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18. Desire

ジャンル 作者
RPG ゾローク
プレイ時間 プレイVer クリア状況
10時間 1.8.7 クリア

良かった点

  • 全体的にBGMが良いです

気になった点

  • マップが広大であり、景観の変化に乏しいです
  • 敵の行動次第の運要素が強い戦闘バランスとなっています

レビュー

広大な世界の冒険

Desireは、極めて広いマップの中で探索や戦闘を経て物語を進めていくRPGです。
基本的には道などの導線を頼りにしてあちこちを歩き回り、適宜シンボルエンカウントの敵を倒していく流れとなっています。

このゲームの特徴は何と言っても広大なマップであり、家やビルが林立する街中はもちろんのこと、平原のような空間ですら広大なフィールドを抱えています。
その広大なマップの中で適切にイベントを発生させ、物語を進めていくには何かありそうなところを積極的に巡っていくことが肝要になります。とりわけマップの端にはマップ同士の接続や重要な建物があることが多いので、迷ったらとにかく端を目指していきましょう。

物語を進める上での障壁はマップだけではありません。節目で戦うことになるボスは強力な行動を持っていることが多いため、適切にレベルを上げておかなくては勝利は困難なものとなります。余裕があれば敵シンボルには積極的に触れて、レベリングをこなしておくのが肝心です。
特に終盤は対策の難しい行動も増えてくるため、速戦即決が重要となります。ジリ貧になる前に一気に片を付けるべく、味方の強化を済ませておきましょう。

そうして立ち塞がるボスを倒していく冒険の中で仲間も増えていき、それに合わせてシナリオも様々な展開を見せていきます。
広大なフィールドの探索やそれらのイベントを彩るBGMを背景に世界を駆け回り、エンディングを目指していきましょう。

感想

とにかくマップが広い作品です。第16回のパーソナル戦記 Memoriesも広いんですが、この作品は各エリアが分かれたことによって更なる広さを獲得しています。ウディタの1/8以外でマップ作成をしていないんじゃないかという広さです。こうして繰り返し言及するくらいには広い。
この広いマップで適切にイベントを起こしていくコツは、大体端っこに何かを用意しているという点を信じることです。たまに例外はありますが、おおむね端っこを目指せば何かが起きます。中盤以降ならサンドイッチを食べてひたすら斜め移動で目指すのがお勧めです。

なお、前作と比して町の景観やエリアごとの特色が多少生まれていますが、いかんせん広すぎるので景観の変化自体は変わらず乏しい印象があります。とはいえ、道があって標となっている点や、シンボルエンカウントの敵がうろついていることもあって、やや前作よりは変化を感じているような気もします。
木が途中でぶった切って配置していたり、障害オブジェクトのバリエーションが少なくコピペで量産していそうであったり、そもそも景観をあまり気にしていないゲーム設計なのかもしれません。

RPGとして戦闘にも触れておくんですが、全体的に運要素の強いバランスをしています。ただ、運があれば勝てるというタイプではなくて、実力が足りないと必ず負けて、運が悪ければ敗色濃厚というバランスでした。
このバランスは特に序盤のレベリングに顕著で、近くの雑魚を倒してちょっと町に遠出しているとチンピラに処られます。これを避けるには、まずは家の手前のゆきだるまでレベリングを進めていく必要があります。実力も大事。
ちゃんとレベリングを進めておけば中盤以降はそういったことはなくなってきますが、今度は敵の通常行動と特殊行動の火力の乖離がどんどん激しくなっていきます。このため、敵のデレ行動とツン行動の火力差が激しく、雑魚戦は全体特殊攻撃を振ってこないようにお祈りするゲームになりがちでした。全体割合石化なんかも平気で撃ってくるので。ここについても、味方の火力を上げて敵の試行回数を落とせば安定するので、結局実力が大事なところはあります。

ただ、ボスに関しては実力よりも試行回数の方が割と重要な印象があります。中盤から終盤にかけて、全体魔法を連続で撃ってくるケースはほぼケアできないので、負け筋を引く前に総攻撃で倒しにかかる、負け筋を引いたらリトライの方が効率が良さそうです。
特にそのバランスを体現しているのはラスボスで、こいつは全体に確率であらゆる状態異常を付与してきます。一方で、このゲームでは状態異常耐性は一部にしか付けられず、かつ完全耐性はほとんど付けることができません。ありていに言えば、対策不能の状態異常攻撃が降りかかってくるという寸法です。
その状態異常の中には即死や石化も混じっているので、運が悪ければこちらが何をしていようと負けます。ずっとちょっと弱いグランドクロスを撃ってくる永遠の闇みたいなボス。
ただ、このボスに対する負けイベントの時でも(恐らくHP以外の)ステータスの向上をしていなさそうなあたり、作者さんもこのボスは戦い続けていればいつかは負ける、というコンセプトで作っていそうな気配がありました。

続いてシナリオについては、大筋を感じていければMotherライクっぽい印象を受けられました。ただ、全体を通して説明がかなり薄く、プレイヤーとキャラクター間の情報格差のために感情描写に付いていけなくなることもしばしばありました。雰囲気を感じ取って、大筋をとらえていくのが良さそうな物語です。
ただし、キャラクターが起こす行動の整合性が取れないといったことはないので、恐らく設定上は行動原理やら何やらが完璧に定まっていそうなんですが、開示する情報量の関係で汲み取るのが難しくなっているのかなという印象があります。例えば、初め主人公が旅に出る理由もあまり説明がありませんし、集めようとしている「おと」についての言及も目標として出てくるまでありません。
もっとも、広大なダンジョンを攻略しているうちに、シナリオの細部を忘れがちという話もあるのかもしれませんが。

ただ、全体的にBGMが良いため、その力でシナリオを印象付けたり、マップ探索中の印象を良くしたりしている面はあります。ややデフォルトの音量が大きいきらいはあるんですが、それでも特に気にならない程度には良いBGMです。シナリオ展開に応じてちゃんとテンションを上げてくれます。

以下はまとめきれていない感想というか突っ込みです。
恐らく、ミニマップシステムは後から導入したのかなと思っています。最初のダンジョンの電話がミニマップに隠れて見えないので。銀行も隠れる。
主人公以外がグロウに電話をかけられるのは謎でした。なんで電話番号を知ってるんだ。
レイを助ける前にレイの家に行くと元気ですかと聞かれる、ゴーマンに会うことなく地下牢に行ける、あたりはフラグが怪しいところです。それでも致命的な不具合につながらないあたりはちゃんとしているとも言えますが。
アイテムの16個制限が厳しく、アイテムを拾う楽しみが薄れていた印象がありました。ダッシュアイテムについてもあまり持てないので移動が手間。
敵のMPが0だと味方はサイマグできないのに、敵はMP0の味方に対してサイマグを通してくるのはまあまあ理不尽な印象があります。敵の方が優秀。
ラストバトルについては上述した攻撃も大変なんですが、何よりきついのは光が点滅する演出です。光過敏性発作を持つ方だと一発アウトっぽいレベルであり、そうでなくても目に痛いです。
クリア後の世界を歩けるイベント、開始時はエモいんですが、広すぎてそのエモさが霧散していってしまいました。先にワープで家に帰れてしまったのもアレなのかもしれない。

全体を通して、マップサイズを抑えめにし、情報開示の量を調節し、敵の通常行動の強化なり特殊行動のナーフなりをしてバランスを整えれば、Motherライクな普通のRPGっぽくなるのかもしれませんが、そうなると独特な味もまた消え失せるのかもしれません。そういう意味では、今のゲーム性はゲーム性で意味を持っているとも言えます。
とはいえ3時間の内容をマップの広さなどで10時間くらいに引き伸ばしている印象は否めないので、その辺は惜しい印象のある作品でした。

19. うちのとりはイタズラしたい!

ジャンル 作者
探索ADV GSA03& ナカマサ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
30分 + 1時間 1.0 全実績

良かった点

  • 調べる対象が分かりやすいなど、導線が丁寧でした
  • 探索や謎解きの難易度、構成がちょうど良いです

気になった点

  • エンドロールがやや長く感じました

レビュー

あちこち調べよう

うちのとりはイタズラしたい!は、導線が親切な探索アドベンチャーです。
自宅に閉じ込められた主人公を操作し、何故か喋るペットの鶏であるガリヲと共に探索を進めて脱出を目指していくことになります。

基本的に探索対象は分かりやすく光って表示されるため、まずは光を標に探索を適切に進めていくことが求められるゲーム性となっています。対象を調べることでアイテムや情報が得られるほか、主人公と鶏の軽妙な掛け合いを楽しむこともできるでしょう。
そうして得られたものを組み合わせることで、いくつかの謎を解明していくことができます。そして、それに合わせて全四種類のエンディングに向けて物語が進展していくという流れとなっています。

各種エンディングに到達する過程ではいくつかの難所が待ち構えています。基本的には、頭をひねって謎を解くという問題に直面するパターンが多いでしょう。そのクリアのためには、与えられた情報を整理するのが重要となってきます。
また、謎解きの他に軽いアクションの腕が求められることもあります。アクションが苦手な方は、ここで詰まってしまうかもしれません。しかし、このアクションパートはあちこちを探索して得られるガリを消費することでスキップが可能です。どうしても苦戦する場合は、探索を念入りにしておくことをお勧めします。

適度に頭を使う謎解きと軽いノリで進む会話劇を、丁寧な誘導による探索でパッケージングしたような作品となっています。
様々なものを調べ、真実の奥の更なる真実に潜む謎を解き明かし、全てのエンディングを見届けていきましょう。

感想

かなり親切な探索アドベンチャーでした。調べる対象は概ね点滅していて明瞭であり、その筋に従って探索を進めていけばゲームは適切に進行します。作りが丁寧。
個人的に好きなのは前半パートが色々と探索を進めるフェーズで、後半パートは一本道で探索を進行するフェーズと上手く分離されているところになります。どちらか一辺倒だと飽きそうなところ、上手く緩急をつけた設計になっていました。
まずは手探りで色々と調べていきつつ、最後に物語をまとめていくという物語の展開に対してシステムが寄り添う形ともなっていて、プレイ感ともマッチしています。

探索や謎解きの難易度もちょうど良く、ある程度考えるべきものや探索するだけのものが良い塩梅に散りばめられているので、適度に思考を回しながらプレイできます。
とは言え、みかか暗号に関しては筆者がHHKBを使っているせいで解けないところでした。比較的最近にDS試験をやっていなければ危なかった。
ニワトリのイライラ棒についても、クリアしようとすればかなり手間な側面は否めませんが、ちゃんとガリを貯めておけばスキップできる設計なのが良いです。探索を適切に進めてさえいればアクション性は不要ですし、そうでないならアクションを頑張れば良いだけです。なお、クリアする場合はニワトリの有効判定が想像より広く感じるので注意が必要です。割と当たる。多分プレイヤー接触で作られているため、その辺りを悪用するとクリアしやすくなります。
しかしガリ、初めは寿司のガリかと思って何だろうと思ったんですが、恐らくガリヲポイント的な意味合いなのでしょうか。

閑話休題。探索面が丁寧な作りなのは先述した通りで、鍵が足りない状態で最後に行くと詰むあたりや、たまに点滅無しの探索対象があるあたりなど、地味に引っかかるポイントはあるものの、概ね快適に遊べる作品でした。エンドロールが長いのは少し気になる。
なお、前者については詰みセーブを作れなくもないですが、まあ意図して作らない限り恐らく問題ありません。後者についても、謎解きの変化を付けてやっている節もあるので、意図して意識に引っかけてる雰囲気も感じます。そういう方針なのかもしれない。
ともあれ、探索アドベンチャーを明瞭に楽しみやすい作品でした。実績集めもヒントさえ見れば大体何をすべきかは分かります。

物語が基本的にコメディ調なのも良く、ノリの軽いやり取りを清涼剤に謎解きや探索に挑むことができました。キャラクター数は少ないんですが、その分ガリヲを最大限運用して掛け合いを上手く作っていた印象です。この物語の分かりやすい異常点は明らかにガリヲなので、そのあたりがフックとしてちょうど良かったです。
余談ですが、パティルは初めニワトリの化身か何かかと思っていました。出てこないエンドを見てもタイトル画面でネタバレを食らうので、エンディングはさっさとすべてを見るのが良いと思います。この感想を読んでいる時点でこの文章には意味がありませんが。

20. リザレクション!

ジャンル 作者
RPG WAIT & かげろう
プレイ時間 プレイVer クリア状況
20時間 + 3時間 1.24 †全て最強で制圧した† + Another

良かった点

  • 高い難易度でありながら、そのバランスは極めて優れていました
    • いたずらに難しいのではなく、絶望を与えながらもクリアできるバランスに仕上がっています
  • ゲージをパラメータ化した斬新なATBシステムでした
    • 素早さが火力にもつながるため、全てのパラメータが最後まで意味を持ちます
  • 経験値を使って切り替えられるパッシブスキルが秀逸でした
    • 消費することで得られる強化を取るか、長期的に見て温存するためにその時だけ使うことで得られるパッシブで乗り切るかの選択が生まれています
  • 戦闘面のみならず、良いBGM、グラフィック、シナリオで構成されています
    • とりわけ終盤の演出は素晴らしいです
  • クイックセーブとロード、リカバリロードの仕組みにより、様々なことを試行錯誤しやすい環境が整っています

気になった点

  • イメトレの消費が返還されないので、リカバリロードなどを使う必要がありました
    • リカバリロードを手動で行えば解決する問題ではあります

レビュー

親の顔より見た有限リソースRPG

ゲームにおける神髄はパラメータにあります。いくつかの例外を除けば、ゲームにおける気持ち良さや攻略性などの様々な要素はパラメータという数値によって牛耳られているものです。パラメータを制する者はゲームデザインを制していると言えるかもしれません。
リザレクション!はその卓越したバランス感覚によりそういったパラメータを自在に操り、プレイヤーに思考を促しつつも達成感を与える絶妙な数値設定を余すところなく組み入れた作品となっています。

このゲームの基本的なシステムは、戦闘をメインとしたRPGに立脚しています。ステージごとに存在するマスに配置された敵に挑んでは勝利を重ね、最終的にはステージ内のボスを倒してクリアしていくという形式です。
ただし、この作品は一筋縄でクリアできるものではありません。何故ならば、このゲームにおける全てのリソースは有限であるためです。出現する敵はマスごとに固定であり、再び戦うことはできない仕組みとなっています。このため、そこから得られる経験値やお金もまた再取得できません。
こうした有限のリソースはプレイヤーのレベルを上げたり、ステータスを上げたり、スキルを習得したり、装備を購入したりといった強化に直結するものです。すなわち、強化は必ず有限で打ち止めとなる事を意味しています。

そうした有限のリソースを効果的に活用するためにも、その使いどころには十分注意を払った方が良いでしょう。どんどんと難易度が上昇していくステージを攻略していくには、システムを理解して適切にリソースを使っていく必要があるためです。闇雲に濫用していては、詰む可能性すらあるかもしれません。
ステージの攻略には何が必要であり、そのためどの方向を伸ばすべきであるか、そういったことを考えながら自分なりのビルドを組んでいきましょう。

そして、こうしたビルドを進めていく上で直面するのは、大量にあるパラメータ、いくつでも装備することができる装備システム、数多ある装備とパッシブスキルからの厳選といった要素です。その取りうる選択肢の多さには、それらの仕組みを十分に活用できるか不安になっても不思議ではありません。
しかし、作中でも触れられている言葉を借りるのであれば、この作品は65点を目指せば良いゲーム性となっています。これを実現するために、満点が存在してそれを目指すゲームバランスではなく、時には誤りを含むような多様な選択があっても許容する懐の深いパラメータ調整がなされています。ある程度の失敗は織り込み済みです。恐れずに色々なことを試していきましょう。
ただし、65点を取れば良いからと言ってその道は決して平易なものではありません。百マス計算の満点と共通テストの65点では後者の難度が高いように、この作品においての65点を叩き出すには、時には誤りを選びつつも可能な限り正解に近づける不断の努力が不可欠となるでしょう。すなわち、ゲームシステムへの理解が攻略のカギとなってきます。

