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03. オトリズム

ジャンル 作者
リズム ひげ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間 1.2.0 Melody全クリア

良かった点

  • 遊びやすいUIでした
  • かなり緩めの判定のため、初心者でも楽しくクリアできます
    • その上で、上位層向けのランキングも用意されています

気になった点

  • 特にありません

レビュー

リズムゲームを楽しむ

シンプルなリズムゲームを遊びたいのであれば、オトリズムはうってつけの作品となっています。

このゲームのルールは極めて簡単です。
上から流れてくるノーツに合わせて、タイミングよくキーを押す、あるいは押し続けることで得点を稼いでいくというものになります。
そうして失敗せずに上手くコンボをつなげていくと得点が伸びていき、これが一定水準を越えればクリアです。

リズムゲームというと難しそうな印象もあるかもしれませんが、このゲームは比較的平易なものとなっています。特にノーツの判定はかなり緩めなので、そこそこリズムが取れていれば簡単にコンボが繋がることでしょう。
加えて簡単な譜面であれば3つのキーの入力にのみ集中すれば良いため、この手のゲームが苦手な方でも遊びやすい作品となっています。

一方で、それでは物足りないという方に向けて、判定の厳しいRainbowという評価もあります。
Rainbow の総数をオンラインランキングで競うこともできるので、我こそはという熟練音ゲーマーでも楽しむことができるでしょう。

加えて注目すべきは、フリーゲームらしい選曲がなされた楽曲の数々です。
色々なところで聞いたことのある名曲から、ウディコンで見かけたあのゲームの曲まで、様々な楽曲で遊ぶことができます。
一部のゲーム楽曲では右側にイメージ映像が流れるので、オートで眺めるのも一興です。

また、そういったリズムゲームを楽しむという体験を、このゲームでは使いやすく整ったUIデザインが補助しています。
簡易かつサクサクと操作できるUIでもって、様々な譜面を気軽に楽しんでいきましょう。

感想

音ゲー経験がそんなにない身ですが、リズムとって楽しむことができました。それに尽きます。
直近だとMuse Dashかシンフォニック=レインくらいしかやっていないですし、覚えている限りでもMelody’s EscapeとかHacker’s Beat 程度しかやっていないかもしれません。jubeatのような筐体タイプともなると全く知りません。
要するに、以下に述べるのは音ゲー初心者の感想になります。

まず、難易度設定の一つに使用するキーの数を据えるというのは、やっぱりいいやり方なんだなあと感じています。
3鍵では冷静に処理できていたものが5鍵では明らかに処理できなくなっているので、多分初心者はキーが増えるとてんやわんやになります。
キーの少ない状態で色々触れて、その後上達できていればチャレンジもできる設計で楽しめました。3鍵でもIrregularはきつかったけど。

加えて、収録曲が良いです。過去のウディコン作品のPVっぽいのを流しながらリズムゲーするというのが面白い。
過去にプレイしたことのある作品なら、ああ聞いたことあるなあこれと思いながらやれます。納豆を思い出して懐かしくなりました。
ただ、すっぽんクエストは映像が気になりすぎて最初集中できなかったですね。アレはもはや罠だと思っています。絵面の圧が強い。
あと、個人的に好きな曲の Trick Style でも遊べたので満足です。これはメトロノームファイトでも同じことが言えます。

また、UIが良いです。分かりやすく統一されていて、それでいてなんだか音ゲーっぽい雰囲気があります。ひし形とか、幾何学的なデザインがなんとなくそれっぽい。
デフォルトではどちらにも属さない選択肢とか、細かい配慮も効いています。

最後に、大分初心者に優しいと思います。
本来ならGreat相当のところをPerfectにしてくれる優しさがあります。Great範囲にいたってはあまりにも広い。全くリズムとれなくてもガチャ押しで何とかなりかねないレベルで広い。
長押しが出てくる上位のレベルを除けば、スコアを目指すだけなら割と何とでもなるレベルデザインになっていると感じました。

その上で、Perfect相当のRainbowを用意して、そのトータルスコアでもってオンラインで競えることで、ある程度上手い人でも楽しめるようになっているのも良かったです。上も下も取りこぼさない。

ちなみに筆者はRainbow9479なので10000もいってません。Music全部クリアしようとしたけど、いくつか断念したレベルです。
個人的にはリズムゲーを反射神経ボタン押しゲームとしてこなしているので、階段は反応できるんですが、変則的な階段が難しいです。
また、シンプルに縦連が苦手でした。結構叩いているつもりなんですけど取りこぼします。上手い人はどうやって乗り切ってるんですかね。

余談ですが、気になった点にデフォルトのキー配置がZXCでやや押しにくい印象を受けましたと書こうとしたんですが、実際どの程度押しにくいのか判断する要因がなかったのでやめました。
筆者個人の話ならば、片手で操作してしまっていたので左手をつりかけました。
実際の所、プレイヤーの方々はキーコンフィグ変えたんでしょうか。筆者はFGHJKあたりにして真ん中でやっていましたが。

04. 魔法裁判

ジャンル 作者
逆裁 フィールMX
プレイ時間 プレイVer クリア状況
30分 1.02 クリア

良かった点

  • 気軽に推理が楽しめます
  • 入りがスムーズです

気になった点

  • 決定キーで文字送りしていると選択肢を誤爆しがちです

レビュー

異議あり!

