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18. 赤の騎士と青の魔法使い

ジャンル 作者
RPG ろくぞう(n2_063)
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間 1.07 全END/イベント

良かった点

  • 人間らしいキャラクターによる良いドラマ性があります
  • イベント色強めでRPGを楽しむことができます
  • ゲーム性に緩急が付いていました

気になった点

  • サブシナリオの謎解きがやや理不尽です
    • ただしその分、解かなくても影響がないようになっていました
  • 人狼化の戦闘がやや大味すぎるように感じました
    • あるいはアンが役立たずに過ぎるように感じました

レビュー

シナリオメインのRPG

赤の騎士と青の魔法使いは、探索要素やイベントが豊富なRPGです。
ゲームの進め方は、ダンジョンで戦いを潜り抜け、階層ごとに発生するイベントで物語が進行していくオーソドックスなものとなっています。

攻略にあたって避けては通れない戦闘はシンプルでありながらも、多勢に無勢となると攻撃の受け方を考える必要のある難易度となっています。敵の種類やその行動を勘案し、上手く受けるか攻めで頭数を減らすかを適切に選べなければ、集中攻撃を受けて敗北を喫することもあります。
ゲームが進行して主人公たちが充分強くなるまでは、彼我の戦力差を見極めて気を付けて戦う必要があるでしょう。

そして、このゲームの主眼は、そうした戦いを経て進行していくシナリオにあります。
主要なキャラクターたちが織り成す物語はドラマ性のあるものとなっており、ゲームの進行を強く牽引していきます。加えて、物語における関係の変化はゲーム性それ自体にも影響を与えていくため、相互作用的なゲーム進行を味わうことができるでしょう。
なお、シナリオは過去作の続き物という形を取りますが、必要な情報はあらすじとして開示されるため、この作品から始めても問題はありません。

また、メインシナリオもさることながら、サブイベントが充実していることも見どころの一つとなっています。
王都の様々な場所で巻き起こるサブイベントは推理要素や探索要素が強めとなっており、王都中を奔走してその解決を目指すことになります。
メインシナリオの箸休めに見てみるのも良し、発生した瞬間から挑むも良し、自分の好きにゲームを進めていきましょう。

感想

RPGって別に戦闘だけが主役じゃなくて、イベントを通した体験もまた本願だよね、という気持ちにさせてくれるRPGです。
メインルートでも戦闘が絡まない長期間のイベントがあり、探索っぽい要素と戦闘で進んでいくダンジョン要素が交互に発生します。
サブイベントもそこそこあり、王都をくまなくうろつくことで進行していくこともできます。メイン進行やエンディング分岐に影響しない設計なので、本当に好きな人だけリーチすれば良い設計なのも良いところでした。

ひとまずシナリオ面の話をします。前作の内容があるらしいとはいえ、ある程度のあらすじと情報の開示は行われるので、それほど気にはなりません。
内容としては、かなりちゃんと人間ドラマを描いていて、だいぶ人間らしいキャラクターたちの物語を味わうことができます。特に主要キャラクター群の人物描写がだいぶ人間臭いことが作用して、ドラマ性が上手く演出されていました。

エンディング分岐の内容も含めて、最後どうなったと解釈すべきかは人によるところがありそうには感じます。筆者個人の感覚的には、人格の統合というか受容が行われた形なのかと思ってはいました。
胡散臭いおっさんの言とはいえ、一応人狼病は治った扱いになっているので、それは人狼ではなくただの彼という状態に落ち着いたのかなという解釈です。治ったことを全面的に信用した上で、ラストバトルの演出を加味した考えなので、どの辺の情報に信頼を置くかで解釈は変わりそうですね。

後はサブイベントなんですが、全体的に難易度の高い謎解きになっています。
というか、ボールス氏殺害は本当に分からなかったのでヒントを全部見ましたし、見た上で何も分からないので全探査しました。クリアした今でもピンときてません。何ならベールしていることが不審でない占い師が犯人なのかとにらんでました。
超甘党くらいの癖なら町中のそこかしこにいそうなので、せめてボールス氏がその人物を飲食店で見つけたと思しき情報くらいはないと一意に定まらない気はします。見逃していただけであったのかな。
また、運が悪くて癖の強いおじさんも、最初は迷宮でずっと魔物に襲われていたハゲだと思っていました。運悪いし口調の癖が強い。

残りの戦闘や探索パートについては、途中まではそこそこリスクのある戦いができます。ただ、人狼化が入ったところから、割と大雑把なバランスになっていきました。
作中でも言及されるんですが、ランダムで出てくる人狼頼みの戦いにどうしてもなりがちで、ひたすら防御をし続けて人狼待ちにするのが最適解になってきます。
こうなると、せっかくアンが仲間になっても邪魔な印象を受けてしまいました。正直、超回復してくれていた時の方が役に立ちます。ただ、そこはシナリオ側の要請で氷を解かすフェーズを作ることでちゃんと意味を持たせているのが上手いところでした。RPG的には弱くなりましたが、必要な行為ではあるという納得はできます。

個人的に好きなところとしては、後半のステージをぶっ壊して進められるところです。
最初は少し入り組んだ洞窟を緊張感をもって敵を倒しながら進んでいたところを、後半は敵を無視して掘り進み、敵は人狼化でなぎ倒して進んでいくことになります。この緩急が良い。
そうなってくると、人狼化の導入で大雑把になる戦闘も緩急の一つとしてみなせるのかもしれません。

しかし、自由の民、その思想だと子孫繁栄しなさそうなんですが、どうやって存続してきたんでしょうか。
それとも存続は半ば絶望的で、ゆるゆると絶滅に近付いているんでしょうか。なんとなく後者な気もします。

19. 鶏空を舞う

ジャンル 作者
シューティング スミスケ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
40分 1.03 クリア

良かった点

  • 付かず離れずの空戦という独特なシューティングが楽しめます
  • 緩いグラフィックと世界観がユニークでした

気になった点

  • 被弾や攻撃のエフェクトが分かりにくく感じました

レビュー

感じるままに逃げ、感じるままに撃ち落とせ

鶏空を舞う は、回避を主体とした空戦を行う独特なシューティングゲームです。
移動と加速を駆使して敵機の攻撃を凌ぎつつ、全機を撃ち落とし切るとステージをクリアしたことになります。

敵機を安全に撃墜していくには、自機と敵機のスペックを大まかに把握することが重要です。
敵機は一定範囲内に入ると迎撃を始め、その範囲から更に近付くと自機に弾が届いて被弾してしまいます。このため、無傷で仕留めるためには、付かず離れずの距離を保ち、相手の弾が切れたタイミングで攻撃を仕掛ける必要があります。
なお、プレイヤーが駆る機体もまた一定範囲内に入ると自動で迎撃を行うものとなっているので、これらの駆け引きは移動と加速による彼我の距離調整だけで成り立っています。加速はリソースを消費するため、緊急脱出や引き離しなどの使い所を上手く見極めていきましょう。

そうして敵機を撃墜してステージを攻略するごとに、自機のパラメータを強化することができます。
速度を上げて回避しやすくするのでも良いですし、攻撃範囲を広げてより安全に戦うことを指向しても構いません。徐々に難易度の高くなるステージに対応するためにも、自分のプレイング、あるいはステージの傾向を見極めて、より良いカスタマイズを目指しましょう。

そうした独特なゲーム性に加え、空戦を彩る緩く特徴的なグラフィックもまた魅力の一つです。
その緩い世界観とグラフィックの中で、苛烈な攻撃を凌いで敵機を撃墜していきましょう。

感想

どうでも良いことから感想を始めるんですが、最初はこのタイトルを「けいくうをまう」と読んでいました。しかし、タイトルを見た限りでは「にわとり、そらをまう」と読みそうだなと薄々感じて、エンドロールで確定するという運びになりました。よく考えたら鶏空なんて言葉は造語であっても意味分かりませんね。鶏に毒されていました。

閑話休題。シュートしなくて良いシューティングというかなり特殊なタイプのゲームです。かといって、全部オート追尾弾で回避に集中するタイプでもなく、攻撃範囲と起動範囲が事前に双方定まっていて、そこの出入りによるヒットアンドアウェイを繰り返す、というアクションっぽい仕上がりになっています。
ただ、筆者がこれに気づくのは割と遅れていて、ステージ2の途中でうっすらと把握し、最終ステージ間際でようやく戦い方をマスターしました。遅すぎる。ステージ1ではアクセルで逃げれば攻略できてしまうこともあって、最初はそういうゲームと勘違いしていて、ステージ2でひたすら逃げまくっていたあたりからおかしいとようやく感じました。不覚。

ただし、ルールが分かっているからといって簡単なわけではなく、相手の攻撃範囲も索敵範囲も分からないどころか、こちらの攻撃範囲すらも表示されません。なので、なんとなくここまで近付いたら撃ってきそうだなあたりへのチキンレースと、その時の距離を感覚的に把握する能力が必要になってきます。
パラメータからして具体的な数値は全く登場しないので、全てがフィーリングで完成されているようなゲーム性でした。考えるんじゃない、感じるんだ、を地で行くゲームです。なんとなくこんくらいの距離で加速ボタンをこれくらい押してると良い感じに空撃ちしてくれる、を探りましょう。

グラフィックについてはかなり良く、緩い世界観と無骨な戦闘機が共存しています。かなり唯一無二な雰囲気が醸されていました。
個人的に好きなのは撃墜された自機を必死に修理して直す絵面で、連打して必死に耐えようとする自分とシンクロするのが良かったです。連打しつつ頑張れという気持ちになりますね。
後は、映画の最後みたいなエンドロールの終幕がだいぶ良くて、雰囲気が最後にビシッと締まったような印象を受けました。演出も含めてそういう銀幕っぽさがすごい。

