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28. DayDreamDreamer

ジャンル 作者
RPG Rentalize
プレイ時間 プレイVer クリア状況
12時間 + 3時間 1.017 - 1.031 トゥルーエンド

良かった点

  • 冒険していると感じられる雰囲気の良いJRPGでした
    • フィールドは世界を感じるほどに広大で、探索できる要素も散りばめられています
  • 後半になるにつれて歯応えのある戦闘が楽しめます
  • 選曲が素晴らしかったです

気になった点

  • 戦闘のUIについて、色々な要素があるために最初は取っ付きにくく感じました
    • 特にリング式の選択UIについて、横の切り替わり時に見た目が変化しないのもあってやや使いにくかったですが、アップデートで改造が入りました
  • 状態異常周りのアイコンについての説明が奥まったところにあります
    • 強く戦略に直結するので、可能であれば戦闘中に説明が見られると嬉しかったです

レビュー

JRPGの原液

DayDreamDreamerは、RPG然としたRPGです。何よりもRPGというジャンルが似合うゲームとも言えるかもしれません。
広大なフィールドを思うがままに探索し、エンカウントする雑魚や立ちはだかるボスをサイドビューの戦略的な戦闘システムのもとで打倒していく王道的な設計となっています。

探索することになるフィールドは広がりを感じられるようなデザインとなっており、かつロケーションに合わせた変化がふんだんに盛り込まれているものとなっています。かてて加えて、この様々なロケーションのほぼ全ては地続きで存在しており、歩き回るだけで世界を巡っているという感覚を強く覚えることになるでしょう。
このロケーションの変化と確かな接続性が、RPG的な冒険をしているという空気感を印象的に演出しています。

加えて、そのフィールドはただ広いだけの殺風景なものではありません。各ランドマークにおいては、物語の進行はもちろんのこと、サブイベントなども充実しており、各地を巡る原動力がそこかしこに散りばめられたものとなっています。
探索しながら戦闘していくことになる広大なフィールドの疎性と、イベントのある各地点の密性の塩梅がちょうどよく、冒険する楽しさもシナリオ駆動で先に進む魅力も同時に感じられることでしょう。

そうして進行することになる本編シナリオ、あるいはイベントの中で避けては通れないのが強力なボスの数々です。
そのボス戦における戦略性を語る前に、このゲームはいささか特殊かつ戦略的な戦闘システムを抱えているため、まずはそちらを説明します。

戦闘画面

戦闘の基本システムはCTBに近く、左下の歯車にある待機時間とそれが示す順序でターンが回ってきます。この待機時間はスキルによって決まっており、強力なスキルほど次の行動が来るまでの待機時間が長くなりがちです。また、スキルによっては詠唱時間が別途あるため、発動までにラグがある場合もあります。
この行動順を上手く制御し、補助のタイミングや回復のタイミング、敵の攻撃の対策のタイミングなどを考慮して戦略を回していくのが重要となってきます。

また、各キャラクターは戦闘前にも戦闘中にもその立ち位置を変えることができます。立ち位置には主に二つの効果があり、その一つとして前衛か後衛かによって攻撃性能や防御性能が変化することが挙げられます。
前衛なら攻撃性能が上がって防御性能が下がり、後衛ならその逆です。このため、強い攻撃をする時だけ前に出る、相手の強力なスキルを受けるため全員下げるといった戦略もあり得ます。
加えて、必ずしもその影響を受けないキャラクターやスキルもあるため、それぞれのキャラクターの特性に合った位置に動くこともまた大事になってくるでしょう。

第二に、立ち位置は効果範囲に影響を及ぼします。多くの範囲攻撃は一定の大きさのサークルで表されるため、密集していると全てのキャラクターがダメージを受けてしまいます。一方で、分散していればダメージを受けるのはサークルに含まれる一部のキャラクターで済みます。
それと同様に、回復も範囲が決められているため、こちらは密集したほうが有利となるでしょう。
性能の上下や次に来る行動などを十分に勘案して、適切に移動を挟んで立ち位置を柔軟に変えていくのが攻略の上で重要な動きです。

この、行動順を管理し、移動により効果範囲をコントロールする戦略的な仕組みの上で、プレイヤーは戦い方を練ることになります。加えて、強敵として立ちふさがるボスに至っては、さらにもう一段ギミックが用意されていることも多いです。
ボスのギミックを攻略して勝利を掴み取るには、行動順や位置に応じた柔軟な選択と、活用するスキルが肝要になります。スキルは、各キャラクターの固有スキルに加え、事前に装備によって構成を変えられるものもあります。これらの組み合わせが、重要なウェイトを占めることになるでしょう。
使ってみたことのなかったスキルを採用するだけで、ボスに楽勝することもあり得ます。相手に対して有利を取れそうなスキルを考えて、戦略を嚙み合わせてボスを蹂躙しましょう。

そうして様々なボスを打倒していくことで、ゲームのシナリオは進行していきます。広大なフィールドを冒険し、仲間を増やし、ボスを撃破していくそのJRPG的な過程の先をぜひとも体験してみてください。
また、サブイベントも色々と存在するため、以前訪れた場所を再訪するのも一興です。何か新しい発見があるかもしれません。
ぜひとも世界中を巡って、色々な場所を訪れてみましょう。

広大な世界というフィールドを周り、装備を集めたり仲間を集めたりしつつ、強力なボスを戦略的な座組で打ち破っていく、その体験はまさにRPGそのものとも言えます。
JRPGに飢えている人にお勧めの作品です。

感想

一言で言うなら、まさにやりたかったJRPGです。こういうJRPGを遊びたいというJRPGの具現であり、RPGの原体験という琴線に触れる作品でした。
このゲームに対して筆者が非常に好意的であり、都度都度において感動しながらプレイしていたのはこういった個人的な事情もあるので、DayDreamDreamerなんでも褒める妖怪だと思ってご了承ください。やりたかったRPGをそのままお出しされたら楽しいのはそれはそうなので。

まずはフィールドのことに言及します。
かなり広大であり、何よりも地続きであることから冒険しているということを強く感じられるマップとなっています。
真の序盤はともかく、かなり最初の方から色々なところに行けます。関係ないダンジョンに乗り込むこともできますし、いきなり変なところに行くのも可能です。かなり高い自由度を備えています。
その一方で高い難易度のものは色付きで表現されるなどのケアもなされているので、実力から離れたところで深追いすることもありません。細かい配慮。

その高い自由度のもと、各地のロケーションは大きく様変わりし、雪国から腐敗した土地、遺跡から都市まで、見目という面でも大きく印象を変えてきます。
地続きでロケーションの変化を感じ取れるマップを歩き回っていくことで、より広い世界を巡っているという印象を強く覚えることになります。この体験は非常にRPGとして良く、常にわくわくした気持ちで世界を周りつくすことができました。

この地続きであるという体感はそのまま冒険しているという感覚に強く結びついていて、歩き回って実際に冒険しているんだという印象をダイレクトに感じ取ることができるようになっています。
ファストトラベルや鉄道という要素はあれど、各地点は確かにつながっていて、実際に歩いてそれをつないでいくことになるため、一切分断された印象を受けません。

そうした地続きで広いフィールドを有していながら、要所要所には探索する価値のあるものを配していたり、訪れた先にはシナリオ進行の他にもイベントを用意していたりと、小さな面でも大きなくくりでも程よく要素が散りばめらています。
この塩梅が非常に良く、広大なフィールドを歩き回っているという意識を失わない程度にはまばらで、何もないなとは感じない程度に密であり、ワンパターンだなと思わない程度に緩急がついています。

そうした探索要素の幅が広いのも良く、新しいダンジョンが顔をのぞかせたり、強力なアイテムがあったり、変なイベントが起きたり、仲間が増えたり、ファストトラベルの解放まであったりと、より取り見取りです。
様々な主要要素をクリアした後ですら、ウルカノを仲間にしていなかったり、もう一人の管理人がいたり、その他の細かいイベントがあったりと、いくらでも探検できる裾野の広がり方をしています。世界を冒険する楽しさは尽きることがありません。

こうした実際の広さと要素の充実さが合わさり、世界の広大さと奥深さの乗算によって圧倒的なまでのゲーム的な体積を擁している作品となっています。

続いて、シナリオの話もします。
ファンタジー風の世界観に対し、適度に現代的な銃器なども入った混合した世界観を形成しています。これは割と都合の良い世界観となっており、ファンタジー要素やテクノロジー要素で良い塩梅に物語を転がせますし、びっくりするほどユートピアのような変な要素を入れても、そこそこ親和性があります。

