  • ルール自体は結構面白く、それぞれの駒が各自スキルを持っており、将棋にプラスアルファの要素が足されています
  • ウディコン中にAIが進化し、技術縛りでAIに勝つのが難しくなりました
  • ウディコン中にネット対局機能が追加されました
  • ウディコン中にカットインが導入されて見た目も華やぎました

悪かった点

  • もともと、AIが弱すぎました(改善されたが、それでも技術抜きで勝ててしまいます)
  • そのため、技術の必要がなかった(ネット対局実装のためこれは改善されました)

レビュー文章

躍進!(自陣で成る)

技術将棋:デルタは、将棋にスキルの概念を付与したゲームです。
作者のシグラルさんは、前回のウディコンで素数大富豪!を出品されています。素数大富豪というマイナーなゲームをきっちり完成させていました。

このゲームの特徴は、将棋というゲームに対してスキルという概念を新たに付与したことです。
例えば、桂馬は相手陣以外の駒と場所を交換することができます。このスキルを駆使することで、一風変わった将棋を指すことができます。ただし、これらのスキルは駒を動かすことによって得られる兵糧を使う必要があります。

またプレイヤースキルとして、主要技術というものもあります。これは4種類あり、対局前にどれを使うかを選べます。この選択も勝敗を分けるでしょう。

初めのバージョンこそ、AIは弱く、技術関係なしでも戦えました。しかし、最新バージョンではAIも強くなり、ネット対局まで実装されたため、十分に楽しむことができます。

一風変わった技術将棋をやってみませんか?

61.僕らのスイソウ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アドベンチャー 10分 全END達成

良かった点

  • 短い中に世界観が確立している良作でした
  • 過不足のない情報開示と、徐々に明らかになる真実はお手本のような出来です
  • 立ち絵も感情豊かに取り揃えられており、物語の添え物として十全の働きをしています
  • 所々にプレイヤーが選ぶ選択肢があるのは、物語の客観性をあくまで保つために一役買っているし、物語の最後までの雰囲気を一貫しています

悪かった点

  • ややマップに無駄な領域があるように思います。演出上仕様がないとはいえ、ダッシュ的機構があるとちょっといいかもしれません
  • 終わりがややあっさりしすぎているようにも思います

レビュー文章

記憶のない少年が為すべきことは

僕らのスイソウは、物語主体のアドベンチャーゲームです。

意味深な会話の後、全く記憶もなく、話すこともできない主人公が現れて、物語は始まります。そして、一つのマップの中を少しだけ巡り、そこにいるキャラクターたちと会話したり、情報を集めながら、物語は進んでいきます。
情報を集めていくと、メモリチップというアイテムにその情報が書き込まれます。これを見ることによって、この世界観が朧気ながら徐々にわかっていくでしょう。

物語自体はそれほど長くなく、ほんの2、3のイベントをこなせば、エンディングまでたどり着けます。しかし、その短い中に世界観がしっかりと確立しており、質のいい短編に仕上がっています。
キャラクターたちの豊かな立ち絵も、その物語の雰囲気を彩っています。

質のいい短編物語を読んでみてはいかがでしょうか。

62.リトルナイト

ジャンル 筆者プレイ時間 筆者クリア状況
戦略シミュレーション 現在5時間(公式では5時間) 未クリア(二度詰まった)

良かった点

  • 戦略シミュレーションの心得がないため確信はありませんが、押さえるべきツボは大体押さえています
  • 物語は王道でいいですし、最初に部隊編成から始めることでチュートリアルも担当するため入りやすいです
  • 操作はシンプルで、使いやすいです

悪かった点

  • 物語があまり魅力的でなく、次に進もうという動機になりません。序盤に顕著です
  • 戦略シミュレーションの性質上、一戦闘ステージにかかるターン数が非常に長くなるのは致し方ないのですが、チュートリアルにしてはいささか長く感じました。今少し敵の量を減らしてもいいように思います
  • 戦闘中のセーブもできませんし、セーブが一つしかないのでやり直しがしにくいです(筆者が下手なだけとも言います)

レビュー文章

本格的なシミュレーションゲーム

※筆者はこの手の戦略シミュレーション(ヴェスタリアとか、FEっぽいもの)は超を付けていい程度に苦手です。このため、ウディコン期間中にクリアまで持っていけませんでした。この点は深く反省したいところです。そのため、以下のレビューは魅力を十全に伝えられていない可能性があります。あらかじめご了承ください。

リトルナイトは、本格的なシミュレーションRPGです。

とにかく、シミュレーションRPGとしての高い完成度に驚かされました。
プレイヤーは軍師として、ユニットを操って勝利条件を満たすように立ち回ることになります。ユニットは各ターンごとに移動します。攻撃をすると、反撃範囲内なら反撃をしてきます。また、隣り合ったユニットがいる場合、そのユニットも追加攻撃が可能です。この辺りを勘定に入れて、上手く立ち回らないとすぐに屠られます。
また、戦闘を経てユニットは成長していきます。このため、戦闘をさぼっていると、後々に大変な目にあうでしょう。かくいう筆者は9話でその憂き目にあいました。戦える範囲で戦っておかないと、後で痛い目を見ます。
戦闘においてもう一つのカギは、装備になります。射程、威力、命中率などに差があるため、適宜使い分けていきたいところですが、新たな装備を買うにはお金も必要なので、難しいところです。

物語は、戦略シミュレーションへの飽くなきこだわりのためか、非常にシンプルかつテンポが良いものに仕上がっています。あくまでも、戦略シミュレーションそのものを楽しむことに視座があるようです。

本格的なシミュレーションRPGをやってはみませんか?

63.アンダーグラウンドヒーロー

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 4時間 Normalでクリアで、スコアA(90)

良かった点

  • タイトルからメニューまで、UIが洗練されていてセンスを感じます。戦闘画面のデザインもマップのレトロ感とマッチしています
  • シンボルエンカウントと複数戦闘をからめるのは良い発想でした。さらに複数戦闘だと経験値が高くなるという意味付けも良かったです。そのあたりで葛藤を生んでいます
  • 音楽やマップの雰囲気は各階層ごとに異なったものになっていて、プレイ感を変えるのに一役買っています。
  • 物語は過不足なく、王道と呼んでいい出来でした
  • 肝心のシステム部分は、限られたリソース配分を考え、戦闘中もそのリソースと攻撃により得るリターンを考えながらプレイする必要があり面白かったです。

悪かった点

  • 戦闘コマンドで、スキルより上にガードを置かれると、誤ってガードしてしまいます。スキルの方が優先順位高めな上、誤って押しても戻れるので、攻撃->スキル->ガードの順で良かったように思います。

レビュー文章

ドロシーをデコイにしたことをここに反省します

アンダーグラウンドヒーローは、リソース管理を重視した短編RPGです。

リソース管理というのは、出現する敵が有限であることに由来します。敵は全てシンボルエンカウントで遭遇し、倒せば二度と復活しません。ですから、獲得できる経験値やお金が有限になってしまいます。
このため、回復手段一つとっても考えていかねばなりません。例えば、一部アイテムを入手すると、戦闘後にHPが少量回復するようになります。これを用いれば、瀕死の味方は回復しないで一発分のデコイとみなした方が戦える場合もあります(戦闘後に少量回復して蘇生する)。

また、敵とのシンボルエンカウントの際も、一度に巻き込んだ量だけ同時に相手取ることになります。同時にやると、経験値の獲得量にボーナスが付きますが、大ダメージを負っては本末転倒になる恐れもあります。エンカウント一つも大事にしていきましょう。

キャラクターのレベルアップ時も、リソース管理を考えていく必要があります。GPというポイントがレベルアップ時に3ポイント付与されますが、これの割り振りが重要です。能力値の底上げに使うか、スキルの習得に使うか。スキルの習得の場合は、何ポイントか貯める必要がある場合もあります。

このようなリソースの切りつめを行いながら、どこかレトロ感の漂うマップを探索し、レトロ感のある敵を倒していきます。
物語はいたってシンプルなものなので、プレイを邪魔するようなことはありません。もし、世界観に浸りたいのであれば、ライブラリを読みましょう。

リソースを切り詰めながら、RPGを楽しんではみませんか?

64.架空共生層アウターハッシュ・ワン 泡沫世界破裂

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アドベンチャーRPG 2時間20分 完全クリア

良かった点

  • 独特な世界観と粗削りな絵がよくマッチしています
  • 設定はやや特殊で、唐突に始まりますが、困惑するほどではありません。独自の世界観を遺憾なく発揮しています
  • ノンフィールドRPGっぽいパートでは、進むために食料が必要であったり、攻撃手段を偏らせるとまずかったりと、いろいろな独自性が見られます

悪かった点

  • せっかく武器の種別や属性種別を用意しているのに、それが効果的であったかどうかを知る手段に欠けているように思えました
  • ウディコンの大分後の方でようやくエンディングまで行ける安定版が出ました。ギリギリアウト感があります

レビュー文章

うたかたの泡沫世界に忍び寄る影

架空共生層アウターハッシュ・ワンは、アドベンチャーRPGです。
作者の北街かな@syspomさんは、以前のウディコンで架空共生層プレノード・オブジェクタ zeroを出品した方です。

このゲームは、その独自の世界観が最大の特徴です。
オープニングから引き込まれるような演出とともに、その独自の世界観に一気に引き寄せられます。その後も、その世界観に合った演出とともに、その世界で紡ぎだされる物語を堪能できます。

また、その物語を進めていく過程では、ノンフィールドRPGのパートを切り抜けなくてはなりません。基底坑と呼ばれるダンジョンでは、進めば進むほど、食料が減っていきます。食料が無くなると、HPとMPが減っていくので、適宜食料を補給する必要があります。
また、戦闘では、使ったスキルに応じて最大HP、最大SPが変動しますので、スキルを偏って使わないことも重要になってきます。

独自の世界観が織りなす物語に浸ってはみませんか?

65.CrossSoul

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
カードゲーム 3時間 ストーリークリア

良かった点

  • カードゲームのルール自体は難しいが、チュートリアルがあります
  • 画面はシックやシンプルではなく、ガチャガチャとやかましい感じで、これはどっちでも貫いていれば好みです
  • 様々なイラストにこだわりを感じます

悪かった点

  • 初っ端から背景と文字色の関係で選択肢が読みにくいです
  • ドラッグアンドドロップ時にその精霊の射程を点滅させるなどすれば、射程の概念が捕まえやすい気もしました。高々5射程だからそこまで気にしなくてもよいかもしれませんが
  • 勝ったのに負けたことにされたり、勝負しないでイベントが進んだり、勝負したら別のイベントが始まったり、ゲーム中でもドラッグアンドドロップしたらおかしくなったり、不具合が多いです
  • 負けたのに勝利扱いだったり、勝ったのに負けた扱いだったりします

レビュー文章

勝利が敗北に、敗北が勝利になる

CrossSoulは、ADV風のカードゲームです。

このゲームの特徴は、何と言ってもその独自のルールにあるでしょう。
Xの形をした陣に、カードを配置していき、コインや波といった要素をうまく活用して相手プレイヤーのSPを0にすれば勝利できます。
まず、押さえておきたいのはターンが回るごとに波(WAVE)が変化するということです。自分の波が来ているときは、攻撃なども一気呵成といけますが、相手の波が来ているときは、じっと耐え忍ぶことも考えなくてはなりません。
例えば、単に布陣するにも、攻撃するにも主精霊コインというものが必要になります。この主精霊コインは、自分の波が最高潮の時は4枚ですが、平時や相手の波の時は2枚しか来ません。早い話が、攻撃回数が2倍違うということになります。
また、行動しなかったカードにはコインを付与できます。このコインは、防御時にはダメージを軽減し、攻撃時にはダメージを大幅増量する優れものです。相手の波の時は、我慢してこれを貯めることも必要でしょう。

加えて、ストーリーが進むにつれて、新たなルールが解放されてきます。
トラップ的な要素をもつ裏出し、同時攻撃して一回の火力を上げる支援、4枚の主精霊コインを使い、クロスして火力を大幅に上げる奥義など、さらにカードゲームのオリジナリティが上がっていきます。
このように、徐々にルールが解放されていきますし、そのたびごとにもチュートリアルがはさまれるため、多少ルールは複雑ですが、プレイしながら覚えていけるでしょう。

アドベンチャーパートでは服を買ったり、お菓子を買ったり、色々とカードゲーム以外のこともできます。カードに飽いたら、それらを楽しんでもいいでしょう。

また、そのカードゲームを支えるポップなイラストも見逃せません。アドベンチャーパートでも、カードゲームパートでも、華やいだイラストが見られるでしょう。

ポップなカードゲームをやってみませんか?

66.Rice Ball Summer

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
ミニゲーム 20分(1プレイ1分) 夏の思い出コンプリート

良かった点

  • 波打ち際に行かないとアイテムはとれないが、波に当たると即ゲームオーバーというリスクアンドリターンが良かったです
  • その中で、カニという不確定要素を入れてきたのはゲームの単調性をわずかながら緩和しています
  • おにぎり条件解放後は、特定アイテムだけ選んで集める遊びもできて、プレイの幅が広がりました

悪かった点

  • 最初のバージョンでは、結果が保存されなかったし、その条件も未定でした(最新バージョンで修正済み)
  • おにぎりのバックボーンは特にありません。いかんせんミニゲームでした

レビュー文章

波打ち際には海産物がそろう

Rice Ball Summerは、おにぎりを日焼けさせるミニゲームです。

おにぎりを操り、波打ち際に打ち上げられ具材を集めながら、30秒間波からもカニからも逃げていくことになります。ただし、波に当たると、即ゲームオーバーですが、カニに当たると、今まで集めた具材の一部を失うだけで済みます。この辺りのリスク管理を考えていきましょう。

集めた具材によって、おにぎりは14種に変化します。具材の条件などは公開されているので、安心してプレイできます。

ちょっと息抜きに、おにぎりでも焼いてみませんか?

