第14回ウディコン全作品レビュー - 狼は愛を、狐は狼からの報復を、蛇は狐と狼に打ち倒されることを望んだ

13. 狼は愛を、狐は狼からの報復を、蛇は狐と狼に打ち倒されることを望んだ

ジャンル 作者
RPG ケモプレ@獣のPredation
プレイ時間 プレイVer クリア状況
30分 7/22 クリア

良かった点

  • 物語の展開が良かったです

気になった点

  • UIが使いにくかったです
  • 各種システムの説明が不足しているように感じました

レビュー

熱き想い

狼は愛を、狐は狼からの報復を、蛇は狐と狼に打ち倒されることを望んだ、という作品は、様々な要素が独特なRPGです。

ゲームとしては比較的シンプルで、ダンジョンに潜り、ひたすら戦い抜いてレベルを上げ、因縁のある狼を倒すことを目的としています。

しかし、その因縁、あるいは感情は複雑に絡み合っており、とても一言では言い表せないものとなっています。それぞれの屈折した感情が織りなす物語は、狼を倒すことで一つの決着を迎えます。

その物語の結末へと辿り着くには、レベルを上げて狼を倒すほかありません。
決着を見るためにも、狼に引導を渡してやりましょう。

感想

一言で感想を言うと、前作よりシステムの理解が難しいけど物語は好きという感じです。

UIがとにかくとっつきにくく、本当に使いにくいです。
例えばお店で購入したい時、最初に1が入力されているので購入個数を20にしたいなら一回キャンセルをはさむ必要があります。というかキャンセルしたいなら0を決定するという仕組みも厳しいです。スライダーなりを使わずに電卓システムを採用した理由が良く分からない。

また、階層が全てフラットなので、キー割り当て、キー連射などの設定と同階層に装備品があったりします。
前回は階層深くて使いにくかったのでそれよりはまだ良いんですが、使用頻度や用途をもとにした整理はあんまり行われていない印象です。トグルを使わずに選択肢を採用している理由はやっぱり良く分からない。

最初の画面の設定を開いてからセーブできるあたりはもはや仕様なのかバグなのかよくわかっていないレベルです。ちなみにここでセーブすると灰色のグラフィックでセーブできます。
一度メニューを閉じないとセーブできないというのも若干面倒です。そのままセーブするとロード時にメニュー開きっぱなしになるとか、そういう問題があるのかなと感じています。

他の細かいところだと、Cキーでメニューを開くのにXキーで閉じる統一性の無さも若干気になります。Xキャンセルで全体が統一されているデザインと思いきや、何もない画面のXはヘルプだったりするので。

あとは、説明があんまりありません。説明書は利用規約と権利表記だけで、連撃数とかACとかが何なのか、SPが何なのか、シボとスドの肉の違いは何なのか、それぞれの武器の違いは何なのか、雰囲気で理解するしかありません。
何ならクリアした今でさえ、シボとスドの違いは良く分かってないですし、各種状態異常になんでかかるのかも分かりません。ダイスロールかな。

ただ、最後に一気に押し寄せる物語の展開は前作などより好きでした。もはやノベルじゃないかというレベルで怒涛に話が展開していきます。
今までの作品は割とあっさり目に感じていたので、この辺の感情の物量には正直面喰らいました。勢いが凄い。
割とちゃんとオチもつくので良かったです。