ただ、エフェクトとSEがどちらの攻撃結果であり、どちらの被弾結果なのかが一瞥して分かりにくいのは気になっていて、ここの分かりにくさが仕組みの把握の阻害をしていたような印象を受けました。
細かいところだと攻撃エフェクトが前方にあるのに、システムの都合上大体後ろに攻撃することになってしまうあたりの不整合も気になります。機銃は戦闘機なら下にありそうなイメージもあるんですが、元ネタが違うんでしょうか。

個人的には、割と変わったシューティング体験である上に、その要素一切がパラメータっぽくなくフィーリングで作り上げられているというのが人によってはとっつきやすく、人によってはとっつきにくいものとなっているんだろうなとは思います。
数値に安心感を覚える筆者のようなタイプは明示されていない仕様を探ろうとして変に苦労すると思うので、本当に何も考えずに感覚的にプレイするのが良いのかなと感じています。最後はちょっと苦戦するかもしれませんが。

20. 装甲断姫_肆_デュアルタスク

ジャンル 作者
マルチタスクSTG/計算 水弐
プレイ時間 プレイVer クリア状況
10分 1.0 1397/1230/1242/422

良かった点

  • 真にデュアルタスク能力を問われる面白いゲーム性でした
  • 最高難易度が絶妙に難しいです
  • 左右に表示する画面を切り替えられる親切さがありました

気になった点

  • 特にありません

レビュー

マルチタスク適正テスト

装甲断姫_肆_デュアルタスクは、一度に二つの画面で別々のゲームを行うデュアルタスク体験型ゲームです。
それぞれを並列で行うか、順番に対応していくかはプレイヤーに委ねられています。

片方の画面で行われるのは簡単な計算です。四則演算の問題と、その答えの選択肢が表示されるため、これを矢印キーで回答することになります。
もう片方の画面で行われるのは、シューティングです。マウスで射線を決めてからクリックで射撃し、敵を撃ち落としていくことになります。

それぞれのゲームはシンプルなものであり、単独でやればそれほど難しいものではありません。しかし、この作品ではこれを同時に、かつ時間制限内にクリアすることを目指します。
計算を頭の端でやりつつシューティングするにせよ、計算に集中してシューティングを大雑把にやるにせよ、あるいは双方のバランスを上手く取るにせよ、情報を並列的に処理する能力が要求されます。

難易度は四段階あり、最後の難易度は中々の並列処理能力が問われるものとなっています。また、スコアを記録することもできるため、最高難易度で物足りない人はより高みを目指すことも可能です。
デュアルタスクに挑み、自らのその適正を知っていきましょう。

感想

マルチタスクの難しさと、慣れると割とできるなという感覚の双方を味わうことのできるゲームでした。
この手のゲーム性だと、片方のゲームがもう片方に影響を及ぼすような形式にしたくなりそうなところを、完全に分離しているあたり、ゲームのテーマが首尾一貫しているのが良いところです。本当に本当のマルチタスク能力が求められます。

筆者の初期の基本戦略は、数字を計算しながら目の端でシューティングするものでした。計算は見ないと始まらないので、目線を数字側に寄せつつ、シューティングをある程度大雑把な狙いで突破する作戦です。
この戦略はシューティングの難易度が低いうちはある程度成立するんですが、からいのシューティングになると破綻します。からいにおけるシューティングは、正直シングルタスクでやってもクリアするのが少々難しいレベルであり、片手間に雑にやってクリアできる類のものではありませんでした。
とにかくこの鈍足弾、手前に来ないとほぼ当たらない性能に感じています。もしかしたら出現を目の端で捉えて逆サイドに当てるゲームなのかもしれませんが、これはこれで反射神経が問われます。

このため、からいだけ戦略が異なり、シューティングの比重をかなり上げた上で、空いた時間で問題に意識を割く配分となりました。それでも問題が先に終わるレベルではありましたが。
シューティングをこなしつつ、脳みその空いたスペースで雑に計算を回し、適当に選んでいくのは中々マルチタスクをやっている感覚があって良かったです。計算がだいぶ雑に行われているので、たまにミスるのはご愛敬。

また、個人的に好きなところとして、左右画面の切り替えが存在するところも挙げられます。筆者はデフォルトよりも、左に計算がある方がやりやすかったのでそうしたんですが、そういうことに気が回っている細やかさが嬉しいところです。
なお、左右逆にした理由は、筆者は右手にマウス、左手でキーボードを操作していたので、それぞれに対応する画面が同じ方向にある方が対処が楽だったためです。位置が逆だと脳みそが定期的にバグります。

後は、世界観も何もない中での説明だけのキャラクターがいるというのも良いです。これは本当に何もなく、からいをクリアしても特に何もありません。真にフレーバーという感じです。もしかしたら作者記録を抜いたら何かあるのかもしれませんが、この感じなら何もなさそうだなとも思います。

なお、筆者はシングルタスクも試してみたんですが、かなり優位にスコアが落ちていったので、まず間違いなくマルチタスクの方がやりやすく感じるタイプの人間でした。皆さんはどうですか。

21. ジャンクエデン2

ジャンル 作者
ロボアクション たがや
プレイ時間 プレイVer クリア状況
7時間 1.20 クリア

良かった点

  • 良いゲームサイクルの中で熱中できました
  • 豊かで広大なフィールドを探索していく楽しさがあります
  • 機体をカスタムして自分なりのビルドを組み上げることができました

気になった点

  • 収集物の管理、展示がやや手間でした

レビュー

ジャンクを組み上げ自分なりの機体を動かそう

ジャンクエデン2は、自分でカスタマイズした機体を駆って敵機を倒していく、オープンワールド2Dロボアクションです。
広々とした世界を縦横無尽に駆け回り、ミッションの成功を目指すことになります。

ミッションのクリア条件はシンプルで、エリア上方にあるボスの撃破となります。
しかしエリア上方は様々な機能により固く守られており、そのまま向かって攻略するのは至難の業です。この機能を無効化あるいは低減させるためには、四隅にあるエリアのボスと向き合い、そこにある装置を破壊する必要があります。
腕に覚えがあるのであれば、すぐに上方のボスに向かっても良いでしょう。しかし、ひとまずは四隅のボスを倒すことを目標にするのをお勧めします。

四隅のボスを倒すには、まずそこに至るまでのエリアを探索していく必要があります。
広々とした世界には敵の拠点と、ワープポイントにできる塔が点在しています。基本的には道なりに進んで敵の拠点で戦闘を繰り広げつつ、ワープポイントを増やしていくことになるでしょう。
さらに、敵機を撃破することで手に入るパーツを使えば、自機を自分なりにカスタマイズすることもできます。攻撃手段や移動性能、機体のスペックを見つつ、お気に入りのパーツを使って優秀な機体を作っていく楽しさがあります。

ただし、探索中は回復の手段がないため、連続して戦い続けると機体は疲弊していきます。大きく消耗している場合は、リスクを鑑みて早めに自分の拠点に戻るのがお勧めです。
そうして拠点に戻ったら、時間経過に応じて機体を回復させることができます。この時間を利用し、手に入れたパーツを確認して吟味し、獲得した収集物を展示するなどをやっていきましょう。そうしている間に回復は終わり、また出撃する準備が整います。
この探索、戦闘、帰還、吟味、出撃のサイクルが心地良く、気付くと延々とプレイしてしまうこと必至です。

そうして何度も出撃し、エリアボスに辿りつくころには、自身の機体もグレードアップしていることでしょう。しかし、それでもボスとの戦いは苦戦すること間違いありません。機体の力とプレイヤースキルをフル活用し、上手く勝利をもぎ取っていきましょう。
場合によっては、次に出撃する機体をあらかじめ別に用意しておき、交互に間断なく出撃することで相手の体力を削り切るという手法も取れるかもしれません。
どちらにせよ、ボスを倒すには入念な準備が必要です。敵機を倒しパーツを集め、良い機体を作り上げて挑んでいきましょう。

極めて広大ながらエリアごとに特色があり、起伏のある地形を巡る探索の楽しさ。飛び回り続けて敵機を打ち倒していく戦闘の楽しさ。戦いの中で得られたパーツを上手く組み合わせて戦術を練る楽しさ。これら全てが組み合わさり、ゲームループの中に組み込まれることで、終わりまでノンストップで楽しめる作品となっています。
自分なりの最強の機体を作り、敵機や強力なボスに挑んでいきましょう。

感想

めちゃくちゃ広大な空間をひたすら巡っているという体験は、割に飽きやすそうに感じるんですが、このゲームでは全然そういう感情を抱きませんでした。何か特殊な味付けがしてあるというわけでもないので、本当にゲームサイクルがものすごく綺麗に回っているということの証左なのだと思います。
この規模の作品で途切れることなく遊び続けてしまう牽引力を最後まで保ち続けているというのは、かなり得難いものがあるなと感じていました。めぐめぐの作者さんなのでさもありなん。

ひとまずアクション面の話から始めるんですが、多分丁寧に立ち回るにはある程度のプレイヤースペックが必要で、ごり押しで行くならジャンプと移動性能と誘導ミサイルがあればなんとかなります。
悪条件でなければ、おおむねプレイヤー側の方が強いこともあり、とりあえず一機から二機倒すことを目標に世界をうろつくレベルのバランスなんだろうなと思っています。

ただし、ボス戦となると様相が変わり、ちゃんとアクションするか、ちゃんと準備する必要が出てきます。
というのも、ボスは明確に自機よりスペックで優れているので、ちゃんとアクションして削る必要があるからです。アクションで足りない分は、ボスの弱点を突くパーツを集めたり、自機を増やしてゾンビアタックし続けたりと、そのボスに向かうための準備で補う必要があります。
アクションがそこそこ苦手でも、最悪ゾンビアタックでなんとかなるバランスなのは、そういう意味でもありがたかったです。ゾンビせずに倒せたボスは、たしか左上だけでした。