67.なんちゃらを目指して

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクション 30分 完全クリア

良かった点

  • 男女を入れ替えるパズル要素とアクション要素は上手くできています
  • ステージはいたってシンプルで、敵ボスはなかなかだったが、ヒットアンドアウェイをこなせば倒せる程度でちょうどいい難易度でした

悪かった点

  • 属性要素に関しては、ワンタッチで切り替えられるようになっておらず面倒でした
  • 金が残機増やしにしか使えないのは残念でした
  • 背景となる物語はありません

レビュー文章

女尊男卑(能力的な意味で)

なんちゃらを目指しては、アクションゲームです。

このゲームは、男女と属性を切り替えてステージを攻略していきます。
男女によって攻撃、防御の性質は異なりますし、属性によっても同様です。これらをうまく使い分けてパズル的なステージを攻略しつつ、ボスを倒していくことになります。

ステージはチュートリアルを含めて12ステージなので、短時間で遊ぶことができます。物語のような余計な成分もありませんので、サクサク進むでしょう。

シンプルなアクションゲームをやってみませんか?

個人的得点

カラムの項目名をクリックすると、昇順、降順にソートできます。

番号 作品名 熱中度 斬新さ 物語性 画像/音声 遊びやすさ プラスアルファ 合計点
1 夢見草の夜 6 6 7 6 8 0 33
2 スピネルの魔法工房 9 8 8 10 10 5 50
3 AN EARTH 8 7 9 8 7 5 44
4 まおうのおつかい 5 6 6 7 6 0 30
5 SaveHer 5 4 4 4 4 0 21
6 死後の世界に触れた彼女は 8 7 8 8 5 4 40
7 レイユウサイ 6 6 4 6 5 0 27
8 うでぃふぇんす! 7 10 6 4 7 0 34
9 ぽちぽちすぴりっつ 5 6 4 6 8 0 29
10 PlusMinusZERO 10 7 8 6 7 3 41
11 魔導銃士ジュノと囚われの姫君 6 5 6 7 7 0 31
12 育成物語 8 8 7 6 6 2 37
13 Life of Dangeon 1 3 1 1 1 0 7
14 スーパーキパキパ3 1 2 2 4 1 0 10
15 Game 1 4 1 1 1 0 8
16 夢遊猫イミテイション 9 9 7 10 9 7 51
17 Sword Witch♭ 7 8 6 6 8 0 35
18 不思議のMANGA 7 9 6 6 7 0 35
19 Dream Story 1 1 2 2 3 0 9
20 F.L.O.O.R. 6 5 4 6 6 0 27
21 血の穢れを乗り越えて・・・ 9 7 10 7 7 5 45
22 最後の夜 6 7 8 7 4 0 32
23 魔導のリザレクション 8 8 7 7 9 0 39
24 じこ×にち 5 6 7 5 6 0 29
25 箱庭勇者 9 7 5 8 5 0 34
26 僕は旅商人 7 6 7 5 4 0 29
27 ロンリークエスト 6 8 7 6 4 0 31
28 道の先はみえない_創造 7 9 6 6 7 1 36
29 邪策の枷 8 10 7 9 7 7 48
30 UNKNOWN ENEMY 6 7 7 5 6 0 31
31 GOURMAND CHATON 6 6 6 8 7 0 33
32 お月見大作戦 5 5 5 5 6 0 26
33 箱の中のバーディ 9 9 8 9 8 6 49
34 自由ナ人生ハ、イカガ? 6 7 8 5 6 0 32
35 夏雲の島の宝船 10 8 7 8 9 7 49
36 罪と幸せの四苦八苦 5 5 2 3 5 0 20
37 エンドロゼビラ 7 7 6 6 7 0 33
38 ラピッドスティール 8 6 6 7 7 1 35
40 REBIRTH ・TOWER 1 2 1 3 1 0 8
41 俺が勇者だ! 3 4 2 5 4 0 18
42 不思議な世界で 1 1 3 2 1 0 8
43 残業サバイバル 6 7 4 5 6 0 28
44 のんびりしゅーたー 4 3 3 5 3 0 18
45 鶏は音を置き去りにした 2 4 1 1 2 0 10
46 青屋根ビル合戦 1 1 1 1 1 0 5
47 玄武の如く 1 1 1 1 1 0 5
48 てのひらにさいころ 7 10 7 7 6 0 37
49 冒険者35歳 6 8 8 6 7 1 36
50 腹が減っては勇者はできぬ 6 6 6 5 6 0 29
51 すやりす絵巻 8 8 7 8 8 3 42
52 魔法少女 FREE☆GAMECREATOR 5 5 6 6 6 0 28
53 ウルファールと鬼ごっこ 7 6 5 6 7 0 31
54 世界 3 2 2 2 3 0 12
55 鋼の心 7 7 8 6 6 0 34
56 謎解きホテルの30のトビラ 8 8 6 7 7 3 39
57 殺人者の塔 1 1 1 1 2 0 6
58 ひとりぼっちの竜の神話 10 8 10 9 10 8 55
59 地底の太陽 6 7 5 6 6 0 30
60 技術将棋:デルタ 5 10 5 7 6 2 35
61 僕らのスイソウ 10 8 10 10 8 4 50
62 リトルナイト 5 7 6 7 5 0 30
63 アンダーグラウンドヒーロー 10 8 8 9 10 6 51
64 架空共生層アウターハッシュ・ワン 8 9 8 9 7 6 47
65 CrossSoul 5 8 5 9 6 0 33
66 Rice Ball Summer 7 6 6 6 7 0 32
67 なんちゃらを目指して 5 7 3 5 6 0 26

結果発表を受けて

以下はレビューもしていない、完全な感想になります。思いのままに書いていますので、多少不適切な表現があるかもしれませんが、ご勘弁ください。

1位 夏雲の島の宝船

これはもう自然の帰結というか。ほとんど驚きませんでした。
個人的順位こそ6位につけてますけど、この作品はこのウディコンで唯一、欠点がないなあと思ったゲームでした。
なにせ、プレイ時間1時間中に、飽き、だれ、集中力の切れ、不快感といったマイナス感情が全く出ませんでした。ややアイテムの選択手段が特殊ですが、そもそもアイテムを選択すること自体しなくてもいいんですよね。
アクションの完成度としては、これまで見たどのウディタ作品よりも優秀でした。

2位 箱の中のバーディ

これは半分くらい意外でした。順位が作品に不相応で意外というわけではないです。優勝でもおかしくない斬新さ、プレイしやすさを兼ね備え、かつ物語も熱かったので。
意外だったのは、こんなに評価が集まったという点でした。こういうお手軽アクション系は得てして的を射ない変な評価をもらいがちなんですが。
ともあれ、個人順位は7位につけてますが、ゴルフアクションという斬新なジャンルを形にし、かつ遊びやすく実装したという素晴らしいゲームでした。

3位 夢遊猫イミテイション

これはもう優勝でもおかしくなかったのでは。Wolfさんも言われてますけど、上位4ゲームが甲乙つけがたすぎますね。
ただ、2位の作品と同じく、かなり意外でした。長時間かかるゲームですし、どうしようもなく嫌悪感を覚えいてしまう人がいるジャンルが混じってましたので。
筆者はその趣味はありませんが、愛がひしひしと伝わるイラストと、ボリューム感には感動をすら覚えました。
カードゲームとしての出来も素晴らしく、様々な戦術が考えられて楽しかったですね。裏ボスの倒し方練るの楽しすぎて、時間を忘れていました。

3位 ひとりぼっちの竜の神話

優勝じゃなかったかあ、というのが正直な感想です。先述のとおり、上位4作品は甲乙つけがたいですし、夏雲が1位なのには何の不満もないんですよ。ただ、この作品が1位じゃなかったのがちょっと不満なだけなんですよ。
中編くらいのRPGとしての完成度は今までプレイした中でもピカイチで、物語、閑話、戦闘、演出あらゆる面でプレイヤーを楽しませてくれた作品でした。あまりに面白すぎて、大体技極めましたし、裏ボス、強化ラスボスを余裕でのせる程度には強くしました。
ウディコンも後半で、日程の関係もあって全ゲームプレイするなら余計な時間を使ってはいけなかったんですけどね。ひとえに、面白すぎて。
とにかく、文句なしに個人的順位1位の作品でした。

5位 AN EARTH

トップ5に食い込んでくるとは正直思っていませんでした。
あくまで個人的感想なんですが、最初はそんなに面白くないんですよ。ゲームシステム自体は面白いので続けられますけど、物語というか、掛け合いというか、正直あんまり入れなかったです。
しかし、後半になるにつれ、あれよあれよと感情移入の波が押し寄せてきて、いつの間にか完全に熱中してました。そこで気づく既視感。デスパレートマンションの作者さんだ、これ。前回24位で、何でだよもっと上だろと思ってたんですよね。
とにかく、最後までプレイしてこそ面白さが分かる作品だったと思います。だから、これだけ順位が上がったということは、きっと最後までやったプレイヤーがいっぱい居たのだろうな、と。筆者もそのうちの一人なわけですが。
その他部門2位なのも頷けます。これを評価するのに、その他を用いず何を用いようか。
エンディングに拍手で賛辞を呈したくなる、そういう作品でした。

6位 夢見草の夜

これは大分驚きました。作者さんは、毎回ウディコンでそつのない完成度の高い作品を出品されるんですが、なぜだか、あまりいい順位に食い込めていませんでした。今作はその、そつのない出来そのままに、演出や物語がさらに素晴らしくなっているとは思っていましたが。
個人的順位が真ん中くらいなのですが、これはミニゲームオムニバス的な展開がやや面倒だったのと、追いかけっこで多数の高速移動を突っ込んでくるのが苦手だったというだけです。最初にやった作品なので、基準点にしようとしすぎたというきらいもあるかもしれません。
全く、物語、演出の素晴らしい作品でした。

7位スピネルの魔法工房

7位に落ち着いたのは、一重にレシピのランダムドロップ性に尽きる気がします。作者さんの高いウディタ力もとい技術力は明らかでして、プレイの快適性は言わずもがななんですが、いかんせんランダムドロップシステムがテンポに水を差したようには思います。個人的には、夜中まで起きていられるようになったのが、ほぼ満額たまったころだったのが空しかったですね。
それでも、最後までやり抜けるくらいに、アクションはサクサク動いて面白かったですし、キャラクターは愉快ですし、物語はシンプルで分かりやすい上、きっちり閑話のある素晴らしいものでした。
個人的順位では4位にしてますが、これは後半のアップデートも込みのものです。やっぱり、ウディコン中の更新はもろ刃の剣な気がしますね。
何にしても、高い見下ろしアクションゲームとしての完成度と、フリーゲームかこれと思うほどのイラストの出来、それらを調和するシンプルなUIと見目だけですら楽しめる作品でした。

8位 冒険者35歳

これが10位以内にランクインするとは本当に思っていませんでした。
老いを表現する上で、ここまでシンプルに、そしてここまで空恐ろしく数字だけで表現できるものかと感動すら覚える作品でした。ただ、良くも悪くもシンプルですし、システム自体はほぼ数字が動くだけの地味な作品でしたので。こういうのがランクインするから、ウディコンは面白いんですよね。綺麗な画像や高い技術力だけではなくて、素晴らしい調整力と発想力にもフォーカスが当たるのは。
個人的順位こそ高めにつけていませんが、印象に残るという点ではかなり上位にくる作品でした。80歳くらいになって、金を稼ぐ手段もなく、35歳ごろはあんなに活躍できてたのになあとか思い出に浸りつつ、病院通いしているのは本当に心に来ました。数値調整の巧みさで、心を揺り動かすいい作品でした。

9位 レイユウサイ

これこそ一番驚いたかもしれません。
アクションゲームとしての出来は素晴らしく、飛んで、跳ねて、マップを縦横無尽に駆け巡るのはかなり楽しかったです。スキルをうまく使っていかないと倒せないボスの調整も見事でした。ただ、そのジャンプにバグがあったり、敵がひしめきすぎてスキルを取り替えられなかったりと、細かい点で粗があって、ウディコン中に修正していましたので。修正後は大分快適にプレイできましたので、修正が早かったのが功を奏したのかもしれません。
個人的順位こそ低めになってしまっていますが、これは修正前のバージョンも考慮に入れたものです。修正後の完成版では、飛んで、跳ねてを存分に楽しめる良い作品です。

10位 架空共生層アウターハッシュ・ワン 泡沫世界破裂

この作品がランクインするのは嬉しいんですが、良く入ったなあというのが最初の感想でした。何せ、エンディングまで完成したのウディコンの終盤でしたから。それで評定が辛くなりそうなものなんですが。
しかし、独自の世界観とそれを表現する素晴らしい演出にはいきなり引き込まれますし、ラストダンジョンに入って、あれ進めないとなるまでずっと楽しんでいました。なので、余計にラストダンジョン未完成かよ、と突っ込みたくなりました。
そんな作品がランクインするんですから、最後のエンディングは皆待ちわびてたんですね。かくいう筆者も、待ちわびていた勢の一人です。最後にプレイして、評定を付けさせていただきました。
独自の世界観と、その表現に舌を巻く、素晴らしい作品でした。

