第14回ウディコン全作品レビュー - 竜と仔共の小さな冒険話
42. 竜と仔共の小さな冒険話
ジャンル | 作者 |
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RPG | ろぜちは080 |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
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5時間 | 8/6 | 真END |
良かった点
- ワールドマップなどが良いグラフィックでした
気になった点
- 多くのエリアが似通った見た目になっています
- 終盤のボスがキーの押しっ放しをして時間がかかって倒せるような戦闘バランスでした
レビュー
インフレした戦闘を
竜と仔共の小さな冒険話は、インフレしていく戦闘が特徴のRPGです。
始めこそ普通のRPGですが、徐々にダメージや能力値がインフレーションしていくその様相を呈してくることでしょう。
進行形式は一本道の通常のRPGとなっています。
ただし一般的なものと大きく異なる点として、拾ったアイテムを使うことで、対象の能力値を甚大な単位で引き上げることができるというものがあります。
アイテムは積極的に使っていき、能力値をどんどん上げていきましょう。
そうしてインフレした力を得ることになりますが、当然相対する敵も強大な能力値を備えています。殊にボスともなると、それはさらに突出するところです。
そうした戦闘においては大火力と大火力のぶつかり合いとなるため、インフレした攻撃性能をもって、その超大なHPを削っていくことになるでしょう。
いかなインフレした能力値を持っているとはいえ、油断していると負けることもあります。ボスに対しては、特に警戒を怠らないようにしましょう。
また、このゲームのもう一つの特徴は、目を瞠るほどのグラフィックです。
ワールドマップの空気感などもさることながら、圧巻となるのは豪奢で強大なボスの敵グラフィックです。インフレし続けた敵の性能をこれ以上なく説明する、神秘性をも湛えたものとなっています。
インフレした戦闘を乗り越えてボスを撃破していき、エンディングを目指していきましょう。
感想
いつもの素晴らしいグラフィックと、インフレした戦闘ができるゲームでした。
若干序盤の難易度が上がっている気もしますが、中盤以降は特に変わりなく殴るゲームです。
特に今回はワールドマップが好きで、地平に向かって消えていく(ように見える)見え方が良いです。FF6とか、ああいう空気感を感じます。
お城の景観も良くて、豪奢な雰囲気で差別化されていました。
それ以外の空間は閉所か自然洞窟か最終ダンジョンになるんですが、殊に閉所と自然洞窟はだいぶ似通った見た目になっています。
殆ど一方通行なのでかろうじて迷いませんが、迷子というか現在の地点を見失う要因の大部分は、ほとんどのマップが同じ見た目をしていることにあります。
ほぼ同じ見た目のマップをぐるぐる回ることになるので、いかな良いグラフィックでも飽きてきそうになりました。
最終ダンジョンやその先は結構雰囲気が違っていたので、序盤とお城に至るまでの道中あたりがそういう空気を強く感じていたのだと思います。
例えば、神殿に入る時にキャラクターがえっと驚くんですが、プレイヤー目線ではほぼ同じ内装なので神殿っぽいねと思えないので何に驚いたのか一瞬惑う、みたいなこともありました。
戦闘バランスについては、割と序盤がシビアで、特に最初のボスはだいぶ強いです。
防御の石をちまちま使って耐えて反撃をお祈りして倒したんですが、いまだに想定解法なのかよくわかっていません。
なんとなく防御の石前提のバランスっぽいので、うまくタイミングを合わせないと負けます。全体回復+大破壊x3 - 石x2のループをやれば基本負けないはず。
ガナフくらいまではこの傾向が続き、ガナフまでくると凍結を使ってくるので戦線の維持も大変になってきます。多分一番強いのはガナフ。ここは割とちゃんと戦う必要があるので楽しいです。
それ以降はこちらのインフレが進んだのか、バフかけ終わったらあとはZCキー押しっぱなしで勝てるバランスになっています。HPが高い壁みたいなものなので、十連+二十連+全体回復+状態回復を毎ターンやっていれば負けないはずです。
ストーリーはこれまでの流れに近く、よく分からないけど迷い込んだ世界でよく分からないまま立ちふさがるドラゴンをばったばったと倒していくお話です。この子たちには進むか倒す以外の選択肢はありません。ずっとジェイドが引率の先生に見えていました。
そして最後にはいろいろ了解出来て、一気に解決に導かれる展開なのが良かったです。
細かいポイントでは、特に序盤はよくゲームオーバーになるので、タイトル起動をスキップできると嬉しいなと感じました。意外と長いので。
あとは、アイテム製作のCキー詳細が何に使えるのかいまだにわかっていません。
なお、公称エンディングは4時間で、実際それくらいでクリアはできました。
残りの40分は裏に辿り着くためにボスを倒していた時間で、うち半分以上は決定キーとサブキーに重しをのせていた時間でもあります。FF7の攻略本にあった自動稼ぎを思い出していました。確かこういうことをしていると、どこかのテイルズシリーズでバルバトスにお仕置きされるんでしたっけ。