そして、この世界観にもきちんとシナリオ上の意味があるというのも素晴らしいですが、それに加えて各要素をきちんと拾って構成しているという点も優れています。
魔法や銃器、種族といった存在をただ設定するのではなく、実際にプレイアブルで魅力的なキャラクターとして配し、イベントやシナリオで上手く描写をしています。文字上の世界ではなく、表現として活き活きした世界が描かれていました。

加えて、展開は変則的ながらも王道的でもあり、ノーマルのラスボスは言わずもがなで気持ちがある意味では最高潮に達しますし、トゥルーはもはや言葉に表す必要すらありません。筆者の弱いところが全て狙い撃ちされているような展開です。というか多分、JRPG好き全員の弱点です。
展開に必要な要素自体は中盤あたりから匂わせているため、そこから終盤にかけての展開はある意味では予想できるものと言えますが、それ以上に求めていた展開と言えます。ラーメン屋のラーメンみたいなものです。

またシナリオを回すキャラクターも良く、それぞれが個性的で魅力のある性質をしています。
個人的にはウルカノを推しています。ウルカノ、ウルカノって見た目をしている上に、ウルカノという感じの性格をしているのが凄いです。これは因果が逆で、ウルカノっぽいキャラクターにウルカノと付けたセンスが凄いのかもしれません。
サブキャラだと思っていたので、仲間にできた時は嬉しかったですね。

続いて、戦闘の面白さについても話しておこうと思います。
歯車のUIで表されたCTBっぽいATBであり、行動順や戦闘フィールド上の位置を勘案して戦略を練っていくタイプです。
まず敵の状況まで観測できる行動順制御がある時点で戦略的ですが、ここにフィールド上の移動があることで、別次元の戦略性も生まれています。

フィールド上に散らばっていると相手の強力な範囲攻撃の影響を最小限にとどめられますが、バフの範囲に入れなかったり、一斉に回復できなかったりというデメリットもあります。また、場所によって性能も変化するので、そのキャラクターのやりたいことに合わせた立ち回りや位置調整も大事になります。
このあたりのメリットとデメリットを考慮しつつ、行動順を上手く使うことでメリットだけを享受していくこともできます。
ここを考えて行動を組んでいくのが楽しく、上手く戦略がはまり最大火力を出したり、ギリギリで立て直せたりすると非常に気持ち良いです。

戦闘バランスは、こちらの能力も強けりゃ相手も強いタイプのバランスであり、どちらが強みを押し付けられるかで勝敗が変わります。
このためバフデバフはもちろん大事であり、頑張って鋼糸を24つけて光輪で最大強化してぶっ放せばとんでもないダメージが出ます。どれくらい付ければワンキルできるか分からないからちょっと余分に付けすぎるのもご愛敬。
一方で、バフデバフしてたら波状攻撃に沈むことも多々あるので、それより殴ったほうが良いケースもあります。状況や相手によって適宜戦略を切り替えていくのも肝要でした。

とにかく、どんな行動が強いか、どんな組み合わせが強いかを考え、その上で、敵の強みを退けるための戦略を立てないと勝てないバランスです。そして、そこが考え所であり楽しいポイントとなっています。
どういったスキルを付けて対策とするのか、メインウェポンは何で攻めるのか、相手の強行動に対してどういった戦略をとって安定化させるか、事前の準備とその場のアドリブ双方で楽しめる戦闘となっています。

この戦略性はもちろんボスに顕著であり、魔女を始めとして割とギミックボスが多い印象を受けます。
例を挙げれば、アンチマレフィキウムのボスは回復行動を反転させてくる腐敗で場を混乱させてきます。これに対策を立て、その上でそれ以外の行動にも回答を用意する必要があります。
筆者は???の二回目に永久にメイクシフトされるなど、色々なボスに初見で敗れていますが、その経験をもとに戦略を立てて撃破しています。魔法を見直して火力を伸ばす、耐性を考慮して枠を整理する、技に対抗して使うキャラクターを変えたり位置を変えるなど、色々と戦略を立てて挑むのは楽しいです。

個人的に戦っていて一番楽しかったのはノーマルエンドのラスボスでした。
とにかく足が速く、火力も十分の強敵でした。少なくとも密集していると即座にやられるので、できるだけ離しておいてもなお強かったです。
味方サイドでは特定ケースで大活躍していた魔法の分捕りや無限魔法がこちらに牙をむき、改めて異常に強い能力であることを分からされます。ヒュギエイアを分捕られた時は軽い絶望を覚えました。

真のラスボスの攻略にあたっては魔女のスープが刺さっていて、強化解除手段として異様なまでに優秀だなと認識を改めていました。アイテムも有効活用すれば強力な武器になります。
このラスボスは強制睡眠+睡眠という初見殺しをやってはきますが、それ以外は結構まともなので、正直ノーマルラスボスのほうが強く感じています。ランダム魔法のどれを引かれるかも結構寄与しそうではありますが。

また、戦闘から少し離れますが、武器にスキルが割り当てられ、これを何度か使うと習得して外してもスキルが使えるようになるというシステムも秀逸です。感覚的にはFF6の魔石みたいな感じ。もっと近いシステムもあった気がする。
どんなスキルでもまず一定回数使ってみる動機になりますし、その中で何となくスキルの使いどころを学習できます。新しいスキルを触る導線、それを何度か使って把握するタイミングの提供の双方を兼ねており、色々なスキルを上手く使って攻略するゲーム性とも噛み合っていました。

このように、このゲームの良さの10割はフィールドの設計で、あとの10割はシナリオで、残りの10割は戦闘の面白さで構成されています。つまり300%良いゲームです。何ならキャラクター性の良さなどもこのゲームの楽しさの一つなので、300%では済まないかもしれません。シナリオに包含されそうですが。

それ以外にもいくつか細かい好きな点があるのですが、それを挙げるとキリがないので、いくつか紹介するのにとどめます。

まず、フィールド上のアクションでアイテムを回収できるシステムが良いです。オブジェクトに干渉できるという体験が、間をつなぐ要素としても機能しています。
これ以外にもワイヤーアクションができるなど、ただ歩き回るだけでないフィールドギミックが散りばめられ、マップに変化を生み出していました。

後は、村の到達不能領域で家を見切れさせていることで、村としての奥行きを演出しているのが好きです。プレイヤーが移動できる範囲が全てではなく、それ以外にもちゃんと営みがあり、そうして世界が成り立っているという感じがします。

さらにごくごく細かい点として、リベイアを竜の巣で呼ぶとちゃんと本体が動くなどの芸が細かいところも良いです。局所的な例外処理にも手抜かりはありません。

そして最後に、選曲が素晴らしいです。
あらゆる場面の曲がシーンに合っており、かつそのシナリオと共に印象に強く残るものとなっています。
殊にボス戦闘曲は非常に良く、仕事中に頭で勝手にリフレインするくらいには好きなものになっています。URL知りたい。

ここまでおおよそ良い所しか書いていないので、バランスをとるために気になったところについても触れておきます。
まず、戦闘のUIは割とごちゃごちゃした印象を受けます。慣れてくれば情報がまとまっているのですが、初見ではどこを見るか判然としにくいデザインになっているように感じました。
例えば、初見でチャージで増えたものを見逃していたり、リング式の選択UIを横で切り替えた時に変化に気づかなかったりしていました。

特にリング式UIの横切り替わりについては、切り替わった先のリングと形が一致していること、アイコンの色など分かりやすい点で差異が無いので形で見分ける必要があることなどから、そこそこ難しいものになっています。
なので、個人的にはアップデートで更新された押し込められている設計のほうが好きではあるんですが、それはそれで要素が多くて分かりにくいというのも分かります。分離式のほうが総合的なキー押下数は減りそうですしね。

後は、即死とのイベントバトルを越えないとセーブできない幽霊船や、なんとなく勝てそうになる負けイベントなど、若干厳しいイベントバトルがありました。
負けイベント自体は展開上アリだとは思っているんですが、時間の都合上、数ターン経ったら強制的に敗北くらいのバランスが嬉しいです。何となくいけそうだけど絶望的な技もあってジリ貧で負けるという体験それ自体は何だかんだ良いなと思うところはあれど、徒労に感じる面もあります。