第一に、戦闘システムの理解が必要となるでしょう。
この作品では、アクティブタイムバトルをベースにいくつかのコマンドから成る、一見オーソドックスに見える仕組みが採用されています。しかし特徴的な点として、アクティブタイムバトルにおけるゲージに関係するパラメータが二つあるという点が挙げられます。ゲージの伸びる速度と、ゲージの最大サイズです。
ゲージの伸びる速度は一般的な素早さの概念に近いものですが、最大サイズはこのゲームに特有のものです。例えば、伸びる速度が速くても最大サイズが小さいと格納できないといった、バッファ的な役割も担っています。
しかしそれ以上に重要なのは、そうして貯めたゲージを全て消費する技の存在です。こういったスキルは消費したゲージ量に比例して火力が伸びるため、ゲージの最大サイズを広くすればするほど高い火力を生み出すことが可能となるでしょう。
有限リソースでやりくりする都合上、出来るだけ敵を早く倒したいシチュエーションは少なくありません。そういった時には、火力の高さが物を言います。困ったらゲージのサイズにも注目すると良いかもしれません。

また、敵も同様のアクティブタイムバトルの仕組みで動くという点にも注意が必要です。
敵が取る行動は3ターン先まで見えているので、その行動に合わせて戦略を立てるのが望ましいでしょう。とりわけ、敵の最初の行動が何ターン経過後に発動し、以後何ターンごとに攻撃してくるかは重要な情報です。そのターンより先に倒す手段さえ確立してしまえば、ダメージを受けることなく撃破することすら可能でしょう。狙えるタイミングがあれば、積極的にトライしていきましょう。

続いて、成長システムの理解もまた肝要です。前提として、敵を倒して得られた経験値EXPとお金のマターを使うことでプレイヤーは成長できます。
経験値はレベルアップや特定パラメータの上昇、特定スキルのレベル上昇などを行う際に消費するものです。基礎的なステータスについては、これでベースを向上させることができます。しかし、それ以上に重要なのはパッシブスキルという存在です。
パッシブスキルは経験値を消費するのではなく、使用という形を取っています。このため、いつでも返却が可能となっています。必要な時に必要なだけ取り出すことができるため、限られた経験値を効率良く活用するには、出来るだけパッシブスキルに回すことで常に動かせる経験値を抱えておくことが重要になるでしょう。

また、お金によって購入できる装備も重要なファクターです。この作品では、特定の簡単な条件を満たすと装備を無限にいくつでも装備できるようになります。このため、序盤に買った装備を終盤まで使うことさえ可能となっています。
ただし、闇雲に装備ができるわけではありません。同じカテゴリの装備をいくつも装備するとペナルティがどんどん重くのしかかるため、装備のバランスが大事となってきます。加えて、装備においては具象化負荷と装備重量という二つの限界値が存在しているため、このパラメータを上昇させない限りはあまり多くを装備することはできません。
有限リソースを消費するだけあり、装備はどれも自身を強力に補強するものとなっています。こういった装備を活用したい場合は、負荷や重量といったパラメータを強化していくのも良いでしょう。

そして最後に、これらを合わせたステージへの理解が何よりも重要になってきます。
ステージ内には戦闘のマスがある他、プロミスと呼ばれる拠点への帰還、回復のための休憩といったマスが存在します。先述の通り、これらを効率良く巡っていきクリアを目指すということが一連の流れとなっています。
とりわけ重要なのは、プロミスへの帰還です。装備やパッシブスキルの付け替えはプロミスでしか行うことができないため、大胆にプレイヤーのパラメータや戦い方を変えるには帰還する他ありません。どの敵までをどのプランで倒し、どの敵からはプロミス期間後に倒すか、そういったステージ全体を攻略する視座も、戦闘時の戦略性と同程度には重要となってくるでしょう。

なお、そうしたプランを立てるにあたってはゲームシステムが全面的にサポートしてくれるようになっています。敵のパラメータや行動予測は触るだけで見ることができる上、仮に戦って負けたとしても戦闘前に戻せるリカバリーロードを使えばすぐに元通りになります。あるいは、いつでもセーブして巻き戻しできるクイックセーブ、クイックロードや10枠のセーブデータを活用すればより細かく制御することもできるでしょう。
戦闘のテンポもすこぶる良いため、まずは戦いながら敵を観察し、どういったビルドとプランで挑んでいくかをじっくり考えていきましょう。

そうして戦闘を知り、育成を学び、それらをステージの攻略に活かすことで、初めて65点の行動に到達することができるでしょう。闇雲にただプレイするだけではクリアはおぼつきません、積極的に攻略していくという姿勢が必要となることでしょう。
そして、その姿勢を楽しめる者にとっては、そのゲームデザインを実現しているステージごとの神がかり的なバランスや様々な特性を持つボスの数々によって、満足行くまで堪能できるであろうことは保証いたします。まさに垂涎の作品と言えるでしょう。

加えて、幕間に挟まれるシナリオもまた良いものとなっています。それらは頭を使った脳に沁みる清涼剤、あるいは最後まで進まんとする推進剤として機能してくれること請け合いです。あるいは物語をモチベーションに、難しくとも最後までやりたくなる呪縛にかかってしまうかもしれません。攻略もシナリオも双方を楽しんでいきましょう。

なお、上記で記載した説明は、あくまでも簡単なとっかかりの部分に過ぎません。コマンドを効果的に使った戦略、各種パラメータをどういった配分で強化していくか、相対す敵のギミックをどう攻略していくか、この作品を攻略するために必要な情報はまだまだたくさん眠っています。
もっと深くシステムを理解し、ボスを含めた敵の性質をつぶさに観察し、徐々に牙をむいてくる難関ステージをクリアすべく挑んでいきましょう。

感想

この作品に関しては明確に好みなので、あんまり俯瞰で見れていない気がしますが、感想とはそういうものなので気にしないで書いていきます。
とにかく、戦闘システム、難易度勾配、スキルやボスのギミック、シナリオとあらゆるものが完璧にまとまっており、ゲーム設計全体の完成度が極めて高い作品でした。細かい点において瑕疵を指摘することはできるでしょうが、そんなことはどうでもいいくらいに全体が完璧に仕上がっています。

個人的には、このゲームにおける圧巻はその難易度勾配、あるいは敵の配置の妙にあると考えています。このバランスと設計が神がかり的に良いため、新しいステージに来るたびに常に新鮮に攻略方法を模索していくことになります。ステータスが整ってくる中盤以降は攻略方法が固定化されると思いきや、強い行動は強い行動として存在するものの、ギミックの攻略であったり、ステータスの調整であったりといった部分で攻略しがいのある余地を残しています。
まずこの長期的なレベルの設計が見事でした。1、2ステージも進めばこの辺の設計が良いことは分かるので、以後は雑念なく長期的なお金や経験値のリソース管理を進める覚悟が整います。それに応える難易度をしているだろうという信頼感がありました。なんなら雪山道の経験から、やる前から分かっていたとも言えるかもしれませんが。

加えて、各ステージにおける敵のバランスという中期的な側面も素晴らしいの一言に尽きます。基本的には進行順に倒すのが良さそうでありつつ、選択するプランによっては柔軟に倒す相手を選択していく必要もある戦略性の高さがあります。
かてて加えて、各種消費パラメータに基づいた戦略性も光ります。どの敵にどの程度のリソースを配分し、どこで帰還して態勢をリセットするか、どこで休憩して消費リソースを回復するか、といった中断に基づく戦略性も生み出されているため、プレイヤーが取れる戦略が無数に広がっていました。
とりわけLPというシステムはこの戦略性に対して相性が良く、雑魚の被弾を避けるため、強敵を一気に倒すため、面倒な攻撃を止めるため、様々な用途で戦略に組み込めるようになっていました。特に、序盤におけるフォースの使い方はこのゲームにおけるリソース配分のチュートリアル的役割も担っているように感じています。フォースをどの敵にどの程度割り振るかで、まずは緩くリソース配分の原則が叩き込まれます。

さらに、敵との戦闘という短期的な面においても優れた設計をしています。めいめいのパラメータ設定が絶妙であるがゆえに、プレイヤーは常にどのように打破すべきかを考え、試行錯誤していく必要に迫られます。
雑魚は雑魚なりに経験値などのリソース対象であったり、一撃を食らいたくない相手であったりしてくれるおかげでどの敵も油断なりませんし、強力なパラメータとスキルを持つボスは言わずもがなの障害として立ちふさがります。これらを中期的なリソース管理を視野に入れつつ、それぞれの戦闘プランを立て、実行に移していく過程は非常に楽しめるものでした。

こうした長期、中期、短期におけるそれぞれのバランスが圧倒的に優れているがゆえに、どのタイミングであってもだれることなく最後まで突き進める極めて高い完成度のゲーム性が成り立っています。有り体に言えばパラメータとスキルをぶつけ合う戦闘をするだけのゲームでありながら、それらの数値の綿密な調整と配置の制御によって、それだけのことを最大限思考し、楽しめるようにデザインされた作品と言えるでしょう。
このリソース管理の入れ子構造のような設計は繊細であり、ともすれば楽勝の構成が生まれてしまったり難しすぎて攻略法が限られてしまったり、といった問題が容易く起きてしまうであろうことは想像に難くありません。しかしこの作品はそういったものとは無縁のまま、見事にこのシステムを完成させています。卓越したバランス感覚のなせる業だと思います。

そこに加え、このゲームは100点を要求してきません。ゲーム中でも言及のある通り、65点までしか要求してこない難易度設計となっています。
先立って触れた通り、このシステムを採用するのであれば、ほぼ100点満点以外を認めないパズル的な構造にしてしまうのが一番シンプルであるような気がします。プレイヤーはそれに近づくために努力し、ある程度満たせればクリアできるという構造が自然であるようにすら感じるかもしれません。
しかし、この作品はその妥協を許さず、65点でもクリアできる設計としています。これは即ち、様々な道筋からでもゴールに到達できるような多様性を確保しているということに他なりません。物理で殴ろうが、魔法で決めようが、あるいは特殊なビルドで挑もうが、このゲームはその攻略法が合格ラインに到達していれば受け入れてくれる度量を持っています。

その上で、65点を取るのが非常に難しいテストとしておくことで、高い難易度それ自体は確保されています。このゲームで少なくとも赤点を出さないためには、システムへの理解が必要になります。もちろん、最初からそれを習得している必要は無いというのも良いポイントになります。少なくとも、火山くらいまでであれば行き当たりばったりでも割と何とかなるバランスでした。
火山まででリソース管理のイロハを学び、様々なシステムに対する理解を深めていくことで、ようやっと本試験である戦場が輝きます。ここは65点未満を明確に落とすデザインをしており、これまでがある意味ではチュートリアル的なものであったことを痛感させられます。圧倒的なパラメータ差の暴力に晒されるので、こちらも仕組みを理解して正しくインフレした力をもって立ち向かう必要が出てくるためです。
その一方で、これまで辿ってきた戦略の立て方、パラメータの調整などの理解が助けとなるので、きっちり攻略を進めていれば突破できる絶妙なラインの試験ともなっています。このゲームにおけるインフレは仕組みに強く依拠しているものなので、理解さえすればちゃんと65点を取らせてくれる試験とも言えるものとなっています。反対に言えば、理解できていないとここを越えるのは至難の業です。理解度チェックなのかもしれない。

なお特筆しておきたいこととして、この戦場に至るまでのバランスについてはとりわけパラメータ調整の極致とも言うべきもので、ほとんどパラメータだけで攻略の道筋がコントロールされている設計となっています。どのステージであっても、まずは相手のステータスを見て軽い絶望を覚え、その中で何とかやりくりをしてアイデアをひねり出して勝利までの道筋を立てていく、というワンセットが綺麗に設計されています。
これは敵のインフレーションが適切に分かりやすいこと、そしてプレイヤー側も試行して理解さえすればそれを上回りうるインフレーションで対応可能であるという設計の妙によって成し得ている業となっています。この感覚が戦場までずっと続くということが凄い。

加えて、戦場以降に関してはこのパラメータによる勾配をあまり使っていません。この辺りでインフレは頭打ちになるので、ここからはギミックバトルの側面が強くなるためです。この辺りの思い切りの良さも良いところで、敵が強力になっていく曲線が分かりにくくなりそうなタイミングで、別軸の強さを差し込んできてくれます。
また、これまでプレイヤーがパラメータに対応した思考設計をしてきた中で、敵のギミック攻略という別軸の思考が出現してくると言うのも面白く、ゲーム全体のパターンを中盤あたりで上手く変えてくる要素としても機能していました。
さらに、この設計はギミックボスが中盤以降のシステム理解が進んだタイミングで現れるという点においても優れています。最序盤はコアのシステムを理解するために最小限度に留め、中盤ではパラメータを基軸としつつその片鱗を見せ、最終的にはバラエティ豊かなギミックに対してシステムの理解を基にした攻略で挑む、という風にプレイヤーの成長に合わせて整然とギミックが用意されている印象がありました。

ちなみに、個人的には飛行船3ボスのギミックが一番好きです。劇場は箸休めな側面もあるので、ここが本格的なギミックボスの登場であり、そのいずれもが初見ではどうやって突破するんだろうという気持ちにさせてくれました。こういうのがいい。
また、ラスダンの5ボスもかなり良いです。もはやこちらのインフレは限界に近いところまで到達しているので、多少のギミックボスならごり押しが通ることもあり得ます。そこで、これを押さえつけるために、これらのボスはかなり無法なレベルデザインをされていました。そうした無法に対して、こちらも無法で応酬するのが楽しかったです。目には目を歯には歯を。

ついでに個人的な話をもう一つすると、雪山道に比べて挑むべき事前情報がほぼすべて開示済みというのも好みでした。戦うことなく、ある程度叩き台の戦略を立てることができます。
フェーズが区切ってあるおかげで中期的視座でまずは詰め方を決められるという点では雪山道も同じなんですが、この作品ではその中期的戦略をある程度立てやすくしてくれているおかげで、計画を立てて実行しようというモチベーションが湧いてきます。
加えて、無限の稼ぎが無いのもこのシステムにおいては良かったです。この設計における最大の喜びは明らかに敵を上手く攻略しつくすことなので、無限の稼ぎができてしまったらただの作業になりそうです。前述の通り情報も開示済みなので、その点の驚きもありませんしね。
ともあれ、個人的には雪山道のノーコンを出来ていなかったのが薄っすら心残りであったところ、この作品をクリアできたことで割とすっきりできた面はありました。

閑話休題。これらのバランスの根幹となっている戦闘システムについても触れておこうかと思います。一言で言えば秀逸に尽きます。
アクティブタイムバトル制を謳っていますが、かなり拡張的に取り入れている印象があります。筆者は寡聞にして類例を知らないのですが、ゲージをパラメータ的に取り扱っているという点が素晴らしい設計となっています。
素早さという概念はある一定を越えるとあまり意味を持たなくなりかねないのはFFXでクイックトリックばかり打っていると何となく分かるんですが、この作品ではゲージ枠の拡大とゲージのたまる速度の二つを導入するという点でこれを解消しています。
ATBにおけるゲージを単に一本だけそこにあるものとして扱わずにあくまでパラメータとして扱うことで、その上限を拡張すれば攻撃を何度も行えるだけ貯められるという点も秀逸であれば、ゲージ枠を消費する技も存在してその火力がパラメータに紐づいているという点も秀逸です。素早さが単なる一次元的な側面ではなく、火力を出すための二次的な側面も持っていることで、上昇させていくことに強いメリットを与えていました。ヘイストが有用なのもこの辺りに起因するので、バフが腐らないという面でも良く出来ています。

