第17回ウディコン全作品レビュー - MA-FŪ 魔封

22. MA-FŪ 魔封

ジャンル 作者
探索ADV カラアゲ・ニュートリノ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.06 全END

良かった点

  • 独特な空気感がデザインなどで上手く表現されていました
  • 世界観に即したユニークな謎解き、探索要素が用意されています

気になった点

  • カーソルをプレイヤーキャラクターとしながら、選択性能がやや直感的ではありませんでした
    • 先端で選択するというよりは、乗せにいくイメージでないと選択できません

レビュー

インターネッツ

MA-FŪ 魔封は、かつてのインターネットを彷彿とさせる空間を舞台にした探索アドベンチャーです。
見た目は独特な雰囲気ですが、設計は正当派な探索アドベンチャーとなっており、謎解きを軸に回避アクションが時折挟まれるといった構成となっています。

プレイヤーはカーソルとなってインターネット空間を探索しつつ、そこに散らばるいくつかの謎を解いていくことになります。この設計自体は探索アドベンチャーとしてはよく見る、堅実なデザインと言えるでしょう。しかし、そこに詰め込まれている謎解きのベースや各種表現はインターネットというモチーフを存分に活かしており、そのユニークな空気感を余すところなく表現しています。
インターネットを徘徊していればどこかで見たような何かを避け、時にはインターネットな知識を活用しながらも、どこかで見たような空気が漂う、けれど新しいステージを探索していきましょう。

なお、そうして解くことになる謎解きや回避アクションの難易度は決して高くはなく、適度に考えて正しく行動すればクリアできるレベルのものに収まっています。中には事前の知識がある程度あったほうが解きやすいものもありますが、基本的には素直にクリアできるものが多数を占めています。
インターネットな世界に没入しつつも、その中からの脱出を目指してあちこちを巡っていきましょう。

感想

モチーフがインターネットであり、ハイパーリンクしていくエリアや見た目は特徴的ながら、本質は謎解きと避けという探索アドベンチャー然とした要素で設計された作品です。モチーフを探索や謎解きなどの要素に落とし込んでいる手腕も良く、ただテーマとして設定しただけでなく、きちんとゲーム性に組み入れていました。
以下はややゲーム内容に触れるので、ネタバレを嫌う方はブラウザバックしてください。

謎解きの中では、個人的にはテキストベースから拾っていくタイプの謎解き形式が面白く感じていました。独特な解き味をしています。インターネットという空間との親和性も高く、世界観の中での謎解きとしての納得度合いも高めです。
なお、謎解きは全体的に察する能力が大事な印象があり、ある程度エスパーしないと正解扱いにならないこともあります。ふていけいは正解ではない。もっとも、自明ではなくともモチーフや前提知識で択一を切り捨てられるタイプの謎解きにはなっているので、解く際はそのあたりを重視しておけばそれほど外しはしません。

また、404エラーというイベントに関しては二つの相反する感想を抱いています。世界観というか空気感の再現という意味では必須と言って良いイベントだと思っているんですが、ことゲーム性という観点から見ると探索のノイズでしかありません。
ただし、このゲームがどちらかと言えば空気感を重視した体験の提供に寄っていること、404を使った謎解きがあるのでフリとして使われていること、あたりを総合すると感想は前者に傾くかなという温度感です。フレーバーとしては大事。

探索ゲームとしてみると、カーソルをプレイヤーに見立てているにもかかわらず、接触というか選択判定としては探索アドベンチャーのそれであるのが微妙に直感的ではありませんでした。インターネットにおけるカーソルは先端で選択するものなので。
移動系の範囲はかなり広めにとられているようなので、ある程度雑に選択しても行けるんですが、説明系はちょっと範囲が狭いので苦労します。体を乗せるイメージが大事。ただ、幸いなことに説明系を読まなくてはいけなくなるケースがそれほど多くないので、苦労する必要性は薄めとなっています。説明は基本的にはフレーバーテキストなので。
なお、敵の接触判定はかなり広く感じていて、当たってない見た目でも当たっていることが間々あります。意外と完全回避は難しいので、こまめなセーブもまた大事ですね。

ちなみに、筆者はクリアの上で、恐らくヤバエロ画像も全部集めた気がするんですが、全体の数が分かっていないので確かなことは言えません。6つでファイナルアンサーのはず。
とにかく、全体的にユニークな空間で謎解きと探索ができるオーソドックスな仕組みを遊べる作品でした。