このあたりの不満点はあれど、後からこの感想を書くために無理やり引っ張り出した程度には感情に残っていないものとなっていました。恐らく、他のプレイ体験が良すぎて消えたのだと思います。強烈なプラス要素は、多少のマイナス要素を押し流しますからね。
最終日手前でトゥルーを目指している時、更新に気づいて入れてみたらリングUIに改修が入ったところで、そういえば使いにくいと思ってたなとようやく感じたレベルです。個人的には良いアップデートだなと感じていました。

本当にやりたかったJRPGがやれたので、個人的にはウディコンはこのゲームをやれただけでも十分満足しています。そして、そういうゲームがいっぱいあるからウディコンは楽しいですね。

29. 女神の迷宮

ジャンル 作者
ハクスラRPG Karukus
プレイ時間 プレイVer クリア状況
6時間 1.0.14 冒険者クリア

良かった点

  • 難易度を上げたメリットがあるというのが面白かったです
    • 通常難易度とみられる冒険者では歯応えがありつつも突破できる良いバランスでした
  • エンチャント装備を使いつつ、適度に装備を更新していくハクスラが楽しめました
  • 装備のバリエーションや個性が豊かで面白いです
    • 道連れのキャラクターも個性豊かでした

気になった点

  • ダンジョンが殺風景でやや広い印象を受けました
    • 一部ダンジョンはその限りではありません
    • 特に広い部屋で周囲を確認しても何もないといったことが良くあったので、ミニマップなどがあると緩和されるかもしれません
  • 料理を一気に食べさせたくなることがありました

レビュー

装備を回してダンジョンに挑もう

女神の迷宮は、装備をベースにしたハクスラ風味のRPGです。
迷宮に潜り、装備を拾い集めてパーティーを強化してその攻略に挑む流れとなっています。

迷宮はランダム性のあるダンジョンとなっており、彷徨っているとランダムエンカウントで戦闘が始まります。
この戦闘を切り抜けながら迷宮を進んでいき、最奥まで到達できればクリアとなります。最奥には強敵であるボスが待ち構えていることもあり、そのクリアは一筋縄ではいきません。
また、そこそこ火力が高いバランスのもと戦闘が進行するため、油断していると雑魚にも手痛いダメージを負うことになります。消耗を最小限に抑えるには、適度にリソースを切りつつ油断せずに戦うのが肝要となるでしょう。

こうした困難に満ちた迷宮を攻略する最大のカギとなるのは、迷宮に点在する宝箱から入手できる装備です。
グレードアップした装備が拾えることはもちろんパーティーの強化につながりますし、場合によってはエンチャント効果と呼ばれるものが付いたレアリティの高い装備を拾うこともできます。
エンチャント効果は、シンプルなステータスの向上から状態耐性までランダムで付与されるため、強力なエンチャント効果が付いた装備を手に入れることができれば、攻略は一気に楽になります。
雑魚との戦闘による消耗に耐えながら、宝箱を求めて迷宮を探し回っていきましょう。

また、攻略にはパーティー編成も重要です。近接のファイター、防御のバスティオン、補助のメイド、魔法のウィザードなど、いくつかの職種から4人までを選んでパーティーのメンバーを構成できます。
バランスよく前衛と後衛を整えた態勢であれば、道中もボスも戦いやすくなるため、これがスタンダードな攻略スタイルであると言えるかもしれません。
しかし、後衛だけや脳筋だけといった偏ったパーティーで攻略することも可能です。好みのメンバーを選んで迷宮の攻略に挑みましょう。

迷宮でたくさん拾える装備の中から、エンチャント効果も加味しつつ自分なりに取り回していき、雑魚やボスとの戦闘をより有利に進めていくというループが回るハクスラが魅力的な作品です。
また、装備を積極的に取り換えて性能の強化を図っていく中で、運良く強力な装備に出会える楽しみもあります。
装備を積極的に拾っては回していき、迷宮最奥のボスを打倒していきましょう。

感想

無心でダンジョンに潜ってハクスラするのは楽しいので、そのループに上手くハメてくれるこの作品も楽しいです。
相手の火力が高い代わりにこっちの火力も高いバランスをしているので戦闘のテンポも良く、武器の吟味を適度にしながらダンジョンを突き進めます。特にメディックが中盤くらいで習得する自動回復が入ると、戦闘後のメニュー開閉すら不要になるので凄く快適に周ることができました。

筆者は中盤まではグラップラーによる最大火力をバスティオンで補佐し、メディックが回復しつつレイダーが良い感じに立ち回るムーブで進めていました。グラップラーの連続攻撃で火力は大体担保されるので、バスティオンがちゃんと周りをケアできていれば割と問題なく動けます。
ただ、相手の火力もそこそこあるのでバスティオンに集中放火されると怪しい時もあり、冒険者でこれなので超克者だとより厳しそうな印象です。もう少し考えた立ち回りがいるかもしれない。
レイダーは強奪で採用しているところが大きかったのですが、メッセージが流れるのが早くて何を獲ったのかはよくわかっていませんでした。多分換金か固有ドロップを盗んでいるはず。雑魚戦ではむしろ巻き上げるを連打するのが、全体攻撃なのもあって強いムーブに感じました。

また、中盤以降はレイダーを葬儀屋に差し替えた攻撃に比重を置いた編成にしています。中盤あたりから雑魚が苛烈なのもあり、基本的に高い火力で相手を先に殲滅させていくのが大事だと感じました。下手に相手が残ると高火力の一斉被弾でピンチになりかねない。
バスティオンがいればデコイさせて1ターンくらいはもつので、そこを正念場とばかりに殲滅していました。
正直一体しか存在しないラスボスより、道中で大量に出る雑魚敵のほうが怖く、撃ち漏らすとあわや全滅というところまで来ます。あな恐ろしい。

拾える武器のバランスも良く、ネームド装備を拾ってはとっかえて使いつつ、適度に性能差で回っていく良いハクスラが楽しめます。
4人ぶんの5ライン装備くらいが思考のちょうどいいラインな感じがしていて、これ以上増えると大変になるギリギリのラインを突いている印象です。
実は付加効果まで加味すると考える範囲が広がるところもあるんですが、それより性能差が目に入るので上手く回転するという面がありました。感覚的には付加効果も加味して状態異常耐性なども表示されるリッチなステータス画面がある方が良さそうにも思えるんですが、プリミティブなパラメータだけが見える簡素なものだからこそ、装備をアレコレ入れ替えられるという節もありそうです。状態異常耐性が減るのが目視出来たら、装備の入れ替えにちょっと躊躇しそう。

パーティーメンバーを自由に組み替えられる都合上、ダンジョンでは割と死に武器を拾うこともあります。筆者が葬儀屋とグラップラーを入れるというピーキーな選択をしているのが悪いところもありそうですが。
グラップラーの武器ドロップは特に渋くて、最後の最後にようやっとエンチャント付きのものを拾えるレベルでした。ほぼずっとパワーフィストで通していたし、何なら左手は最後までパワーフィストです。よく戦力になったなあ。
そういう意味では一つだけ強い武器が落ちれば十分な葬儀屋は優秀でした。全体攻撃がちょっとでもかすると瀕死になるスリルはありますが。

ダンジョンについては割とだだっ広いという印象があり、結構歩き回ることになります。その割には殺風景なので、このあたりの探索の楽しみはあまりないかもしれません。アイテム回収と戦闘のための場所という感じ。
その分、研究所みたいなデザインされたランダム性があると割と印象が違うので、そういうのが間に入ってきていた点は良いメリハリに感じました。
特に広い部屋だと階段が無いか確認するために無駄な移動が挟まれてしまうことが多く感じたので、ミニマップのようなものがあれば多少印象が変わったかもしれません。探索した感じも出そう。

後は、個人的に好きな点を挙げていくと、難易度を上げるとちゃんとメリットがあるのが良いです。エンチャント入手率が上がるという玄人好みっぽいところを突いているのも良いところ。
ゆかいな仲間との共闘も結構楽しく、ユニークな能力がその時限りで使えるのが楽しいです。RTA走者はキャラクター性も相まってインパクトが強いですね。ちゃんと変な技も持っている。RTA走者を仲間にしている間は本当にRTAしてる気分になったせいか、戻ることなくダンジョンの最後まで突き抜けていました。

