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Monolith

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
798 クリア 7 / 42 7時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★☆☆ ★★★★★★★★★☆

ローグライクというジャンルは様々なジャンルに融合され、驚くべき親和性を発揮することがあります。リズムゲームと組み合わせたCrypt of the NecroDancerはローグライクの即時判断の極致を示し、Dungetrisはテトリスと組み合わせることでルートを巡るデザインを構築のデザインへと置き換えています。
その中でMonolithは、ローグライクをシューティングと融合させ、ローグライクのランダム性による当意即妙な戦い方をシューティングへと延長させた作品となっています。

一画面で完結するシューティング

1部屋1画面のローグライクシューティング

ローグライクとシューティングの融和においては、先達としてEnter the Gungeonの名前が挙がるかとは思いますが、そちらは不勉強ゆえ未履修なので比較はあまりしません。
トレーラーを見る限り、1部屋1画面制であることと、全5階層とライトなところが違いかもしれません。

Monolithにおいては一つの部屋が一画面で完結しているため、その部屋での戦いは必然的に短いものとなります。そのため、部屋を巡るテンポ感が非常に良い作品です。

変化する戦略

武器の取得 アップグレードの取得

Monolith は多くの部分をローグライクに依拠したゲームです。
全5階層のダンジョンはいくつかの部屋で構成されており、それぞれの部屋には様々な役割があります。敵と戦うことになる部屋が基本ですが、他にも店で買い物をしたり、武器やアップグレードを選んで取得したりといったことができます。

これらの毎回変わるダンジョンと取得できる武器やアップグレードの違いから、周回ごとに戦い方もおのずと変化していきます。一発に込めるレーザーを取得したなら避けつつ狙いを定めますし、連射するマシンガンならとりあえず撃ちまくります。
その場の状況と自分の状態をもとに最適な行動を探っていく形はまごうことなくローグライクです。

本格シューティングなボス戦

こうしてダンジョンを進み、階層ごとの中ボスを探して撃破することで、階層ボスに挑むことができます。
階層ボスはそれぞれ特徴的な攻撃手段を持ち、本格的なシューティングのボス戦といった趣があります。様々な攻撃手段を初見でいなすのは難しいかもしれません。ただHPは10もあるため、そこそこ被弾しても耐えることができ、すぐにやられて見極める暇もないということにはなりません。

一発ロストの緊張感

持ち越し可能な要素は少ない

そしてローグライクな極めつけは、なんといっても一度やられると初めからという全ロストの仕組みです。これはアーケードタイプのシューティングにも存在する概念なので、この点においてローグライクとシューティングの親和性はかなり高いと言えるかもしれません。
一応、いくつかの要素を持ち越すことはできますが、武器のアンロックや、一回だけ持ち込める通常アイテム程度であり、メインゲームにおいては毎回最初からのスタートであるといっても過言ではありません。

この常に一発でロストする緊張感により、1部屋1部屋での戦いはより歯ごたえがあり楽しいものへと仕上がっています。
ただ、ここでロストするのは自機のみであり、戦った経験は失わせしめられるものではありません。経験から敵の攻撃パターンを把握しつつ、今あるビルドで最大の効果を発揮する立ち回りをしていきましょう。

軽快なBGM

また、Monolithの特徴の一つとして、レトロなグラフィックと軽快なBGMも挙げられます。
殊にBGMは耳に残る曲となっており、よく聞く1面や詰まっていたころの4面のBGMは脳内で勝手に再生されていました。

当意即妙なシューティング

Monolithは、ローグライクによるランダム性によってシューティングの緊張感をさらに押し広げた作品となっています。
武器やアップグレードの取捨選択のためリプレイ性は高く、常に状況や所与の道具に応じた戦略を組み立てていくことが求められることになるでしょう。

感想

およそシューティングで一番楽しめた作品です。一サイクルが短いことと、HPが高めなのでちゃんと相手の攻撃を見る時間が確保できるのが良いポイントでした。
また、アップグレードなしの武器もそこそこ強いので、アップグレードが全然うまくいかなくても割と戦えるのもイライラ感がなくて良いです。

個人的にはステージ2の曲が好きなんですが、あまりにもステージ4で戦いすぎてそのBGMばかり脳内再生されます。

To the moon

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
980 クリア 1 / 1 6時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★☆☆ ★★★★★★☆☆☆☆

To the moon は特別なギミックもなければ、ゲームとしての大きな仕掛けもありません。物語にしても、とんでもないどんでん返しが待っているわけでも、極めて芸術的な構成がなされているわけでもありません。あるいは、いたって平凡なアドベンチャーゲームとも言えるかもしれません。
しかし、To the moonが描くその物語は、確かに胸の内へと残り続けるものとなるでしょう。

追憶し描き直す過去

月へ行きたい 一生を追っていく

To the moon は物語に重きを置いたアドベンチャーゲームです。
二人の医者が臨終間際の患者の記憶を操作して、患者の夢をかなえようとする物語となっています。患者であるジョニーの夢はただ一つ、「月へ行きたい」というものでした。

プレイヤーは二人の医者を操作して、ジョニーの一生の一部を追体験することで物語を進めていきます。基本的には、ジョニーの一生を追っていくことで、彼がどういった理由で「月へ行きたい」という願いを持つに至ったのかを探っていくことになります。

筆者がこのゲームをプレイした時はまだSteamで和訳がされておらず、全編英語でプレイすることになりました。序盤は読み進めるのに苦労し、休憩をはさみながらプレイしていたのを記憶しています。
しかし中盤以降から急激に読み進めるペースは上がり、終盤にいたっては英文は読めないけれど何を言っているかは分かる状態となり、夢中で読み進めていました。それほどまでに、このゲームの中盤以降には魔力が込められています。

美しい情景

美しいドット絵

また、この良質な物語を彩るのは美しいドット絵と、静かに心へと訴えかけてくるピアノ調のBGMです。
終盤のシーンでは、美しい情景と心地よいピアノ、綺麗に収束した物語のすべてが渾然一体となり感情を揺さぶってきます。

良質な物語

To the moon は、ただただ良質な物語を浴びることのできるゲームです。
ちゃんと和訳されたものがSwitchにもあるので、そちらで買うのもお勧めです。

注意

  • このレビューは、筆者個人の独断と偏見によって書かれています。筆者の好みが多分に影響していますことをご了承ください。
  • 出来る限り気を付けていますが、一部ネタバレを含む可能性もあります。問題がある場合は、プルリクやTwitter等にて指摘していただけると助かります。
  • レビュー内容は主にプレイ当時のバージョンに基づいています。最新バージョンと異なる場合がありますがご了承ください。

前書き

WOLF RPGエディターコンテスト(ウディコン)は、ウディタ製のゲームを競う、年一回開催のコンテストです。
今回で第11回を迎え、エントリーされたのは65作品と前年度を上回る数のゲームが出展されました。既知の期待していた作品から、サムネイルが目に留まる作品、やってみると面白い作品まで、今年もまた楽しくプレイさせていただきました。

昨年同様、今年も全てのゲームをプレイしました。社会人となってしまったため、時間の都合上すべてクリアすることはできませんでしたが、大半のゲームにおいてはクリアまで到達しました。
大学に籍はないので代わりにGithubを用いて、今年も楽しませて頂いた返礼として全作品のレビューを書かせて頂きたく思います。

なお、筆者は漫画でいえばARIAが好きで、小説でいえば米澤穂信さんが好きです。
好きなコンシューマゲームはFF10、SteamのゲームではThe WitnessやBaba Is You、フリーゲームではTRUE REMEMBRANCEやバケモノハイツです。また、前回のウディコンで一番好きだったのが緋色の研究所です。
筆者自身は、あるコンシューマーゲーム企業でプログラマーとして働いています。
その辺りを評価から差っ引いて考えると、より公平に感じるかもしれません。

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凡例

タイトル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
- - クリアまでの時間 クリア時のVer - 最後に確認したVer クリア後の時間も合わせた時間

良かった点

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気になった点

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レビュー

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お品書き

レビュー

1.喰ったり喰われたりのケモプレデーションサーガ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ノベル ケモプレ制作委員会 1分 7/20 クリア - -

良かった点

  • お手軽な時間で終わります
  • ノリが一貫しています
  • オチがついています

気になった点

  • メニューが不要に感じました
    • この規模でセーブ/ロードが必要になる場面が想像できません
    • スキップなどは別途UIや入力キーで対応できそうです
  • ページ送りの感覚で左右キーを押すとメニューが開くのが直感的ではありません

レビュー

がぅがぅお~ん

喰ったり喰われたりのケモプレデーションサーガは、ごくごく短いノベルゲームです。
作者のケモプレ制作委員会さんは、後述する作品も含めて2点出展されています。

このゲームはとにかく短いです。その短さの中でも、変わらぬノリと、箴言めいたオチもあります。
とにかくお手軽さにおいては、他の追従を許さない作品でしょう。

指を弾く間にも終わりそうな作品をやりたいあなたに。

2.夜を歩く

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
パズルっぽいノベル 二代目天ぷらマン 45分 7/20 クリア - -

良かった点

  • 物語が素晴らしいです
    • 断片をもって構成し、物語を渡り、違和感を収斂させる展開は美しいです
    • 物語としては綺麗にまとまっていながら、咀嚼する余韻は残されています
  • 因果解析が物語を能動的に見させる機能として作用していました

気になった点

  • 確率収束を使う際に、いちいち選択肢の先頭に戻されるのが面倒でした

レビュー

巨大な光輪だった

夜を歩くは、SFめいた世界観のノベルっぽいゲームです。
作者の二代目天ぷらマンさんは、前回のウディコンでは魔女の塔で素晴らしい物語を魅せてくれた方です。

今作においても、その物語の質に変わりはありません。冒頭に光輪を以て世界を押し広げつつも、一方で本筋である彼女達主人公のお話は進んでいきます。
そうして物語の断片を重ねる度に違和感を蓄積させていき、終わりに向かって綺麗に収束していく構成は美しくすらあります。

物語を終えた後は、押し広げられた世界と本筋の間の関係性を考察するのも一興でしょう。これは、幾つかの断章をめぐりながら、個々人の解釈を楽しむこともできる作品です。

なお、物語を巡るには落ちものパズルのような因果解析で数を稼ぐ必要があります。ただし、落ちものといっても1列の色をそろえるだけで、しかも何度でもできるので安心です。
なお、稼いだ数を使って確率収束をすることで倍率が上がるので、積極的に収束させていきましょう。

因果を解析し巡りながら、物語の雰囲気に浸ってみては?

3.GIGANT FORCE SLASH

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ミニゲーム レイマスター 10分 1.0 99100 1.1 20分

良かった点

  • ルールがシンプルでした
  • 背景、敵、曲と適度に変わっていました
    • ゲーム全体の単調性を緩和していました

気になった点

  • 100戦は長かったです
    • 途中に中断を挟まないため、なおさら感じました
    • 前半の50くらいまでは20程度に抑えて全50戦でいいような気がします
  • 得点の計算方法が明示的に減点方式でした
    • 3秒待つという性質上、必ず200~300点は減っていくのは損した気分になります
    • 理論最高点との比率、7秒以上残っていたら1000点などでもいいような気もします
      • 分かりにくいという欠点はあります
  • 得点のUIは上昇時に数字がどんどん増えていく感じのアニメーションが欲しかったです

レビュー

動と静のコンビネーション

GIGANT FORCE SLASHは、連打力と維持力が求められる連打ゲームです。
作者のレイマスターさんは、前回のウディコンではホラーアクションであるPLAGUE HEAD2を出展されていました。

この作品は打って変わって、ひたすら連打をするミニゲームになります。
しかし、ただ連打をすればいいというものではありません。このゲームでは、連打でゲージをためつつ、そのゲージを一定の範囲内に収める必要があるからです。ゲージは常に少しずつ減るので、範囲に到達した後は、うまくキープする力も必要になってきます。

ゲージの範囲は少しずつ狭まっていきますが、それに伴ってクライマックスに近づいていく背景や敵、盛り上がっていく曲が気分を上げてくれることでしょう。その様はまるでRPGのダイジェストのようです。

指を酷使してAランクを目指してみてください。

4.遺跡ラビッツ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション Slash 20分 1.0 コンプリート - 35分

良かった点

  • ステージの装飾が素晴らしいです
    • ポストアポカリプスな世界観を良く表現しています
  • イベント会話が並列実行でした
    • イベント待ちが発生せず、見たい人は立ち止まるなどで見ることができて親切でした
  • 銃の反動を使った立ち回りは楽しいです

気になった点

  • スクロールやジャンプ周りがガタガタした印象です
    • そのほか、壁抜け、動く足場の挙動など、物理演算の面で致命的ではないレベルの不審点はありました
  • 反動は理解できますが、完全に1マス上にまで動くのは直感的ではありませんでした
    • それがギミックとなっている部分もあるので、エフェクトなどで納得感が欲しいところでした
  • 敵にヒットした感覚がありませんでした
    • フラッシュを入れるだけでもだいぶ違うとは思います

レビュー

ポストアポカリプス世界を今日もケモノは探索する

遺跡ラビッツは、反動の強い銃を相棒にケモノが探索する横スクロールアクションです。

まず、この作品でひときわ目を引くのは、人類のいない世界を見事に表現したステージでしょう。装飾や背景が素晴らしく、ステージを進んでいくだけでも楽しいです。
おまけの散策するだけのマップでさえも、そこで歩き回っていると楽しさを感じることができます。

肝心のアクション部分は、撃ち出せばものすごい反動を持つ銃を持って進んでいきます。
この反動がクセ者であると同時に良き相棒で、反動で足場から落下することもある反面、ショートカットや収集アイテムの回収に役立つ場面もあります。この反動に早めに慣れることが肝要でしょう。

収集アイテムはうまく隠されてはいますが、理不尽な所にはありません。
銃の反動を使いこなすことさえできれば、さほど難しくなくすべてを集めることができるので、クリア後にはチャレンジしてみましょう。

また、アクションゲーム中に、ケモノ二人の会話イベントを並列で眺めることができるのも面白いです。世界観がやんわりと語られるため、好きな方は是非ご覧ください。
また並列なので、面倒な方は殆ど見る必要のない親切設計となっています。

終末後の世界をケモノと共に散策してはみませんか。

5.ケルリート -Littlewitch of Kelritos-

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクションRPG わたえもん 2時間30分 1.0.4 全END達成 1.0.24 4時間

良かった点

  • ジャンプで駆け回れるのは楽しいです
  • 動線が丁寧でした
  • 戦い方に応じて様々なスキルの組み合わせを選択できます
    • スキルリセットが比較的容易なのも嬉しいです
  • オートセーブがありがたいです

気になった点

  • ジャンプで飛べる位置が分かりにくかったです
  • 場の効果は常にどこかに出せるようにしてほしかったです
    • メニューまで見に行くのに手間がかかります
    • 同様に、バフデバフもアイコンなりでどこかに示してほしかったです
      • 切れる際に効果音とダイアログが出るのはありがたいですが、それだけだと割と見逃すこともありました

レビュー

ぼくのかんがえたさいきょうのスキルセット

ケルリート -Littlewitch of Kelritos-は、スキルを自由に組み合わせて戦えるアクションRPGです。
作者のわたえもんさんは、前々回のウディコンでもアクションRPGであるレイユウサイを出展されました。

ケルリートはその作品をベースに、より遊びやすく改良されたものです。オートセーブや自動売却機能など、痒い所に手が届く仕様になっています。

また、完成度の高い前作から引き継いだ戦闘システムはもちろん質は高く、スキルを駆使してヒットアンドアウェイしていく楽しさを味わうことができます。
スキルは自分好みのものを覚えられるので、真正面から叩き切りたい人でも、遠くから魔法で削りたい人でも好みの戦い方をすることができるでしょう。

このスキルは全部で2枠x2種類までセットでき、それぞれZ、Cキーで発動するスキルセットを二つ用意することができます。
これを戦闘中にAキーで切り替えることで、4種類のスキルを使い分けていくのがアクションの肝となってきます。
さらに、スキルには付与呪文を一つ付けることができ、この組み合わせ如何によっては戦い方も変わってきます。バフスキルに回復効果を付けたり、斬るだけの攻撃に毒を付与したり、お好みの戦い方を探していきましょう。

また、前作ではスキル扱いだったジャンプがコマンドに昇格したことで、縦横無尽にマップを飛び回ることができます。
案外どこにでも行けるジャンプで、綺麗に作られたマップを駆け巡っていくのは楽しいものです。

ストーリーの面でも、各節のお話が、それぞれアクションの邪魔にならない、ちょうどよい長さとなっています。
全てのエンディングを見るのはそれなりに難しいかもしれませんが、物語を見るために最後までやってみたくなることでしょう。

スキルを組み合わせて自分なりの戦い方でプレイしてみると楽しいですよ。

6.ハートナイトメア

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ホラー RPG スパイ03 1時間20分 1.00 クリア 1.10 -

良かった点

  • 展開はぶっ飛ばしながらも安定しています
    • キャラも皆立っています
  • テンポが良いです
    • 画面切り替えのアイキャッチが効いています
  • 一発に賭ける戦闘は楽しかったです
    • 戦闘バランスもちょうど良くコントロールされていました

気になった点

  • 攻撃アクションはスキップなりキャンセルなり早送りなりできる仕組みがあると、戦闘のテンポ感が増すように思います

レビュー

最高に「ハイ!」ってやつだ

ハートナイトメアは、自称ホラーのRPGです。
作者のスパイ03さんは、これまでのウディコンでデスパレートマンションやAN EARTHシリーズといった最高にキマった作品を作ってきた方です。

この作品もその例に漏れることはありません。
始終クレイジーなキャラと展開で物語を牽引しつつ、要所における演出をアクセントとしてエンディングまで突き進む力強さにおいては他の追従を許しません。

もちろん、物語は単にクレイジーなだけのものではありません。テンポよく叩き付けられていくネタの数々と、センスで突っ切っていく展開は一見暴走しているように見えても、しかし最後には難なく着地してみせます。
また、キャラクターもクレイジーであるが故に魅力的で、色々なキャラに愛着が湧くことでしょう。

物語を熱くさせる戦闘もまた面白いです。
レベリングの概念はなく、スキルを上手く使って戦うのはパズルのようでもあり、常にギリギリの戦いが楽しめます。

そして、何と言ってもこのゲームにおいては、あのシーンが凄まじい出来であることに触れないわけにはいきません。
わくわくするのはもちろん、笑えるようなものまで幅広く用意されています。一見の価値があること疑いえません。

とにかくキマった気分で最後までぶっ飛んでみましょう。

7.ラックスの冒険~偽りの物語~

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG フィールMX 1時間 1.00 チャンピオン 1.04 1時間20分

良かった点

  • 実績のおかげで細かいことでも達成感が得られます
  • 細かい配慮が行き届いていました
    • 必ず逃げられ、休むのは早く、味方にも経験値が入るのでレベリングはいらず、ワープシステムで無駄に歩き回る必要がありません

気になった点

  • ワープ地点は行けるようになったら開放でも良いかもしれません
  • 手紙クエストは再度話しかけた時も人の名前と場所を教えてほしいです
  • 各キャラの特徴や技が一覧からは見れないので、キャラの入れ替えがやや面倒でした

レビュー

ストレスフリーの快適な冒険

ラックスの冒険~偽りの物語~は、あらゆる面で配慮の行き届いたRPGです。

このゲームには、とにかくサクサク進めるような仕組みが完備されていて、王道RPGをストレスなく味わうことができます。
必ず逃げられる、休むのが早い、ワープシステムで無駄に歩き回る必要がないと来ればその配慮の行き渡りっぷりが分かります。

一方で、このゲームは、ただストレスフリーに徹しているだけではありません。
各地を回って23人のキャラクターを仲間に加え、自分好みのパーティーを作ることもできます。加えて、当然のように戦闘外の味方にも経験値が入るという個別のレベリングが不要なつくりになっています。

そうして仲間を加えたり、イベントをこなしたりしていくと、実績が解放されていきます。
実績が積み重なっていくことで小さな達成感を感じながら物語を進めていくことができるでしょう。

徹頭徹尾ユーザーフレンドリーを極めたRPGで快適に旅をしましょう。

8.虚構の君と夢遊病者のしゅうまつ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ノベル ぴーた 8分 1.00 3END回収+α 2.01 25分

良かった点

  • 世界を赤みのさした4:3で表現するのは綺麗でした
  • 決め所でピークの演出をしています
  • セーブデータの演出が好きです

気になった点

  • 選択肢を選んだ終わり際に先頭の選択肢に戻されるのは選択ミスが誘発されました
    • 最初の選択肢が進行なので猶更でした

レビュー

不正解

虚構の君と夢遊病者のしゅうまつは、レトロチックなノベルゲームです。

赤みがさした綺麗な世界で、教師である主人公と生徒との7日間が描かれています。
初めこそちょっと不思議な生徒との触れ合いの物語です。しかし進めるにつれて、このゲームそれ自体が放つ違和感と、セーブデータが示すような歪みが顕在化していきます。

物語は、1周するのに10分もかかりません。そのため、全てのENDを回収するのも、そう難しい話ではないでしょう。
どの選択をするにせよ、統一された雰囲気をベースに、要所で行使される演出は息を呑むものとなっています。

本作は作者の方の別作品の外伝という位置づけになるそうですが、この作品をプレイすれば、本編も遊んでみたくなるかもしれません。

赤を差す特殊な雰囲気の中で、不思議な生徒と交流する物語を体験してみましょう。

9.トリアージ勇者

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
パズルめいたRPG にょんにょんバード 20分 1.00 1.06 45分

良かった点

  • 二つのゲーム体験を得られました
    • 取捨選択によるトリアージという体験は良かったです
    • 完全なトリアージを施す体験は素晴らしかったです
  • 何度もリトライしつつ最高効率を発見してくのは楽しかったです

気になった点

  • 見た目、地雷すぎませんか
    • 狙ってのことだとは思うので無粋ではあります
  • ロード画面へのアクセスが悪かったです
    • 同上

レビュー

全ての存在を完璧にトリアージできますか?

トリアージ勇者は、地雷の皮をかぶった人的リソース管理RPGの皮をかぶったパズルめいたRPGです。
作者のにょんにょんバードさんは、前々回のウディコンで冒険者35歳を手掛けた作者さんの変名だそうです。

ウディコンに慣れた方も、またそうでない方でも、このサムネを見て抱く思いは大して変わらないでしょう。
しかし、これはその印象を良い意味で裏切ってくれる作品です。

この世界を見渡せば、いくつかの要素を見つけることができるでしょう。その中から、まずは色々とイベントをこなしていきましょう。少しずつこの世界で何をするべきかが見えてきます。
それから先は、試行錯誤の連続です。優先順位をいかにつけていくか、いかに選択していくか、それがこのゲームの肝となります。

最初に辿り着いた解法は、個々人によって様々でしょう。これを運ゲーだと思う人もいるかもしれません。ごり押しゲーだと思う人もいるかもしれません。絶望的な回避ゲームだと思う人も、絶望的な戦闘を強いられる作品と思う人も、特殊なルートを見つける人もいるかもしれません。

そうしてプレイヤーが選んだ様々な選択が、時に人を見捨て、時に人を助け、時に悪事を働くことにつながります。

あなたは何人を見捨て、何回悪事を働くのでしょうか?

10.ポルト・ガーディア

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
パズルxRPG サカモトトマト 3時間 1.00 チャレンジクリア 1.11 5時間

良かった点

  • パズルをうまく運用して戦闘に備えるというアイデアが面白かったです
    • ローグライクなシステムを採用したのも良かったです
  • パズルという介入と、それでも降ってくるものに左右されて勝負せざるを得ないのはローグライク的で好みでした
  • 英語にも対応しています

気になった点

  • 落ちものとして、下キーでハードドロップするのがだいぶ経験から外れていました
    • テトリス経験者並みの感想ですが
  • ホールドが欲しいです
    • せっかくなので、ミノをホールドできるミノ袋のようなアイテムとして登場させても良いかもしれません

レビュー

パズルで貯めて、アイテムドーン

ポルト・ガーディアは、ぷ〇ぷよライクな落ちものとRPGを融合させたゲームです。
作者のサカモトトマトさんは、前回のウディコンではアクションゲームのWonder Pict Landを出展された方です。

このゲームは、主に二つのパートに分かれます。パズルパートと、戦闘パートです。

パズルパートでは、パズルで消したミノに応じて、能力上昇やアイテム取得、イベント発生などが起こります。ミノを落とすタイミングは自分で決められるため、じっくりと考えて落とす場所を決められます。
そして、ここで一定以上の得点を稼いだり、特定のイベントが発生することで、戦闘パートに移行します。

戦闘パートでは、パズルパートで培った力とアイテムで敵を退けるオーソドックスなRPG風のバトルを行っていきます。

このパズルとRPGの戦闘をうまく融合したシステムが、戦闘に向けてパズルを組み立てていく面白いゲーム性を生み出しています。
さらに、アイテムやイベントのランダム性も相まって、配られたカードで勝負するローグらしさも同時に発揮しています。

連鎖を重ねて強いアイテムをとるも良し、能力をどんどん上昇させるも良し、旨い話に乗っかるも良し、危なくなったら回復するも良し、次の戦闘のことを考えながら上手くパズルをさばいていく楽しみを味わえます。

パズルと戦闘を巧みに混ぜ合わせたゲーム性に熱中することでしょう。

11.サラと不思議な物語

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
一筆書きローグライク 白玉餅 1時間 1.02 全ステージクリア 1.12 2時間

良かった点

  • 一度しか通れない道と、敵の動きを加味して動く戦略が楽しかったです
  • ローグらしく、アイテムの力が絶妙に良かったです
    • 使おうと思うほどには十分強く、しかし強すぎない塩梅でした
    • 6種類しか持てないという制限も良かったです

気になった点

  • 敵のマスに対する干渉力が弱かったです
    • 一部干渉しますが、多くの場合は干渉してこないため、究極的には敵にかかずらう必要がありませんでした

レビュー

一筆で描くクリアへの道筋

サラと不思議な物語は、ローグライクと一筆書きを見事に融合させたゲームです。
作者の白玉餅さんは、前回のウディコンではローグライクとマインスイーパーをかけ合わせたサラと不思議な魔法石を発表されていました。

この作品も前回同様ローグライクと別個のジャンルの掛け合わせということで期待していましたが、その期待を上回る面白さを内包しています。

このゲームの基本は、一度通ったマスをもう一度通ろうとするとダメージを受けるローグライクになります。
一方で、階段にてノーダメージで降りるには、ある程度のマスを踏んで理解度を一定以上貯める必要があります。このシステムのおかげで、大雑把にせよルートをうまく設定して通過していく必要があります。

ステージには、回復マスやボーナスマス、敵召喚マスや浮遊マスなど、様々なマスが存在しています。加えて拾えるアイテムはマスの消去から敵への攻撃まであり、これらの要素を勘案しながらルートを策定し、戦略を組み立てていく楽しみがあります。

しかし、計画通りとはいかないのがローグライクです。各所に配された敵の動向如何ではルートを組み替えたり、アイテムやスキルを適宜使ったりする柔軟性を見せていく必要があります。

また、ローグライクシステムの斬新さに目を奪われがちですが、ストーリーの面で完成されていることも見逃せません。
主人公と童話ベースの良いキャラクター達が織りなす、少しだけダークな物語が印象に残りました。

ひとたび手に取れば、手軽に斬新なローグライクを体験することができる作品です。

12.フラグメントワールド

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG お魚UFO 2時間 1.0 True+全スチル 2.03b 4時間(ver2を再プレイ)

良かった点

  • 物語の主人公をうまくキャラ付けしていました
  • 様々な童話モチーフを所々に盛り込んでいました
    • 細かいネタが散りばめられていて良かったです
  • コンテスト中に大分改善されていきました

気になった点

  • 割とデストラップが多いです
    • 多くは予見可能でしたが、それでも辛い時がありました
  • 暗幕でキーを押さないと次に進まないのはやや不親切に感じました
    • セーブすれば?と聞いてくれるので、キーを押す手間は省いて良さそうです

レビュー

童話世界のパッチワーク

フラグメントワールドは、童話モチーフが散りばめられたRPGです。

このゲームは、童話をモデルとし、とにかくキャラクターから世界までを丸ごとごった煮にして煮詰めた闇鍋のようなゲームです。
マップオブジェクトから物語の展開、技能からイベントにまで、いたるところに童話のデザインを見ることができます。

このような一見すれば取っ散らかりそうな題材を、そのごちゃまぜ感を凌駕する様々なキャラ付けと、何よりも主人公の一人である桃太郎のマイペースさで上手くまとめています。
そして、こうした前半のごった煮にした気ままさとは裏腹に、後半に向かっては物語を巧みにエンディングまで落とし込んでいる点も忘れてはなりません。
これらの魅力的なキャラクターやストーリーを彩るように、スチルも多く配されていています。

ストーリーの面以外でも、探索に謎解きに追いかけっことシステム的なごった煮もされており、とにかく様々な要素が一堂に詰め込まれた作品となっています。

童話のキャラが縦横無礙に暴れまわる姿を堪能していきましょう。

13.PRESS START

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 2時間 1.0相当 全END 8/9 -

良かった点

  • ドット絵で描かれた背景も人物も美しいです
    • これを見るためだけにゲームをしても良いレベルです
  • キャラクター達が魅力的でした
  • 物語は綺麗にまとまっています

気になった点

  • 序盤の全員挨拶がノーヒントなので、ヒントありの方が親切かもしれません
    • 見つかっていないキャラのおおよその場所をセイギさんが教えてくれると助かります
  • ダッシュほしいです
    • ふりーむ版でついたので外しておきます

レビュー

寄り道こそ神髄

PRESS STARTは、寄り道要素の多い探索ゲームです。

とにかく開幕からドット絵の美しさに感嘆の息が漏れる作品になっています。
キャラの書き込みも素晴らしいですが、背景もまたそれに負けず劣らず素晴らしく、殊に岬の風景はこの美しいドット絵を見るためにプレイするだけの価値があります。

また、そうしたグラフィックの美しさに負けることなく、各々のキャラクターも大変魅力的です。
積極的に関わっていき交流していくと、その境遇や個性を知っていくことができ、ますます魅かれていくことでしょう。

背景が美しいから足を運びたくなり、キャラが魅力的だから探して話しかけてしまうという、動線をグラフィックのみで作り上げられるだけの力があります。
そうして寄り道をすることで発生したイベントで、主人公たちも含めてキャラクターに愛着が湧いていく好循環が発生することになるでしょう。寄り道せずにクリアするのは大変にもったいないと言えます。

この寄り道で発生するイベントは豊富で、他のキャラクター達と交流する者もあれば、主人公たちがご飯を食べたり、着替えをしたりするものもあります。
イベントのためだけに描かれたイラストもあるので、積極的に発生させていきましょう。

一方で、メインストーリーも美しく、少しずつ張られた伏線から見事に導かれていきます。
メイン自体の長さはそこまでではありませんが、これまでの寄り道で発生したイベントなども想起していくと、クリアした後の充足感は計り知れません。

圧倒的なグラフィックに下支えされた、魅力的なキャラクター達の物語に浴してみましょう。

14.彼らの狂機調査録

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG ケイ素 4時間 1.1 693秒 1.25 6時間

良かった点

  • 最小限規模でそれなりにギミックがあるマップは良かったです
  • ストーリー全体のテンポ感は良かったです
  • 戦闘中に列を後退することでスキルが変化するのは戦略性があって面白かったです

気になった点

  • アイテムの補充と返却が手間です
    • 持っているアイテムの一覧性が悪いです
    • 補充はいちいち最初のアイテムに戻されるので一気に持たせたい時に面倒です
  • 詳細の良く分からない攻撃や挙動が多いです
    • 物理と特殊に分かれますが、ぱっと見てどちらに分類されるかわかりません
    • 封印を通してもスキルめいた攻撃をしてきます
    • 列交代を繰り返すと3連続アップデートや連続物理特殊無効切り替えなどをしてきます
  • SPを削る攻撃、凶悪な状態異常、割合ダメージの多用も相まって、じっくり攻めるよりパワープレイ気味になりました
    • 特殊技能の使い分けよりも、エクスプロード乱発したほうが強いです

レビュー

シンギュラリティの悪夢

彼らの狂機調査録は、強敵と戦うRPGです。
作者のケイ素さんは、前々回のウディコンでも骨太の戦闘が楽しめるRPG、鋼の心を出品されていました。今作でも、その骨太の戦闘は変わりません。

このゲームでは、戦闘などで得られた素材値を用いて、パラメータの自由な振り分けや、スキル習得と耐性獲得のためのパーツ配置を行うことができます。
これに加えて、戦闘中の前列後列のコントロールにより物理と特殊のスキルが入れ替わるなど、全ての要素が戦略へとつながっていきます。

戦闘では、チャージを使ってSPをためつつ、特殊技能を撃っていくのが基本的な戦い方になります。雑魚であれば、特殊技能を一、二発当てれば沈めることができるでしょう。

しかし、相手がボスともなるとHPも多く、強力無慈悲な一撃を放ってくるようになります。
これに対応するためには、TPゲージをためることで発動できる特殊な技をうまく活用していく必要があります。これにより、主に現在の列に応じて攻撃か支援防御のスキルを放つことができます。
相手の攻撃を支援防御でいなすか、強力な攻撃で早めに決着をつけにいくか、好みのスタイルで楽しんでいきましょう。

自分に合った戦い方で強敵に挑んでみましょう。

15.小説家シミュレーター

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
自動生成 シブサワ・コウの名を継ぐ者 10分 1.0相当 クリア - -

良かった点

  • 奇妙ながらしっかりタイトルらしいタイトルになります
  • プレイを邪魔するようなイベントはありませんでした

気になった点

  • 途中の選択肢の効果が分かりません
    • 上限、下限をどの程度上げて、失敗確率がどれくらいかをふわっとでよいので知りたかったです
    • ただ、このゲームにおいて本質的に必要なものかはわかりません

レビュー

空から降る一億の無重力

小説家シミュレーターは、主に小説のタイトルを自動生成するゲームです。

これだけでは何を言っているかわからないので補足しておくと、プレイヤーは芥川賞を目指して、本を執筆します。このゲームでは、その本のタイトルなどをランダムで生成するのです。

例えば、タピオカなき戦い、3年B組野菜ジュース先生など、どこかで聞いたような、割としっかりしたタイトルになるのが特徴です。
加えて、本の装丁、ジャンル、あらすじなどもランダムで選ばれます。あなただけの一冊を簡単に作ることができるでしょう。

芥川賞を獲りにいくストーリーパートは芥川賞以外の余計なイベントは少なく、純粋に自動生成の楽しみに浸ることができます。
また、一方でひたすら生成だけを行うエンドレスパートもあるので、心行くまでタイトルを自動生成することもできます。

自分だけの小説をシミュレートしてみて、面白いタイトルをどんどん生み出していきましょう。

16.言葉週間

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
お勉強アクション YADO - - 46(1257) 1.03 5時間

良かった点

  • 一つのシステムで様々な遊びを提供していました
  • 目標設定が絶妙でした
    • 慣れてくれば到達可能で、慣れるまでは決して到達できない良い塩梅でした
  • タイトル画面に凝っています

気になった点

  • ゲームはじめにやることがあまりないです
    • まず右から流れてくるので、プレイヤーのいる左に到達するまで間が空きます
      • その間別の個所にかかわるとMAX5のキャラだと厳しいことになります
    • 最初からいくつか流れた状態にするなどが考えられますが、全体を見て覚える時間も必要そうです
  • 初めの右から流れるいくつかの内容で序盤の動きがだいぶ左右されてしまいます
    • 左を2個つぶせない限り進めない場合もあるため、それがしばらく来ないだけで厳しくなります

レビュー

頭のオーバーヒートは必定

言葉週間は、マウスでクリックして言葉を対応する言葉の壁にぶつけて破壊するゲームです。
例えば、四季週間では上に積みあがる壁の一つが春夏秋なら、下に流れる冬をクリックしてその壁にぶつけると破壊できるといった感じです。

これが下は4レーン、右の方から次から次へときて、上は3つの位置にそれぞれ最高4段まで積まれるため、これを適宜消していこうとすると普段使わない脳みそがフル回転されます。

また、そうして壁を壊すと、プレイヤーキャラがその壁の向こうまで歩けるようになります。こうして3つの位置にある壁を越えて端まで行くことで、これまで壊した壁の数だけポイントが手に入るという仕組みです。

往復して、ある一定のスコアになるとノルマをクリアしたとみなされて、問題の種類が増えていきます。おまけで四コマ漫画も増えるので、見てみるのも一興です。

問題の内容は色々とあり、四季や国旗、地図記号くらいは簡単ですが、新幹線の止まる駅名など知らないジャンルの問題もあり、勉強になりながら楽しむことができます。

また、難易度は二種類あり、それぞれキャラを変えることで難易度も変わります。キャラクターごとに特徴もあるので、うまく動かしていく必要があります。
例えば、イージーのキャラクターは壁を2段越えられ、しかも速いです。しかしその代わり、壊した壁のポイントが5までしか蓄積しないので、早く往復する必要がります。
一方、ハードのキャラクターは壁を1段しか越えられず、遅いですが、ポイントは10蓄積します。

ひたすら頭を使うゲームで楽しみながら学んでいきましょう。

17.グレンの七日間

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG kolooko 1時間40分 1.00 8称号でクリア - -

良かった点

  • 狭い中に様々な選択肢が用意されています
  • 必要な個所で選択の確認がきっちり取られます
  • アクションに対して豊富にイベントが用意されていました

気になった点

  • いちいち話しかけないとイベントが発生しているかどうかわからないのは面倒でした
    • エクスクラメーションマークを出して分かりやすくするなどしてほしかったです

レビュー

7日間戦争

グレンの七日間は、リソース管理が重要なRPGです。

毎日朝と夜に回復する行動力を使って、バイトしたり、能力を強化したり、依頼をこなしたりするのが基本的な流れのゲームとなっています。

活動できる範囲は一つの村と狭いながらも様々なイベントが豊富に用意されており、これらにどうやって貴重な行動力を割り振っていくかを考えるのが楽しいです。
筋肉は希望とばかり、鍛錬を重ねてマッチョ度に全振りしていっても良いですし、人助けにクエストをこなしても良いですし、お金のためにバイトにいそしんでも良いです。思い思いの行動をとりましょう。

そうしていると、何日か置きに魔物が村に襲来します。魔物には、これまで行動力を消費して培ってきたもので対抗します。
それはマッチョな力であったり、魔法の力であったり、仲間の力であったり、アイテムの力であったりするでしょう。

初めは犬1匹にすら危うい戦いになるかもしれません。しかし、7日間の鍛錬を乗り越えて強くなったグレンであれば、ラスボスにさえ挑むことができます。
プレイを通して着実に強くなり、ついにはラスボスへと立ち向かっていく姿は感動ものです。

魔物の撃破を目指して、7日間のリソース管理に挑戦してみましょう。

18.シャーロックα行方不明の館

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 唐揚げもりもり 5分 1.2 クリア - -

良かった点

  • Lv1は子供のころに見かけた公園などにあるxxから10歩歩けを思い出しました

気になった点

  • せめて館のほうを向いてしゃべってほしいです
  • 最初を除き全探索の運です
    • 何らかの誘導が欲しい所です

レビュー

ブルートフォース

シャーロックα行方不明の館は、探索ゲームです。

ヒントは少ないですが、全てを探索すれば必ずクリアできる安心仕様です。

探索したいあなたに。

19.◆-晩餐-◆

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
クリックゲーム DeИ!eLLa 10分 1.00 クリア 1.01 -

良かった点

  • 演出が素晴らしいです
    • 掴みとしても良かったです
  • ストーリー自体は短いですが、現実へと敷衍しています

気になった点

  • あのギミックがリネームなのは不親切に思いました

レビュー

貫く言葉

◆-晩餐-◆は、簡単なクリックゲームです。

その名の通り、基本的にはクリックだけで操作可能なゲームです。

あまりレビュー上で触れるとネタバレになるので詳しくは語りませんが、雰囲気もシステムも良く、突きつけてくるような作品性を持つゲームでした。

そして、その作品性を綺麗なグラフィックとUI、演出が下支えしています。

サムネがネタバレしない凡そ全てなので、あちらを見てピンと来た方はやってみてください。

20.マサオさがし

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
間違い探し カザ&ソロー 30分 1.01 41 & 100 - 2時間

良かった点

  • 間違い探しのシステムとマサオの頭部がマッチしていました
    • ずっと見ていると全部間違って見えてきます
  • おまけ要素の遊び心は好きです
  • マサオコレクションは自分がどのマサオに弱いかも分かって良かったです
  • オンラインランキングシステムは白熱します

気になった点

  • Lvに応じたマサオがちょくちょく応じていない気がしました
    • ただし、これは完全に個人主観というか、マサオのどの部分を見る癖があるかの問題っぽいです
    • オンラインで全体のマサオ発見率を集計してやばいやつはナーフすると良いかもしれませんが、そこまでするべきだとは全く思いません

レビュー

マサオ鑑定士への道のり

マサオさがしは、マサオというキャラの頭部で間違い探しをするゲームです。
作者のカザ&ソローさんは、前回のウディコンで斬新さを遊びやすさでラップしたエウレカ・クランを出展された方達です。

此度その方達が打ち出したのは、シンプルな間違い探しというゲームを、高水準のUIと操作性とマサオで構成したものでした。

不満なく遊べる操作性も素晴らしいですが、今回の作品で最も秀逸なのは、間違い探しの正解にマサオを選択したことです。
間違い探しの対象となるマサオは、一見してわかるものから、細かい違いしかないものまで多種多様にあります。
これらのマサオをずっと見ていると、マサオがゲシュタルト崩壊して、全てが間違っているようにすら見えてくること確実です。

また、オンラインランキングが実装されていることから、世界中のマサオマイスターと鎬を削ることもできます。
ウディコン中の上位陣のスコアはすさまじく、もはやマサオプロフェッショナルとして確固たる地位を築き上げていると言えます。

加えて、おまけ要素の遊び心も忘れてはいけません。福笑いはついつい熱中して、変な顔を量産してしまうことでしょう。

マサオのゲシュタルト崩壊に注意しながら、マサオの間違いを探してみてください。

21.Life XI(ライフ イレブン)

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG ミカエル♪ 1時間 v2 クリア v3 -

良かった点

  • エンディングまで完成しており、最後までプレイできます

気になった点

  • 海に顕著ですが、マップに変化がありません
    • 変化のあるマップを設計できないのであれば、せめて狭くしてほしかったです
  • 戦闘バランスがおかしいです
    • 毒の解除手段が独立していません
    • フレイムピラーが魔法っぽいですが、物理に依存しているように見えます
      • 全体物理のため魔法使いがすぐ倒れます
  • 企画制作は多分ミカエル♪さんです