その上で、戦闘にかかわるパラメータがめちゃめちゃ多いというのも効果的に使っているように思います。このゲームは65点を目指すものである以上、パラメータをそれほど厳密にコントロールする必要はありません。何らかの縛りプレイをしない限りは、おおよそのパラメータさえそろっていればクリアに支障が無いようになっています。これを実現しているのは、間違いなくこの大量にあるパラメータによるものでしょう。
作中でも触れられていたような気がしなくもないのですが、パラメータが少ないのは必ずしも簡単なことを意味しません。むしろ、少ないパラメータの中でこのようなゲーム性を実現するのであれば、それこそパズル的に厳密にパラメータをコントロールしてやる必要がある設計になってしまいがちです。それはそれで楽しいんですが、65点を目指す上ではやや厳しすぎます。そこを多量のパラメータで覆い隠し、ある程度のバッファを持たせる設計はコンセプトにマッチしているように感じました。

個人的には、SPやEPというパラメータもまた追加パラメータとして優秀であるように感じています。先述の通り、序盤はLPをどう消費するかというリソース管理を学んだ上で、中盤くらいからはSPやEPと言うパラメータも管理対象に追加されていくことになります。ここでぐっと戦略の幅が広がってきます。
SPやEPが回復するパラメータであるという点も秀逸で、LPとはまた違った管理が求められることで、多層的な戦略を生む要素として機能していました。

やや戦闘システムから離れたシステム的な面についても触れておくと、経験値が消費されるスロットと切り替え方式のパッシブスキルという二つが用意されているという点もまた優れています。この手のゲーム性を設計するときに、ポイントを使ったリソースの割り振りというのは真っ先に思いつくでしょう。しかしその点に加え、いつでも付け外し可能なパッシブ効果を経験値を払うことで付け替えられるとした点は見事というほかありません。
これにより、長期的リソース管理、あるいは中期的な戦略に一つの大きな分岐が生まれています。いわく、どこまでをパッシブスキルによる強化で乗り切り、どこまでを消費式のステータス強化で乗り切るかという分岐です。可能な限りパッシブスキルで乗り切れるほうが嬉しい一方で、あまりパッシブスキルだけで乗り切ろうとすると代わりにマターの消費が激しい場合もあります。どのリソースをどこまで使い、その上でどういった戦略を取るかという行動選択の中でこのパッシブスキルはかなり重要な位置を占めているように感じました。

また、ゲーム性というか難易度は明らかにプレイヤーを選別しているかのようなものになっていますが、付いていきさえすればかなり親切なゲーム性となっている点についても好みでした。
イメトレで様々なムーブを常に事前確認可能である点、パッシブ系スキルの解除や設定がスムーズに行えるため調節が捗る点、予測ダメージ機能により面倒な計算をしなくてもある程度は参考にして戦略を立てられる点、基本的にいつでも逃げられる点、と様々な部分でプレイヤーをサポートしてくれます。
とりわけ、クイックセーブやクイックロード、リカバリーロードの仕組みはゲーム性とも整合していて優秀な仕組みであると言えるでしょう。前提として、クイックセーブやクイックロードがあるおかげで、何かを試すということが非常にカジュアルにできます。武器を買って試してみたり、とりあえず適当にマップを走って感触を掴んだり、様々なことに気軽に挑むことができるようになっています。
そこに合わせて、リカバリーロードという仕組みがあるおかげで、戦闘という一単位においては自動的にクイックロードできてしまいます。ゲーム性の都合上、対象の性質を知り、こちらの行動による効果を知りたいことが多いため、これは非常に多用する機能となりました。
このように、色々と試行錯誤しようと模索するプレイヤーにとっては必要な要素が全て揃っているおかげで、雑念なく試行錯誤に集中することができるようになっていました。ロードが早いのも嬉しい。
また、カーソルを合わせれば説明が出てくれるというのも嬉しいところです。ただでさえパラメータが多く、固有のスキルやらパッシブスキルが多量にあるため、これが無ければ管理ができないところでした。

ゲーム設計にばかり触れ過ぎたのでシナリオについても軽く触れておくと、これも良いものとなっています。隙が無い。多重かつ作中作のような感覚で進んでいく中で、最後にひとところへと収束していく設計は美しさすら覚えます。個人的には演出上でもそれらが表現されていたのが好みで、世界が壊れていくという表現として、コマンドが消えていくというシステム的なものと、バキバキに壊れていく画面演出が合わさってクライマックスを強く演出していました。
また、コメディパートの配分もちょうど良く、徐々にシリアスに傾いていくパートとの間のバランスも上手く保っている印象がありました。加えて、頭を異常に使うゲームなので、幕間のコメディパートは一種の清涼剤としても機能していたように思います。なお一応、特定のウディコン作品を知らなくても楽しめるとは思っています。筆者は分かるので分かりませんが。

それはそれとして一言だけ言いたいことがあります。さすがにFF6に過ぎませんか。親の顔より見ない劇場は馴染みですし、両表のコインは明確にフィガロ兄弟ですし、飛行船で浮遊大陸に行くならそれはもうFF6でしょう。魔大陸と呼ばれていませんか、それ。
ここまでくると、飛行船ステージでタコが出てこないことに不思議な感覚をすら覚えます。何で鮫なんだろう。

後は、これを忘れてはいけないんですが、BGMが良いです。本当に良い。20時間ほとんど常に聞くことになる曲が良いというのは素晴らしいことです。なお、個人的にはプロミスの曲が一番好きでした。戦闘プランを立てている時も常に聞いていたせいで、寝る前あたりでも脳内で流れていました。
BGMに限らず、グラフィックも決めるべきところは決めていますし、そもそも多様な敵のグラフィックも用意されています。全体としては戦闘が9割以上を占めるであろうゲーム体験だからこそ、むしろこういった合間を埋める要素の一つ一つが高品質というのがその体験をより引き締め、統一的に良いものにしてくれているように感じました。

ずっと褒め続けているのも嘘くさいので、序盤に書いた瑕疵について多少触れておくと、以下のあたりが個人的に気になっています。
まず、イメトレで消費したSPやEPが返還されないので、ステージ内からプロミスに行った場合は、クイックセーブなりしてからやる必要がある点です。ちょっとだけ手間。何となくリカバリーロードとの仕様の兼ね合いの気配を感じてはいます。
次に、武器の固有性能が買うまでわからない点です。カーソルを二重で合わせられないのでそれはそうなんですが、これもクイックセーブして買った後に見るしかありません。
最後に、一部の敵の攻撃パターンは事前情報からだけでは窺い知れない点があります。ソウルハンドあたりは取得するまで何が起きているか良く分からないまま戦っていました。とはいえ、ゼヌーラのようなものまで全部説明するのは野暮みたいなところもあるようには思います。
ただ、この辺りの気になるポイントはプレイヤー側がクイックセーブでほぼすべて解消可能なため、実質的に瑕疵にはなりえないという側面もあります。そもそも装備はどうせ買わないとバランス分からないし、パラメータだけで判断できてしまうのも張り合いが無いし、結局あんまり気になる点はないゲームなのかもしれません。明らかに難しい以外は隙の無い作品だ。

なおこれは余談ですが、かげろうさんのアドバイスがことごとく良すぎて良かったです。明らかにゲーム体験が底上げされるであろうアドバイスばかりでした。この作品でやられてしまっていることは凄いというか何というかなことになっていますが。未発表のゲームのオマージュをやる、冷静に考えたら意味が分からない。

それでは最後に、筆者の各面のプレイ記録を書いて終えようと思います。当然ですがネタバレしかしないので、クリアしていない方はまずクリアしましょう。
筆者はプレイタイム自体は8時間を記録していますが、実時間が20時間を超えているので、大体2倍の時間を計画を立てるのに費やして進めています。とりわけシステムへの理解が浅い序盤はちょくちょくガバをやっているので満点には程遠いものの、70点くらいは取れている気がします。
ただし、特に長期的プランはそこそこしか考えていないため、各ステージを攻略できたら大体それで満足しており、各ステージを最低限まで切り詰めるようなことはしていません。あくまでも最低限っぽいプランで乗り切っています。場合によっては強敵もアドリブで乗り切ったりしています。予めご了承ください。

雪山および雪山道。
敵を倒す順番であったり、LPの使いどころであったり、プロミスや休憩のタイミング考えさせる最小限の設計となっています。
本当に最初のチュートリアルとして機能しているものと思います。このため、特筆すべきところは特にありません。

砂漠。
沙悟浄のやりを購入しつつ、攻撃ベースで組むと大体フォースでワンキルできるため、これをベースにプランを立てました。初期段階でワンキルできない対象については、以下のように調査をしています。

  • サボテン
    • ペインメーカーがあるのでワンキルできないとほぼ被弾する
    • 最強だと78なので、フォース無しでは39の火力を要求される
    • ダメージ値が24 - 防御値 なので、馬鹿にできない
  • デザートプディング
    • 同上、こっちの方がHPが多い
    • 最強だと86なので、フォース無しでは43の火力が要求される
    • ただし、ダメージ値は高々9程度のはず
  • ボス系
    • 子するめぽ
      • 126 から 252 まで、防御力は4から8まで
      • 仮に3回のフォースで倒す場合、単発84+8、フォース無しで46の火力が必要
    • ウィルオウィスプ
      • 100 から 200 まで、防御力は2から4まで
      • 仮に3回のフォースで倒す場合、単発67+4、フォース無しで36の火力が必要

上記を基に、まずおおよその雑魚はフォース一発で撃破し、デザートプディングは通常を通して一発もらいつつもフォース一発で撃破するプランで攻略しています。その上で、ここに到達した段階でするめぽ撃破を目指すには単発火力46が必要です。これを達成するために、ベース30に対し二刀流で+5、ねじりはちまきで+5、小さな勇者の羽織で+3、レベルアップで+3あたりを目指しました。
ここまで計画を立てられれば後は流れで進めることができ、200程度LPを余らせてクリアに漕ぎつけました。もう少し詰められそうな気配がある。

迷いの森。
全体の体力を確認し、ここからはワンキルではなく耐久も必要そうであると理解しました。加えて、具象化力を引き上げて装備を充実させる方向っぽい雰囲気を感じ取ったので、そのあたりをプランに組み込んでいます。
プランの基本思想としては、マンイーターと草の処理、芽を潰せる火力確保、巨大ユニオンとオドラデクの対処に分類できそうです。前者は魔力が活躍しそうで、後者は基礎ステータスで殴れるようにならないと多分厳しいでしょう。そのあたりを理解したところで、以下の情報を収集します。

  • マンイーター
    • 全撃ベースなので、火力は数値の3倍と見ていい、300なら5倍
    • HPは480 から 960、最強でないなら2分の1になる
    • 明らかに魔力で倒してくださいというデザインをしている
      • あるいは防御で受けてください
      • 48くらいなら防御値24で受けられるから現実的だけど、240は120必要なんで無理くないですか
      • やっぱり魔力で下げる方も大事か
        • おそらく順当に火力が下がってるけど、倍率の方には掛からない感じっぽい
    • 防御タイプと魔法タイプがいる
    • HPは372, 432、防御タイプの方が高い。最強でないなら同上
    • 各ターンHPが6上昇するので、それ以上の火力で叩く必要がある
      • 反撃は多分してこないので、それさえ適えば倒せる
    • 例えば5ターンで殴れるなら、火力31あれば足りる、防御力がともに30なので、実態としては61必要
  • 巨大ユニオン
    • HPは324、運動力12, 攻撃力28, 防御力24の高水準、おおむね最強じゃなければ半減
  • 迷子
    • 殴れば勝ち、それ以上何もない
  • オドラデク
    • HP900, 防御共に28, 火力20を交互に出し、5ターンごとに2強化、全体的に高水準

なお、フォースは踏破に150、休憩、帰還、ターン消費で200とすると、敵は実質8体、雑魚6体にフォースを振り分けるなら300のため、ボスには各々200振り分けられると考えられます。
以上を基に進行案を立てます。最初に立てた案は、草と芽を物理で殴り、魔法で草とマンイーターと巨大ユニオンを殴り、いずれかでオドラデクを殴る、というプランでした。まず術不能者、鉄砲玉の開放で攻撃力50、火力71を実現できるのでフォースを使えば草から1発で済みます。魔法面では、ソーサラー、スカウト、マナスタッフ、怪物図鑑、ローブ、INTを鍛え、装備を外すことで魔力53、ペイン61を実現できます。
ただし、この辺りで物理で殴ったほうが早いことに気付き、ツーハンドソード、鉄の斧、レベルアップ、ほか強化込みで火力172まで持っていけば、速度を調整すればマンイーターともども封殺でき、最後も余裕をもって倒せることを確認しました。あまりに余裕だったので、ここだけケチるための再走をしています。
具体的には、上記の行動では余っていた600のフォースを有効活用し、ツーハンドソードにフォースの補佐を与えることで倒し切るプランです。すなわち、草と芽を物理で殴り、物理をさらに強化後全員殴る、プランとなりました。脳筋。

地下水道。
この辺で魔術耐性持ちと物理耐性持ちが出てくるので、どちらも通す計画を立てる必要がありそうに感じていました。また、この段階でソードオブプロミスを無理すれば持てることまでは確認しましたが、さすがに利点が薄そうなので考えないことにしています。
進行案を立てる前に、まずは敵の情報を集めます。このあたりから、最強以外の選択肢を考慮に入れるのをやめています。

  • 子するめぽ
    • HP640、攻撃力64、防御力132、と固い
    • 魔法を通したい
  • 子タコベータ
    • HP456、魔法力60、運動性能が高く、ほぼ初回と3ターンに1回行動
    • 物理を通したい
  • リヒト
    • HP1280、攻撃力100、3ターンに1回行動
    • 魔法を通したい
  • ナハト
    • HP960、魔法力100、3ターンに1回行動
    • 物理を通したい
  • うにおん
    • HP720、攻撃力120、防御はともに84、順当なステータス
  • 知識の泉
    • HP960、魔法力64、防御はともに2048、10T経ってから徐々に解除される
      • 減衰率5%なので、40Tくらい経ってもそんなに弱くはならない
  • するめぽ
    • HP5120、上と同じな上、イカの怒りで殴るたびに火力が上がる
  • アーケロン
    • HPが720 から 1200、攻撃力が80から160の上、フォースを削ってくる
    • 魔法を通したい