魔法裁判は、証拠を突き付けて容疑をひっくり返す逆転ゲームです。
物語中に起きた事件の容疑者に対して弁護人となり、相手の主張の矛盾を証拠品と共に叩きつけるゲーム性となっています。

ただし、このゲームにおける犯罪も、その推理方法も一般的ではありません。
この世界においては一人が一つ魔法を使うことができ、これが様々な方法となって推理に影響してくるからです。
それぞれの魔法の性質を勘案しながら、真実に向けて証拠を選んでいきましょう。

ここで突きつけるべき証拠は、これまでの物語や調査した内容に紐づいたものとなります。
ただし、証拠品は選択肢で選べば良いものであり、これまでの調査内容や状況も定期的に確認することができます。
このため、それほど記憶力に自信が無くても気楽に推理を楽しむことができます。

異議を唱えて逆転してみませんか。

感想

逆転裁判ベースだろうから突っ込むことではないのを重々承知の上で、弁護士は事件を捜査しないよなあという気持ちになりました。するのかな。

それはそれとして、逆転裁判をそれほどプレイしたことがないんですが、異議ありを除けばそれほど似通ってない印象でした。
あのゲームの特徴的な点の一つとして表情豊かでダイナミックなモーションがあると思っていまして、魔法裁判はそこのところはあまり重視されていなかったので。
証拠品突き付けパートも選択肢ベースだから本家ほど悩むような自由度もなく、サクサクと進行できます。
まあロゴは割とそのままなんですが。

全体的にシンプルな推理ものとしては良くまとまっていて、大きく矛盾もないので気軽に楽しめました。
魔法ベースの推理と言えば折れた竜骨をはじめとして作例はそこそこある印象ですが、一人一つの固有魔法という限定性をもってまとまりやすくしていたように思います。短編との親和性が高い設定ですね。

個人的には1章のすぐに裁判パートまでいける構成が好きでした。やっぱり裁判したいので。
また、裁判の設計を理解した後に2章に入ると裁判のことを考えながら物語が読めるので、多少長くなっても気にならなくなるあたりが良かったです。

ここからはネタバレを含む話になってくるんですが、自分をはめようとしていた魔王側に金でつくのは、大分ダメ人間感ありましたね。しかも裁判直後です。どういう情緒をしているんだ、エディ。
それはそれとして、人二人殺しておいてリアクションがだいぶ軽いあたりは、若干もやっとしました。そういうノリの作品だろうなとは思いつつ、ここら辺は好みです。
コナンの一話完結回の雑な犯行動機をもつ犯人でも、もうちょい重い感じになるので。

ちなみに、クリア時の失敗は2回で、どちらも押し間違えです。
決定キーで文字送りしていたら選択肢を選んでしまったケースなので、文字送りはXを強く推奨します。

05. イマジナリーフレンド

ジャンル 作者
ADV 銀モミジ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.02 全ENDクリア

良かった点

  • 紹介文通りの良い展開でした
  • 主人公以外にも個性があって良かったです

気になった点

  • エンドを複数見ようとするとかなり同じ展開を見ることになります

レビュー

詐称ほのぼの系ADV

イマジナリーフレンドは詐称ほのぼの系アドベンチャーです。
主人公であるぷれあを操作して、ある親友と一緒に過ごす日常を体験しつつ、その物語を紐解いていくことになります。

すばるの親友であるぷれあは、彼女の家に遊びに行っては色々なことをします。
お料理をしたりお勉強をしたり、そういった様々なイベントを体験しつつ、親友との時間を過ごしていくことになります。
ともすれば、ほのぼのしたまま終わりそうな雰囲気もあります。

しかし、物語を進めるに従って公称にあるような闇が少しずつ顔を出してくることになります。可愛らしいグラフィックとは裏腹に、物語は少しずつ意外な方向へと転がっていくことになるでしょう。

イマジナリーフレンドとは何を指しているのか、このゲームは何をもって詐称とするのか、それを知るためには最後まで物語を読み進める必要があります。
三つあるエンディングのどれに辿り着くことになるのか、プレイしてお確かめください。

感想

紹介文で詐称を名乗っているのでそこはネタバレじゃないだろうという判断です。
感想にはネタバレを書くので予めご了承ください。

詐称を名乗り、タイトルがイマジナリーフレンドの時点で着地点がある程度読みやすい展開ではあります。タイトルに使っているならそれ自体はギミックになりえないので、もう一段ひねるとなると絞られてしまうので。
もっとも、ウォールナーとアザレナといういかにもな存在がいる時点で、そこを大きなギミックとはとらえていなさそうです。そもそもメニュー画面からして「すばるの親友」なので、どちらが従なのかは何となく分かりますからね。