レビュー

フレイムピラー(物理)

Life XI(ライフ イレブン)は、RPGです。

水先案内人の指示に従い、町をめぐって仲間を集めて敵を倒していく、オーソドックスな出来になっています。

シンプルなRPGを遊びたいあなたに。

22.一朶の仇花

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG さかあがり 40分 1.02 全ENDクリア - -

良かった点

  • UIから音に至るまで和風にまとまっています
  • 適度なストーリーとそこかしこに用意されたイベントが良かったです
  • 戦闘シーンもサイドビューで凝っていました

気になった点

  • 戦闘開始時に敵がかくつくことが間々あります
  • やや動線が分かりにくかったです
    • 全体としてはマップが狭いことと、天井裏からこんにちわするためと思うとこれでいいような気もします

レビュー

忍ぶ必要などなかった

一朶の仇花は、和風の雰囲気漂う探索ゲームです。

ベースとなる部分は、探索ゲームとしては正統派の出来となっています。
その一方で、天井裏からこっそりお邪魔したり、見つかったら戦闘もあったりと色々な要素が内包されています。

その中でも、特筆すべき点は、とにかく始まりから終わりまで、和の世界観を崩さないことでしょう。和風のキャラクターは勿論のこと、マップから戦闘シーン、UIやSEまで調和し、その雰囲気を完成させています。

そして、その良質な雰囲気の中、色々なオブジェクトを調べていくことで、少しずつキャラクター達の関係性が見えてくるのも面白いポイントです。綺麗なイラストも手伝って、キャラクターをより魅力的に感じることでしょう。

また、そんな彼らが織りなす物語も面白く、そして当然ながら和の雰囲気を存分に味わうことができます。
狐狸妖怪の類に詳しければ更に楽しめますが、詳しくない方でも主要な要素には説明が入るので安心して楽しむことができます。

全体を通して完成度の高い和風譚をどうぞ。

23.ルナークの瞳――かなえのこころ + α

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
オムニバス 賀茂川家鴨 - - 2ゲーム途中まで/ミニゲームプレイ 4.0.0 1時間

良かった点

  • 背景がマウスでちょっと動いたり、キャラが目パチしたりと芸が細かいです
  • 色々な作品が入っています

気になった点

  • ノベルの日常パートが長めでした
  • 戦闘システムが最初っから最大限複雑で覚えようという意識を挫かれました
    • 色々な要素が絡まっている割に、見た目に分かりにくい印象です
  • アクションは当たり判定がよくわからず、目的もギミックも良くわかりませんでした
  • ミニゲームも含めて、全体的に文字が読みにくい印象です
    • 背景の色も考慮してほしいです
  • どうでもいいですが、コンテストの規約的に割と二重にグレーに感じました

レビュー

オムニバス

ルナークの瞳――かなえのこころ + αは、表題作を含むオムニバス形式のゲームです。

RPG、アクション、落ちもの、リバーシ、連打と様々なゲームが搭載されていますが、メインはノベルとなっています。

様々なゲームがやりたいあなたに。

25.ゴートマウンテン

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ランダムなゲームブック ハニーナゲット 40分 クリア 201907.24 - -

良かった点

  • 脱力する感じのイラストが多量に配されていて雰囲気が良いです
  • イベントは豊富で、一部を除けばイラストで明示もされていて親切です
    • 一部の落石などはそういうイベントですので、いいアクセントになっています
  • 曲が良いです

気になった点

  • プラスかマイナスか、あるいはそのポイントが分かりにくいので、加減が分かるUIなりエフェクトが欲しかったです
  • 唐突なマイナス要素がだいぶ重いです
    • アクセントとしては良いのですが、持っていかれるポイントが大き目に感じました

レビュー

これは、理不尽と戦うヤギの物語

ゴートマウンテンは、自称王道RPGのイベントで進行するゲームブックとも言い難い何かです。

このゲームにおいて、プレイヤーが行うべきことはいたって単純です。ヤギが山を登る様を眺め、時折現れるイラストに対し、行動を選択すること、それだけです。その行動如何によって体力が回復したり削られたりしながら、山の頂上を目指していきます。

ただひたすらランダムに現れるイラストに行動を選択していくだけのゲームですが、ノリノリの音楽と、ゆるく脱力するようなイラストが絶妙にマッチしていて、気が付くとずっとヤギを眺めてしまいます。

イラストをよく見ると、回避可能なイベントもありますし、回復を選択できるイベントもあります。しかし、場合によっては信じられない理不尽に襲われることもあります。狼に襲われ、落石に阻まれ、順調と思っていても、最後の最後でひっくり返されることもあるでしょう。

しかし、このゲームにはその理不尽さですら楽しめる名状しがたい何かがあります。それは曲であったり、イラストであったり、雰囲気であったり、あるいはセンスと呼ばれるようなものなのかもしれません。

山をひたすら登っていくヤギを導いていきましょう。

26.ミドリとアカリの神社詣り

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG ラテ 15分 1.0相当 完全クリア - 30分

良かった点

  • アイコンで図示するというアイデアは良かったです
  • RPGとして完成していました

気になった点

  • 家が南向きなので寄りにくかったです
  • 戦闘テンポが悪かったです
    • 倒した後ジングル流すまで終わらないのは、雑魚戦ではストレスでした
  • エンカウント率が高めに感じました
  • こうもりから犬の間に、その中間くらいの敵が欲しいです

レビュー

イカを乱獲せよ

ミドリとアカリの神社詣りは、ミニマルなRPGです。

神社詣りにいく姉について行こうとして、道中のモンスターと戦闘していく日常テイストのストーリーになっています。

メニューやコマンドにアイコンを付けるなどの意匠を凝らしているのが印象的でした。

まとまった最小限規模のRPGをプレイできます。

27.クローン実験体#000の選定テスト-バトルロイヤル1日目-

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
バトルロワイヤル ピジョン 40分 8/14 ドン勝 - -

良かった点

  • バトルロワイヤルをウディタでうまく再現しています
  • 上手く逃げの立ち回りができると楽しいです

気になった点

  • 自分が動かない限り、あまり画面に変化が出ません
    • CPU同士の攻撃も見れるようにしてくれると、その姿をはた目から見て楽しめるかなと思いました
  • 何が原因で倒れたのか分からないことが多々あります
    • ログの視認性が悪いせいかもしれません
  • アイテムの説明がマウスホバーで出るなどのUI上での簡易説明が欲しいです

レビュー

フォー〇ナイト

クローン実験体#000の選定テスト-バトルロイヤル1日目-は、バトロワをターン性で再現したゲームです。

CPU99体を相手取り、時には逃げ、時には立ち向かって最後の一人を目指します。
道中で拾ったアイテムをうまく活用したり、ステルス性の高いエリアにこもっていたり、色々と戦い方を考える楽しみがありました。

アイテムにはさまざまな種類があり、それぞれをうまく活用していくことで、戦いを有利に進めることができます。
しかし、アイテムを拾える場所は総じて激戦区のため、戦闘を避けたい場合は拾いに行くことすらリスキーとなります。

リスクとリターンをとりつつ、生き残るための最善の行動をとっていきましょう。

ウディタでバトロワを再現した意欲作をぜひ。

28.here

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション any 2時間 1.52/2.1 完全撃破 2.1 4時間

良かった点

  • 一瞬の緊張感がうまく表現されていました
    • 無音の中の迫る足音が緊張感を演出しています
  • こちらとあちらの間合いの取り方、銃と剣の交代タイミング、詰める一瞬、全てがスリリングでした
    • それを数字と最小限のGUIで表現するのは素晴らしいです
    • 相手の間合いを完全に読んで、一瞬のスキをついて格上を切り伏せられた時の快感は得も言われぬものがあります
  • 世界観はゲーム性に合った素晴らしいものでした

気になった点

  • 英語で説明している点は理由が分かりませんでした
    • 雰囲気で読めるので問題ではありません

レビュー

此処と、彼方

hereは、緊張感と臨場感に溢れるアクションゲームです。

プレイヤーは此処に、敵は彼方に、ただ直線上に存在します。
この作品は、ひたすら彼方の敵を切り伏せるゲームとなっています。

プレイヤーはアローキーにより前進と後退、操作キャラの切り替え、攻撃をすることができます。基本的に使うキーはこれだけとなっています。

攻撃においては、敵にも自分にもそれぞれリーチが存在し、その範囲内に入ると有効打となります。たいていの場合は、現在の強さが相手より勝っている場合は瞬殺し、そうでない場合は相手の強さを減らします。
すなわち、相手より強くなって、攻撃をすることができれば勝利となり、プレイヤーは強くなることができます。

攻撃できる操作キャラはリーチが短い剣を持つ者と、リーチは長いが強さを少しずつしか削れない銃を持つ者の二人がいます。
移動とこのキャラ交代、そして敵の進行速度を加味して間合いを図り、隙を見て敵を倒していきましょう。

敵が強ければ、リーチ内で攻撃されただけで一瞬でゲームオーバーとなる、その絶望的なまでの緊張感。それを、このゲームは迫る足音と響く銃声、空を切る斬撃、そして極限まで削られた荒野のようなUIにより表現しています。

相手の足音から間隔を読み、一瞬で敵のリーチ外から剣のリーチにまで詰めて格上を切り伏せる快感は得も言われぬものがあります。
一回のプレイ時間は5分にも満たないことが多いですが、その緊張感と爽快感のジェットコースターに乗っていると時間を忘れて楽しんでしまうことは疑いえません。

また、その極限の緊張感に合った世界観と、それを端的に示す設定も素晴らしく、エンディングの演出は美しくすらあります。さらに、ただ一つの章が語る物語はゲームの魅力を十全に表現しきっています。

緊張感に浸りつつ、つよくなってはみませんか?

29.デクサトイクサ!

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ミニゲーム アマタ 10分 1.00 全ENDクリア - 20分

良かった点

  • 絵に力が入っていました
  • 物語は掌編としてきっちりした印象です
  • 3つのパートでゲーム性も異なっていて良かったです

気になった点

  • 収穫パートの当たり判定とエフェクトが割と謎でした
  • 洗濯パートは画面外に出られると何もできないので、画面内で逃げ回ってほしかったです

レビュー

ウェザーストンくん、頼んだよ

デクサトイクサ!は、マウスだけで操作できるミニゲームです。
作者のアマタさんは、前回のウディコンでも短い時間でできるミニゲーム風雷嬢を投稿されていました。

今作でもそれは健在で、短い時間でしっかりと3つのミニゲームを遊ぶことができます。それぞれのミニゲームは、イライラ棒、マウスで追跡、マウスをひたすら動かす、とシンプルながらそれぞれ微妙にゲーム性が違うため、どれも楽しむことができるでしょう。

また、ストーリーは短いものの、掛け合いによって二人のキャラがきっちりと立っています。
デクサをどれだけ手に入れられたかによって分岐するので、頑張ってデクサを集めていきましょう。

お手軽なミニゲームに興じつつ、良質な掛け合いを見てみましょう。

30.AROMA INNにようこそ~小さな町での大きな事件~

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG KAZUTO 30分 1.0相当 全ENDクリア 1.2 40分

良かった点

  • ミニチュアみたいな背景に、SDっぽいキャラが動き回るのは可愛かったです
  • 素材集め系としては、このシンボルエンカウントの仕組みは良かったです
  • オリジナルのイラストが良かったです
    • 頭身が低いイラストが殊に上手い印象です

気になった点

  • メニュー画面の顔が縦に長くなっている気がします
  • 下方向に入口があるため、ベッドは下からも使えるようになると楽だと思いました

レビュー

プレゼントを渡そう

AROMA INNにようこそ~小さな町での大きな事件~は、プレゼントを贈ってストーリーを進めるRPGです。
作者のKAZUTOさんは、前回のウディコンでもプレゼントメインのFriendly Islandを出品された方です。
今作はそのコンセプトは踏襲しつつも、よりコンパクトにまとまっています。

このゲームの基本的な流れは、敵と戦いお金とアイテムを稼いで、プレゼントをキャラクターに渡していくというものです。
プレゼントをしていくことで、プレゼント相手が仲間になったり、ストーリーが進行したりします。
それぞれのキャラクターには好きなものと嫌いなものがありますので、上手いプレゼントを考えてみてください。

また、ミニチュアのような背景に、それにマッチしたSDっぽいキャラが動き回るのも特徴の一つです。ウディコンの最中にアップデートされた内容のため、まだ見ていない方は是非どうぞ。

プレゼントを渡して物語を進めていきましょう。

31.Mythical Fantasy - story of finding myself -

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG Pinky 45分 6/12 クリア - -

良かった点

  • 王道を丁寧にめがけている印象を受けます
    • テイル〇リスペクトを感じます
    • 戦闘などのシステム面もそうですが、キャラクターやストーリーも王道な印象です
  • マップの作りが良かったです

気になった点

  • セーブ用のオブジェクトがセーブ以外しないのならば、セーブの是非を問う選択肢は不要に思います
    • 少なくとも、デフォルトがキャンセルである必要は無いような気がします
  • スキットは一度見たら二度目はでなくても良いかもしれません
    • また、新規スキットの出現は通知して欲しかったです
  • 協力奥義の威力がしょぼい印象でした
    • あまり奥義という感じがしません
  • 城が騒がしい間は、NPCも騒がしさを示すセリフを話してほしいです

レビュー

〇イルズ風RPG

Mythical Fantasy - story of finding myself -は、王道に王道を重ねたようなRPGです。

このゲームはテイ〇ズ風の王道RPGと呼べば凡そ正しいものになります。テ〇ルズを知らない方のために説明しておきますと、大きく四つの特徴があります。

まず、スキットシステムがあります。これにより、キャラクター同士の掛け合いを見ることができます。FF9を知っている方なら、ATEだと思ってください。
キャラクター達の性格などを伺い知ることができます。

続いて、料理システムがあります。戦闘後に食材を使って料理することで、HPの回復などを行えます。
料理はコストパフォーマンスが良いので、積極的に活用していきましょう。

次に、スキル習得システムがあります。武器や防具にはスキルが付随していて、それを装備して勝ち続けるとそのスキルを習得することができます。FF9を知っている方ならアビリティの習得システムを思い出してください。

最後に、協力奥義があります。並んだキャラクター二人の力を合わせて奥義を発動することができます。

これらのシステムを搭載しつつ、ベースは王道のファンタジーRPGとなっています。
王道にふさわしく、ストーリーの面でもファンタジーの王道を徹底的に邁進しています。

まだ体験版の作品ですが、王道に飢えた方は楽しめるでしょう。

32.Night requiem

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG YSTRO 20分 1.02 クリア - -

良かった点

  • ダッシュやミニマップ、エンカウントなしのおかげでマップの広さに耐えられました

気になった点

  • 武器が最初から装備されていません
    • 武器を最初に渡すイベントがある、武器を持っていることが明示されるなどのイベント性がない限り、最初から装備させてほしいです
  • 選択音がキャンセル音に聞こえます
  • 移動先と移動元が一致していないことがあります

レビュー

ダッシュ推奨

Night requiemは、マップの広いRPGです。

マップは広いですが、ダッシュやミニマップがあり、エンカウントもしないためサクサク進めることができます。

広いマップを駆け回りたいあなたに。

33.うろうろすぴりっつ

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ミニゲーム すぷりー 5分 1.1 15969/130 1.2 20分

良かった点

  • 最初に一気に引き込む勢いがあります
    • 一瞬でゲーム内容を伝え、即座に始まるスピーディーさが良かったです
    • 前置きなしで理解できるゲームデザインだからこそなせる業だと思います
  • 速度感を保ったまま、飽きの来ないペースでシステムが変わっていきました
    • 一方でゲームの基幹ルールに変化はないため遊びやすかったです

気になった点

  • 切り替わりのタイミングでマウスにいた場所に出現することがありました
    • マウス位置周辺には出現しないようにするとフェアかもしれません

レビュー

めんどくさい精霊さんたちに からまれた!

うろうろすぴりっつは、マウスで弾幕を避けるミニゲームです。
作者のすぷりーさんは、前回のウディコンではマウスを使って精霊さんを集めるわらわらすぴりっつを出展された方です。
今作では、同じ精霊さんが登場しますが、全く違うゲーム性となっています。

ゲームルールはいたってシンプルで、黒い部分にマウスが触れないように避けていくイライラ棒のようなシステムになります。
しかし、イライラ棒とはいってもイライラするようなことはなく、爽快感溢れる音楽に合わせて、スピーディーに避けていく遊びを楽しむことができます。

黒い部分は登場する精霊さん達により七色ならぬ六色の攻撃として繰り広げられていき、それぞれ特徴を捉まえて避けていく必要があります。テンポよく変わる攻撃パターンとそれに合った曲に、全く飽きることなく最後までプレイすることができるでしょう。

また、ゲーム中の精霊さんの一言一言も見逃せません。それぞれの精霊さんの特徴が良く出ています。見逃したくなくて、黒い部分に当たらないように気を付けましょう。

ノリノリの音楽に合わせて弾幕をスピーディーに避けていく楽しさを満喫しましょう。

34.ありすコンプレックス

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
育成SLG+ノンフィールドRPG エルミト 2時間(ノンフィールドクリアまで) 1.01 全END回収 1.05 6時間

良かった点

  • ノンフィールドRPGパートの戦闘バランスと、セーブ制限の緊張感が良かったです
  • ちょっと変えた程度ではない様々なENDが用意されていました
  • 発生するイベントも1週では見切れない程に豊富に用意されていました

気になった点

  • END分岐によってはだいぶありすの雰囲気が変わりますが、これとメインストーリーの感情とがマッチしないことがあります
  • ノンフィールドRPG部分ではキャラ名があまり主張してこないので覚えにくかったです
    • 名前だけ色を変えるだけでも違ったかもしれません
  • 一度見たイベントは選択肢まで完全にスキップさせてほしかったです
    • メッセージスキップ機能はありますが、それでも周回時は面倒でした

レビュー

豊富なイベント

ありすコンプレックスは、ノンフィールドRPGを含む育成SLGです。

このゲームのメインパートは、引きこもりの少女に対してシーズンごとに様々なアクションをして、パラメータを上げていくものとなっています。
パラメータの種類は8個あり、取ることのできる行動は9種類あります。どのパラメータを育てていくかを考えながら、毎シーズン行動を決定していきましょう。

そうして成長したパラメータや行動、確率に応じて様々なイベントが発生していきます。
このイベントの数々やパラメータに応じて、このゲームでは13種類ものエンディングを見ることができます。個々のエンディングの内容は文章をいくつか変えた程度の軽いものではなく、どれもしっかりとしたストーリーが描かれているものです。
塞ぎこんだ少女の未来がどうなるかは、プレイヤーの一挙手一投足にかかっています。

また、このゲームでは冒険アクションをとることで、ノンフィールドRPGに挑戦することができます。
このノンフィールドRPGは育成SLGのおまけ程度の規模ではなく、もはや独立した別のゲームとみなせるレベルとなっています。
こちらでは独立したファンタジーな物語が展開していき、歯ごたえのある戦闘バランスを楽しむことができます。

育成シミュレーションをこなしながら、気が向いたらノンフィールドRPGにも取り組める一粒で二度おいしいゲームとなっています。

35.エディの人間大砲

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション Dot蜥蜴 1時間 1.08 2782976 - 1時間30分

良かった点

  • ルールは簡単ながら、奥が深いゲームでした
    • 加速減速の癖が理不尽ではないが難しい絶妙な加減です
  • 言い回しがいちいち洋画風でした
    • エンジンをかけるシーンなど、細かい演出も含めて洋画チックな印象を受けます
  • リトライ性が高かったです
    • すぐ始められ、すくに終えられるゲームでした

気になった点

  • 上の限界を突破していくと、明らかに横壁がある部分も通過し、画面内に入ったタイミングでダメになりました
    • 若干リトライ性が悪くなります
    • 横向き壁の判定を上に伸ばしたほうが良いかもしれません

レビュー

ずらかるだけさ

エディの人間大砲は、マウス操作のみで完結したミニゲームです。
作者のDot蜥蜴さんは、前回のウディコンではハイスピードな横スクロールアクション、狩る狩るガールTVを出展されていた方です。

このゲームのルールはいたってシンプルです。
大砲に乗ったエディに対し、角度を決め、威力を決めて発射します。そして、マウスクリックによる速度の加減速を駆使して目標地点に着地することを目指すだけとなっています。

しかし、癖のある加減速を使いこなすのはなかなか難しく、目標地点に到達するまでに、壁にぶち当たり地面に打ち付けられ、何度もエディを爆発四散させてしまいます。
一方でリトライは非常にスムーズなので、いくらでもエディを地面の星にすることができます。何度もリトライを繰り返し、人間大砲を成功させてみましょう。

そうしてステージをクリアしていくたびに、人間大砲を生業とするエディと、それを取材するウルファールの掛け合いを見ることができます。彼らの洋画チックな言い回しと演出が癖になることでしょう。
また、ゲームでは幾度も粉微塵にしてきたエディの口から発せられる言葉の一つ一つは、そこで失わせしめた存在の耐えられない軽さに問いかけてきます。

ハードボイルな物語をバックに、手軽なミニゲームを楽しんでいきましょう。

36.黒幕はコケの助

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクションRPG littleskyy 20分 1.00 クリア 1.20 -

良かった点

  • 会話も戦闘もテンポが良かったです
  • ラスボス戦の作りが面白かったです
  • キャラの切り替えシステムがうまく作用していました

気になった点

  • コケの助の生成時に自分の周りを取り囲まれる場合があり、理不尽に感じました
  • 音が小さく感じました

レビュー

いったい誰が黒幕なんだ…

黒幕はコケの助は、ぶつかって敵を倒していくARPGです。

ゲームのルールはシンプルで、敵オブジェクトにぶつかるとダメージを受けてその敵を倒したことになります。HPが0になったらゲームオーバーです。

そのシンプルなルールの中では、二人のキャラの使い分けと属性の使い分けが戦闘を左右します。キャラによってさまざまなスキルがあり、また弱点属性を突けば少ないダメージで戦えるためです。
上手く弱点属性を突けるように立ち回りつつ、適宜キャラを入れ替えていきましょう。

そうして階層を進むにつれ、コミカルな漫才めいたストーリーが展開されていきます。彼らを陥れた黒幕の正体は物語の後半で明らかになっていきます。

敵にぶつかって倒していく爽快感を味わってみましょう。

37.あなたととあるドラゴンのお話3D

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG ケモプレ制作委員会 20分 1.0相当 クリア - -

良かった点

  • スキンシステムは面白いです

気になった点

  • マヒが目つぶしより長いターン効くのはやりすぎに思えます
  • 探索できるエリアではエンカウントしか発生せず、何のための空間なのかわかりませんでした
    • レベリングのためであればエンカウント性をとる必要はないかと思われます

レビュー

あなたの心の中で

あなたととあるドラゴンのお話3Dは、3D空間でエンカウントして敵と戦うRPGです。

スキンシステムや口調システムなど、独特のシステムが搭載されています。

口調を変えたいあなたに。

38.ヴァーミリオンの青空

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション 秋月ねこ柳 2時間 1.11 コンプリート(ふつう) 2.02 3時間

良かった点

  • 操作性に全く違和感がありませんでした
    • 個人的には操作性の悪さによるミスというものが発生しませんでした
    • やりながらプレイヤースキルも向上していくゲームでした
  • 能力が順次開放されていくので混乱することなく進めることができました
    • また、各スキルを順番に理解できるので慣れやすかったです

気になった点

  • ストーリーが不完全燃焼でした
    • 敵の設定やらバックグラウンドやらも不明瞭なままでした
  • 分裂ボスが半透明のタイミングでこちら側にのみ当たり判定があるのに違和感を覚えました
    • 主人公もダッシュ中は半透明で無敵のため半透明=無敵はゆるく示されていますが、その旨がどこかで直感的に理解できるようにしておいて欲しかったです
    • 最初の一回面食らうだけなので、あまり問題ではありません

レビュー

天高く翔ける翼

ヴァーミリオンの青空は、夕焼けの空を翔ける探索アクションゲームです。
作者の秋月ねこ柳さんは、前回のウディコンではパズル的なRPGであるエライザの食卓騎士を出展された方です。今作はまたもやがらりと変わって、メトロイドヴァニアっぽいアクションゲームとなっています。

このゲームの肝は、空での機動性にあります。初めこそ、地に足のついたプレイをしなければいけませんが、プレイが進むにつれて少しずつ地上の軛から解放されていき、ついには空を縦横無尽に動けるまでに機動性がアップデートされてゆきます。

空を翔けるにはステージに点在する羽を取得していく必要があります。1つ取るたびに少しずつ力が増していくため、積極的に取得していきましょう。
また、宝箱を開けることで、それ以外の能力を得ることもできます。攻撃手段である炎弾と無敵状態のダッシュ能力を得てからは、ますますプレイの幅は広がっていくことでしょう。

こうして得られた力を駆使して、時には空を翔け、時にはダッシュで、トゲや敵が多数配置されたステージを突っ切っていきましょう。

さらに、ステージの節目には強力なボスが待ち構えています。これまで培ってきた力を駆使して戦っていきましょう。
どうしても勝てないならば、全体マップを見ることで取り逃した羽を確認し、取りに戻るのも一つの手でしょう。
また、難易度は4段階用意されているため、難易度を下げて戦うのもありかもしれません。

羽を集めて、空を自由自在に翔け回っていきましょう。

39.飽くなき不満のその先に

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG 製作者 - - 火山 1.0相当 1時間

良かった点

  • 歩き回れるワールドマップという発想は面白いです

気になった点

  • 初めにやるべきことが上に行くことでしたが、それが非常に分かりにくかったです
  • 戦闘バランスが厳しかったです
    • エンカウント率が異様に高い、クリティカル率の異様に高い敵、滅茶苦茶強いボスなどです
  • 迷路のみで構成されたダンジョンは辛かったです
    • せめて視覚的な変化を作るか、あるいは狭くしても良いかもしれません

レビュー

クリアは断念しました

飽くなき不満のその先には、クリティカルが鬼門のRPGです。

迷路で構成されたダンジョンで、ひたすら戦闘に勤しみましょう。

迷路でひたすら戦いたいあなたに。

40.ひたすらドラゴンを倒すだけ

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG ud部 渡邊 25分 1.01 26実績 2.00 40分(2回クリア)

良かった点

  • コンセプトとそれを一貫したゲームデザインが良かったです
  • 短いドラマが色々な所に散りばめられています

気になった点

  • マップレイヤーと緑帯の演出は必要でしょうか
    • 恐らく意図的なものなので、無粋ではあります
    • そのミームは理解可能か、あるいは理解不能であっても受容可能かどうかは少し疑問に思いました

レビュー

プロフェッショナルとは、挑み続ける人

ひたすらドラゴンを倒すだけは、ひたすらドラゴンを倒すRPGです。
トートロジーめいてはいますが、このゲームはひたすらこのコンセプトを貫いた作品となっています。

主人公はひたすらドラゴンに挑み続けていきます。ドラゴンのHPは10000であり、最初のプレイヤーの攻撃力は1です。
いくらドラゴンのHPは何度戦闘しても回復しないとはいえ、ただひたすらに挑んでいくだけでは太刀打ちできません。
しかし、それでも主人公は挑み続けていきます。

そんな中、ドラゴン以外の周りに目を向けていくと、少しずつ交流が生まれていきます。様々な人との交流は、主人公の力となっていくことでしょう。
飽くことなく挑み続ける主人公と、周りに展開していくドラマが印象的な作品となっています。

ひたすらドラゴンを倒しに行きましょう。

41.世界荒廃少女

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 ななし、semicolon 45分 1.0.0 クリア - -

良かった点

  • 最初のミニゲームは最高でした
  • 物語にあったグラフィックの雰囲気が良かったです
  • ヒラメイカーを含め、少女の一言が癖になります

気になった点

  • ヒラメイカー更新をいつも確認してしまうので、左端にTLっぽくずっと表示しておくと楽しそうです
  • ヒラメイカーの見た目から、マウス操作したくなりました

レビュー

ヒラメイカー中毒になろう

世界荒廃少女は、やすらぎを探す探索ゲームです。

このゲームは、荒廃したマップを巡り、色々なオブジェクトを調べていくという、探索ゲームとしてはオーソドックスな作りとなっています。

美しく表現された荒廃した世界の中で、少女は見るもの見るものに言及していきます。それはゲーム内のSNSヒラメイカーに呟かれることもあります。
そうして発せられた一言一言が、荒廃した世界観と、それでもどこか暢気な少女とを混ざり合わせていて、読んでいて楽しくなります。更新が気になって、ついついヒラメイカーを見に行ってしまうことでしょう。

そうして様々なものを調べていくにつれ、ストーリーが進行していきます。
ヒラメイカーの発言の雰囲気そのままに、不思議な世界と屈託のない少女の関わりが描かれています。

また、冒頭のミニゲームも見逃せません。一度はやったことがありそうなアレをゲームで出来ます。筆者はここで心を掴まれました。

やすらぎを求めて、色んなところを調べていきましょう。

42.ニワトリアドベンチャー

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 令和元年度のキャプテン 40分 1.02 クリア - -

良かった点

  • 少しずつ枷が外れるシステムは面白かったです
    • 物語ともうまく合っていました

気になった点

  • かくれんぼが作業でした
    • やろうとしていることが単調性の確保なら、せめてプレイ回数は1度にしてほしいです
  • 割と重要な部分をパート分割されたノートに託す点が気になりました
    • イベントなり演出なりで表現したほうが印象に残りそうだと感じました

レビュー

ニワトリが紡ぐストーリー

ニワトリアドベンチャーは、ストーリーを主軸としたアドベンチャーゲームです。

初めこそほのぼのとした展開ですが、徐々に物語が明かされていくゲームとなっています。
部分的に謎解きを含みはしますが、然程難しくはないため、物語に集中できるでしょう。

ニワトリ主体のストーリーを味わってはどうでしょう。

43.Eureka-ユリーカ-

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクションアドベンチャー Benjamin 30分 1.0相当 全ENDクリア - -

良かった点

  • ゲームの動線はかなりしっかりしていました
    • やるべきことを見失うことはほとんどありませんでした
    • 謎解きの面でも動線を用意しているのは良かったです
  • 知識を用いて全回収していく最後の展開は良かったです

気になった点

  • 主人公の設定というか背景が不完全な理解で終わりました
    • プレイヤーの思考の余地があるとも言えます

レビュー

真実に辿り着け

Eureka-ユリーカ-は、謎解きをやや含むアクションアドベンチャーゲームです。

アクションや謎解きの要素を含んでいますが、あくまでメインはストーリーとなっています。
そのため、アクション面でも謎解きの面でもしっかりした動線が用意されており、迷うことなく進んでいけるでしょう。

だからといって、簡単というわけではありません。
物語を希求するのであれば、アクションの面でも謎解きの面でもそれなりの難易度に立ち向かう必要があります。

そうして展開される物語はメタ的ではありますが、プロセニアム・アーチの観客席から見るようなメタ構造となっています。
行動如何によって、真実にたどり着くことができるかどうかが決まるので、アクションの面では断片をしっかり集めていきましょう。

真実めがけてアクションに挑戦し、物語を解き進めましょう。

44.ヒルドラクエスト

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ノンフィールドRPG かみぶくろ 20分 1.04 4実績 1.11 1時間30分

良かった点

  • ファミコンっぽい入り方が好きです
  • テキストは短くてもドロドロ感がしっかり伝わってきます
  • 受け入れる短期的メリットと長期的デメリットが生々しかったです

気になった点

  • その場に存在しないキャラのイベントが発生します
  • 一回のゲームループが長く感じます
    • 100kmが長いのか、戦闘や休憩時のテンポの悪さが原因なのかはわかりません

レビュー

ドロッドロ

ヒルドラクエストは、昼ドラのような展開が盛り込まれたノンフィールドRPGです。
作者のかみぶくろさんは、前々回のウディコンで短いアクションゲーム、残業サバイバルを出展された方ですが、今作はまた違った趣向の作品となっています。

基本的には、このゲームは食料システムがあるノンフィールドRPGとなっています。
朝昼夜の行動として進むか、探索するか、休憩するかを選べます。
進むと進行しつつ体力が減り、エンカウントも発生します。探索すれば主にアイテムや食料が手に入り、体力が減ります。休憩すれば体力が回復します。
そして、夜を終えると食料を消費して体力が回復します。
このループで100日以内に、100km先の魔王を倒しに行くという流れになります。

しかし、このゲームは昼ドラです。連れの3人は女性であり、様々な行動は彼女らの好感度を上げることにつながります。
好感度を上げると、さながら昼ドラのような展開が襲ってくるでしょう。
それを受け入れることでメリットを得ることができますが、長い目でみるとデメリットに化けるかもしれません。行動は慎重に選ぶのが身のためです。

数々の昼ドラな問題を抱えつつ、魔王を倒しに行く旅に出ましょう。

45.つよいせんしのものがたり ~敗北の味~

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG たんぽぽねんど 20分 1.0相当 クリア - -

良かった点

  • 完成されておりクリアまで遊べます
  • 強いキャラを使うというコンセプトは完遂しています

気になった点

  • 妙に動作が重く感じます
  • 修行の後戻されるのが塔の前なのは面倒でした
    • いちいち戻る必要はないので、ボス前でいいような気がします

レビュー

俺TUEEE

つよいせんしのものがたり ~敗北の味~は、主人公が強いRPGです。

主人公は強く、あらゆる敵を簡単に打ちのめすことができます。

敵を簡単に倒したいあなたに。

46.パフェパフェ

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ミニゲーム スイーツキング 5分 1.03 クリア - -

良かった点

  • 色々なパフェが作れて、グラフィックにも反映されます
    • おいしそうな見た目にするのも楽しいですし、変な見た目にするのも楽しいです
  • 要望に応えさえすれば褒めてくれるチョロさが良かったです

気になった点

  • キャンセル時に先頭の選択肢に戻るのが面倒でした
  • パフェを作るのが楽しいので、エンドレスパフェモードのようなものも欲しかったです

レビュー

パフェ作成一点突破

パフェパフェは、パフェを作りまくるゲームです。

その名に違わず、お客さんの要望に応えて、ひたすらパフェを作るゲームとなっています。
作れるパフェは1557345通りにも及びますので、要望に応えつつも、自分好みのパフェを作ることができます。

やろうと思えば、はちみつにはちみつを乗せてはちみつを加えてプリンを差したパフェを作ることもできますし、普通に美味しそうな組み合わせを作ることもできます。様々なパフェを作って遊んでみましょう。

出来上がったパフェはイラストでも表現されるため、見栄えを綺麗にしてみるのも面白いかもしれません。

とにかく様々なパフェを作ってはみましょう。

47.儚き灯火

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
SRPG エムアイネット 3時間 1.00 クラシックでクリア(1370/95ターン) 1.16 -

良かった点

  • パラメータの棒グラフ化は視覚的に分かりやすかったです
  • 一枚絵の差し込みにより、ストーリーのテンポ感が増しています
    • 大事な場面で効果的に差されています
  • プレイ時にはありませんでしたが、敵の攻撃範囲の視覚化は戦略を立てるのに捗ります
  • MAP兵器による殲滅は爽快感がありました
  • 一見絶望的ながら、やると光明の見えるマップ構成は素晴らしかったです

気になった点

  • ドラゴンの性能が壊れているように思えました
    • 消費霊力2倍でも釣り合いが取れそうです

レビュー

いつ消えるとも知れない、その灯

儚き灯火は、極めて完成度の高いSPRGです。
作者のエムアイさんは、前回のウディコンでも高い完成度のSPRGレクイエムを出展されていました。
今作では、そのシステムにさらに要素が加わって戦略的になっています。

ベースとなるシステムは、召喚をコアとしたものとなっています。
召喚者であるプレイヤーは、ゲーム開始時に一定数と、プレイ中は1ターンごとに1体ずつ、リソースを消費してユニットを召喚することができます。

リソースは主に敵を倒すことによって得ることができます。
また、ステージクリア後に残っていたユニットのリソースは全て回収できますが、プレイ中に意図的に戻したら半分、倒されたら何も回収できません。
このため、如何に先手を取っていき、敵に倒されることなく効率良く倒していくかが戦略の鍵となってきます。

その戦略においては、属性とバフ、そして範囲攻撃と相手の位置を変える攻撃が要となります。

属性の相性を見極め、自軍に対してバフをかけるユニットを配置することは、ダメージを効率よく与えることにも、軽減させることにも重要です。

また、範囲攻撃は固まった相手を一掃するのに非常に役立ちます。ここに、属性とバフを絡ませることで一気に敵を殲滅する爽快感を味わうことができるでしょう。
さらに、位置を変える攻撃を使うことで反撃をさせなかったり、相手を釣りだすことも重要な要素となってきます。

このような戦略を駆使することで、一見すると不可能にも思えるようなステージでもクリアすることができます。
SRPGが苦手な方に向けて、カジュアルモードも用意されているので、初心者の方でも安心です。

また、ステージの間で語られる物語は、死した者同士の出会いと、互いへの或いは自身への思いの変化が短くも鮮明に描かれています。加えて、時折差し挟まれるイラストもまた、魅力的なキャラクターを引き立たせています。

戦略的なSPRGを心行くまで楽しんでみてはどうでしょうか。

48.取材、お布団敷き、謎解き

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
謎解き むぞくせい 2時間 1.04 全問正解 1.05 -

良かった点

  • ストーリーが謎解きにも絡んでよかったです
  • 洗練されたUIは目に優しく、見やすかったです
  • 謎解きのクオリティは高かったです

気になった点

  • 1-2は閃きよりも知識が必要でした

レビュー

ゆったりと謎解き三昧

取材、お布団敷き、謎解きは、物語を進めつつ謎を解いていく謎解きゲームです。
作者のむぞくせいさんは、前回のウディコンでも謎解きゲームのパズル問答を出展された方となります。

今作でもその謎解きの高いクオリティは一切衰えず、さらに本格的な物語がついた作品へと進化しています。
夏薫る田舎の民宿での一幕は、謎を解く間の良い清涼剤であるばかりでなく、謎を解きたいと思わせる原動力にもなっています。

謎解きといっても、あまり特別な知識は必要ありません。多くの場合は閃きがカギとなるので、あまり根を詰めることなく、手元にコーヒーでも用意して、ゆっくりと挑みましょう。
見やすく落ち着いたUIを眺めながら、黙々と謎に取り組む時間は楽しいものです。

良質な物語を読み進めながら、謎を解いていきましょう。

49.古志虎冒険記

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG 虎之助 5分 1.0相当 ラスボス撃破 1.0相当 30分

良かった点

  • 完成しています

気になった点

  • エンカウント率が高いです
  • HPとSPの天井がラスボスの強さに比して低いです
  • 謎のセーブデータが入っています
  • 麻痺が通れば勝ち、通らなけば負けのデザインは潔いですがバランスを考えたほうがいいかもしれません

レビュー

クリア時間は謎のセーブデータのものです

古志虎冒険記は、RPGです。

迷路が中心となっています。

迷路を回りたいあなたに。

52.天使の決断

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG 考えた人 - - 村まで 1.0 20分

良かった点

  • 定住しない表現に家をなくすのは良かったです

気になった点

  • クリアできません
    • 進行フラグにバグがあるのか、途中で進まなくなります
    • それより先に進んだ方も見かけませんでした
  • 相談コマンドがそのままです
  • メッセージ表示速度が遅く感じました

レビュー

現バージョンでは(たぶん)クリア不能です

天使の決断は、RPGです。

最後まで行くことはできませんが、ストーリーのフレーバーを感じることができます。

雰囲気を楽しみたいあなたに。

53.for get

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ADV みずゆ 20分 1.00 クリア - -

良かった点

  • イラスト入りの演出は良かったです
  • 夢の世界のキャラクターのドット絵は良かったです

気になった点

  • SNSの存在があまり効いていないように思えます
    • フィクションではありますが某奢られる人を彷彿とさせるなど、雰囲気を出すためとはいえノイズが大きく感じました

レビュー

得るということ

for getは、行動分岐アドベンチャーゲームです。

基本的には探索ゲームのようなもので、色々と調べていくことができます。
そして、その行動如何によってはいくつかのパターンに分かれていきます。

そうして調べていくと、それらは様々な主題を提示してきます。その主題はほとんどすべてが何もなかったかのように通り過ぎて行ってしまいます。
主題をどのように捉え、心に留めておくかはプレイヤーの考え次第かもしれません。

何らかのメッセージ性を、能動的に得ていきましょう。

54.filled with love

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG gaburyu 50分 1.2 クリア - -

良かった点

  • グラフィックが綺麗で、ストーリーとも良く合っていました
  • 雑魚の戦闘がスムーズでした
  • ストーリーの雰囲気が良かったです

気になった点

  • 最初のボスが若干強すぎるように思えました
    • シンボルに積極的にいくと倒せる程度の強さでしたが、多少避けても戦える程度が良いかもしれません

レビュー

なのさ!

filled with loveは、雰囲気の良いRPGです。

このゲームの特徴は、素晴らしいグラフィックと、良質な曲、そしてそれらが引き立てる不思議な物語になります。

ドット絵により描き出された世界と、そこから流れ出る心地よい音楽に目も耳も癒されることでしょう。特に音楽の方は、SEまで手掛ける徹底っぷりです。

そして、それらが彩る、キャラと物語が複層的に進んでいく展開も素晴らしいです。やがて落着点へと辿り着いていくその道程を、魅力的なキャラクターが花を添えています。
モブ一人の言葉にも世界観が滲み出ているので、いろんなキャラに話しかけていくのがお勧めです。

また、戦闘の面では、決して物語の邪魔はせずに、適度に戦闘が差し挟まれることで飽きが来ない仕組みとなっています。

魅力的な雰囲気に包まれたRPGをプレイしていきましょう。

55.好きなキャラでダンジョン行きたいッ!