30. STARCHILD

ジャンル 作者
精密アクション 朝倉くもり
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間30分 1.002 クリア

良かった点

  • グラフィックも相まって良い雰囲気を醸成していました
  • ステージ構成やギミックのアイデアが面白かったです

気になった点

  • ジャンプが最後まで感覚的でなかったので、ゲージなどがあると分かりやすくなるかもしれません
  • 地形判定が移動する軌跡を加味していなさそうなので、クラゲの移動時にすり抜けることがありました

レビュー

精密アクションに挑戦

STARCHILDは、独特なジャンプ挙動を上手く操って攻略する精密プラットフォーマーです。
様々なギミックから成るいくつかのステージを突破していくことで、クリアを目指します。

挑むことになるステージは、落ち着いた不思議な雰囲気を醸すグラフィックで構成されています。しかし、その穏やかな見た目に反して難易度は高めです。正確かつ素早いアクションが要求されるでしょう。
そのアクションの中でもとりわけ重要となるのは、足場を正確に渡り歩くためにジャンプのコツをつかむことです。その挙動はジャンプというよりも、次の着地までに一定時間得られる浮力が押下中だけ作用する、といったような制動を示します。このアクションを使いこなすこと無しに、上手く足場を乗り継いでいくのは難しいでしょう。
殊に最終盤の精密アクションをミスなく突破していくためには、かなり繊細な操作スキルが求められます。何度も遊んで慣れていきましょう。

ステージごとに様変わりするアートと、各ステージのギミックの特異性もあり、次に何があるのかを楽しみにしながらステージを攻略できる作品となっています。
ジャンプの挙動を熟知し、上手く動かしてラストステージをクリアできた時の達成感はひとしおです。何度も挑みクリアを目指しましょう。

感想

見た目に反してなかなかシビアなアクションでした。最終ステージをやっている時の気分は、壺をやっている時と相似です。そこそこ序盤から精密操作が要求されるタイプなので、難易度を下げて挑んでも相当難しい部類だと思っています。

グラフィックの雰囲気は良くて、トランジションと言い独特の空気感が醸成されています。効果音やBGMの音量が小さいきらいがありますが、静かな世界の印象とも相まってむしろ良い没入感が得られるかもしれません。
世界観が特殊なので最後まで解釈に惑うことはありましたが、美しい空気を感じるだけでも割と楽しめます。

各ステージの構成やギミックのアイデアも多様で、面白いクリアの仕方をしていくステージが多い印象でした。ステージの情景に合わせていることもあって、各ステージのどこも印象が被っていません。
中でもとりわけ印象が強いのは、やはり最高難度で立ちはだかる最終ステージです。ジャンプタイミングを誤って落下していって着地したあたりで、何か良い音楽が聞こえそうな気すらしてきます。あれは心を折る長さをしていました。

一方で、精密重視のアクションとしては若干操作性に厳しいところがあります。細かいところで言えばトゲの当たり判定がやたら大きい割に扉の下入力判定が狭かったり、水面の亀に代表されるような足場から足場への正解がやや不明瞭なレベルデザインは気になるところです。ラストステージにおいて、一度画面内から消えた共鳴が先行する箇所に効いてくる初見殺しはかなりしんどかった思い出。

システムの面で言えばジャンプの挙動がかなり特殊で、このとっつきにくさも操作精度を要求するゲームとしては難しいところがありました。
プレイした印象では、見えないゲージみたいなものがあって、Zを押すと消費して浮力を得るみたいなデザインをしている気がします。本当のところは分かりませんが。このジャンプ仕様がかなり曖昧なので、精密にクリアすべきプラットフォーマーとの相性はあまり良くない印象です。せめてゲージなどで可視化されていれば納得感はありそうです。
例えば、筆者は最初はデフォルトっぽいキャラを使っていましたが、溶岩の二段ジャンプで抜けるっぽい地帯を全く抜けられないので、最初に戻してゆるいジャンプのキャラに変えています。今ならジャンプの仕様が何となく分かっているので抜けられるような気もしますが、初見しばらくでの適応は相当難しいのかなと思います。

物凄く細かいシステム面で気になる所で言うと、恐らく地形判定が移動を考慮していません。具体的に言えばクラゲの移動中に乗ろうとすると抜けます。
多分プレイヤーの落下速度が速く、ちょうどAABBが抜けたのだと思っていて、移動するAABB vs 移動する球に対応していないのかなと感じました。上下にしか動かないならAABBを拡張して、球は移動を加味したカプセルにすれば抜けなさそうです。斜めは難しいので諦めても良さそう。
そもラストステージでは若干処理落ち気味ではあるので、これ以上判定を正しくすると不味いかもしれません。精密アクションと処理落ちはだいぶ相性が悪く、画面内にガスっぽい攻撃が出てきてFPSが落ちることで操作性に割とクリティカルな影響を与えていました。

このあたりのアクションのさわり心地の話はあれど、全体として見ればステージの構成や見目も変わるギミックの多様さが楽しいタイプのアクションです。ここでは何に出会うことになるんだろうと思いながらステージを進められます。
アクションの精密性が求められるので人は選びそうですが、ラストステージをクリアした時には達成感が得られる作品となっています。

31. オチル

ジャンル 作者
落下 ニモチ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3分 1.00 クリア

良かった点

  • ステージの難易度の上がり方が良かったです

気になった点

  • タイトルアニメーションはスキップできる方がありがたいです
    • せつめいが終わるとタイトルに戻るため、2度見ることになります

レビュー

シンプルに落ちよう

オチルは、落下をモチーフとしたお手軽なミニゲームです。

ゲーム性はシンプルなもので、落下中に操作して指定の場所に落ちることを目指すものとなっています。
全てのステージで目的を達成できればクリアです。特にゲームオーバーのペナルティもないので、気軽に遊びましょう。

数分もかからない、短い時間で遊べるミニゲームとなっています。息抜きにぴったりの作品です。

感想

あまりに短いので、何なら説明とフェードとタイトルアニメーションを2回見た時間の方が長いんじゃないかと錯覚しそうな作品でした。少なくともダウンロードして起動するまでの時間のほうが長い。
純然たるミニゲームとして、さっと遊べて良いですね。

ゲーム性はシンプルで、直感的に分かりやすい初回ステージから基本的にルールは体感して分かるようになっています。
イライラ棒についてだけ、空中にいるのに地上から干渉を受ける理由が分からず、唯一初回でミスを喫しましたが、それ以外は直感的に理解して即座にクリアまで持って行けるレベルです。短い時間でやるのに向いていますね。
各ステージの難易度の上がり方は段階的で良く、最後まで特別違和感なく進めることができます。

個人的にはせつめいが終わったら即ゲームでもいいかなとも思っていました。ただ、せつめい後にタイトルに戻され、もう一度アニメーションを見ることの方がクリティカルな問題っぽいので、そちらが解決されたらそこまで気にならないかもしれません。

32. アドリブ・ロール

ジャンル 作者
ロールプレイングゲーム Masaqq(マサック)
プレイ時間 プレイVer クリア状況
45分 108 ノーマルクリア

良かった点

  • 行動のログが物語を作るという体験が面白かったです
    • 対応するテキストもバリエーション豊かに用意されています
  • 攻撃択のカードがそのままHPにもなる戦闘システムは斬新で楽しかったです
    • カードを大量に消費すると強い代わりに脆くなるという、リスクとリターンの関係が成り立っていました

気になった点

  • 戦闘にかかる経費の内訳が不透明なので、経費削減の具体的方針が立てにくい印象がありました
    • ノーマルなら削減を大きく意識する必要はなかったので、些細な話ではあります

レビュー

ロールを演じよう

アドリブ・ロールは、ロールを演じてシナリオを進め、戦闘を経てクリアを目指すロールプレイングゲームです。
映画の撮影というゲーム設定に則り、プレイヤーが自ら役割を演じて進めていく斬新なゲーム体験が得られるものとなっています。

プレイヤーは映画撮影という形で各エリアで戦闘をこなしつつボスを選んで戦って攻略していき、ラスボスを打倒することを目指します。
この一連の流れは全てRPGの撮影なので、様々なイベントからボスとの熱いバトル、雑魚とのちょっとした戦闘まで、その道程は全て文章として残り、自分だけの物語となって記録されていきます。
プレイヤーの一挙手一投足がきっちりログに残る中で、思い思いのプレイをして自らの物語を紡いでいきましょう。