終盤の展開はちゃんとほのぼのを詐称してくれるので良いです。
エンディング分岐による物語的展開は案外様変わりするので、回収しておいた方が楽しいと思います。
ED2の展開では、戸愚呂弟を思い出しました。足りないのは危機感。

そういう意味ではエンド回収したくなるんですが、全エンドをちゃんと見るには同じ展開を3回やることになるのでややきつめです。なまじ暗い内容なのも効いてきます。
主人公の趨勢は変わらないけど周辺が変わるという方針なのも大きく、必然的に同じ展開になってしまうところがあるのかもしれません。
結構細かい点で会話内容を変えていたりしていて面白いんですが、同じようなイベントが続くと、ともすれば流し見される危険もありそうです。実際流しかけました。

最後にかなり個人的な感想なんですが、ものすごく内面的な話を扱っているのに、やたらと話の外殻が大きいなあという印象を受けました。
マクナ=グラムラとフェアリーベルみたいな外への解決が局所的なパターンを想像していたので、上級国民とかマスコミとかそこそこ社会風刺的な話も混ぜてくるとは考えていなかったです。
全体を貫いた社会風刺的作品はそれはそれでいいものなんですが、最後に薄っすらとしか使っていないので大分気になりました。胸糞展開を作る舞台装置としての機能しかないイメージ。
ただ、何を舞台装置に使うかは好みなんだろうなとも思っています。

ちなみにここのレビュー及び感想は個人の印象によるものなので、特に要望とかではありません。作らされたゲームより、好きに作ったゲームが一等面白いので。

06. ソウテン鏡事件

ジャンル 作者
探索ADV 天鏡伝承保存会
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.07 全ENDクリア

良かった点

  • 素晴らしいシナリオでした
  • 探索要素とシナリオが上手く調和しています
  • 導線が丁寧でした

気になった点

  • 序盤は決定キーを押さないと進行できない点がややわかりにくかったです

レビュー

至高のシナリオ

インタラクティブな性質を持つゲームという媒体の中で、シナリオをどのように組み込むかというのは一つの課題となります。ただ読み進めるだけならば、それは小説という媒体でも代替可能になってしまうかもしれません。
その中で、ソウテン鏡事件は探索アドベンチャーにシナリオを持ち込む、その一つの答えを表していると言えるでしょう。

この作品は、主人公のミライ、およびパートナーになるカコを操作し、閉じ込められた洋館からの脱出を図るゲームです。
この二人は十年の時を結ぶ鏡である『天鏡』越しに繋がっており、相互に影響を与え合う関係となっています。

プレイヤーはこの二人を操作して館を探索していくことになります。館を隅々まで探索し、脱出に関する手掛かりを探していきましょう。
会話やメニュー画面の導線はかなり親切なので、迷うことなく探索できること請け合いです。
また、各所にあるオブジェクトを調べればいくつかの小ネタが見つかることもあるので、色々と余計なものを調べるのも一興でしょう。

そうして館を調査していった先には、ある謎が隠されています。
その謎を解き明かし、さらに真実の奥のさらなる真実にたどり着けるかはプレイヤー次第となります。その真実にたどり着いた暁には、探索ゲームという形をとった良質なシナリオを体験することができるでしょう。

探索ゲームに溶け込んだ至高のシナリオを体験したい方にはお勧めです。

感想

最高に良いシナリオでした。推理小説好きとしてはその感想に尽きます。
伏線の張り方もミスリードの巧みさも素晴らしく、ストーリーラインがめちゃめちゃ綺麗にできています。探索ゲームベースで作っておきつつ、この完成度なのは恐ろしい。

最初の方に薄っすら感じた違和感の程度が絶妙で、しばらく動かしていると忘れるけれどちょっと引っかかるといういい塩梅でした。左眼ジャック事件でもそうだったんですが、最初に仕込む伏線の精度が高い。鳥籠さんの手腕という感じがしますね。人違いですが。

その後もソウテンのミスリードを絡ませつつ、違和感と納得感を小出しにして翻弄してくる様は素晴らしいの一言に尽きます。上手く掌の上で踊らされていました。

また、シナリオとはあまり関係なく、オブジェクトに対する反応も結構豊富で小ネタが詰まっています。灰原のなぞなぞとか、拾える人は拾えそうなので、実況とかにも向いてるかもしれません。

そういう意味でも、シナリオが素晴らしいのみならず、それを探索ゲームとして昇華させているという点においても良い作品でした。
単純に良いシナリオをノベルで読むのも良いんですが、探索していることに意味があるシナリオが構築されているのが素晴らしい。

大体1時間30分もあれば全部のエンドは見れて、そこから30分くらいで理解できたんですが、理解した時の気持ち良さは格別でした。なので、まだタイトル画面に二人いない人はこんな感想を読んでいないでさっさと遊びつくしましょう。