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
ノンフィールドRPG 夜馬 2時間 1.0相当 普通でクリア - -

良かった点

  • 能力値のみならず技能まで弄れるのは楽しかったです
  • 戦闘バランスは最後まで良く、攻撃パターンも色々とあって楽しかったです
  • 敵のグラフィックも豊富にあって良かったです

気になった点

  • 最終ダンジョンが、これまでは横道っぽかったのが縦道になった印象を受けました
    • 直感的に上下キーで移動しようとしてしまいます
    • 上下操作にコマンドが割り当てられていないので、あまり問題にはなりません

レビュー

キャラメイクしよう

好きなキャラでダンジョン行きたいッ!は、好きなキャラで戦闘をひたすら楽しめるノンフィールドRPGです。

ゲームのルールはシンプルで、ひたすら右に行くと戦闘が発生したりアイテムを取得したりして進み、一定距離に到達するとボス戦が発生します。

このゲームの一番の肝は、タイトルにもある通り好きなキャラを作れることです。能力値を弄れるのはもちろん、技能まで自分好みに作成できます。威力、属性、状態異常、吸収判定など、様々な項目をカスタマイズして、自分だけの技能を作ることもできます。
さらに、それらに加えて、キャラの画像は言わずもがな、立ち絵や攻撃の音までカスタマイズできる徹底っぷりです。

このようにカスタマイズ性が非常に高い一方で、能力値上昇のための経験値バランスや、技能を強くすると消費SPが重くなるバランスが絶妙なので、戦闘も楽しむことができます。
攻撃パターンが異なる豊富な敵に対して、己の作り上げたキャラクターで挑んでいくのは楽しいです。

自分の好きなキャラを作って、ひたすら戦闘に明け暮れましょう。

56.僕はただバナナを食べてるだけだったんだ

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
タワーディフェンス 猫耳西郷隆盛 30分 1.0相当 全ENDクリア - -

良かった点

  • 物語はしんみりして良かったです
  • EDイラストは綺麗です
  • 何もしないとゴリラが勝手にうろつくという設定は好きです

気になった点

  • 当たり判定が良くわかりませんでした
    • ウディタデフォの当たり判定を使っているように見受けられます
    • 斜め移動と高さ2グリッドが相まって、当たって見えても当たっていないことがしばしばあります
      • 音符ステージに顕著です
  • 長いです
    • 1ステージ半分くらいの長さでも良かったように思います
  • 廃墟ステージの面白みが他のステージに比べて欠けます
    • 敵のバラエティ、時刻に応じた色の変化の双方が乏しいです

レビュー

ウホ

僕はただバナナを食べてるだけだったんだは、ゴリラによるゴリラのためのタワーディフェンスめいたゲームです。

プレイヤーはバナナをクリックで置くことでゴリラを誘導し、中央にいるキャラクターを様々な敵からゴリラをぶつけることで守っていきます。

時間がたつと、徐々にキャラクターが身の上話をし始めます。どこか物悲しい話を訥々と語っていくさなか、ひたすらバナナをむさぼるゴリラを操るという絵面はなかなかシュールです。

あなたもゴリラにバナナを与えてみましょう。

57.TEST

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクションRPG ごはんたべ夫 1時間 1.00 クリア - -

良かった点

  • 操作性は分かりやすかったです
  • 余計に時間をとらせない仕様は良かったです
    • リスタートは早く、クリアすると落ちているお金が全回収されます
  • 落ちているものが何であるかが示されるので分かりやすいです

気になった点

  • たまに拾得不能な画面外にアイテムが飛び出ます
  • 開始直後に近傍の敵から一瞬で攻撃が来るのは厳しいです
    • 近傍に敵を出さないか、出現演出を出して間をとるなどが考えられます
  • 判定がかなり残っているように感じます
    • これは好みです
  • メニューを開いても攻撃が動いています
    • アイテムを使って回復することを想定したゲームデザインである以上、これは厳しかったです
    • Vagrantみたいなポーションの仕様にすれば解決しそうです

レビュー

シンプルイズベスト

TESTは、ハクスラのようなシンプルなARPGです。

プレイヤーが取れる攻撃手段には、前方へのスラッシュと、遠方への光弾の二種類があります。これを活用して、各ステージの敵を一掃していくと次のステージへ進めるという仕様になっています。

ステージを進めると厄介な敵が出現するようになりますが、敵が落とすアイテムや、お金を使って新たなアイテムを買うことで乗り切っていきましょう。

シンプルなハクスラを楽しんでいきましょう。

59.#ないん・えいと

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ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション KiKi 5分 1.01 10000meters HARDクリア - -

良かった点

  • デザインがシンプルでよかったです
  • 疾走感がありました

気になった点

  • 全体が視認可能なのが最初の数フレームくらいで、残りは今いる場所の前後マスくらいしか見れないので、いまいち落下している感じがしませんでした
    • 一つ二つ先まで見れるようになっていると、その部分の遠近感の表現でずっと落下していっているように見えるかもしれません
      • 同時に、割と理不尽なやられが軽減されそうです
  • 結構早く最高速に達するのでメリハリがなかったです

レビュー

橙→赤より赤選ぶ

#ないん・えいとは、ひたすら落下して赤い壁を避けていくアクションゲームです。
作者のKiKiさんは、前々回のウディコンでは戦闘を主体としたRPG、F.L.O.O.R.を出展されていた方です。
今作はガラリと変わって、気軽に楽しめるアクションゲームとなっています。

操作はアローキーで完結するシンプルな作りとなっており、キー操作しながら、正方形のパネルが敷き詰められた中を、赤いパネルを避けてひたすら落下していくというゲームとなっています。

パネルにはダメージを受ける赤パネル以外にも、緑、黄、橙で囲われた三つの種類のパネルが存在し、それぞれ回復、減速、加速の役割を持っています。
緑は単純に嬉しいですが、橙は危険パネルなので気を付けましょう。
このゲームでは、速度が速いほど赤パネルのダメージが大きくなってしまうため、加速することは危険にもつながってしまうためです。

一瞬の間に示されるこれらのパネルから最適な位置に移動し、ひたすら落下していく爽快感は癖になることでしょう。
一回のプレイ時間は短いので、クリア目指して何度もやってしまいます。

ひたすら落下していく爽快感を味わってみましょう。

60.見習い猫の小さな冒険

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 りすねこ 15分 1.00 クリア - -

良かった点

  • マップが上手く作られていました
  • 短編として完成されています

気になった点

  • 進行すると、関連性の分からない通路が開通します
    • 通路の開通自体は嬉しいですが、開通する理由付けが分かりません
      • 森進行時の木箱がそうでした

レビュー

人と猫のスイッチ

見習い猫の小さな冒険は、短編の探索ゲームです。

アイテムや魔法、そして主に猫と人との変身を使ってゲームを進めていきます。
人では出来ないことは猫で、猫では出来ないことは人で、うまく役割分担していきましょう。

非常に短い作品ですが、物語も短くまとまっているので、空いた時間で気軽にプレイできるでしょう。

良くできた短編を楽しんでみましょう。

61.あの娘とオレと時々ヒヨコ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 KANERU 10分 1.0相当 クリア - -

良かった点

  • さかさまの世界の表現は良かったです
  • ネタが多めでした

気になった点

  • イベントの発生順序およびなぜ発生したかが良くわかりませんでした
    • 各イベントのトリガーが判然としません

レビュー

謎が謎を呼ぶ

あの娘とオレと時々ヒヨコは、探索アドベンチャーです。

小ネタが散りばめられる中、きっちりとオチもついた作品となっています。

公称のプレイ時間は1時間となっていますが、実際はもっと短い時間でサクッと遊べる作品となっています。

驚く人は驚くかもしれないおまけを見るためにも、色々と調べていきましょう。

62.探究者

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG Torii 20分 v1.0 2ENDクリア - -

良かった点

  • 陣営への干渉でエンディングが変わります

気になった点

  • ウルファールのサンプルゲームになっています
  • マップオブジェクトのどれが侵入可能なのか把握しにくかったです
    • 侵入可能なものはもっと目立たせてほしかったです
  • スキル振り分けとステータス振り分けができますが、このシステムが必要だったかはわかりません
    • 掌編なので、単純に面倒なだけにも思えます

レビュー

簡易マルチエンド

探究者は、マルチエンディングのRPGです。

プレイヤーの行動の影響により、エンディングが変化します。

マルチエンドをサクっと楽しみたいあなたに。

63.勇者カンパニー

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
買収トレード okamotoドット絵 1時間30分 1.11 全物件制覇 1.14 -

良かった点

  • クォータービューのマップが良かったです
  • UIなどが非常にプレイしやすい上に賑やかでした
  • カットインや動く顔グラフィックなど演出面が素晴らしかったです

気になった点

  • とどのつまり、強いグループ技をぶっ放すゲームバランスになっています
    • 個別で資金徴収することの閃き以外のメリットがあまりありません
    • 買収する会社に応じて、店舗タイプによる相性などの変化を持たせるといいかもしれません
  • ステータス異常への対応策があまりない印象です
    • かけひき技にはありますが、異常の半分くらいが行動不能なので対応不能でした

レビュー

買収バトルスタート

勇者カンパニーは、買収トレードゲームです。

この作品は、洗練されたUIと多数のイラスト、さらにカットインや動く顔グラフィックなど、細かい部分まで完成度が高い作品となっています。

基本的なルールはロマサガのそれとコアはほぼ同じです。
買収したい物件を選ぶと、買収バトルが始まります。ここでは、ターンが回るごとに所有する物件から資金を集めていきます。
相手よりも資金が勝っていると、少しずつ自分の陣営の色が画面を覆っていき、完全に覆えば買収成功となります。
なお、同じ物件からばかり資金を集めていると、独立されてしまうので注意が必要です。

買収バトルでは、二つの行動が勝敗を左右します。
一つは、グループ技です。単独の物件では大した額を集められませんが、グループ技を使うことでグループ単位で資金を大量に集めることができます。
もう一つは、かけひき技です。これは自分の陣営を強くするなどの特殊な効果を持ちます。
これらを駆使して、どんどん物件を買収していくゲームとなっています。

物件を買収し、グループ技を習得しという拡大再生産のサイクルを回していきましょう。

64.八人のアダム外伝

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
RPG とんすけ 1時間30分 1.00 ラスボス撃破 1.05 +2時間(1.05を最初から)

良かった点

  • 冒頭も含めて、物語を見せる演出力が高いです
    • 引き込むに足る力がありました
  • 世界観にあった粗めのタッチのグラフィックが良かったです
  • 採掘のミニゲームはシンプルながら結構楽しかったです

気になった点

  • 依頼は完了済みは別のリストに移すなどで管理してほしかったです
  • バトルに勝ったのに負けたことにされるのは釈然としませんでした

レビュー

悔恨

八人のアダム外伝は、一週ごとに行動を決めていくRPGです。
作者のとんすけさんは、前回のウディコンで王道な物語を展開するRPG、花まるプリンセスを出展された方です。
今作もまた物語が重視された作品となっています。

この物語の雰囲気は、最初の演出によって全てが表現されているでしょう。
そうした雰囲気の中、荒廃した世界の中で生き抜く主人公と、それを取り巻く環境が、その世界観にマッチしたイラストで表現されています。

ゲームは一週ごとの行動と、時々に受ける依頼によって進行していきます。
行動は探索と採掘、訓練の3種があります。探索をすれば戦闘が3度発生し、採掘をすれば採掘のミニゲームが始まり報酬が得られ、訓練をすれば自分を強化できます。これらのコマンドを選んで、一週ごとに過ごしていくことになります。

特に依頼が重要な要素となります。依頼を達成することで、仲間が増えたり、お金がもらえたりするので、積極的に受託していきましょう。

依頼をこなしつつ、衰亡してゆく世界の物語を体験していきましょう。

65.アイノメ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
探索 テルゴン 15分 1.1相当? 全ENDクリア - -

良かった点

  • 探索ホラーの要所は抑えていたと思います

気になった点

  • 相談コマンドの位置だけ残して文字を消している意味がつかめませんでした
  • 装備の意味がつかめませんでした
    • 攻略に必要なアイテムが自動で装備されるなどならわかります

レビュー

気軽なホラー

アイノメは、オーソドックスな短めの探索ホラーです。

探索ホラーに必要な要素は一通り取り揃えられており、最小限の探索ホラーとしてプレイすることができます。

エンディングは複数ありますが、ヒントも示されるので難しくなくクリアすることができます。

短めのホラーをやってみましょう。

66.へるげえと3

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション ケー旅ゲームス - - 19ステージクリア 1.14.9 2時間30分

良かった点

  • 難しいながらも、理不尽ではないステージ構成でした
    • ミスしても自分の腕の責任であることがはっきりわかります
  • 曲が良かったです
    • 同じ面を何度もプレイするので助かります

気になった点

  • クリアすべきステージ数が見えないのが厳しかったです
    • 後半の高難易度ステージがどれだけ続くのかと思いました

レビュー

ステージ20で心が折れました

へるげえと3は、高難易度のアクションゲームです。

ジャンプとダッシュを駆使してトゲに当たらないようにステージをクリアしていくというゲームになっています。
ダッシュは空中でも使うことができ、発動した瞬間に上方向の慣性が消えて横方向に移動することができるため、ジャンプの高さの調整にも使うことがあります。

このゲームの特徴は、何と言ってもその難しさです。ライトゲーマーを狩るトゲの配置には、幾度も心を折られるかもしれません。
しかし、それ故にクリアした時の喜びは筆舌に尽くしがたいものがあります。

決して理不尽でないステージデザインと、高速なリトライ、良質な選曲のおかげで熱中して遊んではやられることができるでしょう。

難しいステージをクリアしていく喜びを経験してみましょう。

67.星紡ぎ

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
星を紡ぐ てんこ 1時間 1.06 全ENDクリア 1.09 1時間40分

良かった点

  • イラストが綺麗です
  • 言葉の選び方も、その表現の仕方も素晴らしかったです
  • 探索は、ステージごとにちょっとしたギミックがいいアクセントになっていました

気になった点

  • 障害物はクラッシュ確定なので、ダブルクリックなどで発動してほしいです
  • 移動のクリック座標と位置に薄っすら違和感がありました
    • クリックしやすいように判定が拡張されているっぽいので、どちらか正しいかわかりません

レビュー

鈍色の風の夢だろうか?

星紡ぎは、探索して素材を集めて星を作るゲームです。

このゲームは、幻想的な世界観を、イラストと言葉の選び方でもって紡ぎあげている作品です。
可愛らしい絵柄は雰囲気と調和しており、さらにその中で特異なようにも同質のようにも思える星学者のセンテンスと表現が世界観をより際立たせています。

基本的なシステムは、フィールドを探索して素材を集め、それを用いて星を作る傍ら、キャラクター達と交流していくというものになります。
フィールドは一歩ごとに体力を消費するタイプのもので、光る箇所に素材があるので、そこを通りつつ回収していきます。特に期限や時間制限などは定められていないため、のんびりと探索できるでしょう。

そうして得られた素材を用いて星を作っていくことで、ストーリーが進行していき、フィールドも解放されていきます。
フィールドごとに様々な特色があり、それぞれ素材も異なってくるので、色々なフィールドを探索しながら、素材を集めていきましょう。

また、フィールドで稀に手に入るプレゼントを、それが好きそうなキャラクターに渡すことで友好度を上げることができ、探索を有利に進めることができるようになります。積極的にプレゼントは渡していきましょう

加えて、進めていくにつれて、自分の部屋のカスタマイズができるようにもなる点も見逃せません。壁紙や家具を配置して、自分好みの部屋を作ってみるのも一興です。

素敵な世界観の中で、綺麗な物語に触れてみましょう。

68.蒼杖の魔導士

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクションRPG ミメラ 1時間30分 1.07 クリア - -

良かった点

  • ボス戦の浄化するというコンセプトが良かったです
  • 物語のエンディングへのもっていき方は好きでした

気になった点

  • 最初の魔法が近接攻撃なのは魔法感がありませんでした
    • 近接技と魔法の差別化は最初に行っておいたほうが良いような気がします
  • 復讐心の心変わりが早いように感じました
    • 初めて会った杖の言葉に易々と心を変えるものなのでしょうか
  • NPCが無反応なのは寂しかったです
    • また、いかにも入れそうな扉が入れないのは悲しかったです
  • 魔法習得時にアナウンスが欲しかったです

レビュー

遠距離で唱えよ

蒼杖の魔導士は、シンプルなアクションRPGです。

近接攻撃と魔法攻撃、それぞれ長押しで発動する大技を駆使しつつ、敵を倒していくシンプルなゲームとなっています。
主人公の装甲は薄いため、上手く敵の攻撃を避けながら当てていくのが肝要になっていくでしょう。

また、ストーリーの面では主人公の成長を感じることのできる良い作品となっています。

アクションを進めて、主人公の成長を感じていきましょう。

69.House Guarder ~家を守る男~

サムネイル

ジャンル 作者 クリア時間 クリアVer クリア状況 確認Ver 最終プレイ時間
アクション roboimo 5分 1.0 クリア - -

良かった点

  • 短い中でも、面白いシステムを感じられました
  • アメリカンホームドラマテイストな物語は良かったです

気になった点

  • 短いのでシステムを十全に生かすことなくクリアできてしまいます

レビュー

お手軽アクション

House Guarder ~家を守る男~は、スニーキングめいた銃も撃てるミニゲームです。

家に入ってきた強盗から逃げながら、アクションをとっていくゲームとなっています。
極めて短いゲームながら、スニーキングと銃を撃つシステムの完成度は高いです。

短さを生かした、アメリカンなホームドラマ風のやり取りも楽しめることでしょう。

お手軽にスニーキングしてみてはどうでしょう。

個人的得点

評価基準

熱中度は、プレイ中に時間の経過を早く感じたかを軸に判定しています。7くらいでだいぶ熱中できていた程度となります。

斬新さは、新しいことに挑戦し、うまく料理していたかを軸に判定しています。7くらいで斬新な要素をメインに取り入れていると感じた程度になります。

物語性は、ストーリーとして面白かったかを軸に判定しています。物語が存在しない場合は、全体的な雰囲気が良かったかを判定します。7くらいで、筆者としては面白いと感じた程度になります。

画像/音声は、素材のクオリティと、その運用を軸に判定しています。7くらいで、素材が良く、きっちり活用できていると感じた程度になります。

遊びやすさは、プレイ中の不満がなかったかを軸に判定しています。7くらいで、ほぼ不満がないと感じた程度になります。

その他は、上記で評価する以外にどうしても入れたい場合に使っています。

得点表

番号 作品名 熱中度 斬新さ 物語性 画像/音声 遊びやすさ その他 合計点
1 喰ったり喰われたりのケモプレデーションサーガ 3 2 3 4 6 18
2 夜を歩く 8 7 10 7 7 39
3 GIGANT FORCE SLASH 6 7 5 6 8 32
4 遺跡ラビッツ 7 8 8 9 7 39
5 ケルリート -Littlewitch of Kelritos- 8 7 7 8 8 38
6 ハートナイトメア 9 9 8 10 8 3 47
7 ラックスの冒険~偽りの物語~ 7 5 6 6 9 33
8 虚構の君と夢遊病者のしゅうまつ 7 8 8 8 7 38
9 トリアージ勇者 6 9 7 5 5 32
10 ポルト・ガーディア 8 10 6 7 6 1 38
11 サラと不思議な物語 8 10 7 8 8 2 43
12 フラグメントワールド 7 7 7 8 8 37
13 PRESS START 9 8 9 10 8 7 51
14 彼らの狂機調査録 6 6 7 6 7 32
15 小説家シミュレーター 7 8 5 6 7 33
16 言葉週間 7 8 6 7 6 34
17 グレンの七日間 7 6 6 5 7 31
18 シャーロックα行方不明の館 2 1 1 1 2 7
19 ◆-晩餐-◆ 8 10 10 9 8 1 46
20 マサオさがし 10 7 6 7 9 1 40
21 Life XI(ライフ イレブン) 3 3 3 3 4 16
22 一朶の仇花 7 7 9 8 7 1 39
23 ルナークの瞳――かなえのこころ + α 1 5 4 6 3 19
25 ゴートマウンテン 8 8 7 9 6 38
26 ミドリとアカリの神社詣り 4 4 5 5 4 22
27 クローン実験体 #000の選定テスト-バトルロイヤル1日目- 6 7 3 5 6 27
28 here 10 9 8 8 8 5 48
29 デクサトイクサ! 6 6 6 8 6 32
30 AROMA INNにようこそ~小さな町での大きな事件~ 5 6 6 7 6 30
31 Mythical Fantasy - story of finding myself - 6 6 7 6 6 31
32 Night requiem 2 2 1 1 1 7
33 うろうろすぴりっつ 7 7 6 8 9 37
34 ありすコンプレックス 7 8 8 6 6 35
35 エディの人間大砲 8 7 9 7 8 2 41
36 黒幕はコケの助 6 7 5 6 7 31
37 あなたととあるドラゴンのお話3D 2 5 1 4 3 15
38 ヴァーミリオンの青空 9 8 7 8 9 41
39 飽くなき不満のその先に 1 2 1 1 1 6
40 ひたすらドラゴンを倒すだけ 6 8 7 5 6 32
41 世界荒廃少女 7 8 8 9 6 38
42 ニワトリアドベンチャー 5 5 6 3 4 23
43 Eureka -ユリーカ- 6 7 7 6 6 32
44 ヒルドラクエスト 6 9 7 6 5 33
45 つよいせんしのものがたり ~敗北の味~ 2 2 2 3 3 12
46 パフェパフェ 7 6 6 8 7 34
47 儚き灯火 10 8 8 9 9 3 47
48 取材、お布団敷き、謎解き 8 7 8 7 7 37
49 古志虎冒険記 1 1 1 1 1 5
52 天使の決断 2 3 4 3 1 13
53 for get 5 5 5 7 6 28
54 filled with love 7 6 7 8 7 35
55 好きなキャラでダンジョン行きたいッ! 7 8 5 7 7 34
56 僕はただバナナを食べてるだけだったんだ 4 6 7 7 5 29
57 TEST 7 6 4 6 6 29
59 #ないん・えいと 7 7 4 6 8 32
60 見習い猫の小さな冒険 4 6 5 6 5 26
61 あの娘とオレと時々ヒヨコ 3 4 5 3 5 20
62 探究者 3 4 4 3 4 18
63 勇者カンパニー 8 8 7 10 10 1 44
64 八人のアダム外伝 7 7 8 8 6 36
65 アイノメ 3 3 5 6 4 21
66 へるげえと3 8 6 5 6 7 32
67 星紡ぎ 8 8 10 10 6 4 46
68 蒼杖の魔導士 6 5 7 6 5 29
69 House Guarder ~家を守る男~ 5 6 6 5 6 28

結果発表を受けて

以下はあまり推敲せず、レビューもしていない完全な感想です。
思いのままに書いていますので、多少不適切な表現があるかもしれませんが、ご勘弁ください。

1位 エディの人間大砲

2位の時点で察しはついていましたが、これはかなり意外な結果でした。
というのも、この作品はミニゲームの趣が強いからです。ミニゲームでも作りをきちんとし、何らかの味を加えつつ、熱中できるように配慮すれば1位も取れるんだなあと思った次第です。

実際、このゲームは極めて高いリトライ性が熱中と遊びやすさを後押しし、人間大砲というアイデアが斬新さを支え、ハードボイルドな物語が物語性を高めるという四点をもって立脚されたゲームです。この順位も、さもありなんというところでしょう。

物語性というのは、何も長いことを評価するものではなく、規模と密度の双方が勘案されたものであるということを示しているのでしょうか。あるいはこの題材を生み出した時点で勝っていたのかもしれません。

あと細かい話になりますが、スコアの刻みが小さくて、基準は分かるけれど計算式がつかめないものになっているのは凄い良いことなんだと思っています。
刻みが小さいと、小さなレベルで超えていく達成感がありますし、単純に数字が大きくなるのでうれしいです。
また、基準が分かることはどうすればハイスコアになるかわかるのと同時に、ハイスコアが取れた時の納得感を出すことができます。
そして、計算式がつかめないので、打算的というか、計算的というか、そういった詰める気分ではなく、純粋にかつ抽象的に良い結果を出していこうと思えるのは良いなあと勝手に思っていました。

何にしても、ウディタ界のキングオブ脇役感があったエディに1位のスポットライトが当たったのは喜ばしいことです。

気軽に始められて、熱中できる要素は揃っていますので、手短に面白いゲームをしてみたい方にはお勧めです。

2位 ヴァーミリオンの青空

ハーピーがエディに負けるとは思いませんでした。冗談はさておき、こちらも素晴らしい作品です。

アクションゲームとしての高い完成度はもちろんのこと、初めこそ地面に頼っていたハーピーが次第に空を飛べるようになっていき、遂には完全に空中で戦えるまでになるゲームデザインが素晴らしいです。空を翔けることをゲーム体験へと昇華させています。

アクションとしての完成度は、個人的にはウディコン随一の出来だと思っています。

惜しむらくは物語が不完全燃焼で終わったことでしょうか。初期バージョンではそれが特に顕著でした。体裁だけでも完結っぽく見せることができれば、コンテストの性質上良かったのかもしれません。

なお物凄い個人的な話になりますが、2ボスと3ボスの間の難易度差が割と絶望的で、どっかで2.5ボスを見逃したかと思いました。他はあんまりレベルカーブに違和感はなかったので、余計に印象に残っています。もっとも、おかげで倒せた時の達成感もありました。

ちなみに、ヤバイはプレイしてみているんですが、1ボスにすら苦戦したので凄い楽しいです。多分筆者の腕では3ボス越えられないんだろうなと思いながらちょいちょい進めています。

空を飛べるようになっていくというゲーム体験が得られる上質のアクションゲームなので、アクションが気になる方は手に取ってほしい作品です。

3位 PRESS START

個人的最推しなのでTOP3で呼ばれた時は、凄いなあという気持ちと名状しがたい気持ちがないまぜになった複雑な気持ちになりました。

ドット絵が美しいことは万言尽くすよりサムネ見てもらったほうが早いんですが、それだけではなくてキャラも良いんですよ。
クリアするだけならあまり絡む必要はないんですが、ついつい絡みたくなる魅力がありました。個人的にはカイバの言い回しが好きです。

個人的な粗を一つ言うなら、ググラビリティがめっちゃ悪いです。タイトルの意味は分かるんですが。このタイトルにすると検索でヒットしづらそうだなと思ってしまいます。

評価について触れておくと、斬新さがあまりとれていないのは、探索ゲームがプレイヤー全体として食傷気味なんでしょうか。

熱中度と遊びやすさについては多分、歩行速度の遅さとマップの広さが足を引っ張った形かなと勝手に思っています。個人的には、マップが綺麗で巡っていると楽しいので、そんなに気にはならないんですが。
ウディコン外の話にはなりますが、ふりーむ版だとダッシュついているらしいので、より気にならないかとは思います。

探索ゲームとして美しく完成されている作品なので、サムネのドット絵を見てピンときた方は是非ともやってみてください。

4位 勇者カンパニー

作者さんのTwitterを拝見していてあまり芳しくないのかと思いきや、しっかり上位に入っていて安心しました。

ゲームの画面作りが非常に丁寧な作品で、加えて演出に並々ならぬ力を入れた作品でもあります。その演出の方針もとにかく賑やかになるようなベクトルに統一されているのが印象に残りました。

個人的には、ひたすらお金を積み上げて買収していくのは結構楽しかったので、この手のゲームをやってみるのも面白いなというお気持ちです。
ロマサガトレードのクローンゲームというと、開催期間中に時には豆が如くが割と名前が挙がっていたのでやってみたくなりました。

とにかく陽気に最後まで楽しめるゲームでしたので、ご興味あればどうぞ。

5位 一朶の仇花

これも意外でした。オーソドックスな探索はあまり評価されない傾向があると勝手に思っていたので。今年は意外な作品がランクインしていて楽しいです。

個人的に妖怪の類が好きなので、主人公の犬神という妖怪のチョイスも含めてこの作品は好きです。加えて、妖怪に代表されるその和の雰囲気を徹底したつくりが印象に残りました。
主人公の姿とは裏腹に、全く忍ばなくてもいいのも良かったです。

というか、忍んでさえいれば戦闘回数は多分少ないはずなんですが、それでも印象に残るくらいには、しっかり戦闘面でも作りこんでありました。なので、最後の方の戦いがしっかり際立ったものになったのだと思います。
難易度は物凄いぬるいんですが、メインではないのでこの程度がむしろ的確かなという気持ちです。
ちなみに、どうでもいいんですが、筆者はアレを猩猩だと思っていましたが、よく見ると違っていました。

それにしても、PRESS START同様、探索ゲームは斬新さが低い傾向にあるんでしょうか。探索ゲームを出すなら、何か斬新さを見出せるような要素が必要ということなんですかね。

こちらもPRESS STARTとはまた別のベクトルで探索ゲームとして丁寧に作られた作品です。筆者のように妖怪が好きな方もそうでない方もやってみてください。

6位 取材、お布団敷き、謎解き

この辺りはずっと意外でした。ただ冷静に考えるとさもありなんという感じではあります。

この作品はこれまで謎解きゲームとして高い完成度の作品を出されてきた方が、それにしっかり絡めたストーリーを付加するというシンプルに進化した作品です。
元がいいものに、いい物語を付けたのですから、それは評価されるわけです。

全体的に評価が高い反面、その他が低いのは、むしろこの作品が安定した作品であることを示しているように思えます。個人的には、その他は割と癖のあることを評価する際に用いられる気がしているので。

謎については、個人的には1-2以外は閃きでどうにかなりそうかなというイメージです。あちらは、どういうものが答えかはおぼろげに分かったんですが、どう表現すべきかで色々悩み、結局その表現名を調べて解決しました。もっとも、筆者は浅学なのでこの名前は常識なのかもしれません。

ゆっくり謎を解きつつ、それに良質な物語がセットでついてくる良い作品なので、謎解きが好物な方にはぜひとも勧めたい作品です。

7位 ゴートマウンテン

これは意外でした。何せ、この作品はエンディングが未完成なので。
未完成でもそれまでに至る道程は面白かったので、それが正当に評価された形でしょうか。

はっきり言ってしまえば、この作品は運ゲーに近いです。ある程度プレイヤーの選択の余地はあるにせよ、理不尽さも同じくらいあります。
それでも続けてしまう中毒性がこのゲームにはありました。ノリの良いBGMと、癒されるイラスト、それらの相乗効果がプレイヤーをエンディングまで連れて行ってくれます。

そういう意味でも、熱中度はもう少し高くてもいいんじゃないかなという気持ちです。
あと、画像/音声の3位はかなり納得度は高いですね。あの多数のゆるめのイラスト群は、ものすごく効果的に使われていたように思います。

理不尽と戦うヤギに癒されながら山を登っていくのは楽しいので、そのゲーム体験をしたい方はプレイしてみてください。

8位 ハートナイトメア

今作も好きだったので、この順位は少し残念でした。上位ランクインを毎年やっているので凄いことではあるんですが。

あのシーンの作り込みは素晴らしいですし、相も変わらずテンポ感も凄い良いです。ぶっ飛ばしながら、最後は綺麗に落としていくストーリーも健在でした。
本当に、このクオリティを毎年続けているのは空恐ろしいレベルです。

今作ではあまり数が多くはありませんが、戦闘のバランスも相変わらず面白いです。雑魚戦を切ってボス戦のみに絞ったおかげで、ただでさえ素晴らしい全体のテンポが益々増したように感じています。

個人的には、画像/音声の評価がそれほどなのが引っかかるのですが、パロディめいたものは評価を落とす作用を持っているのかもしれません。

それとも、あらゆる点がプレイ時間詐欺とジャンル詐欺に引っ張られたのでしょうか。今年初めて触れた方は昨年のあれを知らないので。

いずれにしても、スパイ03さんの描き出す世界観を存分に浴びることのできる作品なので、これまでの氏の作品がハマった方はハマること請け合いです。

9位 マサオさがし

このゲームに関しては意外なようなそうでもないような不思議な印象です。個人的には11位につけているので、そこまで意外ではないはずなんですが。

とにかく頭から最後までプレイしやすく、そして熱中しやすく作られた作品です。エディの人間大砲でもそうですが、ミニゲームこそ丁寧なつくりを心掛けるべきなのだろうなと思わされました。
オンラインランキングはその熱中度に拍車をかけていて、上位陣はもはや人智の及ばない領域にいます。頭にちっちゃいマサオ入っているんですかね。

なお、噂ではゾーンに入るとどんなマサオも逃さず視界の端に捉えられるらしいですね。
確かに、筆者の最高スコアは低いですが、それでも筆者の他のスコアと比すと割とダントツに高いので、どこかのタイミングで覚醒めいたものがあるのかもしれません。

お手軽に熱中できるゲームのお探しの方は是非どうぞ。

10位 うろうろすぴりっつ

このゲームはだいぶ意外でした。今年はミニゲームが強い印象ですね。

一瞬で始まり、そして直感的にルールを理解できるゲームデザインは素晴らしいです。飽きないペースで次から次へと繰り出される精霊さんの攻撃も良かったです。
この速度感と曲も相まって熱中してプレイすることができました。

しっかりおまけも用意されていますし、途中から追加されたモードもまた面白かったです。筆者はあれをほぼ突破できていないんですが、あれをスピーディーに突破していける方はいるんでしょうか。あるいは、パターンでもあるんでしょうか。

それにしても、本当に作者さんは正しく誰でも遊べるゲームを作るのが上手い方だなあという印象です。
このゲームルールも要するにイライラ棒なので子供でも遊べますし、それなのに模様とか演出や速度感できっちりただのイライラ棒にしないのも凄いです。
何より、イライラ棒のイライラする所以たる一発で最初からみたいなシステムもなく、最初から最後まで何があってもプレイし続けられるというのも、誰でも楽しく遊べるゲームとしてよくデザインされているなあという気持ちになりました。

とにかくスピーディーかつゆるい妖精さんに癒される良いゲームでしたので、このゆるさが好きな方にはお勧めしたいです。

11位 サラと不思議な物語

もう少し上かなと思っていたので、ちょっと意外でした。

この作者の方はローグと別要素をうまくマッチングすることに長けている方なので、このゲームも安心してプレイすることができました。
一筆書きもうまくかけ合わせれば、ここまで親和性が高いんだなあと感動すら覚えていました。

個人的には、一筆書きにあまり固執せず、ある程度踏めばよいというスタイルにしたのは良いなあと思っています。
敵もいますし、あんまりガチガチにルートを決めるのも難しくて面白みもないので。これくらい歩けば階段に向かえるというバランスは、アクシデントもありつつアイテムで乗り切れる良い調整になっていました。

それと、戦闘がデフォ戦闘からぶつかりに行くだけになったので、だいぶテンポも良くなった印象です。一度画面遷移めいたことを噛ませる戦闘より、こっちの方がステージを楽しみやすい気がします。
また、一筆書きなマスの上でヒットアンドアウェイっぽい戦い方を強いられるというのも面白かったですね。しっかり考えないと戦いにくいので。

欲を言えば、もっと一筆書きを妨害してくるメタな敵がいても楽しそうだなあとは思っていました。一筆書きを妨害する敵ばかり出てくるダンジョンとか妄想が捗ります。
一応期間中に追加されたらしい敵は確認しましたが、やはり楽しかったのでもっとやりたいという欲ですね。

ローグに一筆書きを綺麗に混ぜた作品なので、ローグライクにご興味のある方はぜひ。

12位 星紡ぎ

個人的には6位にしていたので、もうちょい上でもいいかなとは思っていはいます。ただ、どうやら筆者プレイ時のバージョンはわりに改善されたやつだったようなので、その辺のせいかなとも思っています。
いずれにしても、個人的には好きな作品でした。

まず、この世界観が素晴らしいです。加えて、それを彩るキャラクターも良くて、言葉の選び方も良い、理想的に世界観を下支えしていた印象です。グラフィックも雰囲気にぴったり合っていました。

ストーリーそれ自体は思い返したら結構短いものだったんですが、要所要所で印象に残るセンテンスをぶつけられるなどしたので、全く短いという印象が消えていました。
個人的には、追加されたおまけも完璧に世界を広げているのでお勧めです。

なお、バージョン問題の件ですが、どうも前半は操作周りが面倒で、EDも不十分だったらしく、筆者は良いタイミングで始めたようです。
そのあたりが、コンテストと自分の感覚とがずれている原因でしょうか。

星を紡ぐ世界観を美しく彩った作品なので、ぜひともプレイしてみてほしいです。

13位 ポルト・ガーディア

発想が斬新な作品でした。それが評価にも表れています。

パズルをうまく使えば戦闘が楽になるシステムは斬新なだけはなく面白くて、今の状態を勘案してどういうプレイングをするべきかを考えるのは楽しいです。

アイテムが余る傾向にあるので、いっそすべてのアイテムをパズル中にも使えるようにして、どちらで使っていくかを考えるような仕組みでも面白いかなあと妄想が捗りました。

個人的には、結局難しいステージはただ長いステージというだけなのがどうにもという印象でした。長引くとだんだん面倒になってくるので、難しさを長さ以外で表す方法がないかなあとは考えていました。
一応、ほかのステージではブロックの出現率の違いで個性を出しているんですが、これで最高難易度を表現するのはちょっと厳しそうです。加えて、ゲーム性を制限するということもあるので、あんまり乱用してもよろしくはなさそうです。
3連鎖できないと効果がないステージとか、パズルに対して攻撃を加えてくる敵とか、まあ色々と考えられはするんですが、いまいちピンと来ないので、やはり難しい問題だなあという気持ちです。

14位 小説家シミュレーター

これは意外なのか当然なのかよくわからない結果です。

ゲームとして面白いかどうかはさておき、小説を自動生成していく面白みも、作られたタイトルの面白みも完全に担保されています。
基にしたタイトルとか、そこに入れる単語とかのセンスが良いのかなと思っていました。
あるいは、やはり有名な小説のタイトルはそのテンプレートで面白くなる要素を秘めているということなんでしょうか。

あと凄い気軽にこういうタイトルできたとかで投稿しやすいのも良いですよね。プレイヤーが広告塔になってくれるというのは宣伝効果ありそうですし、タイトルのインパクト強いのでやってみたくはなりますし。

15位 遺跡ラビッツ

もうちょっと上に行くかなと思っていたんですが、この辺りで落ち着いたみたいです。

遊びやすさにネックを抱えているようなので、あの独特の反動ないしジャンプが影響したんでしょうか。反動の方はうまく使えると楽しいんですが、確かに初見で面食らったのも事実ではあります。
反動それ自体が悪いのか、銃口の向きから明らかに横に飛びそうなのになんか斜め上に飛んでいるらしいのが非直感的なのか、その辺は判断付かないです。
後は敵の被弾エフェクトですかね。

総合点が軒並み高い当たり、サムネから感じるこの雰囲気を好きな方が多かったということでしょうし、画像/音声の結果から、その期待を一切裏切らなかったことも示しています。実際、この雰囲気はクリアするまで一貫していたので、期待した人に対して、期待した結果を返してくれたゲームだと思います。

個人的には、アクションとして一つのギミックである銃をベースに設計されていて面白いなと思っていました。
それだけに、スクロールがガタガタしていたりといった細かいところで割と残念な気持ちになったので、やはり操作性とか違和感のなさは大事なんだなあと思う次第です。

16位 儚き灯火

個人的には3位なので、本当に個人的に言うのであれば上位にランクインしていても何の不思議もなかったんですが。

この方の作品は、第9回から遊ばせていただいているんですが、その頃からずっと面白いのになぜ伸びぬと思ってきていたので、ようやっと伸びてきて良かったです。

筆者は第9回でリトルナイトだけどうしてもクリアできないくらいにSRPGが苦手なんですが、それでもこのゲームはうまくすれば抜けていける楽しさと、それをしたくなる物語の面白さがありました。

この作品ではそれに加えて、一枚絵の演出がついたのでサムネがだいぶキャッチーになりました。この辺りが効いているのか、Twitter上での著名な方の宣伝が効いたんでしょうか。宣伝も広報もコンテストでは大事なんだろうなと思う次第です。
なお、一枚絵を描いた方はSecreTalkの献科さんだそうです。あの作品も良かったですね。面白いゲーム作者は引かれ合います。

個人的な話としては、筆者のクリアターンがだいぶ長いんですが、これはチキンな戦い方をしていたせいです。最小限犠牲は覚悟のうえで攻め込むというよりは、ほぼ無傷で敵をせん滅したいという気持ちでやっています。無傷とはいきませんでしたが、おかげで最終章は楽できました。
多分普通にプレイすればもっと短い時間でクリアできるので、あんまりこのターンはあてにしないほうが良いかと思います。

高い完成度のSRPGを熱中して楽しめる作品なので、ぜひともプレイしていただきたいです。

17位 ケルリート -Littlewitch of Kelritos-

ARPGとして完成度の高いゲームでした。

個人的には前作でジャンプにバグがあったり、そもそもスキルだったりして十分に楽しめなかったんですが、今作でコマンド昇格してピョンピョン飛べるようになったのが楽しかったです。

斬新さがネックっぽいのは、前作とシステムがほぼ同じに見えるからですかね。ジャンプの件とか、細かいレベルで色々変わってはいるんですけど、UIやらマップやら大きく見えるレベルでの変化は少ないっぽいので、そのあたりが響いたんでしょうか。
個人的にはジャンプによる回避とか、敵の鬼みたいな攻撃性能でプレイ感が変わったイメージではあったんですが。

18位 夜を歩く

クリア後も色々と考える余韻が楽しいゲームでした。高い物語性の点数もむべなるかなという感じです。

このゲームの個人的に好きなポイントは、最初に光輪を描写したところです。
ありきたりな展開としては、ここで主人公の姿を出すなどして、エンディングへの伏線を張りたくなります。そういうシーンでしたら、筆者の脳みそでも2,3シーンくらいは浮かんできます。
しかし、安易に主人公の周りだけの話にすることなく、最初に光輪を出現させることでこの世界を一気に押し広げることに成功しているように思います。この持っていき方が好みでした。

ついでに言えば、セーブのキャラクターの名前だとか、用意された各々の断章の意味だとか、考察しようと思えば色々とできるのが楽しいです。

19位 虚構の君と夢遊病者のしゅうまつ

これは割と驚きました。
一応プレイするとわかるのですが、こちらは番外編的な立ち位置のゲームになります。従って、主人公たちの関係性とか、そこにあるバックボーンなんかはほとんどのプレイヤーにはわからなかったはずなんですよね。

それでも高い物語性が評価されているあたり、凄いなあという気持ちになります。演出が良いので、そのあたりが押し上げの要因になったんでしょうか。

個人的には、この状況を表現するに16:9の画面に4:3で押し込めて、色数とフォントで別の世界を構成していたのが好みでした。そのため、フォント変更は若干残念ではありました。見にくいのも事実なので、表現との兼ね合いは難しいですね。

あと凄くどうでもいい私見ですが、タイトルが4:3の画面に収まっているというのは、そういうことと捉えて良いんでしょうか。そういう空想も捗りますね。

20位 ラックスの冒険~偽りの物語~

これはもう遊びやすさ一本釣りですね。それに連結して熱中度も上がっているようです。
今ウディコンも熱中度と遊びやすさは重視される傾向になったので、時勢とマッチしていたという印象です。

遊びやすさの順位が高いことも納得の、徹底的なユーザー目線が光るゲームでした。
このゲームでは、RPGによくあるマップ歩くべし、控えも戦わなければ経験値はない、緊張感のため逃げにくく、エンカウント率も上げるといったことを安易に選択していません。