ボス戦について、個人的な印象としては、左上 < 右上 < 左下 < 右下くらいの難易度に感じていて、右下に関してはラスボスより苦戦しました。
左上は避けることが容易な上に固定しているから楽で、右上は単体性能がそこまで高くありません。左下は大量の雑魚を上手く避けて捌ければなんとかなります。一方で、右下は未だに攻略方法が定まっていません。弱点を突こうにも三種の敵がいて、高速で動き回るから一体一体に狙いを付けに行くのも難しく、多対一の常としてみるみるうちにこちらが消耗していきます。
結局ボスを打ち破ることなく、扉を打ち破って無理矢理クリア要件だけ満たしました。これが通るのもありがたい。

ラスボスについても割と強いんですが、そこに挑むまでにはある程度整っているので、マシンガンを積んだ四脚足を5機用意する力押しで突破しました。倒しても倒しても似たような機体が襲ってくる様はどっちが敵か分かりませんね。こちらは国を滅ぼそうとしてますし。

アクションついでに武装の話もしますが、個人的にはラスボス戦でも使っていたマシンガン系と四脚足が好きです。サブは誘導性能が高いのがお気に入り。
避けようとすると相手への射線も切ることになるので、自然と数撃ちゃ当たる方式にシフトしていきました。また、基本的にずっと移動性能が低い状態で探索も戦闘も進めていたのもあって、終盤に四脚足を手に入れてぬるぬる動けるようになるのが気持ち良すぎてハマってしまいました。四脚足最高。
それでいて、四脚足は割と厄介な慣性が付くので、めちゃくちゃ強いというわけでもないのも良い塩梅でした。慣れないと戦うこと自体が割と難しいです。

さらについでに捕虜の話もするんですが、最終的には捕虜5人の構成でしたが、ほとんどメカニックとして運用していました。
二機目を用意してしばらくは相棒のネコを僚機に暴れまわっていたんですが、ボスに挑んでいる最中にネコがそこそこ瀕死になって命からがら帰ってきたあたりで慎重になり、ある程度制御できる探索の範囲内以外ではメカニックに回ってもらうことにしました。いのちだいじに、です。
一応二人目のパイロットであるマンドラゴラも育成し、ネコの体力が充分でない時は二号機として運用していましたが、大体のケースでは幽霊二人に混じってメカニックに従事してもらっていました。
おかげで我々の部隊の回復能力は高く、ある程度のボス相手であれば二機用意すれば充分ゾンビアタックを仕掛けられるレベルとなりました。
しかし、ネコ、マンドラゴラ、幽霊x2と、明らかに変な部隊になりました。最後の最後に滑り込みで入ったウルファールさんにはさぞ肩身の狭い部隊であったことでしょう。プレイヤーキャラを魔法使いっぽい見た目にしていたのもあって、実験動物を使役しているようにすら見えていました。

閑話休題。続いてフィールドについて、冒頭でも触れましたが、本当に広いです。ちょくちょく戻りながら進めていたとはいえ、10日目達成時点でも3ボスの所に行くのが精一杯でした。道なりにある程度埋めながら進めていったとはいえ、だいぶボリュームがある印象です。
しかし、ただ広いだけのオープンフィールドではなく、起伏を設けていたり、場所によっては見目が変わっていたり、穴が開いていたり、川が流れていたりと、少しずつ変わっていく地形の影響もあってか、全く間延びせずに巡りつくせました。

また、プレイ感が間延びしないのには、恐らくゲームサイクルの秀逸さもあります。
よほど上手く立ち回らない限り2機も倒せば帰還するバランスのため、ずっと徘徊しつくすということがまずありません。適度なタイミングで必ず戻ることになります。加えて、帰還すると必ず回復のフェーズがあるため、この時間を利用して色々やることになります。
それは収集物の配置であったり、獲得物の吟味であったりします。配置物をとりあえず適当に並べ、装備の数値とにらめっこして変えて、また出動です。この時、大体装備が換装されることが多いので、新しい装備を携えてまた新鮮に出発できます。
このサイクルが非常に良く回っており、少なくとも全換装を終えるまではこのサイクル下の中で探索と接敵を楽しむことができます。

加えて、このサイクルがある程度落ち着いてくると、今度は二機目の作成や、捕虜の獲得が大体のケースにおいて発生します。
捕虜は上手く使えば僚機として戦闘をサポートし、さらに探索の幅を広げてくれます。そうでなくても、二機目を作成できれば、回復のフェーズをある程度飛ばしてすぐに探索に移ることもできます。
やることがある程度固定化したところに、今度はそのサイクルをより早め、より探索に重きを置ける状況へと進化するこの仕組みのおかげで、ある程度上達してきたところで探索をハイペースで楽しんでいけるようになっています。

最初からこのペースで探索できると情報量が多すぎて疲れますし、かといって最初のサイクルだけ推し進めるにはいくらか冗長です。このバランスの加減こそが、ゲーム全体を通じて間延びを生まないレベルデザインに強く寄与しているのではないかと考えていました。

個人的には、配置物のレイアウトをもう少し凝りたいところだったんですが、収集物の展示周りがやや面倒だったので手を付けていませんでした。
ただでさえ時間に追われる設計なので、展示に割いている時間が余りなかったのも寄与しています。時間停止して飾りつけタイムになっていたら、もう少し凝ったデザインにしていたかもしれません。
もっとも、会話と同じように時間停止すると不具合の温床になりそうですし、前述するサイクルのうち、回復フェーズでやることの一つでもあるので、時間経過が存在する理由も分かります。難しい。
後は、展示物がらみでポスターを張り付けられることが途中まで良く分かっていませんでした。厳密には、置けそうなボタンがあることまでは認識して、実際にボタンを押してみたんですが、微妙に置き方が違うので失敗して以降しばらくノータッチだった、というものです。
平たく言えば、サブ要素にとどまる展示物くらいにしか不満を覚えない程度に、ゲーム本編はずっと楽しめたということです。

自機をカスタムして敵機を撃破していくサイクルをひたすら回し、少しずつできることが増え、探索してきた領域も広がっていき、関門としてのボスもきちんと配されている隙の無い作品でした。今にして思えば、四方向ボスといい、ボスを倒さなくても厳密には良いことといい、割とBotWっぽいかもしれません。次作があれば、さらに空島と地底が拡張されるんでしょうか。地底っぽいのは既にありますが。

22. 雪山道

ジャンル 作者
ノンフィールドRPG WAIT
プレイ時間 プレイVer クリア状況
9時間 1.02 クリア

良かった点

  • ゲーム全体を通しても各階層においても秀逸なレベルデザインでした
  • 戦略性の広がりとボス攻略に向けた対応が綺麗に符合します
    • 複数の手札から成る様々な戦略を組み立てる楽しさがあります
    • 各階層のボスもまた個性的なデザインでした
  • 軽妙な会話劇で描かれるキャラクターが魅力的でした

気になった点

  • 10階層までの設計はやや容赦がありませんでした

レビュー

多様なボスを多様な戦略で打倒し、雪山を歩もう

※この作品は、ウディコンのエントリーから外れています。

ノンフィールドRPGというゲームジャンルの多くは、リソース制約の中で即応的な戦術をもって対処していくゲーム性となっています。
そのやや強い制約の中でプレイヤーの行動を変容させ、バリエーション豊かな戦略を取らせて楽しませるのは難行であり、それを成した作品は名作と言って差し支えないでしょう。
雪山道は、そのゲームシステムとレベルデザインの力によりこれを成立させた作品となっています。

このゲームにおいて雪山を登り、踏破していくためには、ほかのノンフィールドRPGの例に漏れずリソース管理が重要となってきます。
リソースの中でも、特に重要なのはHPです。戦闘を重ねて経験値を貯めるとレベルが上がり、最大HPが増加していきます。そして、この最大HPを消費することで、ステータスを上げることができるようになっています。
当然、耐久を落としてでもステータスを優先するか否かの判断も重要となりますが、ステータスを上げるべきタイミングの判断もまた重要です。最大HPを消費しても残りHPは減少しないため、全回復の直後などが狙い目となります。機を伺いつつも、適切なタイミングを計る駆け引きを楽しんでいきましょう。
また、経験値目当てに敵と戦いすぎると消耗し、ゲームオーバーのリスクは飛躍的に高まっていきます。強力な敵や厄介な敵と対峙した際は、時には逃げることも重要です。
HPを軸にしたリソース管理をもとに、こうした様々な判断をこなして上手く戦っていくことが肝要になるでしょう。

しかし、リソース管理だけを気にしていては、雪山の頂上に辿り着くことはできません。
階層を進むにつれてプレイヤーは最大HPを含めた様々なリソースを消費し、魔法という新たなダメージソース、スキルという拡張性、さらにはパッシブスキルから特殊な効果まで、様々な選択肢を得ることになります。
これらを吟味し、現在のリソースの範囲で適切に構築することができなければ、道中の雑魚にすら苦戦を強いられることでしょう。いわんや階層の最後にそびえ立つボスに勝つことは困難です。
現在使える手札を最大限活用し、時にはメタをとって戦闘を優位に進める戦略を考えていきましょう。
これらのシステムから成る戦略性の広がりと、それを余すところなく活用して挑まねばならないレベルデザインは極めて秀逸なものとなっています。階層を進むごとに様変わりしていく敵のスタイルに翻弄されつつも、その攻略を楽しめること請け合いです。

加えて、そういったシステム面も秀逸な作品ですが、シナリオもまた良い作品でもあります。
超然としつつもどこか人間らしくもある魅力的なキャラクターたちによる、軽妙洒脱な会話劇によって構成されるシナリオがテンポ良く進行していきます。雪山の激しさや回想の場面を強く印象に残すスチル、それらを効果的に使いつつ展開していく世界観、キャラクター同士の関係性、それぞれの魅力は雪山を歩む原動力の一つとなるでしょう。