最後のあのギミックは、それまでの謎解きや探索の導線が完璧に近いがゆえに隠蔽される設計になっていて、最後までシステム的にも騙してくるようで最高でした。
基本的にシステムに従った移動と謎解きで全てをこなしていたところに、明確に追いかけるべき導線が提示されるという展開です。よほどの天邪鬼じゃなければ、そこで導線から外れるのは難しいだろうなと思っていました。
導線が上手いとミスリードがより効くということですね。

ちなみに、そうして色々分かった後に日記を読むと色々発見があるのでお勧めです。

なお、探索ゲームとしての導線はかなりちゃんとしているのでその辺は問題ないんですが、序盤あたりに決定キーを押さないと進行できないところがややわかりにくい印象はありました。
もはや難癖レベルですが、あまり褒めすぎるとサクラっぽいので一応。

返す返すもシナリオの出来が出色で、かつそれを探索ゲームという概念に高いレベルで落とし込んでいるというのが素晴らしいゲームです。
単純に良いシナリオと探索要素、というだけではなくて、この探索要素をもってさらに良いシナリオへと進化させているという印象があります。高い次元での融和が成っている作品は大体面白く、この作品も例には漏れないです。やりましょう。

07.少女大猩猩

ジャンル 作者
ゴリラ 餓鬼郎党
プレイ時間 プレイVer クリア状況
20分 1.00 クリア

良かった点

  • ゴリラになるということをネタにとどめず、ゲーム性に上手く落とし込んでいました
  • 良いゴリラ分でした

気になった点

  • ゴリラ的には納得できるのですが、Gキーはやや押しにくいです

レビュー

ウディコンに欠かせないもの、それはゴリラ

少女大猩猩は、誰でもゴリラになれるゲームです。
主人公の森谷稟はゴリラに変身することができる高校生で、ひょんなことから悪の組織に立ち向かうことになります。

彼女の前には、悪の組織が使役する手ごわい式魔が行く手を阻んでいます。
しかし、ひとたびゴリラモードになれば、どんな式魔も触れるだけで蹴散らすことができます。ゴリラになって無双しましょう。

ただし、常にゴリラでいるわけにはいきません。
先に進むには謎を解く必要がありますが、ゴリラは字を理解できないので謎が解けません。式魔に気を付けつつ、適度に人間に戻って謎を解く必要があります。

ゴリラモードで敵を吹き飛ばし、人の姿で様々な謎を解いてきましょう。

感想

ウディコンにはゴリラ分が必要だと思いませんかという問いには是と答えるしかないでしょう。
ウディコンにはゴリラが不可欠だと思っていたんですが、よく考えたら去年は無かったかもしれません。無くても有った気がするあたり、存在していなくても印象が強いですね、ゴリラ。
ウディコンから外に出てもゴリラから加護される作品があったり、ゲームでもAPE OUTみたいなゴリラ作品があったりするので、ゴリラに対する熱意は不偏的に存在するのかもしれません。

閑話休題してこのゲームの話に戻します。
このゲームは開幕が全てを物語っていて、当然のように説明してくるだけで思わず笑ってしまいました。もはやここがオチと言っても良い。

加えて、ゴリラになるという設定をただの一発ネタとしてではなくて、ちゃんとゲーム性に押し上げているのも良いです。
敵に追われるけど謎解きもやりたいという欲求に対して、ゴリラになれば敵が近づいてこないけど、一部ギミックは解けないというバランスにしているのが上手い設計でした。
最後は蝶を利用して上手くアクションっぽい感じにも落とし込んでいて、ゴリラメタモルフォーゼを最後までうまく活用していました。ゴリラメタモルフォーゼって何だ。

ゴリラへのこだわりが強すぎるあまり、Gキーで変身なのはさすがにやりにくかったんですが、まあゴリラの頭文字なのでこれは受け入れるしかありません。

とにかく良いゴリラ分でした。ウディコンに出てくれてありがとう。

こういう細かい要素も好き

08. Cell’s Shooting

ジャンル 作者
弾幕STG風の何か ブ瓶
プレイ時間 プレイVer クリア状況
15分 1.1 3000万点越え

良かった点

  • オブジェクトの数々を眺めると壮観でした
  • ゲームオーバーが無いので分からないなりに最後までやれます

気になった点

  • ルールあるいは説明が分かりにくかったです

レビュー

画面を埋め尽くせ

Cell’s Shooting は、画面をひたすら埋め尽くすスコアアタック形式のシューティングです。

一般的なシューティングは敵機を撃ち落とし、自機が撃ち落とされないことを目標としますが、このゲームは一味違います。とにかくハイスコアを目指せれば、敵機も自機も関係ありません。
ゲームオーバーの心配なく、スコアアタックに集中できるゲームとなっています。

そのスコアを稼ぐには、画面を白く埋め尽くす必要があります。
基本的には自機のショットが白いため、これを打ち続けることでスコアが伸びることでしょう。一方で、環境にあるものを上手く使うことで、さらに白く埋め尽くすことも可能です。
上手く立ち回ってハイスコアを目指していきましょう。