戦闘画面

また、このゲームは戦闘面においても斬新なシステムが搭載されています。
戦闘が始まると、攻撃や強化、回復と言ったスキルを示すカードが配られ、このカードの中から選択して行動を決めることになります。ターン消費無しのカードを除き、原則選べるカードは一枚です。
そうしてプレイヤーの行動が終わると、次にくる敵のターンでは味方に攻撃が飛んできます。この攻撃で発生するダメージは、配られたカードを減らすことで表現されます。4ダメージなら4枚のカードが奪われるわけです。全てのカードを失うと戦闘不能になります。
すなわち、カードは攻撃の選択肢であると同時に、防御の壁としても機能するという設計になっています。

この戦闘システムにおけるドローは選択肢を増やすという価値があることに加え、耐久を上げるという意味も持ちます。防御は一般にやりすごしの択に思われがちですが、このゲームでは回復のようでもあり、選択肢を増やす行動でもあるような特殊な立ち位置として、戦略の一部に組み込まれています。
また、カードの位置も重要であり、次に使いたいカードをダメージで消えない位置に上手く配置できると戦いを有利に運べます。
このように、配られたカードを中心とした戦略性の高いバトルが繰り広げられることになります。相手の行動や対象に取る条件は常に見えているので、その情報を鑑みて戦略的にカードを選んでいきましょう。

なお、配られるカードの質や、そもそものステータス性能はレベルと装備によって培われます。装備は戦闘や店などで取得可能です。レアリティの高い装備はカードの面でも性能の面でも優秀なので、見つけたら積極的に装備するのがお勧めです。

自ら役割を演じ物語を紡いでいく斬新な物語体験と、斬新な戦闘システムのゲーム体験が合わさった作品となっています。
見事撮影を無事に終え、ラスボスを倒した暁には自分だけの映画が出来上がっています。全てが終わってログを眺めるまでがアドリブ・ロールです。自分で紡いだシナリオを見てみましょう。

感想

文字通りロールプレイするゲームというのが斬新で、ゲーム体験としてずっと面白いゲームでした。行動がログとして残るのも良くて、役割を演じた後にその物語を後で追うこともできます。
雰囲気の指定やら細かいテキストの用意などで、諸々のシステム的な側面においても演じられた物語というものを表現しているので、心行くまで遊べました。イベントの選択や戦闘の状況に応じて、ちゃんと個々人の体験が特殊化されていくのも好きです。

戦闘システムもかなり斬新で、これ単独だけでもギミックとしてゲームを作れるんじゃないかという水準を余裕で越えたところにあります。
攻撃択を防御の値ともみなすシステムが面白く、ただ攻撃カードを選んでいくだけでも戦略性が生まれます。事実上はHP消費攻撃みたいな立ち位置に思えますが、カードの位置にも意味があったり、強化即攻撃のようなリスクリターンの見合った択が用意されていたりと、そのバリエーションはただ自身の耐久を削って出す技という印象に留まりません。

その上で戦闘のテンポも良く、かなり火力高めの調整がされているのかサクサクと敵を倒していくことができます。ボス戦も決して長引かず、それでいてカードによる小さなHPの削り合いであるが故の接戦している感覚も得られます。
こうしてテンポと戦略性を両立しつつ、カードの組み合わせによるコンボダメージみたいな気持ち良い要素も完備されているので隙がありません。

難易度もやや緩めで楽しみやすく、ノーマルでは適度に苦戦しつつも危なげなくクリアできる調整となっています。ノーマル専用の仲間がいて、これがべらぼうに強いので爽快感をもってクリアできました。
そこでシステムを学習して詰めたくなる人向けに高難度も用意されているので、そのあたりも至れり尽くせりとなっています。

戦闘面で唯一分からなかったのは戦闘に使っているお金で、何をした結果発生しているのかが最後までいまいち分からないままでした。もしかしたら説明を読み飛ばしたのかもしれません。
ノーマルで遊ぶ分には経費削減をそこまで気にする必要はないので、ハード以降で詰める時に考えればいいという話ではあります。

物語というかログに話を戻すと、テキストの行き届き方がかなり印象的でした。2ターンで魔王を倒せばわずか2ターンでの決着、のようにそれっぽい文章を付けてくれます。
このあたりの定型だけど自身の体験に確かに紐づいたテキストの組み合わせというのが、まさしくロールを演じるという設定に貫徹していて、遊んでいて納得感があります。

ログの中では、連携名がちゃんと残ってくれるところとか、逃げたら逃げたログが記述されるところとか「スタッフが尺稼ぎに困っていたようだ。」みたいな設定としてのメタも組み込まれたところが好きです。細かいネタっぽいのが好きなのかもしれません。
あと、このログは最終的にhtmlファイルとして吐かれる当たりも手が込んでいて良いところですね。

周回要素も結構あり、イベントの分岐やら仲間の種別もある、割かし周回前提の作りのような作品となっています。それ相応に一回のプレイ時間はテンポの良い戦闘により短めに収まっているので、とりあえず一回遊んでみるのが良いんじゃないかなと思っています。
自分の物語を行動から紡ぐという体験も、カードを基軸にしたシンプルで遊びやすい戦闘システムも楽しめる良い作品です。

33. ロロろくプラス

ジャンル 作者
世代交代型部隊運営SLG a-e
プレイ時間 プレイVer クリア状況
5時間 1.06 ノーマル魔将撃破

良かった点

  • 調子や寄る年波により、常に固定化されないメンバーでの戦略を考えることができて楽しいです
  • 敵の行動が明示化されているため、チーム編成と隊列のレベルで戦略を組み立てる楽しみがあります
  • 各ユニットに独特の個性があり、どのユニットも使ってみたくなります

気になった点

  • 子供が出来た上で実践投入できるまでの期間が魔将出現に比して長めに感じました
    • 子供が出来て強い部隊が作れるようになると楽しくなってくるのですが、その前に魔将とLv3魔物群に心を折られかけました

レビュー

世代を回して部隊を運営

ロロろくプラスは、世代交代しながら部隊を運営し、次々と湧く魔物を倒していくシミュレーションゲームです。
次世代を見据えた運用や新陳代謝の意識など、長期的な視座が求められる作品となっています。

大前提となるゲームのシステムは、拠点において人材を募集してユニットを雇うといった準備をし、準備が完了次第遠征に赴き、ワールドマップを歩き回って各地の魔物を討伐していき、頃合いを見て再び拠点に戻る、というループから成り立ちます。
拠点では最大14人までのユニットを雇うことができ、魔物との戦闘ではこの中から7人を選出して隊列を組んで討伐していくことになります。

戦闘画面

戦闘は半自動で行われ、味方の行動と魔物のルーチン行動が交互に繰り返されます。プレイヤーが干渉できるのは、相互の行動が終わった後に「ステイ」するか「ローテート」するかの選択だけとなっています。
ステイすれば隊列は維持され、再び双方の行動が実行されます。一方、ローテートすれば前衛は後衛、中衛は前衛と移動してから行動します。
前衛にいるユニットが近接攻撃をするように、各ユニットは隊列上の位置に応じて取る行動が変わります。各ユニットには得意な位置とその行動があるため、可能ならばそこでステイし続けたいところです。しかし、ローテートを回さないとダメージを軽減する回数が回復しなかったり、体力回復が特定列でしか行われなかったりと、ジリ貧になりやすくなっています。
敵の行動ルーチンに合わせた、適切なローテートが攻略において重要となってくるでしょう。

そうして各隊列をローテートして上手く魔物を撃破するには、隊列を機能させる7人の選出、引いてはその選出を下支えする14人のユニットの編成がカギとなります。
すなわち、拠点の人材募集で得られるユニットの厳選がそのまま戦闘力につながるというわけです。前衛に強い職種や後衛に向いた職種など、様々な職種とその性能差の中から編成のバランスも考えて採用していきましょう。
ここで重要なのが、どのユニットも戦闘を通じて成長し、年も取るということです。若い内はどんどん成長しますが、老いさらばえれば能力は劣化していきます。即戦力を割り当てていくも良し、期待の若手を採用するも良し、世代の入れ替わりを意識して部隊を運営しましょう。