リソース制約の中での組み立てと戦略の幅広さを両立させたシステムに加え、それを十全に活かすステージ設計により、最後まで試行を楽しみ続けられること間違いない作品となっています。
是非とも雪山の登頂に挑んでみてはどうでしょうか。

感想

端的に言うと好きな作品なんですが、感想として文字に起こすとあんまり芯を食った感想にならなさそうな気配も感じています。
何が好きかを表明するだけの文章にならないように、とりあえずはゲームシステム、シナリオ、そしてレベルデザインに触れることで体裁を整えていこうかと思います。

ゲームシステムについては、オマージュ元らしい雪道を遊んだことが無いので確かなことは言えないんですが、とりあえずいくつかの点を置いておけばまっとうにノンフィールドRPGです。
いくつか得られるリソースを管理し、その時々の戦闘を上手くいなし、都度待ち受ける障害たるボスをどう攻略するかを考える体験はオーソドックスなものになっています。このおかげで、基礎要となるところはかなり太い柱によりできている印象があり、面白さの強度を上げています。ありていに言えば、ある程度は巨人の肩に乗ったデザインです。

しかし、ただありふれたリソース管理体験にとどまらせず、それをよりユニークなものへと昇華しているのは、魔法を始めとしてゲームを進行するにつれて増えていく変わった手札の数々です。
ノンフィールドRPGはリソースで殴り合うゲームなので、ある程度まで進むとやることが固定化されるきらいがあり、その前に終わらせるか、何かアクセントをつけて延長させるパターンが割と多い印象があります。
この作品は後者の極致とでも言うべきものであり、先に進むにつれて増えていく手札と付き合い、少し変わった思考を随時要求されつつビルドを進めていくことになるため、常に変化を楽しむことができます。なお、これは後述のレベルデザインによっても補強されることなんですが、ひとまずは割愛します。

オーソドックスな殴り合い、MPと捏造MPを駆使して安定したダメージソースを稼ぐ魔法、SPを消費して物理にバフを乗っけるスキル、あるいは優秀なパッシブスキルの数々から、EPを消費する特殊行動まで、広がっていく選択肢に目を通して戦略を組み立てていく楽しみがあります。
やれることがとにかくどんどんと増えていくので、色々と組み合わせたり、その時々の敵に向けてチューニングしたりと常に考えて試行していく体験が用意されていました。拠点でおおよそのポイントをいくらでも振り直せるのも非常に良く、カジュアルにいろんなビルドを試して挑戦することができました。

試すという観点で言うと、攻撃性能やスキルの詳細について、ある程度は説明しつつ、ある程度は省略するという設計もまた絶妙な塩梅で完成されています。全てを説明すると試行錯誤の意識を削ぎ、説明しなさすぎるとそもそも試行錯誤もできないんですが、その中間択を綺麗に突き抜けた設計となっていました。
例えば魔法を得られた時、この作品では魔法のダメージ計算はある程度予測を付けて行い、その結果を元に効果を推定して効果的な対象を考えることになります。これを序盤で積み重ねていた経験があればこそ、中盤から終盤にかけての敵に対して魔法を使ってみるアイデアが手の届くところにあるという寸法です。
説明の省略をもってプレイヤーに学習を促し、それにより思考の中に選択肢を住まわせる手腕がとにかく絶妙な作品だと言えます。

リソース管理の中で行われる豊富な手札からの構築、その構築を自然に行わせる省略の妙、それをもって己から発する戦略性の広がり。
雪山道というゲームのシステムが持つ裾野はあらゆる挑戦を受け入れてくれる度量があり、その中で試行錯誤をのびのびとすることができるようになっています。

続いてシナリオ面の話になるんですが、ここは完全に好みです。筆者は、無駄っぽい話を織り交ぜながら軽妙に会話が進んでいく会話劇を好むところにあるので。全体的に見ると断章を繋いで会話のみで世界観からキャラクター性まで描写していくタイプなので、そういったものが好きな人は間違いなく好きだと思います。
言い回しが全体的に上手いのも良いんですが、それ以上に断章として抜き出す会話の流れが良くて、全体を通せばかなり少ない会話量に感じるんですが、各々の性格や関係性の変化から、それぞれの妙な歪み方まで綺麗に描写されています。

後は、主人公含めて周りがまあまあに変人でありつつ、きっちりしたところでは常識人の顔を見せるバランスも良いところです。魅力を感じる偏りを見せつけつつも、人間として外れすぎない良い塩梅の描写によって、人間っぽさとキャラクターとしての魅力が両立されています。人間と呼んで良いのか分からない登場人物もそこそこいて、そこは神性と俗さが共存しているあたりも良い。

また、シナリオ中に度々差し込まれるグラフィックについても、この良い意味で簡潔と言って差し支えないシナリオ性にマッチしたものとなっています。テンポ良く進んでいく物語を止めることなく、その場において印象に残る情報に先鋭したスチルは会話劇同様に軽妙に、しかして強く心に残るものです。
後は単純にレクサールが可愛い。

そして何よりも、終わり方が秀逸であり、安寧にいないというか、心の半身が常につんざく世界の天辺にあるあの空気感は最高と言って良いものでした。
願わくはAnother行きたかったんですが、筆者のプレイヤースキルの都合により断念しています。その先にある別の可能性を覗きに行きたい気持ちはあるので、ちょくちょくチャレンジはしようと思います。
しかし、掲示板を見てたら縛りプレイじみたクリアしてる人もいるので世界は広い。

最後にレベルデザインの話もします。システム設計が抜群に良いのは前述した通りなんですが、これを補強するレベルデザインの良さもあって、このゲームの体験はより強固なものになっているという面があるように思います。
大枠におけるゲーム設計全体におけるレベルデザイン、そして階層ごとのテーマに沿ったレベルデザインのどちらも秀逸なんですが、とりあえず前者について触れます。

このゲームはおおむね、10階層までがチュートリアル、18階層までがボスチュートリアル、そしてラストバトルに向かうという構成に感じていました。
特に10階層到達にあたっては、リソース管理の殴り合いから魔法を習得した別次元の戦略の広がりをマスターしないと攻略できない難易度になっています。後々9階層にナーフが入ったらしいので今そうなっているか分かりませんが、少なくとも筆者のプレイタイミングではそういう設計でした。
なお、魔法無しで突破していた筆者はここでつまずいたので再走しています。
これは、ともすればスパルタと言って良いレベルの設計なんですが、これのおかげでこのゲームは多様な戦略をとって幅をもって戦うゲームということを叩き込まれます。少なくとも第二の札を持っていないと、まともな勝負にさえならないこともあります。
この10階層までの道筋は、このゲームにおける表明のレベルデザインであり、戦略の道筋を提示するものとなっています。若干選別のレベルデザインに片足を突っ込んでいる感じもしますが、その辺は9階層のナーフで緩和されているかもしれません。

10階層へ到達した先に待ち構えているのは、これまでのリソース管理による切り詰めた戦いから一転して、1階層ごとに全力を出せる設計に切り替わります。同時に取れる選択肢の広がりの可能性もまた提示されることもあり、切り詰めから解放される安心感も得られます。
そして、Anotherを目指すならともかく、本質的には負けても問題ないデザインに切り替わることで、ここからは攻略に向けたレベルデザインに変化していきます。10層までの場当たり的故に限られた戦略性から脱し、より幅広い選択の中で攻略の糸口を見つけ出す戦略性へとシームレスに繋がっています。

ここから18階層に至るまで、途中の雑魚や中ボスですらも、ある程度特徴を持ち、どうやって上手く攻略するかを考える必要が出てきます。いわんやボスはどれも個性的であり、それぞれがそれぞれの攻略法を要求し、あるいは固定的な攻略法を封じる性能を秘めています。
このため、ボスごとに戦略をある程度様変わりさせていく必要が生じていき、階層ごとの色を適切に捉えて現状の手札からの戦い方を試行し、攻略していく楽しみが味わえました。
そして、この土台となっているのは間違いなく先行して体験した10階層までの経験です。おかげで、その経験に立脚し派生していく思考を基に奥深い戦略を突き詰めていくことができるようになっています。

そして、それらを総括するようなノエル、あるいはラスボスの設計は見事というほかになく、まさしくこれまでの戦略の総決算として挑むことができます。ボスごとの固有能力に対応してきたこれまでの経験を総動員し、めくるめく戦況に対応しつつ戦っていく感覚は得難いものがありました。

また、レベルデザインとは直接関係ありませんが、各階層におけるボスの特異性というか、デザイン的な面でのネタへの走り方もまた良く、次の階層で出会うボスを楽しみにする牽引力ともなっていました。
もっとも、ここが原因でウディコン的には停止になってしまった部分でもあるので、あんまり色々と言うのもアレではありますが。ただ、Cross Fait Battleでは笑いましたし、地獄を見せてあげるで終わりかと思ったらまだまだ終わらずに続くマトリョーシカには思わずおいという声が出ました。

また、もう一つレベルデザインとして秀逸な点として、確かにインフレしていくように設計しつつも、戦いになる程度に抑えられているところがあります。
リソース管理を軸とするノンフィールドRPGにおいて、成長は明確には数値でもって表されるものであるため、数値のデザインはかなり重要です。そして、この作品では、この数値のインフレ具合と、一部パラメータにおけるインフレしない具合が絶妙にコントロールされています。
特に、各パラメータが関わり合った結果のダメージは確かにインフレを感じ、大きく成長を感じていく一方で、コストとして使うポイントの多くはそれほどインフレさせられません。
ゲームシステムを崩壊しない範囲で成長を実感させつつ、絞るべきところはきっちり絞られた設計に感じていました。

