第16回ウディコン全作品レビュー - 瓶詰の誕生日

16. 瓶詰の誕生日

ジャンル 作者
謎解き クリムS
プレイ時間 プレイVer クリア状況
40分 2.02 全END

良かった点

  • 緩く暗号解読を楽しめます
  • いざとなれば総当たりからヒントを探れる設計となっています

気になった点

  • 解が一意に定まらなさそう、ミスリードがありそうな問題などがありました
    • ただし、いずれも試行すれば解けるレベルです

レビュー

少し頭の体操をしよう

瓶詰の誕生日は、暗号解読を通して進めていくゲームです。
暗号を解読して必要なアイテムと次の部屋を突き止め、その先で再び同様のことを行う形式を取っています。
解くべき暗号の中には、閃きが必要なものから、ある程度調べることが必要なものまで様々なケースが存在しています。時にはゲーム内を離れてみて、色々なものを駆使して解いていきましょう。

そうして暗号を全て解読し、所定のアイテムを持って最後の部屋に辿り着くことで、開催者の弟の誕生日を祝うことができます。
全ての謎を解き、最後の部屋で盛大に祝いましょう。そこで得られる日記を読めば、あるいはこの暗号解読イベントの背景を知ることができるかもしれません。

それに思いを馳せるでも、暗号を解いて終わるでも、どうするかはプレイヤー次第です。
ひとまずは暗号解読を楽しみましょう。

感想

軽く謎解きができて良いゲームでした。頭を使うというよりは、直感を信じるか調べるかのどっちかの選択肢を取ることが多かったです。
以降は謎解きの話をするので、まだやってない方は見ないことを推奨します。

逆立ちについては、色々逆さっぽいことをして何も分からなかったので、後ろ読みと解釈した上で1-3に行きました。実はこの時点では「をもって1-3へ」までは解読していましたが、Amdzdkeが分かっていませんでした。これは後の問題を解いているうちに、この出題者が「a」の反転を「d」っぽく書いてることに気付いたことで、甘酒とようやく理解しています。後発的な気付き。
個人的にはここが一番の難問で、ヒントを読んでいてもaと解釈せずに反転時のdとpの話をしているのかなと解釈していました。あんまり悩まずに先に進めば、どう考えてもaと解釈しないといけない場面が出てきていたので、さっさと進めれば良かったですね。

また、あかさたなの問題については、右並べか左並べかが不明であり、わをんの扱いも場合によるなあと思いながら解いていました。をの6があることである程度フェアになってる気もしますが、それでもどちらになるかは分かりません。解いていれば分かる話ではあるんですが。
このあたり、探索ゲームでこの辺の謎解きがあるとあいうえお表がどこかにあったりしがちですが、このゲームはそういう知識をゲーム外に移譲する構成なので、この辺の曖昧さは避けられていませんでした。ただ、曖昧でも解けるようにはなっているので、筆者のような解の一意性にこだわる変人以外は気にしないとは思います。

また、謎解きのことは考えなくても虱潰しができるのは面白い仕組みとなっており、その気になれば3分半くらいで全部屋を周れるし、何ならゴールまで行けます。
ここについては持っていくアイテムを謎解きに含め、アイテムの種類を増やすことで総当たりを避けている仕組みになっているのも面白かったです。事実上、答えにどうしても詰まったのであれば部屋の位置だけは分かるのでヒントになります。

物語は軽くホラーというか地獄ではあるんですが、部屋の数が足りないという部分だけ少し解釈に惑っていました。
暗号は確かに5個あり、部屋もまた5個あるので足りないことはないと思うので、個人的にはそのうちの2個をどう調達したかという話なのかなと解釈しました。そして最後の話を察するに、その2つの部屋は両親のものであると結論付けていました。それならば、やっぱりクローゼットは開けるべきじゃありませんね。