感想

説明書を読んだ感想は分かんないなこれ、でした。やってみた感想は、ルール読まないとわからんなこれ、です。
両方合わさって初めて朧気ながらわかってきます。

要するにショットは打ち得で、なんとなく画面を覆いつくせるように立ち回るとスコアが伸びます。なんとなく左右運動より上下運動のほうがスコアが伸びやすい気がします。
とはいえ、どの行動が起因でスコアが伸びたかは分かりにくいので、感覚で遊ぶのが丸いです。

一応ノーミスノーボムも想定されているようなので、完全に理解できれば立ち回りが確立する可能性があります。
完全情報ではあるので、パターンが構築できればいけるのかもしれない。

個人的にはどちらかというと眺めるゲームに近いと思っていて、粒度の荒い弾幕というかライフゲームのようなものを見て楽しむといった側面もありました。

なお、筆者がやったバージョンが悪いのかアップロードのリトライが続いてストーリーが読めなかったんですが、一応基準点らしい3000万点は二度目のチャレンジで越えました。
最後までボムがよくわからなかったけど、それくらいの理解でも越えられます。

この時は、アップロード失敗時に「アップロード失敗?」「再挑戦」と書かれていて、選択肢でもないのか入力したら再挑戦して…のループに入って抜け出せなくなりました。
個人的にはアップロード失敗に?がついているのが違和感があって、再挑戦するかどうかを確認するなら「再挑戦」側に?なのかなあと思いつつ、そもそも再挑戦する宣言でしかないようにも見えて良く分からなくなっていました。説明文も含めて、独特な言語という感じです。

09. Three Sleep Sheep Soup

ジャンル 作者
コマンド入力ADV いわいしさき&despair
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.9 17END

良かった点

  • 色々な入力に反応がありました
  • シンプルな探索ゲームモードのおかげで、初期の導線が確保されています

気になった点

  • グラフィックが単語を特定できるレベルの解像度ではありませんでした

レビュー

手当たり次第に突拍子もないことを

Three Sleep Sheep Soup は、コマンドを入力することで進行するアドベンチャーです。

「かんたん」の難易度を選べば、このゲームは一般的な脱出ゲームのような様相を呈しています。提示されるコマンドに従い行動することで、一定のエンディングを迎えることができるでしょう。

しかし、難易度を「むずかしい」にすることで、このゲームの本当の顔が表に出ます。
この難易度では、プレイヤーの入力するコマンドは「動詞」と「対象」を入力する形式へと変化します。例えば、ひつじを調べたいのであれば「しらべる ひつじ」と入力する必要があるわけです。

対象に対してどういった行動をとってみるか、あるいはどこまでを対象と見なすか、それはプレイヤーの想像力に委ねられています。
とにかく様々な行動をとってみて、様々なエンディングを見ていきましょう。

感想

全体の印象値は脱出ゲームのそれでした。
想像よりも色々入力の幅はあって良いです。写真立てを食べられた時は笑いました。
何となくもっと突拍子もないことができそうな気がするんですが、色々入力してみてトゥルーっぽいのに辿り着いたら満足しました。
何もないのに燃やせるあたり、もっと悪いことしたかった気もします。

筆者が見つけたエンドは以下の17個です。多分まだある。

  • 閉じ込められEND
    • 強制終了する
  • 羊食べて腹破裂エンド
    • 3体食べる
  • 扉に永遠落下エンド
    • 何もせずに扉から出る
  • 明るい声が聞こえるエンド
    • 3体持ったまま出る
  • 私は一人だったエンド
    • 多分写真立てをどうにかする。私は食べた
  • 何かが足りないエンド
    • 一人だけ持って出る
  • 理解エンド
    • 二人もって出る
  • 自分で自分をエンド
    • 自分を害する
  • 死体を見つけるエンド
    • 羊を食べずにやる
  • 焼死エンド
    • もやす
  • 煙エンド
    • 部屋を燃やす
  • 出会った記憶があるエンド
    • 多分写真立てをどうにかする。私は一人だったとの違いはよくわからない。多分人数
  • 睡眠エンド
    • ひたすら寝る
  • 注射器エンド
    • そもそも注射器を見つける必要があり、それを自分に打つ
  • 薬剤を飲むエンド
    • 注射器の薬剤を飲む。注射器ではだめだった
  • 薬剤スープエンド
    • 注射器を羊に打ってからスープに入れて食べる
  • 答えるエンド
    • 3人救出で答えてと言われる、2人救出で羊の正体が何となく分かる
      • にんげんだとニアピンで、家族が正解らしい