11位 てのひらにさいころ

この作品は大分評価分かれそうなので、おしくもランクインを逃したという形でしょうか。
全てをさいころで決定づけるというアイデアは素晴らしいですし、ダンジョンすらもすごろく化する潔さは一貫性という観点においてほぼ完ぺきと言っていいです。
ただ、そのあまりのランダム性の高さが、序盤からして中々理不尽なんですよね。最初に狼に6連続負けしたときは、このゲームはクリアできるように作られているのかと疑問に思ったくらいです。
やり続ければ、うまくバランスもとれるんですが、それでも運の要素が大分勝ってきてしまいます。ただし、それも含めてこの作品の魅力なので、やっていくうちにはまる人は、たぶんはまります。強敵相手にあいこ続いて勝ったときの快感は、ある種それが運ゲーであることに基づいているので。
運ゲーの快感に浸れる良い作品でした。

12位 邪策の枷

これはもう少し上に来ると踏んでいました。
ウディタでリズムとパズルを、少なくとも素人目には文句の出ない仕上がりにしたという点でまず驚きます。それに加えて、それが戦闘システムとしてきちんと昇華されているという所まで来ては、もはやもろ手を上げたいところです。
それに加えて、イラストも綺麗で、物語の流れも素晴らしいです。だのに、この順位になってしまったのは、終章の展開の強引さとか、会話の端々のメタさ加減が世界観とアンマッチだったことかもしれません。あくまで筆者の一意見ですが。
とにかく、リズムとパズルをミックスさせた斬新な戦闘は、一回一回の戦闘を楽しくさせる素晴らしい作品でした。

順位どおりはとりあえずこの辺にして、あとは筆者が好きな作品だけつまみ食いしていきます。

16位 アンダーグラウンドヒーロー

なぜだ、なぜこの順位なんだ。と筆者が思う作品という意味では文句なしの一等賞です。
おそらく、リソース管理のとっつきにくさが原因であるような気がします。最初にレベルアップして、4人分の割り振りを考えようとなった時は、さすがに筆者も面食らったので。慣れてくると、それも楽しいんですが、その境地に達するまでの誘導のようなものがあまりなかったせいで、一般的な層を取り込みにくかったのでしょうか。
物語を進めていけば、リソース管理の面白さにも目覚め、各所にいるエクストラボスの効率のいい倒し方を考えるのも楽しくなり、物語はだんだん王道的熱気を帯びてきて、きっとはまると思うんですけどね。

17位 すやりす絵巻

この順位に関しては、半分くらいそうかなあと思ってますし、半分くらいそうだろうなあと思っています。
面白さでいえばもっと上に行ってもいいはずです。ただ、落ちものゲームというジャンルであるということを考えると、この順位は凄いような気がします。落ちものというだけで、個人的には難しそうだなという印象を受けますので。あくまで、テトリス下手で、ぷよぷよやったことなく、トリオトスとドクターマリオくらいはできる筆者の一意見です。
個人的順位で結構上につけているのは、そんな自分でも、ルールを覚えながらボスなどの明瞭なノルマを片していって、リアルスキルのレベルアップを促していたことに強く惹かれたためです。こういったゲームであるからこそ、プレイヤーのレベルアップを誘導する仕組みが大事になりますが、この作品はそれがほぼ完ぺきに整っていました。

19位 ±ZERO

これはもう少し上でもいいとも思うし、この順位で大健闘ではとも思う難しい作品です。
純粋な個人的最後まで楽しめたランキングを作成するなら、間違いなくこの作品はトップレベルに位置します。何せ、6時間はまりっぱなしだったわけなので。
ステージ後半に至っては、こんなんどうやんだよ、から、解けたああああ、という快感までの流れが完全に作者の掌の上だなあと思っていました。踊りたくて踊っていたし、踊るべくして踊っていたのですけれど。
とにかく、素人パズル好きの筆者にとっては素晴らしい逸品でした。

24位 血の穢れを乗り越えて・・・

これは個人的な物語の好みでいえば、一二を争う素晴らしい作品でした。それだけに、もう少し上かなあと。いやもう、この辺の作品は比較するのも難しいんですけどね。直近の上がぽちぽちすぴりっつて本来比較対象じゃないですよ。
始終一貫したモノローグの雰囲気と、小気味良い会話が心地よい、そんな作品なんですが。終始落ち着きすぎていたのかもしれません。激情を求める方には確かに合わない作品だったように思います。
何はともあれ、物語としてここまでの完成度はなかなか見られない作品でした。

34位 僕らのスイソウ

この作品は、完全に自覚的に好みとして個人的順位同率4位にしているので、どんな順位でも驚きはしませんが、それにしても低すぎませんか。
あまりに短編過ぎたのが問題だったのかもしれません。個人的な印象としては、短い中に世界観を完全に確立した点が素晴らしいと思うんですが、別の観点からみれば、せっかく世界観を確立したのに勿体ないともいえるわけで。
筆者がメタ的というか、輻輳というよりも複層というか、こういう類の物語構成が好きな上、扱っている内容も、表現する内容も完全に好みにドンピシャだったので、評価がだいぶ甘くなっているだけかもしれません。
ともあれ、素晴らしい作品には違いありません。

ランク外 死後の世界に触れた彼女は

何故、ランク外なんでしょうかと強く思います。
やっぱり、戦略シミュレーションが受け入れにくいのと、物語の中途感が故なんでしょうか。だとしても、ステージごとに攻略方法を考えなくてはならない構成や、中途と言えど一つの落着地点を見出した点は良いと思うんですが。
実は最初は、時間がかかると思ったのと、あまり魅力を感じなかったので後回しにして、今より低い評定にしていました。2週目の回収の際に、本腰を入れて最後までプレイしてみると、その素晴らしさが分かりました。最終ステージは、かなりの回数リトライしましたが、それをしたいと思わせるほどに、物語の先が気になっていました。
そういう良い作品だったので、ランク外でもどっかで紹介されないかなあと思う次第です。

後記

以上で、長々と書き連ねてきたレビューを終わります。
今回のウディコンは節目の第10回の直前ということで、下馬評的にはさほど期待されていなかったようですが、蓋を開けてみれば多種多様な面白い作品が目白押しでした。
RPGとして高い完成度の「ひとりぼっちの竜の神話」、高い戦略性を持ったカードゲームが楽しめる「夢遊猫イミテイション」、リソースを突き詰める「アンダーグラウンドヒーロー」、コンシューマと見まごうようなゲームデザインのアクションRPG「スピネルの魔法工房」、個人的に好きな短編アドベンチャー「僕らのスイソウ」、新感覚ゴルフアクション「箱の中のバーディ」、純朴にして極めて高い完成度のアクションパズル「夏雲の島の宝船」、リズムゲームを戦闘に昇華した「邪策の枷」、独自の世界観が貫かれたノンフィールド的アドベンチャー「架空共生層アウターハッシュ・ワン」。
多種多様なジャンルに、多種多様なゲームがひしめいて、とても楽しんでプレイできたことをここに感謝したいと思います。
願わくば、この記事を読んでくださった方が、一つでも興味を持って頂けることを。

お品書き

最初の注意など

レビュー

以下は別ページになります

おまけ

注意

このレビューは、筆者個人の独断と偏見によって書かれています。当然サークルの総意ではありませんし、筆者の好みが多分に影響していますことをご了承ください。
また、出来る限り気を付けていますが、一部ネタバレを含む可能性もあります。問題がある場合は、コメント等にて指摘していただけると助かります。
なお、レビュー内容は主にプレイ当時の初期バージョンに基づいています。大きく変更している場合は、最新バージョンについての言及も行いますが、漏れがある可能性があります。

前書き


WOLF RPGエディターコンテスト(ウディコン)は、ウディタ製のゲームを競う、年一回開催のコンテストです。
今回は第9回になりますが、様々なゲームが出品され、大変楽しませてもらいました。全てのゲームをプレイし、ほとんどのゲームでクリアと呼べる地点まで到達する程には、遊ばせていただきました。
すでに結果発表と相成りましたので、ウディコンに出品された素晴らしい作品に対して、おこがましくもささやかな返礼として、紙面を頂くことができましたので、全作品のレビューを書こうと思った次第です。

なお、筆者は漫画でいえばARIAが好きで、最近出色と感じたのはインスタントバレットやリィンカーネーションの花弁で、小説でいえば米澤穂信さんが好きで、好きなゲームはFF10です。また、前回のウディコンで一番好きだったのがバケモノハイツです。その辺りを評価から差っ引いて考えると、より公平に感じるかもしれません。

悪かった点を見るのが不快という方は、こちらのボタンを切り替えてください。悪い点が隠れます。

レビュー(前半 1-40)

1.夢見草の夜

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
探索型アドベンチャー 1時間30分 全END達成

良かった点

  • ウィンドウサイズを活かした、芝居を見ているような演出は好印象でした
  • お馴染みの異形はおぞましいながらも、どこかポップな感じも併せ持った独特な雰囲気を持っています
  • クリック時の大福丸ジャンプや、メニュー画面がステージごとに変わるなど、遊びのような芸の細かさがうかがえます
  • ミニゲームの多段構成は、目先の色が変わるため、最後まで飽きにくいです
  • 物語もシンプルかつ王道ながら、夢見草にうまく引っ掛けてまとまった印象を受けました

悪かった点

  • 良くも悪くもミニゲーム主体のため、ミニゲームがやや作業的になる傾向があります
  • 回避ゲームにおいて、その難易度を上げるために、多少目先は変えていますが、適当に早くして一杯出そうというのはあまり好きではありませんでした

レビュー文章

ミニゲームをかいくぐり、夢見草よ再び

夢見草の夜は、いくつかのミニゲームをクリアしながら物語を進めていく、ややホラーな探索型アドベンチャーゲームです。
作者のナイデン内田さんはウディコンの常連で、毎回異形を使った豊富なミニゲームを提供してくれています。

このゲームの特徴は何と言っても、目先が変わっていくミニゲームの多段構成と、それを彩るお馴染みの異形たちです。
ミニゲームは大別すると全部で5種類ありますが、それぞれ異なるスキルを要求され、各ステージごとに楽しみ方も変わっていきます。アハ体験のようなものあれば、チキンレースのようなものもあったり、純粋な避け逃げゲームもあります。様々な種別のゲームを多段的に楽しめるのが今作の魅力でしょう。

また、物語も夢見草に引っ掛けた王道ながらも実に上手い構成で、ミニゲームを攻略して先に進みたくなること請け合いです。詳しくはネタバレのため差し控えますが、実にナイデンさんらしい良いエンディングを迎えています。

様々なミニゲームを次々と攻略し、あなたは夢見草のエンディングへとたどり着くことができるでしょうか?

2.スピネルの魔法工房

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクションRPG+経営シミュレーション 3時間30分 満額返済

良かった点

  • 絵は独特なタッチでかわいらしかったです
  • UIはシンプルで使いやすく、サクサク動くため快適にプレイできました
  • 物語は単純明快だし、目的も分かりやすかったです
  • オンライン動作をウディタで実現する技術力も高いですが、それがデフォルトでOFFになっているあたり、プレイヤーへの配慮を感じました
  • 技の開発と売却のトレードオフが楽しめます
  • 目標額は、飽きないギリギリの良い金額設定だったように思います

悪かった点

  • レシピのドロップが完全な運依存のため、作業ゲーム感がより増しました。一定数倒せばドロップとした方がプレイヤーの気が楽であるように思います
  • 上記理由もあって、中盤のだれが気にかかります

レビュー文章

モンスターを狩って、めざせ満額返済!

スピネルの魔法工房は、モンスターを倒して得た素材でアイテムを作り売却していくアクション+経営シミュレーションゲームです。
作者さんは以前のウディコンで、FPSっぽい(視点は見下ろし型)ゲームを作っていた方で、その高いウディタ技術力には定評があります。
さらにタッグを組んだのは、前回のウディコンで謎の中毒性を見せたミニゲーム、きのこ狩りの作者さんです。
もはやメンツだけで期待できます。

この作品でもその高い技術力はいかんなく発揮しており、ストレスフリーなアクションゲームに仕上がっています。さらに、簡易ながらオンライン機能も実装されており、同時プレイしている人に接触してアイテムをもらうことができます。
このような高い技術力もさることながら、グラフィックも可愛らしい絵柄と、物語の雰囲気にマッチしたシンプルかつ統一感のあるUIとなっていて、ゲームプレイのモチベーションを上げてくれます。

アクションパートでは、敵をばったばったと倒しつつ、その素材を拾い集めていくことになります。そして、その素材を持ち帰って、アイテムを生成し、それを売却することでお金を貯めていくというのが基本的な流れになります。経営パートでは、難しい操作はいりません。売り物としてセットしておくだけで、あとは勝手に売れていきます。
このアクションの部分はさほど難しい操作はなく、直感的かつスムーズにできるでしょう。

さらに、アイテムを売却せずにとっておけば、新たなダンジョンに行けたり、仲間が使えるようになったり、新たな能力が使えたりします。これをうまく活用して、満額返済を目指しましょう。

果たしてあなたは、何日で満額返済できるでしょうか?
ちなみに、筆者は18日目の17:12分にクリアしました。遅いですね。トップレベルの10日切ってる人は何をやったんでしょうか。

3.AN EARTH

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 2時間 完全クリア

良かった点

  • 敵の種別が多く、HPに応じて敵の姿形が変わるなど、こだわりを感じました
  • ゲームの難易度にふさわしく、どこでも回復、セーブできるようになっているのは有難いです
  • 最初こそノリ寒いなあと思っていましたが、後半になるにつれ物語にはまるようになりました
  • スキルをうまくコントロールしないとクリアできない、戦闘バランスの妙がありました
  • エンドロールまで一貫したテイストには思わず拍手してしまいました