そしてこれは筆者がAnotherをクリアできてない立場で言うのは大変に烏滸がましいんですが、Anotherに向けての0回死亡クリアという導線が引かれているのも極めて良いところになります。
ここまでで段階的に引かれてきたレベルデザインに対し、さらに上級者向けに一本筋を通して新たなる試行を行わせしめるものとなっています。挑戦のレベルデザインとでも言いましょうか。
ある意味ではチュートリアル的にクリアに向けての導線としての役割を担っていつつも、それ全体を一貫してより大きなチャレンジへの布石となしている、この分離と統合のデザインは一粒で二度おいしい設計として完璧に機能しているように感じました。

長々と書いてはきたんですが、端的に言えばめっちゃ面白いのでやれば良いと思います。
筆者はノンフィールドRPGが下手ではありましたが、何度でもやり直して戦略を練り直せるので、不屈の闘志で挑み続けていくことでクリアまで到達できました。雨垂れ石を穿つです。そういう意味でも、9階層さえ抜けられれば誰でもクリアできるようにはなっていると思います。

なお、この作品とは直接関係ないんですが、オマージュ元らしい雪道の作者さんの新作がSteamに出ていたので買おうと思っています。雪山道をやったら滅ぼし姫をやろう。

23. 魔王復活物語

ジャンル 作者
メタ謎解き かげろう
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間 1.5 クリア

良かった点

  • 常に発見のある良い謎解きの体験でした
  • ゲーム内のらしさの完成度が高いです
  • ヒントの塩梅がちょうど良かったです

気になった点

  • 特にありません

レビュー

あんまりネタバレしたくないのでここに書くことが無い

初めに断っておきますと、この作品を十全に遊ぶ上では、余り情報を入れずに起動することを強く推奨します。
もしもあなたが謎解きを好んでいたり、発見を伴うパズルを気に入る性質の方であれば、ここから先を読まずにプレイしてください。素晴らしい体験になることだけは保証できるでしょう。
とはいえ、事前に情報を仕入れても楽しめることもまた確実ではあります。そういう方のためにも、少しだけレビューを書き留めようと思います。

魔王復活物語は、メタ的な要素を活用して進むパズル的な謎解きを主体としたゲームです。
ゲーム内ゲームを進める上でぶつかることになる、主に不具合を起因とした障害に対し、あの手この手ですり抜けてゲームを進行していくことを目的としています。

様々な形で発生する障害を上手く回避するために必要となるのは、プレイヤー自身の閃きと発想です。
ゲームシステムを上手く運用するなり、最終決戦前にあるデバッグ用のセーブデータを上手く活用するなり、あるいは注意深く周りを見渡すなり、様々な要素を隅々まで観察し、思考し、使い尽くすことによって、初めてその問題を解消することができます。
物語中のイベントから示唆される導線を上手く使い、時にはヒントシステムにも頼って思考を補助しつつ、適切な手段で対応していきましょう。

そうして謎解きを進めてゲームを進行させる毎に、回想の形でそのゲームの作者とのかつての交流が描かれていきます。ゲーム内の展開とも密接にかかわり続けるそれらの記憶は、やがてシナリオの本流へと回帰していきます。
謎解きの秀逸さもさることながら、そうして語られたゲーム製作にまつわる物語もまた良質なものとなっています。その誘引力は間違いなく、最大の難易度と呼ぶにふさわしい最後の謎を解く原動力となってくれることでしょう。

あらゆる困難を発見を伴う知恵と工夫で打破し、ゲーム内の要素を全て拾い上げ、その物語のエンディングを迎えていきましょう。

感想

最後が余りに綺麗に作られているので、それだけでも最高のゲームです。おまけに、そこに至るまでのメタ的なパズルの設計も秀逸なので、全体を通しても最高のゲームでした。
第四の壁のないメタゲーとしての新鮮味と、それだけに頼らない謎解きというかパズルの強度の点において、ここしばらくやったメタゲーの中では指折りに好きな作品です。OneShotとかアトペス以来くらい。
最後がどう良いかを追々記述していくので、まだやってないのに感想を読んでいる人はとりあえずやってからお願いします。何ならやったら以下の感想は読まなくても良いです。

いったん別の話をすると、ゲーム内ゲームのらしさを突き詰めているのも良くて、確かにこういう作り方しますよね、というところを適切に突いてきます。
バグ発見ゲーム系は割とあるあるのバグを出すためのバグというパターンが共感性のためにか強めになりがちなんですが、このゲームのバグは本当にそうなっていそうな印象があります。ちゃんとエミュレートされた不具合という感じ。
加えて、そういった不具合以外においてもゲーム内の要素がきちんとそろっていて、魔法復活物語そのものが活きた作品のように思える出来となっています。ちなみに、ここで言う魔王復活物語はゲーム内ゲームの話です。

そして圧巻であるセーブデータを活用した謎解きというパズルの設計は絶妙であり、常にそういう視点もあるのかという発見に満ち満ちています。
つづきからというギミックから出来得る全てのことをやったんじゃないかという程にバリエーションに富んでいて、そこから生み出される発展性とどこまでも伸びていく斬新さは10点以外何を付ければ良いのか分からないレベルです。これだけは迷うことが無かった。
終わりから始まる物語、バグを活用したクリア、みたいな系譜のゲームの先例は様々にあれど、ごり押しによる突破、存在しない情報の活用といった異なる視点からの活用を主眼としたパズルというのは目から鱗のシステムでした。

そしてこれは何度でも擦るんですが、最後の謎解きは完璧です。
連携、レベルによって到達する奥義、武器による技の追加、全ての説明された要素を余すところなく活用した上で、タイトルを叩きつけるという設計は余りにも美しく完成されています。カタルシスがある。
筆者は王復活を構成した上で、それぞれを探し出していくという理想ルートの体験を通ったというのもあるかもしれませんが、とにかく得難い体験だったように思います。発見をベースに置いたパズルの体験の美しさという面において、The Witnessをやった時のレベルで感動を覚えました。

その分、とりわけ最後の謎解きの難易度は充分に高いようには感じています。分かる人には一瞬で分かりそうですが、筆者は30分くらい彷徨っていました。どうやらプレイ前のバージョンではタイトルのヒントもなかったようなので、世の中には勘の良い人もいるのだなと思っています。
連携+タイトルと了解してさえ、タイトルがタイトルそのものなのか悩みながら進めていたところもあり、迷走してこねくり回してルーズソックスを作ろうとしている時期もありました。とはいえ、王復活が見えるあたりでほぼ確信が取れるので、野暮にならない範囲では絶妙のヒントだとは思います。

ヒントについてもう少し触れておくと、最後以外のヒントについてもかなりちゃんと作られています。
筆者は余り見ないで進め、大体分かった後に聞くようにしていたんですが、かなり良い塩梅の情報となっていました。雪のヒントは特にちょうど良い塩梅であり、戻るアイデアへの導線も、戻った後に何をすれば良さそうかの導線もきちんと完備されています。
一方で、エニムへのミスリードは若干ズルいところもありそうには感じました。筆者はなんとかして一番下の街を消す方法を探していました。

また、システム面においてはセーブが限定されているのも良いところです。おおむね、ここであなたをハメますよという意思表示になっています。その上で、ボスの前に置かれているなど、余り作為的になりすぎないようになっているため、このあたりのバランスも取られています。
謎解きによっては明確に詰みもありうる中、そこを上手くカバーしたデザインになっている印象がありました。
セーブデータを残さないタイプの人向けにも塞がれているなど、細かいところのケアも良く整備されており、謎解きに集中できるような環境が完成されている作品となっています。

筆者はパズルだけで感動できるんですが、そういうタイプでない人向けにも、シナリオもまた良いものであったということも付記しておきます。
ずっとノリの良いコメディー調のストーリー展開で明るめにテンポ良く進めつつ、終わりに向かっては制作にまつわる熱をもって物語の強度を補完してきます。
殊に、筆者の記憶している限りでは往年のRPGの主人公よろしく一言も喋ることのないヒロが、最後に語りかける演出が良いです。それまではあくまでもヒロとしてのロールプレイであり続けたところに、最後にhiroとしてというかその人そのものとして作用することで、物語が綺麗に着地していました。パズルもそうなんですが、構造的に秀逸なところがあります。

加えて、個人的に好きなのは、魔王がエアロブラストを使ってくるし、ブラインもやるし、何なら形態変化後はちゃんとマオになっているあたりです。
別段それが強くシナリオで主張されることは無かったと記憶していますが、このゲームそれ自体の持っている意味をシステムで上手く主張しているあたり、これもまた物語の一つなのだろうと思います。

返す返す最後が秀逸なんですが、最後が秀逸であることを説明しようとすると強烈にネタバレになるので、とりあえずやってと言うほか無い作品です。
最後に至るまでの謎解きも当然素晴らしく、やるたびに新たな発見があって好きだったんですが、余りに最後が美しすぎて、そっちのインパクトにだいぶ持っていかれつつ、この感想を書いています。

24. なかよ4こよ4 4人の中に×人鬼がいる?