これだけあるとエンドリストが欲しいですね。???で埋まっていたりすると収集欲が刺激されそう。

攻略的には、割とすぐに「答えて」とは言われるんですが、何を答えればいいのかは判然としないので、その辺でしばらく迷いながら色々試していました。

個人的に気になっているのはグラフィックの分かりにくさで、調べたいという時にかなり致命的な印象を受けました。
写真は最初鏡だと思っていましたし、キッチンラックを引き当てるまでに大分時間を使いました。引き出しを入力したら棚のほうに行くのは罠。正直今でもキッチンラックには見えていないです。そもそもあれはキッチンなのか。

ちなみにかがみを調べようとすると永遠にかがみループに入るんですが、仕様なのかそうでないのか分からなかったです。もしかしてこれもエンドの一つなんでしょうか。

10. ノラさんぽ

ジャンル 作者
RPG sugo-rock
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間 1.04 クリア

良かった点

  • 丁寧なつくりのマップ、世界観でした
    • 猫に癒されます
  • 戦闘バランスは意外とシビアで歯ごたえがあります
  • 敵グラフィックの進化が良い味を出しています

気になった点

  • やや演出的に間延びする印象を受けました
  • 町の良く使う施設までの距離が遠く感じます

レビュー

癒し世界の大冒険

ノラさんぽは癒される世界観を舞台にした、ネコたちのちょっとした大冒険を描いたRPGです。

主人公の白猫ノラは、いつもの餌に飽きてしまい、にゃおちゅーるを買うことを目指して冒険の旅に出かけます。
しかし、にゃおちゅーるまでの道は波乱万丈で、訪れる街のイベントをこなし、現れる敵を退け、どんどんと冒険を進めていくことになっていきます。

その癒されるような世界観とは裏腹に、彼らの冒険を彩る戦いは意外とシビアな戦闘バランスとなっています。
進めていくうちに進化していく雑魚敵には、油断しているとやられかねません。ネコなのだから、逃げる判断も視野に入れて戦っていきましょう。

また、このゲームにおいては、その舞台となる街やダンジョンは非常に丁寧に作られています。その街並みの中をネコとして歩き回ることで、その優しい世界観を存分に味わうことができるでしょう。

冒険の舞台となる街の数々、多様な敵、シビアな戦闘バランス、それら全てが丁寧に作られた世界の中で、ネコたちの冒険を体験してみませんか。

感想

色々丁寧だなあという印象です。マップも丁寧だし、扉の開閉も丁寧。
特にマップの作りがかなり丁寧な印象を受けました。ちゃんとしたロケーションとして作っている感じがします。
演出もかなり丁寧で、カットインをはじめきっちり作られていました。

ただ、色々と丁寧に作られているがゆえの間延び感が、個人的には最後までだいぶ引っかかっていました。
町がちゃんと作られているので宿屋行きたいだけでも結構歩かされ、かつ猫という世界観から一階の人に話しかけるのではなくてわざわざ二階まで行く必要があります。
丁寧な世界観だなあと思うのと同時に、さっさと回復したいなあという気持ちを感じます。どちらを優先するかという問題っぽいですね。

これは最初の洞窟マップなどでも顕著で、丁寧に作られているので迂遠な回りかたをする必要があったり、行っても意味のない袋小路があったりします。
歩き回れるロケーションとしては良いんですが、エンカウント付きダンジョンと考えると若干厳しい。エンカウント率も高めでしたし。

他にも、あんまり壮大でない冒険の始まりで操作可能になるまで3分かかるところや、扉の開閉が全て演出付きなどの細かい不満ポイントもあって、世界観の緩さと演出のこってり感のアンバランスさがどうしても拭えませんでした。

ただしその分、世界観の作り込みはかなり良くて、敵グラフィックが進化していって強くなっていく様はかなり好きです。
こいつがこういう進化するのかという驚きもあって、かなり楽しめました。テントウ系列が個人的には好き。

また、ちゃんとイベントこなすと親方から感謝されるとか、魚取り返してきたら船長に褒められるとか、細かい作りがものすごく丁寧です。色々と歩き回って話しかけたいマップになっています。

戦闘バランスは意外にシビアで、後半になると雑魚がシンプルに強くなります。何なら後半はボスより雑魚のほうが辛いレベル。夜星テントウまでくると、クリティカル一発でこちらが全回復から沈んでしまいました。
レベルが多少低くてもボスは何とかなるので、きつい敵に当たったら逃げる判断も大事です。

物語も壮大でないようで規模の大きい冒険譚として良かったです。目的それ自体はずっと変わらず些細なことなんですが、起こす行動がいちいち大きくて楽しいです。にゃおちゅーるは全てに優先する。
細かいシナリオも面白くて、薬屋がらみのクエストをやっておくと猫神様のバックグラウンドをちょっと想像できたりします。

11. 家路~いへぢ~

ジャンル 作者
ホラー探索 睦涼
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.00 全ENDクリア