ウディタデフォマップなので、マップを歩くモチベーションが低いならば、ワープさせれば良いじゃないですか。

短編だから短くて控えまで戦わせるのが難しいなら、全員に経験値を入れれば良いじゃないですか。

雑魚戦にも緊張感を強いるようなゲームバランスをデザインするのも難しく、かつ短編に合わないなら、緊張感よりもストレスフリーに徹すれば良いじゃないですか。

既存の構造に甘えることなく、ユーザーを意識した設計にした点が順当に評価された印象です。

21位 世界荒廃少女

これは最初のあのミニゲームでだいぶ参った作品です。
冒頭にあれをぶっこんでくるのはなかなか思い切っていると感じました。筆者だったらコインとかおいてゲーム性持たせようとか小賢しいこと考えそうですが、振り切ってああいう形式にしたというのが素晴らしいです。

もちろん、廃墟をベースとしたマップの雰囲気も最高なので、画像/音声が高いのは納得の作品ですね。

ヒラメイカーに関しては凄い楽しかったので、もっとアクセスしやすくというか、もはや常時アクセスしておきたいものになってしまいました。立派なヒラ廃の症状ですね。
そういう意味でも、常駐するUIの一つとか、追加されたら通知音が鳴るとか色々とアクセスしやすいものにしてほしい印象はありました。もっとも、わざわざ取り出して更新を確認する感じはいかにもヒラ廃という感じなので、それはそれで面白いんですが。

22位 トリアージ勇者

まさかの22位という気持ちです。

ゲーム性としては間違いなく面白いのでこの位置より上にいても良いくらいなんですが、意図したものとはいえサムネの地雷臭がものすごいので。
ということは、この見た目でもきっちりプレイした方が思ったよりいたということでしょうか。ウディコンらしさが出ていそうです。人のことは言えませんが。

加えて言うならば、このゲーム体験は二段落ちになっているので、一段目でやめるとそれはそれで別のゲーム体験を持ったままになるので面白いです。一段目のゲーム体験も結構好きなので。1000人の代わりに仲間3人を犠牲にするのは、かなりトリアージした気分になりました。

最後にさんざん言われていることですが、これからプレイする方あるいはすでにクリアした方に一言だけ言うのであれば、間違いなく次の言葉をかけたいと思います。

この作品は運を一切必要としません。

23位 filled with love

不思議な感覚にとらわれながら、ついつい進めてしまう作品でした。
その他の評価が高いのも、その不思議な感覚が所以なんでしょうか。

こういう短編としてのレベルデザインも良いゲームで、戦闘で違和感を覚えたのは最初のボス戦だけでした。あそこで違和感を覚えたのも、筆者がシンボルエンカウントを避ける癖があるせいなので、好戦的な方は大して詰まらずに行けると思います。

あと曲が良くて、個人的には二つ目の町が好きです。いろんなBGMがあるので、プレイヤーごとに好きなBGMが見つかるかもしれませんね。

24位 パフェパフェ

おおよそパフェにすべてを絞ったような作品で、パフェを作る以外の部分は必要最低限のラインに押しとどめられています。

パフェ制作に集中できるように様々な要素を排しつつ、何もベースがないとつらいので依頼を受ける形にしているのも良かったです。基本的に依頼に合えば何であれ褒めてくれるのもモチベーションにつながりそうです。短いのでモチベーションが切れることはあんまりないでしょうが。

パフェがグラフィカルに表現されるのも、パフェを作る楽しみが増しますね。変な混ぜ方しても気を利かせてそれなりの見た目にしてくれるにも面白いです。全段ソースにしても、しっかりアイスっぽいのが入ってきたりするので。

25位 here

個人的に好きな作品が25位になるのは緋色の研究所もそうですが、世間一般との乖離を感じます。フリゲはそういう所があるので楽しいですね。

バージョンごとに割とゲーム性に変化があるのでどのバージョンで遊んだかによって評価が分かれそうですが、3バージョンで遊んだ身としては、現在の最終バージョンが一番面白いと思っています。
これはゲームシステムの面でも、ゲーム性の面でも、そして演出の面でもストーリーの面でもそうです。全ての面で最高です。

多分最初のうちは、銃を使って十分弱らせてから狩るという戦い方をしたくなると思うんですが、銃もそこそこに、ひたすら剣で挑み続けるのが個人的にはお勧めです。間合いに入った緊張感と、先に切り伏せられた達成感、そして一拍置いて即座に敵が現れて緊張感が襲ってくる。このスパイラルが矢鱈楽しいんですよ。
とにかく、あの一瞬の斬り合いを、数字とSEだけで完膚なきまでに表現しきっていることにはもう脱帽です。

そして、度重なるアップデートの末、今の形になったことは極めて嬉しいことでもあります。正直、最初にクリアした時は、一度クリアすればあとは簡単に思うようなレベルでした。
なので、あの脳みそがひりつくような中盤と、緊張感が極大に達する裏ボスには最高に楽しませていただきました。

それに加えて、設定からうかがえる世界観も素晴らしいですし、それを頭に入れてプレイしてみるとまた違った光景が頭の中に広がっていきます。
一切イラストのない戦いだからこそ、そこには無限に想像できる楽しみがあるわけです。

最後の最後にアップデートされた物語も世界観を完璧に踏襲しつつ延ばしているものなので読むことをお勧めしたいです。

とにかく緊張感と、切り伏せていく爽快感、そして素晴らしい世界観の物語までが楽しめる作品となっているので、順位は気にせずやってみてください。

26位 ニワトリアドベンチャー

これが一番の個人的意外枠です。

物語性に高い評価を与えられているので、多分筆者が物語を読み切れていなかったっぽいです。
レビュー執筆中に読み直してみても読み切れなかったので、何か途方もない勘違いをしているのか、どこか見落としているのかもしれません。物語を十全に楽しめなかったようで不甲斐ないです。

27位 ひたすらドラゴンを倒すだけ

これはコンセプトにひたすら従った潔さと、そのコンセプトの中で描いた物語が良かった作品だと思っています。

最初は勝てないと感じる相手にも徐々に有効打を与えられるようになっていき、最後には打ち倒せるレベルにまで到達できる、この動線とプレイ体験は楽しいです。

個人的には最初のバージョンでプレイした際は、意味のない3往復くらいがあって後半失速したのかと思っていました。
しかし、最新バージョンではしっかりそのあたりもメスが入りつつ、実績システムの導入で中途の達成感も得られるようになっていました。

なお、ud部というウディコンメタなネタを使ったことに関しては個人的にはどっちでもいいんですが、わざわざプレイ体験を下げるネタを突っ込んだことに関してはどうなんだろうとは思っています。この辺りは好みですね。落として上げるという発想もありますし。

28位 ありすコンプレックス

個人的には順位はもう少し上でもいいというか、物語性はもうちょい高く評価しても良いかなあという印象です。

エンディング分岐を13も用意して、そのそれぞれで全く違った展開を描くというのは相当に凄まじいことだと思っています。
途中から分岐させたり、一つのイベントをひっくり返したり、テキストを二、三追加したりするのは、本筋から逸れていないのでいいんですが、展開レベルで変えるとなれば、全く違うものをいくつも考えていかねばならないということなので。

個人的には、ノンフィールドRPGパートの戦闘も楽しかったです。セーブ制限で強敵と当たった時に逃げるかの判断は迷いました。ただ、育成パートと乖離していたので斬新さにはうまい事反映されなかったようです。
育成側に絡むことが結構少なくて、スキル習得とか、連れていけるキャラが増えるとかくらいですし、そもそも最初に冒険を選ぶといつまでも行けてしまうんですよね。かといって、冒険を途中で切り上げさせるのも自由度的にどうなのかみたいな側面もあるので難しいところです。

29位 ◆-晩餐-◆

これが低く感じるのは、おそらく筆者がこの手のゲームが好きなせいでバイアスかかっているのかなとは思っています。

物語性が低いあたり、これを物語とは認められなかったということで、その点は少し寂しいです。
この作品自体の物語は短いものの、突きつけてくる言葉はああいう類のものなので、それを作品単体に閉じ込めるのも少し違うような気がしています。
あの言葉を現実としてこれまで行ってきた体験に当てはめて敷衍していけば、刺さるような作品性だとは個人的に思っています。

もっとも、作品外を持って作品を評価するのは割と邪道なので、OneShotくらいに提供してほしいなあと思わないではないです。

30位 フラグメントワールド

これは驚きの気持ちとそうでない気持ちがちょうど半分くらいの塩梅です。

筆者が初めにやったver1.0に関してのみ言うならば、30位でもそこまで驚きはしません。
ただ、ver2.0以降に関して言うならば、もう少し上でもいいような気がしています。
この辺り、ウディコン審査中にレベルアップした作品に対する評価問題で、空響とかラピッドスティールに通じる問題ではあります。

筆者も含め、某氏やBBS等で指摘されていたバグを迅速に修正しつつ、より遊びやすく改良していった手腕は素晴らしいとは思うんですが、審査員もずっと同じゲームにかかずらっている訳にもいきませんので、最初にプレイしたバージョンで評価が下されるのは致し方ないですし、そもそも規約的にもそうであるべきなので。

問題に対して解決のアプローチをきちんと行い、かつ面白くなるように設計もできる方だとは思うので、きっちりテストプレイしてくれる方がいれば、更に良い作品になりそうだなあという気持ちです。強いデバッガーの人とか。

何にしてもver2.0以降の現在であれば、この順位より良い体験はできると思いますので、順位のことはいったん忘れて手に取ってみてください。

31位 #ないん・えいと

高速落下していく爽快感があるゲームでした。

言葉で説明するのは難しいんですが、スッ、グイーンみたいな感じの状態がずっと続いていくので、集中力と反射神経が求められます。個人的には、緑が見えたらその方向に全力で向かう方針が強いのかなとは思っていました。

ちょいちょい不可能みたいな速度で不可能なところにたたきつけられることがあるので、回復は何より大事になってきます。無傷クリアとかできるんでしょうかね。加速エリア入って、次が隣接マス全て赤だとほぼ終わりだと思っているんですけど。

ちなみに筆者のように、この手のゲームが得意でない方は最初はNormalでクリアして、パネルのパターンを掴んでからHardに挑むと案外行けます。

32位 好きなキャラでダンジョン行きたいッ!

ここまで明確にタイトルでやりたいことを表しているのは、ひたすらドラゴンを倒すだけとこの作品になるかと思います。

キャラメイクが何でもできるカスタマイズ性があるのは勿論素晴らしいんですが、遊びの部分となるノンフィールドRPGの出来も良いのでキャラメイクがより楽しい印象です。

キャラメイクが完璧にできたとしても、それがサンプルゲームのウルファールにしか適用されないのであれば、あまり面白くはないでしょう。キャラメイクしても、少し戦闘すれば終わりでは味気ないですし、キャラメイクした意味もあんまりありません。

このゲームはノンフィールドRPGの完成度が高いことで、作ったキャラでしっかり遊ぶことができます。この辺りのバランス調整が見事だったと思います。

33位 デクサトイクサ!

ミニマルにミニゲームではありますが、短い中でストーリーもキャラもしっかりしていた作品でした。短くても印象に残るグラフィックという面では、前作風雷嬢もそうでしたね。

個人的な話では、デクサのデザインが好きです。マンドラゴラベースなのかニンジンベースなのか、あるいはその両方なのかはわかりませんけど、避けられると妙に悔しくなる造形をしています。洗濯パートで荒ぶっているのも似合っていました。

34位 グレンの七日間

デフォルト素材を駆使して面白かった作品の一つです。

イベントがいろいろ用意されているのもそうなんですが、しっかり歯ごたえのある戦闘が用意されているのも良かったです。この7日間の成果を存分にたたきつけられるだけの強敵と戦えるのは良いものです。

なお、私はマッチョ度でごり押したタイプです。犬が先手取れるのに滅茶苦茶助けられました。

35位 言葉週間

ゲームルールも面白かったんですが、色々と勉強になることも多くて楽しめました。

第一段階は大体わかるんですが、第二段階は得意分野じゃないとわからないし、何なら得意分野でもちょいちょい厳しいです。そういう意味でも、あのクリアラインは絶妙に厳しい所を突いている気がします。素早くやれれば数個のミス、注意深くやるならノーミス前提な感じがしてヒリヒリします。

新幹線など、もはや筆者には一切知識のない問題が出てきたあたりで、厳しくなってクリアできなくなりましたが、どこかでクリアしたいなあとは思っています。
正直、知識がそろってきて直感的に壊せるようにならないと、クリアはおぼつかないので結構難しいんですよね。

あとは筆者が好きな作品だけつまみ食いしていきます。

圏外 八人のアダム外伝

初期バージョンであれば、そこまで圏外でも驚きはしませんが、最終バージョンなら圏内には行けるかもしれない出来でしたので圏外は悲しいです。

もっとも、最終バージョンがリリースされたタイミングを考えればいたし方ありませんね。少なくとも、ストーリーはともかくとして、同じ敵しか出ないバグとか、金を落とさない敵とか、意味をなしてない依頼とかに対応できればもう少し違ったのかもしれませんが、全ては憶測の域を出ません。

これらが即座に改善されなかったのは、完成版に手を入れていたため、部分的なアップデートができなかったんだと勝手に推測していました。Gitとか使えばブランチ切って対応できそうですが、マージが無理なのでやっぱりウディタでは厳しそうですね。

また、今は完成作かといえば、これは作者さんに伺わないことには判断できないものとなっています。クリアまではプレイできるんですが、どこまでをプレイヤーにやってみてほしいのかによって解釈が変わりそうなので。

少なくとも、ゲームとしてクリアすることはできるので、オープニングの雰囲気で合いそうと思った方であれば、プレイしてみると楽しいかもしれません。

圏外 へるげえと3

この作品は筆者がクリアしたいなあと思い最後までクリアできなかった、今ウディコン最大の心残りです。前々回のリトルナイトにも通じます。

アクションが苦手ではあるんですが、このゲームはミスした際は操作性ではなく100%自分のせいなので、プレイを続けることができました。
また、ミスやクリアが完全に自分のせいと感じられるので、クリアした時は凄い達成感がありました。

圏外になってしまったのは、あんまりにも難しいからでしょうか。個人的には、ここまで難しいからクリアできると楽しいんですが。

今回プレイしていて、毎年やたらとエンカウント率の高いゲームがよく見受けられる理由らしきものが分かったのでここに追記しておきます。

恐らくですが、ウディタサンプルの一番最初のエンカウント床のコピーでしょう。言うまでもなく、このエンカウント床は、エンカウントするためだけに用意されたものです。これをベースにしたら、崩壊すること必定です。

ベースにするならば、同サンプルのダンジョンの100歩をおすすめしておきます。あとは、ダンジョンの長さと、そこで何度エンカウントしたいかを考えて設計してみてください。

後記

以上で、長々と書き連ねてきたレビューを終えたいと思います。

今年もまた多種多様な作品が出展され、大いに楽しむことができました。

美麗なドット絵が物語を彩る「PRESS START」、止め処ない一瞬の緊張感の極致「here」、爆発的なセンスとテンポの牽引車「ハートナイトメア」、一触即発の珠玉のSRPG「儚き灯火」、かつての体験へと敷衍する「◆-晩餐-◆」、紡がれる世界観に引き込まれる「星紡ぎ」、全てにおいて賑やかな「勇者カンパニー」、一筆書きの戦略性「サラと不思議な物語」、ハードボイルドが光る「エディの人間大砲」、空高く翔ける「ヴァーミリオンの青空」、最高レベルの和風譚「一朶の仇花」、爽やかな謎解き「取材、お布団敷き、謎解き」、旅するヤギをやめられない「ゴートマウンテン」、ゲシュタルト崩壊する「マサオさがし」、リズミカルにシンプルな「うろうろすぴりっつ」。

様々なゲームで、様々な体験を得ることができました。
探索からアクション、RPGにSRPG、名状しがたいジャンルまで、色々な作品に出合えることが、ウディコンの楽しみの一つだと思います。

多くの面白いゲームを制作してくださった開発者の方々に、改めてここに感謝の意を申し上げます。

望むらくは、再びゲームの制作者様方が新たな作品を作っていただけることを。

そして、プレイヤーの皆様方におかれましては、作品の中で一つでもご興味を持って頂れば幸いです。

Papers, Please

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
980 クリア 11 / 13 7時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★☆☆☆ ★★★★★★★★☆☆

多くの人々は不正を憎み、公正を尊んでいます。ただそれは、平和な境遇のゆえに抱いた傲慢なのかもしれません。

Papers, Pleaseは入国審査官となって、他人と自分の人生を決めていくゲームです。
共産国家アルストツカの入国審査官となり、朝令暮改で変わる政府の指示に対応しながら入国を許可するか、あるいは拒否するかを決めていくことになります。

貧困のスパイラル

最初は簡単(外国人は入国禁止のみ)

始めこそちょっとした規則を守り、少ないチェック項目を確認してさばくだけで給料の出る仕事をするだけです。国家への忠誠を胸に、公明正大に職務に励むこともできるでしょう。対応した人数分の歩合給は安いとはいえ、家族を養うに十分なくらいの給料にはなります。

しかし、それは始めのうちだけ。周辺諸国がきな臭くなるほどに、入国審査官の仕事は増えていきます。チェック項目はべらぼうに増えていき、さばける人数は日増しに少なくなっていきます。にもかかわらず給料は上がらず、ミスでもすればさらに下がってしまいます。だんだんと家族を養うのが大変になっていくところに、追い打ちのように勝手に居住地のランクを上げられて住居代でさらにカツカツになっていくことでしょう。

貧した家族

満足に食事や暖を与えられなければ家族は病気がちになっていき、その治療薬にお金を払っていればさらに貧していきます。それでもお上が給料は上げずに規則だけを増やしていくのを見るにつれ、最初に抱いた忠誠はどこかに行き、公正さは腐臭を漂わせることになるでしょう。

Papers, Pleaseは、ああ不正ってこんな気持ちで行われるんだろうなという気分にさせるゲームです。生活に窮するということと、国家に対する鬱憤をいやにリアルに感じさせてくれます。

複雑化する行為と構造

べらぼうな書類と規則

基本的なゲームシステムは間違い探しであり、パスポートをちゃんと見て変なところがあったり不備があったりするならば、入国を拒否すれば良いというものです。
夫婦で来たのに片方の書類が足りなくて懇願されることもありますし、わいろを渡されて見逃してくれということもありますし、妙な組織に勧誘されることもあります。それらに対し、政府の公僕たり続けるか、テロリストに身をやつすか、一市民としての安寧を願うかはプレイヤーの選択次第です。

ただし上述のように、入国の審査が厳しくなるにつれ、間違い探しの難易度は上がっていきます。
これに加え、昨日まで必要だった書類が今日は不要だったり、新しい書類が必要になったりと、目まぐるしく変化する規則にも対応する必要があります。
例えば、上記の画像のケースだと、氏名の一致、国籍とビザの一致、IDの一致、ISSが正しいか、滞在期間と目的に対する発言との一致、身長と体重は表記通りか、性別はどうか、顔の一致、指名手配犯ではないか、ワクチン接種は正しいか、各種書類の有効期間はどうか、あたりをチェックする必要があります。これだけちゃんと調べて得られる$5は一人当たりの食費分くらいです。世知辛いですね。
なお、このケースでは身長が170cmとなっていますが、実際は人物後ろの数字を見ればわかる通り180cmなので不審となります。

楽しくないからこそ面白い

Papers, Pleaseを究極に個人の感想として言うのであれば、今やってる仕事がいかに楽しいかわかるゲームだと評せるでしょう。
アルストツカに栄光あれ。

OneShot

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
980 さようなら 7 / 11 5時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★☆☆

アドベンチャーゲームに限らず、ゲームというのは繰り返し行うことのできる体験です。殊に物語に主眼を置くゲームでは、選択肢に応じた分岐などにより周回することを想定しているような作りのものもあります。
OneShot はそれらに対して、その名の示すとおりにただ一度きりの体験を提供するゲームとなっています。

ニコ可愛い

ニコ可愛い

OneShot を紹介するのは非常に困難なことの一つです。このゲームの良さはまさにこのゲームがワンショットであるが故のものであり、その一度きりの体験を妨げないためにもこのゲームの体験について語るわけにはいかないからです。
なので、このゲームに関しては公式のスクショしか貼っていません。

このゲームをネタバレなしで語る上で欠かせないのは、主人公であるニコが可愛いことです。このゲームをお勧めしてきた友人は異口同音にニコ可愛いしか言いませんでしたが、終わってみれば成程これはニコ可愛いと勧めるほかない作品です。

美しき景観

そびえる摩天楼 淡く光る水面

プレイヤーはこのニコとともに、世界に光を取り戻すための旅をします。
薄暗い暗闇の荒野をさまようことも、鬱蒼と茂る草木の中を進むことも、遥かそびえたつ摩天楼を巡ることもあります。
それぞれの土地は幻想的な雰囲気をたたえつつも、光を失ったが故のほの暗さも抱えています。

それらの土地で流れるBGMも非常に優れており、心地よく世界に浸ることができます。陰ある中で描かれる美しい世界を良質な曲とともにめぐるという体験もまた良いものです。

出会いと別れ

兄妹 親切な苦労人

また、訪れる土地ごとに出会いもあります。
多くの魅力的なキャラクターとの物語を体験し、出会いと別れを経てOneShotは紡がれていきます。
このように、様々な土地で様々な人物と触れあいながら、探索したり謎を解いたりすることでゲームは少しづつ結末へと向けて進んでいくようになっています。

そうしてOneshotが描く結末までの体験は、およそゲームにしかなしえない体験の頂の一つであり、またこれまでのゲーム体験にすら波及し得るものでもあるでしょう。
ただし、この結末へと向けた展開はどれを語ろうとネタバレになってしまうので、もうこれ以上は語れません。とりあえずニコが可愛いということは伝えておきます。

敷衍する一度きりの体験

このゲームはただ一度きりの体験であり、そして全ての体験へと敷衍するものです。Oneshotという名に偽りはありません。
叶うのであれば、もう一回記憶を消してプレイしたいところです。

感想

道中のパズルなんかも結構好きではあるんですが、終盤以降の流れとシステムの親和性は感動を以て迎えられる作品です。本当にニコが可愛い。

プレイヤーは選択をする存在であり、選択とは世界を構成する行為であり、それに伴う結果はプレイヤー自身が深く受け止めなくてはならないのでしょう。それが正しいことにせよ、正しくないことにせよ、選んだという事実からは目を背けることはできません。

ただ一度きりの体験だからこそ得難いのですが、まあ記憶消してもう一回やりたいのは皆そうだと思います。

AER Memories of Old

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1880 クリア 20 / 20 4時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★☆☆☆ ★★★★★★☆☆☆☆

鳥になって空を飛びたいという気持ちを抱えている方に、AER Memories of Oldはお勧めの作品です。なぜならば、このゲームは蝋の翼を伴うことなく、空を自由に飛び回る体験を提供するものとなっているからです。

自由自在に飛び回る

このゲームの進め方はいたってシンプルです。鳥となって浮遊島を巡り、各所の洞窟をクリアしていくことで物語を進めることができます。
各洞窟ではちょっとしたパズルが待ち構えており、それらを攻略していくことで、徐々に物語が浮かび上がっていくという構成となっています。

しかし、それらはいったん置いておきます。AER Memories of Oldの圧巻は空を飛ぶ体験です。
浮遊島ではいつでもワンボタンで鳥と人間を入れ替えて、自由に空を巡ることができます。

鳥になれる 人型で滑空するのも気持ち良い

操作性はシンプルで、傾きを変えて方向転換をしつつ、加速もしていくことで、空を縦横無尽に翔けることができます。
そこには特別な必須アクションもなければ、難しい操作も必要ありません。なぜならば、この作品において飛ぶ行為は難易度を求められるアクションではなく、自由に動き回る移動手段であるからです。

また、飛んでいる間に空を飛ぶという行為を阻害する要因が一切ないのも良いポイントです。
先述した通り、このゲームは洞窟を巡ることで物語を進められますが、その場所に行くことを強制したり、受動的に指示されるようなインフォはその一切が排されています。
ただ自由に飛び回っていても、それを咎めるような情報は一切プレイヤーには提示されません。あくまでもプレイヤーが能動的に調べる場合に限り、いくつかの情報を得ることができます。

眼下に浮遊島を臨む

景色も綺麗

加えて、空を飛び回る上で重要な景色の美しさも担保されています。
ローポリ風のいくつかの情景の中で、自在に飛び回る体験はそれだけで爽快感があります。
眼下に望んだ浮遊島を自在に行き来したり、雲海に飛び込み新たなるエリアへ抜け出たりと、自由気ままに空を冒険していきましょう。

鳥になる体験

一方で、ストーリーを進めるうえで必要な洞窟では鳥になれず平易なパズルを解くだけであったり、物語がだいぶ尻切れトンボで終わってしまったりするなどやや物足りない部分はありますが、それらをカバーして余りあるだけの飛翔する体験を得ることができるでしょう。

AER Memories of Oldは、鳥になりたいという願いを叶えてくれるゲームです。

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1500 クリア 34 / 34 14時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★☆ ★★★★★★☆☆☆☆

初めに断っておきますと、筆者は技巧的な物語を好みとする傾向にあります。ゆえにこうした感想をしたためる際も、どこが技巧的に優れているゆえにどういった体験を生んだかを書くパターンが多いと思います。
一方で、VA-11 Hall-A は大きく技巧に凝った作品ではありません。伏線はさほど多くもなく、物語に巧みさを感じる部分も多くはありません。しかし、この作品で描き出される物語は確かに琴線に触れるものでした。

一日を変え、一生を変えるカクテルを!

カクテルを振舞おう

VA-11 Hall-A は、いわゆるサイバーパンクな世界観の中で、バーテンダーとして客にカクテルを提供して話を聞くゲームです。
カクテルを振舞うという行為により、アクの強い魅力的なキャラクター達が織りなす物語が、時に輻輳しながらも進行していきます。

人を描いた物語

サイバーパンクで人を描く カクテルを振舞うという干渉

VA-11 Hall-A という物語が描き出しているのは、人の強さと弱さや、気高さと醜さといったものであり、そしてそれらが渾然一体となったキャラクターそのものです。
このゲームの世界観は確かにサイバーパンクにあり、グリッチシティというディストピアの上に立脚しているものです。しかし、VA-11 Hall-Aがその上で紡いでいるのは、その構造を説明する写し鏡のような代表人物ではありません。その構造の上で確かに生きている人々を描いています。

登場するキャラクターたちはどれも癖のある人達ばかりです。ただ、彼らが抱える悩みに大きな癖はなく、どれもが一般的であったり普遍的であったりする悩みのように思えます。
加えて聞く側のバーテンダーも特別な人ではなく、カウンター一枚隔てた先の世界に大きなアクションがとれるわけではありません。ましてや、その背後にいるプレイヤーはカクテルを振舞うことでしか干渉することはないでしょう。

しかし、カクテルをあおり悩みを吐露した彼ら彼女らは、あるいは勝手に、あるいはバーテンダーの後押しで少しだけ前進していくこともあります。カクテルを振舞うというごく小さなアクションでしか物語に干渉はできませんが、それは少しだけ変化をもたらしてくれます。
カクテルを出すという、ゲーム性という観点から見ればほとんど無いに等しい干渉でも、物語という面で見れば確かに影響を与えているのです。

好悪の念すら湧いてくる

筆者が一番嫌いなキャラ 筆者が一番好きなキャラ

また、非常に人間臭い彼らの物語を見ていると、どのキャラクターにも好悪の感情が湧いてきます。
例えば、筆者ははじめ竹を割ったようなドノヴァンの言動を割と好ましく思っていたのですが、いろいろあって最終的にはだいぶ嫌いになり、一見正しそうな説教臭い人には気を付けようという気持ちになりました。
このような嫌いという感情がちゃんと湧くほどには、どのキャラクターも丁寧に描写されています。

加えて、人間臭いのはバーに訪れる客だけではありません。VA-11 Hall-A の大きな特徴は、主人公のジルですら物言わぬプレイヤーではなく、一人の強くも弱くもある人間であるということを細やかに描いている点です。
ジルがキャラクター総選挙で競りえたのは、単なるプレイヤーキャラクターではなく一個の主体として描かれていたからに他ならないでしょう。

サイバーパンクで人を描く

VA-11 Hall-Aは人を描く物語を見せることで、人間の性質をある一面で切り取るならば、そこにはどうしようもない断面も美しい断面もありうるのだろうという気持ちにさせてくれる作品です。
世界観を描き出す物語も、プロットを洗練させた物語も素晴らしいものですが、徹底的にキャラクターを細やかに描き出す作品も同じく素晴らしいものでしょう。そういった作品をプレイしたい方にお勧めです。

個人的な感想

ものすごく面白い作品というわけではないんですが、心に残る物語でした。エキサイティングな面白さも、驚天動地の展開もないように、大きく揺れ動く何物かがなかったにもかかわらず、小さな機微がちゃんと心に刺さります。

色々な物語を回収しようとするとゲーム性の無さが牙を剥いてはきますが、それでもちゃんと回収できる程度には物語も雰囲気も好きでした。

注意

このレビューは、筆者個人の独断と偏見によって書かれています。当然サークルの総意ではありませんし、筆者の好みが多分に影響していますことをご了承ください。
また、出来る限り気を付けていますが、一部ネタバレを含んでしまっている場合もあります。問題がある場合は、コメント等にて指摘していただけると助かります。

前書き


WOLF RPGエディターコンテスト(ウディコン)は、ウディタ製のゲームを競う、年一回開催のコンテストです。
今回は第10回ということで、様々な作品が出品される運びになりました。あらかじめ宣伝されていて期待していた作品から、新たに現れた面白い作品まで、今年も大いに楽しませていだたきました。
昨年同様、今年も全てのゲームをプレイし、今年は全てのゲームでクリアと呼べる地点まで到達いたしました。
今年は例年よりも早く結果発表と相成りましたので、再び紙面を頂き、楽しませて頂いた返礼として全作品のレビューを書かせて頂きたく思います。

なお、筆者は漫画でいえばARIAが好きで、最近お勧めしたい漫画は応天の門や性別「モナリザ」の君へ。で、小説でいえば米澤穂信さんが好きです。
最も好きなコンシューマゲームはFF10で、SteamゲームではThe Witnessで、フリーゲームでは悠遠物語やらんだむダンジョンとかTRUE REMEMBRANCEやらジャリネスハートだのバケモノハイツから片道勇者と選べません。また、前回のウディコンで一番好きだったのがひとりぼっちの竜の神話です。
筆者自身は、私事ですが、今年で大学を(卒論さえ通れば)卒業し、某コンシューマゲーム企業で働くことになりました。
その辺りを評価から差っ引いて考えると、より公平に感じるかもしれません。

ネガティブな感想を見るのが不快という方は、こちらのボタンを切り替えてください。ネガティブな感想を含む項目が隠れます。

お品書き

レビュー

  1. AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~
  2. とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~
  3. ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話
  4. メタルメサイア -鋼の救世主-
  5. カヤミセツナ
  6. 夢遊猫ハローワールド
  7. クリッターズ
  8. きみのかんじょーいれないで
  9. ウシのチキンレース
  10. 未完のエリザ
  11. コトダマッスル
  12. 魔女の塔
  13. じじまごRPGmini
  14. ポケットタッキュウ
  15. 四角君の岩投げ
  16. サラと不思議な魔法石
  17. 革命の外敵要因
  18. IMON ~Other Worlds’ Story~
  19. ハイスandカルト
  20. 穴があったから入ってみた
  21. My VitrioL
  22. 灰色ノ油臭
  23. もう二度と君に会えない
  24. 風雷嬢
  25. 緋色の研究所
  26. すっぽんクエスト
  27. AnimalCurling
  28. PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~
  29. ウディタのサンプルgame特別バージョン
  30. 魔法農場
  31. パズル問答
  32. G
  33. レクイエム
  34. Quiz world maze
  35. Friendly Island
  36. ハイエン
  37. ディアボロスフォビア
  38. 100層洞窟
  39. わらわらすぴりっつ
  40. あなたは呪われてしまいました
  41. エライザの食卓騎士
  42. Wonder Pict Land =絵本の世界で=
  43. 物欲夢幻地獄
  44. ウルファールライヒの栄光
  45. そうだ脱出しよう
  46. 出口を探そう!
  47. 狩る狩るガールTV
  48. フロースラントの魔法屋さん
  49. パティシエになるのだ!
  50. レガシアの洞窟
  51. ドラゴンナイト伝説
  52. key&wolfarl
  53. コルンの赤い真珠
  54. cave search
  55. メツァルナ
  56. 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。
  57. エウレカ・クラン
  58. 退廃芯所
  59. 花まるプリンセス
  60. Promises of Sacrifice

おまけ

凡例

リスト

タイトル

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ゲームのジャンルです クリアと呼べる時点までかかった時間です クリアした時のバージョンです 最後に確認したバージョンです クリア後もやっていた時間と合わせたものです ウディコン中に至った状態です

制作者

制作者の方と、リンクがある場合はそちらを用意しています。
失礼ながら、敬称は略させていただきます。

リンク

ゲームへのリンクを張っておきます。
ふりーむに出ている場合など、ウディコン外に出展されている場合は、出来るだけそちらへのリンクを張るようにします。ただし、漏れがある可能性は否定できないので、気になる方はおググり下さい。

良かった点

  • ゲームをプレイして、ここが良かったと思う点を書き連ねています

気になった点

  • プレイしている最中に気になった点を書き連ねています
  • 必要ないと思った場合は、ボタンを押して消してください

雑感

プレイ中に感じたことや、レビュー中に思ったことを書き連ねています。殆ど推敲していないのでご容赦ください。

なお、こちらも同様にボタンを押すと消されます。

参考作品

前作に言及していたり、何となく想起させたものを勝手に入れています。

レビュー

序盤から良作の雨霰の 1~10

1. AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
オススメRPG 5時間 Lv1 Lv5 6時間 称号13, 19未発見

制作者

スパイ03

リンク

OneDriveに直接貼ってしまい申し訳ありません。近々ふりーむに公開予定だそうですので、できればそちらに差し替えます。

良かった点

  • とにかくネタの嵐が凄まじく、その濃度は随一です
  • 狂ったような世界観は健在です
  • KICKシステムのおかげで、ほぼあらゆる行為にレスポンスが返ってきて楽しいです
  • 後半の展開の収斂性は流石の一言に尽きます

気になった点

  • 戦闘面の歯ごたえが余りありませんでした
    • その分、戦闘テンポは良くなっているので、ネタの展示会としては良いかもしれません
  • セーブポイント過剰のため、どこが重要セーブポイントなのかいまいち判断がつきませんでした
    • 回復ポイントも兼ねているので難しいところですが、回復専用回線を作る等の対応が考えられます

雑感

ネタがポンポンと出てきて、ずっと楽しめた作品でした。

最初のあれは結構秀逸だと思っていまして、あのノリで敬遠する方は、恐らく本編も敬遠する方なのではないかと感じました。そういう意味で、選別はできて、やりたくない人は数分でそれが分かって、お互いWin-Winなのではないでしょうか。

それと、あのKICKシステムは、ネタを楽しみたい人はケンカを売りまくって、そうでない人はさっさと進めるという配慮なんだと勝手に思っています。

ちなみに、称号13と19ですが、20分くらい探しても見つからないのでギブアップしました。こらえ性がないですね。後が詰まっていたというのもあるので見逃してください。

レビュー文章

怒涛のネタの洪水、再び

AN EARTH2は、思い出せ、合言葉は「金と暴力、そして愛!!」 あの伝説的迷作『AN EARTH』が超パワーアップして帰ってきたぞ!! ゼッタイヤバイRPG! です(原文ママ)。
作者のスパイ03さんは、前述したAN EARTHで前回のウディコンを賑わせました。個人的にはさらにその前のデスパレートマンションの印象が強い方です。

そのAN EARTHのノリはそのままに、さらにパワーアップして登場したのがこの作品になります。
前作以上の圧倒的物量のネタとパロディが織り成すキメきった世界観は、同様に前作以上に人を選ぶかもしれません。

しかし、このゲームの魅力はその世界観だけではありません。
物語を進めていくにつれて明らかになっていく事実。広がっていく世界観と、収斂していく物語。ネタの熱気以上の展開の熱さに夢中になれること疑いないでしょう。

また、RPGとしての出来も見逃せません。
どんなNPCにもケンカを売れるKICKシステムにより、フィールドのそこかしこで戦闘を起こすことができます。
300種類を超える、敵、敵、敵。あらゆることに返ってくるレスポンス。オープンワールドで広がる世界で、駆け回って様々なイベントを引き起こしていきましょう。

そして、最後に収束していく物語を見て、この物語が2であることを。未来ドロボウとは誰だったのかということを。是非ともその目で見届けてください。

そして出来れば、称号13と19がどこにあるのかこっそりヒントを教えてくれると助かります。

キメきった世界観と、素晴らしい物語にしばし酔ってみてはいかがでしょうか?

参考作品

AN EARTH
作者さんの前作です。併せてどうぞ

2. とめさんのお宿にて

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノベル 20分 1.00 1.00 クリア済み

制作者

とめさんのお宿プロジェクト

リンク

良かった点

  • 最初の展開のおかげで日常パートでもだれにくいです
  • ノベルゲームとしてプレイしやすかったです

気になった点

  • 二次創作SSの趣があり、元ネタを知らない身としては感じるところが何もなかったです

雑感

正直な話をすると、筆者はケモナーではないので、この作品の魅力を十全に語り切れないと思っています。
なので、評価軸がほぼノベルゲームとしてのものになってしまい、結果あまり評価できなかったなあという後悔の念があります。ケモノの良さが分かれば世界が広がるんでしょうけど。

レビュー文章

ケモケモしいノベル

とめさんのお宿にては、ケモがケモする日常ノベルです。タイトル通り、とめさんのお宿で起こる日常風景が綴られていきます。
こちらは、第6回のウディコンで総合1位を獲得したRainyTowerの標準誤差StRさんを始めとした方たちの合同作品です。

作者さんの例に漏れず、この作品も人間などという存在は一切出てきません。ケモノが出てきたかと思えば、次にはケモノが出てきます。ケモナーの方にはうれしい限りなのではないでしょうか。

ノベルとしては安定したつくりで、特に問題もなく読み進めることができるでしょう。冒頭のイベントのおかげで、どうなっていくんだろうと思いながらページをめくることができます。

ひと時、ケモノに癒されてみてはいかがでしょうか。

3. ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
TRPG風RPG 1時間 20180722A 20180813A 全END確認

制作者

ケモプレ制作委員会

リンク

良かった点

  • TRPGを導入するという発想は面白いです
  • 3Dのマップがサクサクと動きます

気になった点

  • 戦闘システムに毎ターン幾つものフェイズがあり、それがテンポを著しく下げ、かつ分かりにくかったです
    • フェーズに応じて使う技が変わりますが、そのフェーズ内で使えない技も表示されるのは分かりにくいです
    • アニメーションで一々ディレイが入るため、4フェーズと3人仲間がいる場合、(3 + 1) x 4で、16ものディレイが入り、テンポが非常に悪いです
      • ウディタデフォ戦闘にも付属しているサブキー高速化を実装すれば多少ましになるはずです。

雑感

何と言うか、TRPGを意欲的に再現したとは思うんです。

ただ、そもそものRPGの成り立ちが、TRPGの電子化だったのではないでしょうか。
それでTRPGで行っていた繁雑な計算などを電子上で最適化して行ってきたのではないでしょうか。

そうすると、このゲームの落着地点というのはどこにあるんでしょう。TRPGに明るくない筆者には良くわかりません。
ただ、少なくともそれはTRPGを愚直に再現した延長線上にはないような気もしています。これは、あくまで個人の感想ですのであまり気にしないで頂きたいですが。

レビュー文章

TRPGをウディタで再現

ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話は、TRPG風の戦闘を取り入れたRPGです。
作者のケモプレ制作委員会さんは、前回のウディコンでもTPRG風のRPGを出展されましたが、今作ではそのシステムにより改良が加えられています。

戦闘では、準備フェイズが2つ、攻撃フェイズ、挿入フェイズが一つの行動の中に存在し、それぞれで様々な能力を使っていき、敵を倒していきます。
万が一、敵に倒されてしまった場合でも、特殊なENDを見ることができます。作者さんのコメントを見る限り、これも売りの一つのようです。

再びTRPG風の戦闘をやってみたいあなたに。

4. メタルメサイア -鋼の救世主-

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
AI戦闘RPG 2時間30分 1.00 1.06 完全クリア

制作者

くろくま

リンク

良かった点

  • 戦闘のリプレイ性が高く、AIを練る楽しみに集中できます
  • ストーリーのバックグラウンドはしっかりしていますが、各イベントが短いおかげで全体としてAIを楽しめるようにスリムになっています
  • バフデバフや攻撃手段は煩雑にならない程度に豊富でした

気になった点

  • 個人的にウィンドウ画像にあまり機械を感じませんでした
  • AI編集画面で項目を設定しているときに、現在のAIの状況が見にくいです
    • 個人的に画面分割方式が好みですが、ここは完全に嗜好の範囲です
    • 関係ありませんが、順番が二列構造になっているのも見にくいです。ぱっと見た時、アクション1とアクション4が隣り合っているので。縦一列にするか、明示的な分割線があると良いかもしれません
  • 最終ミッション時に、CPを稼ぐ手段がありません

雑感

これが好きな理由の一つに、AIを組む楽しさを一切阻害しなかったという所があります。

例えば、ゲームですからゲームオーバーはセーブポイントに戻したいという欲求があるじゃないですか。それでも、このゲームは簡単なコンティニューを選んでいます。
これは、戦闘して、相手の行動をつかんで、それでAIを組み上げるという一連のプロセスをやりやすくさせるためだと勝手に思っています。

他にも、ストーリーとかいろいろ練られていると思うので、本来なら演出ドーン、テキストババーンしたいと思うんですが、そこは最小限にとどまっています。
おかげで、AI組んでさあ戦おうという意欲が全く削がれないんですよね。

筆者だったら余計な物語とか入れてしまいそうなので見習いたいなあと思いました。

レビュー文章

チューニングしたAIを携えて強大な敵に立ち向かおう

メタルメサイアは、AI戦闘に特化したRPGです。

全ての戦闘がAIに支配されているのがこのゲームの特徴になります。そこに一切の操作は介入されません。ただチューニングしたAIを搭載した機械を戦わせるのみです。
HPの低い敵からやる、いやいや攻撃力の高い可能性があるHPの高い敵からやる、HPの回復は安全面を取って50%以下になったら、いやそれでは回復しかしないから30%以下から――。様々なことを考えながら、その戦闘に合わせて自分なりのAIを構築していきましょう。
戦闘に負けても即時コンティニューができるため、心おきなくAIを練ることを楽しめます。

そうして戦闘をこなしてミッションをクリアしていくと、CPを獲得することができます。
このポイントを使って、新たな機体を購入したり、新たな技を購入したりして、戦略の幅をどんどん広げていきましょう。

また、ストーリーのバックグランド設定やメックと呼ばれる機械のデザインも見所の一つでしょう。人型ではない、非常にメカメカしいデザインになっています。
しかし決して個々のイベントはくどくなく、飽くまでもAI戦闘の楽しみを邪魔しません。

AIを組み上げる戦闘の楽しさを味わってはみませんか?