悪かった点

  • 最初のちょいと寒いノリに耐えなくてはなりませんでした
  • 旧作のパロディも含めて、やや人を選ぶ物語の展開でした

レビュー文章

ふざけたノリのゲームだなと思っていた時期が私にもありました

AN EARTHは『2020年、サイボーグ軍団、地球に宣戦布告!』〈迷作保証〉愛と狂気のオススメRPG『AN EARTH』!!です(原文ママ)。
作者のスパイ03さんは、途中で気が付いたのですが、前回のウディコンで個人的に好きだったゲーム、デスパレートマンションの作者さんです。このゲームは、シビアな戦闘難易度と、最後の展開の巧みさに舌を巻いた良作でした。

その作者さんが満を持して出した作品がこちらの、AN EARTHになります。まあ何はともあれ、プレイしてみてください。ふざけてるなあ、ちょっと寒いなあと思う方もいるかもしれませんし、筆者はそうでした。
ただ、戦闘システムは面白く、またややシビア目だったので、プレイを続けていました。落ちているアイテムの有効活用と、覚えているスキルの効果的な使用で乗り切るタイプの戦闘バランスは、かなりよく出来ています。また、敵キャラのグラフィックも個性豊かで、ダメージに応じてグラフィックが変わるなど、細かい点も凝っています。

そんなこんなで続けていくと、あれ、と思いました。物語の展開の仕方、徐々に最初の寒さを吹き飛ばすようににじみ出てきた熱い展開。なんか既視感あるなあと思い始めました。そして、この頃になるとすでに物語展開の術中に嵌っていたのです。多少、ボスは強かったですし、後半のザコは強過ぎでしたが、先が見たい一心で攻略を進めました。

そして、エンディングまで一気呵成。ラストバトルで、完全に分かりました。この既視感、デスパレートマンションだ、と。
とにかく、最初の寒さを吹き飛ばすほどの熱い展開になっていき、エンドロールでのぶれない姿勢には、思わず拍手を送ってしまいました。

人を選ぶような展開、人を食ったようなRead Me、ふざけているとしか思えない構成、全てが最後のアレを引き立たせるための罠だったとしたら。筆者は惜しみない賛辞を贈りたい気分になりました。

果たしてあなたは、エンディングまでたどり着けるでしょうか。もちろん、放棄的な意味で。放棄したくなったあなたには、この言葉を送りましょう。
エンディングまで、評価を下すんじゃない。

4.まおうのおつかい -レトランド伝説-

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 2時間 完全クリア

良かった点

  • 回復アイテムの重要さ、始終のお使い要素など、レトロゲームへの強いこだわりを感じました
  • 洞窟をたいまつで灯したり、ルーラしたりと、往年の作品を想起させる作りは見事の一言です
  • ダンジョンの数もちょうどよく、レトロゲーの雰囲気を感じるには十分の出来でした

悪かった点

  • どうせなら、メニュー画面も凝ってほしかったところです
  • ラスボスがラスボスっぽくなく、腑に落ちない終わり方なのが気にかかりました

レビュー文章

古き良きレトロゲーはまだここに

まおうのおつかいは、古き良きレトロゲーをリスペクトしたRPGです。

まず開始して最初に思うかもしれません。懐かしい、と。そう感じた学生はドラクエIからやってる、タイムリーパーです(Iの発売日は1986年)。冗談はさておき、このゲームのコンセプトは最初から一貫した、レトロゲームへのリスペクトです。
たいまつなどのアイテムが重要であったり、回復アイテムがなくてはならない存在だったり、果ては斜め移動ができなかったり、見ての通りの古き良きドット絵だったり、音楽は8bit調のピコピコ感が漂っていたり。

そんなレトロな風味漂うRPGを存分に浴びることができるのがこのゲームの特徴です。
戦闘バランスも往年の作品を思わせる出来となっており、理不尽ではないながらも、確実にレベルアップしていなければ倒せないちょうどいい難易度です。また、ダンジョンにあるギミックもさほど複雑なものはなく、あくまでもレトロな雰囲気は崩していません。

ともすればレトロへの偏重っぷりが強く、プレイヤーに不便をかけそうなこの作品ですが、スピードが変更可能であったり、ダンジョンの大きさもレトロゲーに相応しいレベルに抑えてあったりと、所々にプレイヤーへの配慮も見られます。

物語はタイトル通り、始終お使いゲームになります。この点は、多少腑に落ちないエンディングを迎えましたが、お使い自体は往年の名作を想起させるそつのない作りになっています。

煩わせることなく、8bitの世界に浸りたいあなたに、是非。

5.SaveHer

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 2時間 全END達成

良かった点

  • RPGにおいて、それぞれに戦闘の役割を持たせるというのは、王道にして最もシンプルでユーザーに良いやり方だと思います
  • 強敵との戦闘でのゲームオーバー時にヒントが見れるのは初心者に優しい心配りだと思いました
  • 敵を倒すと鍵を落とすのは、敵を倒す楽しみが増えて良かったです。いわゆる経験値やお金だけではない、プラスアルファ要素になりました
  • 各所に細かくイベントが配置されているのも好印象でした

悪かった点

  • いかんせん徘徊が面倒でした。少し広いし、どこに行くべきかあまり明瞭ではありません。マップも単調でした
  • 画像や演出にあまりこだわりが見られませんでした。良くも悪くも単調の一言に尽きます

レビュー文章

キャラクターの特徴を捉まえて、いざ救出の旅へ

SaveHerは、主に城を探索することになる短編RPGです。

このゲームの特徴は、最初に選んだキャラクターごとに異なった特徴を持っているということです。彼らの技能をうまく使って、城を徘徊しながらイベントをこなしていくというのが基本的な流れになります。
例えば、踊り子であれば長期戦、すなわちボス戦でうまく立ち回れば絶大な力を発揮します。騎士ならば、パーティーを守れるようなスキルを持っています。
また、城の探索のためには鍵が必要ですが、これは雑魚敵が落としてくれます。雑魚敵を倒すいいモチベーションになってくれることでしょう。

物語は救出譚としてオーソドックスな出来になっています。エンディングは全部で4種類ですが、セーブポイントさえ誤らなければワンプレイで大体見て回れます。また、周回前提でイベントスキップ機能なども備わっていますので、セーブポイントを見誤った方でも比較的簡単に戻れるような作りにはなっています。

正統派な救出譚を楽しみたい方はお手に取ってみてはどうでしょうか?

6.死後の世界に触れた彼女は

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
戦略シミュレーション 3時間 難易度ノーマルでクリア

良かった点

  • 戦略シミュレーションゲームとして、SRCやシミュレーションゲームツクールレベルのものをウディタで再現していました
  • 物語展開はシリアス調で、シミュレーションパートを攻略する原動力に足る出来だと感じました
  • 物語パートの四角い顔枠が動き回るのは、下手に立ち絵を使うよりもずっと感情と動きを取り入れられているように思います

悪かった点

  • メニュー(ターン終了など)と動作が同じキーなのは楽でもあるのですが、ミスタッチも増えます。特に、ターン終了まで決定キー二回で遷移してしまうのは、同じく攻撃もそうであるからミスを招きやすいでしょう。ターン終了をメニュー最後尾に置く、ターン終了の確認メッセージを出すなどの処置が欲しいところでした。
  • 物語は良かったのですが、エンディングが不完全燃焼でした。これが好きという人もいそうですが

レビュー文章

生と死のあわいで、生きた少女と死んだ少年は何を思う

死後の世界に触れた彼女は、は物語パートとシミュレーションパートが交互する、オーソドックスな戦略シミュレーションゲームです。
作者のエムアイさんのホームページを見る限り、SRCでいくつか著作がある模様で、今作はその影響を受けているように感ぜられます。

雨降りしきる中、命からがら?逃げた少年は、公園で少女と出会い、そして――。という非常にオーソドックスなボーイミーツガールから始まるこの物語は、徐々に生と死が交錯する奥の深い物語へとなっていきます。
基本登場人物はさほど多くなく、また物語自体もそれほど長くはありません。その中で、登場人物たちが願いながらも悩み、悩みながらも苦しむ様子が丁寧に描かれています。

その物語の合間には、なかなか歯ごたえのある戦略シミュレーションパートが待ち構えています。霊気を使ってユニットを生産し、時には還元しながら、有限リソースの霊気をうまくコントロールしないと、後々困るようにできています。およそ5ステージ構成ながら、最初のチュートリアル的難易度から、4ステージ、5ステージ目などは非常に特徴的なステージになっており、幅広く取りそろえられています。
後半ステージはノーマルでさえ考えなくてはクリアできないでしょう。各ユニットの特性を見極めることが大事です。

この手のゲームは、戦略シミュレーションの出来が良くなければ物語は読まれないし、物語が面白くなければ面倒なシミュレーションのやる気が無くなるという、かなり難しいジャンルになります。
しかし、このゲームはその両方を満たしたものと言えるでしょう。

生と死の境界をさまよう彼ら彼女らの物語を読みたい方はぜひプレイしてみてください。

7.レイユウサイ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクションRPG 3時間 全END達成

良かった点

  • アクションはストレスのない良い出来でした。アクションの基本、ヒットアンドアウェイを推奨している点も良かったです
  • マップは各ステージ特徴づけがなされていて、視覚的にも目新しくプレイできました
  • 作りが甘い部分もありましたが、ウディコン中の対応が良く、それらを次から次へと潰していって、快適なプレイ環境を整えていました

悪かった点

  • 鞄の容量制限は、戻ることのペナルティも考えるとあまり嬉しくはないシステムでした。撤廃するか、容量をもう少し広げるか、広げる手段を用意するかした方がいいように思います。(バイオハザードっぽいシステムにしたいなら話は別です。ただ、このゲームにはどちらにせよ相応しくないように思います)
  • 修正はされましたが、やはり最初のバージョンには粗やバグが目立っていました。例えば、敵がいない安全地帯がほぼないため、装備の付け替えが不可能になりかねなかった点や、ジャンプのクールタイムがおかしかった点などです。

レビュー文章

縦横無尽に跳んで! 跳ねて! ヒットアンドアウェイ!

レイユウサイは、敵を倒しながらステージを突き進んでいく2Dアクションゲームです。

このゲームは質のいいアクションが特徴となっています。親切なチュートリアルから始まり、さほど難しくない操作で、ヒットアンドアウェイのアクションゲームを楽しめます。難易度自体はそれほど高くないですが、突き進んでいくにつれてきっちりとボスは強力になっていき、それなりの歯ごたえがあることでしょう。

なお、筆者が勝手にこのゲームの最大の特徴と考えているのは、ジャンプによって縦横無尽に跳び回れることです。ここ行けるの想定外じゃないかなあと思いながらも、ステージを縦横無尽に跳び回れるのはなかなか楽しいです(たまに戻れなくなって焦ります)。 ひのなか、みずのなかとはいきませんが、くさのなか、もりのなかぐらいなら入れます。

物語の方はいたってシンプル。レイユウサイというお盆みたいな祭りで、鎮魂のためにもモンスターを狩る必要があります。プレイヤーはモンスターを狩りまくってもいいですし、徐々に奥に分け入ってみて、ダンカンさんの秘密を暴いてみてもいいです。とにかく自由にアクションが楽しめるようになっています。

ステージを縦横無尽に跳び回りながら、アクションを楽しんでみませんか?

8.うでぃふぇんす!

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
タワーディフェンス 10分 短期のみクリア

良かった点

  • 筆者が知らないだけかもしれませんが、敵の動線をこちらから誘導するという新しいタワーディフェンスでした
  • 最終目標が単なるタワーディフェンスに留まらず、設置したユニットに依存するというプレイヤーにトレードオフを迫るシステムが良かったです
  • 短期、中期、長期と、きちんと用意されているレベルバランス

悪かった点

  • ゲーム中のUIは過不足なくいい感じでしたが、最初の画面から、ゲーム開始までの間のUIがどうにも格好良くないように思えました。
  • 期間は設定できたが、ステージにバリエーションがありませんでした

レビュー文章

うまく敵を誘導して、エターなるを阻止しよう

うでぃふぇんす!は、敵の動線を誘導できるタワーディフェンスゲームです。

このゲームは、空いた時間でサクッとできるお手軽なタワーディフェンスゲームです。しかし、お手軽ながらもそのシステムはしっかりしています。

まず、ユニットはどこにでも配置できます。昨今のタワーディフェンスのように、敵の動線が確定していて、それに沿った道にユニットを配置するのではありません。プレイヤーは好きなところにユニットを置き、それを避けるようにして敵はこちらに目掛けてくるのです。当然、袋小路を作ることはできませんが、迂回路を通らせることはできます。そうしてうまく敵を誘導することが、このゲームの肝になります。

そして、もう一つの肝は、単に敵を撃退するだけがこのゲームの目的ではないということです。
このゲームは、最終的にゲームの完成度というパラメータを上げることを目標としています。この完成度、強いユニットを置いても大して上がりませんが、弱いユニットを置くとそれなりに上がります。つまり、強いユニットだけを置いてクリアしても、最終スコアは良くない結果となるということです。
弱いユニットばかりではクリアは難しい、けれど強いユニットを置くと最終スコアが良くない。そういうトレードオフを考えながらも、リアルタイムでユニットの配置、強化を行っていくということで、なかなか歯ごたえのある難易度に仕上がっています。

短期ならば、わずか6分。空いた時間にサクッと、新しいタワーディフェンスを楽しんではみませんか?