そうして年月を経るほどに成長と厳選を重ねて部隊は強くなっていきますが、その一方で敵もまた強くなります。
充分時間が経つと、ある程度鍛えた程度の部隊では壊滅的被害を被るような魔物も現れるようになってきます。こういった魔物を倒すためには、長い目で見た部隊の成長プランが不可欠となるでしょう。
また、強い魔物を無視して弱い魔物だけを討伐することも可能ですが、魔物は放置すると瘴気度を上げてきます。これが一定値を超えるとゲームオーバーになるため、あまりたくさん放置もできません。場合によっては腹をくくって討伐に向かいましょう。

ゲームオーバーにならずプレイを進めるには、様々な人材から自分なりのユニットを選んで部隊を運営していく長期的な戦略と、事前に示された魔物の行動を元に選出する7名と隊列を考えて上手くローテートして倒す短期的な戦術の双方を必要とします。
加えて、前者は後者の取れる選択肢を広げ、後者は戦闘を通じた成長という形で前者と密接にかかわります。この交じり合った高度な戦略と戦術を並行して立てていき、ゲームを進行していく楽しみのある作品です。

ここで紹介したものに限らず、いざという時に使うアイテムや、リーダー格の子供を作って能力を一部継承していく仕組みなど、様々なシステムを駆使して部隊を精強にしていくことができます。
あらゆるシステムを駆使し、ユニットを鍛え上げて運用し、強力な魔物に挑める部隊へと成長させていきましょう。

感想

正直な話をすると、楽しくなるまでに時間のかかるゲームです。遅効性の面白さ。遊び方というか、動かし方が分かってこないと楽しめない部類のゲームだとは思うので、今からやるなら有識者の遊び方を参考に取り組むのが良さそうです。
類型ゲームとしてセブンとヴィーナス&ブレイブスというものがあるらしいですが、この辺履修していないがゆえに詰まったところはあるかもしれません。

何もわかっていない初見だと、Lv2の時点で相当の苦戦を強いられることになります。メンバーのバランスとか、ローテーションの組み方とか、そのあたりの方針が固まっていないと、どんどん難しくなります。
加えて中長期的な視点がかなりのウェイトを占めることもあって、場当たり的な解決をしていると真綿で首を締めるように苦しい時間が続くことになります。
ここにLv3と魔将が来て崩壊したのがファーストプレイです。

そこで立ち回りをある程度学習し、必要な要素を朧気に理解した状態から始めることでようやくクリアに漕ぎつけました。必要なものに対する逆算力が問われます。後はユニットガチャ運。
そうして強いユニットを引き、上手く運用し、子供に引き継いだ30年目あたりからようやっと楽しさが見えてきます。子供の強さを利用して他のユニットの引き上げを図り、それをまた他の子供へと還元していくことで、ようやく安定して強いユニットを供給することができるようになりました。
その状態ですらLv4は結構ギリギリで、神宝を使ったうえでなお薄氷の勝利でした。何なら一度は敗北しています。
隊長をデコイにしつつ、うまいこと負荷分散していくのが肝要でしたが、70%の集中を見越した構成であり戦略でもあったので、かなり運に左右される展開ではあったと思います。

ここまでの流れは、端的に言うとローグライクのようなものとはまた違った意味合いで喪失のデザインをしているので、モチベーションが続きにくい部類ではあると感じました。
次々に湧いてくる敵を、ちゃんと部隊運営した上で倒す必要がある一方、こちらの仲間はガチャ運に左右され、ある程度戦略性を保っていても時間経過とともにどんどんしんどくなっていきます。
加えて、特に引き継げる分かりやすく強い要素もないので、ずっと喪失を味わっている気分になってきます。
引き継げる要素として強い子供や神宝についても、前者は活用できるまでに時間がかかり、後者は使い切りなのでここぞという場面でしか使えません。自分が強くなっているか弱くなっているかもわからないまま、ひたすら世界をうろつき回るのは中々しんどいものがあります。
ここを乗り越え、部隊運営の面白さに目覚め、子供への引継ぎによる強化を実感するまでには恐らく30年以上のプレイが必要になってきます。山を越えるまでが長い。山の上で面白いですよと叫んでる人を見かけないと、なかなかチャレンジしにくそうな感じがしますね。

また、マップの巡回要素も少し難しいところがあります。魔物はポンポン湧いてくるので、ちゃんと上手いこと回って潰していくのは結構骨が折れます。動くのにも時間を使うので、効率よく回れないと一気に瘴気の進行が進むことになるからです。
ただ、魔物の対応にだけ追われていると結局ジリ貧なので、どこかでアドを取ったり損切りしたりといった判断が必要になります。漫然と回るだけでは安定は覚束ず、Lv3を諦めたり、遠くのルートを採択しなかったりといったことも重要になってきます。

続いて、戦闘の戦略性についても話します。パーティーをラインに分割し、回して戦わせるのが面白く、操作は簡単なのに高度な戦略性を伴っています。
まず第一の戦略として、戦闘前に位置関係によって発生するスキルの有効性を事前に見定めて隊列を組むというものがあります。
高い攻撃力と自己回復を兼ね備えるが支援能力がない暗殺者や、列回復という強みがあるが癖のある占星術師、などなど、各ユニットごとに特色があるのが面白いところになってきます。
色々とシナジーもありそうなんですが、シナジーを考えられる程潤沢にユニットを雇うのは割と難しいです。雇える人数の制限もあるので、何なら戦いを始める前のユニットを雇う段階で勝負は始まっているとも言えます。

このあたり、与えられた豊富なカードから組み合わせを見つけるタイプのゲームでなくて、厳選したカードを使って戦うタイプのゲームかもしれません。筆者は厳選が苦手なので、与えられた手札で戦いがちではありましたが。
7人という採用人数も絶妙で、ローテを組もうとすると大体一人浮きがちになってきます。そこを浮いても戦える強い人材で埋めるのか、浮かさせずに全体をやや薄めるかという判断が必要になってきます。

そして第二の戦略として、戦闘中のライン交換のタイミングを見極めるところがあります。
相手の火力は意外と高いので、ローテの仕方をミスると普通に負けます。隊長しか狙わない、などの狙い判定もちゃんと見て適宜運用していく必要が出てきます。
そして、ここで何よりも大事なのは相手の行動を見ることです。敵の動きのローテは決まっているので、その中の一部分でもいいから防ぎきるビジョンを持っておくのが大事になってきます。
可能であればローテを完封できる構成が用意できるのが理想ですが、そんなにうまくはいきません。ちゃんとビジョンを持った厳選をしていないとユニットが揃わないので。
完封できない場合は、対応方法を頭に入れつつ、咄嗟のアドリブで攻略する場面も多くなってきます。このあたり、3秒という思考時間が良い味を出していて、常にちゃんと思考を回して戦うことになり、こういった戦闘に緊張感が生まれます。

改めて、最初のプレイでLv3に囲まれて老兵しかいないパーティーが蹂躙されていく様を見た時は軽く絶望していましたが、その経験を糧にして楽しくなったゲームです。
こういうゲームに慣れた脳みそが無い場合は、事前に攻略法などに目を通しておくと楽しみやすいかもしれません。自分で色々試してみるのも楽しいので、それも良いとは思います。

34. BerriesWitch

ジャンル 作者
果実育成SLG たう
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.08 クリア

良かった点

  • 素晴らしく、またゲームらしい遊び心のあるUIでした
  • 引継ぎ要素の塩梅がちょうどよく、気軽にリトライして進められます
  • 交配を繰り返して自分なりの最強果実を作っていくのが楽しいです

気になった点

  • ゲームオーバー時、全ての果実は売る以外にないので、次の周回を始めるタイミングで自動売却してほしい気持ちになりました
    • ロックを外して一括売却するコマンドがある、というのでも良いかもしれません

レビュー

交配を繰り返して自分だけの果実を作ろう

BerriesWitchは、種をまき果実を育てては交配して、美味しい果実を作り上げていくシミュレーションゲームです。
シナリオ進行の壁として立ちふさがる品評会を勝ち抜くためにも、よりおいしい果実を作るという目標を目指すことになります。