フォースについては、踏破で300、休憩、帰還、ターン消費で200とすると、雑魚が5体、ボスが3体の構成なので、雑魚に250、ボスは100使える計算となります。ただし、倒さなくてよい雑魚も倒したり、諸々開けるとなると、あまりフォースに余裕は無さそうです。
以上を基に、進行案を立てます。原則として、物理でベータ、ナハトの撃破、魔法で子するめぽ、リヒトの撃破を狙い、その後に継戦力を上げた構成により、後ろのボス2体を撃破するプランとしました。うにおんやアーケロンは流れで倒します。
物理面ではすでに強化済みなので、暴力とWisdom of Chronicle、テクニカルナイフ、レベルアップ、攻撃強化で攻撃力135、火力240に到達します。このあたりでベータをワンキル、ナハトも一発もらう程度で倒すことが可能です。少し速度を盛ればうにおんも倒せました。
一方で、魔法面はあまり成長していないのもあり厳しい所でした。適当にパッシブを切り替えるだけでは火力は40しか出ないため、リヒトが鬼門となります。フォース込みでせめて640出すのであれば、320は欲しいところです。
結局、アークワンド、マナスタッフ、初心者の杖、ローブ、ペインの書、ペインレベル上昇、INT上昇、レベルアップでリヒトをフォース2回のラインに乗せました。後から考えると、ここでINTにパラメータを振りすぎたのは割と後々にも響く悪手だったかもしれません。ともあれ、これでアーケロンも怖くありません。
最後のボスに関しては、バリアの強化、三角帽子、バリアの書を取り、鉄砲玉を消し飛ばして魔防御43を確保しました。これで知識の泉は怖くなく、するめぽについても余ったフォースで集中とバリアを上手く活用し、アクセルで止めてペインを連打すれば辛うじて勝利が可能でした。この辺から、薄氷の勝利が目立ってきます。

火山。
毎ターンのダメージが地味に痛いところです。ひとまず情報を集めます。

  • オーク
    • HP2300、防御ともに200、最速2ターン行動、攻撃力170
    • HP1740、防御ともに200、最速3ターン行動、攻撃力210
  • プリン
    • HP2480と3560、盾防御300、魔術耐性もち、最速5ターン行動、毎ターン10ダメージ
  • ドラゴン
    • HP39600、防御ともに300、攻撃力200、最速9ターン行動 (遅い)、毎ターン4ダメージ
    • 5ターンごとに攻撃強化され、HP50%以下で行動変化
  • 赤芽
    • HP12000、防御ともに60、毎ターン18HP増加
  • セレナード
    • HP2800、魔法力300、魔術耐性あり、最速8ターン行動、毎ターン6ダメージ
      • 同、370、最速8ターン行動
      • 同、360、最速8ターン行動
  • ミミック
    • HP6666、防御力ともに222、魔法力444、最速9ターン行動 (遅い)
  • ゴーレム
    • HP3500、攻撃力360、物理耐性、誤魔化せば最速7ターン行動あるいは6ターン行動
      • 同4500、530、誤魔化せば最速8ターン行動あるいは5ターン行動

フォースは踏破に600、プロミスに2回行きたいなら120、回復なら180なので、あまり使えないと考えておくのが良さそうです。
上記を踏まえて、進行案を立てます。原則は、ゴーレムだけ魔法で攻め、他は物理で行くプランとなります。具体的には、セレナード、プリンを物理で倒し、魔法ビルドにしてゴーレムを倒し、最後のビルドでオーク、ミミックやドラゴンに挑むという形としました。赤芽は流れでどっちかで倒します。
物理はロードリングの購入から魔法剣プロミスルートに入るか、念願の氷剣ルートに入るかを試してみたところ、前者は初手の全撃が1134に対し、後者は1305、精神の指輪で強化すれば1400あたりに到達するので、後者を選びました。これは閃光剣まで使えば2515に到達するので、フォース込みでプリンを倒せて美味しいです。イエローポーションを購入しておけば、閃光剣も使いやすくなります。
魔法については、まず火狐のクロールを買ってバリアの戦略を取るつもりでしたが、ゴーレムがバリアを貫通するレベルの攻撃を飛ばしてくるので断念しました。これを打破するにはそこそこの火力が要求されるので、初めはクイックリング追加の全盛り516でクリアできることを確認したのち、諸々を調整して百科事典の追加でギリギリ行ける状況として決着しました。
最後に、物理ビルドで再び魔法剣プロミスルートとグレートソードルートを検討し、後者の方が強いため採用しました。魔法剣プロミス、難しくないですか。後者はさらにパリィが使えるため、SPを消費して耐えることができる点も優れています。この状況かつ鉄砲玉を入れると閃光剣連発でミミックまで倒せる上、オークをワンキルできるんですが、そうすると鉄砲玉のせいでパリィが機能しないので、泣く泣く鉄砲玉は切っています。その分、ミミックにはフォースを活用し、オークからはダメージを覚悟することとしました。レッドドラゴンについては、アクセルでとっとと倒すのが良いように思います。強化後はパリィで耐えられるか微妙なラインなので。

戦場。
まずパラメータを調査し、そのあまりの高さに絶句しました。

  • 迎撃
    • HP99600、魔法力560、バリア4000が行動時に発生、最速6ターン、おおむね10ターン行動
  • 防壁
    • HP39600、魔法力240、最速7ターン、おおむね10ターン行動
    • HP56000、魔法力496、最速8ターン、おおむね10ターン行動
    • ともに回復能力および、攻撃の度に対応する防御値が変化する、半分ずつダメージが減ると解釈すればOK
    • 中ボス
    • HP139264、攻撃力512、防御はともに512、バリア8192が行動時に発生、最速12ターン、おおむね18ターン行動
  • マンイーター
    • HP85462、攻撃力416、最速16ターン行動、660の全撃が飛んでくるので、火力は4576
    • HP75128、攻撃力640、最速17ターン行動、420の全撃が飛んでくるので、火力は4480
    • ペインメーカー、魔力が苦手、防御苦手
  • 闘争の炎
    • HP3200000、魔法力1160、防御力はともに6400、最速21ターン、おおむね39ターン行動
    • 攻撃時に800000ダメージ食らい、ターン経過ごとに200ダメージ食らう
  • ナイトメア
    • HP13600 と 37200、攻撃力800、最速7ターン、おおむね12ターン行動
    • エッセンシャルガード24000がついてる、元の防御力は共に400
  • ゴーレム
    • HP124000、攻撃力2400、防御力16000、実質最速10ターン行動
  • ジャイアント
    • HP296000、攻撃力4400、防御力2400、実質最速15ターン行動
  • オンデューティ
    • HP18400 と 39600、攻撃力16000、防御力はともに800、最速4ターン行動

フォースこそ踏破に240、回復と離脱で140程度のため多く使えますが、敵が多く強力なため、この時点ではクリアのビジョンが見えていませんでした。
ここまでのビルドでは太刀打ちできないと判断し、ここでリロールを使う決断をしました。ここで、これまでの経験を踏まえ、INT振りを諦めてSRT特化に変貌します。その上で、オーバードライブ、スタートダッシュ、やはり暴力、術不能者、ウォーリア、二刀流で火力を担保しつつ、ソードオブプロミスでユニオン特攻を付けておきます。
これにより、対ユニオン装備でユニオンを撃破、ついでにナイトメアとオンデューティも撃破、 対ユニオン装備を解除してマンイーター、ゴーレム、ジャイアント撃破、何かしらで闘争の炎に挑む、というプランが完成しました。
これにより対ユニオンは余裕ですが、中盤からはそこそこ難しいです。エクサリーシンドローム、ゴシックアーマー、フォートラン、マサムネあたりで閃光剣の火力を引き上げ、高い単発火力を叩き込める体制を作ることに注力しました。やはり脳筋こそが正義。
しかしここまでしてなお、闘争の炎は一筋縄ではいきませんでした。魔法ダメージなのでこれまで活用してきたパリィが使えず、一撃で倒すにも320万というHPが壁となります。幸い、LPは800前後残っているため、集中 x フォースの鉄壁に加え、ミスリルチェイン、ナイトシールドといった防御性能の向上により何とか耐え忍んで撃破しました。

劇場。
ここまでくると、戦略を立てる前に敵のパラメータを一覧するようになります。

  • フルフロンタル
    • HP1720000、最速2ターン行動、受けたダメージを返す攻撃
  • 鉄男
    • HP3960000、攻撃力680、防御力ともに1024、最速2ターン行動、被弾で運動力が上がる
  • 右スケルトン
    • HP2560000、攻撃力1000、防御力ともに元は512、最速11ターン行動、概ね19ターン行動
    • 会心、エッセンシャルガード16000あり
  • 賢者
    • HP3960000、魔法力1998、エッセンシャルガード28000
  • ホワイトウィスプ
    • HP246000、攻撃力10800、最速30ターン行動
    • HP108000、攻撃力9600、最速30ターン行動
  • なぞのどうぶつ
    • HP9298、何もしない
  • プリーストソウル
    • HP238、こちらのHPを回復してくる
  • オドラデクトリート
    • HP172000、魔法力3200、最速10ターン行動だが、ペインメーカーあり、魔術耐性もあり
    • 同上、HP72000、最速19ターン行動

上記に基づき、まずは中央を倒す継戦ビルド、周りを倒すための一発ビルドを作り、最後に封印の剣を解除するという方針で進めました。ホワイトウィスプの一発さえ通さなければ、中央は継戦で行けそうなためです。ホワイトウィスプの246000を突破する必要はあるものの、行動開始が遅く、フォースを中央戦闘で使わない前提なら盛りやすいので行ける見込みでした。
しかし、封印の剣で運動量にデバフがかかっていても、無限剣があればプリーストを倒せることが判明し、ガラディーン生成後の方がより良いプランが立てられそうなので見直しが発生しました。こういう転換も面白い。
その結果、結局はプリースト撃破でガラディーン獲得、一発ビルドで周囲を撃破、アンデッド特攻で一発撃破という計画に落ち着きました。
まず、巨人の斧があれば一発で通せることまでは確認していたんですが、ガラディーンが強力過ぎてそれなしでも行けました。凄い火力だ。
また、アンデッド特攻はとりあえず買えるだけ買った場合は行けることを確認した後、どこまでケチれるかのチキンレースを行っています。最終的に、1つだけ買ってx5を構成し、特攻5を拾って採用してx10まで上げて撃破しました。これだと鉄男をワンキルできないんですが、上手いことやれば耐えながら閃光剣を通せます。

飛行船。

  • オンデューティ
    • HP18400、攻撃力16000、防御力ともに800、最速4ターン行動、殴るだけ
  • 絶対ゴーレム
    • HPミラー (プレイヤーの20倍)、攻撃力4800、防御力ともに12000
    • 閃光剣で良い、フォースは不要
  • アビスローグ
    • HP13332、攻撃力12、この辺に意味はない
    • 一定行動後、HPを63%減少後に50000くらいの魔法ダメージを自爆で与えてくる
  • 失意の剣士
    • HP256000、攻撃力13600、防御力256、魔法防御6400、魔術耐性
    • HP減少値に基づき、強力な攻撃を発動、63000くらいの物理ダメージを与えてくる
  • 鮫魔導士
    • HP512000、魔法力6700、防御力6400、魔法防御3200、物理耐性
    • 3倍火力のサメフレアを連発してくる
  • エンフィールド
    • ボス
    • HP1624000、防御力ともに2560、魔法力2600、9倍フレアとHP0以下でエタプリがある
    • ソウルハンドをたまに撃つ、火力は謎だが、ある程度あれば被弾なし

前回から薄々感じていましたが、このあたりでギミックボスの気配を感じ取ります。敵も少ないですし、フォースに使える量も増えてきましたしね。何より帰還が3回使えるので、全パターンの攻略法を用意しろという問題と見ることもできます。
そこで、まずはギミックボスと適当に戦って流れを掴むこととしました。雑魚はどうとでもなるのであまり考えていません。

  • 失意の剣士
    • パリィで行ける、と思うので最初の候補とする
    • 物理ビルド + パリィでタイミングごとにカット
      • 今だとフォース3が必要なせいで、350 x 6 = 2100 必要で過剰、ここをどうにかしたい
      • せめてフォース2でパリィ成立できれば 150 x 6 = 900 でOK
  • アビスローグ
    • リザレクションも視野ではあるが、最大HPがめちゃくちゃ減ったので撤退
      • プロミスに戻っても引き継ぎなので、ステージ中はダメ
      • フェイトでも回復不能
    • 魔術カットで30000程度に抑え、バリアか鉄壁でうまいことやりたい
  • 鮫魔導士
    • 512000を削り切る方法を考える
    • バーストか?
      • HP x 瞬発/60 = 512000にならないとダメ
      • 現在の瞬発だと6倍、HPは86000くらい
  • エンフィールド
    • 真面目に最大火力を出し続けるしかなさそう、エタプリだけ分からないが、ここでリザレクション使いたいならLP600以上を見ておく必要がある

以上から、失意の剣士に対しフォース2でパリィ成立を目指して撃破、鮫魔導士をバーストする算段を立てて撃破、アビスローグの火力を止めるプランを立てて撃破、エンフィールドを順当に倒すという作戦に相成りました。
失意の剣士については、巨人の斧、白き鷹を用意し、諸々耐性強化しておくことでパリィできるように対応しました。耐性をきちんと整備した結果、フォースは1まで抑えられています。この状態は雑魚狩り性能も高いので、ついでに道中の雑魚も狩っておきました。絶対ゴーレムだけ閃光剣は必要ですが、フォースは不要です。
鮫魔導士については、アクセルで2回撃つことにしたうえで、ドラゴンブラッドを付けて突破しました。このHP倍率が地味に効く。
アビスローグは鮫魔導士とほぼ同じで魔術耐性重視のビルドにしてあっても、フォース3鉄壁でも耐えられない火力を食らいます。ここに雨合羽を付けると、赤ポの回復込みでギリギリ耐えることが可能となります。
エンフィールドについては、上記の高耐久のまま突入したことで、そこそこ耐えながら戦闘ができました。ここまでくると、フォース閃光剣で12万ダメージ程度は与えられるため、これを14回繰り返すと倒せます。ついでに鮫魔導士で必要になった竜血を飲めばより早く殴れて便利。最終的にはだいぶフォースを余らせつつ倒したので、もっと3倍で殴っても良かったのかもしれません。

浮遊大陸。

  • 見つめるひとみ
    • HP19600、魔法力1980、HPブレイク
    • さっさと倒すべき
  • ドラゴン
    • HP1480000、攻撃力ともに5800、防御力ともに24000、最速7ターン行動
      • 物理耐性、HPブレイク、ターンごとに攻撃性能が60向上
    • 同上、攻撃力ともに7600、防御力ともに16000
  • 海の脅威
    • HP65600、攻撃力23800、防御力ともに76000、速攻、HPブレイク
    • 一発で倒したい
  • ワームフィッシュ
    • HP336000、攻撃力28800、防御力ともに164000、装備重量を増やす、HPブレイク
    • 一発で倒したい
  • クライムハイレア
  • ケイオスブラッド
  • スプラッシュレイド
    • HP1096000、魔法力3800、防御力ともに14800、魔術耐性、HPブレイク
    • それぞれ、2倍, 3倍, 4倍フレアまで持つ
  • セラ
    • HP199998、攻撃力ともに2222、防御力ともに1998188、エッセンシャルガードあり
    • HPブレイク、ほぼ会心が発動し、その度に防御力が998削られる
    • アクセルで止めて一方的に殴りたい
  • すてみの勇者
    • HP4050000、攻撃力ともに6600、防御力ともに226800
    • ゼヌーラしそう

ここも同様にフォースは潤沢で、倒すべき敵も少なめです。このあたりで反転のビルドが解放されたんですが、リィンしないと制御できなさそうだったので手を出していません。というか、リィンしても組めるかは分からない。
ここはあまり詳細な戦略を立てず、物理ビルドの力に委ねました。いわゆる物理全盛りのビルドに、スタートダッシュ含めたパッシブを盛り、レベルアップすることで強大な力が手に入ります。これで見つめるひとみは通常攻撃、海の脅威は閃光剣、ワームフィッシュは閃光剣、三精霊はフォース閃光剣で片づけられます。火力は正義。
セラはアクセルを繰り返して全撃が通るレベルまで弱体化するのを待ち、10アクセルと閃光剣により突破しました。ここまでくるとLPはだいぶ潤沢なので、1000程度の消費なら許容レベルです。
ドラゴンに対して物理が通らないのでここで断念して帰還し、鮫魔導士同様にHP構成にしたうえでバースト軸で立ち回りました。パワードスーツでほぼHPが2倍に到達したため、これを活用しています。まだ超会心の出番ではない。
すてみの勇者はその装備のまま挑み、最大閃光剣最大フォースを2回叩き込んで勝利しました。力こそ正義。