9.ぽちぽちすぴりっつ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
ミニゲーム集 1時間 完全クリア(王冠未達成)

良かった点

  • 簡単操作で、ワンプレイも非常に短いながら、妙に癖になるゲームでした
  • 単調ながらも、似たようなルールでちょいちょい目先を変えてくれるおかげで飽きにくかったです

悪かった点

  • 最初に説明がありますが、セーブとロードのアイコンがぱっと見分かりにくいように思えます
  • どうにも作業ゲーム感はぬぐえません
  • ハイスコア条件にばらつきがありました。一部はすごいシビアですが、一部は異様に簡単でした

レビュー文章

クリックだけのゲームを気づいたら1時間もやっていた。何を言っているのかわからねーと思うが(ry

ぽちぽちすぴりっつは、クリックのみで遊べるミニゲームです。

ゲームの内容は極めてシンプルで、妖精さんが提示してくるパネルをこちらがクリックするというものです。ステージがどれだけ進もうと、このシステム自体は全く変わりませんので、ほとんど何も覚えずともプレイすることができます。何なら、絵柄も手伝って小学生以下にもプレイできるでしょう。

ゲームシステムはこのように単調ながらも、各々微妙なアレンジが加えられているおかげで、非常に飽きにくい作りにもなっています。ワンプレイが短いこともあって、サクサクと簡単にプレイしていけるでしょう。

しかし、ハイスコアを目指し、金の王冠を取ろうというのなら、これがなかなかの難物です。一部の運ゲームはともかく、純粋な反射神経とマウスなしでは(筆者はマウスパッドなので)、金の王冠はおぼつかないでしょう。
トライアンドエラーを繰り返して、見事金の王冠に輝いて思わずガッツポーズしたとき、すでにあなたは術中に嵌っています。

サクッと複雑でないゲームをプレイしてみたい方、あるいは反射神経に自信のある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

10.±ZERO

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
パズル 6時間30分(本編は4時間) 全ステージクリア

良かった点

  • 絵に勢いがあり、感情が豊かに表現されていました。そして、物語もそれに合った勢いを持っていました
  • ゲームの難易度のレベルカーブが見事の一言に尽きます。最初のチュートリアルから後半の難易度まで、きちんと整備されていました
  • 各ステージごとにいろいろなギミックが組み合わさり、考えさせられるいいパズルゲームでした

悪かった点

  • 出来ればオートセーブに対応してほしかったところです。セーブデータを分ける意味があまりないので
  • また、途中からワンキルを含むため、一手戻しやリトライ機能を付けてほしかったところでした。(どうやら最新バージョンでは不安定ながら付いたそうです)

レビュー文章

ギミック豊かなパズルをクリアし、プラスマイナスゼロのその先へ!

±ZEROは、離れると体力の減っていく二人で、様々なギミックを乗り越えるパズルゲームです。
この作品は、何人かの合作です。ウディコンには見かけた限り、後2作品それぞれの作品が出ています。

このゲームの特徴は、豊富なギミックを活用してよく練られた48ステージのパズルにあります。二人が離れるとHPが減っていくというシステムもうまく働いており、ギミックを活用してどこで合流するかまで考えなくてはいけません。
前半のステージこそ、チュートリアル的側面もあってか緩く作られており、すんなりゲームシステムを理解できるようになっています。しかし、後半になるにつれどんどん厳しさを増していきます。特にステージ5、ステージ6に至ると、よく考えないと難しいステージがずらりと揃っています。筆者は残された6-7をクリアした時思わずガッツポーズをしてしまいました。
ネタバレになるため攻略法の開示は差し控えますが、そういう方法かよ! と驚くような解法もあれば、一手のミスも許されない厳密なプレイが要求される解法もあります。

物語はそれを助けるように、非常に勢いのあるものになっています。その勢いの中にも、プラスマイナスゼロを基軸とした、しっかりとしたストーリーラインが形成されています。
物語の進行自体は、ステージのいくつかをクリアすればいいので、全くできないステージがあっても安心です。
パズルゲームで頭を悩ましながらも、バカっぽい二人のやり取りを聞くのも一興でしょう。

パズルゲームに自信のある方もない方も是非、プレイしてみてはいかがでしょうか?

11.魔導銃士ジュノと囚われの姫君

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクションRPG 30分 完全クリア

良かった点

  • 地図、キャラ絵などの全体的な雰囲気は合っていて良かったです
  • UIはシンプルながら、軽快に動作し、イラつきがありませんでした
  • ゲームはシンプルで、シンボルエンカウントのため戦闘の取捨選択が可能で良かったです。お城で特徴を教えてくれるのも親切でした

悪かった点

  • 敵の行動はジャンプと高速移動だけでした。これでは、あまり面白みがありません
  • まとまってはいるのだけど、どうにも物足りなさを感じました

レビュー文章

短編アクションRPGをあなたに

魔導銃士ジュノと囚われの姫君は、シンボルエンカウント制の短編アクションRPGです。
作者のミナミバショウさんは、±ZEROのシステムやステージ作成を担当しています。

この作品は、さらわれた姫を助けに各ステージをクリアしていくという実に王道なアクションRPGとなっています。
戦闘アクションは、基本操作がジャンプと攻撃のみのシンプルな出来になっており、だれでもプレイできるようになっています。また、敗北してもダンジョンを戻されるだけのペナルティのため、初心者でも安心してクリアまでたどり着けるでしょう。

物語も短編としてふさわしい程度の短さで、王道のポイントをきっちり突いたものになっています。アクションの推進力になりこそすれ、邪魔にはならないでしょう。

30分程度でサクッと終わるアクションゲームはいかがですか?

12.育成物語

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
育成RPG 3時間 ストーリークリア(育成中)

良かった点

  • 戦闘システム自体は平易かつスピーディーで良いです
  • 世界観を漂わせる程度の会話は好きでした
  • AIモードはわちゃわちゃ動いて結構楽しいです。戦闘速度もいじれるため、自動戦闘を楽しめました

悪かった点

  • せっかく魅力的な絵なのに、ちょっと立ち絵が小さいように感じました
  • メッセージ速度が遅くて長いです。一応スキップはありますが、ウェイトを減らすなどの対応は欲しかったところです。もっとも、育成時は気になりませんが

レビュー文章

塔を登らせて、自分だけのパーティーを作ろう!

育成物語は、訓練所と呼ばれる塔を登ってパーティーを成長させる育成RPGです。

育成というとなんだか難しそうな雰囲気ですが、まず初めに塔を登るというシステムを理解するために、人数もやることも少ないストーリーモードが用意されています。まずはこれをプレイすることで、塔を登って育成していくというシステムを覚えておきましょう。
大まかには、訓練指示(重点強化項目の指定)、アイテム買い揃え、塔を登って戦闘してレベルアップ、という手順を繰り返すことになります。ストーリーモードなら、その中途で短い物語も展開していきます。
塔を登るといっても、マップがあるわけではなく、戦闘があるのみです。純粋に、戦闘をこなしていって育成していく楽しみを味わえます。

そして、このゲーム最大の特徴は、ストーリーモードを終えてシステムを理解したところから始まります。ストーリーモードでは3人、しかも内1人しか育成していませんでしたが、今度は5人を一気に育成するのです。バランスの良いパーティーにするもよし、特化型のパーティーにするもよし、全てはプレイヤーの手に委ねられています。
再び塔で戦闘をするのは面倒と思う方もいるかもしれませんが、そういう方のために、このゲームにはAIシステムも付いています。また、AIを組むのも面倒だなと思っている方向けに、AIの自動設定機能も付いているなど、至れり尽くせりの出来と言えるでしょう。

あなたも塔を登って、最強のパーティーを目指してみませんか?

13.Life of Dangeon

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 1時間 魔王撃破(おそらくクリア)

良かった点

  • 文字弾幕で情報を渡すという点は斬新でした

悪かった点

  • 文字弾幕の種別も少なく、メニュー画面でも流れるので目が疲れます
  • マップの勉強をしてほしいです
  • バグっぽい挙動が多すぎます
  • エンカウント率が異様に高いです
  • シナリオがわけわかりません
  • チートアイテム・技能を入れる辺りのおふざけはあまり好みではありません。条件がそろわない限り、プレイヤーにとって何の得もありませんし、チート前提のバランスにされると迷惑でさえあります
  • HPを大きくすればいいという安易なボスはどうかと思いました

レビュー文章

目の疲れる世界へようこそ

Life of Dangeonは、作者さんが書いた小説を基にしたという短編RPGです。

ゲーム開始直後から面食らうのが、絶え間なく流れる某動画のようなコメントでしょう。そのコメントに載せて、いくつか攻略に有用そうな情報が流れてきます。
このコメントはたとえメニュー画面だろうと、タイトル画面だろうと、プレイヤーを逃がしてはくれません。目が疲れて画面からそらすまで、常に画面上にあります。

また、RPGとしての出来栄えですが、エンカウント率が異様に高かったり、各所にバグっぽい挙動が散見されますが、各所で色々な敵と遭遇できます。何より、この戦闘中でさえコメントはプレイヤーを捉えて逃がしません。

普通に良いRPGゲームに飽いたあなたに。

14.スーパーキパキパ3

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 1時間20分 完全クリア

良かった点

  • 独特なグラフィックでした

悪かった点

  • 無意味、あるいは無価値なATBでした。狭いダンジョンに相応しくないシンボルエンカウントシステムもありました。どれもテンポが悪いです。
  • ウディタデフォルトメニューのままでした。せめて、相談くらいは消すべきでしょう
  • ストーリーに関与しない各ダンジョンのお使い感はエンディングでかなりがっくり来ました
  • 最初の町内のアクセスの悪さにはうんざりしました。主要設備は入り口近くに固めた方が無難です

レビュー文章

独特な世界へようこそ

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

スーパーキパキパ3は、独特な世界観の短編RPGです。

この作品は、極めてシンプルな短編RPGに仕上がっています。
戦闘はATBの形式をとっていますが、ほぼ関係なく、決定キーを押していれば勝負がつく簡単な仕様になっています。

物語もお使いをきっちりとこなせば、次のステージが解放されていく分かりやすいものです。物語そのものも独特な世界観ながら淡白で、始終山もオチもなくなだらかな印象を受けるでしょう。

ちょっと独特なRPGに耐えられるあなたに。

15.Game Master Lycan

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
TRPG クリア条件不明(プレイ時間20分) 2体撃破

良かった点

  • TRPGっぽい戦闘は斬新でした
  • セリフの言い回しを単語レベルではなく文法レベルで制御しようという試みは面白いと思いました

悪かった点

  • 説明不足の感が否めません
  • TRPG戦闘において、会話のさしはさみは、ウェイトをとっていちいち遅らせるのでなく、上か下にメッセージウィンドウを出して、そこで非同期に更新すると戦闘をやりやすいと思います。今のままでは戦闘のテンポを著しく下げています
  • 独特な改造システムなのですが、それをやってみようと思うほど、デフォルトの仕組みが面白くありません
  • NPCの名前が表示されないから、どれが敵で、どれと敵対して、どれが残った味方なのかすら判別不能でした。セーブ/ロードしかありませんでした。

レビュー文章

TRPGをウディタで再現?

Game Master Lycanは、TRPG風ゲームです。

プレイヤーは3Dダンジョンを巡り、仲間を増やしつつ、敵対する相手をTRPG風の戦闘で撃退してくという運びになります。
TRPG風の戦闘では、いろいろな攻撃手段を利用して戦闘を有利に進めていく必要があります。

このゲーム最大の特徴は、口調レベルで改造できる会話システムや、物語の改造システムになります。単語レベルの置換ではなく、口調レベルでの置換というのは、なかなか面白い試みでした。

TRPG風の戦闘をやってみたいあなたに。

16.夢遊猫イミテイション

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
カードゲーム 8時間(本編クリアは6時間) 裏ボス含めた全ボス撃破(周回中)

良かった点

  • カードゲームの種別は多く、イラスト、能力分類などの質もいいです
  • 獣を始めとした強い愛をイラストから感じます
  • 二つのクリックを使い分けるだけの簡単操作でした
  • カードゲームフェーズでも、直感的に操作できました。また、終了時などは適宜きちんと表示して聞いてくれるなど親切です。シンプルで使いやすかったです。
  • 元ネタがあるそうですが、カードゲームのルールも多種多様な戦略が可能で、よく考えられたシステムだと思いました

悪かった点

  • ややカードの入手機会が限られました。周回可能、あまり入手出来ても面白くないということも鑑みて、悪いと言うと微妙なところではあります
  • 物語がやや飛ばし気味でした。ホームでキャラ図鑑を見て知りたい人は背景を見てねという感じなのだと推測されますが、それにしても

レビュー文章

ケモノ愛に溢れたカードゲーム

夢遊猫イミテイションは、オリジナルのカードゲームです。BL、ケモノ、ショタ要素を含みますので、嫌悪感を抱く方は以下のレビューは飛ばしてください。
作者の明野さんは、以前のウディコンでRPGを出品されていた方です。惜しみないケモノへのこだわりを感じられる作品でした。

今作でも、その獣への並々ならぬ愛が表現されたイラストの数々には圧倒されます。全部で48人にわたる登場人物のほかに、幾つものカードのイラストも見逃せません。

肝心のカードゲームのシステムですが、ドローフェーズ、攻撃フェイズ、終了フェイズ(マナチャージ)を繰り返して進行していきます。先に相手のモンスター3体のHPを0にすれば勝利です。こういうパターンのゲーム形式は割とよくあるので、入りやすい仕組みだと思います。
特徴的なのは、豊富なカードのスキルと、パートナースキルの存在です。各カードはリーダーにするとスキルが発動します。また、攻撃などは各カード固有のスキルカードにより行われます。リーダーを誰にするか、各カード固有のスキルカードをどう使っていくかが悩みどころです。
また、ドローフェーズでは、一般に手札が5枚になるように引くので、ターン終了時にどれだけマナに回すのかが戦いのカギを握ります。全カードをマナに回しますと、回避や防御スキルカードが使えないので、相手から手痛いダメージを受けてしまいます。
この辺の駆け引きもさることながら、基本毎ターン加算されていくSPを消費するパートナースキルの存在が、さらにゲームを多様にしています。そのスキルは、山札から取得したり、マナを貯めたりと、多岐に渡ります。デッキの内容とも相談して戦略を組み立てていきましょう。

つらつらとルールらしきことを書いてきましたが、そういったチュートリアル的要素もきちんと用意されていますので、実戦の中で覚えていけるでしょう。

物語は先述のようなBL的要素もありますが、筆者はさほど気になりませんでした。カードゲームがメインのためか、あまりしつこくない程度の長さで、けれどしっかりした逆転もある質のいいものでした。

本格的なカードゲームを楽しんでみませんか?

