第17回ウディコン全作品レビュー - 陰影遊戯 -魔王の命題-
07. 陰影遊戯 -魔王の命題-
| ジャンル | 作者 |
|---|---|
| シルエットクイズ | 餓鬼郎党 |
| プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
|---|---|---|
| 1時間 | 1.00 | エピローグ |
良かった点
- 影絵のバリエーションが豊富でした
- それぞれユニークかつユーモアのある仕上がりとなっています
- 理不尽に片足を突っ込みつつ、不快感を感じない難易度の塩梅になっていました
- ノルマの設定が絶妙です
気になった点
- 特にありません
レビュー
笑える理不尽は良い理不尽
陰影遊戯 -魔王の命題-は、シルエットを見て何を表しているかを当てるクイズゲームです。
プレイヤーは1つのシルエットに対し、4択の中から適切なものを選んでいくことになります。
このシルエットクイズは連続して出題され、その全てに回答する必要があります。全問正解しなくてもクリアは可能ですが、許される失敗はたった1回のため油断はできません。しっかりとシルエットを見て正答を重ねていきましょう。
そうして一連のクイズをクリアすると問題のレベルが上がり、さらに難しく、問題数も多くなっていきます。特にレベル3以降は理不尽とすら言える難易度に到達しており、初見のクリアはほぼ不可能と断言できるレベルです。この難所を突破するには、難問に対する記憶力が肝心となるでしょう。失敗した問題に二度躓かないように対策していくことをお勧めします。
また、シルエットのクイズは非常にバリエーションに富んでいるため、連続正解を重ねてあと一歩のところで新顔に阻まれるということも往々にしてあり得ます。理不尽に挑む勇者よろしく、諦めずに正答を積み上げていく根気もまた必要不可欠となります。
単なるシルエットを答える問題から、知識を問う問題、あるいはネタに振った問題まで、レベルが上がるにつれて難易度だけでなく問い方まで変容していくクイズに挑んでいきましょう。
閑話休題。ここまで理屈っぽくレビューしましたが、このゲームの本質は説明書にある「パーティゲームです。酒でも飲みながら複数人で遊ぶと、より楽しめます。」という一文に集約されていると言えるでしょう。
馬鹿馬鹿しいまでの理不尽を笑い飛ばし、複数人で喧々諤々と言い合うことで、より楽しみながら遊べるであろうこと疑いありません。
意地と根気で難問に挑むも良し、パーティーゲームとしてワイワイと遊ぶも良し、好きな遊び方でシルエットクイズに挑んでいきましょう。
感想
理不尽に近い難しさを楽しめるタイプのゲームです。後半の難易度はかなり高めで、初見での突破はほぼ不可能なレベルの初見殺しが散りばめられています。
ただ、不快感を覚えるタイプの理不尽さではなく、そうはならんやろ、という理不尽さや、そんなん分かるわけないやろ、という類の理不尽さなので、笑い飛ばしながら進められるタイプのものとなっています。後者は不快感と紙一重かもしれませんが、そのラインは割ってきません。絶妙。
特に中盤以降の難易度はとてつもなく、様々なシルエットパターンを暗記してうまく捌いていくことが求められます。魚や植物の形状を把握し、海老とクジラも判別できればクリアが見えてくるという寸法です。無茶を言わないでほしい。
さらに終盤以降になると、シルエットクイズでありながら知識問題も入るようになり、クイズの側面もちょっと出てきます。何なら、こちらの方が理不尽な影絵よりも難易度が低いため、ある種の救済的な立ち位置とも言えるかもしれません。漢字や英語の方が影絵より楽というあたり、影絵の恐ろしさが分かります。医療器具の名前とか加法定理とか、ちょくちょく覚えていないものが混ざってはきますが。
また、ノルマ設定も絶妙で、1回だけミスが許され、残りはすべて正解する必要があるという閾値が採用されています。どんな理不尽でも一発なら耐えられるため、ちゃんとそのレベルを習熟できていれば、ギリギリでクリアのボーダーに乗れるレベルに収まっていました。
このボーダー自体はまあまあ厳しいものの、一回のプレイが短く、シルエットのパターンは適度に多いながらも過剰ではないため、何度も遊んで覚えていくモチベーション自体は維持できました。クリア目前で初見の影絵に騙されるのもまた一興。
説明書にもあるのですが、酒を飲んで理性を飛ばしたり、複数人で遊んだり、そういうことをするとより楽しめそうな作品だと感じました。イラストがネタに振ったものも多数ありますし。
個人的に好きなのは、ウィンナーコーヒーと覆面パトカーです。初見で正解することはできましたが、そうじゃないだろの気持ち。サカナクッションのやかましさも結構好きです。
筆者は不要な知識を覚えていくことに喜びを感じるタイプなので、こういうゲームは割と好きです。その場限りでしか使わない知見を得ることができます。この影絵はここを見れば判別可能、みたいな知見を蓄積していき、クリアできた時の感動はひとしおでした。
個人的には知識系は割といけて、植物シリーズは覚えれば大体解けていましたが、魚シリーズや知らない知識が鬼門でした。魚系は最終的にフィーリングで覚えているので、自信がない状態で回答を迫られるドキドキ感が味わえて良かったです。