ゲーム画面

まずは農地に種を植え、成長させることで果実を収穫することができます。そうして収穫した果実を組み合わせて植えることで、その親の性質をある程度引き継いだ果実が作れるようになります。この交配を繰り返していき、より良い性質の果実を作っていきましょう。
ただし、果実の性質を飛躍的に上昇させるには、交配だけでは足りません。品質の更なる向上には魔法が不可欠です。
植えた農地にんは二つまでの魔法をかけることができ、これが収穫できる果実の性質に強い影響を与えます。果実の伸ばしたい方向が決まっていたら、積極的に使うのがお勧めです。
魔法は魔法石を消費することでランダムに手に入り、魔法石は果実の売却によって得られます。交配に使わない余った果実は売却し、より良い果実を作る魔法のための基盤としましょう。

これらの行動を一定回数繰り返した後、育てた果実のうち四つを持ち込んで品評会に挑むことになります。
品評会は、審査員の欲しい性質の果実を推測し、それを料理して提出するQTEとして表現されています。その中で、使った果実の品質の良さや好み、そしてQTEの結果も加味して加算されていくスコアを競うことになります。周りの誰よりも高いスコアを取ることが目標なので、良い果実をセレクトし、QTEを成功させて突破を目指していきましょう。
なお、負けても三度まではリトライできるので、下振れてしまっても安心です。それでも勝てないなら果実の力不足を意味するので、大人しく一から出直しましょう。一から出直す場合は魔法と魔法石を引き継げるので、二週目はより良い果実を作りやすくなっています。

適切に交配し、魔法を適度に使っていけば、高いレベルの果実が作れるようになってきます。原則、子は親より良い性質を持つため、これを繰り返せばよりハイレベルな果実を作るのも夢ではありません。
品評会という制限時間もある中で上手く交配を繰り返していき、品評会で勝てるような自慢の果実を育てましょう。

感想

個人的今ウディコンUI大賞受賞作品です。それくらいにUIが良い。
UIの良さは主に使いやすさにあるとは思っているんですが、そこを当然のように担保しつつ、ゲームとして遊び心のある演出が仕込んであるというのが良いポイントです。右上に出現するUIがちゃんと戻る時にアニメーションするような、細かいところまで配慮の行き届いた動きをします。
ゲーム性もUIと強く紐づいた操作から成るものとなっているため、この動かしていて気持ちの良いUIはかなり強い効果を発揮していました。良いタイプのソシャゲみたいな感じ。

ゲームとしても交配を繰り返して果実を作っていくのは楽しく、適度に品評会という目標が設定されるのもあって目的意識を持ちつつ進めるこがもできます。
品評会までの日数は割と短く、そういう意味でもリプレイ性は高いので、ミスっても1時間かからずに最終品評会までは辿り着けそうなのも良いところです。

リプレイ性については、魔法石の持ち越ししかないというのが良い塩梅の引継ぎ要素となっています。
魔法は極めて重要なので、これを引き継げると確かに強力な助けとなります。その一方で、ゲームの本質はあくまで果実なので、そこは最初から育てていく必要があります。
本質を補佐する要素を引き継ぐことで、確かに便利になった実感を得つつも、遊びとしては初めから楽しむことができるようになっています。成長の頭打ちもケアした、良いリセットでした。

個人的な攻略の印象としては、二種程度に絞ったうえでガンガン新しいのに差し替えていくのが効率良さそうに感じました。クリア時のプレイでは味を多種類揃えて挑みましたが、持ち込みが四種に限定されることもあってあまり効果的ではありません。結局は、自分の考えた最強の果実を叩きつけるのが一番強いです。
Lv4くらいの果実ができたら品評会で勝てるラインに乗っていそうなので、あとは頑張ってQTEをこなせば勝てます。エクセレントは絶妙に難しい。
三回リトライさせてくれるのも嬉しいところで、下振れをキャンセルしつつ上振れを狙える良いチャレンジ回数となっていました。三回挑んで負けた場合、果実の力不足であるという諦めをちゃんとつけることができるのが良いですね。

ストーリーについても、シンプルなゲーム性を妨げることなく、テンポを損なわない範囲で役割を振られたキャラが明快に動く、気持ちの良い成長物語となっていました。
その上で周回前提で配慮されているところもあり、徹底してゲームに付加価値のみを提供するものとしての役目を果たしています。短編としてちょうどいい。

最後の最後に果実撮影会のための時間が用意されていて、ここで各プレイヤーごとの果実を拡散できるようになっているのも良いんですが、その時間で手動で売却していくのは少し面倒でした。
自動で売り切ってくれるのでもいいですし、一括売却コマンドでもいいんですが、何らかの方法は欲しいなと感じていました。翌週ボタンで自動売却が一番プレイヤーの手間は無さそうですが、分かりにくくはあります。一括売却も普段は邪魔というのもあって難しいかもしれません。

とにかくゲームに集中できるUIと、それを阻害することなく補佐していく要素の整い方が良く、必要な要素が整頓されたゲームという印象を受けました。ゲームとして綺麗にまとまっています。
尖った要素を享受して楽しむゲームもあれば、安定した楽しさに浴するゲームもあり、こういった様々なゲームがあるのがフリゲの良いところだなとつくづく感じ入っています。

35. 睡蓮

ジャンル 作者
ノベル リュース
プレイ時間 プレイVer クリア状況
12分 1.23 読了

良かった点

  • 良いボーイミーツガールでした

気になった点

  • タイトルが睡蓮である理由が気になりました

レビュー

掌編ボーイミーツガール

睡蓮は、掌編のノベルゲームです。
ある少年とある少女の出会いと交流が、率直な筆致で描かれている作品となっています。

作中の舞台とも言える夏という季節に相応しく、夏、浴衣、花火という黄金比でもって構成されており、その空気を感じることができるでしょう。
また、ごくごく短く後味の良い物語でもあるため、掌編として気軽に読むこともできます。
ぜひ手に取ってみて下さい。

感想

ごくごく短いボーイミーツガールでした。夏、浴衣、花火、ボーイミーツガールは、黄金比ですね。
短編として、そしてその短い物語として良く心に残る作品でした。

個人的には、主人公の生気の落とし方が割とリアリティあるのが良いなと思っています。明らかに気落ちしているし気力はないけれど、外食のためにちょっと出かけるのに躊躇はないし、おいしいと評判のうどん屋は知っている、それくらいの感覚です。
気分が底に落ち続けているというよりは、常に逃げ続けてる方に近いというメンタルに対してかなり正鵠を射た描写なんじゃないかなと思っています。それなりに生活はしているけど、生活そのものの充実性はなく、友達がいるかは不明だけど、評判のうどん屋の話を聞くないし耳に入れて覚えておく程度の余地はあります。
こういう極端な人間の話ではないという表現が良かったです。真白はあまりにも救いとして極端な光ではあったかもしれませんが。

主人公の行動様式については、最悪を想像しているというのもあるかもしれませんが、それ以上に己の罪悪感があまりに救われたくすらなさそうな状況であり、そのあたりを曲げて仮託して逃げるというのは心の防御行動なのかもしれません。
向こうから連絡してこなかったあたり、向こうは向こうで主人公のこの辺の心理はよく理解していそうではあります。主人公側から連絡させないと、この心の影はずっと落とすという判断なんですかね。正しそうですが、このミーツガールが無ければ成立しなさそう。もっとも、最悪ケースでも来年会うことで帳尻を合わせようとしていた可能性はあります。

こういった、どこまでも悪人がいないストーリーなのは個人的には好きなのでプレイできて良かったです。
そして、これは本当にどうでもいい感想ですが、かき氷のシロップはおおよそ味が一緒なことでお馴染みですが、夏味はちゃんと味変わってるんでしょうか。

36. ヒーローの冒険

ジャンル 作者
RPG OZ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間 1-0-2 クリア

良かった点

  • 装備を作って階段状に強くなっていく楽しさがあります

気になった点

  • 装備合成はかなりの稼ぎが前提となっていますが、ランダムエンカウントと確率ドロップで収集がやや辛めです
    • せめて序盤のひたすらコウモリを倒す稼ぎは緩くして良い気もします

レビュー

素材を集めて強い装備を作ろう

ヒーローの冒険は、アイテムを合成して装備を作り戦闘を優位に進めていくRPGです。
シナリオはほとんどなく、戦闘メインで進行していくことになります。

戦闘バランスはかなり尖っており、序盤の内は、開始エリアから少し進んだ場所に入ってエンカウントするだけでも負けかねない難易度です。
奥へと進んでエリアを越えるとますます強くなっていく、そういった敵に対しても勝利を得るためには、装備が重要となります。アイテムを集めて合成することで装備を用意できれば、一気に強くなることができるでしょう。アイテムはおおよそ敵がドロップするものから構成されるので、雑魚をたくさん倒して集めていく必要があります。ひたすら雑魚を屠り、強敵への糧としましょう。
なお、ついでにクエストで討伐の任務を受けておくと、合成に必要なお金も集まって一石二鳥です。

