第17回ウディコン全作品レビュー - みてくれというけれど
51. みてくれというけれど
| ジャンル | 作者 |
|---|---|
| 謎解き | みやの |
| プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
|---|---|---|
| 1時間 | 1.11 | 全END |
良かった点
- シンプルながら考えさせられるゲーム性でした
- 最後の謎解きも良いです
気になった点
- 特にありません
レビュー
Read Me
みてくれというけれどは、規約に違反しているかどうかを判定するゲームです。
その結果いかんによってエンディングが分岐し、全部で11のエンディングに到達することができます。
そのゲーム性は非常にシンプルなもので、実況者の動画や対象のゲームの説明書、ホームページなどを閲覧していき、それらの情報を総合して規約に違反しているかどうかを判断するというものになっています。
そうしてエンディングを見ていくことで、おまけ部屋に他のエンディングを回収するヒントが増えていきます。それに基づいて選択を変えることで、新たなエンディングを見ることができるでしょう。それほど選択肢は多くないため、エンディングの回収はさほど難しくはありません。色々なパターンを試していきましょう。
ただし、全てのエンディングを回収するのであれば、もう一手間を必要とします。それが何であるかは割愛しますが、その手間をかけ、全てのエンディングを見ることで、より本作の物語を味わうことができるであろうことは保証します。
是非とも全てのエンディングを見るべく、その謎に挑んでいきましょう。
感想
ゲーム性自体はシンプルなんですが、色々と隠し要素というか推理要素もあって、最後まで楽しめる作品でした。
以下は恐らくネタバレを含むので、やってない方は今すぐやっておいてください。
ひとまずオリジナルのゲーム性について触れておくと、これ単独でも良いゲーム性をしています。
個人的に好きなのはそのバリエーションと振れ幅の広さで、まあこれは9:1で悪いように見えるなと思うものもあれば、どっちも難しいところがあったなと感じるものもあれば、回避は難しいだろうなと思うものもあります。
ともすれば露悪的にすらなりそうな作品性をしているところ、この辺りのバランス感覚であったり、エンディングに応じたコメディ寄りの作品の雰囲気であったりによってうまく中和されている印象がありました。グラフィックの絶妙な緩さも貢献しているかもしれない。
筆者は概ねりーどみーをちゃんと読む意識を持っているつもりですが、いろんな作品の分を読みすぎてもいるのでどこかで読み飛ばしている可能性も否めません。そのあたりを踏まえて、果たしてこの長々と連ねているレビューがどこまで適合しているものなのかということを考えさせられました。
さすがにレビュー禁止の文言を見かけた記憶はないんですが、誹謗中傷は概ねNGであることは自明の理であり、その中でどこまでを誹謗中傷と見なすかには割とグラデーションがあります。筆者はそこそこ文句を言うこともあるので、その辺は気を付けたいなと感じています。個人的にという枕詞を付けるとか、代替案が無いかとか、代替案があったとて何故採用されないかとか、何か色々と考えながらやってるんですが上手くいっているのかと思いを馳せています。
とりわけ、生放送にもなるYoutuberがそのあたりをケアしつつ触れていくのは難しいんだろうなと感じていたので、そういう見方でゲームをプレイしていた側面もあります。文章は冷静になって見返したり推敲すれば社会性フィルターがかかっていくものですが、生の言葉はそうもいかないので。筆者がやったら絶対に余計なことを言いそうです。
それはそれとして、事前準備で出来るReadMeくらいは読みましょうという話ではあります。せめて同梱のものくらいはカバーしたいところ。
閑話休題。ゲームそのものとしては単なるクイズではあるんですが、おまけでそれぞれのキャラクター性が明かされる流れで、薄っすら思い込んでいたパーソナリティにある程度順じていたり、少し外していたり、意外な側面が見られるというのが良いです。これが前述のバリエーションの広さと連関し、短いながらも満足感の高いものに昇華されていました。
個人的にはこういう短く刺してくるシナリオが割と好みなので、良く印象に残る作品となったと思います。これもこげ。
続いて最後の謎解きについて。Editorが未圧縮データを優先的に読みに行く仕様を活かした謎解きです。確かにそう使えるなと膝を打ちました。
ちなみに筆者はこの段階になると本作に感化されていたので、思わずEditorの再配布に当たらないかを規約に確認しに行きました。当然ながら、「無償配布の場合」に限り、開発された作品に「Editor.exe」を添付して配布することを許可しており、その際の報告も不要です。兄を出すことが二次創作にあたるかまで確認されている作者さんなのだからさもありなん。
話を謎解きに戻すと、必要最小限度ながら、ある程度メタ的に、しかしシナリオ的な意味合いも付与して構成されたものとなっています。これはゲーム性あるいはシステム的な良さもさることながら、物語に対してのオチというか意味付けとして優れているように思います。
筆者がこのゲームにおいて最も良かった点を挙げるのであれば、最後に開示される個々人のパーソナリティを含めた多様性の描き方を挙げたいところですが、それがきっちりと印象に残るようになっているのは、この物語が最後にこの謎を解かせて、最後のテキストを読ませてくれたからのようにも思います。シナリオが綺麗に締まっているからこそ、枝葉の美しさを愛でられるのかもしれません。
余談ですが、ライツアウトで微妙にニアで被るとは思いませんでした。やはりライツアウトはフリゲの華なんだろうか。商業だとツヴァイくらいでしか見たことないけど、確かに探索アドベンチャーではよく見るような気がします。
さらに余談ですが、地味に名前入力が色々と対応しているのも面白いです。芸が細かい。ここまで細かいと色々仕込まれてそうなんですが、あんまり見つけられてはいません。