17.Sword Witch♭

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 2時間(1プレイ1時間) ラスボス撃破

良かった点

  • マップは分かりやすく、シンプル。ノンフィールドに近いが、黒背景でなく、きちんと背景を表示しているので、雰囲気も確保されていました
  • ウェイトと相手の動きを勘案しつつ、組み合わせて使っていく戦闘システムは楽しいです
  • 指定の場所に行くごとに強くなるから、戦闘もそんなにマンネリ化しません
  • ゲームクリア後も、その知識を生かして最短経路で最大撃破を目指すスコアアタック的楽しみ方も用意されていて、隙がありません

悪かった点

  • フォントは面白いですが、ちょっと小さくて見にくいです
  • ボリュームは小さめです。サクッと遊べるとも言います。

レビュー文章

詰将棋を彷彿とさせる短編RPG

Sword Witch♭は、CTB形式の短編RPGです。

このゲームは、シンプルなグラフっぽいマップを移動していき、戦闘をしていくという戦闘メインのRPGになります。
グラフのノード間の移動には時間経過が伴いますので、できるだけ最短のルートを通って目的を果たしていくと後のスコアが良くなります。また、特定のノードではイベントが発生し、敵と戦ったり、自身が強化したり、敵が増えたりします。こういったイベントを伴うノードを踏んでいきながら、ストーリーが進んでいきます。

戦闘はCTB形式です。つまり、敵の行動が何カウント後に来るのか分かるため、それに合わせてうまくスキルを使う必要があります。また、プレイヤーキャラクターは前衛と後衛にそれぞれ二人います。前衛は攻撃の矢面に立ちますが、物理的な技を使えます。後衛は攻撃を受けず、魔法が使えます。二人の入れ替えも戦略の要となっていきます。

グラフ間の移動、敵との戦闘を効率よくこなしていくと、最終スコアが良くなります。単なるクリアを目指してもいいですが、詰将棋のように、無駄を省いて戦っていくのも面白いでしょう。

サクッと戦略的なCTBを楽しんではみませんか?

18.不思議のMANGA

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
パズルアクション 3時間(周回しなければ2時間) コレクターアイテム全回収

良かった点

  • 漫画という設定を活かしたパズルゲームとして、上手い出来になっています
  • コマの中でも、漫画を活かした漫符的な表現が出て面白いです
  • アイテムの順次解放、配置も考慮してくれているなど、細かいところに配慮が見られました

悪かった点

  • 難易度がハードでも、近くに寄ってガチャガチャでボスに勝ててしまいます
  • セーブ時に、いちいちゲームを終えるかを聞いてくるのは面倒です

レビュー文章

コマは後には戻れない

不思議のMANGAは、漫画という設定を活かしたパズルアクションゲームです。
作者のサカモトトマトさんは、過去のウディコンで漢字RPGという斬新な視点を持ち込んだ方です。

このゲームでは、漫画のコマという表現を活用したアクション、パズル的要素を楽しむことができます。
例えば、コマを進める(次のコマに移動)と、前のコマには戻れません。また、コマに汚れがあると、修正液で消したりできます。こういったアクションを有効活用して、ステージを進めていきます。
また、単なるアクションに留まらず、どのコマに移動するか、どういった風にギミックを作動させるかを考えて、原稿用紙というコレクターアイテムを集めることもできます。その一つ前までに取得した原稿用紙と最大の原稿用紙は右下に表示される親切設計になっていますので、取りこぼしてもすぐ分かります。

また、漫画という設定を活かした演出もこの作品の見所です。HPの代わりに、徐々に画面が薄くなっていくという演出や、水たまりに入るとピチャという漫符的な演出もあります。

是非、漫画的な世界に浸ってみましょう。

19.Dream Story

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 30分 2END達成(最終END達成放棄)

良かった点

  • 物語っぽいものはありました
  • 完成しています

悪かった点

  • マップの作り方が分かっていない節があります
  • 高エンカウント率、レベルカーブの悪さ、特殊技能が使えないバグなど、作りが甘いです
  • 特殊技能も何もない脳筋同士の戦闘になってしまいます
  • 物語の真相が破たん気味のように思えます

レビュー文章

悪夢のようなゲームをあなたに

Dream Storyは、短編RPGです。

ウサギから唐突に魔物の王を倒すよう言われた主人公が、魔物の王を倒しに行くというオーソドックスな展開になっています。
戦闘は通常攻撃とアイテムのみ。敵も状態異常はおろか、特殊攻撃らしきものもほとんど使ってこない簡単仕様となっていますので、誰でも気軽にプレイできます。

悪夢のような体験をしたいあなたに。

20.F.L.O.O.R.

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 4時間20分 完全クリア(一部ミドルボス未発見)

良かった点

  • 戦闘がメインに据えられており、ボスを倒すには多彩な攻撃手段をうまく運用し、適宜スキルポイントを割り振る必要があって楽しいです
  • ダンジョンマップもそれなりのこだわりが見られて、探索するやる気を増進してくれます

悪かった点

  • 戦闘量が多すぎます
  • お金がランダムドロップのため、周回していてもうま味があまりないです。これは、前述の戦闘量の多さの遠因にもなります。

レビュー文章

戦闘、戦闘、また戦闘!

F.L.O.O.R.は、戦闘を主体としたRPGです。RPGといっても、物語要素は極力排除したつくりになっています。

このゲームの特徴は、何と言っても戦闘に重きを置いたことです。全18階層からなるダンジョンを突き進み、ボスを倒していくのが主な目的となっています。
最初こそ、特に何も考えなくても倒せます。しかし、後になってくると、強化や弱体、いわゆるバフ/デバフを駆使しつつ、スキルをフル活用しないと倒せなくなってきます。スキルは、ボスを倒すことによって得られるスキルポイントを使って、強化することができます。有限のスキルポイントをどう割り振るかも戦略の肝となっていくでしょう。

ひたすら戦闘を楽しみたい方は、プレイしてみてはいかがでしょうか?

21.血の穢れを乗り越えて・・・

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 1時間30分 完全クリア

良かった点

  • セリフの言い回しなどが一々純文っぽく独特でした
  • 始終目的のはっきりした物語です
  • 戦闘回数は適切で、MP回復手段が限られるため、そこそこ難しかったです
  • 小説の一節を読んでいるかのようなイベント、映画のワンシーンかのような演出には舌を巻きました

悪かった点

  • 最初の世捨て人のキャラチップは雰囲気を統一した方がいいように思います

レビュー文章

高貴なるヴァンパイアにとっての、血の穢れとは

血の穢れを乗り越えて・・・は、小説のような短編RPGです。

このゲームの特徴は、シリアス気味な世界観の中で描かれる、人間とヴァンパイアの物語です。主に主人公のモノローグを中心に物語は進んでいきます。それは小説の一節のように、どこか詞的で独特な言い回しで、あたかも質のいい小説を読んでいるかのような気分にさせてくれます。
また、イベントは映画のワンシーンのような演出もなされており、良い雰囲気を醸し出しています。
キャラクター同士の小気味良い掛け合いもまた、乙なものです。
このような良い雰囲気の中、物語は始終目的を明示して進みますので、特に迷うことなくプレイすることが可能です。

また、戦闘面においても、MPの回復手段が制限されることから、そこそこ歯ごたえのある戦いを楽しめます。MPを消費するスキルを時には吝嗇に、時には大胆に使っていきましょう。

雰囲気ある物語を楽しみたいあなたに是非。

22.最後の夜

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
短編アドベンチャー 2時間(1つのENDは30分) 全えんど達成

良かった点

  • 短い中でちゃんと雰囲気を醸し出しています
  • 少ない言葉でも、しっかりと成り立っている物語でした

悪かった点

  • 動きが遅かったり、周回前提の割には各動作がのろまでした。セーブポイントが固定なので余計に感じました
  • 選択肢が、どれを選んでいるのか分かりにくかったです

レビュー文章

ざーひゅーどこーん

最後の夜は、お面を付け替えて進む、マルチエンディングの短編アドベンチャーゲームです。
作者のみやのさんは、「かんがえるのやめよ」をプレイしたことがありますが、短い中に雰囲気を詰め込んだ良い作品でした。また、「くるくるり」では、そういうゲームの進行方法があるのかと感心したこともあります。

この作品でも、そういったゲームの例にもれず、短い言葉の中に良い雰囲気が漂っています。そして、それを自作のBGMが彩っています。
物語は、お面を付け替えながらステージを進んでいくことで進行していきます。そこでは、未練だとか、願いだとか、そういった掌編のような一節が泡沫のように浮かんでは消えていきます。
その掌編を越えて、少女のたどり着いた先とは。ちなみに、えんどは全部で4種類あります。

物語を進めるために、探索的要素もあります。移動できる範囲は決して広くありませんが、お面を付け替えることで変わってゆく世界を楽しむことができるでしょう。

短い言葉の中に、物語を感じてはみませんか?

23.魔導のリザレクション

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
パズル 3時間 Normalでクリア(TRUE END未達成)

良かった点

  • 確定要素パズルゲームとして、難しい部類に入るため色々考える必要があって良かったです
  • ステージごとにちょこちょこ情報を入れることで、うまく世界観を表現していました
  • 操作は明快です

悪かった点

  • ほぼマウス操作でできますが、どうせなら通常弾<->特殊弾もマウスワンクリックでできるようにしてほしかったところです。キー操作は可能なんですが
  • 最新バージョンでは削除済みですが、Easyでクリアすると煽ってくるのは人によっては不快感を感じるかもしれませ

レビュー文章

キャラを使い分けて、難関パズルをクリアせよ!

魔導のリザレクションは、タワーディフェンス的なパズルゲームです。
作者のゼノユキさんは、前回のウディコンでRPGによる幻想交響曲を制作した方です。こちらは、王道的なRPGとなっています。

このゲームは、打って変わってややシビア目な難易度のパズルゲームとなっています。
まず、ステージに応じて、幾本かのラインが存在します。どこかのラインに存在する敵は、攻撃されないと1歩こちらに進んできます。デッドラインを越えて進まれるとゲームオーバーになります。これを避けつつ、敵をラインから押し出すと倒すことができます。
敵を押し出す際は、通常弾と特殊弾を使い分けます。通常弾は普通に1歩押し出しますが、特殊弾は選択キャラに応じて、一気に飛ばせたり、凍らせたりできます。また、通常弾と特殊弾はそれぞれ別のものを消費します。
このキャラの使い分け、通常弾と特殊弾の使い分けが重要になってきます。

システムは押し戻しのシンプルなものながら、どうやれば消費を減らせるかを考えねばらならず、結構難しい難易度に仕上がっています。
かくいう筆者も何度かトライしたのですが、TRUE ENDが見れていません。こちらを見るには、先のパズルをさらに時間的に早く解く能力が要求されます。

パズルゲームで頭を悩ませたい方に是非オススメしたいです。

24.じこ×にち

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
現実改変ロールプレイングアドベンチャー 1時間 全END達成

良かった点

  • 短いながら、選択肢は多く、結果分岐も多かったです
  • 性質の発見をしてみたり、いろんな分岐を見てみたりと、やろうと思えばいろいろできるというのは面白かったです。これらを義務化しなかったのも良策だと思います。

悪かった点

  • 物語が色々もやっとします。全END見て、伝えたいことが朧気程度は伝わりますが、十全とは言えませんでした
  • 無理のない範囲で選択肢の前にウェイトを入れておいた方が親切だったように思います。押し間違いやすかったです

レビュー文章

赤い選択肢は

じこ×にちは、選択肢メインで進んでいくアドベンチャーゲームです。

このゲームは、全編選択肢を選ぶことによって進んでいきます。最初の案内人との会話から始まり、ENDに至るまで、選択肢で分岐していきます。選択肢の量は結構ありますが、全部見るのにはさほど難しくはありません。基本的には、各選択肢は、あまり別の選択肢に影響を与えないためです(一部を除く)。

この物語を特徴づけるのは、最初に渡されるナイフです。ナイフをどうするのかは、あなたの選択肢次第でしょう。ENDは全部で5つあります。最初にあなたがどのENDにたどり着くかによって、あなたのゲームへの姿勢が分かるかもしれません。
また、おまけ的な要素として、選択肢によっては性質を取得することもできます。

あなたが選んだ選択肢の先に待つ現実とは。

25.箱庭勇者

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクションRPG 2時間 全ボス撃破(赤い厄災は見ていない)

良かった点

  • アクションゲームとしては良作の出来でした
  • ボスの強さもそれなりで、黒いボスは大分苦戦しました。ボスごとに特徴もしっかり付けられています
  • マップは時間経過で見せ方が変わり、エリアごとに特徴もあって、飽きさせません

悪かった点

  • マウスとキーを使いますが、話しかけるときはキー、攻撃はマウス、メニューは一々マウスなど、操作が面倒でした
  • デスペナルティがいささかきついです。レベル初期化(若干強化)なので、ロードして戻した方が良いことになりかねません

レビュー文章

時々刻々と変化するマップでモンスターを狩りまくれ!