参考作品

育成物語
昨年のAI戦闘モノはこちらでした。

5. カヤミセツナ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
牧場経営シミュレーション 15時間 1.21 1.30 15時間10分 コロンENDのちアクアEND

制作者

今門 楽々

リンク

良かった点

  • 家賃などの急かす要素が一切排除され、ひたすらのんびりプレイできる塩梅でした
  • キャラの絵が綺麗ですし、各キャラごとのイベントも豊富にありました
  • 時間や天候依存で会話やキャラの行動が変化していくのは面白かったです
  • 季節ごとにマップが綺麗に色づきます

気になった点

  • アイテム取得時、一々持ち上げるのはワンアクション余計に感じました
    • これが便利だったのは、買い物の直後に渡すポイントくらいでしたので、少なくとも収穫物くらいは直接バッグに入れても良いかと思います。その際、カバンに溢れる分は地面に落とす等の対応が考えられます
  • メニューのカバンにおいて、右キーで選択に遷移できるのは便利ですが、逆の左キーで戻るのは不便でした
    • 一番右で右キーを押すと一番左に戻るのに、一番左で左キーを押すとメニュー選択に遷移するのは対称性がなく直感的ではなかったです。また、右にあるアイテムを選びにくいという副次的な問題もあります
  • 後半の金銭的モチベーションがありません
    • ちょっとお高めの家具とかを入荷してほしかったです

雑感

これは筆者のプレイ順が悪かったせいで充分に楽しめなかったので、レビューでは皆さんが十分に楽しめるよう、しつこいまでに「のんびり」押しをしました。

何が悪かったかといえば、フロースラントの後にやったんですよ。あのリソースキツキツの。
おかげで、こちらのゲームでも最大効率でやってしまいました。そんなことをすれば、待っているのは暇だというのに。

皆さんにはそんな体験をしないように、のんびりゆるゆるにやってほしいなあという願いを込めています。
本当に、わざわざリセット繰り返して最良の贈り物探す必要とかないですよ。適当に贈って、反応が良かったら次からも贈ろうとかいうレベルの意識で充分です。

そういえば、商売の人たちは、何で自分たちの作ったもの渡されて嬉しかったんでしょうか。どうでもいいんですけど。花屋さんに花贈る感覚でしょうか。

レビュー文章

2年間のゆるゆるのんびりスローライフ

カヤミセツナは、牧場を経営したり、町の人と親睦を深めたりするシミュレーションです。

荒れた牧場を畑にして農作物を作って売るもよし、家畜を飼って畜産物を作って売るもよし、山をうろついて採集して売るもよし。疲れて休むまで、気の赴くままに、のんびりと活動してお金を稼いでいきましょう。

そうして稼いだお金でプレゼントを買って贈ったり、あるいは採集した花をプレゼントしていくことで、町の人々と交流することができます。
町には男女合わせて19人の人々が暮らしています。時間帯や季節によって様々な場所で行動しているので、本当に同じ時間を過ごしているように感じるでしょう。

そんな風に過ごしつつ、季節で色づくマップを楽しみながら、年次のイベントに参加したり、町の人々との交流イベントを経験していく中で、気に入った相手がいれば結婚することもできます。結婚したい人がいるなら、プレゼントをあげてアピールしていきましょう。候補は男女ともに7人もいますので、きっと好みのキャラがいることでしょう。

勿論、硬派な方には、ひたすら農作物を収穫して独り身を通すという選択肢も用意されています。エリザベス1世よろしく牧場と結婚する道を選ぶのも乙なものです。

さらに、このゲームではどうぶつを飼ったり、家にアイテムを設置したりして、自分なりの牧場を作り上げることもできます。
山で採取した花で飾り付けることも、家をどうぶつ10匹でいっぱいにすることもできます。全てはあなたのプレイ次第です。

こういった多くの要素がありながらも、このゲームではそういったことを急かす事は一切しません。家賃を払う必要もなければ、どうぶつを飼う必要もありません。一切強制されず、プレイヤーは思い思いの行動をのんびり取ることができます。

皆さんも、急かされることなくのんびりと牧場を営みながら過ごしてはみませんか?

6. 夢遊猫ハローワールド

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 8時間30分 1.00 1.01 11時間 ベリーが倒せない

制作者

明野

リンク

良かった点

  • レベルストーンのおかげで、色んな仲間を加えて様々な戦略を考えるのが楽しかったです
  • 位置が意味を成す戦闘システムが有効に活用されて、戦略性が高かったです
  • ストーリーは王道的かつどんでん返しもあり良かったです
  • 一モンスターにも設定が作りこんであり、活字中毒的には嬉しかったです

気になった点

  • ややマップの作りが雑に見えます
  • どうせレベルストーンは使うので、拠点に帰ると自動的にやってくれた方が楽な気もします
  • ボス戦がとにかく長くなる傾向にあります
    • 戦略を練らないと倒せない都合上、戦闘一回に30分ほど費やすのは厳しいものがありました

雑感

公式にすら大きいといわれる作品ですが、筆者は特に気になりませんでした。
というか、そういう自由さがフリゲの面白さという向きもあるのではないでしょうか。

それはさておき、色々なパーティーを組むのは楽しかったですし、ボスの歯ごたえは凄い良かったです。
ただ、筆者が致命的に下手ですね。あのベリーすら倒せない。何とか2人引きずり出したしました。属性値マシマシチームで挑みました。ボコボコにされました。なんかコツとかあるんでしょうか。
掲示板を見る限り、128bitでも戦える方がいるようで、羨ましい限りです。筆者にも能力を分けてほしいです。

レビュー文章

組み合わせで広がる無限の戦略

夢遊猫ハローワールドは、仲間を集めて戦略的に戦うRPGです。
作者の明野さんは、前回のウディコンで夢遊猫イミテイションという作品を出展された方です。筆者が大事な用事に遅刻する原因になったくらい面白いカードゲームでした。

今回のRPGの特徴は、何と言っても目に入るあれ、ではなく様々な仲間が織り成す多彩な戦略性です。ポポロのように敵を倒して仲間にできるため、ストーリーが進むにつれて様々な仲間と、様々な戦略を構成することができます。
属性を統一して強化する、リレイズで耐久する、一気に片を付ける、敵に応じて色々な戦略を考えていきましょう。

さらに、このゲームの戦略性は単なるチーム編成に留まりません。5つの位置を4人までのキャラが動き回り、相手もまた動き回ります。
この位置によって、攻撃や回復、バフの範囲まで決まってきますので、戦闘中のポジション取りもカギになっていきます。
また、攻撃一つとっても、それぞれ待機時間が変わってきます。強力な攻撃ほど待機時間も長くなり、結果隙も大きくなるため、適切な運用が肝になってくるでしょう。

このような骨太の戦闘部分もさることながら、熱中できる物語も魅力の一つです。
王道的魅力にあふれたストーリーに引き込まれること請け合いでしょう。特に後半の展開には、胸が熱くなること必定です。
また、小休止として図鑑を見に行き、キャラ一人一人に書き込まれた世界観を読むのもまた楽しみの一つになるでしょう。

様々なチームを作り出して、多彩なボスを攻略してみてはいかがでしょうか

参考作品

夢遊猫イミテイション
前作です。世界観を共有しているようなので、是非ともやってみましょう。

7. クリッターズ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
レトロRPG 2時間 180722 180803 完全クリア

制作者

Nojiyu

リンク

良かった点

  • ファミコン的ピコピコへのリスペクトが素晴らしいです
  • ルーレットシステムの戦闘は毎ターン緊張感があって面白いです
  • 聖水を使ってエンカウントの切り替えができたのは、仕掛けを解いているときなどに便利でした

気になった点

  • レトロ感が強すぎて、移動操作が遅く感じました
  • メニューを開いている間もNPCは動くので、「しらべる」で話しかける時に動かれてしまう場合があります
    • 話しかけるのをワンアクションにするか、メニューを開いている最中は動きを止めるなどの方が良いかと思います
  • 最終的な武器選択に幅がありません
    • 尖った性能の武器はもっと尖らせてもいいかもしれません

雑感

このレトロへの飽くなきこだわりは素晴らしいと思うんですよ。
レトロ的なゲームというのはあるんですけど、移動しにくいだけだったり、ひらがなにしただけだったり、単にやりにくくしただけという作品もあります。

そんな中、これは移動しにくいですし、ひらがななんですけど、突き抜けすぎていて許せるという言い方は横柄ですが、そんな気分になります。NPCが画面移動でカクカクするのなんて、普通は再現しませんよ。再現する手間と、それによって得られる効果を考えたら。それでもやり切るという所に美しさを感じます。

また、単に古いだけでなく、ルーレットによる戦闘という面白い要素も入れているので、単にレトロな作品というだけにはなってないのも良いですよね。元ネタはあるんでしょうか。少なくとも筆者にとっては初めてで、面白かったです。

レビュー文章

こだわり抜かれたレトロ感

クリッターズは、レトロ感あふれるRPGです。

このゲームを始めてまず面食らうのは、圧倒的なレトロ感でしょう。
セーブデータは一つ。音楽はNESすなわちFC音源が選べ、疑似走査ラインのフィルタをかけることもできます。
さらにプレイしてみると、なんと移動時の画面のカクツキまでも再現されています。そのこだわりには感動を禁じ得ません。

このような凄まじいレトロへのこだわりが見られる作品ですが、戦闘システムには新しい面白さがあります。
攻撃も防御も、ルーレットにより数値が変動するという仕組みにより、戦闘の緊張感はなかなかのものです。目押しは可能ですが、ちょっと外すと66から0の振れ幅すらある手に汗握る戦いになるでしょう。
ちえというアイテムを使えば、数値を安定させることも、逆にスリリングにさせることもできるので、どんな戦い方をする人も安心です。

また、レトロ感あふれるダンジョンでは、古式ゆかしきギミックが待ち構えています。
聖水を使えば戦闘を回避できるという配慮もあるので、ギミックを解く間は積極的に使っていきましょう。

素晴らしきレトロ感に回帰してみてはどうでしょうか。

参考作品

レトランド伝説
昨年のレトロ枠です。

8. きみのかんじょーいれないで

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ADV 8分 1.00に相当 1.00に相当 完全クリア

制作者

みやの

リンク

良かった点

  • 短いながらも演出は良く、女の子のしぐさは可愛いです
  • 進行データ保存まわりでその発想はなかったです

気になった点

  • 黒いところに決定キーで移動できるのがすぐにわかりませんでした
    • 最初のマップでは黒い所に触れると遷移するのですが、次のマップでは決定キーを押さないと遷移できないので、どちらかに統一した方が良いかもしれません

雑感

みやのさんの作品は、全体通して移動が演出上どうしても遅くなる印象がありました。

ただ、この作品はマップが狭いのでそこが全く気になりませんでした。こういうのもソリューションなのでしょうか。

短い時間の中で、色々癒されながら、かわいいイラストを見て和む時間になったので、全作品プレイしている身としては真ん中くらいで出会いたかったなあというお気持ちです。勝手な話ですが。
この直後がウシのチキンレースというのもそのお気持ちを加速させていました。

レビュー文章

ひゅー びたん びょーん

きみのかんじょーいれないでは、ごくごく短いADVです。
作者のみやのさんは、前回のウディコンで最後の夜を出展された方です。短い言葉と展開で不思議な世界が作られたお話でした。

今作は、さしずめそれを縮凝したものとでも言えましょうか。
言語はほぼ排されましたが、可愛らしいイラストと演出で、不思議な世界が紡がれていきます。

また短い時間の中で、可愛いイラストを見ながらも、ちょっぴり驚ける作品になっています。

10分に満たない時間、不思議な世界を体感してはみませんか?

参考作品

くるくるり
みやのさんの作品で好きなものです
最後の夜
昨年のウディコンの作品です。
みやのさんのホームページ
というか色々やりませんか?

9. ウシのチキンレース

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ミニゲーム 5分 1.0.2 1.0.5 30分 1598.4(最終称号未完)

制作者

ギルバート宮村

リンク

良かった点

  • ウシへの愛溢れるネタが良かったです
  • ほぼアローキーで操作が完結するのでプレイしやすいです

気になった点

  • チキンレースと銘打つ割には、最初のウシチャージの比重が重いので、どこで止めるかというチキンレース感がありませんでした

雑感

ミニゲームとしてものすごく遊びやすく作られている作品だと思いました。
レバガチャするだけなので、本当に子供から大人まで誰でも遊べるんですよね。操作性がシンプルなのは、ついついやってしまうことにも一役買ってそうです。

んもぉ~うも~ぅ、もむぉ~うんもむぅお~んもんむぅ~むもむぅもウシももぅんも~ぉ~むんも~ぅぅん。(残念なのは、レビューでは筆者の語彙力不足であまりウシ要素を入れられなかったことですね。)

レビュー文章

目指せ! 記録こウシん

ウシのチキンレースは、絶壁ぎりぎりで止めるミニゲームです。
作者のギルバート宮村さんは、今年のウディフェス外伝において、カル太名義で集めて鶏金貨を出展された方です。高い技術力で作られたマリオカート64ライクのスコア式レースゲームでした。

今作も高い技術力が見られるミニゲームとなっています。
ルールはシンプルで、十字キーでガチャガチャするとウシチャージがされ、その蓄えられた力でウシが走り出すので、後は左右キーで微調整するだけです。

1回のプレイは30秒にも満たないでしょう。しかし、あと少し、あとちょっとと思ウシゅんかん、あなたは既に術中にはまっています。
シンプルな操作とリトライ性のおかげで、いつのまにか熱中してしまうことでしょう。

記録こウシんを目指して、ミニゲームに興じてみませんか?

参考作品

チキンレース
弊サークルのnari氏が、お題は忘れましたがtraP3jamという企画で3時間で作った作品です。

10. 未完のエリザ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
探索ミニゲームオムニバスADV 1時間30分 1.00 1.06 2時間 True End

制作者

ナイデン内田

リンク

良かった点

  • ゲームオムニバスの種類が豊富です
  • 運命すごろくのアイデアと各イベントが面白かったです
  • ストーリー構成も、演出としての見せ方も良かったです
  • あらゆる面で高い完成度でした

気になった点

  • 扉ステージはあまり面白みを感じませんでした
  • 孤独ステージは単なる牛歩戦略になってしまいました

雑感

本当に個人的な話なんですが、ナイデン内田さんのゲームとは合わないのかなとずっと思っていました。
正直な話をすると、なんか高速移動するやつがいたり、大量のやつがわーっときたり、そういうタイプのゲームがあまり好みではないという、完全に好みの問題で、です。決してゴリラが嫌いというわけではないので悪しからず。失礼な話ですが。

しかし、この作品で筆者は勝手にナイデンさんの作品と和解しています。物凄く私的な話なのですが。運命すごろくを始めとして、初めて大体のゲームが理不尽でなく感じ、また面白かったです。

というわけで、筆者的に言うならば、この作品はナイデンさんの作品の中でもトップレベル、それこそ群を抜いて好きな作品です。幸いなことに、物語の面でも、演出の面でも、あらゆる面においてこのゲームが最も好きになりました。

以上、本当に雑感でした。お目汚し失礼します。

レビュー文章

朱書きが汚す美しき世界で

未完のエリザは、色々な種類のゲームで構成されるオムニバス的な探索ADVです。
作者のナイデン内田さんは、ウディコン勢の方には説明不要の常連です。毎回、ゴリラと異形がメインだったりそうでもなかったりする作品がランダムで出てきます。

今年は前年に続き、ストーリー主体の聞くならく綺麗なナイデンさんの作品でした。
呪いの楽譜を巡るストーリーは、高い演出力も相まって素晴らしく質の高いものです。モチーフにされたと推察される音楽を大変うまく用いて表現されています。
フィナーレに向けた展開も素晴らしいですし、最後までたどり着いた際に見られるエンディングでは感動を覚えること間違いないでしょう。

それを彩る多彩なゲームもまた見逃せません。
探索がメインではありますが、様々なギミックが凝らされているので新鮮な気持ちでプレイできます。殊に、すごろくを模したステージは秀逸ですので一見の価値ありでしょう。筆者はとある理由で二度やりましたが、二度同じ結果になりました。あなたはいったいどういう結果になるでしょうか。

秀逸な物語と多彩なゲームをプレイしてみてはいかがでしょうか。

参考作品

まずはゴリラに慣れましょう
それでは良作をやりましょう
作品数多いですよね、この方。

RPG ACT タイピングにSTG etcと盛り沢山な 11~20

11. コトダマッスル

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
タイピングADV 1時間 1.00 1.02 2時間 「むずい」で最終ステージを除き100%

制作者

ダブリス竈

リンク

良かった点

  • 物語はコミカルで面白く、最後のゲームシステムと融合させた展開は見事でした
  • タイピングの難易度が理想的なカーブで上がっていきましたし、ボス戦闘では目先が変わって面白かったです
  • むずいでもそこまで難しくなかったので、恐らく難易度はそれなりに低いです。また5段階までの難易度調整もあるため、初心者でも遊べます
  • 筋肉でした

気になった点

  • ストーリースキップが一瞬で飛ぶものでないため、リプレイ性が低かったです
  • 全部打ち込むまで攻撃扱いにならない上、単語の長さがまちまちのため、やや運に依存する部分がありました
    • もし文字数に関係なく攻撃力一律なら、単語が長いものが続くと不利になります
    • もし文字数に依存して攻撃力が決まるとすると、相手の体力が微妙に余るということが発生する可能性があります

雑感

これはタイピングゲームの一つの終着点みたいにしっかりした出来でした。
筋肉に目が行きがちですし、提供に二つの意味で目が行きがちなんですが、タイピングの高い完成度は評価の底上げにつながりそうですね。

私はタイピングが周りに比べて得意ではないので、むずいでどうしても最後が100%にできなかったので切り上げました。敵前逃亡ですね、筋肉を鍛えなおして出直します。

レビューのネタがある意味ウシのチキンレースと被りましたが、気にしないことにします。11番だけに11筋肉。

レビュー文章

そウホうの筋肉がぶつかりあうタイピング

コトダマッスルは、筋肉の筋肉による筋肉のためのタイピングゲームです。
何を言ってるか自分でもわかりませんが、プレイすればなんとなくわかるかと思います。

このゲームは何と言っても筋肉に目がいくのですが、芯のタイピングもかなりの完成度に仕上がっています。
5段階まで用意され誰でも遊べる難易度設計に始まり、理想的な難易度カーブ、必殺技、ボス戦での一工夫と、誰でも最後まで一気に遊べることでしょう。

それを支える筋肉でコミカルな物語も欠かせません。筋肉の素晴らしさはもちろんのことですが、終盤にかけての展開、終盤での演出なども見所になっていきます。
ネタバレを避けるために伏字を使いますが、筋肉というシステムを利用して、筋肉が筋肉を通して筋肉となったあの演出は素晴らしいものでした。

筋肉溢れるタイピングゲームを体感してみてませんか?

参考作品

寿司打
タイピング練習としてうってつけのゲームです

12. 魔女の塔

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
繰り返しADV 20分 1.00に該当 1.00に相当 完全クリア

制作者

二代目天ぷらマン

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 物語の雰囲気が好きでした
  • 再起動前提ですが、ロード時間は短いので再プレイしやすかったです

気になった点

  • 連打が基本のゲームですが、その連打システムがあまり物語と連関性があるようには思えませんでした
  • 個人的には設定メモがない方が妄想が広がります

雑感

これは雰囲気として最高だったので、設定メモを急いでみる必要がなかったなあと後悔しています。
もう少し、自分なりにいろいろ妄想を広げてから公式の解釈を仰ぐべきでした。もったいないことをしましたね。

レビュー文章

繰り返し、起動する

魔女の塔は、女の子と一緒に実験をするADVのようなゲームです。

このゲームの特徴をレビューしますと、それはほぼネタバレになってしまいます。
なので、一言だけ説明しておきますと、物語とその魅せ方、醸し出される雰囲気が素晴らしい作品です。

ゲームとしては、起動してしばらくプレイすると終わります。しかし、そこで終わりではないので、繰り返し起動していきましょう。
そうしていく内に、朧気ながら物語が分かってきます。

正直レビューでは魅力を十全に語り切れるものではないので、是非ともプレイしてみて下さい。

13. じじまごRPGmini

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 40分 1.00 1.21 1時間 マップ完全踏破

制作者

鏡読み

リンク

良かった点

  • マップ移動はポイント間移動制、戦闘は数ターンで決着と、凄いサクサク進みます
  • GB風のドット絵が織りなす世界は良い雰囲気でした。背景が動く演出も良いです
  • ドット絵のキャラが良く動くのが可愛いです
  • 戦闘バランスはSPケチると雑魚にもやられる良いバランスでした
  • ポンポンできます

気になった点

  • 戦闘の絶対数がやや多めです
    • Smashの導入でやや緩和されましたが、エンカウント -> Smash -> リザルトの3遷移は噛むため、やはり気になります
    • Smashで終了する場合、多くはマップ移動のために決定キーを押しっ放しにしたままなので、リザルト画面は一定時間後に決定キー押しっ放しの状態でも遷移するようにすると良いかもしれません

雑感

鏡読みさんって、音楽の人ってだけじゃなかったのかというのが最初の感想です。某つぶやきの広場で様々な方がBGMの話題で取り上げているのを目にしていましたので。

それにしても短編としての完成度が凄い作品です。
このデコボココンビはまたどこかで見たいですね。それとも噂の前作に登場していたりするのでしょうか。要チェックや、ですね。

レビューは徐々にポンポンに浸食されていますが、これは筆者のプレイ体験の再演に他なりません。ポンポンポンポン……。

レビュー文章

ポンポン進むサクサクRPG

じじまごRPGminiは、サクサクと進んでいく短編RPGです。

このゲームは、とにかくサクサクと進んでいきます。魔壊屋姉妹のようなポイント移動式のフィールドをはじめ、戦闘は数ターンで決着がつき、アクションは動きはありますがスピーディーでテンポが良いです。
サクサク進むとは言っても、難易度は簡単すぎるというわけではありません。雑魚敵にさえSPをケチると敗北を喫する可能性があるため、積極的に技を使っていきましょう。

また、このゲームはGB風のグラフィックを外して語ることもできません。
良く動くドット絵のキャラは可愛く、休憩している時などは和みます。その可愛さはポンポンを誘発すること疑い得ません。背景と前景が芝居のように用意される演出も憎いです。

シナリオは作者さんの前作からの続編だそうですが、前作を知らない筆者でも楽しめましたので、初見の方でも安心です。始終ポンポンできる良い物語でした。

皆さんもポンポンしてみませんか?

参考作品

魔壊屋姉妹
凄い悲しいんですが、すでに閉鎖されています。一応リンクを張って置きます。

14. ポケットタッキュウ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
カードゲーム 1時間 1.01 1.10 1時間10分 ストーリ―クリア & フリー最強撃破

制作者

ユメソバ

リンク

Google Driveへの直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ルールは相手より強いカードを出すだけというシンプルなものながら、特殊能力や相性、レベルなどもあって色々考えられて楽しかったです
  • ストーリーモードでは格上と歯ごたえのある戦いが楽しめました
    • 新バージョンではやや弱体化したそうですが

気になった点

  • いかんせん説明が不足しています。チュートリアルが欲しいところです
  • 未完成の機能を、そのまま何のひねりもなく表示しない方が良いかと思います
    • ストーリーが1つしか用意されていないのであれば、直通で良いのではないでしょうか
  • そのカードの強さを一々頭で計算するのが辛いので、最終的な強さをどこかに明示してほしかったです
    • その曖昧性を狙っての実装かもしれませんが

雑感

筆者は温泉卓球くらいしかやりませんが、素人的には卓球のラリーの楽しさが上手くカードゲームで表現されている作品だと思っています。

どうやら筆者がプレイしたバージョンはやや緩和されたものの相変わらず難しいストーリーだったようですが、特性に惑わされることなく、ひたすらベースを強くして、ある程度強いデッキを構築しておけば突破はできたので、これくらいの難易度でも良いんじゃないかなと思っています。この辺は好みでしょうが。

惜しむらくは、未実装のものが多いのに、それが選択可能だったことでしょうか。そういうものは外しておいてほしいなあというのが正直な感想です

レビュー文章

平成最後の夏に高校最後の卓球大会

ポケットタッキュウは、卓球をモチーフにしたカードゲームです。

このゲームをしていて驚いたのは、卓球のラリーという感覚をうまくカードゲームに落とし込んでいることです。
ルールはシンプルで、相手より攻撃力の高いカードを互いに出し合って、それより攻撃力の低いカードを出してしまったら1ポイント取られるというものです。
しかし、カードによってさまざまな効果があり、また相性もあります。相手の渾身のスマッシュでさえ、攻撃力で圧倒的に劣るロビングで返すこともできます。
こうして続いたラリーの末にポイントを奪うことができると思わずガッツポーズでもしたくなることでしょう。

また、このゲームにはパワプロのサクセスから練習などの要因を抜いたモードもあります。
このモードでは、卓球は団体戦です。部員の能力をうまく把握して、効率よく相手にぶつけていきましょう。後半ともなれば、明らかな格上に挑んでいくドラマを見ることができます。
心なしか、最初に自分を配して勝利すれば、後の部員も奮起してくれたような気もしますので、積極的に先陣を切るのもありかもしれません。

熱い卓球勝負をカードゲームでプレイしてみてはいかがでしょうか。

15. 四角君の岩投げ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションパズル 10分 1.00相当 ウディコン未エントリー 140043点

制作者

ヤパヤパ

リンク

良かった点

  • 少し考えるような面もありました

気になった点

  • クリアの概念もなく、達成感がありません
  • 「やるだけ」といった面が多く見受けられます
  • 押せる岩と壊せる岩の区別がつきません

雑感

この作品が何でエントリー停止したかは知らないのですが、ゲームとしては前作より良くなっていると感じていました。

個人的に、筆者がやるだけという面に面白みを感じないのが評価する場合は足を引っ張りそうですが。

レビュー文章

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

押して壊して

四角君の岩投げは、アクションパズルです。

四角君を操り、岩を壊したり押したりしながら、GOALを目指すシンプルなものとなっています。
シンプルな操作性と、比較的平易な難易度から始まっていくため、誰でも簡単にプレイできるでしょう。

誰でもできる簡単なアクションパズルをやりたいあなたに。

16. サラと不思議な魔法石

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
マインスイーパRPG 1時間 1.05 1.16 5時間 クリア後ダンジョン全クリア

制作者

白玉餅

リンク

良かった点

  • マインスイーパのルールとRPGをうまく融合させていて面白いです
  • 自作のキャラ絵が可愛いです
  • 罠の取得システムは、マインスイーパを解く動機にもなりますし、戦闘に幅が付く良い方法でした
  • クリア後ダンジョンは様々な色があって良いです

気になった点

  • ボス戦がマインスイーパと全く関わりなく、またこれまでの努力にも関与しませんでした
    • マインスイーパで解いた爆弾分相手にダメージを与えてから戦闘に入る、例の加入キャラはあくまでサポート役(ひかりのたまポジション)などが考えられます
  • ED終了後のデータが引き継がれませんでした。最終ダンジョンで回収した仲間が消えるので少し悲しかったです

雑感

まず初めに断っておきますが、筆者はマインスイーパが好きです。あの暇つぶしにもってこいの感じが最高です。

それで、一マインスイーパ好きとして言わせていただきますと、この作品はマインスイーパで理不尽だなあと思っていた部分が悉く解消されているんですよ。最初の1発とか、究極の二択とかですね。
なるほど、RPGとあとローグライクっぽい要素を混ぜれば、こんなにも綺麗に融合するんだなあと感動しました。
まさしく発想の勝利ですね。その上、発想だけでなく実装も良いんですから凄いです。

マインスイーパ好きかつゲーム開発者かつローグライク好きとしてはやや悔しい部分もないではないですね。自分、こういうの思いつかなかったのかという感じです。悔しいということは、素晴らしくよく出来てるということです。良いですよね、こういう方と一緒にゲーム会社で働きたいですよ。

レビュー文章

マインスイーパとRPGの幸福な結婚

サラと不思議な魔法石は、マインスイーパ風のRPGです。

このゲームの特徴は、何と言ってもマインスイーパとRPGを見事に融合させたそのシステムです。
基本的なシステムはマインスイーパを踏襲していますが、爆弾の代わりに、罠であったり、敵であったり、やっぱり爆弾であったりが潜んでいます。
このシステムが秀逸で、多少のポカは許容されますが、あまりやりすぎると倒れるちょうどいい塩梅になっています。要するに、マインスイーパの理不尽な部分をうまく吸収しています。

また、マインスイーパを完全にクリアすると全ての罠が公開されます。このようにして自明となった罠を回収することができるのも、このゲームの特徴の一つです。
回収した罠は、敵との戦闘などで大いに活躍するため積極的に回収していきましょう。

加えて、自作で描かれたキャラも魅力の一つでしょう。様々なキャラがいるので、ダンジョンをくまなく歩いて探してみてはいかがでしょうか。

物語をクリアした後に待ち構えているダンジョンについても言及いたしましょう。
このダンジョンはそれぞれ様々な色を持っていて、そのどれもが楽しめる秀逸なものとなっています。クリア後はぜひとも追加ダンジョンを遊んでみてください。

マインスイーパとRPGの秀逸な融合をプレイして確かめてみはいかがでしょうか。

17. 革命の外敵要因

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
リアルタイムストラテジー 40分 1.00 1.02 2時間30分 INFERNOまで全てクリア

制作者

スパロー

リンク

良かった点

  • リアルタイムで指示を出していく感じが忙しなくて楽しかったです
  • 難易度カーブが良く、最終難度ではかなり戦略的に行く必要があり面白かったです

気になった点

  • 移動キャンセルが欲しかったです。移動時に、自身と同じポイントをクリックした場合は移動先をその地点、すなわち自身の地点据え置きにするという方針で実装できそうです
  • 毎回長めのEDを見せられるので、2回目以降はスキップがあった方が良かったかもしれません

雑感

これは忙しない感じがすごく好きな作品でした。
難易度カーブも結構よくて、徐々に難しいところに挑めるようになっていますし、ちゃっかり使えるキャラが強くなっていってくれるのが嬉しいですね。これまでの努力が反映されているみたいで。

最終戦は詳しくは言いませんけど、ダゴン星域会戦のお気持ちですね。リン・パオな気分というよりは、ユースフ・トパロウルな気分でしょうか。

レビュー文章

無茶苦茶忙しい師団長のお仕事

革命の外敵要因は、リアルタイムに各ユニットに指示を出すリアルタイムストラテジーです。

指示を出している間も時間はどんどん進んでいくため、右舷の部隊に指示を出しながら左舷の戦況をうかがうといったような忙しない思考を常にする必要があります。
常に目まぐるしく変わる戦況を確認しながら、最適の戦術を取り続けて各ユニットに移動指示を出し続けるのは、こういうことが好きな方にはたまらないでしょう。斯く言う筆者もその一人です。

難易度は4段階用意されており、最初の内こそ突破戦術でどうにかなりますが、後半は地形効果やユニットごとの特徴も捉まえて考えていかねばなりません。脳のキャパシティのギリギリまで使って、強力な敵に打ち克っていきましょう。

また、難易度ごとに微妙に違ってくるシナリオも語らないわけにはいきません。各シナリオでは、微妙に立ち位置や戦闘の流れが異なっており、それぞれ新鮮な気持ちでプレイできます。
是非ともすべての難易度でクリアして、その行く末を見届けてください。

忙しなく指示を出し続けて脳をオーバーヒートさせてみませんか?

18. IMON ~Other Worlds’ Story~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクション 3時間 1.02 1.10 完全クリア

制作者

IMON制作プロジェクト

リンク

良かった点

  • 戦闘までアクションで貫徹した仕組みは良かったです
  • 青色の後半のような培った能力の集約的ステージは好きです
  • ストーリーは王道的な出来栄えで良かったです

気になった点

  • ランダムエンカウントはアクションと最悪の相性でした
    • 特に、三角跳びのステージで三角跳びのコツをつかみかけて、二段、三段と登っていく過程でエンカウントされると、つかみかけていた感覚を逃してしまいます
    • 個人的にはシンボルエンカウントにすればアクションとの親和性も高くなるかと思います
  • マップがあまりにも広く、なおかつ繰り返しの多い単調なものでした。ダッシュもないため、マップ移動が辛かったです
    • 異門も表現のためとはいえ、あまりにも長いです
  • 「やるだけ」なステージが散見されました。また、トゲのペナルティが低いため、気にせず突破できてしまいます
    • 灰色は面白みがないですし、黄色はダッシュ & ジャンプが最速最適になります
    • 戦闘でHPが全回復する仕組みを取りやめるだけでもペナルティがきつくはなりそうですが、弱いトゲと強いトゲに分けるのをもっと早くから、かつ有効な箇所に適用した方が良いかもしれません
  • チャージ性のワープ能力は使いにくく、爽快感に欠けました
    • 移動先が移動不能地点の場合ワープ自体ができず直感的ではなかったです。直線上の移動可能地点までワープできた方が直感的かと思います
    • 着地したら即チャージのようにすれば爽快感が担保されそうです
  • イベントスキップがないので、ボス戦でのコンティニューが辛かったです
    • 一応戦闘中にセーブすれば問題ありませんが、ボス戦の直前に戻るコンティニューなどの救済策があった方が良かったかもしれません
  • HPのUIで壊すべき模様や足場などが隠れる場合がありました
    • UIを半透明にする、UI専用の画面領域を確保するなどの方法が考えられます
  • 特に王に顕著ですが、イベント後無反応なNPCがいました
    • どこに行くべきかを改めて通知する程度の会話はくわえた方が良いかもしれません

雑感

この作品は恐らく筆者の肌に合わなかったんだと思います。

筆者の信仰の一つに、理由がない限りアクションは爽快感か達成感のいずれかが達成されるべきだというものがありまして、この作品はどちらも感じられませんでした。
もう一つ信条として、理由がない限りウリになる部分以外の不便さや面倒さは極力排すべきであり、時間を使わせるのはもってのほかであるというものがありまして、これも満たされていませんでした。
要するに、水が合わなかったということでしょう。

ストーリーは好きだったのですが、それもやや無理に持って行っている感が否めないという所もありまして。なんというか、全体的に、こう、一歩足りない印象がぬぐい切れませんでした。

まあ肌に合わない人の意見は参考にしない方が良いと思いますので、筆者の気になった点はあまり気にしない方が良いかもしれません。

レビュー文章

※戦闘中にもセーブできます

IMON ~Other Worlds’ Story~は、ワープを駆使してステージを巡るアクションゲームです。

時間経過でチャージされるワープアクションを軸に、狭い足場地帯やトゲを抜けつつ、途中で差し挟まれるランダムエンカウントを乗り切って、最後はボスに挑むという構成になっています。
戦闘では、特定領域に来る攻撃を避けながら、特定のポイントにぶつかりにいくというアクション性が求められます。ボスともなると、かなり攻撃が激しくなっていき歯ごたえのある戦闘ができます。
ここで大事になるのが、戦闘中もセーブできるということです。これを忘れると、数分のイベントを見直すことにもなるため、強調しておきます。

ワープアクションにチャレンジしたいあなたに。

19. ハイスandカルト

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
シューティング 15分 1.01 1.02 30分 102552

制作者

アザー

リンク

良かった点

  • シンプルかつ分かりやすいシューティングでした
  • キャラ入れ替えのたびにBGMが変わったり、レベルアップごとにステージ背景と敵が変わったり、次々目先が変わるので飽きにくかったです
  • 敵が出てくる頻度がちょうどよく、レベルアップの頻度も早くて面白かったです
  • 各種族の種族評価欄のアイデアが面白かったです

気になった点

  • テンションの恩恵が分かりにくかったです
  • ハイスコアを出すモチベーションに欠けます
    • エピローグだけでなく、各種族の討伐数で種族評価欄が追加されるなど、小さなことでも良いので続けるモチベーションがあると良かったかもしれません

雑感

シンプルで良かったです。前作もシンプルかつ王道な仕上がりでしたので、そういったのが得意な方なのでしょうか。

シンプルに仕上げるというのは実はかなり難しくて、プレイアビリティとかUIとか実に色々なことを考えて、洗練させていかないといけないんですよね。
この作品は、初心者にもシューティングを楽しんでもらおうという観点がぶれてないので、このシンプルさが出せたのではないかと愚考しています。

レビュー文章

シンプルイズベストなシューティング

ハイスandカルトは、シンプルなスコアアタック形式の初心者向けシューティングです。
作者のアザーさんは、前回のウディコンで王道的なRPGであるSaveHerを出展された方です。同様に、このシューティングもまた堅実ながら、随所に配慮の利いた作りとなっています。

基本的なルールは、二人の攻撃手段の違うキャラを入れ替えながら、敵をシューティングで打ち倒しつつ、途中途中に出てくる中ボスを撃破するという運びになります。
その中でも、テンポ良く変わっていくステージ、様々な攻撃手段を持つ敵、徐々に厳しくなっていく敵の攻撃と要所が抑えられており、楽しんでプレイすることができます。

初心者向けと銘打った通り、序盤から敵の数は少なくありませんが、回復するHP制の体力と、強力な入れ替え攻撃のため、初心者でもサクサクと攻略することができるでしょう。
そうしてちょっと慣れてきたら、用意されたベストスコア更新を目指してみましょう。

シンプルなシューティングを楽しみたい方は、プレイしてみてはいかがでしょうか。

20. 穴があったから入ってみた

|ジャンル|クリア時間|クリアVer|確認Ver|クリア状況|
| — | — | — | — | — | — |
| RPG | 1時間 | 1.01 | 1.01 | 全ENDクリア |

制作者

あまなつ

リンク

アップローダ直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 探索していると仕掛けを発見出来たり、新たな場所に行けたり、強敵を倒せたりと発見があって楽しかったです
  • ストーリーに応じたほのぼのとした絵が良かったです

気になった点

  • やや繰り返しが億劫です
    • ワープポイントはありますが、今少しポイントを増やした方が親切な気もします
  • ブックエンドがゆっくり過ぎます

雑感

お手本のような短編RPGだと思っています。規模といい、見せ方といい、色々な点でお手本だなあと感じました。
その中でも、雰囲気に合ったゆるーい絵で癒されたりと、しっかり特色もあるんですよね。

レビュー文章

ゆるーく不思議な世界を回る

穴があったから入ってみたは、短編RPGです。

ほのぼのとした世界観の中、目につく穴に入っていって世界を回りつつ、ほどほどに戦っていくという流れになります。
世界を回っていくうちに、ちょっと強くなったり、色々仕掛けを見つけたり、新しいところに行けるようになったりと発見と変化があるため、ついつい進めたくなることでしょう。

そうしてゆるーい世界を巡り、積極的に穴に入り、様々な仕掛けを見つけ、5つのENDを見ることを目指していきましょう。

ゆるふわな世界を巡ってはみませんか?

中盤だからと気が抜けない良作揃いの 21~30

21. My VitrioL

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
小説調RPG 1時間30分 1.0 1.1 全ENDクリア

制作者

spleen

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • シリアス調の物語が素晴らしかったです
  • モノローグ、差し挟まれる演出の冴えも素晴らしいです

気になった点

  • 通常プレイでは戦闘数が抑え目なことも手伝い、素材交換の仕組みが有効活用しにくかったです
    • イベントの立地も後半の動線上にないため、意識的に立ち寄る必要がありましたし、意識的に素材を集める必要がありました
    • 防寒マフラーの存在くらいは通知しても良かったかもしれません
  • 個人的には、例の指輪はもう少し物語的に重要な役割があると思っていました
    • 最後のあの時に装備しておけば別ENDのような向きかと思っていました

雑感

前作からファンになったにわかファンとしてなのですが、この作品も素晴らしい物語力を持っています。物語だけでもゲームをけん引できる能力というのは本当に素晴らしいですし、また一物書きとしても羨む才です。

とまあ、それは当たり前として、今ウディコンビッグニュースの一つとして、spleenさんがブログを開設したということがありますね。今まで謎のベールに包まれていた作者さんだけに注目したいところです。

レビュー文章

竜殺しの毒、その咎

My VitrioLは、シリアスな小説調のRPGです。
作者のspleenさんは、前回のウディコンで圧倒的な物語力を見せた血の穢れを乗り越えて・・・を出展された方です。そのため筆者の中で上がりきった物語性のハードルを、今作では楽々と越えてきました。

今作もまた、シリアスな世界観で紡がれる素晴らしい物語が語られます。
主人公たちのモノローグを中心に物語は進んでいき、ゲームならではの演出が冴えわたる中、格調高い文体のもと描かれる葛藤は心を打つこと間違いありません。
物語を完遂した後の余韻は、まるで質の高い小説を読んだ後かのようなものであること、以前と全く変わりません。素晴らしい余韻に浸ることができるでしょう。

また、今作ではややRPG要素が抑えられていますが、寄り道をすることでやや楽になることもあります。
物語同様、それなりにシビアな戦闘も待ち受けていますので、RPGが苦手な方は少し散策すると新たな発見もあって良いかもしれません。

質の高い物語を楽しみたい方は是非プレイしてみてください。

参考作品

血の穢れを乗り越えて…
前作も名作です。物語性満点疑いなしでしょう。

22. 灰色ノ油臭

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
タイピング練習RPG 5時間30分 1.0a 1.1 完全クリア

制作者

wnc develop

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • キーボードのキーを集めるという発想が面白かったです
  • コーディングタイピングという発想も面白かったです

気になった点

  • 移動が劣化版バイオ方式で操作しにくかったです
    • キーポジのためと理解はできますがプレイヤーの立場としては納得できませんでした。せめて、右回転/左回転双方の用意くらいはした方が良かったかもしれません
  • 攻略本という形での用意は有難いのですが、出来ればゲーム内にアクセスしやすいヒントを用意した方が良いかと思います
    • 電池や窓など、いくつか開発者以外は総当たりで調べるほかないという場所がありました。先の移動操作のしにくさも相まって厳しいです
  • 敵の数が多い割に変わり映えしません
    • 各敵に用意されたタイプバリエーションが非常に少ないため、敵の数を減らすか、バリエーションを増やした方が良いかもしれません
    • また、敵の数が多いためか初期の倒したリターンがしょっぱいです

雑感

発想は好きなんですが、やりにくさが勝ってしまった作品です。

このシステムならいっそ、ノンフィールドRPGとかにした方が練習としては向いているのではと思えてなりません。
普通のRPGですと、この移動方法で歩き回らないといけませんし、色々と総当たりで調べないといけませんし。

レビュー文章

キーボードの練習をしよう

灰色ノ油臭は、キーボード練習RPGです。コトダマッスルはタイピングですが、こちらはその練習ができる作品になっています。

プレイヤーはキーボードのキーを集めながら、ff aaff ffのようなタイピングをして敵を倒していくという構成になっています。大量の敵に阻まれることになるため、思う存分タイピング練習にいそしむことができるでしょう。

プレイ中は、敵を倒していって金を稼ぎ強くなったり、ダンジョンでキーボードのキーを見つけて勝てなかった相手に勝てるようになっていったりして、この物語の謎を解くために彷徨います。

タイピング練習をしたいあなたに。

23. もう二度と君に会えない

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ホラーアドベンチャー 15分 1.0.0 1.0.2 完全クリア

制作者

モリ

リンク

良かった点

  • 最初の演出が良かったです
  • このコンセプトは、短い作品ながらも印象に残りました

気になった点

  • 回転操作について何の説明もないのは戸惑いました
    • 押し引きの要領でいけることをほのめかす程度の情報が欲しかったです

雑感

今年は結構レビューする人を泣かせる作品があったのですが、これもその一つです。雑感でもあまり触れませんが、少なくとも筆者は気づきませんでした。

レビュー文章

もう二度と君に会えない

もう二度と君に会えないは、追いかけられ要素を含むホラーアドベンチャーです。

ゲームの世界に閉じ込められた主人公が、ヒロインと共に脱出を図るというシンプルなものになっています。
しかし、このゲームの本質はそこになく、またそれをレビューしてしまうとあなたの体験を奪ってしまうことになりかねないため、そこから先は実際にプレイしてお確かめください。

このゲームならではの素晴らしい体験をしてみませんか?