ジャンル 作者
ノベル カッパ永久寺
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.00 TRUE END

良かった点

  • 不安定な中で描かれる物語を楽しめます
  • 日常パートとそれ以外の配分がちょうど良かったです

気になった点

  • 回収されない要素があるような印象を受けました
    • そういうシナリオであると解釈することもできる作品ではあります

レビュー

なかよしな日常

なかよ4こよ4 4人の中に×人鬼がいる?は、ホラー要素を含む短編のノベルゲームです。
記憶喪失の主人公を中心とした、いつもの日常が描かれていきます。

主人公は、記憶喪失の前から友達だった3人と共に、以前のような日常を送るために学校生活を進めていきます。
何か不穏なことがちらほらありますが、それはそれとしてなかよしな日常を見ていきましょう。

恐怖を与える表現はもちろんのこと、あらゆるものを疑いたくなる不安定な描写の中で紡がれていくシナリオが特徴的な作品です。
何かがおかしい日常を覗いていきましょう。

感想

終始信頼できない語り手をやるので、ずっと不安定な足場の上で組み上げられた作品を読んでいるような印象の作品でした。ホラーにぴったり。
どこまでの情報を真実とし、どこまでの情報を誤りとみなすかによって色々解釈は変わりそうではあります。個人的にはある程度第三者視点を信じるのが良さそうだなと感じたので、おおむね刑事さんの推測を当てにしていました。

こういうタイプの作品は日常パートをどれくらい描くかが割と難しく、長すぎるとだれる一方で、短すぎると日常の浸食を充分に表現できないままホラーに突っ走ることになってしまいます。
一度ホラーパートに入ると日常パートに戻ってもホラーの残滓が残り続けるので、自然に最初にやる日常パートの尺が大事になります。
この作品におけるそのあたりの塩梅はちょうど良く、ギリギリだれない範囲で日常パートを描いていたように思いました。そもそも最初にホラーを突っ込むことで助走をつけていたというのもあります。まずは死体を転がせというのは、ミステリー小説の基本みたいなところがありますね。

一方で、解釈の幅を広げるためなのか、最終的にあんまり回収されない宙ぶらりんな要素もそこそこある印象がありました。
顔のない追跡者、突き落とした気になっている理由、京先輩周り、この辺の掘り下げは余りなされません。あくまでも、主人公の周囲に発生する事象がメインなので、世界や他者にまつわるあたりは突っ込んで話されないというのはあります。
全部妄想にすぎませんでした、もまた解釈の一つではあるんでしょうが。

中でもメモ書きは誰が残したのか、はどう解釈するべきか迷っているポイントです。あの時点では恐らくループが始まっていないはずで、そうだとすれば誰が書き残したんでしょうか。犯人がいるとして、書き残すとは思えません。
それともループが実はもっと早くから始まっていて、無間地獄の後にアレを残すフェーズがあったんでしょうか。真相がどこに辿り着くにしろ、基本的には気にしなければ何も起きないことは事実ですからね。

京先輩周りについての解釈も難しく、冒頭はほぼ間違いなく京先輩を指しているはずですが、その場合でも解釈は分かれます。おおむね、京先輩は普通に自殺し、この件とは無関係であってアレはただの演出である、という解釈と、京先輩は入れ替わったが記憶が無いので無間地獄に囚われている、という解釈の双方が可能です。
どっちに転んだとしても、その自覚がないものが過去の所業に囚われて無限の苦しみを味わい続けているので、ある意味ではどっちでも変わらないとも取れるかもしれません。

こういう要素について、もやもやとするとか、考察の余地とするかは人に寄りそうですが、個人的にはややもやもやよりなのかなと感じています。視点がそもそも信頼できない語り手の時点で、曖昧な部分が発生するのはやむを得ないところではありそうです。
ただ、メインの主人公の境遇と末路に関しては解釈が分かりやすく二分され、そのどちらかは分からない、という終わり方をするので、ある意味ではこのような事実の重なり合いを観測するという旨のゲームとも言えるかもしれません。

ちなみに余談として、筆者はホラーにはそこそこ耐性があるんですが、カッターみたいな現実的な痛みを読んでると若干むずむずして辛くなります。あのシーンは、どのシーンよりも目を細めてしまいました。多分想像できる痛みがしんどいんだと思います。

25. At End of the World

ジャンル 作者
RPG エルトン
プレイ時間 プレイVer クリア状況
3時間+1時間 3.4 クリア+

良かった点

  • 技を入れ替え己の戦略を追求していくハクスラが楽しめました
    • 新陳代謝が終盤まで充分に続くバランスとなっています
    • 戦闘システムそのものがシンプルなため、技のデッキ構成だけに注力できます
  • 手に入れた技が無駄にならないシステムが完備されており、安心して技を集められます
  • 終末的な世界観が印象的に表現されており、シナリオに良い影響を与えています

気になった点

  • スキル構成について、簡単なソートや保存がしたい気持ちがありました

レビュー

技を組み立て自分なりのビルドを作り上げよう

RPGというジャンルの戦闘における楽しみの一つとして、用意した戦略が上手くはまって敵を倒す楽しさが挙げられるでしょう。戦略を練り、手札を準備し、それが上手く運用されて敵を圧倒していく達成感は格別のものです。
At End of the World は、技をハクスラで集め、その技のみで戦闘を行うゲームです。ゲーム中のステータスの強化は限られているため、プレイヤーはほとんど技の構築だけを考えることになるでしょう。それゆえに、そうした戦略を準備し、練り上げて攻略していく楽しさを十全に味わえるゲームとなっています。

戦闘画面

このゲームの戦闘は、ランダムで4個の技が配られることから始まります。
この技の中から消費するHPやSPの許す限り技を選択し、攻撃を繰り出し続けることになります。そうしてターンを終了したら相手から攻撃を受け、これをどちらかのHPがゼロになるまで繰り返すというものです。
例えば、上記の戦闘の例ではSPが10あるため、消費SP1のダガー、SP3のスラッシュ、SP2のソードの全てが発動可能です。HPを消費して良ければ、ナイフを発動することもできます。
SPはターン毎に一定値だけ回復していくため、最後に残るSPや残りHPに気を配りながら、各ターンで適切な消費量に基づいた技選択をしていく必要があるでしょう。

ただし、戦闘に出てくる技は、あらかじめ自分で構築した20個の技のみから選出されます。このため、戦闘は事実上戦う前のデッキ構築から始まっているとも言えるでしょう。どういったプランで戦いを進めていくかを考え、持っている技の中から選りすぐりの20個を決めていきましょう。
ここで選び出す技を決める上で重要になるのは、その技に付与されたオプションです。状態異常の付与からカードのドローまで、技には様々な性能がランダムでいくつか付けられています。例えば上記の画面のうち、ダガーは防御力を上げるバフを持ち、ナイフは回復できるバフを持っています。
バフを盛って戦いを有利に進めてみたり、デバフで相手を封じたり、ひたすら同一ターンで回せるようにドローを積んだり、戦略は様々です。自分が思い描く戦略を実現するためにも、様々なオプションが付与された技を集めて構成を練っていきましょう。

なお、技に付与されるオプションはレアリティが上がるほど強力になっていきます。このため、プレイが進む度により強力な技へと入れ替えられていくため、常に新鮮なデッキで戦いに臨むことになります。技を常に更新していき、戦略の理想を追い求めていきましょう。
とはいえ、そうして手に入れた古い技も無駄にはなりません。合成の素材として別の技の生成に用いることもできますし、オプションが気に入っているならアイテムを消費してレアリティを引き上げれば前線に復帰させることも可能です。
あるいはデメリットだけが目立つ技でさえも、そのデメリットを変質させ、別のデメリットに変えることもできます。いまいちだった技が化けることもあるわけです。
どんな技を手に入れても無駄になることは無いので、ガンガン技を手に入れていき、デッキをどんどん進化させていきましょう。

このようにデッキ構築を進めて強敵と相対せるようになっていくと、より奥地へと足を進めることができるようになります。
そうして次々と探索していくことになるマップはどれも終末感の漂うものであり、そこで描かれていくシナリオもまたどん詰まりのような暗さを抱えています。そんな終わりの世界の空気の中でも歩みを止めず、強敵を打ち倒して最奥まで進んでいきましょう。
また、マップには時折NPCがいるので、積極的に話しかけてクエストを行ってみるのも良いかもしれません。報酬となるアイテムは便利ですし、この世界の終末的な空気感に触れることもできるでしょう。

技を手に入れ、デッキを強化し、さらなる強敵に挑んではより強い技を手に入れていくハクスラを楽しめる作品となっています。
たとえデッキが完成したと思っても、オプションの吟味や安定性の向上、あるいは別の戦略の試行など、ブラッシュアップの余地はいくらでもあります。技を入れ替え最強の戦略を目指していきましょう。

感想

筆者は軽戦士を選んでいたので、ずっと俺のターンができるゲームでした。最初にゲームシステムと、職業のデザインを見た時から使おうと思っていたので、上手く運用できて楽しかったです。上級者向けとか関係ない、この手のゲームは行動回数が正義なんだという思想があります。
手に入る技を吟味し、理想に一歩ずつ近付けながらデッキを構築していくのは大変に楽しかったです。

このゲームのメインはやはり戦闘システムと、それを左右する技の数々だと思うので、そこに触れていこうと思います。
まず、戦闘システムは状態異常の多彩さ、技の豊富さをいったん考えないでおくと、かなりシンプルです。特殊な行動はそれほど多くなく、シンプルにHPの削り合いの勝負に終始します。
特殊な戦闘システムで戦うところはさておき、基本的な設計がごくシンプルであるがゆえに、状態異常とそれを操る多様な技にじっくりと目を向けることができる設計でした。ベースの簡単さから戦闘自体は飲み込みやすく、すぐに特殊な異常仕様への慣れや、各種技性能の強さの吟味に注力できます。

また、20枚というデッキ構成のサイズ感、ハクスラで手に入る技のランダム感がちょうど良いために、クリアに至るまでかなり新陳代謝が激しいのも好きなところです。
筆者はほぼラスボスに到達するくらいまでは頻繁に技を入れ替え、理想に向けたビルドを行うことができていました。方向性の完成は中盤くらいにある程度整っていましたが、事故率を下げたり、細かいところをブラッシュアップしたりと意外とやれることは多く、終盤まで強い技を追い求められます。

