第14回ウディコン全作品レビュー - ただのRPG
70. ただのRPG
ジャンル | 作者 |
---|---|
レベリングRPG | HRGAME |
プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
---|---|---|
2時間 | 1.0相当 | クリア |
良かった点
- 戦闘ごとにBGMに変化がありました
気になった点
- 操作性が非常に厳しいです
- レベリングを強制する割に、敵が遅延行動メインとなっています
レビュー
レベリングせよ
ただのRPGは、レベル制限のあるRPGです。
基本的には通常のRPGとなっていますが、次のステージに進むにはレベルを上げる必要があります。
そのため、とにかくダンジョンに潜ってレベルを上げていくことになるでしょう。
レベリングを繰り返してダンジョンを進んでいき、物語の終わりを迎えてはみませんか。
感想
レベリングRPGとでも言うべき作品でした。とにかくレベルを上げることが大事ですし、それを要求されます。
このゲームに関しては副題が全てを物語っているところはあるんですが、それがどこまでを指しているのか分からないので、一応ここに感想という形では記しておきます。
とりあえず、操作性が非常に厳しいことになっています。
いきなりEキーを使うことから始まり、かなり独自性のあるキーバインドをしています。加えて、あまり意味もなくマウスもキーボードも必要な操作形態になっていて、これが細かいストレスに繋がっています。
メニューの開閉、設定の決定はキーボード必須なのに対して、メニュー操作はマウス必須です。分ける意味があるケースは、演出上の理由とか、構造上の理由とか色々とありそうですが、このゲームに関しては特に思いつきませんでした。
ゲーム設計としては、レベル上げというプレイヤーがRPGで最も作業的に思っているであろうことだけをやらせてきます。
レベル上げという行為は、RPGを初心者が遊ぶ場合でもとりあえず強化していけばいつかは勝てるようにする、いわば自己のプレイヤースキルに応じたバランス調整の一環だと思っているんですが、それが強制されるとなると本当にただの作業になってしまいます。
加えて、一回通したら終わりくらいの経験値ではないので、必然的にダンジョンにただ潜ることになります。
さらに、敵が命中率を下げたり、封印してきたりと、とにかく遅延行動メインなことも作業感に悪い影響を与えています。これで強ければ歯ごたえがあるとも言えますが、ダメージは通してこないので、単純に時間がかかるだけになってしまいます。
なお、筆者がやったバージョンでは、雪ボスを倒すと大量の経験値が手に入ってレベルアップするという不具合がありました。これが意味するところは、作者さんもデバッグ中にレベリングかったるいと感じたということなんじゃないかなと思っています。
作者が面倒に思うのであれば、当然プレイヤーも面倒に思うこと必定です。
それ以外でも、文字がちょくちょくはみ出していたり、でもという逆接の使い方に違和感があったり、拾っても何も起きないアイテムがあったり、いちいち突っ込んでいるとキリがないレベルで色々なもやっとするところはありました。
戦闘バランスの話をすると、レベリングの時はフレイムピラーがお勧めです。回避率とか関係なく殴れます。下の消費MPだけ高い魔法よりはるかにコスパが良いですし、何なら火力同じなんじゃないかと思っています。
シンボルエンカウントにして戦闘をある程度調整できるようにしている、 戦闘ごとにBGMが変わる、など細かい配慮はある気がしているんですが、それよりもコアの部分が厳しい仕上がりだという印象でした。
ちなみに、利用規約の一文である「本ゲームが第三者の知的財産権等その他一切の権利を侵害していないこと」を保証していないのは、プレイヤー云々はおいてアウトな気がしています。そもそも、それは利用規約なんでしょうか。