箱庭勇者は、満腹度に気を付けながらマップを徘徊するアクションゲームです。

何と言っても、この作品はアクションゲームとして素晴らしい出来になっています。基本的には、移動はWASD(あるいはアロー)キーで、攻撃やアイテムの使用はマウスのクリックを用いるシンプルな作りです。時間に応じて雰囲気を変えるマップを徘徊しながら、敵をとにかく狩りまくることになります。
しかし、あまりに狩りに夢中になっていますと、空腹になってしまいます。空腹になると、HPがどんどん減っていくので、食べ物を食べるか、拠点に戻って腹を満たすほかありません。
このように、空腹と戦いながらも、マップを徘徊してボスを倒すのが一応の目的となっています。もちろん、ボスを倒さずに、ひたすら敵を狩りまくるのも楽しいです。

筆者の考える、このゲームの最大の特徴は、マップの作りと演出のすばらしさです。それぞれ様相が異なるマップもそうですが、それが時間、天候に応じて雰囲気を全く変えてしまいます。朝焼け、夕焼け、昼、夜中、深夜、晴れ、雨。それぞれの表現が美しく、徘徊する楽しみの一つともなるでしょう。

また、アクションの面でも油断のならない出来となっています。それぞれ用意されたボスは、それぞれ異なる特徴を捉まえて戦わなくては倒せません。回復薬さえあれば何とかなるかもしれませんが。

深く演出されたマップを徘徊するアクションを楽しんでみてはいかがでしょうか?

26.僕は旅商人

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
経営シミュレーション 1時間30分 全END達成のはず

良かった点

  • 馬車を引かせる発想は面白いです
  • 各所にマップを配置して、いろいろできるようにしているのも面白かったです。宝探しならぬ場所探しの趣があります。アイテムも結構種別がありました
  • ランダムエンカウントのような雰囲気にそぐわないこともせず、ダンジョンを用意するようなこともせず、ただ旅商人に特化させたのは良かったです
  • 背景にある物語を考えてみるのも一興で、物語らしい物語がない割には、どうしてだかほかの物語よりはよかったです

悪かった点

  • 正直作業感が否めません
  • 一々メニューで出店を切り替える点、なぜか金が共有されない点など、細かい点で面倒さを感じました

レビュー文章

行商のためなら、たとえ草原の中、塔の中、魔王城の前

僕は旅商人は、荷馬車に乗りながら各地で行商する経営シミュレーションゲームです。

旅商人を目指す主人公が、荷馬車2台、馬1頭を10000Gで売ってもらうことからゲームは始まります。
このゲームは、基本的にはアイテムを拾ったり、買ったりしながらも、それを各所で売りさばいて利益を出すのが主な目的になります。また、特定の人に特定のアイテムを供給すれば、販路が広がっていきます。また、後半になると販路をさらに拡大する技術を教えてくれるキャラも出てきます。
なお、モンスターを簡単なアクションで倒すこともできますが、あくまで旅商人なので、さほど強くはないため、ほどほどにしておきましょう。あなたが強くなっていれば、あるいは町人でさえ殺戮できますが……。

このゲーム最大の特徴は、全体マップから侵入できる多彩なエリアです。町や塔などは当然として、見た目だだっ広い草原でも、橋の上でも、ほぼどこでも侵入できます。侵入した先には人がいることもありますし、モンスターがいることもありますし、アイテムが落ちていることもあります。色々なところを回りながら、行商を楽しめるでしょう。

ひたすらマップを回りながら、行商を楽しんではみませんか?

27.ロンリークエスト

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 3時間30分 全クリア(敵コンプ未達成)

良かった点

  • 演出への凝りが随所に見受けられます。回転を使った転移表現や、過去の回想シーンなどです
  • アイテムをうまく与えるという戦闘システムは独特で、それぞれ応対も与えている点は凄いです
  • 物語は始終いい意味でふわふわしており、安心感がありました。また、落ちもきちんとついています
  • 絵も独自に書いていて、シナリオに色を添えていました

悪かった点

  • テンポの悪さが致命的です。リトライ一つとってもそうですが、全体的に動作がスローモーです。これでは、クリアまでに余計な時間を食ってしまいます
  • 戦闘も含めて無操作時間帯が長すぎます。というか、ウェイトが長いです

レビュー文章

どんな敵にもロンリテキな弱点がある

ロンリークエストは、アイテムを拾い、そのアイテムで敵を倒していくRPGです。

このゲームの最大の特徴は、全くステータスのからまない戦闘です。RPGの戦闘といえば、レベルを上げたり、スキルを駆使して敵を倒すというのが一般的です。しかし、このゲームでは敵にあったアイテムを投げられれば勝ち、誤ったアイテムを投げれば負けになります。
例えば、チュートリアルでは鹿を相手取りますが、鹿せんべいを投げると勝てます。そのほか、総勢28体の敵を相手に、ロンリテキにアイテムを選んで投げていきましょう。

アイテムはマップをくまなく探索することで見つけることができます。
ナメクジには? スライムには? 炎には? そんなことを考えながら、アイテムを集めていきましょう。

ロンリテキにRPGをやってみたい方は、手に取ってみてはどうでしょうか。

28.道の先はみえない_創造

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
パズルゲーム 1時間 完全クリア

良かった点

  • 二画面を起動するというクローン元のアイデアを拝借しつつ、それをウディタで実現させたことに驚きました
  • これ何だろうなと思いながらやっていると、それらすべてがパズルとして必要な要素であって、解いたときになるほどなあと感心さえします

悪かった点

  • プレイに前情報があまりにもありません。せめて、二つの画面を起動してねくらいは言って欲しかったですし、あるいはReadmeに書いておいてほしかったところです

レビュー文章

始め10分は困惑していました。終わり10分は感動さえしてました

道の先はみえない_創造は、大きな特徴を持ったパズルゲームです。

厳密には、この作品は「道の先はみえない」と「創造」の二つのゲームからなります。そして、ここがこのゲームの最大の特徴となっています。
それは、二つのゲームを起動し、同期して動くということです。
創造の方でパズルをいじると、道の先はみえないのマップ接続先が変化していきます。それだけでなく、道の先はみえないの様々なギミックや、マップの変化もまた、創造のパズルをいじることによって達成されます。
なお、この二つのゲームを同期させるアイデアは、HopSlideというゲームから拝借したものだそうです。

初めは、これは一体何を意味しているんだろうかと思いながらプレイすることになると思います。しかし、それら全てパズルとして必要な要素だと理解して解けた時には、なるほどと膝を打つことになるでしょう。
様々なギミックを乗り越えて、全6種類の音符を集め終わった時には、なかなかの達成感を感じられました。

斬新なパズルゲームを体験してはみませんか?

29.邪策の枷

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
パズル+リズム+RPG 4時間 ストーリークリア(裏ダンジョン未クリア)

良かった点

  • リズムゲームをウディタで作ろうという熱意と、それに伴った技術力がありました。しかも、それを戦闘に昇華しています
  • 発想も面白いし、演出も素晴らしく、キャラクターもよくできています
  • エンカウントも、一戦闘が時間かかることをきっちり考慮して、その歩数は大きめに見えます

悪かった点

  • 掛け合いが、世界観どうなってんだといいたくなる部分がありました
  • パズルパートが運ゲーム感ありました

レビュー文章

世の音ゲーマーはこれ以上の難易度をプレイしているのか……(遠い目)

邪策の枷は、リズムゲームとパズルゲームが組み合わさった戦闘が特徴のRPGです。

このゲームは何と言っても、ウディタで再現されたリズムゲームとパズルゲームの完成度が見所です。
戦闘に入ると、軽快なBGMが流れ出すとともに、そのBGMに合わせて敵が8個の領域のいずれかから攻撃を続けてきます。それをリズムよく防ぎながら、ゲージを貯めていき、そのゲージでもってパズルに挑戦します。パズルは、同じ色の球を星座を模した形に並べることで、相手に攻撃をしたり、回復したりできます。

音楽に合わせ、リズムよく敵の攻撃を防ぎさえすれば、理論上どんな敵にもノーダメージで勝つことができますので、玄人にとっては実質レベル上げなどは必要ありません。逆に、リズムゲーに弱くても、数をこなしていけばキャラクターも強くなりますし、プレイヤーの技術力も上がりますので、初心者でもクリアまでは行けるでしょう。現に、ARIAの音ゲーを1か月くらいしかやったことのない筆者でも行けました。

また、音ゲー玄人の方でも、クリア後に解放されるダンジョンでは、歯ごたえのある戦闘ができるようになっています。筆者は何度かトライしましたが雑魚にすら勝てませんでした。

いつも戦闘をリズムゲームでやっていると、正直飽きるのでは? と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このゲームではその辺りをよく考えており、場所に応じて曲も変わりますし、ボスにおいては基本的な戦い方さえ変化していきます。最後まで飽きずプレイできること請け負いです。

また、物語の方もキャラがしっかりと立っている良いものになっています。ただ、背後に気を付けましょうとだけは言っておきたいです。

軽快なBGMにのってリズム良く戦闘してみませんか?

30.UNKNOWN ENEMY

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 7時間30分 ストーリークリア(裏ボス未クリア)

良かった点

  • 骨子となる点はきっちり作りこんでいました。ミニゲームなどの遊び要素もあります
  • それぞれが輻輳的に進んでいく物語は良いです
  • レベル上げという概念はほぼなく、技とオーバードライブの使いどころでどうにかしようというコンセプトは実に好みでした

悪かった点

  • 最初のイベントで救出後も同じセリフになっているなど、細かい部分での作りがやや甘く感じました
  • 輻輳的であるがゆえに、前後関係がやや分かりにくかったり(さすがに日付では無理です)、前後関係を覚えていなかったりしました
  • 戦闘は状態異常が通るかどうかの運ゲームっぽさがありました

レビュー文章

状態異常と戦略で打ち克て!

UNKNOWN ENEMYは、「色々制限のある中、なんとかしてボスに勝つ」をコンセプトに作られたRPGです。
過去ウディコンの出品作の続編にあたるそうですが、そちらをプレイしていない筆者でも問題なくプレイできました。

このゲームは、RPGにありがちな、レベル上げという概念や、装備によるステータス向上という概念を取っ払った作品です。
ステータスの向上は、道中拾えるエレメントというアイテムによってしか行えません。また、装備はあくまでもユニークスキルが使えるようになるだけのものになっています。
こういった制限の中、店で売っているスキルや、装備のユニークスキル、そして限られたエレメントの割り振りを駆使して、ボスに挑んでいくのが基本的な流れになります。

戦闘中においても、アイテム使用後に使用制限ターンがあったり、全ての技はHP消費で行われるなど、持久戦をしにくい構造となっています。このため、純粋に戦略的に勝利をもぎ取るしかありません。
どの状態異常が通るか、どの攻撃が弱点かを見極めながら、うまく立ち回っていきましょう。

なお、脇道的要素としてミニゲームが3つほど遊べます。こちらは、ハイスコアによってアイテムと交換できるものがもらえます。ゲームを有利に進められますが、こっちに嵌って時間が吸われるかもしれません。

また、物語は輻輳的に進んでいき、各々のパートで各自のイベントが進行していく形になります。三国に渦巻く陰謀に巻き込まれつつ、キャラクターが成長していく姿は王道的展開として、とても良い出来になっています。

制限された中でやりくりしてボスを倒すのが好きな方はオススメです。

31.GOURMAND CHATON

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 15分 完全クリア

良かった点

  • キャラクターが3Dだったり、立ち絵が動いたりと、短い中にこだわりを感じました
  • 戦闘も適度なレベルでしかなく、いいアクセント程度に抑えられています

悪かった点

  • 物語に消化不良感が残りました

レビュー文章

凄い、立ち絵がアニメーションしてる!(小並感)

GOURMAND CHATONは、ストーリー主体の短編RPGです。

このゲームは、動く立ち絵、3Dなキャラクターが特徴的です。
会話のたびに可愛らしくアニメーションする立ち絵は、全部で25種類もあり、豊かに感情を表現してくれています。

物語はいたってシンプルで、怪しい人からケーキをもらって人になった猫が、ご飯の邪魔をするというのが筋立てです。安心感のある穏やかなものとなっています。
一部戦闘もありますが、やられたからといってゲームオーバーになるわけでもないので、気軽にプレイできるでしょう。

動く立ち絵を見ながら、短い物語を堪能してほっこりしてみませんか?

32.お月見大作戦

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
脱出ゲーム 30分(1つのENDは10分) 全END達成

良かった点

  • ここはこうした方がいいんじゃないか、こういう風にメッセージを入れようという工夫がありました
  • 謎解きもシンプルで、短さはちょうどよく、各所にいろいろ仕込んでいて良かったです

悪かった点

  • 一部条件がノーヒントもいいところな気がします
  • 作りや謎がやや弱いです。ともすれば、単なるお使いゲームっぽくもあります

レビュー文章

サクッと終わる脱出ゲーム

お月見大作戦は、超短編脱出ゲームです。ワンプレイ長くても10分程度で終わります。

教室に閉じ込められてしまった少女が脱出する手掛かりを探すというものですが、脱出ゲームにありがちなシリアスな雰囲気などは一切なく、始終メルヘンな世界観に包まれています。

教室にはいくつかのオブジェクトがあり、それらの反応を見ながら、アイテムを探していくのが、このゲームの基本姿勢になります。小さな教室ですが、色々な所にイベントが仕込まれています。もらったアイテムをうまく活用して、教室の鍵を入手していきましょう。

ENDは全部で3つあり、教室中をくまなく調べることで入手できるアイテムが分岐のカギを握っています。とは言っても、作中でヒントが出されますので、全てのENDを見るのにさほど時間はかからないでしょう。

空いた時間に気軽に脱出ゲームにトライしてみませんか?