ユニオンヘイム。

  • 迎撃
    • HP5120000、攻撃力24000、防御力256、ターンごとに84ダメージ、具象化ノイズで能力値が下がる
  • 防衛
    • HP7600000,、魔法力24000、防御力2400、ターンごとに84ダメージ、具象化ノイズで能力値が下がる
    • エッセンシャルガード2000000つき
  • ドラゴン
    • HP1899198、攻撃力39996、防御力ともに超高い、攻撃の瞬間だけ殴れると考えるべき、リミテッド500000なので、4発必要
    • 増大する力、ターンごとに84ダメージもある
  • ドッペル
    • HPはプレイヤー x 20000、各能力がプレイヤー x 20、ターンごとに84ダメージ
  • クラブ
    • HP19999998、攻撃力 重量 x 200、ターンごとに84ダメージ、リミテッド1000000なので、20発必要、ガードシフト付き
    • 究極魔法がある
  • オートクレール
    • HP2624000、攻撃力ともに10、防御力ともに1000、ダメージを受けると攻撃力上昇、ペインメーカー
    • HPブレイク、ターンごとに84ダメージ、ファイナルアタックあり
  • 焦熱エンジン
    • HP59200000、魔法力3996、防御力ともに6400、HPが毎ターン8000回復、攻撃の度に4000000回復
    • 熱ダメージ198と、ターンごとに84ダメージ
  • コア外殻
    • HP355544320、攻撃力2048、ターンごとに84ダメージ、具象化ノイズで能力値が下がる
    • 概ね10ターン行動で、その度に20000000のバリアを張る

フォースは潤沢とは言え、ボスも敵の数も多いのであまり無駄遣いできません。とりわけボスは強力そうなので、まずはそれを中心に調査しました。

  • ドラゴン
    • 4発一気に殴れれば良い、アクセル付けても多分良い……ダメだった
    • ドラゴンバーストをパリィして殴るのが良さそう
  • ドッペル
    • HPを何とかして減らして一発で倒したい、防御力下げる必要があるかは分からない
  • クラブ
    • 完全に継戦なんだけど、ターンごとに84があるのでそうもいってられないか
    • 重量を減らせば恐らく受けられるが、究極魔法はどうか
      • お前がゼヌーラするんかい、というかおそらく何も強化されてない?
  • オートクレール
    • 一発撃破したいけど、ファイナルアタックが怖い、リザレクションで乗り切るのも手かと思ったけど、HPブレイクされる
      • やるならHPブレイク全回復アイテムの取得もセット
  • エンジン
    • 継戦っぽいけど継戦しすぎると負ける
    • アクセルも視野に、火力で押し切りたい、最後に回したほうが良さそう

以上を基に、ユニオン、ドラゴン、オートクレール、ドッペル、クラブ、エンジンの順序で撃破し、コア外殻へ挑む流れとしました。
まずはユニオンが地味に高HPを誇るため、これを削る必要があります。ユニオン特攻を乗せつつ、リクリエイト、悠久の翼ベース、いつか見た夢以外を採用、スタートダッシュ、で377万くらいに到達します。この上、リクリエイトの具象化率向上でユニオン特攻にバフが乗って迎撃をワンキル、防衛はフォース付きでワンキルできるようになります。
この状態なら物理も高いため、ドラゴンをパリィすることも可能なので同時に処理できるのが嬉しいところです。併せてオートクレールにも対応できますが、リザレクションがHPブレイクで破られるので対応に苦慮しました。色々と試してみた結果、キャンセレーションが通ることが分かったので、全撃、キャンセレーション、パリィ、通常攻撃でしのぐこととしました。
ドッペルはHP倍率を極限まで下げ、パワードスーツを外すなどしてHP994まで落とし、クイックリング、プロテクトハンドあたりで調整して相手のHPを1640000としました。ここまで来れば閃光剣でワンキルです。
続いてクラブは、明らかに攻魔両方で殴れというデザインなのでそれを踏襲するつもりでした。この段階ではオートクレールがあるおかげでオールラウンダーを習得できているため、火力に関してはある程度担保できていると考えていたためです。とはいえ、閃光剣に比べて装備が充実していないアビスの火力は心もとなく、結局EPを整えて閃光剣で削ってキャンセレーションする方向で決着しました。キャンセレーションが強すぎる。
エンジンは単純に超体力なので、フォース閃光剣を連打してこじ開けています。DPSチェッカーっぽいですね。
そして最後のコア外殻は、ユニオン特攻を乗せて、最大火力を叩き続ける想定でいました。しかし、HP355544320という壁は思いのほか厚く、ドラゴンやら何やらを撃破できた火力でさえ太刀打ちできません。そこで、具象化率をロードリング、海のもずく、マチエールあたりで補強しつつ、デュアルブレードで超会心を入れて届かせました。具象化率は大事。

ラスボス。

  • HP6666、魔法力6666、ユニオン特攻が入る、被ダメは1000000分の1
  • 撃破後形態変化
    • 初手で超強力な魔法攻撃
    • HP12000、魔法力12000

さすがにリザレクション以外の解き方が思いつかないので採用した上で、閃光剣を叩き込み続ければ行けます。ほぼイベントバトルなのかもしれない。

AnotherWorld。
全体的に三重会心程度じゃ怯まない性能をしているため、このままでは攻略できないと判断してここでリィンを切りました。その上で、色々と倒し方を模索しつつ調査を行い、以下の情報を得ています。

  • レクサール
    • HP4800000、攻撃力500±500、魔法防御999999999、会心率50、会心力350、物理耐性99999
    • リミテッド800000、鎧削り49、強化魔法ジャミング1/5
    • 最低6回は攻撃が必要、しかし高物理耐性のため、ダメージが1000分の1くらいになってるはず
    • 集中でめちゃめちゃAP貯めても高火力にならない
      • ゲームオーバーで知識を得た、減衰があるらしい
      • つまり瞬発力よりも火力が求められてる
    • 高会心、鎧削りでひたすら通常攻撃を積むことで撃破
      • 連打様様
  • キノコチ
    • HP1、攻撃力99999、防御力ともに999999998、最速29ターン行動
    • カンストしろとの仰せだ
      • ベルセルク + 最大フォース閃光剣が7重会心で届く
  • ノエル
    • HP149500000、攻撃力ともに25600、防御力ともに99999、最速7ターン、以後10ターン行動
    • 会心あり
    • 剣魔双方が必要
    • 二重フォース閃光剣で剣術勝負はクリア可能、魔術勝負が課題
      • 地道に二重フォースアビスを当て続ければ届きはする、多少被弾するが
    • ミスティックアーツ
      • 剣はフォース + パリィで概ね耐える
      • メテオが課題、リザレクションもありかも
        • その後は剣で、リミテッド50000000なので、ここでとどめを刺せる、多分
  • エリオット
    • HP449999999、魔法力12000、防御力ともに2000000、最速9ターン、概ね14ターン行動
    • アクセル無効
    • 第二形態
      • 各耐性1000に上昇
      • LPに対する攻撃をしてくる、ディザスターでこちらの能力値を下げる
        • フェイトがあれば対処可能
      • 適当なビルドだと最大フォース閃光剣 + ベルセルクで70000000くらい
        • もうちょい火力が欲しい気がする
  • エクサリー
    • HP19800000、魔法力6400、防御力カンスト、魔法防御99999、最速6ターン行動、強力な具象化ノイズ350
    • リミテッド5000000から4発必要
      • 集中してからの最大フォースアビスでも1200000くらいしか削れない
  • アマリール
    • HP650000000、魔法力8800、防御力ともに2000000、各耐性1000
    • アクセル無効
    • 割と性能が素直、ウロボロスで強化されない限り、堅牢で守れるはず
      • ウロボロス直後にキャンセレーションしておけば戦える
    • 撃破には最大フォース10回くらいの閃光剣が必要、もうちょい火力が欲しい気がする

上記を基に、まずはレクサール、キノコチ、アマリールを撃破し、帰還と回復してノエルを撃破、帰還して攻撃特化ビルドでエリオットを撃破し、帰還後にエクサリーを倒すプランを立てました。
レクサール、キノコチ、アマリールは上記の通り高会心、ある程度の防御装備で対応可能なため、一気にやれます。アマリール、キノコチは後に回しても良いんですが、ここで倒しておくとExpとマターが入るのが美味しいです。
ノエルはリザレクションを付けて挑み、二重フォースアビス、フォース閃光剣、リザレクションと諸々使った結果LP消費が激しい戦いとなりました。また、エリオットは念願の氷剣などで火力を伸ばしつつ、星屑の腕輪などを装填して火力を伸ばして撃破しています。
こうしてエクサリーに到達したわけですが、ここでLPが全く足りないことが判明しました。というのも、具象化ノイズで減らされるためです。それは確かに考えていませんでした。ここでプランの再考を求められます。

まず、エリオットは火力があればいけるので、キノコチ、エリオット、アマリール に高会心、紙耐久で挑むこととしました。ソードブーツ、星屑あたりでこの状況が作れます。
ここまで強化すれば、キノコチはベルセルクにフォース全撃で66%の確率で倒せました。割のいいギャンブル。
また、エリオットはベルセルク、ヘイスト、全撃連打で間に合い、アマリールはベルセルク、ヘイスト、閃光剣連打で戦えます。一応、アマリールは堅牢で一回だけフレアを防ぎましたが、フォースを適当に撒けばこれも無くせるかもしれません。
ここで強化を行い、レクサールに対してはヘイストとベルセルクを維持しつつ、適度に鉄壁を張る戦法で勝利を掴みました。一方、ノエルはフレイル、シールが有効手であることに気付いたので、祈りの指輪、プロテクトハンドを追加の上で、メテオに対してバリアを張ることで対応しました。攻撃はパリィ、魔法はバリアでフォース無しでも対応できるレべルに抑えられます。
こうしてレベルを上げ、満を持してエクサリーに挑み、フォースアビスで4発で沈められるまでになりました。ビルドの方向性を見直すだけでこんなにも違うんですね。

そして最後のソフィア。第一段階は全撃を連打していれば倒せますが、第二段階が厄介です。初めは永久アクセルにアクセルで返せることに気付かず、無限剣などで足掻いて負けました。
まず、高耐性のため一気に倒すのは難しく長期戦になりやすいため、ソードブーツをはいてると被弾が厳しくなりがちです。とはいえ、ここまで来た装備なら落ち着いて行動を選択していけば十分に勝利は可能でした。アクセルを40Tくらい確保しておきつつ二重フォース全撃でカンストダメージを与え、連撃、エタブリはバリアで耐えて、強力物理はパリィすれば問題ありませんでした。

こうしてAnotherも含めてめでたくクリアできたという次第です。満足。

21. 太宰府カンコー奇聞わたる

ジャンル 作者
RPG ガミジ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
2時間 1.5 クリア

良かった点

  • 妖怪をモチーフとした敵のデザインが良いです
  • 舞台、物語、設計が調和して雰囲気を醸成しています

気になった点

  • 一部ボスの難易度が極端に高く感じました
    • 特定の行動がほぼ対策不能に感じます

レビュー

大宰府スペクタクル

太宰府カンコー奇聞わたるは、オーソドックスなRPGです。
プレイヤーがマップを歩き回りながら戦闘を進めてシナリオを展開させていく、基本に忠実な設計の作品となっています。

物語は大宰府を舞台とした修学旅行から始まり、ひょんなことから異変に巻き込まれ、妖怪の企みを止めるべく二つの世界を行き来して奔走することになるという筋書きとなっています。各地にいる妖怪を倒していきながら大宰府を巡り、仲間を増やしてより強い敵に挑んでいく流れは王道的な雰囲気を醸しています。
とりわけ、各エリアを縄張りとしている首魁はいずれも強力であり、物語を進めていく上で立ち塞がってくる強敵となっています。彼らを倒すのであれば、相応に成長する必要があるでしょう。戦闘後に体力が全回復するシステムを活かし、勝てる雑魚敵とは戦っておくことが大事になってきます。
特に終盤の相手は非常に強く、生半な成長では太刀打ちできません。強敵に挑む前に、準備を怠らないようにすることをお勧めします。

修学旅行を起点とした観光とも冒険ともいえる物語は、和の雰囲気と異世界情緒を全体に感じるマップと妖怪をモチーフとした敵の数々により彩られています。これらの戦闘、シナリオ、マップとその探索の三拍子がバランス良く配合されているため、ベーシックなRPG体験が楽しめること請け合いです。
カンコー気分で大宰府を巡り、RPGを享受していきましょう。

感想

RPGとしてはベーシックな仕上がりとなっている作品でした。シナリオやマップの規模が適切にありつつ、メインのゲーム性が戦闘に置かれています。仲間の加入条件とかタイミングも良く出来ていて、全体の流れがかなり整えられている作品でした。
例えばジーニアスの加入条件が恐らくトリキチ救出後に調整されているように、上手いことバランスを取ってゲーム全体の構成が作られているように感じました。

戦闘の難易度バランスはそれなりに良く、雑魚とちゃんと戦うことを要求してきます。その一方で、一部ボスに関しては極端に強力であり、ここに関してはバランスがやや整えられていない印象を受けました。個人的には、トラとラスボスはまあまあな運ゲーに感じています。同じようなステータス、同じような戦略でも勝てる時と勝てない時があるので。
とは言え、ある程度人事を尽くしてから天命を待つ余地はあり、全体防御上昇を重ね、速度と命中を上昇させ、攻撃減少を重ねれば運の要素を下げること自体はできます。それでも、全体攻撃が選択され続けると壊滅状態に追い込まれるので、そのあたりは人事の及ぶところではありません。敵AIがデレるのを祈りましょう。

とりわけ、ラスボスのゲームバランスはかなり厳しく、強力な状態異常である麻痺、超強力な全体攻撃をそこそこランダムでばら撒いてきます。人事を尽くすまでもなく嬲られることもあるので、安定して勝つにはかなり色々と用意しておく必要があるのかもしれません。少なくとも、全回復アイテムは買い込んでおきましょう。
筆者はアスピルなど色々と試してはみましたが、バフデバフを撒いて可能な限り早く倒すのが一番期待値が高い印象を受けました。やられる前にやれ。ただ、あまりにも極端に強すぎるので、筆者が何かを見落としている可能性も高いと思っています。例えば、夫婦円満が4つあれば多少はマシになる気がします。
なお、ラスボス前は戻れないがセーブできる状態であり、最悪ここで詰みになりそうなことも気になります。ただでさえ強いので。

しかし、そういうボスは数えるほどしかいないので、総体としては楽しめるバランスになっている印象がありました。そう考えると、やはり何かを見落としたのではないかという感覚が拭えませんね。
あとは敵のグラフィックについても触れておきたいんですが、個人的には妖怪モチーフのデザインが好きでした。ゲーム全体の雰囲気にも合っていて、良い味を出しています。加えて、鏡を媒介にして二つの世界を行き来するという世界観と大宰府というロケーションもマッチしていて、日常から少し地続きにありそうな非日常の感覚を得ることができました。
ともあれ、軽めのシナリオを楽しみつつ、タイトル通りに観光気分でマップを回れる、短編のRPGとしてまとまりの良い作品でした。

22. MA-FŪ 魔封

ジャンル 作者
探索ADV カラアゲ・ニュートリノ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.06 全END