そうして戦闘を続け、エリアを進んでいくにつれ、装備だけでなくパーティーのメンバーも増えていきます。
メンバーが増えると戦いが楽になる一方で、各メンバーの装備を揃えていく必要も出てきます。よりアイテム集めに血道を上げる必要があるかもしれません。装備の過渡期においては、上手く使い回していくのも大事です。

全体的に戦闘をメインとし、戦闘回数の多いRPGとなっています。
戦い抜いて、装備を作り上げ、より強い敵に挑んでいきましょう。

感想

稼ぎ前提のバランスのゲームでした。とにかくひたすらアイテムを揃えて、装備を作ってしまいさえすれば一気に強くなれます。
この辺の強くなった感覚の分かりやすさは良かったです。強い装備を作る、仲間を増やす、といった一つの達成項目ごとに階段状に強くなっていく構成で、グラデーション的でない強化要素となっています。この感触が、連戦する唯一のモチベーションとして機能していました。

一方で、この稼ぎ前提バランスは序盤から徹底されているので、序盤からだいぶ厳しくなっています。優に100は超える戦闘が序の口です。
難易度的にはずっとコウモリを倒す必要のある序盤が一番辛い可能性すらあって、最初にちょっと強くなったかなと思って進んでみたら、キャタピラーに一瞬で蹂躙されるようなレベルです。ある意味では乙なもの。
序盤から合成難度が高いことも相まって、このレベルデザインはプレイヤーがいきなり壁にぶつかることを意味しています。さすがにもう少し手加減しても良いのではと感じました。

ある程度遊び方が分かってきて、装備が整ってくれば、永久強化要素もある上に装備が強いのでほぼ負けることはなくなってきます。アイテムを揃えていくと図鑑コンプ報酬で良いものがもらえるので、意外と合成しなくてもアイテムは手に入ってくれました。
とはいえ、クエストの達成のための敵がランダムエンカウントなので会えない時は本当に会えず、ある程度稼ぎのための周回は必須です。

そうして辿り着いた筆者の最終構成は、ヒーローがタゲをとって戦士が会心二連続攻撃でひたすら殴るところに落ち着きました。 会心装備を作って殴るのが一番強く、引き付けるで着ぐるみがタゲをとればさらに安定します。
ここで魔術師が常にヒーローにヒールを投げ、盗賊はピコハンの防御減少やパワーアップ、アイテムによる回復などをやればより安全です。
この方針は敵がグレートドラゴンでも安定しますが、回避も完全対策も不能の睡眠があるので、これはお祈りするしかありません。とはいえ、即死性能がある技を持っていたという点を加味すれば、リリスのほうがグレートドラゴンより強いまであったかもしれません。

37. エド王子の冒険 大地の精霊と邪悪な神

ジャンル 作者
RPG せーのすけ。
プレイ時間 プレイVer クリア状況
5時間 8/4 クリア

良かった点

  • 展開に応じたNPCの言動の変化が細かく用意されていました
  • 雑魚も十分に強い戦闘バランスでした

気になった点

  • 階段の接触判定が狭いため壁を擦るように動くと降りられず、毎回位置調整が発生するのがややストレスでした
  • ダンジョンを脱出するとき、リバックしてワープするのが二度手間なのでワープに統一しても良い気がします

レビュー

王道RPG

エド王子の冒険 大地の精霊と邪悪な神は、王道を征くRPGです。
ゲームシステム、世界観、シナリオの運びなど、あらゆる面で王道を攻めた作品となっています。

まずもって、魔王を倒すために勇者が旅をするというシナリオそのものからして王道の雰囲気が漂っています。そして、その雰囲気を裏切ることなく、あらゆる面で丁寧にオーソドックスな作りをしています。
ワールドマップで町を渡り歩き進めていくゲーム進行、そうして辿り着いた町で発生するイベント、その全てが堅実かつ王道的に作られており、RPGに慣れていればよりサクサクと進めることができるでしょう。

戦闘システムもまた、分かりやすいシンプルなターン制で構築されています。ただし、難易度はやや高めのものとなっており、雑魚を相手取っていたとしても、スキルをケチると場合によっては全滅まで見えるバランスとなっています。敗北を避けるには、惜しまず戦うのが重要です。
いわんや、シナリオの壁となるボスもまた強敵です。特にこちらの様々な耐性を低下させる行動が脅威であり、事前に対応した耐性を上げておかないと圧倒的に不利な状況となってしまいます。一度戦って敗北したら、その情報をもとに装備の組み合わせを考えてから再戦していきましょう。

最後まで一貫したオーソドックスなデザインで構成されたRPGです。このため、奇をてらうことのないRPG体験を得られます。
戦闘で強力なボスを打倒し、シナリオを進行し、ゆくゆくは魔王を倒す王道的な体験をしていきましょう。

感想

かなりオーソドックスめなRPGです。展開とか戦闘の設計とか、諸々が基本に則り作られたRPGという感じ。尖った特別な要素はありませんが、尖った要素がないことそれ自体がアイデンティティとなっています。

中でもシナリオはかなり王道というか往年のRPGっぽく、長ったらしい話もなくサクサクと進みます。この辺は巨人の肩に乗っかったシナリオとでも言いますか、かなりお約束に準じることでテンポを上げているように感じました。
RPGに慣れていれば何となくここに行けばいいのは分かるし、誰に話しかければいいのかも分かる、そういった暗黙の了解のような決まりごとにかなり則っているので、RPGに慣れているとサクサク進められます。

その分、次にやるべきことの話でも結構あっさりとした感じで話してしまうので、読み流しているとたまにやること分からなくなりがちではあります。
説明がないことで厳しい場面もちょこちょこあり、パセポの村をずっと探していたら崩壊した村のことを指していたというのが順繰りに巡回し続けてようやく発覚するということもありました。どこに説明あったんだろう。
とはいえ、おおよそのイベントはなんとなく発生しそうな場所に空気を読んで行けば発生するので、己の直感に従えば大体うまくいきます。

また、そんな王道かつともすれば淡泊でもある物語運びではありますが、シナリオ自体はちゃんと王道に良いものとなっています。
展開に応じたNPCの会話変化も細かく、ちゃんと闇に覆われたら不安になりますし、 襲撃中でも店は開きますし、助かれば感謝も言い、光が晴れたエンディング後にも専用の会話がありました。このあたりの微に入り細を穿つ作り込みは好きです。

戦闘面については、割と尖ったバランスな印象を受けますが、何とか乗りこなせるレベルに制御されてもいます。
とにかく強力な攻撃を作って提出するのが強く、クリティカル必中3連などを押し付けていくのが理想になるタイプです。
くじ引きで引いた武器は割と最後の方まで頼りにはなりますが、終盤になるとさすがに一筋縄ではいかなくなることもありました。とはいえ、運用次第ではお世話になりますし、雑魚戦では普通に強いです。

また、終盤の雑魚はかなり強いので、スキルを使いまくるつもりで戦わないと普通に負けることもあります。物理反射は面倒なので戦わないという選択肢もありかもしれません。
なお、終盤にまで辿り着いていると戦闘開始前フェーズでのパッシブスキルがそこそこの数あるため、その影響で少しゲームスピードに影響が出るのは気がかりでした。逃げるつもりでも結構待つことになります。

ボスも十分に強く、こちらが戦略を練って耐性をつけていても容赦なく耐性を落としてきます。耐性装備は戦闘を優位に進めるために運用するもののことが多いですが、このゲームではそれがスタートラインです。マイナスをゼロにする作業。
なお、ボス戦も含めて割かしS調整が重要なゲームバランスをしている印象ですが、肝心の素早さによる順序が見えにくいゲーム性となっています。たまに、素早さをどれだけ上げても上を取られることがあるのはいまだに良く分かっていません。乱数入ってるのかな。

細かいところの遊びにくさがないわけではありませんが、諸々王道に仕上げることで良いテンポ感と割と難しめの戦闘バランスを楽しめる作品でした。