24. 風雷嬢

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
シューティング 10分 1.00 1.03 15分 全ENDクリア(スコア73)

制作者

アマタ

リンク

良かった点

  • 立ち絵がふわふわとアニメーションしていて可愛いです
  • シューティングはシンプルながら、絶妙な目標設定でした

気になった点

  • アニメーションをオフにできるため、致命ではありませんが、一部環境でアニメーションがFPSを大幅に下げているようです
    • 実装を拝見したところ、毎フレームピクチャ表示でパターン切り替えをしているため、そちらが原因と思われます
    • この実装にした要因としては、アニメパターンが多く、一枚に収まりきらないためピクチャエフェクトのパターン切り替えを使えなかったのではと推察されます
    • ですが、各ファイルに対して別々のピクチャ番号を割り振り、あらかじめすべて表示し、
      • 200 + n のようにして、200, 201, 202, 203, 204が作られるはず
    • 立ち絵カウント2 + 200のものだけピクチャ移動を使ってパターンを付けつつ不透明度255とし、他のピクチャは0とすれば、アニメーションのFPS低下を避けられると思います
    • それと直接関係ないのですが、(200など直書きですが)ピクチャ番号はどこかに定数代入した後それを使った方が、後々修正が楽かと思います

雑感

このゲームには一つ後悔していることがあります。
コメントで、アニメーションが遅い旨を報告していたんですが、このゲームが非暗号化されていることにウディコンが終わってから気付きました。
さっそく中身を拝見し、該当箇所を確認したところ、ピクチャ表示を連続で2フレームごとに使っているのが原因というのが分かりました。

これにさっさと気付いていれば、もっと具体的な報告ができたのですが。悔やんでも悔やみきれません。
今からでも、この思いが作者さんに届けば幸いなんですが。

レビュー文章

和服少女がニンゲンをキモチヨクさせる

風雷嬢は、ニンゲンをキモチヨクさせるシューティングゲームです。

一定時間の間に、打ち下ろし型のシューティングで一定スコアを稼げばクリアという、シンプルなルールのシューティングに仕上がっています。
時間経過とともに使える必殺技をうまく活用して、スコアを稼いでいきましょう。

しかし、このゲームの特徴はやはり、ふわふわ可愛く動く立ち絵のアニメーションでしょう。60コマから成る精緻なアニメーションは感情を豊かに表現しています。
立ち絵だけでなく、ゲーム中の必殺技もアニメーションしますので、そちらも必見のことです。

アニメーション豊かなシューティングゲームはいかがでしょうか。

25. 緋色の研究所

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
探索ホラー 4時間 1.03 1.13 7時間30分 全ENDクリア(小目的、アーカイブコンプリート)

制作者

くい

リンク

良かった点

  • コールドスリープのシステムがうまく働いていて面白かったです
  • レポートから構成される物語の雰囲気が良かったです
  • レポートを読んでいる時でさえ襲い来る敵のおかげで、緊張感が凄かったです
  • アイテム制限のため様々な場面で取捨選択が迫られて良かったです

気になった点

  • 空腹が割ときついペナルティの割に、空腹をいやすアイテムの設置場所が偏っていました
    • 地理的な要請もありますが、食物をもう少し散らして配置して欲しかったです

雑感

今ウディコンはこの作品に出合えたというだけでも幸せです。素晴らしい臨場感を味合わせてくれという意味では、これ以上の探索ホラーには出合ったことはありません。まさに逸品です。

どうにかしてこの感謝の意を伝えたいんですが、どこにも窓口がないのでここをお借りして伝えておきます。

そういえばレビューについてですが、どうでもいいんですが、その血の宿命はあるといえばあるんですよね。

レビュー文章

緊張感張り詰める正統派探索ホラーゲームはここに

緋色の研究所は、主人公を操作して研究所から無事に脱出することを目指すという、正統派の探索ホラーゲームです。

このゲームの特徴は、徹頭徹尾漂う緊張感だと独断します。

動き回ると腹が減ってくるなどの消費があるため、空腹を癒すアイテムは欠かせません。しかし、初期バイオのクリスよろしく、アイテムは6個しか持てず、常に取捨選択を迫られます。このカードキーは重要なのか、食物はどれくらい持つべきなのか、常に取捨選択と空腹の緊張感が漂います。

さらに、メニューを開き、アイテム欄と棚の間でアイテムを整理している時も、あるいはレポートを読んでいる時でさえも、時間は止まりません。つまり、敵は容赦なく動いています。
その血の宿命もないのですから当然ですが、このシステムのおかげで、アイテムを整理をしている時も、レポートを読んでいる時も緊張感が止まりません。

また、空腹になった時の緊張感はさらにすさまじいものがあります。その歩行速度は敵とほぼ同じくらいで、やや早い程度のため、いったん見つかるとしつこく追いかけてきてしまうのです。
たけしのように、上手いこと隠れるという手もありますが、足が遅いとそれすら厳しいこともあります。

このような果て無い緊張感の中でアイテムを集めて行ける場所を増やし、レポートを集めていくうちに、この研究所が何の研究をしていたか、そして何故主人公はこの事態に巻き込まれてきたかが明らかになっていきます。

あなたは、7つのEND全てを見ることができるでしょうか。

緊張感の中、本格的な探索ホラーを楽しみたい方にはぜひともお勧めしたい作品です。

26. すっぽんクエスト

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
終末SF ADV 7時間 1.0.10 1.0.14 9時間 全ENDクリア(やりこみ要素完遂)

制作者

えりやぬす

リンク

良かった点

  • 映画のような極めて高い演出力を見せつけられました
  • ストーリーもギャグからシリアスと振れ幅は大きいですが楽しめました
  • マップの作りが丁寧で、雰囲気とマッチしていました

気になった点

  • ヒントシステムはありますが、あまり充実していません
    • 自明な場合は必要ありませんが、そこそこ非自明な場合もありました。館での探索が顕著でしたが、あちらの場合は動線上にイベントを配置する、発生地点の説明をする際はその名称でなく相対的な位置で説明する、どこかに見取り図を配置するといった対応も考えられます
  • 演出上仕方ない場面もありましたが、歩行速度がだいぶん遅かったです

雑感

このゲームの欠点を挙げるならどこですかと聞かれたら、迷った挙句タイトルとか細い声で言いそうなぐらい良い作品です。念のため付記しますが、中身が凄い良いという意味です。

すっぽんクエストという脱力する名前と、7時間以上という謎のプレイ時間に困惑しつつもプレイを始めると、一気にどういう作品か諒解するんですよね。その直後でまたどういう作品なのか分からなくなりかけるんですが。差し詰め感情のジェットコースターとでも申せましょうか。
パタリロの生まれ変わりか何かと思うくらい、ギャグが仕込まれています。もちろん、シリアスな場面では抑え目になっている安心仕様ではありますが。シキさんが出てくるとそれも怪しいですが。

とにかく、映画のような高い演出力は見る者を引き込む魅力があるので、次の作品があるならご自愛いただきつつ可及的速やかに作って頂きたいですね。

レビュー文章

タイトル勝ちなシリアス映画

すっぽんクエストは、シリアスからギャグまで広がる終末系SFなADVです。
タイトルも相まって何が何だか分からないかもしれませんが、全て正しいのでご安心ください。

このゲームは、初っ端のオープニングの映画のような演出のシリアスさでがっちり心をつかみながら、直後にギャグでその心をどこかに放り投げるようなところがあります。悪い意味でなく。

しかし、序盤こそギャグ優位で進んでいく物語ですが、進めていくうちに冒頭のシリアスさに漸近していき、いつしかこの物語が終末SFであることを思い出していくことでしょう。そうなったら最早手遅れ。物語を進めていく手は止まりません。
圧倒的な演出力に裏打ちされた物語はどんどん深みを増していき、心はむしろギャグを欲するようになるかもしれません。

また、道中では様々なやりこみイベントがあることも本作の見所の一つです。
熱いアイテムの消耗戦になる戦いもあれば、煙草を吸いながら狩り続ける悲しいマラソンまで、様々なイベントが待ち構えています。

ギャグからシリアスまで幅広い体験しつつも、最後には映画のような素晴らしさに酔いしれてはみませんか?

27. AnimalCurling

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
カーリング 1時間 1.00c 1.02 2時間 全動物に勝利

制作者

カーリングゲーム創研

リンク

良かった点

  • こだわりが見えるカーリングの挙動でした
  • ダブルテイクアウトしたときなどはテンション上がります

気になった点

  • 敵CPUが正確無比すぎます
    • 全く同じ状況を4度作ったところ、全く同じ地点に4回放ってきました
    • こちらはゲージの挙動と回転の挙動にぶれが生じること必然のため、相手にもそれくらいの乱数ブレを期待したいところでした
  • 敵CPUの正確無比さも相まって、ガードストーン戦略がほぼ有害です
    • 向こうはカーブで苦にしませんが、こちらは逆に邪魔だったりするので、結局都度追い出し戦略が最良になってしまいました
  • カーリングにしてはストーンが早すぎるため、カーブ付きおはじきという印象を受けました
    • ここはテンポとトレードオフの部分なので難しいところです

雑感

カーリングビギナーでも楽しめる良い作品でした。
ただ、本当にCPUが強い。その強さの源は、正確無比であることに思えてなりません。

上記の4度の同じ状況というのは、相手のストーンを4回連続ではじき出しつつ、投げたストーンも外にいったときのものです。
状況が同じであれば戦略も同じというのは理解できるので良いのですが、あまりにも奴らはぶれないんですよね。乱数ブレが導入されていれば、もう少し正確無比さが和らぐんじゃないかなと思っていました。
勿論、そうするとAIは多少ぶれても良い戦略を考えだす必要があるなど設計難度は飛躍的に上がりそうですが。

レビュー文章

この動物達ならスウェーデンにも勝てる

AnimalCurlingは、物理演算のしっかりしたカーリングゲームです。

このゲームでは、何と言っても、カーリングをきっちりと再現した点を特筆すべきでしょう。
筆者はカーリングのルール程度しか知らず、戦略のさわりは分かりませんが、この挙動には感心しました。正面衝突すると完全弾性衝突っぽい挙動で、芯を外すとしっかりどちらも吹っ飛びます。

このようなカーリングの挙動を捉まえつつ相手にするのは、最強の動物軍団です。
スウェーデン代表もびっくりのミラクルショットを決めてくる動物に、無力な人間が立ち向かっていきます。なお、ストーリーはほのぼのとしたものですのでご安心を。

動物に勝つには、カーリングの回転の感じを捉え、ガードストーンを警戒し、ダブルテイクアウトを積極的に狙っていく必要があります。何回かプレイして慣れていきましょう。

強力な動物に挑むカーリングをやってみてはいかがでしょう。

28. PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
ホラーアクション 30分 1.0.4 1.0.6 2時間 全ENDクリア

制作者

レイマスター

リンク

良かった点

  • ばったり出会うと驚いて良かったです
  • マップは記憶上で把握するのにちょうどいい広さでした

気になった点

  • 敵があまりにも唐突に出てくるため、徒歩でも出合い頭の事故のパターンが多くなります
    • 徒歩だと回避できるが、ダッシュだと回避しにくい旨の説明がありますが、特に後半はどちらでも回避はほぼ運です
    • 徒歩だと相手の唸り声がもっと遠くから聞こえるが、ダッシュだと走行音でかき消されるようなシステムであれば、徒歩のメリット確保と出合い頭の事故防止にはなるかもしれません
  • 個人的にはやられる方が敵を探すという意味で難しいので、END4条件よりEND1条件の倒されまくるという方が難しかったです

雑感

ウディフェスに出展していた作品を、単に引き延ばすのではなくて色々と追加して出したというのが良かったです。前作をやっていた身ですが、今作でも楽しめました。

ただ、システム上しようがないのですが、大分ランダム性に左右されます。
待ち伏せを避けるために壁伝いをダッシュしていれば、結構高確率で誰とも会わずにクリアできてしまいます。
最初に徒歩の有用性が示されるのですが、そういう意味でも、正直言われるほど徒歩が有用であるようには思えませんでした。その辺のバランスが難しいところなのだと思います。

レビュー文章

ばったり出会ってさあ大変

PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~は、追いかけられたり待ち伏せされたりするホラーアクションです。
作者のレイマスターさんは、今年のウディフェス外伝でPLAGUE HEADというホラーアクションを出展された方です。今作は、その続編に位置付けられた作品になります。

今作も前作同様、追いかけられ要素を含むゲームとなっています。
ステージによってはアイテムが必要だったり、ギミックを使う必要があったりとするので、単に逃げるだけではありません。

また、収集アイテムもあり、この収集数に応じてENDが変化するため、良いENDを見たいのであれば、逃げつつも収集アイテムを回収していく必要があります。

短いホラーアクションを体験してみませんか?

参考作品

PLAGUE HEAD
作者さんの前作になります。

29. ウディタのサンプルgame特別バージョン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
サンプルゲーム 10分 1.00に該当 ウディコン未エントリー 完全クリア

制作者

からあげもりもり

リンク

どこにもありません

良かった点

  • ウディタ10周年を祝おうという気持ちは伝わってきました

気になった点

  • ほぼサンプルゲームでした。一部イベントにだけ付け、そこかしこにツイート地点を設けるだけでした
    • このネタで行くなら、ありとあらゆるところにこのタイプのネタを仕込む徹底さが欲しかったです
    • メニュー画面にもなければ、アイテム説明にも、戦闘コマンドにも、エンディングにも、お金の単位にも、ステータスにも、マップチップにも何にも無いです

雑感

このゲームに関しては、コンセプトは間違ってはいなかったと思うんですよ。
ただ、作りこみが全然無かったのでアレでした。

やるのであれば徹底していやるのが大事だと思います。この作品は中途半端にやってしまったから、何とも言えない感じになってしまったのではないかと愚考する次第です。

レビュー文章

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

祝10周年

このゲームは、ウディタ10周年を祝うためのゲームです。

ウディタ10周年を祝いたいあなたに。

30. 魔法農場

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
農場シミュレーション 1時間 1.02 1.04 2時間 ALLカンスト

制作者

ハコノワ

リンク

良かった点

  • 序盤はキータイプの大胆さと慎重さが求められて良かったです
  • 後半はキータイプのミスやちまちま植えていたフラストレーションを一気に解放する爽快感があって面白かったです
  • ストーリーはあまり触れられませんが、好きな展開でした

気になった点

  • 処理上仕方ありませんが、終盤ともなると処理落ちします
    • 処理数が一定を越えるとウェイトを挟む並列イベントに変えるという方法が考えられます

雑感

この人の作品というと、僕は旅商人を思い出すんですが、あまりストーリーは語られないのに、何故かしっくりくるという点ではこの作品も同じでした。

序盤、中盤、終盤でそれぞれ感じることが違うという結構面白いゲームなのですが、これは意図したものなんでしょうね。フラストレーションからの爽快感は勉強になります。

レビュー文章

一粒で二度おいしい

魔法農場は、キータイプで実を植えたり、成長を促進したりしながら、その実を収穫していくゲームです。

筆者としては、このゲームには二つの面があると考えています。

一つは、序盤のキータイプのドキドキ感を楽しむという面になります。キータイプすなわち呪文を続けて入力すると、一気に多くの範囲に魔法を適用することができ、効率的に稼げます。しかし、同時にミスすると大惨事につながります。
呪文を唱えるときは、大胆かつ慎重に行っていかなくてはなりません。

もう一つは、一気に巨大な魔法を使う爽快感という面です。稼げるようになってくると、あらかじめ範囲を拡大する呪文をかけられたり、呪文を短くすることができ、巨大な魔法を唱えやすくなっていきます。
序盤に感じていた呪文をうまく唱えられなかったフラストレーションをこれでもかと解放して、魔法を使える喜びを噛みしめましょう。

また、あまり多くは語られませんが、ストーリーはなかなか心地の良いものでしたので、是非ともクリアしてみてください。

大胆さと慎重さ、そして爽快感と一粒で二度おいしいゲームをやってみてはいかがでしょうか。

参考作品

僕は旅商人
作者さんが以前ウディコンに出品された作品です。

閑話

そろそろ文字ばかりで疲れてきませんか? ゲームでもやって休みませんか?

春休みにJavascriptで作ったアクションでした。オブジェクト指向もりもりのフルスクラッチです。2面は作っていないので、1面だけになります。
私の能力はこんな程度なので、私の気になった点はこの程度の奴が何かやっかんでるなくらいに思って頂くと助かります。

それでは閑話休題。

骨太から意外作までバラエティ豊かな31~40

31. パズル問答

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
クイズ 1時間30分 1.03 1.03 全問完答

制作者

むぞくせい

リンク

OneDriveのリンク直張りで申し訳ありません。

良かった点

  • すっきりしたUIで落ち着いてクイズを楽しめました
  • 曖昧性のある回答が制限によってだいぶ排除されていました

気になった点

  • 解答文の確認から戻るのに、2ステップ必要なのは少々面倒でした
    • Escキーで戻るなどが考えられますが、シンプルさとの兼ね合いを考えると難しいところです

雑感

以前は割と理不尽かなという思いがあったんですが、今回は解答文の制限で大分緩和されていて、最後まで納得してクリアできました。
個人的には3-1が好きなんですが、どうでしょう。

なお、筆者は紅茶は飲めないです。コーヒーは飲めるんですが、

レビュー文章

ゆっくりと紅茶でも飲みながら

パズル問答は、ゆっくり落ち着いてなぞなぞ的なクイズを楽しむゲームです。
作者のむぞくせいさんは、前回のウディコンでも落ち着くクイズゲームである謎解きホテルの30のトビラを出展された方です。今作では、そこで感じたやや理不尽な点が極力取り除かれています。

このゲームのクイズは頭の回転を要求されるタイプなので、特別な知識は必要ありません。
落ち着いた目に優しいUIの中、もくもくと問題に取り組むことができるでしょう。

最初は簡単ですが、徐々に注意力が要求されたり、発想力が必要になったり、時にはひねくれさが必要になったりと難易度は上がっていき、多種多様な問題に挑むことができます。
どうしても分からないという場合でも、ヒントが2段階まで用意されているので安心してください。

落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと謎解きに興じてみてませんか?

32. G

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 1時間 1.1 1.1 1体除き全ボス撃破

制作者

アフロマンと緋蒼翠

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 物語の展開はオーソドックスで良かったです
  • 倒せなかった敵を、レベル上げと武器の獲得で倒せるようになっていくのは達成感があります
  • ワープアイテムなど色々な所に配慮が届いていました

気になった点

  • 終盤のストーリー展開はギャグとはいえ、努力の否定をされたようで悲しかったです
  • 勝たせる気のないボスは、たとえ隠しボスでも負けイベント以外で用意しない方が良いかもしれません

雑感

結構オーソドックスなので良かったんですが、最後にゲーム体験を否定してきているので個人的に萎えてしまいました。
ゲーム体験が、勝てなかった敵に対して、レベル上げと武器を集めて倒せるようになるというものなので、あの展開はある種そういったプレイヤーの努力を否定するものなんじゃないかなという感じがします。考えすぎかもしれませんが。

レビュー文章

アイテム集めて打倒魔王

Gは、オーソドックスな短編RPGです。

さらわれた妹を助けに魔王のもとへ向かうという展開もオーソドックスなら、強大な相手に打ち勝つために各地でアイテムを集めていくというのも非常にオーソドックスな出来になっています。
また、各地にあるハニワを探し出すと、主人公が技を覚えるため、こちらも確認しながらプレイすると良いかもしれません。

このようなことの積み重ねにより、以前は勝てなかったが、努力とアイテムで勝てるようになっていくという基本的なカタルシスが得られる作品になっています。

オーソドックスなRPGはいかがでしょうか。

33. レクイエム

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
召喚SRPG 3時間 1.05 1.13 4時間30分 ノーマルでクリア(エクストラで攻略中)

制作者

エムアイ

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。ふりーむに投稿されない見込みのため、このままとします。

良かった点

  • 戦略を適切に立ててユニットを適切に運用すれば勝てるバランスで楽しかったです
  • 各ステージで様々な戦略を考えられて良かったです
  • ストーリーがきちんと落ちていて面白かったです

気になった点

  • タイトル画面でXキーを押すとゲームが終了される機能は不要かと思います
  • 移動制限(Zoc)が便利なので、チュートリアル上で少し触れてほしかったです
    • エクストラレベルで遊んでいる時に初めて有効性に気づきました
    • 気づきの喜びという点もあるので難しいところです

雑感

個人的には前作が真っ当に評価されてない印象があるので、今回こそ評価されないかなという思いがあります。もしかしたらウディコンだと評価されにくいタイプなのかもしれませんが。どなたか、一般公募になってからのデータを使って解析でもしてみませんか。

ともあれ、今回も色々と戦略が立てられて面白かったですね。
最初の周回だとキツネが役立ったんですが、エクストラの挑戦ではショットの有用性にも気づけました。移動制限と組み合わせると凄い役に立つんですよね。ステージ3とか、ショット3体で攻略できるということに、エクストラで気づけました。

レビュー文章

死に縋る死霊少女と少年の邂逅譚

レクイエムは、召喚を駆使してステージを攻略していく召喚SRPGです。
作者のエムアイさんは、前回のウディコンでも召喚SRPGである死後の世界に触れた彼女は を出展された方です。前作からの高い完成度のSRPGシステムを引き継ぎ、さらに物語面でも戦略面でも強化されたのが今作になります。

霊気を食らって生き延びる死霊の少女と、良質の霊気を垂れ流している少年との邂逅で物語は始まります。
前作までの世界観を引きぎつつ、死霊の世界の中で生と死のあわいが描かれており、再び素晴らしい物語が紡がれていきます。

その物語を支えるこのゲームの特徴は、高い完成度を誇る召喚ベースのシミュレーションです。
どういったユニットを召喚し、どう運用していくという戦略は、うまくいけば敵をほぼ完封することができるでしょう。
時には電撃的に、時にはじっくりと待ち構えて、様々な戦略を考えてみてください。

また、本編の難易度は4段階用意されており、初心者の方でも物語を楽しむことができます。
難易度エクストラでは、その圧倒的な難易度が牙を剥いてきます。Zocと呼ばれる移動制限システムも活用しなくては生き残れないでしょう。

良質な戦略シミュレーションと物語を読みたい方は、是非プレイしてみてください。

34. Quiz world maze

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路&クイズ 7分 1.0 1.01 完全クリア

制作者

sora

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 迷路の作りはまともで、広すぎるということもありませんでした

気になった点

  • 迷路の最後にクイズを出されるだけなので、あまり迷路とクイズが融合している感じがしません
    • 途中に落ちてる文字を拾ってそれが問題文として構成されるとか、何らかのギミックが欲しかったところです
  • バージョンアップに伴い、進行不能のバグが付きました
    • 10分もかからないので、通しプレイぐらいはした方が良いかと思います

雑感

筆者は電子上でプレイヤーを動かしてやる迷路の面白みが分からない人間なので、あまり評価できませんでした。
紙面上なら分岐的に一気に戻れますし、全体を何となく俯瞰できるので分岐選択に運以外の要素も多少入るんですが、このゲームのような形式だと単に不便な迷路という印象が強いです。

ただ、ウディタ備え付きの迷路生成ツールで作っただけではない迷路があるので、そこはきっちりマップを作っていて良いなと思いました。自動生成のあれは加工しないと味気ないので。

レビュー文章

迷路の後にクイズ

Quiz world mazeは、迷路を歩き、最後にクイズを答えるゲームです。

迷路は程々に迷うくらいで、クイズは知識を問われますが、そこそこ難しいくらいです。

ただし、現バージョンは進行不能バグが付いているため、バージョンアップがなされるまでは、あまりプレイはお勧めしません。

迷路とクイズをやりたいあなたに。

35. Friendly Island

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 2時間 1.1 1.4 全ENDクリア

制作者

KAZUTO

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 色々なキャラがいて面白かったです
  • 好感度に応じて会話が変化したり、イベントが発生したり、ENDが変わったりと良かったです

気になった点

  • 主人公の防御力が紙に過ぎます
    • 回復を頻繁に行わないといけませんし、レベルアップでも上がらないので、敵をワンキルできないと辛いバランスになってしまっています
    • せめてレベルアップで防御力も上がるか、防具が欲しかったです

雑感

この作者さんはHPを持ってないんでしょうか。世界観が地続きっぽいので、どこかにまとまっていると良さそうなんですが。

それと、この3Dの背景は何で作っているんでしょう。演劇のセットみたいな雰囲気がありますが。プレイヤーとのスケール感がリアルよりかと思えば、室内ではそうでもないのも面白いですね。

レビュー文章

プレゼントを渡そう

Friendly Islandは、住民にプレゼントを渡していくRPGです。
作者のKAZUTOさんは、前回のウディコンでGOURMAND CHATONという短編RPGを出展された方です。今作は、その世界観と地続きのようなので、前作をやった方はにやりとできるかもしれません。

このゲームは、基本的に敵と戦いつつお金を稼いでアイテムを勝ったり、敵からアイテムを取得したりして、そのアイテムをプレゼントとして住民に渡していく流れになります。
アイテムを渡していくと、仲間になってくれたり、イベントが発生したり、物語が進んだりしていきます。

プレゼントを渡せるキャラは10人もいて、それぞれ魅力的なキャラをしています。見たいENDのキャラに照準を合わせて、プレゼントを大目に送ってみましょう。

魅力的なキャラにプレゼント渡してみませんか?

参考作品

GOURMAND CHATON
世界観が地続きな前回のウディコンに出展された作品です。

36. ハイエン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
探索 30分 1.0相当 1.0相当 完全クリア

制作者

めんたいこ2

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ストーリーはやや説明不足で終わりが腑に落ちませんでしたが良かったです
  • マップは広いですが、NPCにしっかりイベントが付いていて、レスポンスが返ってきて良かったです

気になった点

  • タイトル画面とゲームオーバー画面のディレイが大きく、リトライ時に待つのが面倒でした
    • 決定キー連打などでスキップできる機能などが欲しかったです
  • 目的地の方向も、今何をすべきかもあまり明示されません
    • ストーリーの描写もかねて、新たなマップに来たらモノローグを入れるなどの手法が考えられます
  • 画面から受けた印象通りのルートが通れないのは微妙にストレスでした
    • 木や屋根の裏を通れない2次元平面設計と花を踏めない自然主義者設計は、迷路的な意味で必要だったのかもしれませんが、出来るだけ避けた方が良いかもしれません。

雑感

結局最初のマップの色々は何の意味があったのかよくわかりませんでした。色々イベントが仕込んであるのは面白いんですけども。

モノローグを足すだけでも、大分印象が変わると思うんですけど、いかんせん何の説明もないゲームという印象が強くありました。

レビュー文章

排煙ただよう廃園で肺炎の少女を救う物語

ハイエンは、ひたすらマップを進む探索ゲームです。

時に回避要素があったり、簡単な迷路要素がありながらも、進めていくと物語が進んでいきます。
わき道にそれても、色々な会話があるので読んでみてはいかがでしょうか。

ハイエンの意味を知りたいあなたに。

37. ディアボロスフォビア

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 3時間30分 1.06 1.08 5時間30分 全ボス撃破(魔玉73)

制作者

プレスト☆ROA

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • シンボルエンカウントとダッシュのため、自分で戦闘をある程度調整できました。シンボルエンカウントの進入禁止エリアも考えられているように思います
  • マテリアシステムのような魔玉システムにより、色々な戦い方ができました
  • リソースの力の入れ方が凄まじく、特に自作曲は盛り上がって良かったです
  • 物語も良い感じに伏線を張っていて面白かったです。途中のアレにはやられました

気になった点

  • NPCとの会話時に、いちいち選択肢が表示されるのが煩わしかったです
    • 特別話が長いメイチェンのようなキャラには適用すべきですが、一般化しなくても良いかと思います
  • 難易度がぬるく、せっかく用意された魔玉の戦略性があまり活かせませんでした
    • エクストラボスもぬるかったです。せめて彼らくらいは、魔玉をうまく運用しないと勝てないバランスであって欲しかったです
  • 戦闘難度がぬるい割に、シンボルの量が多かったです。前半はそれでもレベルが上がるのでいいのですが、後半は割と面倒でした
    • 物語上の要請があるようなので、主人公たちが強くなるにつれ悪魔の量が減ってきたなどの理由を付けて、レベル上昇に伴い弱い地点のシンボル数を減らすといった方法が考えられます
    • もちろん全く無くすのではなく、あくまで回避が容易になるレベルまでですが

雑感

途中のあれは好みが分かれそうなんですが、筆者は大好きでした。

リソースに大分力を入れて作られたと思うんですが、戦闘バランスがやや大味なのは、RPGなのでやっぱり気になってしまいます。
最終ダンジョンに入ってから、全く魔玉の編成を変えなかったんですが、それでも追加ボスまで倒せてしまいました。贅沢な話ですが、もう少し戦略性が欲しいところでした。この辺りは、プレイヤーの好みでしょうけれど。

リソース面でも物語面でも素晴らしい中編RPGに仕上がっていると感じていたため、些細な点が気になったのでしょう。別に戦闘バランスが壊れているというわけではないです。

レビュー文章

圧倒的なリソースの暴力

ディアボロスフォビアは、やさしいRPGです。

難易度にやさしいとある通り、このゲームの難易度はかなり低いため、初心者の方でも遊べるでしょう。
しかし、戦闘システムはテンションシステムに、技が使えるようになる魔玉を4つまで装備して戦うコマンドカスタムシステムがあり、舐めてかかれるようなものではありません。
テンションをうまく維持し、有効な魔玉を集めていきましょう。

また、戦闘に歯応えを感じたい方向けに、クリア後は強敵が解放されます。様々な強敵が解放されるので、魔玉を集めながらも探してみましょう。

ただし、このゲームの特徴は、何と言っても素晴らしいまでのリソースの暴力でしょう。
グラフィックも勿論多彩で、様々なキャラクター、敵のグラフィックも魅力的です。しかしそれ以上に特筆すべきは、音楽に関する並々ならぬこだわりです。

各地で音楽を買うことができ、これをセットすると、通常戦闘曲を変えることができます。その収録曲数は70以上もあり、そのどれもが素晴らしいBGMとなって戦闘を盛り上げるでしょう。

素晴らしいリソースを身に受けられるRPGをやってみませんか?

38. 100層洞窟

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
RPG 3時間30分 1.00相当 1.00相当 100Fボスクリア

制作者

サンフライ

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 後半は融通が利き始めて、戦闘が楽しくなってきました
  • 100Fまでのマップが完成しています

気になった点

  • 中盤までお金を稼ぐのが苦痛です
    • 実質的に有効な武器や防具をそろえないと勝てないのに、その階層に至るまでのエンカウントで得たお金では到底足りません
    • 拾得金額や経験値を見直した方が良いかもしれません
  • 敵の攻撃手段の威力のばらつきがひどいです
    • 現状だと、ある攻撃手段が使われにくく、かつ連続して来ない乱数を引き当てるゲームになっています。人事尽くして天命を待ちたいわけではありません。人事尽くしたら勝ちたいところです
    • 威力の極めて高い攻撃には何らかのペナルティか、対策手段を設けてほしかったです
      • 現状でも炎耐性の防具などはありますが、先刻の金銭問題もありますし、実の所、本当にきつかったのは無属性でした
      • 例示しますとワイバーンの後半は以下の行動を持ちます
        • マジックバスター
          • 単体SP攻撃で、場合によっては脅威ですが、多くの場合は脅威ではありません
        • ウィンドカッター
          • 効果値が攻撃、精神共に200な上、2回攻撃の単体攻撃という最大の脅威です
        • カマイタチ
          • 全体に固定8x5ダメージのため脅威の一つです
        • ステルスラッシュ
          • 5回攻撃のため脅威に見えるが、効果値は50のためダメージ量は低いです。これが多く来れば勝てます
        • ヒール
          • 回復量はしょぼいです。これが多く来れば勝てます
        • ハヤブサ切り
          • そこそこの効果値ですが、防御に強いやつに届けば勝てます
        • 要するに、ウィンドカッターが攻撃要員に来てしまえば、その乱数はもはや使えません
        • また前半部分でも、ライトニングが絶対的な脅威であり、これは絶対に回避すべきであるため、ラバーリングが実質必須ですが、これを手に入れるには10Fまで戻らないといけないうえ、かなりの金額を稼ぐ必要があるため厳しいです

雑感

ひたすら潜って強化したりアイテムを入手したりするのは、らんだむダンジョンがその極致にいると個人的には思っているので、やや評定が辛くなってしまったかもしれません。

ただそれでも、運に完全に左右される戦闘というものと、長時間レベリング不要を謳いながら、そこそこの時間レベリングというか金稼ぎに費やしたのは辛かったです。ある意味間違ってはいないんですが。

しかも、後半はいろいろとバリエーションが増えるのに、実質最初の方の階層にある、連続攻撃回数が増える武器が最強というのはどうにもという気持ちがぬぐえません。
せっかく増えたバリエーションが活躍する場所があまりにも無いような気がします。

レビュー文章

最強の乱数を引き当てろ!

100層洞窟は、100階層ある洞窟を100階まで探索するゲームです。

このゲームでは、修行者のごとく黙々とダンジョンを潜っていきます。
さらに、10階層ごとには強力なボスが待ち受けており、時にはレベリングを繰り返したり、お金を稼いだりして装備を買って、ボスに打ち勝っていく流れになります。
敵の攻撃威力に大きなばらつきがあるため、良い乱数を引き当てられるかどうかは攻略の鍵となるでしょう。

洞窟をひたすら潜りたいあなたに。

参考作品

らんだむダンジョン
長編のレベルカーブの教科書みたいな作品です。60時間以上やっても難易度に理不尽さを一切感じない恐ろしい作品でもあります。
同時に技の教科書でもあり、バフデバフの教科書でもあり、何ならキャラの戦闘での位置づけの教科書でもありますし、もっと言うなら、アイテム設定の教科書でもあります
作者の次作、ざくざくアクターズもまた名作の呼び声高いのはあまりにも有名ですね

39. わらわらすぴりっつ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ぽちぽち 2時間 1.1 1.4 双方100%

制作者

すぷりー

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 最初はぽちぽちですが、徐々に自動化できるようになったりと趣が変わって面白かったです
  • 後半はやや頭をひねるもので考えられて楽しかったです
  • オプションが増えた時持ってきてくれるなど、絵の雰囲気に合ったゆるふわ感が通貫していて良かったです

気になった点

  • 精霊の設置では同じ精霊を連続して置く事が多かったので、連続設置、右クリックで設置終了という流れの方が良かったかもしれません

雑感

前作でやや作業に感ぜられた部分が全く無くなっていて、本当にわらわらできて凄いなあと感じました。

この作品はスマホゲームに移植したら一定の層に受けそうなんですが、そういった展開は考えてないんでしょうか。筆者、気になります。

レビュー文章

ぽちぽち わらわら

わらわらすぴりっつは、クリックで妖精さんを集めるゲームです。

最初の方では、妖精さんをぽちぽちと回収していくゲームになります。可愛い妖精さんをぽちぽちと拾っていき、癒されていきましょう。

そうしてポイントを稼いでいくと、今度は周りを自動回収してくれたり、周りに自動発生させてくれたりする機能が解放され、妖精さんがわらわらと出てくるようになります。
また、各ステージでのミッションを攻略すると、これらの自動回収や発生をする妖精さんを多く置けるようになるため、積極的に狙っていきましょう。

ぽちぽちして妖精さんを拾ったり、わらわら出てくる妖精さんを自動で回収したりして、徐々にステージをクリアしていくと、少しずつステージが解放されていきます。どんどんステージをクリアしていきましょう。
最後までほのぼのとぽちぽちわらわら出来ること請け合いのゲームです。

ぽちぽちしたりわらわらしたりして、妖精さんと戯れてみませんか?

参考作品

ぽちぽちすぴりっつ
作者さんが前回のウディコンに出展した作品です。

40. あなたは呪われてしまいました

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ホラー 30分 1.03 1.03 最後までクリア

制作者

アトハ

リンク

良かった点

  • この手のゲームをうまく作っており、それをホラーテイストに昇華していて面白かったです
  • 色々なパターンがあって楽しかったです

気になった点

  • 黒色の背景にかかる青文字が読みにくかったです
    • アウトラインを付けると雰囲気が損なわれてしまいそうなので、赤も青も双方読みやすい背景色にするとよさそうですが、色相の学がないため上手いことは言えません

雑感

某つぶやきで散見した情報でなんとなく中身は分かっていたんですが、実際やってみると凄かったです。
こういう類のゲームはままあれど、ウディタの機能をフルに使いつつ、うまいことホラー仕上げの物語に融合させたというのはポイントが高くなるんじゃないでしょうか。

この手のことをやっていると、CTFで遊んでいた時を思い起こすので、このゲームで楽しいと感じた方はCTFで検索検索ではないでしょうか。呪いならぬセキュリティの脆弱性を突くものです。

レビュー文章

呪いはストレージに

あなたは呪われてしまいましたは、呪いのゲームです。

このゲームの特徴を説明するにはネタバレを大いに含みそうなので、だいぶん抽象化してお送りします。
この作品では、ウディタの機能をフルに使った謎解きのようなものを体験できます。そしてその経験がそのまま、物語に作用していくという流れになります。

様々なパターンが用意されているため、短い時間の中でも、色々な操作を楽しめるでしょう。
もしかしたら頭を抱えるようなこともあるかもしれませんが、落ち着いて下さい。ヒントはそこにありますし、対象はそこにしかありません。

ウディタ製のゲームではなかなかできない斬新な体験ができること請け合いでしょう。

呪いにかかってみませんか?

時間を吸い取ってゆく41~50

41. エライザの食卓騎士

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 2時間20分 1.11 1.22 9時間 GOOD END

制作者

秋月ねこ柳

リンク

良かった点

  • 全てが真ENDに向けてチューニングされているような絶妙なバランスでした
  • 物語はシステムと融合し、最初に感じたすべての違和感を綺麗に回収していくものでした
  • 理想的なBad->Normal->Good Endの流れだったと思います

気になった点

  • シンボルエンカウントの量が多すぎます
    • せっかく草むらパズルをしていても、シンボルの移動待ち時間が長くて面倒でした
    • せめてあのルート時にだけ増えるのであれば、納得できるかもしれません
    • また、宝探しにもあまり集中できませんでした

雑感

浅学のため、筆者は秋月ねこ柳さんはパズルの名手なのかと思っていました。色々とパズル作品で楽しませてもらったという経緯もありますし、最初にやった作品が霊石重ねだったということもあります。
しかし実は色々と作られているんですね、失礼しました。

それはさておき、このゲームをやりぬいた感想がパズルだったというのは、作者さんとしては不本意なのでしょうか。
パズルといっても色々あって、例えば帝国魔導院決闘科もやりきった後の感想はパズルでした。こちらは実質パズルと言ってしまっていますが。とにかく、適切な戦術的組み合わせが、ある程度ピースをはめるような戦略性に収斂する場合はパズルという印象が強くなるのではないかと思っています。
こういうシステムとなれば、プレイヤーは脳みそをそのパズルに最適化して解くようになると思うんですよ。ゼリーのパズルとかハナノパズルでもそういう感じでした。

この作品の場合、アイテムと逃げるを除けば6種しかない攻撃手段、相手の行動パターンの把握に伴い、ピースをはめるように相手の強攻撃の直前にどう行動するかが肝になるシステムと、戦闘だけを見ても割とパズルです。
それに加えて、エンカウントを避けるための行動はもはや完全に草むらパズルなので、筆者の感想としてパズルが自然に出てきてしまったのは宜なるかなというところでした。

レビュー文章

パズルじゃないと思っていたら、いつのまにかパズルだった。な(ry

エライザの食卓騎士は、CTBチックなRPGです。

成人の儀でエライザ様という神様への供物を探して、草むらに入ったらエンカウントしたり、そこかしこにいる犬を避けながら、食材をゲットしていきいます。
また、草むらなどの模様が一定の形を形成しているところに宝箱が隠してあるため、宝探しの趣もあります。

戦闘は攻撃コマンドが待機時間を持つCTB風の戦闘システムで、例えば待機時間が9の攻撃の間に待機時間3の攻撃が3回できます。
これに加えて、最後に行動したものが敵に狙われるという特性を活かすためにも、うまく全員の行動順序を操っていくのが戦闘のカギになっていきます。
また、戦闘を極力行いたくないのであれば、非エンカウント地帯を歩くようにすればエンカウントを制限できるでしょう。

そんなこんなであるタイミングまでは、普通のCTBなRPGです。

さて。

あるタイミングを過ぎてから、このゲームの本当の戦いが始まります。そこでは、草むら一つ、ボス一つ、すべてが美しくすらあるほど計算されつくしたものであることが分かるようになっていくでしょう。
さらに、そのシステムでさえも物語へと混線していきます。

持てる力と戦略性をすべて使って、ぜひともGOOD ENDへとたどり着いてみてください。

パズル風味なCTB戦闘のRPGをやってみてはいかがでしょう。

42. Wonder Pict Land =絵本の世界で=

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
アクション 1時間30分 1.02 1.04 2時間 タイムアタック全完

制作者

サカモトトマト 他

リンク

良かった点

  • 色々なギミックがあって面白かったです
  • クレヨンを集めて絵が完成していくという発想が良かったです

気になった点

  • 一部溶岩ステージのあのギミックは役割が違うので見目を変えてほしかったです
  • 溶岩ステージで顕著ですが、一部高低差が分かりにくかったです
    • 溶岩にいる魔法使いっぽい敵には攻撃が当たりませんが、ノックバックしてそこに侵入した幽霊っぽい敵には当たるので混乱しました
  • 妖精っぽい敵は回避時にDODGEと出るので分かりやすいですが、魔法使いっぽい敵に攻撃が通らないときに、効果音以外何もなく、特に画面エフェクトが出ないので分かりにくかったです
  • 剣の当たり判定が見た目と違うのでやや戸惑いました

雑感

これは筆者のやったバージョンが悪くて、クリアまで遊びにくいなと感じながらプレイしていました。
バージョンアップ後に、タイムアタックまでやっていたら、遊びにくさは解消されて楽しめました。なので、評価が落ちているとすれば、それはバージョン間の差異も原因の一つかなと思います。

それはさておき、今作はコンセプトが絵本ということですが、絵本っぽいギミックというか、絵本であることを活かしたシステムがあまり見受けられなかったのが個人的には残念でした。前作では、マンガというコンセプトを遺憾なく発揮したギミックや演出があったのですよ。
それでもアクションとかタイムアタックが楽しいので良いのですが。

レビュー文章

絵本の世界でレッツアクション

Wonder Pict Land =絵本の世界で=は、絵本を舞台としたアクションゲームです。
作者のサカモトトマトさんは、前回のウディコンで漫画をモチーフにしたアクションである不思議のMANGAを出展された方です。
今作でも同じくアクションゲームを楽しむことができます。

この作品は、様々な特徴を持つステージを攻略していくゲームです。近距離攻撃と遠距離攻撃を駆使して敵を倒しつつ、様々なギミックを攻略していきましょう。
そんな絵本調のステージの中、物語は展開されていきます。

また、クレヨンの収集要素や、タイムアタック要素もありますので、色々とやりこむことができるでしょう。操作に慣れてきたら是非ともチャレンジしてみましょう。

絵本の世界で切ったり撃ったりしてみませんか?