良かった点

  • 独特な空気感がデザインなどで上手く表現されていました
  • 世界観に即したユニークな謎解き、探索要素が用意されています

気になった点

  • カーソルをプレイヤーキャラクターとしながら、選択性能がやや直感的ではありませんでした
    • 先端で選択するというよりは、乗せにいくイメージでないと選択できません

レビュー

インターネッツ

MA-FŪ 魔封は、かつてのインターネットを彷彿とさせる空間を舞台にした探索アドベンチャーです。
見た目は独特な雰囲気ですが、設計は正当派な探索アドベンチャーとなっており、謎解きを軸に回避アクションが時折挟まれるといった構成となっています。

プレイヤーはカーソルとなってインターネット空間を探索しつつ、そこに散らばるいくつかの謎を解いていくことになります。この設計自体は探索アドベンチャーとしてはよく見る、堅実なデザインと言えるでしょう。しかし、そこに詰め込まれている謎解きのベースや各種表現はインターネットというモチーフを存分に活かしており、そのユニークな空気感を余すところなく表現しています。
インターネットを徘徊していればどこかで見たような何かを避け、時にはインターネットな知識を活用しながらも、どこかで見たような空気が漂う、けれど新しいステージを探索していきましょう。

なお、そうして解くことになる謎解きや回避アクションの難易度は決して高くはなく、適度に考えて正しく行動すればクリアできるレベルのものに収まっています。中には事前の知識がある程度あったほうが解きやすいものもありますが、基本的には素直にクリアできるものが多数を占めています。
インターネットな世界に没入しつつも、その中からの脱出を目指してあちこちを巡っていきましょう。

感想

モチーフがインターネットであり、ハイパーリンクしていくエリアや見た目は特徴的ながら、本質は謎解きと避けという探索アドベンチャー然とした要素で設計された作品です。モチーフを探索や謎解きなどの要素に落とし込んでいる手腕も良く、ただテーマとして設定しただけでなく、きちんとゲーム性に組み入れていました。
以下はややゲーム内容に触れるので、ネタバレを嫌う方はブラウザバックしてください。

謎解きの中では、個人的にはテキストベースから拾っていくタイプの謎解き形式が面白く感じていました。独特な解き味をしています。インターネットという空間との親和性も高く、世界観の中での謎解きとしての納得度合いも高めです。
なお、謎解きは全体的に察する能力が大事な印象があり、ある程度エスパーしないと正解扱いにならないこともあります。ふていけいは正解ではない。もっとも、自明ではなくともモチーフや前提知識で択一を切り捨てられるタイプの謎解きにはなっているので、解く際はそのあたりを重視しておけばそれほど外しはしません。

また、404エラーというイベントに関しては二つの相反する感想を抱いています。世界観というか空気感の再現という意味では必須と言って良いイベントだと思っているんですが、ことゲーム性という観点から見ると探索のノイズでしかありません。
ただし、このゲームがどちらかと言えば空気感を重視した体験の提供に寄っていること、404を使った謎解きがあるのでフリとして使われていること、あたりを総合すると感想は前者に傾くかなという温度感です。フレーバーとしては大事。

探索ゲームとしてみると、カーソルをプレイヤーに見立てているにもかかわらず、接触というか選択判定としては探索アドベンチャーのそれであるのが微妙に直感的ではありませんでした。インターネットにおけるカーソルは先端で選択するものなので。
移動系の範囲はかなり広めにとられているようなので、ある程度雑に選択しても行けるんですが、説明系はちょっと範囲が狭いので苦労します。体を乗せるイメージが大事。ただ、幸いなことに説明系を読まなくてはいけなくなるケースがそれほど多くないので、苦労する必要性は薄めとなっています。説明は基本的にはフレーバーテキストなので。
なお、敵の接触判定はかなり広く感じていて、当たってない見た目でも当たっていることが間々あります。意外と完全回避は難しいので、こまめなセーブもまた大事ですね。

ちなみに、筆者はクリアの上で、恐らくヤバエロ画像も全部集めた気がするんですが、全体の数が分かっていないので確かなことは言えません。6つでファイナルアンサーのはず。
とにかく、全体的にユニークな空間で謎解きと探索ができるオーソドックスな仕組みを遊べる作品でした。

23. BIG BANG

ジャンル 作者
RPG 二義屋活者(にぎやかっしゃ)
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間 1.0.1 クリア

良かった点

  • 極めてスピーディーな戦闘でした
    • リズミカルなSEのおかげで気持ち良く戦えます
  • シンプルながら躍動感のあるグラフィックでした
    • 雑魚からボスに至るまで、まるで動き出しそうな止め絵となっています
  • 全ての演出のクオリティが高いです

気になった点

  • キーリピートの都合で誤爆しがちでした
    • 上記の気持ち良さとのトレードオフであり、メリットが明らかに上回ってはいます

レビュー

スタイリッシュの究極系

BIG BANGは、スピーディーかつ爽快感のある戦闘が楽しめるRPGです。
マップはそれほど広くなく、基本的に戦闘をメインとして行いつつシナリオが進行していく形式となっています。

このゲームを一言で言い表すのであれば、ただひたすらに気持ち良いゲームであると言えるでしょう。
極めて高いクオリティの演出、躍動感のあるグラフィック、超高速で進行する戦闘、コマンドを選ぶだけで流れていくSEが奏でる旋律、ありとあらゆる要素がプレイヤーに快感を与えることを目掛けて設計されています。
ともすれば、その高速な戦闘は誤操作を誘発し、簡素なコマンドバトルは戦闘の戦略性をやや薄めていると言えるかもしれません。しかし、そんなことは意識の俎上にすら上らないほどに、圧倒的な爽快感を持つプレイフィールで押し流されていくこと請け合いの作品となっています。

ただし、そうして闇雲にコマンドを選んでいるだけで勝てるほど甘い作品でもありません。とりわけボスは非常に強く、準備が整っていなければ倒すことは不可能です。
雑魚敵を倒してレベルを上げ、装備を整えて各キャラクターのスキルを調整し、ボスの行動を上手く御することで勝利の道が見えてきます。雑魚敵との戦闘は非常にスピーディーに行えるので、ストレス無しにこれらの準備に取り組めることでしょう。

そうして準備を整え、ボスを倒すことで進行していく物語もまたテンポの良いものであり、ミニマルながら特徴的なキャラクター達の掛け合いが魅力的なものとなっています。加えて、戦闘においても現出している演出力の高さは、シナリオにおけるカットシーンでより顕著なものとして現れています。ハイテンポかつスタイリッシュなその演出の数々は必見です。
様々なボスを撃破していき、派手な演出の数々を体験しつつ、その物語の終わりを見届けていきましょう。

とにかく、ただコマンドを選んで敵を倒すだけでも刺激的な快感に浴せるであろうことを強く保証できる作品です。
是非ともゲームのすべての要素を余すところなく享受し、その圧倒的な気持ち良さを味わってみてください。

感想

すごいスタイリッシュです(小並感)。もう少し真面目に捉えると、動きのメリハリの良さ、あるいは切り替わりの上手さというものが際立っています。カメラのカットもさることながら、動きのカットの一つ一つがキマっています。静止画でざっくりとしか動かない雑魚からですらその上手さが分かるので、ましてやカットシーンが素晴らしいのは当然とすら言えるでしょう。
静止画がここまで躍動感をもってあたかも動いているように見えるのが何故なのか分かりませんが、とにかく動きを途中で止めたようなそのグラフィックがまずは素晴らしい作品でした。

ゲーム性については、とにかく気持ち良く勝つということに重点が置かれている気がします。戦略性が薄いとか、リピートがプレイに支障が出るレベルで早いとか、そういうゲーム性にかかわる部分をある意味では捨ててでも、とにかく気持ち良さを優先したように感じています。
前作ではちゃんと攻略しないと気持ち良く勝てないようにデザインされており、それはそれで攻略した時の達成感と共に得難い体験となっていたのですが、今作においてはそもそもコマンドを選んで殴っているだけで気持ち良くなれます。スピーディーに流れていく戦闘はもはや遊んでいるだけで楽しい気持ちになれました。

その分、戦闘自体はかなり簡素なものになっています。基本的にはレベルを上げて物理とステータスで殴るバランスになっている印象があり、装備を充実させてレベリングすることが前提になっているような設計です。
一応、スキルや消費SPのコントロールがあり、バフデバフも用意されているため、この辺りを上手く使うと戦況を有利には進められます。しかし、結局のところ無理な敵には無理なことが多いので、殴り勝てるレベルまで引き上げるのがベターな気がします。
ただ、この辺りの複雑性の排除は上述の通り意図通りな気はします。あんまり複雑なゲーム性にすると気持ち良く攻撃できないですからね。

また、戦闘におけるリピートはとんでもなく早いです。早すぎて、数値が見にくかったり、どういう攻撃が飛んできたか判別するのはかなり難しくなっています。
しかし、そのおかげで他に類を見ない圧倒的なテンポを獲得しています。雑魚戦をここまでスピーディーに処理できるゲームは中々ありません。さらに、グラフィックの良さに加えてサウンドも良いので、小気味良い曲を聴いているような効果音の旋律が流れてきます。これが気持ち良い。
ミスを誘発することもありますし、そもそも分かりにくいのでシステム的にはどう考えても少し遅くした方が良いはずなんですが、あまりのゲーム性との噛み合いの良さにその不便すら受け入れても良いと感じてしまいます。ゲームに正解はないことを突き付けられているような気持ちです。

とにかく気持ち良く戦い、気持ち良く勝つというただ一点を突破しきる力が圧倒的であり、それだけで作品を貫くゲーム性を生み出している点については脱帽するしかありません。
これを可能にしているのは、仕様の取捨選択の思い切りの良さに加え、演出面やキャラクターデザインといったもののセンスの良さに集約されている気がします。記号化したようなデザインながらパワフルかつスタイリッシュに感じるその上手さは、もはやセンスとしか形容できません。
シナリオについても、割と予定調和的であり、先が見える展開ではあるんですが、そうであること自体が気持ち良さに繋がっています。もはやそのレールの上に乗って楽しみたい気持ちにすらなっていました。作者さんの掌の上で踊るのが一番楽しいので。

全体を通して思い切りの良さとセンスとしか形容できない方法で面白さを捻出している作品であり、プレイした筆者にも何で面白いのか良く分かっていない作品となっていました。部分部分を見れば不満のありそうなシステムがあり、実際に何度かそれによって間違えていたことはありました。しかし、プレイ中はそのあたりのことをあまり気にすることなく、最後まで突っ走って気持ち良くなっていました。
グラフィック、サウンド、演出、ゲーム性と全ての要素が気持ち良さというただ一点に注ぎ込まれたような、そういうゲームです。あんまり適切でない例であることは分かっているんですが、あえて言うとパチンコみたいなものなんだと思います。Balatro、幸運の大家様、Nubby’s Number Factory とローグライト系列では同系統の作品が色々出てる印象があるんですが、まさかRPGで出来るものだとは思ってもみませんでした。

24. Return to the Wildlife

ジャンル 作者
RPG ロンバート
プレイ時間 プレイVer クリア状況
6時間 1.1.0 クリア

良かった点

  • 様々なシステムが上手く融和されて組み込まれています
    • デッキ構築、多対多、アビリティシステムなどが上手く同居していました
  • ランダム要素多めのシステムに対し、多対多のわちゃわちゃ感の親和性が高かったです
    • 個別具体の運要素に対する不満が発生しにくくなっています
  • 唐突な自然への回帰を軸とした良いシナリオが描かれています

気になった点

  • メンバーの離脱に伴い、アビリティが一時離脱するのが厳しかったです
  • スキル未設定でも戦闘できるため、誤爆して行動無しになる事がありました
  • テキストの口調の雰囲気が微妙に安定していませんでした

レビュー

所詮この世は弱肉強食

Return to the Wildlifeは、デッキ構築大乱闘RPGです。
事前に組んだデッキのカードで行動を決定し、多対多の戦闘を行うRPGという様々な要素がてんこ盛りのゲームとなっています。

行動方針の核となるデッキは各キャラクターごとに割り当てることが可能であり、それによって戦闘中に取れる行動が変化していきます。攻撃カードを大量に持たせるキャラを作るも良し、それぞれのキャラクターが万能に動けるようにしておくも良し、好きなスタイルでデッキを構築していきましょう。
戦闘では、そうして構成したデッキから行動コストを支払ってカードを選択することで各ターンの行動を決定付けていくことになります。カードの性質は攻撃、防御、支援、カウンターが主たるものとなっており、上手く使えば敵の行動を封じつつ一方的に攻撃することも可能です。残りの行動コストや敵味方の状態、他の味方が選んだ行動との相性などを勘案し、毎ターン適切なカードを選択していきましょう。
そうして敵を倒すことで新たなカードが入手でき、より強いデッキを構築していくこともできます。強くなるには、積極的に敵を倒しカードを集めていくのがお勧めです。

また、デッキ構築に加えてアビリティもまた戦闘に欠かせない要素です。各キャラクターに装備できるアビリティはパッシブスキルや能力値の強化をもたらしてくれます。アビリティ同士を錬成することでより強力なアビリティに進化させることもできるため、あればあるほど嬉しいものとなっています。積極的に集めていきましょう。
こうして作り上げ、割り当てたデッキとアビリティによって、それぞれのキャラクターの戦闘上での役割は様変わりしていきます。自分なりのビルドを目指して、色々な組み合わせを試していきましょう。

そうしてカードやアビリティを集めて強化を重ねることで、強力なボスに対して勝利を掴むことができ、それによってシナリオもまた展開していくことでしょう。突如として人間が消え、野生への回帰を強制されたペットたちを巡る物語は、厳然たる野生という世界観を描きつつシリアスに進行していきます。
そのゆるいグラフィックからは想像もつかない厳しい世界の中で、それでも前を向いて進む主人公の姿は王道のシナリオ展開として心に響くものがあるでしょう。

野生の中に放り出され様々な脅威に晒されたとしても、デッキを構築し、アビリティを磨き上げ、それらの脅威を打ち倒していきましょう。

感想

デッキ構築型わちゃわちゃ戦闘RPGという、色々な要素を上手く取り込んでユニークなシステムに落とし込んでいる作品です。これだけ混ぜると要素の食い合わせが悪いところが出てきそうなものですが、その辺が上手くまとまっているあたり、仕様の調整力の高さが窺えます。

ひとまずデッキ構築についてですが、カードプールがそこそこ広いおかげで、取るべき戦略が少しずつ広がっていく面白さがあります。多対多という性質も相まって、それぞれに割り当てるカードの種別によってシナジーが生まれていく構成により、掛け算で戦略性が生まれているのも面白いところです。
基本的には攻撃役とアシスト役を分離していくのが望ましいのですが、ストーリーによって割とメンバーが増減するので、その度に割合に苦心することになります。都度調整が必要。
さらに、ここにアビリティも加わることでより複雑なビルドが生まれています。本当にいろんなシステムが詰め込まれている。

アビリティについては、個人的には背水と火事場がツートップで、アビリティ内で明確にシナジーが取れるため強力な印象がありました。ここに蛮勇をつけ足して高コストで殴れば、大体の敵を封殺できます。残りは応援すれば、被弾も割と抑えめにできるのが良い。多少漏れたとしても、蘇生である程度ならリカバー可能なので、攻撃特化ビルドが割とお勧めです。
その辺のアビリティさえ用意できていれば、堅牢やらなんやらはLv2Max程度でも十分戦力になります。むしろ、これ以上上げようとするとコストパフォーマンスが微妙に悪い気もしています。最終的に10キャラに諸々割り当てる都合上、それなりのアビリティの数が必要なので。
一方で、攻撃に関しては先述のアビリティで枠が埋まる点、そもそも攻撃役が絞られる点から、ある程度厳選していくとより良い印象があります。とはいえ、剛力よりは制圧や会心を作る方が楽かもしれませんが。
限界まで戦力を詰めるならLvMaxしかあり得ないのですが、裏ボスのような存在もいないので、そこまで詰める必要もありませんでした。

