第15回ウディコン全作品レビュー - ~罠~狙われた仔共たち・・

38. ~罠~狙われた仔共たち・・

ジャンル 作者
RPG 零八識
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.00相当 全ENDクリア

良かった点

  • 特にボスのグラフィックが美しいです

気になった点

  • 水のようなもので誘導がありますが、フレーバーとしても配置されているため誤誘導が発生している印象があります
  • 別ENDになるまでの道が一番きついですが、目に悪そうな画面全体の明滅がありました

レビュー

ダイナミックなグラフィック

~罠~狙われた仔共たち・・は、荘厳で迫力のある敵グラフィックと、それに引けを取らない巨大な数字が特徴のRPGです。
圧倒的な迫力を持つボスを前にして、圧倒的な数字のダメージで殴り合うことになります。

その圧倒的な数字に打ち勝つには、こちらも圧倒的な数字を用意することが重要です。マップを探索し、超強力な補正を持つ装備を手に入れることで、初めて五分の勝負に持ち込めます。
なお、戦闘は巨大な数字の応酬とはいえ、そのベースはオーソドックスなシステムです。適度に回復し、隙を見つけたら攻撃していくことで相手を削っていくことになります。敵のHPは膨大ですが、こちらの攻撃力もまた甚大です。強力な火力でもって殴り続ければ倒すことができるでしょう。

タガの外れたような数値の殴り合いができるゲームとなっています。
次々に立ちふさがる絢爛なボスを撃破し、シナリオを進めていきましょう。

感想

ひらすらダイナミックなグラフィックを浴びつつ、とにかく巨大な数字を見ることになるゲームです。もはやそこにある数字に意味はないんじゃないか、というレベルで大きな数字で削り合いをすることになります。

戦闘バランスはかなり大味で、特にボスは全強化を先にやってあとは防御の石と大回復で耐久していくゲームとなります。
強い技を連打するだけでは勝てないので、決定ボタンを連打するゲームではなく、固定ルーチンをひたすら回すことになりました。脳みそは動いていないけれど手は動いています。
また、どれだけ防御力を上げても恐らく防御貫通攻撃で通されてる気がするので、HPと鬼のように高い攻撃力以外のパラメータに意味はないかもしれません。回避と命中に関しては完全に死にパラメータかも。

難易度の面で言うと、最初のボスが一番の鬼門で、2番目のボスの初撃だけ厳しいという印象です。
最初のボスは色々揃ってないのもあって普通にしんどく、回復アイテムを拾ってからは攻撃と回復を繰り返し、適宜魔法吸収するだけなので割と簡単です。
ラスボスはそれほど難しくはありませんが、HPは恐ろしいほど高いので耐久力を試されます。

シナリオ面では演出が長めで、OPの演出のテンポ感が最後まで通貫しています。退出するためにゆっくり下がり、そこから間を空けて、別のキャラクターが来るあたり、決定キーを押さないと進まないイベントかと思いました。せっかちには辛い。
エレベーター演出についても、最初に見た時はどうして入力が効かないのかも分かっていませんでした。

また、ダンジョンには迷いの森や滑る床、ワープゾーンと言ったギミックがあって戦闘以外でも遊べるようになっています。
ただ、迷いの森のヒントは言及がなく、滑り床のロジックは今でも謎に包まれています。いつの間にかクリアできたので、宝箱を一つ回収し損ねました。ワープも最初に遭遇したのが入り口に戻すものだったのでそういうものかと思っていましたが、どこかと繋がっているワームホールでした。
とにかく手当たり次第に色々試すのが攻略の糸口っぽいです。

そしてこの作品、ある意味オチが祟女と相似かもしれません。一番怖いのは人間なんですかね。最後にスクロールして絵が映し出されるのはインパクトがあって良かったです。
それにしてもあのドラゴン、手加減していた割に強すぎませんか。