そして最終的には、ラスボスだろうと裏ボスだろうとワンターンキルできる圧倒的な手数の多さを手に入れることができました。HPの続く限りほぼ無限に行動し続けるマシーンの完成です。
そんな最終構成は以下の通りになりました。
オメガは余り使わず、ドローソースを大量に仕込みつつ、威力増加と鋭刃で単価を引き上げ、手数でごり押すスタイルです。SP消費技の数を抑えてHP消費技主体で戦うため、HPさえ持っていれば絶大な火力を叩き込むことができます。道中の雑魚にすらHPを消費しないといけないのは若干ネックですが、回復をちょっとだけ混ぜて保険としていました。
そして、強力な技に必要となるデメリット効果はどうせワンターンキルするならと、毒や傷をふんだんに癒しています。どうせ相手のターンになることはほとんどないので。よく考えれば、傷を避ける必要もなかったかもしれません。
これでも色々と妥協して組んだ部分も多く、まだまだブラッシュアップの余地はあります。ドローソースが初動に関しては100%安定するわけではないですし、SP技についても強力なものは残ってしまっているので、この辺も可能ならHP消費技に切り替えたいところでした。

ついでに、以下のスキルの中でも特に強力でお気に入りだったものをピックアップしてみようと思います。
まず、問答無用でナイフドローは強いです。消費HP2程度でドローソースになってくれます。このため、カタストロフと一段階落ちてはいますが採用に至っています。もう少し時間を遡ると、普通にブレスでも採用されていることがありました。
続いて、ドロソ+威力増加+鋭刃を全て兼ね備えたサイズが強力です。SP消費無しでやりたいことが全部できます。しかもデメリットが弱い。
また、ドロソではないものの、威力増加9+4、鋭刃6のソードや、威力増加合計17のソードは手数の多さで戦うこのデッキにはかなり刺さっています。後者に至ってはハザードのレベルですが採用されています。
ただ、ソード/スラッシュ共にSP消費対象ではあるので、できればナイフ、あるいはサイズあたりで揃えたい気持ちはあります。また、ドロソだからという理由だけで入っているブレスのソードなど、やはりまだまだ改善の余地は残されていますね。

最終構成

閑話休題。この辺の技のハクスラを進める際に、合成やアイテム消費による上書きである変性、あるいは進化など、技を余すところなく活用できるシステムについても上手くできています。
全く不要な技は合成に投げ込むことで二回目のチャレンジを獲得できますし、ある程度強いけどデメリットや一部スロットが気になるような技は、変性で最強の技に生まれ変わらせることもできます。序盤に拾って性能と使い勝手が良いために愛用していた技を、進化を繰り返して常に最前線にレベルアップし続けることも可能です。
どんな技であっても何らかの方法で活用したり、上手く使っていたものをそのまま継続させられたりと、無駄がありません。このおかげで、技を取得した際に残念な気持ちになることがありませんでした。

一方で、技はかなり手に入ることになるので、適時整理していかないと、だぶついて調整が難しくなります。せめて、デッキの種別ソートくらいはしたい気持ちもないではないですが、ソートすべき対象の多さを鑑みると難しそうです。種別、コスト、あるいは効果スロット、レアリティ、いくらでもソートしないといけないものがあります。
一応保有スキルはレアリティソートされていて、これは結構便利なので、このままでも良いかなという印象はありました。かなり過積載気味のソート機能がないと満足に使えなさそうなので。

シナリオ面というか、世界の空気感も素晴らしく、まさしく世界の終わりといった退廃的な世界が強く演出されています。
NPCの数は決して多くありませんが、世界を物語るに足るようにはなっており、各々のクエストも良い味を出しています。やればやるほど人が死んでいく。何だったら何もしない方が良かったのかもしれない、と感じたところからの最後です。

そういう意味でも、ラストバトルは本当に清々しい気持ちで挑めるものであり、これまでずーっと暗かったぶんを全て吐き出した晴れやかさを感じることができるものでした。
廃村はちゃんと村になり、最終ステージの元あった黒々しい靄が晴れ、ここまで澄んでいたのかと感じさせる青空をバックにラストバトルです。演出としては完璧と言って良いでしょう。
この明るさを取り戻すための物語として、綺麗に結末まで導かれています。

なお個人的に気になっているのは、アルフォンソが狂ったのかそうでもないのかといったところです。プレイヤーというか主人公ですらも、何度か終わらせてしまおうかということが頭をよぎり続けているので、これの果てがアルフォンソであるということなのかもしれません。あるいは主人公になれなかったものとしての位置付けなんでしょうか。
そこに至るまでの物語が詳しく描写されることはないので、真実は闇の中です。

余談ですが、筆者は初見時に完全に教団エリアを見逃していたので、いきなり始まった教団の話には若干ついていけませんでした。それがヒントになって発見できた側面もありますが。
まあプレイヤーはともかく、主人公はこの1000年で色々と見てきたのでしょう、多分。

ともあれ、ずっとスキルを入れ替えて、己の理想を追求しつつ、現実として手に入った性能も強いなこれと思いながら使っていく、非常に楽しいハクスラ体験ができる作品でした。
ここではあんまり触れていませんが、変な戦闘システムの中で戦える場所もいきなり用意されていて、ただ戦うだけでなく、制限の元戦いに挑む楽しさも担保されています。奥が深い。手数ゲームしていると特殊ルールには相性が悪いこともあり、遊んでいる最中は複数のデッキを登録できる仕組みが欲しくなっていました。

26. カニハザード~カニ滅外伝~

ジャンル 作者
アクション sugo-rock
プレイ時間 プレイVer クリア状況
20分 1.1.1 49260

良かった点

  • 終わりのある中のスコアアタックであるため、明確に目標をもってプレイできました
  • 差し合いを意識する立ち回りが求められます

気になった点

  • カニのステップが場合によっては理不尽に感じました
    • 攻撃予兆前のバックステップからの差し返しがかなり厳しいです

レビュー

カニを100匹滅せよ

カニハザード~カニ滅外伝~ は、次々と出現するカニを倒していくアクションゲームです。
それに加えて、カニを100匹倒し切るか敗北するまでのスコアを競うこともできます。

絶妙なステップと特殊な行動で攻めてくるカニを上手く倒していくには、いくつかのアクションを使いこなす必要があります。
中でも基本となるのは通常攻撃と回避です。通常攻撃は発生時に向いていた方向にだけ攻撃するタイプなので、良く狙いを澄ませて当てましょう。連続で攻撃すれば範囲と威力が伸びるため当てやすいですが、その間は移動ができないので当然隙も大きくなります。適宜使い分けていきましょう。
また、攻撃後の後隙に被弾しそうになった場合は回避が便利です。回避で行動を上手くキャンセルすることができれば、ぐっとダメージを抑えられるようになります。
その他、回転切りや遠距離攻撃などの特殊な攻撃も駆使しつつ、上手くカニを捌いていきましょう。

しかし、漫然とカニを倒しているだけではスコアは伸びません。スコアを伸ばすには、コンボを意識する必要があります。
コンボを伸ばすためには、カニを一定時間内に継続して倒し続けることが重要です。制限時間内に次々と倒していければ、その倍率はどんどん高くなっていきます。このため、後半にスコアの高い強敵を倒すほどコンボによる上乗せが入りやすくなっていき、ますますスコアが伸びていくでしょう。
時にはあえて強い敵を残したまま戦いを進め、リスクを背負うことでスコアを伸ばすこともできます。慣れてきたら狙ってみるのも一興です。

アクションを使いこなしカニをひたすら滅し続け、コンボを伸ばしてスコアを稼ぎ、100匹捌いていきましょう。

感想

いわゆるスコアアタック系のミニゲームでした。さっと遊べます。
個人的には100体という明確な終わりがある中でスコアを稼ぐというのが好きで、きちんと制限がかけられた中で上手くやることが求められるので、だれにくい設計になっているんだろうなと思います。
100体というやや多めの目的に対しても、少しずつ性能の違うキャラクターを出していき、ボスのような巨大な敵を用意することでさらに大きく盤面を変化させることで、その目標値を多すぎないように感じさせています。

アクションの面で見ると、自機の攻撃性能はかなり低く、爽快感を求めるタイプというよりは、ずっしりとしたアクションという感じがしました。鎧を着込んだソウルライクみたいな遊び味であり、軽快なプラットフォーマー系アクションみたいな遊び味ではありません。
特に攻撃後に即時向きを変えられないので、かなり窮屈に戦うことになります。軽快に捌いていくというよりは、相手の動きをある程度読んで一撃を当てに行くという遊びになっていました。持ってるのはショートソードっぽいですが、挙動は完全に大剣のそれです。

とはいえ、即時転換が可能になるとそれはそれで簡単そうなので、これくらいの窮屈さによって難易度をある程度担保しているんだろうなという感触でもあります。
プレイ中の被弾は、おおむね前隙の初見殺しか、攻撃方向のミスによる後隙を狩られるかでしか発生しないので、リスクをちゃんとつけるならこの要素がないと困ります。後隙は上手く回避でキャンセルしましょうね、というデザインだと解釈していました。
ただ、大剣のような性能の割にリーチが短いのは若干辛く、特に初撃はかなり心もとない印象を受けました。敵のステップが予測不能なことも相まって、噛み合うと最近接で振っても空振る可能性があります。リスクを取って近付いて攻撃したのに避けられるのは、後隙も込みでリターンが見合ってないなという印象を受けました。

また、敵のカニの挙動はかなり独特で、攻撃予兆直前ですらステップを踏むので、結構攻撃を当てにくいです。連続攻撃で範囲を取るか、回転攻撃でケアするかしないと、上手く当たらないことが間々あります。
ステップのタイミングを読むのはかなり慣れが必要で、適当にプレイしているとバックステップによる回避から差し返しを食らってダメージを受けやすいように感じました。ここはプレイヤーの慣れが必要です。慣れても大量のカニの動きのテンポを把握するのは割と難しいですが。
また、攻撃判定は思いのほか残っているので、下手に近付くとダメージを受けることもあります。攻撃間隔がつかめないうちは、余り積極的に攻めない方が良いのかもしれません。

