第15回ウディコン全作品レビュー - 一画面で成し遂げる地獄再興

52. 一画面で成し遂げる地獄再興

ジャンル 作者
クリッカー semicolon
プレイ時間 プレイVer クリア状況
30分 1.0.2 カンスト

良かった点

  • クリッカーらしくどんどんと桁が上がる楽しさがあります
  • 地獄石の活用で一つギアを上げられるのが楽しいです

気になった点

  • メニュー操作がややわかりにくかったです
    • 画面だけでは操作方法が分からず、説明書を読んでも左右のメニュー切り替えをしばらく理解できていませんでした
    • クリッカー系の印象でマウス操作をしたくなったのもあります

レビュー

連打で恐怖を量産しよう

一画面で成し遂げる地獄再興は、キーの連打と施設とリソースをもってギャーを集めていくクリッカー風のゲームです。
始めは連打でリソースを稼ぎ、そのリソースをもってさらなるリソースを稼いでいく拡大再生産が楽しめる作品となっています。

始めに連打をしていくことで鬼と地獄石が生産されていき、その鬼はギャーを生産し、ギャーは鬼などの生産強化へと回せます。このループを繰り返し、ギャーをどんどん効率よく稼いで貯めていくという一連の流れが、このゲームシステムの中核です。
ギャーの循環が回り続けることでギャーの桁は見る見るうちに上がっていき、それに伴って地獄が再興されていくでしょう。

また、連打によって手に入る地獄石を使うことで、自動で連打してくれたり、現在のギャーに応じてギャーを即時入手できたりといった効果を得ることもできます。生産リソースの拡張に加え、この効果を組み合わせることで加速度的にギャーを稼ぐことが可能です。
地獄石は連打によってしか手に入らないリソースであるため、生産能力がどれだけ向上しても連打には価値があります。連打し続けましょう。

リソースをぶん回すことで、リソースの桁が上がり続けていく楽しさを味わえるゲームです。
無心に連打してギャーを稼ぎ、ギャーをもってさらなるギャーを集め、地獄を再興していきましょう。ちなみに、連打だけではなく長押しでも生産は可能なため、指をつる心配はないのでご安心ください。

感想

クリッカーです。厳密にはキーを押すのでプレサーかもしれませんが、語呂が悪いのでクリッカーで良いと思います。
あまりにもUIがクリッカー過ぎて、最初はマウスで操作しようとしてしまいました。説明書を読みましょう。

クリッカーよりは放置に旨味がなく、常時クリックの価値が高めのバランスになっています。放置の性能を上げる設備投資以上に、クリックにより得られる地獄石をベースにした倍々ゲームの方が遥かに効率が良いためです。クッキークリッカーでもある条件下ではクリックが最高効率に変わるタイミングはあるので、クリッカーっぽいとも言えるかもしれません。
この辺はカジュアルに遊ぶ分には良くて、クリアを目指すだけならそれほど時間のかからないバランスも相まって、ミニゲームとしてちょうどいいボリュームを提供しているように感じました。

筆者は途中までは適度に施設を増やしつつ、あるラインから連打して地獄石を稼いで倍々ゲームをしていました。とにかく倍々ゲームの恐ろしさがわかる作品だと感じていて、最終的にはずっと倍にしつつ、影響ない範囲で設備拡張するようにしていました。何なら設備拡張すら要らなかった可能性はあります。
あるタイミングからは長押しで良くなるので、指にも優しいのは良かったです。あのまま最後までやってたら指をつってたかもしれない。
また、無量大数より先にも到達しましたが、カンストしすぎてバグみたいな状態にはなりますが、ちゃんと動きはします。要求値とか諸々おかしいので、二倍に増やそうとすると表記上は減るみたいなことは起こりますが。

連打しながらでもメニューが触れる構造なのが良く、連打して地獄石を稼ぎつつ、施設強化などを並行して行うことができて効率が良いです。
一方で、メニューそのものというか、主に地獄石の使い方が説明書を読んだ上でもしばらくはつかめず混乱していました。
地獄石のメニューを開くまでは行けるのですが、そこでメニューを左右移動する発想がありませんでした。左右という操作については記述があるんですが、それによるページ切り替えの発想が浮かばないという状態です。恐らく、メニューのUIを見て切り替えできるように感じないのが遠因なのかなと考えていました。

後は、フレーバーが軽めにあるのも良くて、画面の変化に一役買っています。鬼だけだと画面映えしませんからね。
クリアするとちゃんと笑顔になるのも細かくて好きでした。