参考作品

不思議のMANGA
作者さんが前回のウディコンで出展された作品です。

43. 物欲夢幻地獄

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
物欲解放 5分 1.01 1.01 完全クリア

制作者

syunta

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • そのアイデアは好きです

気になった点

  • メニュー画面は不要なので開ける必要はないかと思います
  • 最初の周回時にはあのイベントを出現させない方がより意図が伝わりそうです

雑感

アイデアは結構好きなんですが、ゲーム体験として昇華されていないという印象です。
このゲーム体験を得ることができて、しかも面白い作品ともなると筆者の灰色ではない脳みそでは思いつきませんが。

レビュー文章

物欲から解放されよう

物欲夢幻地獄は、解放されるゲームです。

お金をもらって、ひたすらマップを進むゲームなのですが、何か説明するとネタバレになるのでここまでとします。
とりあえず、お金をもらって色々なものを買って、空しくなったら話しかけてみましょう。

何かから解放されたいあなたに。

44. ウルファールライヒの栄光

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
戦略シミュレーション 21時間 1.08 1.10 ストーリークリア

制作者

黒猫チルノ

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 極めて質の高い戦略シミュレーションでした
  • ステージは色々あり、ユニットは最小限ちょうどいいレベルで揃っています。
  • 制空権を獲ったり、バランスよく生産したり、時には電撃作戦に出たりと色々と戦略的に考えられて楽しかったです
  • CPUの頭がそれなりに良かったです
  • ターリングラードの発想はありませんでした

気になった点

  • とにかく相手の思考時間が長いです
    • メガドライブの大戦略かと見まごうほど長いです。ただし、恐らくこれはどうにもならない部分かと思われます
  • 生産拠点が自陣もしくは敵陣の中心地にしかないため、補給線が伸び切ります
    • 結果、前線にひたすら部隊を送り続けるゲームになってしまいます
    • 広いマップでは、もっと工場や空港をポイント配置してほしかったです
    • もしくは、前線での数の補給のため、都市上でも部隊数の回復がなされると良かったかもしれません。現状、工場の上にいると部隊数が増えるというシステムは、その数が少ないこともあって、あまり活用できません
  • 攻撃不能時も、攻撃/待機の選択画面が出るのは煩わしかったです
  • 敵軍全滅後、占領のみを行うターンがあったのは面倒でした
    • 攻略期限の概念がない以上、クリア条件HQ占領は、HQ占領または全滅にした方が良かったかもしれません。もしくは、全滅後、ユニット生産できないことを敵側が確認したら全面降伏してくるなどでも良いかもしれません。
  • 全体の概観マップを見る機能が欲しかったです
  • 移動 -> 攻撃 -> キャンセルの際、攻撃はキャンセルできますが、その前の移動がキャンセルできないのは不便でした
    • 移動して攻撃までがワンアクションで出来るにもかかわらず、キャンセル的にここが不可分のため、度々無駄な移動をしてしまいました
  • 上限が40部隊である旨、どこかで説明した方が良いかもしれません

雑感

どこかでファミコンウォーズと言及されていましたが、筆者はメガドライブの大戦略を思い出しました。ジェネレーションギャップというやつでしょうか。新卒なので。

このゲームは色々と凄いと思っているんですが、何より凄いのは敵のCPUが結構賢いことです。あれだけの時間をかけているとはいえ、きっちり嫌な感じで破壊してくるんですよ。歩兵部隊が全滅して、泣く泣く前線に輸送ヘリで送ることになったりしまして。
マップも結構バリエーション豊かですし、ユニットも最小限ちょうどいいレベルで揃っている印象です。アレをまだクリアできていないため、艦船は少し使いきれていませんが、それでも強襲揚陸艇な使い方はできました。

ウディコンで20時間クラスの作品を出すという勇気も素晴らしいんですが、きっちり20時間遊べる作品を出してくるというのはさらに素晴らしいですよね。ただ、CPUの思考時間も考えて、手元にスマホなり漫画なりを持っておくことを個人的には推奨しておきます。あくまで推奨なのは、よそ見をしていると部隊が襲撃されて壊滅の憂き目にあう可能性もあるためです。

レビュー文章

ハイル・ウルファール!

ウルファールライヒの栄光は、濃厚な戦略シミュレーションゲームです。
作者の黒猫チルノさんは、前回のウディコンで魔法少女 FREE☆GAMECREATORに関わっていた方です。前作はRPGでしたが、今作では打って変わって骨太なSLGを出展されました。

このゲームの特徴は、その戦略シミュレーションとしての高い完成度でしょう。
成長や日数制限、シナリオ分岐のような複雑なシステムは一切合切取っ払い、ただ軍事ユニットの生産と運用に集中化されています。

ユニットは工場やHQで生産され、前線に送られます。ユニットには、都市を占領できる歩兵タイプや、陸上の雄である戦車タイプ、あるいは遠距離攻撃砲、あるいは対空部隊、あるいは偵察部隊、あるいは航空部隊、あるいは戦艦などが存在し、それらをうまく運用していくのが攻略のカギになります。
特に、歩兵部隊により都市を占領すると、ユニットを生産するための資産が増えるため、都市をどのように占領し、それを維持していくかは重要になってきます。

そして、プレイヤーを相手取る敵の思考ルーチンもつわものです。
航空部隊は対空砲で撃ち落とされ、戦車や歩兵は遠距離砲台のカモとなり、戦車部隊が突破を図ってきます。
戦況の2手3手先を考え、前線ではバランスよくユニットを配置しなくては勝利はおぼつかないでしょう。筆者としては、制空権を握ることを強くお勧めしておきます。
なお、その思考ルーチンに相応しく、敵の思考時間はメガドライブ版大戦略を彷彿とさせるので、傍らに漫画などを置いておくと良いかもしれません。

さらに、それらを彩る軍事的な物語も見逃してはいけないでしょう。サンプルゲームの本歌取りという趣があります。サンプルゲームをやっている方ならば、にやりとできる場面もあるのではないでしょうか。

本格的な戦略シミュレーションを楽しんではみませんか?

45. そうだ脱出しよう

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
探索 1分 1.00 1.01 完全クリア

制作者

natsuo

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • はずれの代わりに色々文章が入って良かったです

気になった点

  • 鍵がなくても外に出られてしまいます
    • 可変データベースを確認すればプレイヤーが持ってるアイテムの個数を見ることができるので、それを使って分岐すれば実装できます
  • ゲームデータをひとまとめに圧縮する機能を使ってください
    • ファイルから、ゲームデータの作成を選んでください

雑感

多分まだウディタを使いこなせていないのかなと思っています。鍵がなくても外に出られるのは、アイテムの個数チェック方法を知らないためだと思いますし。

レビュー文章

鍵なんて飾りです

そうだ脱出しようは、誰でもできる簡単ゲームです。

マップのどこかにある鍵を見つけて、脱出できればクリアとなります。
外れの箇所を探すと、色々なセリフが出てくることでしょう。

脱出したいあなたに。

46. 出口を探そう!

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路 4分 1.00 1.01 完全クリア

制作者

yugo

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 迷路はシンプルで、理不尽なほど広くはありません

気になった点

  • 急に決定キー遷移になったり、聞かされていないペナルティがあったりと配慮がありません
  • ゲームデータをひとまとめに圧縮する機能を使ってください
    • ファイルから、ゲームデータの作成を選んでください

雑感

筆者が迷路を好きでないことが祟ったシリーズです。
ウディコンにわか勢なのですが、毎年迷路シリーズが良く出るイメージがあるんですが、これはウディタに迷路自動生成プログラムが付いている功罪なのではといつも思っています。

レビュー文章

出口を見つける簡単ゲーム

出口を探そう!は、出口を見つけるゲームです。

様々な所に出口が隠されているため、それを見つけるのがゲームの趣旨となっています。

出口を見つけたいあなたに。

47. 狩る狩るガールTV

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクション 2時間30分 1.03 1.17 2時間50分

制作者

Dot蜥蜴

リンク

良かった点

  • ハイスピードなアクションで楽しめました
  • 回転ジャンプを上手いこと使えると気持ち良いです
  • ストーリーはコミカルかつアクションに合ったスピーディーな展開で面白かったです

気になった点

  • ジャンプがいくらか滑らかに感じません
    • ハイスピードアクションとの兼ね合いが難しいですが、重力加速度みを感じません。主に最高到達点近辺での上昇から下降の速度の切り代わりに違和感を感じます

雑感

これはぜひとも最新バージョンで遊んでほしい作品です。
何故にそれを強調するかといえば、筆者がクリアしたバージョンは当たり判定がシビアだったんですよ。コイン取ったり、攻撃するにも直感的に当たっていそうでも当たっていないんです。
やはりアクションの当たり判定は、それ自体よりも気持ち多めに広くしておかないと、動いていく中で直感的な当たりとゲーム上の当たりが一致しないのでしょう。

最新バージョンの方では、回転ジャンプや攻撃を使って、ステージを縦横無尽に駆け回る楽しさがあります。しっかりコインも取れますし、敵も倒せます。慣れれば爽快感溢れるアクションになるのではないでしょうか。

ただボスだけは、爽快感はあるんですが、もっとダメージを受けたら無敵時間付きで動いてほしかったところです。サシで撃ち合えば勝ててしまうんですよ。まあ好みの問題ですが。

レビュー文章

ハイスピード高難度アクション!

狩る狩るガールTVは、高難易度のステージクリア型アクションゲームです。
作者のDot蜥蜴さんは、前回のウディコンで腹が減っては勇者はできぬというアクションRPGを出展された方です。今作では、さらにアクションに特化させたゲームを仕上げてきました。

このゲームには、攻撃とジャンプのほかに、回転アクションというPC原人を彷彿とさせるアクションが存在します。
回転アクションは、地面にいるときに斜め上に飛び上がったり、空中にいるときに斜め下に降りて行ったり、壁に反射したりと様々な動きをしていきます。この癖のあるアクションを使いこなせるかどうかが攻略のカギになっていくでしょう。

また、アクションが苦手という方も、クリアしていくうちに自身を強化できるので心配ありません。残機を増やしたり、攻撃を強化したりしていけば、きっとクリアできるはずです。

加えて、前作と同様スピーディーな物語も魅力の一つでしょう。Youtuberっぽいコミカルな物語になっています。合間に挟まれるあるイベントも良い清涼剤になることでしょう。

高難度なアクションゲームを楽しんではみませんか?

48. フロースラントの魔法屋さん

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
経営シミュレーション 3時間 1.01 1.1.1 残金104G レベル90 親友なし

制作者

ud

リンク

良かった点

  • 常にギリギリな資金繰りをする苦学生のお気持ちになれて楽しかったです
  • 操作性はシンプルで、余計な画面遷移もなかったので集中してできました
  • 水彩画調のキャラ絵が魅力的で、冒険者に愛着が湧きました
    • おかげで友情リソースを使いそびれて最初のプレイでは落第しました

気になった点

  • 個人的には、ローズマリー先生の有難いお言葉はTipsという形で、店番中や調合中に表示すると良いかと思いました。
    • 全くもってアクセスは悪くありませんが、意識的に見に行く必要があるため、どういった内容があるのかの概要くらいは示すと見に行く動機になるのかなと愚考する次第です

雑感

筆者は商人にあまりお金を流さなかったせいで、全体の通貨量が増加しなかったこともあって、かなりカツカツになってしまいました。
例の最終アイテムが作れなかった要因はそこにあると思っているので、次こそは作りたいですね。後、親友が欲しいです。

それはそれとして、2年目で完成させている方はどういう能力を持っているんですか。ギリギリだった身としては、とても信じられないんですが。

レビューとしては、ちょっと説明しすぎたきらいがあります。一言で言えば、リソース管理超楽しいとう感じです。
説明についても、筆者よりわかりやすい説明がゲーム内チュートリアルで見れるので、そちらをご参照ください。

レビュー文章

友情はリソース。良いね?

フロースラントの魔法屋さんは、お店を経営するシミュレーションです。
作者のudさんは、第6回のウディコンでロードライト・フェイスを出展された方でした。こちらはノンフィールドRPGですが、リソース管理という観点からみればどちらも変わらぬ面白さを持っています。

このゲームの特徴は、素晴らしいまでのリソース管理の妙です。
プレイヤーは、家賃と定期試験に怯えつつ、素材を使ってアイテムを錬成して売って稼いでいく必要があります。

アイテムを錬成するのに必要な素材は、冒険者にお金を払って取ってきてもらう必要があります。
また、こうして冒険者にお金を払っておくと、そのお金を使ってアイテムを高めに買い取ってくれることもあります。金は天下を回るということでしょう。

しかし、こうしてアイテムを錬成し、稼ぐだけでは定期試験を乗り越えられません。
定期試験を乗り越えるには、新しいアイテムを錬成する必要があるからです。そのためには、ちょっとお高めのレシピを買い、新たな素材を手に入れる必要があります。

定期試験前になっても、お金が足りず素材を集められないのであれば、最終手段に出るしかありません。
冒険者に派遣を依頼したり値切りを受け入れることで手に入る友好度を犠牲にして、法外な値段で売りつけたり、半額の値段で素材を取りに行ってもらったりしましょう。友情は大切なリソースです。

このような自転車操業じみた経営をこなし、何とか卒業の年を迎えることができた時の達成感はすさまじいものがあります。

なお、初心者の方向けに簡単なモードも用意されてますので、最初はそれで慣れてみても良いかもしれません。
ただ、あくまでもこのゲームの神髄は初期のデフォルト、すなわちハードモードに存在するであろうことは疑い得ないでしょう。

余談ですが、2年目くらいに最高状態に持っていける方もいますので、リソース管理が得意な方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

是非ともプレイして、リソース管理の厳しさを味わっていただきたいです。

参考作品

ロードライト・フェイス
作者さんが第6回のウディコンで出された作品です。秀逸なリソース管理が光るノンフィールドRPGになります。

49. パティシエになるのだ!

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ケーキ制作販売 30分 1.05 1.11 Sランク優勝

制作者

ねち

リンク

Google Driveに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 作ったケーキによってグラフィックが変わり、ケーキを作る良い動機になりました
  • オートセーブの配慮がかなり行き届いています

気になった点

  • コンテストの判定が大味です。このため店売りの意義があまりありません
    • 素材を集めまくり、パンでバフをかければ良いので、流行などのシステムがあまり機能していません
    • 筆者がクリアしたバージョンは店売りが0Gになるものだったため、ほぼコンテストでしか稼ぎませんでしたが、それでもクリアできました
    • 素材の強化上限を取り入れる、流行倍率を付ける、店売りで伸びるパラメータを強化する、店売りで情報が手に入り、特殊なコンテストや素材が解放されるなどの方法が考えられます

雑感

私がやったバージョンだと、店売り不可能、レシピ高めだったので、初期レシピに素材マシマシでクリアしていました。その後、レシピ買い込んで色々とケーキを作っていたので、完全に順番が違いますね。

ひっしゃのかんがえたさいきょうのケーキは、抹茶ドーナツにあんこのせてゴマ付けるのが好きですね。別に強いというわけではなく、好きというだけですが。

レビュー文章

ケーキを作って目指せコンテスト優勝

パティシエになるのだ!は、パティシエになるゲームです。

このゲームの特徴は、実にいろいろなケーキを作ることができ、しかもそれがグラフィックとして現れることでしょう。

ゲームの流れとしては、外に出て素材を集めたり、レシピを買ったりしてケーキの材料をそろえ、それを使ってケーキを作るというものになります。
作ったケーキは店頭で売ることも、コンテストに出すこともできます。こうして得られたお金を使って、新たなレシピを買ったり、特殊な効果を持つ飯を食べたり、ケーキを作ったりできます。

ケーキの良さは素材の量に比例するため、素材を集めれば集める程コンテストで勝ちやすくなります。
また、その月の流行などもあるので、流行に合わせたケーキを作るのも良いでしょう。

素材やレシピがそろってくれば、色々なケーキを作ることができます。
ケーキはレシピ、ベースとする素材などで様々なグラフィックに変化していくため、見た目が良い組み合わせを見つけるのも楽しいでしょう。

色々なケーキを作ってみませんか?

50. レガシアの洞窟

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 7時間 1.20 1.23 11時間 最強撃破

制作者

ぽんぺい

リンク

良かった点

  • オートマッピングは甘えとばかりのループダンジョンを手書きマップで攻略していくのは楽しかったです
  • 深い階層にすぐに行けるルートが存在するため、繰り返し潜るのが楽になっています

気になった点

  • 敵が7体出てきたときに逃げられるかどうか、に左右される印象を受けました
    • 範囲魔法なしでは(場合によってはありでも)探索階層の敵7体はHP満タンでも確定全滅案件のため、逃げる一択なのですが、これが3回失敗すると間違いなく全滅します
    • 徐々に削られて挙句全滅ならば納得できますが、ほぼ運に依存するこの形式だと理不尽な印象を受けます
    • 敵の上限数を5体(HP満タンなら運が悪くなければギリ撃破可能)にする、確定逃走アイテムを売る、多数出てくる敵は単体の強さが低いものにするなどした方が良かったかもしれません
  • 最強は単純に最強過ぎませんか

雑感

手動マッピングが辛いような楽しいような不思議な体験をしました。
筆者は方眼紙を装備できなかったので、目方で地図を付けていましたが、まあ厳しいです。ちょいちょい明らかに無理のある通路のつなげ方をしたり、ループしているのに気付かないで埋めていたりしていました。

おかげで全アイテムきっちり取りきって変なバグも見つけられました。なお、この変なバグは修正されているのでご安心を。
ただ、それでさえも厳しい彼奴等を倒すのは流石に骨が折れました。

レビュー文章

オートマッピングは甘え

レガシアの洞窟は、洞窟で迷子になって全滅におびえるRPGです。

このゲームの特徴は、まさに洞窟で迷子になって全滅におびえることにあります。
最初に酒場でメンバーをそろえて、いざ洞窟に潜ると、そこは数歩先が見えない闇の中です。進んでいくと、色々アイテムを見つけたり、階段を見つけたり、扉を見つけたりするでしょう。

しかし、進むにつれて、今自分がどこにいるのか分からなくなります。そうなると、適当に彷徨って階段を見つけるほかありません。
このゲームにはオートマッピングなどというゆとりの産物はありません。普通の通路も、部屋も、たいまつで照らされる隠し通路も、全て自力でマッピングしていく必要があります。
その広大かつループするマップを脳内マッピングするのは無謀なので、おとなしく手動マッピングしていきましょう。リアル世界で方眼紙を装備できると捗りそうですね。

そうしてマッピングしていっても、この洞窟は油断なりません。唐突にエンカウントする敵の群れに、一気にやられてしまう可能性があるためです。
どこまでマップを探索し、どこで探索を切り上げるか。あとちょっとが命取りかもしれません。

全滅におびえつつも、洞窟を手動マッピングで探索してみてはいかがでしょうか。

エントリー滑り込み勢はレベルも高い51~60

51. ドラゴンナイト伝説

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
? 2分 1.0相当 1.0相当 6160

制作者

粉粉粉粉粉

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • コンテストの出オチとしてはトップレベルでした
  • 最初に困惑している最中は遅く、徐々に早くなるので初見でも対応が利きます

気になった点

  • 特にありません

雑感

The 出オチとでも申せましょうか。
ダウンロードして、プレイして、一笑い出来て、さっさと次に行ける理想的な出オチです。

まさかの選外になりそうです。

レビュー文章

トップレベルの出オチ

ドラゴンナイト伝説は、アクションゲーム?なものです。

今コンテストのトップレベルの出オチにして、レビュー不可能な作品なので、とりあえずプレイする以外にこのゲームの内容を知る手立てはありません。

一応、最初は遅く、徐々に早くなる配慮はあるので、初見でもきっと何とかなることでしょう。

気になる方はプレイしてみてください。

52. key&wolfarl

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
脱出 13分 1.11 1.11 完全クリア

制作者

tento

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • ウディタの問題という着眼点が面白いです
  • ヒントがある程度用意されていました

気になった点

  • セーブポイントが一か所のため、手間を感じました
  • やや水を抜く時間が長く感じました

雑感

コンテスト期間中に急造でこれを作れるのは凄いなと思いました。ウディタが分からない人向けに多少なりともヒントも用意してありましたし。

レビュー文章

ウディタ製作者なら分かるよね?

key&wolfarlは、ややクイズ要素のある脱出ゲームです。

ウディコン終了後に完成させればいいやと考えた主人公が、ウディタ界のドンことウルファールに拉致監禁されるお話です。
途中途中で差し挟まれるウディタな問題や、ギミックを解いて何とか脱出する流れになっています。

ウディタの問題は、ウディタで製作をしている方なら大体わかるでしょう。筆者は一問だけ全く分かりませんでしたが、そういう場合でも作中にヒントがありますし、何ならグーグル教に入信すれば教えてくれます。

ウディタの問題を解いて脱出してはみませんか?

53. コルンの赤い真珠

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションRPG 20分 0.10.01 0.10.05 1章クリア

制作者

学業院中学校科学部

リンク

良かった点

  • アクションRPGとして悠遠物語ライクに仕上がっています

気になった点

  • ステータスUIがメニューの上に来ています
  • 物語がファルシのルシがコクーンでパージしています。せめて発話者が誰なのか明記してほしいです
  • NPCがこちらを向いたり、向かなかったりします
  • マップ間移動システムが、遷移はできないが移動はできるので遷移可能地点を探すのが面倒です
  • アクションRPGの出来が他のイベントの出来と釣り合っていません
    • アクションRPG以外の部分に注力できるならば、した方がリッチになるかもしれません

雑感

厳しい言い方をすれば悠遠物語劣化版ですが、まだまだ途中の作品だそうですので、もっと遊びやすく面白くなっていくのでしょう。

レビュー文章

発展途上ゲーム

コルンの赤い真珠は、悠遠物語ライクなアクションRPGです。

まだ未完成ということで第一章しか遊べませんので、ゲーム内容を断定はできません。
少なくともプレイした段階では、ダンジョンで攻撃を駆使してボスを倒すというゲームになります。また、どうやら色々とアイテムも拾えるようです。
今後どのようになっていくのかは開発者の方次第でしょう。

アクションRPGをやりたいあなたに。

参考作品

悠遠物語
言わずと知れた名作ですね。

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
迷路 10分 1.10 1.20 全レベル & チャレンジクリア

制作者

ゆーた

リンク

良かった点

  • 毎回迷路が生成されるのでそれを攻略する楽しみがあります

気になった点

  • レベル3ともなると、攻略不能の面が発生します
    • ただし、チャレンジモードや再プレイで再生成可能なことである程度リカバリーはされています
    • 夕一の動作判定が不明なので何とも言えませんが、ダイクストラかA*で最短距離をはじき出し、その最短距離+αだけは夕一も生き残るように努力するなどで、どうにかならないでしょうか

雑感

自動迷路生成は面白かったです。どうせなら、ルート検証とかしてほしかったところですが、1日で作ったというのであれば仕様がないですよね。
筆者としても、ウディタでA*はあまりやりたくはないですし。
現実的に考えて、高々有限数が決め打ちできそうですし、通常変数を使えば速度は確保できそうですね。実質的な1次元配列を2次元配列に見立てて、情報の引き出しをコルーチン化…はしない方が速度が担保できそうですのでそのままにして、ひたすら計算すればいけそうです。
ポインタの再現がやや面倒そうですが、まあそこは座標をうまいこと整数に割り当てればどうにかなりますかね。
今、適当に考えたものなので、合ってるかはわかりませんが。

レビュー文章

自動生成の迷路から夕一を探し出す

cave searchは、迷路にいる夕一を探し出すゲームです。

毎回自動生成される迷路では、夕一は歩くはしから足元を壊していくため、早く見つけないと自分であけた穴に落ちてしまいます。
場合によっては不可能な面もありますが、クリアが確認されたチャレンジモードで遊べばその心配もありません。

迷路で夕一を探したいあなたに。

55. メツァルナ

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
アクション & パズル 2時間30分 1.00 1.09 3時間30分 ストーリークリア(1.09で再度クリア)

制作者

フォジョリン

リンク

アップローダに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • 圧倒的な完成度でした
  • アクションが得意な人はアクションに、パズルができる人はパズルにもと、各々得意分野で戦えるので楽しいです
  • パズルにアルカナシステムが加わって、さらに奥行きが増しました
  • アクション、アニメーション、イベント時の演出と、グラフィックが凄まじいです
  • 操作性はやや複雑ですが、移動はマウス、攻撃はキーと考えておけば役割分担されているため、然程迷いません
  • ゴテゴテしているのにごちゃっとしていないUIにはセンスを感じます
  • 個人的にはバージョンアップ後の物語の方が好きです

気になった点

  • 10の看板の意味が良くわかりませんでした
    • その上領域を通るとトゲ発生のようですが、そのことと10の連関性が分からずじまいでした
    • コメントにて速度制限の意味を持つとご指摘いただきました。筆者の理解力が足りず、不適切な文章を載せてしまい申し訳ありませんでした

雑感

この作品はやっている間に一つ勘違いしたことに気づいたので、昨年に行っけーしてウディコンの評定を書き換えたくなりました。
前作でメタネタが世界観に合わないだのと不遜にものたまったわけですが、これはファンタジーではなくて現実にアクセント加えた世界観だったんですね。膝を打った後しばらく後悔に悶えていました。

もう一つ私事になりますが、昨年の時は楽しかったんですけど、同時にだいぶ厳しいなあと思いつつパズルをやっていました。リズムとパズル双方の能力が求められ、筆者のプレイヤーレベルが全く到達できてなかったからだと思っています。それでも楽しかったので凄いですね。

今年は、アクションとパズルどちらでも攻撃手段になり得て、しかもどちらも使えるとより良いという個人的には最高のバランスになっていました。パズルできなくてもアクションでゴリ押せば良いんですよね。曲解ですが。
個人的には空中で華麗に回避しながら攻撃を加えていくのが好きです。

レビュー文章

圧倒的完成度のアクション & パズル

メツァルナは、メトロイドヴァニアチックのアクションRPGであり、かつパズルも含む作品です。
作者のフォジョリンさんは、前回のウディコンで邪策の枷を出展された方です。ウディタで音ゲーとパズルを極めて高い完成度で作り上げ、しかもそれをゲームとして高いレベルにまで昇華している作品でしたが、今作ではさらにそのパズルがパワーアップして導入されています。

このゲームの特徴となるのは、もはやフリーゲームの域を超えた圧倒的なグラフィックと、類稀なる高い技術力に裏打ちされた完成度の高いアクションとパズルでしょう。

アクションの面では、キーボードとマウスを使った探索要素のあるものに仕上がっています。
敵との戦闘では、無敵時間を持つ攻撃手段をうまく活用していき、時には敵の懐に飛び込むような戦い方を要求されます。
さらに、それらの全てのアクションが多彩なグラフィックで彩られています。

アクションがやや苦手でボスに勝てないという方でも、パズルを使えば勝機は見えます。
前作から引き継いだこのパズルは、アルカナシステムや色の追加と巨大化により、よりパワーアップしています。
色を合わせて星座の形を作ると役となり、さらに追加時間で別の役を作って連鎖することもできるこのシステムは、使いこなせれば強力な武器になるでしょう。
しかし、筆者のようにパズルが苦手な方ならば、それはそれでアクションでゴリ押すこともできます。

アクションが苦手な方はパズル、パズルが苦手な方はアクションと、プレイヤーが得意な方で挑むことができます。もちろん、双方とも得意な方はさらに楽しむことができるでしょう。

極めて高いレベルに昇華されたアクションとパズルを楽しんでみてはいかがでしょうか。

56. 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
転生育成シミュレーション 2時間30分 1.13 1.73 6時間30分(5時間で全ENDクリア) 全ENDクリア(1.73で再度一つのENDに到達)

制作者

北街

リンク

良かった点

  • 圧倒的なセンテンスの量でした
  • 強くならなくても、あるいは強くなりすぎても難しいという面白いゲームシステムでした。プレイサイクルにメリハリを与えていました
  • 強くなりすぎて、それでも強者を求めて彷徨うのは不思議な気分でした
  • 様々な合成を活かせるようになるとプレイの幅も、戦略も広がっていくのが楽しかったです

気になった点

  • アイテムの連続使用の時に、効果音分のディレイが入ります
    • あまりディレイをなくすと、使う気のないアイテムまで使う可能性があるため、残り1つでない限りはディレイなしにするなどの方法が考えられます

雑感

既に世界観が好きなのは分かっていたので、もはやあの感じを見に行くために安定板が出る前にフライングでプレイしたんですが、やっぱり良かったです。語彙力が死ぬくらいには。というか自分の語彙力に自信が持てなくなるくらいには。

それで全部クリアし終わった後に、バージョンが凄まじく上がっているのを見たので再度プレイしたんですが、その本質が変わっていないのには驚きました。これだけバージョンアップを重ねれば、最初の面影が無くなっているかと思っていたんですが、むしろ輪郭がくっきりした感じです。
某つぶやきで精神削られていてめがみの神殿行った方がよさそうな感じだったのは、個人的にずっと心配していたんですが、ゲームの方は揺らがないですね。

ちなみに、個人的にはオーガ系転生時のセリフが結構好きだったりします。皆さんも、好きな転生先のセリフとかを見つけてみるのも良いかもしれませんね。

本当に体調にお気をつけてご自愛いただきつつ、次の作品を可及的速やかにお願いしたい方です。

レビュー文章

獣の大地は過酷なところだ

君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。は、転生を繰り返して強くなる育成シミュレーションです。
作者の北街さんは、前回のウディコンで架空共生層アウターハッシュ・ワンを出展された方です。その作品の魅力の一つでもある圧倒的なセンテンス量が、この作品でも遺憾なく発揮されています。

このゲームの基本的な流れは、少しずつ強くなりながら、寿命が来る前に戦闘で華々しく散り、そして転生して再び強くなる、というものです。
このシステムが非常に面白いです。まずは寿命が来るまで、ひたすら研鑽してアイテムを集め、己を強くしていきます。しかし、寿命間際になると、自分を倒してくれる強者を求めて戦いを求めるようになります。

そして、強くなればなるほど、研鑽もアイテム集めもしやすくなっていくのですが、同時に誰も自分を倒せなくなっていきます。つまり、自分を倒してくれる誰かを求めて彷徨う強者の無常を感じることができるというわけです。

また、転生には何も強さだけが求められるわけではありません。転生のツリーに沿うことや、人を襲って魂をたくさん集める必要や、あるいは支配者になる必要があることもあります。
そうして研鑽し、倒され、幾度も転生を繰り返し、いつかは空を渡り地に響く、おおきなものになることを夢見るのです。

ある魔物生ではひたすら研鑽を積むのもいいでしょうし、またある魔物生ではひたすら人を襲うのもありでしょう。寿命間際まで40年間人を狩り続ける魔物生もまた乙なものです。

そして、そういったシステムを下支えする圧倒的なセンテンス量も見逃せません。
攻略のヒントから、世界観をにおわせる発言、あるいはぶるぶるぽよよーんから転生していった魔物のつぶやきから、アイテムの説明文まで。
その圧倒的なセンテンス量に浸りきりながら、ひたすら転生を繰り返していきましょう。

スライムに転生するだけではつまらないではないですか。
スライムからいつか、空を渡り地に響く、おおきなものになってはみませんか?

参考作品

架空共生層アウターハッシュ・ワン
前回のウディコンで出展された作品です。この方の描く世界観は本当に独特で好きですね。

57. エウレカ・クラン

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノンフィールドRPG 3時間30分 1.09 1.13 男ノーマルクリア

制作者

カザ&ソロー

リンク

良かった点

  • 使う技、アイテムほど出やすくなるという斬新なシステムでした。アイテム使用にまで思い切ったのは面白かったです
  • 先のシステムに加え、ジャストキルとオーバーキルのおかげで普通の戦闘でも考えながら楽しめました
  • オートカーソル移動のおかげで、カーソル移動の多いゲームですが快適にプレイできました
  • ADVパートの絵は綺麗で、物語も良かったです

気になった点

  • 結構頻度良く技を覚えるため、技を把握するのが厳しかったです
    • 新しい技を使う楽しみという意味では良いのですが、4人分もあると中々把握に手間取りました
  • アイテム売買の品数が中盤以降増えますが、1画面上に存在する量が少ないため、スクロールが手間でした
    • これは筆者環境がタッチパッドで、ウディタのスクロールに致命的バグを抱えている所為もあるので一概には言えません

雑感

これはもう、斬新さを遊びやすさでラッピングするというかなり高度な技を事も無げにやってしまっている作品です。

斬新さと遊びやすさは割と対になる関係で、斬新すぎると馴染みがないから遊びにくいということが往々にしてあるんですよね。なので、斬新に見えるものが、実は馴染みのあるいくつかのものの融合で出来ていたりするわけですが。

しかしこの作品は色々なシステムをこれでもかと詰め込みつつ、それをプレイヤーができるだけ遊びやすいような配慮で包んだピザまんみたいなものです。比喩表現、もう少しうまい表現がありそうなので教えてください、偉い人。

魅力を説明するときに、どこを説明するべきなのか迷うという点ではレビューが厳しかったですね。
ランダム性を調整するシステムは目玉だと思うんですが、オーバーキル、ジャストキルの楽しさもありますし、うまいこと行動順を操っていく面白さもありますし。
全部語っておかないと、それぞれ刺さる人に伝わらないかもしれませんので。

レビュー文章

確率を調整して目指せエウレカの地

エウレカ・クランは、様々なシステムが織り込まれたノンフィールドRPGです。

このゲームの特徴は様々な要素がハイブリッドに融合されていることでしょう。

まず特筆すべきは、使った技ほど次から出やすくなるという戦闘システムです。
戦闘中は、ターン毎にいくつかの技が使用可能なものとして出現します。そして、ここに選ばれる確率として、これまで何回使ったかということで重みづけされる確率が用いられます。
例えば、普段から十文字剣を使いまくっていると、十文字剣はよく使用可能な技として出現します。反対に、普段から回復アイテムをまるで使わないと、使用可能な技として回復アイテムがまるで出てこなくなります。
このシステムが普段の一つ一つの技の使用にも気を使うバランスを生み出しているのです。

加えて、敵の残りHPをなるべくオーバーしないように倒すとレアアイテムドロップが変化するジャストキルと、逆になるべくオーバーさせて倒すと経験値が増えるオーバーキルの二つのシステムが存在します。
このシステムにより、普段の雑魚敵でさえ、どちらで倒すのかを考える必要があるでしょう。

さらに、技には行動順に依存して効果値が変わるという特性が存在します。
行動順は技などで大きく変化しますので、ボス戦などでは戦略的に、しかしあくまでも確率的に技を使っていく必要があります。

このような盛りだくさんの戦闘システムに加えて、ADVパートでは綺麗な絵で目パチ口パクのアニメーションまで演出されています。
勿論、物語もまたややコミカル寄りながら、きちんとシリアスな面はシリアスに抑える素晴らしいものとなっています。

とにかく様々なシステムが織り込まれ、それらが綺麗に融合された実験作であり完成作でもあるような作品に仕上がっています。

普段の戦闘から色々と考えながら、その場の最適戦略を生み出していき、最後には物語も楽しんでいってみてはどうでしょうか。

58. 退廃芯所

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
ノンフィールドRPG 50分 1.1.0 1.3.0 完全クリア

制作者

まいなーそふと

リンク

Drop Boxに直リンクで申し訳ありません。

良かった点

  • アイテムの取捨選択をしつつ、シビアな戦いをしていくのが面白いです
  • ダメージを与えると敵グラフィックが変わるといった細かい演出がありました

気になった点

  • ラスボスが異様に強いです
    • 他の雑魚をワンキルするレベルの強さでも下手したら敵わないバランスでした
    • あそこでレベル上げるというコンセプトは分かりますが、これではまともにやれば相当戻らないと到達できず、必然レベル上げを強要される形になっています
    • ラスボスの強さを幾分か抑えるか、各ステージの最後にボスを置いて少しずつ強くなってい行くようにしてほしかったです
  • 死に戻りのたびにステ振りをやり直すのは面倒なので、ステは引き継ぎにして欲しかったです

雑感

結構シビア目な戦闘は面白かったですし、アイテムの取捨選択も良かったです。
正直もう少しボリュームが欲しかったのと、最後のボスをせめて理不尽でないレベルにまで抑えていただければ、ゲームとしての印象は大分違うかと思います。

レビュー文章

ひたすら研鑽するノンフィールドRPG

退廃芯所は、一本道のノンフィールドRPGです。

このゲームは、一本道をひたすら進みながら、拾ったアイテムを取捨選択しつつ、レベルを上げてステータスを割り振っていくオーソドックスな作りになっています。
敵はそこそこ強いので、常にシビアな戦いになることでしょう。
そうして研鑽して辿り着くボスとは、想像を絶する戦いを繰り広げることになるでしょう。

ひたすら研鑽してボスに打ち克ってみませんか?

59. 花まるプリンセス

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver 最終プレイ時間 クリア状況
RPG 1時間 1.10 1.10 1時間30分 隠しボス撃破

制作者

とんすけ

リンク

良かった点

  • 戦闘バランスが凄まじくギリギリで楽しかったです
  • 戦闘やミニゲームが適度に挟まって飽きさせません
  • 物語はシンプルな王道展開で面白かったです

気になった点

  • おにぎりイベントは何度もやることが前提のため、10日間手伝う(10回分回す)といった一括コマンドが欲しかったです
    • と思っていたら、どうやらおにぎり20連ガチャが追加されたようです。仕事が早いですね。

雑感

これはガビガビのスクショと比べて、ゲームの中身が驚くほどまともでした。提出期限ぎりぎりでスクショを提出してミスったんでしょうか。
ともあれ、物語も良くて、戦闘も楽しくて、凄いよく出来ているなあという印象が強かったです。

というかこれ難易度低めらしいんですけど、筆者があれだけぎりぎりの戦いになったのはバージョンのせいなのか、レベルアップを嫌ったせいなのか、どちらなんでしょう。

レビュー文章

王道アイドルRPG

花まるプリンセスは、アイドルを目指すRPGです。

アイドルとRPGが結びつかないとい方もいらっしゃると思いますので説明しますと、踊りや笑顔でバフと回復をかけて、歌で相手の心を揺さぶってダメージを与えるという至ってシンプルなRPGになっています。
この戦闘バランスが実に絶妙で、勝つか負けるかのギリギリの勝負が楽しめます。

また、ストーリーは王道的なアイドル展開で、戦闘のギリギリの高揚感も相まって楽しめることでしょう。加えて、所々のミニゲームが良い清涼剤になっています。

アイドルを目指してみてはいかがでしょうか。

60. Promises of Sacrifice

ジャンル クリア時間 クリアVer 確認Ver クリア状況
アクションRPG 1時間 1.1.1 1.1.1 完全クリア

制作者

ミナミバショウ

リンク

良かった点

  • アクションの出来が良かったです
  • ストーリーはラストに向かって腑に落ちていく展開でした
  • ラスボスの攻撃パターンが好きです

気になった点

  • アクションが単調です
    • 特殊なアクションはなく移動と攻撃しか存在せず、パズル要素もないため、中盤以降はだれてきます。物語の展開もないため猶更でした
    • ストーリーのフレーバーレベルでの描画や、アクションにメリハリをつける要素として特殊技などが欲しかったです
  • キーボードとマウスの二つを使うFPS的な操作性のため、やりにくかったです
    • 前述のとおり、移動と攻撃のみのため、このシステムにしたメリットがあまり見受けられません。強いて言えば、アクションの方向をマウスで定められますが、この恩恵を受ける場面があまりありません
    • アローキーで操作したかったという思いがあります

雑感

ボス戦闘が結構楽しかったです。色々な攻撃パターンがありますし、結構ギリギリの戦いがスリリングだったりします。
ただ、それに比して雑魚との戦いの作業感が強いんですよね。いっそのこと、ボスラッシュとかでやりたかったくらいです。

レビュー文章

サクサクアクション

Promises of Sacrificeは、マウスとキーボードを使うアクションRPGです。
作者のミナミバショウさんは、前回のウディコンで魔導銃士ジュノと囚われの姫君と±ZEROのシステムやステージ作成に携わっていた方です。

このゲームは、よりアクション性が追及された作品になります。
武器を持ち替えつつ、ダンジョンを駆け巡って切り結んでいき、最終階層のボスを倒すというのが、一連の流れになっています。
ボスは結構強く、歯ごたえのある戦いが楽しめます。

また、アクションが苦手な方でも、RPG要素としてレベルアップがあるため、続けていけばボスに勝てるようになっていくでしょう。

サクサクとアクションを楽しみませんか?