良かった点

  • 良い恐怖を感じられました
  • 隠という存在がシステムをも巻き込んで表現されていました
  • 各ステージで異なるギミックを楽しめました

気になった点

  • Cキーを押すと一瞬だけ隠が見えます
    • 上手く使うと便利ではありますが、雰囲気的にはないほうが嬉しいかもしれません

レビュー

ひたひたとした恐怖

家路~いへぢ~という作品が描いているものは、そこにいるはずなのに見えないという原始的な恐怖です。

村外れの廃トンネルを訪れた主人公は、奇妙な手袋を見つけるとともにおかしな世界に迷い込んでしまいます。
この主人公を操り、家路をたどるのがこの作品の目的となります。

しかし、家への道は常に安全とは限りません。目には見えない隠(オニ)と呼ばれる存在がいくつも道中に存在し、これに触れると消えてしまうことになります。
この見えない隠を避けるためにも、しっかりと観測をする必要があります。隠の姿を見るためには、見つけた奇妙な手袋を覗きこんで付近を調べるしかありません。
場所を把握し、動きを把握し、隠から逃れていきましょう。

この隠という存在は手袋を覗かない限り見ることはできませんが、同じ領域に隠がいるとぞわぞわとした音が鳴り、その存在自体を知ることだけはできます。
そこに確かにいるものの、どこにいるか分からない、もしかしたらすぐ側にいるかもしれない、そういった恐怖を味わうことができます。

加えて、青を基調とした特徴的な空間表現もまた、その恐怖を彩る一つの要因です。
この世とのあわいにあるような、不可思議な隔絶した雰囲気を感じつつ、ひたすら路を辿ることとなるでしょう。

さらに、そういった家路の途中には様々な仕掛けが待ち受けています。
隠から逃れながらも、これらの仕掛けを突破しなくては家路を辿ることはできません。上手く隠を避けつつ進んでいきましょう。

より本質的な恐怖をホラーで体験したい方に、家路~いへぢ~はお勧めの作品です。
隠を避け、仕掛けを解き、恐怖の中で家路を辿りましょう。

感想

恐怖とは元来こういうものだよねという雰囲気でした。原始的な恐ろしいという感情が呼び起こされます。ぞわぞわする。

光というか闇の使い方が物凄く上手いので、それだけでもホラーとしての雰囲気は満点です。最初の閉そく感を少しずつ出していく演出なんかは、恐怖への準備体操という感じがして良い。
その上で、隠という存在をシステムをも使っていかんなく表現しているので、とにかくホラーとしての完成度が高いです。

筆者が青鬼をプレイしていた時一番驚いたもとい良かったのは、ピアノを調べた後のくだりでした。この、どこかにいるだろうとは思っていた存在がすぐそばに唐突に現れるという現象は、かなり強い恐怖値を持っていると思っています。感覚的にはホラー映画の振り向いたらいるやつに近いです。
このゲームはゲームシステムでそれをやってのけているので、もう当然のように怖いです。ぞわぞわする音とともに、覗き込むことで初めてそこに現れる隠の姿が良い。案外近くにいることが分かった瞬間に慌ててCキーを押して逃げる感じが最高。

なお、最初のうちは夜廻のプレイ感に近いのかなと思っていましたが、割といろんなギミックが用意されているのでそれほど近くはありませんでした。
各ステージのボリュームもそこそこで、大きすぎ小さすぎず、それぞれが相異なるギミックを持っているので飽きずに楽しめます。
夜廻っぽいと感じていたトンネルくぐると異世界は、それのみならず千と千尋とか色々な作品で普遍的に存在する概念ですからね。何か民俗学的見地からこういう概念を説明できたりしないんでしょうか。

個人的には、唯一葉っぱのギミックだけ引っかかりました。
先にあるのかと思って入ったら無限迷路に迷い込んで、結局やられるまで出れませんでした。葉っぱを持たないで侵入できなければ親切かもしれませんが、この辺は雰囲気との兼ね合いで難しいところですね。

それにつけても、後半の解釈はだいぶ難しかったです。
ヨモツヘグイのくだりがある以上、おにぎりを食った段階で終わってはいたのですが、そうであるなら手袋には何の効果があったんでしょうか。あの壊れた社が終点だったのであれば、それが何を意味していたのでしょうか。本当におうちだったのかもしれないですね。
それにしたってカイ逅は解釈できていないのですが。もしかして過去作品をやらないとダメなタイプかな。
このように解釈に惑うことはあっても、雰囲気は存分にホラーなので最後まで楽しむことはできます。

ちなみにマップも雰囲気が良く、白いと調べられるというシステムも分かりやすくていいです。青に白は映えるので、敵の識別も含めてかなりわかりやすくできている印象でした
ゲームの性質上やや歩行速度は遅いものの、マップは雰囲気を保ちつつ短めの構成になっているのでカバーできています。

なお、レビューで途中までギミックという呼び方をしていたんですが、なんとなく横文字が似合わないので仕掛けにしたのがハイライトです。
トンネルも隧道にしようかと思ったけど、さすがに意味が伝わりにくいというか情景がぱっと出てこないのでこのままになっています。

12. 陰都見聞録

ジャンル 作者
ADV/RPG ハッピーエンド過激派
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.07 クリア

