第17回ウディコン全作品レビュー - 双炎姉弟と奇蹟の薬草
10. 双炎姉弟と奇蹟の薬草
| ジャンル | 作者 |
|---|---|
| パズルアドベンチャー | 銀ノ薺道 |
| プレイ時間 | プレイVer | クリア状況 |
|---|---|---|
| 1時間 | 1.0 | クリア |
良かった点
- エンディングが豪華でした
- 小粒なギミックを楽しめる設計となっています
気になった点
- エンディングに至る展開がかなり唐突なものに感じました
- 文体が不自然に不統一な印象を受けました
レビュー
衝撃のエンディング
双炎姉弟と奇蹟の薬草は、様々な仕掛けを攻略して進むパズルアドベンチャー風な作品です。
一筆書き、ライツアウト、迷路といったようなギミックを解いていき、各ステージのクリアを目指すことになります。
タイトルに違わず、双子の姉弟が薬草を採りに向かうところからゲームは始まります。前述したようなステージごとに異なるパズル的な謎解きを解き進めることで物語が進行し、やがてエンディングへと辿り着くことができるでしょう。
謎解き自体は平易な難易度であり、解くのはさほど難しくありません。救済要素もあるため、恐らく詰まることなく最後まで遊ぶことができるでしょう。
そうして到達することになるエンディングこそがこのゲームのクライマックスであり、ゲームが180度転換する場面でもあります。これまでの物語の展開、設定から画から何から何までがひっくり返るような驚きをもって迎えられるであろうこと必定です。このエンディングを見るために、最後までやる価値のある作品と言えるかもしれません。
是非ともエンディングを目指して、ギミックを解き進めていきましょう。
感想
一筆書き、ライツアウト、迷路のフリーゲーム3点セットといった感じのアドベンチャーでした。一筆書きは言うほど見ないかもしれない。サブ要素的にあるクイズやスイッチによる道生成も良く見るシステムですね。
物語要素を除けばほぼそれだけといっても過言ではありませんが、物語というかエンディングあたりがメインなところがあるので、主眼はそちらにあるような気がします。
何しろゲーム全体の内容に比して、エンディングのストロークはかなり長いです。終わったかなと思ったら、まだ続きます。
歌付きのエンドロール、手の込んだ豪華なCG、いきなり転回する世界観と、もはや本編がおまけみたいな勢いで進行していきました。個人的には、CGの豪華さに対して町の木を焼く絵の雑さが好きです。良い落差。そこは別にこだわる必要ないですからね。
また、世界観のことを考えると、本編がおまけというのもあながち間違ってないような感じもあります。あくまでもメタの中の話なので。
とは言え、これを初見で見た場合の最後の展開の飲み込みにくさはありそうだなという印象はあります。筆者はいくつか前作を遊んでいて、おおよその世界観は把握できているため受け取りやすいですが、そうでない場合はちゃぶ台返しに近い展開を解釈するのは大変そうな気がします。
何なら、この急転直下の展開のまま次回に続くような結末で終わります。このゲーム性と初期の物語で、次回に続くようなタイプの終わり方になるだろうと予測できる人は存在しないのではないでしょうか。
そも、ゲーム中の世界観ですら、いきなり勇者やら魔王軍やらの要素が出てくるので、枝葉を気にするタイプだと色々と気になる点があるような印象もあります。
物語ついでに文章についても言及すると、部分的に砕けているかと思えば、そうでもない面もあり、この辺の不統一感はやや気になりながら読んでいました。図鑑っぽいものの説明文で助詞が抜けていたり、話し言葉になっていたりする箇所も気になります。図鑑じゃなくて絵本みたいなものなのかもしれない。
なお、個人的にはオジィサァンという名付けに代表されるような砕けた側の方が好みでした。不思議なことに続柄がありありと分かる名前。
とにかく、ゲーム性的には上記の通りアドベンチャーのミニゲームセットみたいな内容なんですが、メタにメタを塗り重ねたような世界観それ自体が本編みたいな不思議な読み味のゲームでした。箱庭とか神は、ゲーム製作をなぞらえたものなのでしょうか。