DUSTFORCE DX: たゆまぬ鍛錬がスタイリッシュを作る
DUSTFORCE DX
値段 | クリア状況 | 実績 | プレイ時間 |
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980 | 通常ステージ全クリア | 0 / 1 | 15時間 |
お勧め度 | コスパ |
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★★★★★★★☆☆☆ | ★★★★★★★☆☆☆ |
同じ2Dプラットフォーマーでも、Celesteを誰にでもお勧めしたい作品と評するのであれば、DUSTFORCE DXは限られた人にだけお勧めしたい作品であると言えます。
万人受けするゲームデザインの作品ではありませんが、その限られた人にとっては何物にも代えがたい苦難と喜びを提供してくれるでしょう。
スタイリッシュ?
スタイリッシュ |
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この作品を買う前、すなわちトレーラーを見た時のこのゲームの第一印象は、「スタイリッシュお掃除アクション」でした。スタイリッシュに足元のごみを消していきながら、ステージを高速で縦横無尽に駆け回りゴールへと向かうその姿は、動かせばさぞや気持ちよいだろうなと思ってポチったのを記憶しています。
ほぼクリアした今、このゲームを改めて定義づけるのであれば、「たゆまぬ鍛錬の元スタイリッシュさを体得するゲーム」です。
飽くなき反復が動きを作る
加速のコツ | 壁張り付き |
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DUSTFORCE DXの操作自体は非常にシンプルです。ダッシュ、ジャンプと攻撃と壁張り付きくらいのもので、行うアクションの数は決して多くはありません。
しかし、これらのアクションをチュートリアルにあたるステージで使ってみると、どうやってもトレーラーのようにスタイリッシュにはいきません。
動きの速度はやたら遅く、着地すれば着地モーションで動きが止まり、壁に張り付いてジャンプしようにも慣性が強すぎて上手く動けません。チュートリアルステージですら、時間をかけてやっとこさクリアできるレベルでした。
それもそのはず、このゲームにおいてスタイリッシュさを発揮するには、各アクションの練度を高めなくてはなりません。
動きを速くしたいなら、ダッシュのタイミングを考慮しつつ、坂にいる時は下キーを押し、上空にいるなら急速落下を駆使して加速する必要があります。また、着地はそもそも坂や壁張り付きで巧妙にキャンセルする必要があり、壁張り付きは別キーに割り当てて制御しやすくしておくと便利です。慣性については慣れるしかありません。
これらのアクションの組み合わせや派生を少しづつマスターしていき、ステージごとのジャンプタイミングや加速ポイント、攻撃ポイントを身体で覚えることで、ようやくスタイリッシュさを会得することができるのです。
スタートラインに立つことすら試練
ちゃんとSSをとらないと次に進めない | 扉へのアクション |
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こうして少しづつ上手くなっていくことで、簡単なステージではある程度思い通りに動かせるようになってきます。そこで、難しいステージに挑もうとすると二つの壁が立ちはだかります。
まず一つは、難しいステージに入るには鍵が必要という要素です。鍵を獲得するためには、中級コースなら初級コースのステージ、上級コースなら中級コースのステージといったように、ひとつ前のレベルのステージにおいて、優秀なスコアを獲得する必要があります。単にクリアできるレベルでは次のステップへと進めさせてはくれません。
優秀なスコアを獲得するには、COMPLETIONとFINESSEを高める必要があります。
COMPLETIONはステージ内の汚れの獲得割合、FINESSEは汚れをノーミスで一定時間内に獲得し続けることで発生するコンボに応じて決まってきます。
つまり、次のステップに進むためには、ある程度ノーミスでステージ内の汚れをすべて回収しきる必要があります。ちょっとでも動きがよどんだり、ルートを間違えてしまうと良いスコアは得られません。ハイレベルなスタイリッシュさが求められています。
さらに、鍵を獲得しても終わりではありません。これに加えて、ステージに挑戦するにはそのステージの扉の前に立つ必要があります。
この扉は、初級コースであれば道すがらにおいてありますが、上級コースともなると高度なアクションを駆使しないと到達できない場所にあります。ステージに入るためにさえ、ハイレベルなスタイリッシュさが求められるわけです。
参考までに、上図は下の足場からギリジャンプをし、壁を駆け上がったら最高点でジャンプし、斜め壁に貼り付けるのでそこも最高位置でジャンプをし、最後の崖に引っかかるのでそこを駆け上がれば行けます。
この鍵と扉の要素により、上級コースに間違えて入る初心者は発生しません。鍛錬し、積み上げて来た者にのみ、この切符は発行されるのです。
筆者は見えている全ステージへの挑戦権を獲得するまでに12時間くらいかかっています。
たゆまぬ鍛錬がスタイリッシュを作る
このように、とにかく初心者お断りの厳然たる風体をしていますが、ステージ構成などのアクションの面では決して無理は要求してきません。
動きを一つ一つ点検し、ルートを把握し、冷静にすべてをこなすことができれば、最優秀のスコアをとることも不可能ではありません。
それらを補助するようにリトライ性も高く、ステージに一度でも入れば再度高度なアクションを経て扉の前に立たなくても挑戦できるように配慮もされています。
トレーラーとゲーム体験のずれを、たゆまぬ鍛錬によって埋めていくことができるのであれば、自身が成長していくことに喜びを覚えることができるのであれば、このゲームをお勧めしたいです。
感想
だんだんアクションが上手くなっていくことに快感を覚えるタイプの人ならお勧めです。プレイし続けることで大分動きが洗練されてくるのは、得も言われぬ達成感があります。
筆者は最高レベルのSSはさすがにしんどいのでやめましたが、それでも全ステージに挑むためには銀の鍵のステージは全てSSを取る必要があります。この辺は本当に鍛錬という感じです。ただ、やればやるだけ上手くなっていくのは楽しいです。
ちなみに実績は全部SSの一つしかないので取れていません。