これらを運用する上で何度も触ることになるUIについては、基本的には割と使いやすく作られています。特に良く触るデッキ構築周りが使いやすいのが助かります。個人的には、メニュー下のキャラをクリックしたらデッキ構築に移行して欲しい気持ちはありましたが、この辺りは好みな気がします。アビリティの可能性もあるので。
一方で、アビリティ強化と装備がシームレスにつながっていないのはやや装備の手間があって気になる所ではありました。そんなに頻繁にやらないんですが。また、右クリックがキャンセルで割と統一されているので、その直感でアビリティを外そうとして右クリックをしてしまうといったこともありました。これは慣れるとどうにかなる。

個人的に一番装備周りで気になる点としては、メンバー離脱に伴う装備やアビリティの一時離脱です。一昔前のRPGでよく見たやつ。
構造上、アビリティは圧縮したほうが強いので余剰があることの方が少なく、一気に奪われるとかなり窮屈になってしまいます。特に、洞窟に落とされるフェーズでは主人公以外が持っているアビリティが軒並み消えてしまい、かなり苦戦しました。
残る彼らも生き抜くために必要なのかもしれませんが、システム的には外してあると助かったように思います。

続いて戦闘パートについては、わちゃわちゃしている戦闘システムがカードのランダム性と存外相性が良いように感じました。
ログを見れば観察可能であるとはいえ、それぞれの攻撃がどの程度リターンを得ることに成功したのかを確認する際は、基本的には敵のHPの減りや味方の状態を見ることになります。このマクロ視点での状況把握のおかげで、ダイスルールによる運頼みのダメージ計算がかなり覆い隠されているように見えます。一つ一つ見せられるのではなく、わちゃわちゃとした結果として表されるおかげで、多少運が悪くてもそれほど気にはなりません。大局で見ることができるメリットがこういう風に現れるとは思ってもみませんでした。

プレイヤーが介入すべき要素としてエレメントが設定されているのも秀逸で、多対多の選択はカード選択というシンプルなものに統一したうえで、付加的にやるべきことを追加することに成功しています。あくまで外付けの装置として表現しているおかげで、必要以上にゲーム性が複雑になりません。
さすがに終盤になってくるとキャラクターごとの行動決定量が増えてきて手間が増えていくところはあるんですが、外付け要素があくまで外付け要素で留まってくれていたおかげで致命的なまでに億劫にはなりませんでした。雑魚戦相手にはランダムで行動決定してくれる仕組みも、そういう意味では嬉しいシステムです。

個人的には戦闘開始時に余計なラグなくすぐにボタンが押せるのも好きなポイントで、筆者のようなせっかちにとってはありがたい機能です。すぐにいろいろなことをやりたいので。これに限らず、タイトルの演出や戦闘開始演出など、演出として必要なものはきっちり取り入れつつも、プレイヤーにストレスを与えないように上手く配慮して導入されている印象を受けました。総じてテンポが良い。
なお、個人的には戦闘時にスキル未設定でも決定が押せるのはやや気になる所ではありました。事実上のパスのためではあるんですが、誤って押すケースも割とあるので、行動未設定の対象がいたら警告くらいはあると助かる場面があったかもしれません。

最後にシナリオパートについて。主人公の行動指針が一貫していることもあり、読みやすく心にも届きやすい物語となっていました。読み味は王道少年漫画のそれっぽくなっています。背景を考えると青年漫画かもしれませんが。
ある意味では、物語のラストについては救いの一つが無い結末ではあります。しかし、それでも大団円的に終われたのは、この主人公のぶれない行動と個性豊かな仲間たちとの交流によるものであるように思います。
一方で、テキストは口語っぽくなったり、絵本みたいな語り口になったり、と思えば堅い言葉遣いになったりと微妙に安定しないところが個人的には気になりました。シナリオそれ自体は良いのもあり、微妙なノイズになっている印象はあります。些末ではありますが。

ともあれ、様々なシステムをどん欲に取り込みつつ、一つのゲームとして仕上げている良い作品でした。

25. 王国の肖像

ジャンル 作者
戦略SLG らんどるふ るどるふ
プレイ時間 プレイVer クリア状況
17時間30分 1.25 ふつうでクリア

良かった点

  • 重厚な世界観とシナリオが楽しめました
    • 軽い言い回しにも良い雰囲気が漂っています
  • 各キャラクターが魅力的でした
    • それぞれの信念や覚悟が窺える物語展開となっています
  • 大量の敵を上手く捌いていく面白さがありました

気になった点

  • 殊に終盤のステージは敵が多く、長いです

レビュー

王の道

ゲームの世界観というものは、シナリオや説明のみに宿るものではありません。モブのちょっとした一言や、キャラクター同士の細かいやり取り、めいめいの思想や行動原理、そういったものの根源にも宿るものです。
シナリオそのものの完成度が高く素晴らしいものであることは言わずもがな、主要キャラクターそれぞれの価値観や行動、各々が取る選択が織り成す多面的な構造により、世界観、ひいては物語がより深く紡がれていく、王国の肖像はそういった作品となっています。

ゲームとしてのシステムについては、オーソドックスなSRPGの形式を取っています。ただし、運用可能なユニットが少数精鋭であり続ける一方で敵がどんどん大軍になっていく、多勢に無勢な中で戦うという特徴を持っています。
数の不利を覆すには、それぞれのユニットの性能やマップの構造を活かすことが肝心です。敵のターゲットを制御できる盾で相手を引きつけたり、マップ上の狭い通路に誘い込んで各個撃破したりと、工夫を凝らして大量の敵を上手く捌いていきましょう。

また、戦力が少ない分、ユニットごとの成長はより重要な要素となります。満遍なく経験値を与え、全員が最大限活躍できるように場を整えていきましょう。
加えて、各ユニットごとに3つの装備と2つのパッシブスキルを設定でき、3つまでアイテムを持たせることもできます。とりわけ武器は重要であり、ベーシックな近接武器である剣を初めとして、遠距離しか攻撃できない弓、狙われ率を上げられる盾、SPを消費する魔法など、バリエーションに富んだものとなっています。それぞれのユニットの特徴を捉まえて、最適なビルドを目指していきましょう。
なお、一度戦闘が始まれば原則的に武器やアイテムを変更することはできません。多数を相手取る都合上どうしても長期戦となることが多いため、この事前準備の重要性は高いものとなっています。戦闘を始める前に、マップと主要な敵ユニットを注視することをお勧めします。

そうして広大なフィールドで大量の敵を倒していき戦闘に勝利することで、その重厚なシナリオは進行していきます。
序章も含めると8章からなる物語は、それぞれの思惑が交錯し、衝突しつつも激動していく王道的な軍記物です。王位継承を巡る王国を二分する戦いを通し、国家や王という存在を見つめていくシナリオは濃厚なものであり、魅力的な主要キャラクターも相まって読み応えのあるものとなっています。
時には戦場で対峙した際にも描かれていく各々の関係性、異民族間にまで広がっていくスケール、それぞれの信念に基づいた覚悟の結果が厳然と描かれる構成、全てが高い品質でまとまったシナリオを味わい尽くしていきましょう。

少数で多数を相手取る戦略シミュレーションパートと、幕間でたっぷりと描かれる政略と陰謀渦巻くシナリオパートの双方を楽しめる作品となっています。
王位継承にまつわるその覇道を見届けるためには、終盤になるにつれてより広がり、より多数の敵と相対するステージを攻略する必要があります。それぞれのユニットを最大限活用し、立ち塞がる数多の敵を効率良く捌き、勝利を掴みとっていきましょう。

感想

筆者はSRPGを途中で断念して全作品クリアできなかった時がある程度にはSRPGを苦手ジャンルだと思っているのですが、この作品は最後まで通してプレイできました、たっぷり17時間30分をかけて。難易度が割と平易めだったこともあるんですが、それ以上に最後までやり切ろうと思えるシナリオをしていたのが最大の要因だと感じています。そうでなくてはこれほど時間をかけてやらないので。

とりわけ、世界観やシナリオそのものの重厚さもさることながら、それらがきっちり飲み込める程度には咀嚼されているというのが好みでした。軍記ものをどこまで難しく、詳細に、何をテーマに描くかにはグラデーションがあり、それによって銀河英雄伝説から淡海乃海、ウォルテニア戦記、あるいはもっとカジュアルな異世界ものっぽい物語まで、色々なバリエーションがあり得ます。
この作品は世界観や展開はある程度重厚で、それによって物語の芯を強くしておきながら、キャラクターの性格付けや細かなシナリオ面ではある程度カジュアルにも寄せています。その上でカジュアルには寄り過ぎず、特に終盤の展開は覚悟と共に重めの物語展開も描いています。この辺りのバランス感覚が良いので、読み物として楽しみつつも世界観に浴することができるようになっていました。

この辺りのバランスは人名周りにも表れていて、ゴンドワーナ関連の名前をへべれけ、こめかみ、なめろう、のような若干気が抜ける名前とし、実際に最初の内はカジュアルに感じさせるような登場をさせつつも、中盤から終盤にかけては重厚な世界観の中にそれらを違和感なく組み込んでいます。とっかかりは軽く、読み込む時には重く楔を打つようなシナリオのデザインをしていました。
また、ちょっとした会話ややり取りにも軍記ものの雰囲気を漂わせているのも良く、言い回しがずっと好みでした。語彙もそういう空気感を形成するのに上手く役割を果たしています。毀誉褒貶という四字熟語、軍記ものでしか見ない気がします。 捲土重来とか鼎の軽重を問われるあたりに次ぐ。

加えて秀逸なのは、リュカというキャラクターが物語に組み込まれていることにあります。まずもってリュカの登場と展開の関係上、実は根が良いやつということで上手く株を上げる展開があるというのが美味しいです。加えて、実質外様のような立ち位置であることから、主人公やミアを中心としたメンバーとは異なる立場の言葉が紡げます。
リュカを抜きにしてみると、主人公も含めて覇道のために全員覚悟が決まっています。このため、例えばあのタイミングでのシアンの決断に対しても誰も異を唱えることはしません。覚悟が決まっているがゆえに、他人の覚悟に水を差すような真似はしないので。そうした中で声を上げられるリュカというキャラクターがいるからこそ、物語が多面的に引き立つような印象を受けました。単純に、一番プレイヤーの目線に近いキャラクターなのかもしれない。
そして、そういったキャラがいるからこそ、それでも下さねばならない決断や覚悟が光るという面もあります。引き立て役としても優れていますね。

そういう意味でも、終章よりも好みなのはその前の章ではあります。やらねばならないことがあまりにも、あまりにもなので。父親もウージェニーも殺さざるを得ないのに、なめろうを殺すわけにはいかないというのも無常ではあります。覇道に対する合理としては確かにそうなのかもしれない。なめろう撃破時点では敵の手勢がいないので、捕縛で済ますことが十分可能であるという背景もあるかもしれませんが。
この戦いは誰で戦い、誰で倒すかによってもやり取りがあるのも良くて、可能な限りいろんなキャラに殴らせて様子を見ていました。ネームドはこのパターンが多いので、シナリオを諸々補完したい場合はいろんなキャラに殴らせた方が良いです。ロゼッタあたりは、そうしないと何も分からないキャラクター性をしているような気がします。

なお、筆者は個人的には最後のエンド分岐も含めて全部回収したかったんですが、最難関かつ最長の最終ステージを攻略しないと見れないのもあって二の足を踏みました。初見クリア時間とは言え5時間くらいかかったので。詰めても3時間くらいはかかりませんか、これ。

また、SRPGとしてもオーソドックスで完成度の高い仕組みとなっています。個人的には出撃ユニットが少ないことはむしろ好みで、ターンごとに考えるべきことが少なく済む上、成長厳選も最小限で済むので良かったです。
その代わりに、二正面作戦のような器用なことはできず、ステージ構成が基本的にほぼ正面突破や各個撃破になりがちではありましたが。ただし、援軍を出したり、ギミックを出したり、通路以外も作ってルートを分けたりと、可能な範囲で一直線の正面突破になり過ぎない配慮はあったように思います。最終ステージがさすがに一本道過ぎるのはご愛敬。

ステージが進むにつれて敵が増えていき、広くなっていくというのは難易度の表現としては良くて、段々と難しくなっていく印象をきちんと受けていました。とりわけ最終ステージは最初に見た時に笑ってしまうくらいには広く、最終局面であるという実感が湧くレベルのものとなっています。それにしたって広すぎませんか。
広すぎる弊害としては、特定オブジェクトで何が起きるかを調べるまでに時間がかかるというのもあります。例えば、6章の井戸が気になり、時間をかけて見に行ったら後々使うための回復装置だったということが後で分かるという具合です。基本的にルートはある程度自明に与えられているので、あまり脇道に逸れないのが良いのかもしれません。
また広すぎる故に、終盤のステージは平気で3時間くらい戦い続けることになるため、割と現実世界の持久力も求められます。いつでもセーブできるとはいえ、一気にやってしまいたいですからね。

なお、筆者はSRPGにおける厳選の仕組みについては否定的あるいは懐疑的です。SRPGの伝統あるいはFEの伝統なのかもしれませんが、ランダム能力上昇に意味を見出せていません。本当に運が悪いとクリアできなくなるのでロードしましょう、というのは割とゲームとしてどうなんだと思わないではないので。ポイントを与えて割り振らせた方が健全なように思えます。
閑話休題。この作品もその例に漏れず厳選はあるんですが、恐らくそれほど厳選しなくてもクリアはできそうな気配を感じました。筆者はシアンのSPしか上がらないのようなしょっぱい結果はリセットしていましたが、それ以外はそれほど拘らないで進めていても致命的に問題にはなりませんでした。その上で、アイテムをほぼ使わずに終えたので、その辺を駆使すれば何とかなる気はします。上位の難易度だとまた違うのかもしれませんが。
個人的には、隘路に上手く誘い込んでリュカを当てるプレイングを徹底していれば、ある程度の敵までは対処できる印象がありました。3列しか近場に無いなら各個撃破で一気に倒す方が大事ではありますが。

ちなみに、最終的には筆者のユニットではミアが一番育ちました。隙さえあれば回復しているせいです。エルベリーのレベルが69に対し、ミアは脅威のレベル93でした。そのおかげで回避と魔防が非常に高いユニットが出来上がったので、回復役にもかかわらずしばしばタゲを取って部分的に壁の役割を果たすこともありました。さすがに被弾すると痛いので最終手段ではあるものの、エルベリーの命が救われたケースがそこそこあったのも確かです。
個人的に一番運用上使いやすかったのはシアンで、序盤は貴重な遠距離攻撃手段、終盤は特殊行動も含めて諸々要となってくれました。そのおかげで、不在となる6章が一番しんどかったかもしれません。頼り過ぎていたかもしれない。
また、終盤加入とはいえモニカもまた使いやすく、その攻撃力で一気に沈める際に重宝しました。例えばウージェニーはパラメータ上は強かったんですが、モニヤの二連パンチの前では一発で沈む敵でしかありませんでした。
リュカもかなり重宝していて、特に敵の数が増えてくる終盤はリュカが耐えてくれないとどうしようもない場面が多い印象がありました。それもあって、リュカだけは厳選がやや強めに行われていて、運もあって全パラメータが平均値を上回る仕上がりとなっています。
一方で、一番扱いにくいのはジョットでした。消費が重く不確実性が高い上に、壁として出すにはもろいので扱いに困る印象があります。通れば強いとはいえ余り無駄に撃つわけにもいかないので、結局はシアンの下位互換みたいな使い方をしてしまっていた気がします。もう少し上手い使い方があったんだろうか。

