第17回ウディコン全作品レビュー - ReviveIV&ペンタ
03. ReviveIV&ペンタ
| ジャンル | 作者 |
|---|---|
| RPG | ケモプレデーションゲームス+ろぜちは080&Mr.H |
| プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
|---|---|---|
| 30分 + 30分 | 8/9 | 両作品クリア |
良かった点
- 恩赦のシステムによりシンボルエンカウントに新たな選択を生み出していました
- テキストに熱量がこもっています
気になった点
- 多くの意味を持たないシステムが存在します
- 特に装備できない装備が店売りの先頭にあるのはミスを誘発しやすいです
- 不要そうなNow Loadingがテンポを阻害していました
レビュー
世界は過酷
ReviveIV&ペンタは、3Dダンジョンを歩き回る戦闘がメインのRPGです。タイトル通り、二つのゲームがセットとなった作品となっています。
いずれを遊ぶにしても、シンボルエンカウントする雑魚敵との戦闘をこなしながら、要所で待ち構えるボスとの戦いに備えることになります。
戦闘はATB風のコマンドバトル形式を採用しており、基本的には攻撃のぶつけ合いになりやすい設計となっています。特に会心や回避が多発するシステムであるため、打ち合いには常に緊張感が漂います。加えて、雑魚敵はこちらのレベルに応じて強化される設計となっており、常に激戦になること必定です。
上手く立ち回り、回復を適切に行っていくことが重要になっていくでしょう。
そうして適切に雑魚敵と戦い、レベルを上げることでボスに挑む準備が整います。雑魚敵と異なりボスは固定レベルのため、きっちりとレベルを上げなくては勝つことはできません。推奨レベルは明示されるため、最低限そこまでは上げておきましょう。
そうしてレベルを上げ、ボスを倒していくことでシナリオもまた進行していき、やがて物語は急転直下に展開していきます。本編それ自体はあまり長いゲームではありませんが、過酷な世界を描き出す熱量の高い筆致で彩られる二つの物語を存分に浴びられるであろうことは間違いありません。
その世界を感じるためにも、レベルを上げて障害たるボスを倒していきましょう。
感想
前作のReviveとほぼ同じ感想を抱いた作品でした。味の変わらぬゲーム性をしています。
相変わらずシビアな世界観と、集中したテキストに込められた熱量、一貫したテーマに沿った展開はそのままに、掌編として二編を遊べる設計となっています。スターシステムが採用されているのかキャラクターと役回りが異なるのは若干混乱しないでもありませんが、主役はそれぞれ相異なるので、ある程度飲み込みやすくはあります。
前作のような中編ゆえの感情の錯綜具合も良いですが、今作のような短編ゆえの登場人物の少なさと尺の短さが相まった、より密度高く、より個々の感情にフォーカスしていくような内容もまた良いものです。
システム面の話をすると、前作から引き続き存在する恩赦の仕組みはある程度の駆け引きを生むものとして機能しており、倒せば一回限りの宿屋、そうでなければ購入権として上手くコントロールする余地を生み出しています。もっとも、レベルがそこそこ早めに上がるので、最終的にはあまり活用する機会はなくなっていきますが。
また、割と敵の逃げ足が速いというか同じ速度で離れていくため、ショップとして活用する場合はちゃんと壁際に追い詰める必要があるのは難しいところです。
端的に言えば、ゲーム全体に対して過剰な設計をしているシステムも据え置きで存在し、あまり意味を持たないジョブや、メニュー上では確認の意味しかないスキルはともかくとして、登場しないキャラクターが持つことになる武器が店売りされているのは、もはやトラップに近いと言えます。店売りの先頭に位置するソード系については、恐らくゲーム全体を通してすら装備できるキャラが見当たりませんでした。一番買いやすいのに誰も使えない。
また、何をロードしているか分からないNow Loading表示も、細かいストレスに繋がっている印象があります。画面の構成物がすべて見えている状態で何をロードしているのかは不明なままです。音声ファイル系でしょうか。
戦闘面については、ボスよりもその辺の雑魚の方が強いというバランスになっています。
まず、雑魚はこちらのレベルに追従してくるため、レベルがカンストしてもなお脅威があります。このため常に緊張感があって、先手を取られると敗色濃厚のスリリングな打ち合いになることが多いです。一回の命中や回避が生死を分けるレベルでした。特に、エンカウント時にこちらから迎え撃つように動くと、自身がスライド移動して背後を取られた判定をもらうので、この点は注意が必要です。どっしり構えておくのが賢明でしょう。
一方で、ボスのレベルは固定となっているため、レベルを上げてしまえば恐るるに足りません。推奨レベルも事前に教えてくれるため、そこまで上げていれば特別苦労も必要ありませんでした。この辺はかなり割り切っている印象があります。
なお、戦闘に入る前のダンジョンは3Dダンジョンめいたもので構成されていますが、そこそこの広さの割には敵シンボル以外にはほぼ何もありません。アイテムも落ちていないですし、イベントがあるわけでもないので、レベルを上げ終えたら用済みになります。最初のダンジョンで適当にレベル上げをしてしまうと、残りのダンジョンは駆け抜けるだけになってしまいます。
ここまでシンプルを極めると、もはや3DダンジョンではなくノンフィールドRPGでも良いような気さえしてきます。もっとも、それでは3D視点で地平を丸めた独特な表現が見られなくなるので、それはそれで寂しいかもしれませんが。