第15回ウディコン全作品レビュー - 一人非零和有限確定無情報非ゲーム

27. 一人非零和有限確定無情報非ゲーム

ジャンル 作者
メタ謎解き endo
プレイ時間 プレイVer クリア状況
15分 1.1 クリア

良かった点

  • 良い問題が取り揃えられたゲームでした

気になった点

  • 特にありません

レビュー

ネタバレしたくないのでここに書くことがあまりにも少ない

一人非零和有限確定無情報非ゲームは、メタ要素を含む謎解きゲームです。
あまり色々な情報を出すとゲーム性に深くかかわり、面白さを毀損させてしまうので多くは語れません。

ゲーム内の要素についても、またそれ以外についてもあらゆるものを使い切り、プレイヤーはいくつかの謎解きに挑戦することになります。
謎を解き明かすことができれば、物語と共にゲームは進行して、やがてエンディングへと辿り着くことができるでしょう。

とりあえず言及できるのはこの辺りまでなので、こういったゲームが好きな方はプレイしてみることをお勧めします。内容はコンパクトなものとなっているので、短い時間で遊べるでしょう。

感想

このゲームはどこに触れてもネタバレになってしまうので、あらかじめ以下の内容は全部ネタバレになることを示しておきます。
いわゆるメタゲームというか謎解きとして、問題数はさほど多くない中でメタらしいツボが押さえられていて楽しい作品です。体験として楽しいので、気になる方はダウンロードしてプレイしてみてください。プレイ時間も短めなのでさっとやれます。

個人的に好きなのは暗号化されていないことにすらちゃんと意味があったことで、ダウンロードしたタイミングで感じていた気持ちが綺麗に回収されました。伏線回収は楽しいですね。
また、この手のゲームが好きな方は同意していただけるかと思いますが、Base64エンコードについては見慣れているので見ただけでエンコードするべきことが分かりました。あの文字列を見た瞬間にエンコーダに入れたくなります。

個人的に一番苦戦したのはモールス信号で、やるべきことは分かったんですが参考サイトを間違えてしまい、存在しないモールス信号と戦っていました。ここだけ若干遠回りした形ですが、それでも全体で見ればそれほど時間はかからず、コンパクトにいろいろなメタを楽しめる良い体験を得られる短編だなという印象があります。

最後の最後、すべてのファイルが消えるかなとうっすら考えていたのですが、よく考えたらウディタでは出来なさそうな演出でした。
そしてそもそも、忘れないことが終わりへとつながる作品である以上、全てが遺されているのもまたゲームコンセプト的には正しそうにも感じます。

メタゲーム、後味が悪いか後ろ髪を引かれる結末に寄る印象がありますが、このゲームは後味良く終わります。短編ということもあるとは思いますが、清々しく終われて良い作品でした。