SRPGの戦闘面で見ると、先述の通り全体的に長い印象は拭えないものの、面白いものではありました。
各ステージともに広くはあるんですが、各個撃破するパターンとフェーズ的に処理するパターンが上手くまばらに配置されているので、ずっと同じパターンで処理するといったことがありません。おかげで、ある程度変化があって飽きにくくなっています。
個人的にはラインを割ったら一気に押し寄せてくるタイプが難関に感じており、隘路に持ち込んで各個撃破するまで骨が折れます。盾を上手く利用してタゲを取って対処するのが大事。
なお、個人的に一番好きなマップは最終ステージではあるんですが、あまりにも長いので好きではあるけど二度クリアしたいステージではありません。200体くらい敵がいるらしい。

とにかく全体的に遊びやすくまとまった高品質なSRPGであり、かつ良質なシナリオが展開されるという良い作品でした。諸々硬派な作品だなというイメージがあります。

26. 訳アリ領主とヒミツの武器屋

ジャンル 作者
パズル はるしし
プレイ時間 プレイVer クリア状況
7時間 1.02 クリア

良かった点

  • パズルとリソース管理が組み合わさった独特なゲーム性が楽しめました
    • 加えて、システムが順次解放されていくので、慣れつつゲームを進められます
  • ランダムの塩梅がちょうど良く、適度に運に振り回される設計となっていました
  • それほどシビアではなく、適度に難しい難易度となっています

気になった点

  • UIの見た目とゲーム性上、マウスで操作したくなりました

レビュー

武器屋はいつも自転車操業

訳アリ領主とヒミツの武器屋は、リソース管理とパズルを組み合わせた独特なシステムを使いこなすゲームです。
基本的なルールはシンプルで、武器を錬成して売却してお金を得て、そのお金で素材を買って再び錬成するというループを回す設計となっています。

武器の錬成にあたっては、パズルのような仕掛けを使うことになります。5x5のマスに素材が並んだ盤面に対し、マスの移動や入れ替えを行って3つ以上を繋げることで武器を錬成していきましょう。
そのパズルの特徴的な点として、素材の投入が原則的にランダムで行われるということが挙げられます。繋がって消えた空きマスや、任意のマスに入れ替える際にどの素材が選ばれるかは、予め各素材に対して決めた投入率を基にランダムで決定されます。このため、各マスに置かれる素材を完全にコントロールすることはできません。
素材に設定した投入率の調整である程度の制御は可能であるため、盤面を見極めて投入率を調整し、様々なパターンに対応できる適切な投入を心がけていきましょう。

なお、ここで投入する素材はお金を払ってクエストを発注し、一定時間経過後に得られるものとなっています。このため、素材をすぐに得ることはできません。より良い素材の取得ほど時間がかかる傾向にあるため、先々も見据えて在庫のバランスを加味して発注を行い、投入率を調整していくことが重要となるでしょう。
また、素材のコントロールについては、錬成で繋げる個数も重要な要素となってきます。先述の通り錬成は3つ以上繋げることで行えますが、いくつ繋げても錬成される武器は1つだけです。このため、4つ以上繋げてしまうと単純に素材の無駄となってしまいます。何も考えずに闇雲に繋げるだけでは、赤字になってしまいかねません。最小限で必要なものが接続するように、上手く盤面を組み上げていきましょう。

そして、こうしたマスの操作、入れ替え、錬成といった様々な操作には時間の経過が設定されており、1日の時間である3000を過ぎるとその日の錬成などは終了となります。ランニングコストこそないものの、特定の日数までに既定の数だけ依頼をこなさないとゲームをクリアすることはできません。目標を達成するためには、一挙手一投足も無駄にはできないでしょう。

適当に素材を入れ替えて無駄にしても赤字に一歩近づき、錬成を多重に繋げてしまっても赤字に一歩近づき、パズル成立に時間のかかる手数で武器を錬成すると時間的に割に合わず赤字に一歩近づきます。
お金を回し、依頼をこなし、確実に進行していくためには、様々なリソースを加味し、基本的にはランダムに構成されていく盤面を適切に制御していくアドリブ力が求められることでしょう。

上記の通り独特で、非常に複雑かつ考えることの多いシステムに浴することのできるゲームとなっています。しかし、まとまったUIと丁寧なチュートリアル、適切な機能解放と複雑さの上昇ペースのおかげで、自然に慣れていきながらプレイすることも可能となっています。
文字にしてみると複雑怪奇かもしれませんが、チュートリアルと共に遊んでみると意外と何とかなるものです。是非プレイして、その独特なゲーム性を体験してみましょう。

感想

3マッチ系リソース管理パズルという独特な味が楽しめる作品でした。一切見たことのないシステムというのは導入が一番大事なんですが、そのあたりも抜かりなく完備されているので安心して遊べます。まずはシンプルな状態から始め、ルールや仕組み、要素を適切に拡大してくれました。
そのおかげで、最初の内こそ割とざっくりやれますが、終盤は色々なことに目を配りながら考えてプレイすることになってきますし、その頃になればその状況に慣れた状態にもなります。

ゲームシステム的には運ゲーっぽい要素がありつつも、運をどのレベルで抑え込むかを考えながら盤面を構築していくのが面白いところです。
適当にやりすぎると盤面が汚くなって詰むので、丁寧に揃えたいところなんですが、あまりにも丁寧に揃えすぎるとそれはそれで大量に消えて勿体ないです。適度に散らし、適度に整える塩梅を探りつつ、あくまでもランダム要素の中でアドリブを利かしていく楽しさがありました。
この上で、単に盤面パズルの都合だけを考えるのではなく、きちんと探索リソースの管理までセットで思考し、先を見据えたプランを立てていく必要があります。作中でも触れられていますが、考えることが多いです。疲れるレベル。

とは言え、難易度としてはあんまり最適化することは求めていないようで、適度にミスを許容する気持ちでもクリアはできそうな印象がありました。
筆者は盤面を常に頭の中に作って、リスクを極力ヘッジする形で進めていたため時間がかかりましたが、そのおかげもあってか最終ステージまわりで全然依頼が来なくなりました。95日目くらいから暇になり、106日目からずっと暇です。
個人的には、最適化を程々にざっくりと詰める程度でも楽しめるようにコントロールされていたように思います。意外とファジー。そうでないと、運が悪かったり大きいミスをすると取り返しのつかないことになるので、さもありなんではあります。どうしようもなくなったら、セーブロードでガチャるという最終手段もあるかもしれませんが。

個人的に乱数のバランス感で好きなのは投入割合の塩梅で、絶妙にあてになりません。半、半、全でも半が多いことはざらにあります。結局目安でしかないので、あくまで参考値として盤面をコントロールする方に注視するモチベーションに上手くなっている印象がありました。これが頼りになってしまうと作業パズルっぽくなりそうです。
これのおかげで、乱数で得られた盤面を適切に整えながら、ままならない運に向き合っていくという独特なゲーム性を生み出していました。パズルとリソース管理の合いの子としてちょうど良い。
また、リソース管理のバランス感覚も良くて、序盤は無駄を削らないとすぐに自転車操業になります。とはいえ、カツカツのまま回していると強化できず直に詰んでしまうので、いかに無駄をなくして余剰に回して拡大再生産していくかということに始終できます。おかげで、綺麗に依頼を捌けると気持ち良い。

なお、個人的に気になるというか気持ちの話として、めちゃくちゃマウスでやりたいUIをしているなという感想があります。UIがほとんどスマホゲー系のそれっぽいというのもありますし、そもそも色々なものに代わる代わるアクセスしたくなるゲーム性をしているから、というのもあります。3マッチパズルだからというのもあるかもしれない。
慣れてくるとキーボードでも思い通りに触れる設計をしているので、慣れてしまえば問題はないんですが、初めの方は割と戸惑うのではないかと感じました。

フレーバー要素とは言えシナリオがあるのも良くて、適度に疲れた頭に対する休憩になります。これをぶっ続けて最後までやり切るのは結構骨なんですが、良い感じの休憩点としても機能していました。
全体的に、新しい仕組みを用意しつつ、それをきちんと遊ばせようとする整備の行き届いた作品でした。

27. 魔女学級のドタバタ探検記

ジャンル 作者
RPG abon
プレイ時間 プレイVer クリア状況
1時間30分 1.00 相当 クリア

良かった点

  • キャラクターが個性的で魅力がありました
  • ユニークな戦闘システムが楽しめます

気になった点

  • 弱点判明後は戦闘が単調になりがちな印象でした
  • 階層の移動には確認が欲しかったです
    • 不可逆な操作なので、ミスをするとやや困ります

レビュー

ゆるゆるドタバタ塔を攻略

魔女学級のドタバタ探検記は、突如現れたダンジョンを見習い魔女4人と一緒に攻略するRPGです。
プレイヤーは新米教師として、問題児だらけの生徒たちに戦闘の指示を出しながら進んでいくことになります。

プレイヤーはあくまで指示を出しているだけに留まっており、加えて問題児たちはどたばたと攻撃を重ねてしまうため、その攻撃の委細を知ることはできません。最終的に誰がどの程度のダメージを受けていて、どういう戦況になったかということしか分からないようになっています。
ただし、もしも魔法によって弱点を突けた場合はクリスタルを手に入れることができます。これはいずれかの行動が弱点であったことを示すとともに、このクリスタルを使うことで強力な魔法を使うなど様々な行動に発展させることも可能なものとなっています。
どたばたとした戦闘に勝利していくためには、上記のように得られた情報すなわち、クリスタルが手に入ったか、どれだけダメージが入っているか、こちらの被弾状況はどうか、といった総合的なデータを運用していくのが鍵になります。これらの情報を基に、敵の弱点はこの属性ではないかといった推測を立てていきましょう。

とは言え、道中の雑魚との戦闘では上記の推測はそこそこに、ごり押しが通用するかもしれません。しかし、塔の要所で現れるボス戦においては話は別です。きちんと計画立てて攻撃を行い、戦況を観察して最適な行動を選択していき、その弱点を突いていきましょう。

加えて、個性的な生徒との軽いノリで交わされるやり取りもまた本作品の魅力となっています。それぞれがそれぞれの頑張る理由を胸に秘めつつ、それはそれとしてコミカルに進んでいく物語を戦闘の合間に楽しんでいきましょう。
ブラックボックスな戦闘から弱点を推測し、適切な戦略を立てていくユニークな戦闘システムが特徴的な作品となっています。
カジュアルな物語の雰囲気を感じつつ塔を攻略していき、様々な強敵の弱点を暴き立てていきましょう。

感想

最初に断っておくと、筆者はかなり初期のバージョンで遊んだので現行のバージョンと相違のあることを記述する可能性があります。予めご了承ください。

ゲーム性についてはユニークで良く、戦闘がブラックボックス化されるという設計はパズルというか推理チックで面白かったです。それぞれのキャラクターの性格も手伝って、ドタバタやってるなということに説得力もあります。
きっちり攻略を目指すのであれば、まずは弱点を探るフェーズできちんと弱点を特定し、それを中心に残りのキャラクターを補助に回す、といったプレイングができるのも面白いです。戦闘ごとに役割を微妙に変える必要があります。

その上で、パズル的な推理要素としてみると、ダメージを見て解くのは割と難しくなっています。弱点を突くと恐らく1.5倍ダメージになるんですが、乱数によるブレもあるので正確にどれがどうなっていて、どこで弱点が付けたかを調べるのが難しくなっています。
これを避けるために各プレイヤーの攻撃性能をばらけさせることができれば、パリティで探ることが出来そうな気配はあります。しかし、それをやると弱点を突いたのが一番攻撃性能が低いキャラだった場合に目も当てられません。結局、上手いこと殴るキャラを変えるのが丸い気はします。

そして、弱点をこのような誤り訂正的に解くやり方が確立すると、それ以上の広がりが薄い点は気になっていました。ラスボスですらスフィアマナージュのような弱点変化をしてこないので、確定させてしまえば後はやるだけになりがちです。
呪えばコストをほぼ踏み倒せるので、あとはヒーリングして上手く叩くだけで勝利することができます。呪いが強いのかもしれない。正直、コスト1しか回収できないことも勘案すると最初のボスが一番強い気すらしてきます。

また、そのゲーム性の都合上、雑魚戦が手間になるという点も否めません。それもあって、下手に弱点を探るというよりも適当に4属性攻撃をぶっ放す方が楽な印象がありました。ゲーム性の都合上、攻略法を確立したらそれほど奥行きが無い点も含めて、雑魚戦はいっそ無くても成立していたような気もします。そうなるとハクスラっぽい要素が薄くなるので味気無いかもしれませんが。
あるいは雑魚戦がもっと軽くこのシステムを使い、ボス戦はトリッキーにこのシステムを使う、と言った差別化があれば個人的には嬉しかったです。ボス戦がほぼ雑魚戦の延長なので。

そういう意味では反射と吸収があったのはこのゲームの優れている点で、相手のダメージ状況とこちらのダメージ状況を見て推測するという拡張を見せていました。欲を言えばこの手のギミックが無数にあって、ボスはさらに追加でギミックがあるくらいの豪華さがあると嬉しいんですが、そんなにポンポン新規要素が出るものでもないので難しいところです。
筆者だとせいぜい、全属性ぶっぱが安定過ぎるから禁忌肢的なものがあり、触ると強力な攻撃が返ってくるとか、弱点のトレードをするからこっちの弱点の変化で推測するとか、前述の弱点変化とか、特定属性の攻撃を受けるたびに特定属性に変化するとか、こちらのスキルをシャッフルしてくるとか、逆にこちらのスキルを隠して様々な要素からスキルを推測させるとか、そのあたりしか思いつきませんでした。実装難度を考えても難しそうですし、一発ネタにしかならなさそうですね。アイデアは難しい。

ただ、このシステムのメリットもあり、そこまでギミック強めの攻略性をしていないため、レベルを上げればクリアできるという戦闘バランスに収まっています。
シナリオも含めて割と緩めの物語のため、ここで戦闘だけ尖っているとそれはそれでバランスが悪いです。このゲームは上記のざっくりした戦闘システムのおかげでその辺のトゲは無く、丸く遊べるゲーム性に仕上がっているなと感じました。筆者が尖ったゲームが好きすぎるだけかもしれない。

閑話休題。前述でも若干触れましたが、キャラクターの緩さとシナリオの緩さは個人的に好きです。こういう緩いやり取りが一番良い。キャラ付け自体はその口調も含めて割とオーソドックスよりではあるものの、上手くその個性を活用してドタバタ劇を演じているように感じました。全員がちゃんと魅力的なのが良いですね。その語り口で落ちこぼれサイドなことあるんだ。
このあたりは畑から始める魔法薬学入門全体の雰囲気とか、霧の街の迷宮譚の三女神の雰囲気とか、その辺に近いものがあります。軽いノリの作り方が巧い。

ともかく、敵の弱点を推測して突くが、そのために必要な情報はしかしかなり不透明であるというシステムは好みな作品でした。前述の通り、個人的にはもう一歩ギミックがあると好きなんですが、これはこれで緩く楽しむにはちょうどいいという節もあります。あんまり複雑すぎても敬遠されますしね。
そういう意味でも、キャラクター同士の緩いドタバタしたやり取りを見ながら軽いノリで進めるという観点で見ると好きな作品でした。肩肘張らないほうがきっと楽しい。