おまけ

前回の反省

前回も全作品をプレイし、ほぼクリアしてレビューを書かせていただきましたが、いくつか反省すべき点がありました。

  1. 悪い点などとまるで客観性があるかのような記述をしていました
    • あくまで1プレイヤーが感じたことなので、気になった点に改めました
  2. クリア時のバージョンを明記していませんでした
    • バージョンによって操作性も中身もだいぶ違うことがあるのがウディコンの特徴です。昨年でいえば、ラピッドスティールやアウターハッシュ・ワンなどが該当します。これらの作品において、筆者がクリアした時のバージョンを明記していなかったのは手落ちでした
  3. コメント送信確認時のバージョンを明記していませんでした
    • 評価コメントを書く時は、主に欠点とした部分が解消されているかを確認するために、最新バージョンで確認を取っています。同様に、その時のバージョンも書くべきでした。
  4. ゲームのリンクを張っていませんでした
    • ゲーム本体へのアクセス手段を確保すべきでした
  5. 全作品クリアできませんでした
    • リトルナイトがどうしてもクリアできませんでした。ひとえにプレイヤースキルが低かったためです。
  6. 評価軸を明示していませんでした
    • 得点を開示するならば、どうしてその得点にしたのかも併せて開示するべきでした

今年のレビューでは以上のようなことがないように尽力致しました。

個人的得点

評定基準

公平性の確保のため、評定基準を説明させていただきます。興味の無い方は、読み飛ばしてください。

得点を付ける際は、割と完成度を意識して付けています。
物語性にせよ、斬新さにせよ、これは萌芽かもしれないという場合では、あまり点を付けていない傾向があるかと思いますので、ご了承ください。

熱中度は、そのゲームに集中していたか否かで決めています。例えば、何か集中を阻害するような要因が出てきてしまった場合は伸びません。そういう意味では、遊びやすさとやや通じる面もありますが、集中を切ったかどうかと遊びやすさは繋がらない場合もあるのでご容赦ください。

斬新さは、そのゲームがウディタで斬新か、あるいはゲームとして斬新かという観点で決めています。一つでも何らかの斬新なシステムが入っていれば高い傾向にありますが、全体的に感じた印象も半分くらい重視しているため一概には言えません。ゲームをやり通して、これは斬新だったという印象が残れば、かなり高い点を入れています。

物語性は、単純に物語だけではなく、そこに物語”性”があるかどうかで決定しています。平たく言えば、世界観を感じるものであったり、ゲームとして語りかけてくるものがあれば、それも考慮に入れています。ただし、高い物語性を持つと判断したものは、基本的に物語的な世界観が素晴らしかったか、そしてそれを伝えるやり方はどうだったかというような観点で見ています。そういう意味では、演出力もそれなりに影響しています。

画像/音声は、そのまま画像と音声のクォリティーで決定しています。ただし、ウディタデフォルトの素材などであっても、それがうまく調和している場合は一定の点を与えています。このような、素材が調和しているどうかという観点も、割と重視しています。しかし、やはり最終的には自作素材に評定が良くなってしまいますので、ご容赦ください。

遊びやすさは、プレイ中に不便に思ったことがないか、あるいは便利に思ったことがないかで決めています。不便に思えばマイナス、便利に思えばプラスが働き、全体的な評定が決まります。特に不便な点がなければ、7よりは上に来ているはずです。

その他加点は、三つのパターンで付けています。
一つは、10点満点より高い評価を与えたいものに対するオーバーフローとしての評定です。これは素晴らしいと思った場合にしか使っていません。
もう一つは、自分の好みにマッチした場合の評定です。これは特に好きだと感じた作品に、その好みに応じた分だけ適用しています。
最後は、どうも5分野では測れないものがあった場合、つまり本来の使い方です。本来なら、これ以外で使うべきではないのでしょうが、上記二つのパターンとも、それでは測り切れないと感じたという点では共通しているという認識なのでご容赦ください。

個人的得点表

なお、カラムの項目名をクリックすると、昇順、降順にソートできます。

番号 タイトル 熱中度 斬新さ 物語性 画像/音声 遊びやすさ プラスアルファ 合計点
1 AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~ 8 9 10 10 8 5 50
2 とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~ 5 4 6 8 7 30
3 ケモノ勇者がケモノ魔王の手下にお仕置きされる話 1 4 3 2 1 11
4 メタルメサイア -鋼の救世主- 7 6 6 6 7 32
5 カヤミセツナ 8 8 9 10 8 6 49
6 夢遊猫ハローワールド 10 9 8 9 8 5 49
7 クリッターズ 7 7 6 7 6 33
8 きみのかんじょーいれないで 6 6 6 7 7 32
9 ウシのチキンレース 6 5 4 6 8 1 30
10 未完のエリザ 8 9 8 8 8 5 46
11 コトダマッスル 7 8 7 8 8 1 39
12 魔女の塔 6 7 7 7 6 33
13 じじまごRPGmini 7 8 7 10 9 4 45
14 ポケットタッキュウ 6 8 4 6 5 29
16 サラと不思議な魔法石 7 9 6 7 8 2 39
17 革命の外敵要因 7 8 7 5 6 33
18 IMON ~Other Worlds’ Story~ 3 5 7 4 3 22
19 ハイスandカルト 6 4 6 5 8 29
20 穴があったから入ってみた 6 5 5 6 6 28
21 My VitrioL 9 6 10 6 7 3 41
22 灰色ノ油臭 2 5 2 3 2 14
23 もう二度と君に会えない 6 9 7 6 7 1 36
24 風雷嬢 6 6 6 8 6 32
25 緋色の研究所 10 8 9 7 8 10 52
26 すっぽんクエスト 8 8 10 8 6 3 43
27 AnimalCurling 6 8 4 6 4 28
28 PLAGUE HEAD2 ~明かされる真実~ 4 4 5 6 4 23
30 魔法農場 9 7 6 6 7 2 37
31 パズル問答 8 6 5 6 8 33
32 G 5 4 5 4 6 24
33 レクイエム 8 8 8 7 7 1 39
34 Quiz world maze 2 3 1 3 2 11
35 Friendly Island 5 6 6 7 6 30
36 ハイエン 4 3 4 3 3 17
37 ディアボロスフォビア 8 8 8 10 8 3 45
38 100層洞窟 3 3 2 3 2 13
39 わらわらすぴりっつ 6 6 6 7 7 32
40 あなたは呪われてしまいました 8 10 6 5 7 2 38
41 エライザの食卓騎士 7 9 9 8 6 2 41
42 Wonder Pict Land =絵本の世界で= 6 7 6 7 6 32
43 物欲夢幻地獄 3 5 3 2 5 18
44 ウルファールライヒの栄光 7 8 7 7 7 2 38
45 そうだ脱出しよう 1 1 1 1 1 5
46 出口を探そう! 2 2 1 1 1 7
47 狩る狩るガールTV 7 6 6 6 8 33
48 フロースラントの魔法屋さん 10 7 6 8 10 5 46
49 パティシエになるのだ! 7 7 5 8 7 34
50 レガシアの洞窟 7 7 4 5 6 2 31
51 ドラゴンナイト伝説 5 5 2 5 6 23
52 key&wolfarl 6 5 4 5 5 25
53 コルンの赤い真珠 4 2 4 3 4 17
54 cave search 4 4 1 3 4 16
55 メツァルナ 8 10 8 10 8 4 48
56 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。 10 9 8 8 8 8 51
57 エウレカ・クラン 8 10 9 9 10 4 50
58 退廃芯所 3 4 3 6 3 19
59 花まるプリンセス 6 6 7 5 6 30
60 Promises of Sacrifice 4 4 5 5 4 22

結果発表を受けて

以下はレビューもしていない、完全な感想になります。思いのままに書いていますので、多少不適切な表現があるかもしれませんが、ご勘弁ください。

1位 未完のエリザ

2位の時点でなんとなく想像はついていましたが、筋肉対ゴリラの戦いはゴリラに軍配が上がったようです。さしもの筋肉もゴリラには勝てなかったんですね。言うほどこの作品はゴリラではないですが。

ともあれ、あくまで筆者個人の感想ですが、ウディコンでこれまで遊んできたナイデンさんの作品の中でも、この作品は群を抜いて好きな作品です。

正直あまり馴染めなかった、高速鬼ごっこみたいなシステムが緩和され、バラエティ豊かなオムニバス的なゲームとして極めて高い完成度になっていたのがその理由の一つです。
特に、これは何度も言いますが運命すごろくはそれだけで発想の勝利なのに、内包するイベントの豊富さでもはや、これだけで質の高いゲームになりそうでした。

また、物語の方も個人的に最も好きですし、演出の方も個人的に最も好きです。
そういうこともあって、これまでの作品群も良作が多かった印象がありますが、これは圧倒的に良い作品だなあと思った次第です。あくまで個人的な話ですが。

この全体を通した高い完成度を考えれば、ウディコン1位も有り得べきかなといったところでしょう。
やはり全体の完成度が高い作品が、当然総合では上位を占めていくのだなあと感じました。

とにかく質の高いオムニバスゲームをやりたかったり、質の良い物語を読みたいのであれば、是非ともこの作品をプレイしてみて欲しいところです。

2位 コトダマッスル

筋肉が負けた、ですと。冗談はさておき、大変質の高いタイピングゲームで、ある意味ウディタのタイピングゲームとしては、もはやこれが頂点なのではという出来でした。

もちろん、よく練られたタイピングゲームとしての出来は文句なしでしょう。進めるにつれて色々と色がついていくのも面白いですし。何より、最後の演出はもう誰が見ても最高なんじゃないでしょうか。
筆者としてはタイピングが周りに比べて下手なので、むずいで最後どうしても1回ミスってしまうんですが、それでも楽しかったです。

加えてやはり、提供から始まる、怒涛の筋肉コミカルが順位を押し上げた要因でしょう。
イシカワさんのキャラだけで物語がずんずんとけん引されていって、もはや筋肉の虜となるであろうこと疑い得ないでしょう。
やはり筋肉の力は偉大なんだなあとつくづく思います。言語野まで侵食されそうです。

凄まじく質の高いタイピングゲームかつ、凄まじく筋肉なストーリーを楽しめる珠玉の一品なので、まだの方はぜひとも手に取っていただきたいですね。

3位 エウレカ・クラン

これは掛け値なしに今までやったことのないゲームだった上、非常に遊びやすいゲームですらあったので、この順位は当然の帰結という気もします。何ならもっと上でも良かったのではとも思います。

使った技ほど次も出やすくなるというシステムがすでに斬新なのに、それがアイテムにも適用されるものだから、普段の戦闘からアイテムを積極的に使っていかないと、いざというときに使えないというシステムが凄い面白かったです。
それに加えて、ジャストキルやらオーバーキルやら、行動順が色々と変化するシステムやら、面白いシステムをこれでもかと詰め込みながら、うまいこと全体が調和しているというのは本当に驚きました。

加えて、ここが大事なんですが、様々なシステムがありながらも、このゲームは非常に遊びやすいんですよね。オートカーソルが本当にうまく機能していて、あまりマウスを動かさずに済むというのは助かります。
仕組みは多くとも、できるだけ負担を減らそうとしているのが分かります。
そういった遊びやすさが全体を引き上げた要因なのではないかと愚考する次第です。

斬新なシステムを、やりやすいUIでプレイできるので、サクッと面白い作品をやりたい方にはお勧めしたいです。

4位 すっぽんクエスト

これはもう物語性一本釣りかと思いましたが、その影響か熱中度も高かったようですね。
後は、素晴らしい映画のような演出力が斬新さに働いたんでしょうか。

このゲームは、タイトルの印象と、オープニングの印象と、序盤の印象と、終盤の印象で乖離が激しくて、さながらジェットコースターみたいな作品です。
しかし、これは何度でもいいますが、質の良い映画みたいな作品です。本当に。下ネタも洋画と思えば良いのかもしれません。知りませんが。

RPG好きな方向けにやりこみ要素があるのも嬉しいポイントですね。
ヘルコッコはなかなか燃えました。良い乱数を引き当てていることを祈りつつ、ひたすら爆弾投げる姿は哀れだったかもしれませんね。もっと早く、あそこにある袋が釘であることに気づけばもっと楽に倒せたかもしれません。
ともあれ、最終的に強くなれば意外とコッコをのせるようになっているので、面白いバランスでした。

まあ、やりこみ要素もさることながら、やはり極めて高い演出力と物語力で勝ち取った順位だと個人的には思っていますので、良い物語を探している方にはお勧めしたいですね。すっぽんクエストというタイトルに惑わされぬよう。

5位 サラと不思議な魔法石

これはマインスイーパ好きとしてすごく面白かったので、上位に来たのは凄い嬉しいですね。

マインスイーパやられる方あるあるだと思うんですけど、最初の一手で爆破してイラっとしたり、最後の最後に運ゲーが来て困ったりということは割とよくあるんです。
それで、このゲームはそういう部分がRPGに上手く融合されているおかげで回避されているんですよね。アイテム使って透視してもいいし、何ならペナルティ覚悟で突っ込んでもいいという塩梅です。

ほぼこのシステム考えた時点で勝ちなんですが、ウディコンの途中にマウスでの旗に対応させたり、クリア後ダンジョン増やしたりしていたのもあって、どんどん遊びやすく、ボリュームも増えていくのも良かったです。
勝手に今期のラッピドスティール枠と心の中で呼んでいました。

マインスイーパ好きにはぜひ一度手に取ってもらいたい作品ですね。

6位 じじまごRPGmini

やはりウディコン上位には高い完成度を誇る作品が入ってきますね。
この作品は、全体を通した短編RPGとしての完成度はピカイチなのではないでしょうか。

このGB風のグラフィックで、ぴょこぴょこ動くドット絵を見るだけですでに楽しいのは自明ですね。
それだけでなく、凄いテンポ良く進む戦闘とマップ移動に、やっぱり良く動くドット絵と短編ながら見所満載の作品になっています。
個人的には休憩している時と、その時に敵に襲われた時の流れるような感じが好きです。

それと、やっぱキャラがかわいいですし、このお爺さんと孫のコンビはまた見たくなりますね。思わずポンポンすること請け合いですよ。
筆者は音楽に造形が浅いので、あんまり詳しいことは分からないんですが、鏡読みさんの曲がいい曲だなということは分かるので、そちらも要チェックやですね。

完成度の高いGB風の短編RPGなので、広く万人に勧められる作品だと思います。

7位 AN EARTH2 ~3つの地球と未来ドロボウ~

今年の優勝候補と目されていましたが、思いのほか伸び悩みましたね。

相変わらずというか、それ以上にKICKシステムの導入でネタとパロディの洪水が押し寄せる作品になっています。そのネタの物量はとんでもなく、始終楽しめる方は楽しめる作品になっていると思います。

にもかかわらず、肝心のRPG部分はしっかりしてる上、メインとなる物語の素晴らしさがキチンとした軸になっていて、どんなネタの洪水の中でもぶれないんですよね。おかげで、どんなにネタとパロディを織り込んでも全くぶれている印象がありません。

ただ、思いのほか悩んだのは、やはりパロディやこういったノリの作品を敬遠する方も一定数いるということでしょうか。あるいは、RPG部分がやや簡易化された影響なのでしょうか。

どちらにしても、キメた世界観の中で軸がぶれないRPGを展開しているので、前作が気に入った方は必ずこの作品を気に入ると思いますし、そうでない方もパロディを受け入れられる方なら勧めたい作品です。

8位 フロースラントの魔法屋さん

順位だけ見れば想像通りの作品なんですが、いざ配置されてみるともっと上でもいい気がしますね。いや他の作品が悪いというわけではなく、この作品は良い作品だという意味です。

とにかく自転車操業のカツカツリソース管理が楽しめるゲームなんですよ。とは言いつつ、ある方はなんかすごい余裕をもってクリアしているので、筆者が下手な可能性も幾分かありますが。

友情すらリソース変換するシステムと、金は天下の回り物なシステムのおかげで、プレイヤーがやってきたことがダイレクトに後ろに影響を及ぼしていくんですが、それが楽しいです。
商人にあまり渡さないと、閉じた世界の金回りが良くないですし、かといって冒険者から回収しないとどうやっても回りませんし、絶妙のバランスでした。

それで気になって前作調べていたら、ロードライト・フェイスの方で膝を打ちました。
ジャンルは変わっても、根底にあるリソース管理の厳しさだとか、UI面での優しさとか、その辺は同じなんだと妙に納得してしまいました。

とにかく、リソース管理が好きな方はぜひとも手に取っていただきたい作品です。

9位 君は空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。

個人的には2位なんですけどね、これ。凄く好みの作品でしたし、止め時が分からない作品でした。

死んで転生を繰り返すゲームなんですが、寿命では転生できないというのがミソで、寿命が残っているうちは敵を倒すために強くありたいけど、寿命間際では敵に倒されるために弱くありたいという何とも言えないバランスが成立しています。
そして、強くなっていくにしたがって、なかなか死ににくなっていくんです。
頼む殺してくれえと言わんばかりにサラマンダーを食べてひたすら強者を探し求める無常はゲーム体験として面白いんですよ。
それと、圧倒的なセンテンス量がそういう体験を世界観方面から下支えしているというのも忘れてはいけませんね。

ただまあ、ひとえにそういった体験までたどり着けるかというか、そういったビジョンが見えるかというか、そのビジョンを素晴らしいと思えるかどうかにかかっている作品とも言えます。これはだから優れているとかいう話でなく、何を好むかという話でしょう。
他の作品に比べて、面白さがずいぶん観念的というか、有体に言えば人を選んでしまう部分があったことは否定できません。その辺がもう少し上に行けなかった要因なのでしょうか。

いずれにせよ、不思議なゲーム体験ができること請け合いのため、とりあえずプレイをお勧めしたい作品ですね。おそらく、最初の十数分で、自分が楽しめるかどうかわかると思いますので。

無常な強者とかにピンとくる方には強くお勧めしておきます。

10位 夢遊猫ハローワールド

これも個人的にはもう少し上と見ていたんですが、思ったより伸び悩みましたね。

戦術を考えるのが大好きなクチなので、多種多様な仲間の能力を組み合わせて、強力なボスを打倒していくというのは凄い楽しかったです。
戦闘中も位置を駆使した戦いをしなくてはならないので、常に色々考えながらプレイできる好みのRPGでした。

点を下げた要因は、画像のあれではないでしょうし、恐らくは一戦闘が長いことですかね。
繰り返し戦いを挑んで戦略を練るタイプのゲームなので、一戦が長いと結構辛いものがありますし、それで完走できなかった方が一定数いるのかもしれません。
ストーリーは前作同様素晴らしいので、是非とも最後までやってほしいところですが。

何にせよ、パーティー編成から戦闘中まで、戦術戦略を考えるのが好きな人には垂涎の作品かと思うのでお勧めです。

11位 メツァルナ

正直な話をすると、もう少しだけ上かなあというか、トップ10に入るんじゃないかと思っていたので少し残念です。

極めて高いレベルのグラフィックとシステム、それをまとめ上げた高い完成度は今ウディコンでもトップクラスだと思っていますし、何ならフリゲでここまでやってくれていいのかとも思っています。
しかも、そんな高い完成度を持つパズルを押し付けないで、苦手な人はアクションだけでもクリアできるようにしてくれている優しさもあるんですよね。

点を下げた要因は推測するに、マウスとキーボードを使った独自な操作性でしょうか。
マウスは移動、キーボードはアクションという分離がされているので、混乱する程ではないのですが。やはり取っつきにくい人は取っつきにくいんでしょうか。
熱中度は総合力な向きもあるので、一つ評価を落とすと良く一緒に落ちているイメージがありますし、一つ取っつきにくいものがあると不利なのかもしれません。

ともあれ、高い完成度とグラフィックは疑いない作品なので、アクション好きなら手に取ってみることをお勧めします。

12位 あなたは呪われてしまいました

この作品はですね、アイデア一発勝負という向きがあると思っています。

この手のいわゆるメタ系のゲームは、本当にアイデアがカギとなってきてしまう中、ウディタの機能をフルに使いつつ、それをホラーテイストに仕上げたというやり方には驚きました。
ウディタで出来るCTF的なゲームとなると、これ以上はなかなか難しいのではないでしょうか。

画像音声にややハンデを抱えていそうですが、それでも12位にランクインしたということは、それだけこの斬新さと物語との親和性を評価した方が多かったということでしょう。

ウディタの可能性を感じてみたい方はやってみることをお勧めします。

13位 ディアボロスフォビア

惜しくもランクインを逃したという所です。ランクインするポテンシャルはあったと思いますが、ここまでくると時の運という感じがします。

ゲーム内容はオーソドックスなRPGながら、魔玉システムをはじめ、魅力的なキャラクターに、暴力的なまでのリソース量で目立っていた作品だと思います。
特に音楽の力の入れようはすさまじく、また同時に質の高いものでもありました。

ですが、見たところ斬新さがやや低めのようなので、オーソドックスなRPGというのがやや裏目に出てしまったのかもしれません。
本来は特にマイナスとなるポイントではないのですが、それがコンテストの趣という所でしょうか。
もしくは、戦闘が簡単すぎて魔玉システムがあまり運用されず、結果斬新さに寄与しなかったんでしょうか。

何にせよ、圧倒的リソース量に裏打ちされたオーソドックスなRPGなので、RPGが好きな方は手に取られてはいかがでしょうか。

14位 カヤミセツナ

TOP5くらいで来るかなーと思っていたら、思っていたより下の順位でした。個人的には割とあれと思いましたが、これが長時間ゲームの宿命というやつでしょうか。

いわゆる牧場ものというか、のんびりゆるーりと過ごしたい方にはぴったりな作品です。
住人の好感度は結構早く上がりますので急がなくてもいいですし、ゆるゆるペット探したり、たまに農作業したりというようなレベルでも何ら問題ないでしょう。

そうなると、そののんびりとしたペースが次の作品をと考えているウディコン参加者のニーズとあまり会わなかったんでしょうか。
ウディコンに詳しくない方向けに説明しておきますと、ウディコンは4作品プレイしないと投稿できない上、筆者のようにしゃぶれるだけしゃぶりたい方もいるため、割と参加者にはせっつく気持ちがあるのではないかと推察されます。また、4作品を選び取る時、どうしても長時間ゲームは敬遠されがちでしょう。
コンテストの形式を考えると最悪の相性にもかかわらず、ここまで来たということは順位以上の価値がありそうです。

とにかく、ゆるゆるのんびりと牧場で過ごしながら、住民とまったり交流していきたい方にはうってつけのゲームなので、是非ともプレイしてみてください。

15位 ウシのチキンレース

ある意味一番の意外な順位でした。ミニゲームでもここまで来れるのがウディコンの面白いところですね。ゲームボリュームはウディフェス外伝より短いくらいなんですが。

しかし短いながらもあふれ出るウシへの熱いこだわりが加点に、ついついやってしまう操作の簡単さが熱中度の押し上げにつながったのでしょう。

手軽なゲームをやりたい方にはお勧めします。

16位 クリッターズ

意外枠その2です。まず初めに断っておきますが、ゲームとしての完成度は素晴らしく高いので、この順位は全く妥当だと感じています。

では、何故意外かといえば、このゲームは圧倒的なレトロへのリスペクトの代償として、色々なことを犠牲にしているんですよね。
斜め移動できないことに始まり、「しらべる」コマンド、わざわざNPCの描画ずれまで忠実に再現するという念の入れようには頭が上がりません。
ここまで突き抜ければむしろ快適というか快感という、良い証なのではないでしょうか。

レトロなゲームをやりたい方には、是非に勧めておきます。

17位 狩る狩るガールTV

このゲームは判断の難しいところなのですが、少なくとも最後に遊んだ感じではこの辺りの順位な気もします。

判断を難しくする要因として、筆者がクリアした当時は、コインと攻撃の当たり判定が結構狭く、これが割とストレスになっていました。
自分自身も良くやるんですが、当たり判定は割と広めにとっておかないと、プレイヤーの直感に反する結果を招くことが多いそうです。おそらく、それに該当していたのではないかと推察されます。

ですが、後半のバージョンアップで当たり判定が広がり、結果だいぶ遊びやすくなっていました。

このバージョンになった今が、このゲームのお勧めですよ。

18位 魔女の塔

意外枠その3です。今年は意外な作品が順位入りしていて楽しいです。
圧倒的な物語性で伸び切ったのかと思いきや、この斬新なプレイ感も評価につながっているようです。

とにかく、物語をひたすら雰囲気に溶け込ませつつ、システムすら巻き込んだ展開で引き込んでいくタイプのゲームです。
色々と考察できるのも醍醐味ですし、なるほどそうだったのかと知ることができるのも醍醐味なので、どちらにするかはプレイヤーにお任せされている印象を受けました。

何にしても、変わったゲームをやってみたい方には手に取っていただきたい作品です。

19位 My VitrioL

この人の物語は本当に好きなんですよね。順位もさることながら、ブログ開設されたそうで。昨年からファンになったにわかですが、嬉しい限りです。

とにかく、圧倒的な物語力を特筆すべき作品でしょう。これはもはやゲームなのか、いやゲームなんですけど。そう思わせるほど、格調高い文章で語られていく葛藤には心に来るものがあります。もはや、ゲームやってることを忘れる勢いです。

質の高い物語を感じたいという方には、押し付けてでもやってほしいゲームです。

20位 わらわらすぴりっつ

前作からさらにパワーアップした作品です。

前作ではぽちぽちが続き、クリックゲーの色がだいぶ強かったのですが、今作では自動発生や自動回収が追加されたり、色々なミッションのようなものが追加されたりと、最後まで色々なことをして楽しめました。

ぽちぽち精霊さんに癒されたい方にはお勧めです。

21位 花まるプリンセス

某所ではガビガビのスクショと呼ばれていましたが、このスクショでよくぞここまで。

中身は非常に王道のアイドル譚であり、かつ絶妙なバランスのRPGでした。
物語もさることながら、RPGの倒れるギリギリの勝負はその物語も相まって心を熱くさせます。

熱くなるアイドルRPGをやりたい方はぜひに。

22位 きみのかんじょーいれないで

個人的に可愛くて好きだったんですが、この短さでここまで来るとは思っていませんでした。
筆者が短編を評価するのを躊躇するきらいがあるのかもしれません。

ともあれ、この作品は短い中で可愛いキャラを見ながら、物語を感じるものです。
某所で語られますが、そうでなければ、この作品の解釈は十人十色に様々なことになるでしょう。それだけ、含んでいるものが抽象的でした。

ゲームとしては、可愛い女の子がひゅー びたん びょーんする話なので、気になる方はぜひ。

23位 パズル問答

なるほどこの順位かあという感じです。

前作に比べて圧倒的に理不尽な問題が無くなり、しかもヒントが二段階用意でほとんど詰まる心配がないのが特徴的だと思っています。
筆者は家族とあーだこーだ言いながら解いていましたが、そういった楽しみ方ができるのも本作の魅力の一つでしょう。

クイズで頭を働かせたい方に是非

24位 メタルメサイア -鋼の救世主-

これも面白かったですね。AIを組む楽しみに一点注力されているようで楽しかったです。

やはりAIを組む楽しさがこのゲームの魅力だと思っています。AIが割と不自由なんですが、そこがプレイヤーの腕の見せ所というものです。多少不自由でも何とかなるように冗長性を持たせていきましょう。

また、ストーリーがしっかり作りこまれている割に、それを全く押し付けてこないのも好印象でした。イベントがごく短いので、戦闘に集中できるんですよね。

AIを組む楽しみを知りたいのであれば、やってみてください。

25位 緋色の研究所

個人的1位がこの順位ですが、まあいつものことです気にしない。失礼、敬語が抜けました。
前々回のウディコンでバケモノハイツが16位で、いばらのうみが22位で、デスパレートマンションが24位だった時の気持ちに似ていますね。

個人的にはここまで緊張感をもってやった探索ホラーは初めてなんですよ。
アイテムの所持数制限、メニューを開いていても襲い来る敵、部屋にいきなり入ってくる敵、これだけの緊張感がありながら、それが全く理不尽でないというのは美しくすらあると思っています。

さらに、コールドスリープのギミックも素晴らしく機能していますし、徐々にレポートから見えてくる物語の背景も良く、なおかつマルチエンドのどれもが腑に落ちるという素晴らしい出来です。
これも個人的な感想になりますが、いわゆる館を脱出するタイプの一つの完成形のレベルにまで到達していると感じています。これで25位なら探索ホラーはそのままでは勝ち目がないのかなとすら思ってしまいます。

6時間30分も緊張感をもって熱中し続けたあまり、微妙に体調を壊してしまうほどのゲームにはなかなか出会うことができないでしょう。そういう意味で、今年のウディコンはこの作品に出合えたこと自体が幸福でした。

館を脱出するタイプのゲームが好きなら、このゲームを楽しめると思いますので、是非ともプレイしてください。

26位 エライザの食卓騎士

正当な評価じゃないといえばそうですし、いやこの辺だと言われればそういう気もしてきます。

草むらパズルをはじめ、戦略性のある戦闘、システムと融合した物語と特筆すべき点は数多くあります。そういった要素が面白いのも確かです。
なので、評価が下がったのは、恐らくですが草むらパズルをやりにくくした多量の犬の存在だとか、強制でない宝さがしをしないと実は厳しい戦闘バランスとかが、遊びやすさを損なってしまったせいなのかなと個人的に考えています。
それらの要素も、慣れてくれば楽しめるのですけど、いかんせん慣れるには時間がかかりますので。

パズル的なRPGを楽しみたいという方は、楽しめる要素ばかりなのでぜひ手に取ってみてください。

27位 ポケットタッキュウ

これは完成形でないので、この先まだまだ面白くなる余地を残している作品です。

何と言っても、卓球のラリーをカードゲームに見立てるという斬新な発想と、それを実現させたシステムが面白いです。
本物の試合よろしくラリーが続いた後に決める一発の喜びはひとしおでしょう。

卓球カードゲームにピンときた方は、プレイしてみてください。

28位 AnimalCurling

スポーツものが続きますが、こちらはガチガチのカーリングです。

とにかくカーリングの完成度が高い作品ですが、いかんせん動物が強すぎて熱中度ほかを下げているきらいがあります。最初っから強いので、いきなり心を折ってくる印象でした。

なにくそとむしろ燃える方にはぴったりのゲームとなっているので、プレイしてみてはどうでしょう。

29位 とめさんのお宿にて~ほのぼの日常編~

これが入るのは意外でした。ケモナーは日本の人口に膾炙しているんですね。

元ネタを知らない身としては普通の日常ノベルといった趣なんですが、元ネタを知っている方がどう感じたかは知りたいところです。

何にせよ、ケモナーの方には間違いなくお勧めできる作品だと思います。

30位 ウルファールライヒの栄光

これは個人的に好きな作品で、かつあまりに長時間なので評価が伸びないかなと思ってい作品でもあるので、30位に入っていて嬉しい限りです。

20時間かかる圧倒的なボリュームと、メガドライブ版大戦略を彷彿とさせる圧倒的思考時間に腰が引けそうですが、やってみると非常に面白く、またオーソドックスな戦略シミュレーションになっています。
最終戦のマップで勝ったときの達成感は結構なものなので、皆さんにも20時間近くかけてぜひあの感動を味わってほしいですね。文字通り長い戦いが終わったという、あの感動です。

メガドライブ版大戦略を耐え抜いてドイツが逆包囲戦を制するほどにやった方なら間違いなくお勧めできますし、そうでないけれど戦略シミュレーション好きな方にもお勧めできると思っています

31位 パティシエになるのだ!

これは個人的に好きな作品の一つです。なのでランクインされていて嬉しいですね。

レシピと素材を組み合わせてケーキを作るというのはシステム的には目新しくなさそうですが、これに絵が加わることで途端に楽しくなるんですよね。
レシピこれで、ベースこれで、サブをこれにするとなるほどこんな見た目なのかなど、ケーキを作るモチベーションの一つになっていました。

もう少しシステムを洗練させてSNSに投稿したり、パティシエ選手権をオンラインで開催したりと、夢を勝手に広げていました。

ともあれ、ケーキを楽しんで作れる作品なので、気になったらプレイすることをお勧めします。

32位 ハイスandカルト

これは短い中にアイデアを詰め込んだ良作でした。

初心者向けというのが徹頭徹尾意識されていて、面倒な操作だとか、細かいルールだとかが一切排されて、純粋にシューティングだけを楽しめるようになっています。
なので、玄人には物足りないかもしれませんが、素人の筆者としては大いに楽しめました。

シューティングは苦手という方にこそプレイしていただきたい作品です。

33位 風雷嬢

これも短い中に印象を残す作品でした。

やはり会話シーンで綺麗に動く立ち絵の印象が深い作品です。
ゲームのルールもシンプルながら、意外と目標設定が絶妙で、1回目のプレイでは59と1つ足りないという冗談みたいな展開になりました。

綺麗に動く立ち絵を見たい方は是非どうぞ。

34位 穴があったから入ってみた

これが入ってくるのは正直意外でした。

ゲーム性としては、RPGです。
本当にシンプルなRPGで、ほのぼのゆるゆると進められ、回るごとに発見があるという以外は、特に斬新なシステムがあるわけではありません。
しかし、その安心感と完成度によって、ランクインしたということでしょう。きっちりRPGを作ってくれば評価されるということでしょうか。

シンプルにほのぼのとしたRPGをやりたい方にお勧めです。

35位 革命の外敵要因

これも個人的に好きな作品なので、ギリギリ順位入りされたようで嬉しいです。

とにかく忙しなく指示を出していくのが楽しく、後半の高難易度な戦闘では、頭をフル回転させて乗り切りました。
リアルタイムストラテジーの面白さを知ることができる一作だと思います。

リアルタイムストラテジーを体験してみたい方にはお勧めです。

あとは筆者が好きな作品だけつまみ食いしていきます。

圏外 もう二度と君に会えない

圏外なのは結構残念です。

このコンセプトは好きで、しかも最後までこのコンセプトに気づかせないというのも結構な技術力を表しているとひそかに思っています。
レビューする身としては、その魅力を十全に伝える手段が、魅力を語らないことというジレンマは本当に厳しかったですが。

斬新さ以外が突出しなかったのが原因でしょうか。ストーリーもいいと思うんですが。

とにかく、一見の価値ありなのでプレイしてみてください。

圏外 魔法農場

この作品は好きなので、圏外は悲しいです。

最初のフラストレーションを一気に解放させる中盤と、インフレを楽しむ後半と役割が見事に分かれていて、凄いよく出来ているゲームだと思うんですけど。
圏外ということは、あまり遊ばれなかったんでしょうか。やるとはまると思うのですが。

最後には爽快感も味わえるゲームなので、ぜひ手に取ってみてください。

圏外 レクイエム

この作品が圏外になってしまうのは、なかなかに悲しいものがあります。今ウディコンで二番目に納得のいかない順位ですね。

ウルファールライヒが評価されたのは嬉しいんですが、こちらが評価されていないのは悲しいですね。
あちらはサムネとタイトルで一定層を獲得できて、この作品はあまりプレイヤーに手に取ってもらえなかったのでしょうか。

プレイしてみれば、質の高い物語に、よく出来た戦略シミュレーションに、様々な戦略を考えつつも最適解を導き出していく戦略性と楽しめる要素が盛沢山なんですが。
やればやるほど、どうしてこの結果なのか理解に苦しむ良作です。

戦略シミュレーション好きも、そうでない方も手に取ってみてはどうでしょう。

圏外 レガシアの洞窟

30位台前半には乗るかと思っていたので、正直意外でした。

手動でマッピングしていくという体験は結構楽しかったのですが、これが楽しめる人がレアケースということでしょうか。これだから最近の若ry)
冗談はさておき、全滅の恐怖におびえながら少しずつ強くなりながら、徐々に洞窟を下っていくという中々にオーソドックスな出来に仕上がっているので、もう少し評価が高くてもいいかなとは思います。

洞窟をさまよいつつ、手動でマッピングする体験をしたい方にはお勧めです。

後記

以上で、長文を終わります。随分と長く書き連ねてしまいましたが、ひとえにウディコンが楽しかったせいなのでご容赦ください。

今回のウディコンは10周年の記念大会ということで、個人的には期待感が高かったのですが、見事に期待を越えてくれたと感じています。

館もののホラーの一つの極致「緋色の研究所」、センテンスが織り成す転生の無常「空響」、ネタとパロディの洪水「AN EARTH2」、斬新なシステムをこれでもかと詰め込んだ宝箱「エウレカ・クラン」、のんびりゆったり「カヤミセツナ」、組み合わせ戦略の喜び「夢遊猫ハローワールド」、最高クラスの完成度「メツァルナ」、全てにおいて最強の「未完のエリザ」、リソース管理の極み「フロースラントの魔法屋さん」、サクサク短編「じじまごRPGmini」、リソースの暴力「ディアボロスフォビア」、もはや映画「すっぽんクエスト」、傑作タイピング「コトダマッスル」、マインスイーパの美麗なる洗練「サラと不思議な魔法石」、ウディタの可能性の拡張「あなたは呪われてしまいました」。
今年もここまで多種多様なゲームがひしめいていて、大変楽しくプレイさせていただきました。
素晴らしいゲームを作ってくださった開発者の皆様に、ここに感謝を記したいと思います。

願わくば、この記事を読んでくださった方が、一つでも興味を持って頂けることを。

The Witness

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
3980 全景 2 / 2 47時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★☆☆

ノーム・チョムスキーは人間が赤ちゃんの時分から言語を体得できることの説明として、普遍文法という概念を提唱しています。我々は所与の文法的構造を内在しており、それをもって第一言語を素早く会得しえるという考え方です。
The Witness というパズルゲームにも同じような考え方を適用できるかもしれません。我々は生得的なパズル的構造を内包しているがゆえに、一切の説明なく提示されたパズルでさえ解けるようになりうるのでしょう。

構造を習熟する

一筆書き(インフォは後にも先も確かこれだけ) 奇妙な記号

The Witness は一筆書きをベースにしたオープンワールドパズルゲームです。そのパズルのルールは至極簡単で、開始点と終点を正しく一筆で結べばクリアできます。

しかし当然のことながら、ただの一筆書きではパズルが成立しません。オープンワールドの島を巡って見つけられる様々なパズルには、それぞれの特色を持った性質があります。
あるものは奇妙な記号でルールを暗示し、あるものは外的空間にその答えを暗示し、あるものは感覚を以てその答えを暗示します。
これらのルールに従って始点と終点をつなぐことで、はじめてパズルをクリアしたことになります。

この答えは? これとか天才

ただし、このゲームにおいてそれらのルールは一切開示されません。広がった3Dの世界の中に、何の説明的文章もなくポンと置かれているパズルを、これまた何の説明もなく解く必要があります。
プレイヤーは内在するパズル的構造をいかんなく発揮し、パズルそのものの本質を紐解いていくことになるでしょう。

各地に点在する様々なパズルはどれもが秀逸です。決して解きえないほど難しくはなく、しかし解くことが作業にならないほどには難しいものとなっています。
殊に、各々のエリアの終わり際に存在するパズルにいたっては、解き終わった後に「(作った人は)天才か?」という気持ちにさせられます。

パズルを体得する

飛行機で見つけたWitness

また、それぞれタイプの違うパズルは、ルールを把握するための基礎、ルールを用いて解く発展、ルールを理解して解く応用にちゃんと段階を踏んで挑戦できます。一つの形式をクリアした時、そのパズルの構造はプレイヤーに内包されることとなるでしょう。
加えて詳述はしませんが、このゲームはゲーム全体を覆いつくすようにも基礎、発展、応用を配しています。何をもって応用となすかはプレイしてお確かめください。

そうしてこのゲームのパズルを一つ一つクリアしていくごとに、プレイヤーの中にはThe Witnessのための回路が徐々に出来上がっていきます。
その回路が完成した時、このゲームはさらなる驚きをもってプレイヤーをさらなる深みへと連れて行ってくれることでしょう。
余談ですが、筆者を含めThe Witnessをやりすぎた知り合いは、しばらく大体のものがThe Witnessに見える病気にかかりました。

情景を眺める

情景 遊び心

また、The Witnessというゲームは、その描く景色も素晴らしいものとなっています。
大胆にデフォルメされた地形と、色鮮やかな各所の装飾のコントラストが綺麗に効いています。
加えて、その色彩豊かな情景ももちろんのことながら、ところどころにプレイには関係ない遊び心が隠されています。のんびり歩いていても、思わぬ発見があるかもしれません。

このゲームを理解する

最後に、このゲームをかなりやり込んだ人は、実質的なクリア特典の一つとして、あるスピーチを聞くことができます。
このスピーチはまさにこのゲームを物語るものであり、このゲームの極致を提示するものです。正直、筆者の感想を見るよりも万倍も得るものがあるため、このゲームをさっさとやり込んで聞きましょう。

Braid

値段 クリア状況 実績 プレイ時間
1480 クリア 11 / 12 3時間
お勧め度 コスパ
★★★★★★★★★☆ ★★★★★★☆☆☆☆

パズルゲームにおける様々なギミックは、多くの場合においてそのパズルを成立させるために存在する「パズルのためのルール」であることが殆どです。
The Misadventures of P.B. Winterbottom がムーディーブルースをするのには物語的な理由付けがありこそすれ、結局それすらもパズルを成立させるための方便に他なりません。

しかし、Braidがパズルに込めたギミックはゲーム全体を覆うものであり、ナラティブな面にすらギミックとして展開する仕掛けとなっています。

時間を操る

時を戻そう

Braid は時間をパズルに取り入れた作品です。プレイヤーは時間を巻き戻したり、時間をゆっくりにしたりといったように、時間に干渉することで様々なパズルを解いていくことになります。
ステージによってはアクションを求められることはありますが、基本的にはいつでも時間を戻せるため、アクションの精密性は求められていません。リトライも非常に簡単です。

最初はジャンプアクション 時を戻し、その経験を持ったままにできるならば?

ただし、各パズルはルールも独創的なら構造も秀逸であり、どれも頭を悩ませること必定のものとなっています。
最初のうちこそジャンプアクションに毛が生えた程度のものですが、中盤以降は時を戻すということがどういうことなのか、時がゆっくりになるとは、時が律速になるとは、といったような根源を理解しなくては解にたどり着けません。

殊に終盤以降のパズルは根源を理解したときに、雷に打たれたようにすべてを理解できます。論理を詰めていくというよりは、気づきによる理解が要となってきます。見事解けた際はエウレカな気分になれるかもしれません。

時間に翻弄される

そういった難関のパズルを解き明かし、すべてのピースを集めることで物語は進んでいきます。
合間合間の本が示唆する物語は靄がかかったようなものとなっていますが、エンディングではそのすべてを回収していきます。

かなり難しめのパズルゲームではあると思いますが、ぜひとも全ピースを集めてエピローグまで辿っていただきたいです。