33.箱の中のバーディ

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
ゴルフ式アクション 40分(おまけ含むと1時間30分) 完全クリア(おまけ含む)

良かった点

  • イベント一つ一つが長くなく、短くもなく、過不足なく抑えられており、そのクオリティは非常に高いです
  • 強く打ちすぎると自分に跳ね返ってダメージを受ける、バリアを張るタイミングが大事など、独自性の高いシステムには目を瞠ります
  • 物語は急転直下の展開と、なかなか熱くしてくれるキャラと、ツボを押さえてあります
  • 演出は始終箱の中ということをコンセプトに一貫性を持っていました

悪かった点

  • 物語を進めるつもりでクリックし続けていると、いつの間にか打ってしまいます。開始寸前にウェイトを入れた方がいいように思います

レビュー文章

お前には手足があって俺にはない、頼むぞ相棒!

箱の中のバーディは、ゴルフ式のアクションゲームです。

プレイヤーは狭い箱の中でゴルフのように球を打って、特定のポイントにあるゴールに当てていくというのが基本的な流れです。
しかし、狭い箱なので、球は時として自分にも当たってしまいます。こうなるとダメージを受けてしまうため、適宜いいタイミングでバリアを張る必要があります。ただし、このバリアは無限に張れるわけではなく、壁などに反射した際に入るポイントを貯めた分だけ張ることができます。

ただゴールを目指すだけなら、バリアを張らずともクリアできます。ですから、このゲームの醍醐味は、合間合間にあるボス戦闘でしょう。
ボスは、一定間隔で攻撃を放ってきますので、球をうまく打ってその攻撃範囲から逃げるか、タイミングよくバリアを張る必要があります。ボスへの攻撃は、球をぶつけることで行われます。強く振り抜いてもいいですが、反射で自分に当たると大ダメージにもつながりますので、うまくコントロールする必要があります。

また、このゲームの魅力はステージごとに差し挟まれるイベントにもあります。動く漫画のような演出はテンポもよく、展開はなかなか熱くしてくれます。すべての演出に、箱の中という意識を持たせている点も見逃せません。

ストーリーをクリアすると、おまけ要素が解放されますが、そこではこのゲームの真の難易度が牙をむきます。筆者はクリアできた時思わずガッツポーズをしてしまいました。

新感覚のゴルフアクションゲームを是非やってみてはどうでしょうか。

34.自由ナ人生ハ、イカガ?

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 50分 全END達成

良かった点

  • 物語そのものはいたってシンプルながら、人生というものを軸に三者三様の展開を見せていました
  • 合間合間に選択的な移動を挟むのは、だれを防ぐ意味でも結構重要でした
  • 戦闘の方は、最初はほぼ絶対負けるようなバランスで、相手の行動パターンをパクることで勝てるようになっていて、結構面白い戦闘バランスでした

悪かった点

  • どうにもゆっくり過ぎるというか、伸ばしている印象を受けました

レビュー文章

あなたにとって、自由な人生とは何ですか?

自由ナ人生ハ、イカガ?は、ストーリー中心の短編RPGです。

RPGとは言っても、基本的にはノベルゲームのように物語を進めていくだけになります。
自分の人生が嫌になっている少年のもとに、謎の声が語り掛けてくるところから物語は始まります。それから続くのは、三者三様の自由と呼びうる人生観。それらが交錯し、絡み合いながら物語は進んでいきます。

物語の最後にはちょっとしたEND分岐のイベントが発生しますが、こちらは結構面白いものになっています。相手の動きをよく見ないと、次は勝てませんよとだけ言っておきます。

皆さんも、自由ナ人生ハ、イカガ?

35.夏雲の島の宝船

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
アクション 1時間 完全クリア(収集アイテムコンプリート)

良かった点

  • アクションはとてもシンプルながら、いろいろなギミックを駆使しつつ、アイテムを集めるという王道的な出来栄えでした
  • ボリューム、ギミックの出来、ドット絵の純朴さ、どれをとっても素晴らしいアクションゲームです
  • ジャンク集めやRTAもできるなど、アフターケアも万全でした

悪かった点

  • 特に見つかりません

レビュー文章

古き良きドット絵アクションに感慨無量

夏雲の島の宝船は、懐かしさを感じさせるパズルアクションゲームです。

小さな無人島を舞台に、ギミックをうまく利用しながら5つの宝を集めるのが目的となっています。
それぞれ宝のある位置は、うまくギミックを使っていかないと獲得できません。ギミックは、木箱、磁石、鍵、スイッチなどがあります。木箱を使って足場を作ったり、鍵を使って道を作ったり、磁石を使って飛び移ったりしながら、宝箱を目指します。

さらに、道中でジャンクというアイテムを拾うこともできます。これは、一定数集めるとお助けアイテムなどと交換できるため、見かけたら積極的に拾っていきましょう。全部で120個あり、簡単に拾えるものもあれば、考えて拾いに行く必要があるものもあります。

このように、このゲームは伝統的なパズルアクションとして隙のない仕上がりになっています。
加えて、そういったゲームプレイを懐かしさすら覚えるドット絵と、純朴なBGMが彩ります。このドット絵を見ただけでも、このゲームは良作だろうなあという雰囲気が漂ってきます。安心感を感じつつ、パズルアクションの世界に浸れるでしょう。

ドット絵の世界にどっぷり浸かりながら、パズルアクションを楽しんではみませんか?

36.罪と幸せの四苦八苦(ノアズアーク)

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
推理アドベンチャー 10分 全END達成

良かった点

  • 前回の欠点であった、OPの長さと最初のマップ移動が無くなって、1ステージ構成にしたのは有難かったです。マップも小さくて集中できました
  • 名前ですが、キャラ名を覚えやすいので、意外といい手段です

悪かった点

  • 前作と変わらぬ論理的破綻が見られます。以下、ネタバレのためクリアした方のみ反転してください。間違ってるかもしれないので、誤っていた場合はご一報ください
  • A:Dが嘘をついていない → Dは犯人でない
    B:犯人は嘘を吐いている and Dは犯人でない
    C:Fが犯人である
    D:Aは嘘を吐いている and Fは嘘を吐いている
    F:何もない
    Dが真実なら、AとFが嘘を吐いてる。Dは犯人でないが、Aの否定からDは犯人でなく、Dは嘘を吐いているとなり、矛盾。よって、Dは嘘つき
    したがって、AかFは本当のことを言っている
    Dが犯人なら、Bが嘘つき。すると、Cは真実を言っているから、Fが犯人となり矛盾。よって、Dは犯人ではない
    Aが嘘つきなら、Dが嘘を吐いていないが、Dは犯人である場合になる。しかし、Dは嘘を吐いているから、矛盾。よって、Aは真実
    Bが嘘つきなら、犯人はうそをついていない。すると、Fを犯人として矛盾はない。この場合、犯人はF
    Cが嘘つきなら、Fは犯人でない。Bは嘘をついていないから、犯人はD以外の嘘つき、したがって、犯人はC
    Fが嘘つきなら、B、Cは真実を言うから、Fが犯人。矛盾は生じない

レビュー文章

ロジックパズルにご招待

罪と幸せの四苦八苦(ノアズアーク)は、推理アドベンチャーゲームです。
作者のJumpakuさんは、以前のウディコンでも同じようなゲームを出品しており、このゲームはその続編にあたります。また、今回のウディコンでは、±ZEROの絵も描かれているそうです。

このゲームは、ロジックパズルに近しいものです。それぞれの証言を聞き、嘘つきを見破りつつ、犯人を見つけ出すというのが基本的なスタイルになります。
嘘つきは、論理学的な意味での否定を行うので、AならばBの否定がAであり、かつBでないになるようにシナリオが組まれている模様です。解答が複数あるような気もしますが、筆者の勘違いかもしれません。

ちょっとした時間に、ロジックパズルに挑んでみませんか?

37.Endlose Villa

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
ホラー探索ADV 15分 全END達成

良かった点

  • 最初に説明があまり入らないのは、プレイしやすさを狙ってのことで、これは良かったです。テンポが良くなりました
  • 色々な死に方があり、それぞれ演出も凝っています

悪かった点

  • 最初の羽についての言及がありませんでした
  • あまりにあっさりしすぎていました。物語っぽい物語がありません

レビュー文章

まあ、昔は身長より低い高さから落ちても死ぬキャラクターもいましたし

Endlose Villaは、短編のホラー探索アドベンチャーゲームです。

基本的には、館の中を探索していくというゲームになっています。館自体は一つのマップのため、探索にさほど時間はとられないでしょう。
館の中では、様々な現象が少年を襲います。その現象一つ一つを乗り越えて、無事館から脱出しましょう。

さて、このゲームの醍醐味は、その様々な現象です。早い話が、死にます。スペランカーもかくやという感じで死にます。その死に方のバリエーション、演出ともに力が入っています。そして、死に続けることによって道は開けるでしょう。
ENDもとい死に方は15種類ありますが、全部見るとしても15分程度の超短編になっています。

空いた時間に、サクサク進んでサクサク死んでいく探索ゲームはいかがでしょう。

38.ラピッドスティール

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
シューティング 30分 ノーマルでクリア(ハード挑戦中)

良かった点

  • 開始のコックピットが開いたり閉じたりするような演出は良かったですし、それが大したロスになっていないのも良かったです
  • ウディコン中に、敵の球を反射する機能やハードモードが付加され、より深みが増しました
  • 反射機能が付いたことで、今までのような逃げ回りではなく、むしろ弾に向かいつつ反射させるスリリングなプレイスタイルが使えて結構楽しいです

悪かった点

  • 立ち絵を用意したのにおまけくらいにしか使えず、イベントなどもない簡素な作りになってしまったのが残念でした。なお、後のバージョンではやや改善されています
  • アイテムもないため、自分を強化する楽しみがあまりありませんでした

レビュー文章

ウディコン中にたゆまぬ進化を続けたシューティング

ラピッドスティールは、3種の武器を使い分ける横スクロールシューティングゲームです。

プレイヤーが使うことのできる武器はそれぞれ、通常弾、拡散弾、爪です(筆者が勝手に命名しています)。通常弾は前方に弾を発射し、拡散弾は後方に発射したのち、前方に広がるように拡散し、爪は近距離に攻撃します。
これら三つの武器は使用するとゲージが減っていき、ゲージが無くなると発射できません。このゲージは自然回復するため、押しっ放しを抑える仕様になっています。
これらを使い分けながら、ボスを倒すまでがゲームの流れになります。1ステージのみのため、気軽にプレイできるでしょう。

しかし、この作品はこれだけにとどまりませんでした。ウディコン中に度重なる改良がくわえられたのです。ノーマルモードの実装、爪による攻撃反射、体力性(元はワンキルされた)、スコアアイテムの追加、サブボスの追加、ステージ背景の改良、軽微な物語の追加。筆者がちょっとプレイしていなかった隙に、シューティングゲームとして進化していきました。
その上、進化したとはいえ、そのお手軽さは変化していません。

お手軽なシューティングゲームをプレイしてみてはどうでしょうか。

39.怪盗ユリリンの王城からの脱出!

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
探索RPG 40分 完全クリア

良かった点

  • 即死をあらかじめ明言してくれるのはありがたいです。そのつもりでプレイできます
  • 探索ゲームとしては要点が抑えてあり、各ステージレベルでしか考えなくていいから、短編としては良い出来となっています

悪かった点

  • パスワード入力が決定キー入力を継続で受け取っているせいで、パスワードを入力してくださいの部分で決定キーで文章を送るとすぐにそのまま行ってしまいます
  • 南京錠などのアイテムが小さくて見にくいです

レビュー文章

ジュエリー目指して即死トラップを掻い潜れ!

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

怪盗ユリリンの王城からの脱出!は、探索系RPGです。

このゲームは、かなりの量の即死トラップをかいくぐり、謎もちょいちょい解きながら進めていくことになります。中には、予想しがたい角度からくることもありますので、セーブは常にしておきましょう。
謎解き要素はさほど難しくなく、ちょっと考えればわかる程度なので、クリアまで迷わず進めることができるでしょう。

また、要所要所では戦闘も行われます。状態異常などを駆使すれば、どうにか乗り切れるレベルです。がっぷり四つに組み合えば負けますので、怪盗ですし積極的に卑怯な手を使っていきましょう。

即死トラップをかいくぐりながらの謎解きに挑戦してみませんか?

40.REBIRTH ・TOWER

ジャンル 筆者クリア時間 筆者クリア状況
RPG 50分 イージーでクリア(ハードは放棄)

良かった点

  • ガチャシステムは結構面白いです
  • 技のバリエーションを取りそろえたり、ガチャで手に入るアイテムを豊富に取り揃えたりしていました

悪かった点

  • 戦闘が完全に運ゲームかつ麻痺ゲームになっており、運ゆえのリトライ前提はプレイヤーに落ち度がないため本当に面倒でした
  • 攻撃のミス率が異常に高く、ミス待ち運ゲームになっています
  • 状態異常耐性つけてバリエーション作らないから、全員似たような方法で倒せてしまいます

レビュー文章

麻痺頼みで生き延びます!

REBIRTH ・TOWERは、戦闘メインのRPGです。

このゲームは、ひたすら塔を登って敵を倒し続けるゲームです。30階層にわたる戦いを繰り広げる必要があります。戦いの結果得られたうつジェムを使って、ガチャを回すことで、装備などを強化することもできます。

肝心の戦闘部分ですが、始めこそ何も考えずに倒せますが、後半は敵の火力がインフレし、まともにやっていては勝てなくなります。敵の攻撃からの回避を祈りながら、麻痺をぶち当てていきましょう。

回避と麻痺に頼った戦闘を体験したい方に。

後半へ続く