良かった点

  • 3Dの技術が素晴らしいです
    • また、その3D空間を活かしたマップでした
  • 陰都という世界観が良いです
    • ぶらぶらと歩き回りたくなります

気になった点

  • 3D空間を活かしたギミックは少なかったです

レビュー

3Dの陰都を巡ろう

陰都見聞録は、陰界と呼ばれる場所を巡り、色々なものを見て回るアドベンチャーあるいはRPGです。
陰気に満ちた遺跡に存在する謎の都市、陰都を訪れたソラを操作し、陰界の色々な場所で冒険することになります。

このゲームにおいて注目すべきは、陰都を含め、全てのマップが3Dでレンダリングされていることです。このため、奥行きも高さも活かされたマップ構成の中を探索することができます。
カメラも比較的自由に回すことができるため、3Dの世界を堪能することができるでしょう。

この3Dで構成された陰界には様々なロケーションがあり、それらを調査することで物語は進んでいきます。
この調査の過程で戦うことになる敵とは、体力のような陽気を消費して戦っていくことになります。陽気を無駄遣いしないように心掛ける必要があるでしょう。
一方で、陰界は陰気に満ちているため、ただ歩いているだけでもこの陽気を消費してしまいます。適度に拠点に帰って陽気を回復しつつ、様々な場所を探索していくことになります。

そうして陰界を巡るうちに、この場所で起きたある事件、災厄について知ることになります。
災厄とは何か、その原因は何だったのか、それを知るために物語を進めていくことになるでしょう。

魅力的な3Dの都市、陰都を巡ってはみませんか。

感想

3D空間を歩いている感覚が味わえるゲームです。
半端に3D化しただけじゃなくて、高低差とか段差とかを意識して作られているので、ちゃんと3D空間を探索している気分になれます。
景観という意味ではかなり3D空間を活かした構成になっていたように思います。分かりやすく上層と下層を分けたり、高い木を立てたり、色々とこの表現でなければ成しえない設計になっています。
3Dであることを最大限活かした巨大機械のロマンが良い。

個人的に好きなロケーションは酒場前で人が往来しているあたりです。
ああいう生活感ある表現が存在すると、世界の広がりを感じます。見聞している陰都の数少ないエリアだけじゃなく、もう少し広がった世界が存在していそうな感覚が良い。

ただ、3D空間を活かしたギミックあるいは探索だったかというと、その辺はグレーです。
マップは最大限活かされているので探索的な楽しさはあるんですが、様々なギミックや表現はある程度2D的なので、それほど3D感はありません。
3D表現ギミックの最たる例はカメラだとは思いますが、攻略必須ギミックではないので。
かなり趣は落ちるとは思いますが、全てのマップを2Dで書き下ろすこともできそうなラインだと感じました。

あとシステム的に気になるのは陽気の扱いで、体力兼MPみたいな扱いなのは結構面白いと思うんですが、何分陰都の中でも減るのは辛めです。
ダンジョンで減るのはそういうものとして、陰都で見聞したい身としてはうろつきにくくて困りました。常にせっつかれている感じがするので、気ままに陰都を巡りにくくなっているなあという印象です。
せっかく陰都は良い場所なので、意味もなく住人に話しかけながら彷徨いたいです。陰都だけ陰気が弱いからこれで遮断できるよアイテムとかあると嬉しい。

変わって3D的な技術の話になるんですが、よくウディタでここまでやったなあという気持ちになります。単純に板ポリをぺっと貼り付けただけでは表現できない凹凸とか、色々やった上でここまで動作が軽快なのは凄まじいです。
裏面描画は半透明になるあたりの細かさとかも好きです。単に見えなくなるよりは分かりやすい。

RPG要素についてはオマケに近いと思っていますが、最後の敵だけ思いのほか強かったです。初めて全滅の危険を感じたので入れ替えを発動しました。
それ以外はちゃんと戦っていれば倒せるレベルで、探索の阻害要因にはなっていません。

物語は陰謀っぽいものを匂わせながらああいうオチにしつつ、そのままシリアスな展開に雪崩れ込ませるのが上手いです。
個人的には終わり方が好みで、この物語が正しく陰都見聞録であったという形式の取り方が、まとまりがあるなあと感じていました。

しかし最後の方の展開、前作の感じを思い出しました。人と人ならざるものというか、生きる境界の違うもの同士のそういう展開。はっきりと好意を伝える系でもあります。
これはピューイ君がヒロインでしたね。

また世界観も結構好きで、蛮族呼ばわりしている人々も元をただせば蛮族なあたりは皮肉が効いていて良いです。
世界観をちょっとだけ説明しつつキャラクターのコメントが見れる資料も良くて、コメントが楽しいからちゃんと見るようになって、その上で世界のことを少しだけ知れます。

最後に、領域型セーブはなんとなくオートセーブのイメージがあって、最初に一回セーブせずにゲームオーバーになって初めからになりました。
皆さんは気を付けましょう。