カニをバシバシ倒していく爽快感というよりは、立ち回りをちゃんとして、倒す敵もちゃんと選んで、上手い人はハイスコアを目指しつつ、そうでもない人は生き残りを目指していく、そういった堅実な方に振ってあるアクションというイメージです。
漫然とプレイせず、クリアに向けてちゃんと動きを覚えていくことが求められるあたりは楽しかったです。カニに適応していく。言わばAnother Crab’s Treasureのようなヤドカリソウルライクよろしく、ソウルライク・カニアクションなのかもしれません。

27. 不思議な世界の観光日記Ⅱ

ジャンル 作者
オムニバス nananana
プレイ時間 プレイVer クリア状況
5時間 1.06a クリア+全隠し実績

良かった点

  • 多種多様なゲームが遊べます
  • 個々のゲームに良い意味で突っ込みどころが満載です
  • 比較的高難度なゲームには救済措置がありました

気になった点

  • 続編のためか、キャラの名前やストーリー進行でやや追いてかれがちです
    • 必要な範囲では情報が開示されるので致命的ではありません

レビュー

吹き荒れるオマージュの嵐

不思議な世界の観光日記Ⅱ は、様々なゲームジャンルのごった煮となっているオムニバス形式の作品です。
ミニゲームや音ゲー、レース風ゲームからアクション、果てはクリッカーまで多種多様な形式のゲームをクリアして進行していくことになります。

各々のステージをクリアしていくためには、それぞれのジャンルのゲームに適応することが肝要です。各ゲームの特徴を捉まえ、プレイを通して学習していくことで、適切に対処できるようになっていきましょう。
そうしてあるゲームに適応してクリアできたかと思えば、次から次へと全く異なるジャンルのゲームが矢継ぎ早に現れていきます。新たなゲームにどんどん対応し続けていくような、めくるめくゲーム体験を味わうことができるでしょう。そこには、たくさん遊び、たくさんクリアしていく楽しさがあります。

また、そのいくつものゲームを遊ぶ中で出会うことになる、様々なところにまで散りばめられたオマージュは、このゲームの最大の特徴と言えます。
あるいはオムニバスとなっている多様なゲーム群よりもさらに高い密度で繰り出され続けるオマージュと、それに合った個性的なキャラクターたちが織り成す物語のテンションにより、常にピークを記録するようなノリの良さが続いていきます。
こうしたノリに感化され、オマージュネタの宝庫に浴した最高潮のテンションをもってプレイし続けられること請け合いです。

加えて、それらのオマージュは細かい言い回しにとどまらず、ゲーム性そのものであったり、グラフィックであったりにも強く影響を与えています。
オムニバスにより七変化し続けるゲーム性同様に、そのオマージュに基づいてゲームの雰囲気そのものもまた多種多様に変容し続けることになるでしょう。絵柄の統一感をある程度崩すことなく、オマージュ元を想起させる手腕は見事の一言に尽きます。

様々なゲーム性、そしてオマージュの嵐に身を委ね、怒涛のゲーム体験を味わっていきましょう。

感想

オマージュに次ぐオマージュの雨霰が降り注ぐゲームです。キャラクターのインパクトの強さもあって、常にハイボルテージが維持され続けていて、オマージュに対して○○じゃねえかと突っ込み続けられる活力も得られます。
各ステージにおいて様変わりし続けるゲーム性もまた良く、次は何が来るのかずっと楽しみにしてプレイできるゲームでした。

ゲームセンターCXもやるし、メイドインワリオもやるし、ロックマンもやるし、Papers, Pleaseもやるし、パワプロもやるし、Undertaleもやるし、ほかにも色々なものが詰まっています。多分拾えていないオマージュも大量にあると思います。悪魔城ドラキュラっぽいのも多分あった。
よくもまあこれほどまでに詰め込んだなあというレベルのパッケージであり、いつ何が出てくるか分からないドキドキ感はなかなかのものがあります。
加えて、グラフィックのレベルが高く、きっちりとオマージュ元に寄せ切っているのも良く、それぞれに対して安心して心の中で突っ込むことができます。絵柄の幅が広いというか、その絵柄に寄せつつ作者さんの画っぽさを出すのが上手いというか。

ゲームの難易度についても、幅広いながらそこそこ難しいものと平易なものが上手くバランスして配置されており、ここの緩急の付け方についても完成度は高いです。
難易度が高いものが連続しないように、アクション性の高いものの後は別種のもので味を変えるように、そして最後に向けてはきっちりテンションを上げられるジャンルのもので固めるように、上手くデザインして巧妙に配されたステージ構成に感じました。
なお、個人的には最初にクリッカーをもってきているのだけ解せないところはあります。メイドインワリオの方が、ゲームの雰囲気的にも尺的にも導入っぽいんですが。いきなり1時間近くクリッカーをやらないと始められないゲーム、とも言える状態にはなっています。

それではせっかくなので、各ゲームについて触れてみようかなと思います。

クリッカー、筆者はクッキークリッカーを手焼きで恒河沙枚焼く程度の嗜みなのであんまり玄人ではありませんが、良い感じに拡大を楽しめるようにはなっていました。
とにかく客単価を上げてぼったくり続けるのが楽しく、店が完全に軌道に乗ると異様なペースでお金が膨れ上がっていきます。
前述の通り1時間くらいで全実績達成できるレベルで、クリアだけならもう少し短縮できるとは思います。これはクリッカーとしては短く、オムニバス形式としては割とちょうど良いかなと思うんですが、筆者がクリッカーに毒されているきらいもあります。時間だけ見ると、最初に遊ばせるゲームとしては長いような気もします。どうなんだろう。

音ゲー、だいぶ苦手だったんですが、判定が中心でなくて前にあることを理解してからは割とスムーズに進みました。また、ボタンの対応に慣れる必要もあって、Xと書いてあるところでZを押す能力が求められます。脳みそバグりそう。
また、音ゲーだけでなく釣りゲーでもあるんですが、こちらはこちらで変なものが釣れて楽しいです。正直最高レアよりも、その一つ前の方が釣りにくいんじゃなかろうかという気がしていました。単純に出現率が低いんだろうか。

メイドインワリオ、このゲームらしさであり、ここの主役であるリョーさんらしさが存分に出ていて好きなところです。このゲームのステージで好きなところのトップ3に入るかもしれません。
オムニバスゲームの中にオムニバスゲーム入っているが入れ子構造を作り上げ、その中でもちゃんと完成度を担保しているミニゲームが矢継ぎ早に出されるのは贅沢だなという印象がありました。

元ネタが分からないアクション、ここはシンプルにアクションとして楽しいところです。ここまでのゲームジャンルの流れから、ちょうどアクションがやりたくなりそうなところに差し込まれるアクションというのが良いポイントです。給水所みたい。
難易度についても、後半のステージの難度を考えるとステージ4に相応しいちょうど良い塩梅になっていました。ここで詰まるのは時期尚早ですが、簡単すぎても面白くはないところ、その中間をきっちり抑えています。

Papers, Please、元ネタ通りにやらねばならないポイントが増えていくあたりのオマージュが光ります。単純なトレースでもなく、逆側というか元ネタとは別種のポイントで判断することを増やしているのも、ただのトレースになっていない感じがします。
なお、筆者は「昨日のセジカ様」と言われて、5-3の情報を聞かれてるのかなと思って1回誤答しました。不覚。

パワプロ、適度に攻略しがいのあるRPGとしても面白いです。ステータスを上げたり能力を取得したりして挑み、足りない部分を補強してまた挑み、を繰り返して突破口を見極めていく様はローグライトっぽさもあります。
この建付けで1本ゲームが完成しそうなレベルで完成度が高く、個人的にも全ステージでトップクラスに好きなステージとなっています。適度に運ゲーなのも本家っぽくて良い。

単純作業、難しいというよりは大変です。ミスると厳しいので。筆者は隠し実績を継続していたので詫び石を使わなかったのですが、多分使えるなら使った方が楽です。
それでも人間は慣れるもので、なんとか条件反射が完成した後に来るリバース30という設計も巧妙というか嫌らしいというか良くできています。実は難易度はそれほど高くないんですが、パブロフの犬を押さえつけてやるのが結構大変でした。

ここで再びアクション、これ以降はクライマックスに向けて、だいぶアクション性の高いステージが続きます。締めがアクション性の高いステージで構成された上で、きっちり難易度を右肩上がりにしていくことで、ゲーム的な盛り上がりも作られている綺麗な構造になっています。
また、ひとつ前の単純作業の繰り返しで疲労していた脳みそをアクションで活性化させることにも繋がっていて、交互浴みたいな感覚で挑むこともできました。配置の妙としても、このステージは割と好きです。

SIBLINGSっぽい何か、そこそこ難易度は高いものの、慣れれば突破できるラインに収まっています。連続切りを二連続で出されると、スタミナが足りないんじゃなかろうかとは思っていますが。
きちんと覚えて対応できればクリアはできるけど、そう易々とは突破できない絶妙な調整のおかげで、最終戦に向けて良いテンションで攻略できます。

Undertale、筆者はGルートをやらないことを決めているのでサンズ戦は詳しく知らないんですが、ほぼサンズ戦です。ちゃんと短時間の切り替わり行動までやってきます。
ここは最後の山場だけに、さすがの難易度になっていて、オマージュ元を考えてもさもありなんという苦戦を強いられます。とはいえ恐らく本家ほどは難しくなく、冷静に対処すれば突破可能になっているのは親切なところです。

以上、これらのオムニバスがそれぞれ手抜かりなくクオリティ高くお出しされ続けるのは、楽しい体験でした。

シナリオ面にも軽く触れておくと、前作引継ぎのキャラがいるからなのか、細かいところはちょくちょく置いていかれるような展開は多めになっています。とはいえ、全体のノリはコメディーなので、その勢いに乗れるのであれば細かいことは気にしなくても楽しめます。
なお、隠し実績ヒントで知らない名前をクリックしろと言われた時はさすがに焦りましたが、ちゃんと名乗ってくれたので事なきを得ています。
せっかくだし、前作のSteam版もやろうかな。